JPH0714359U - 光学的測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐食性があり、保守、光軸調整が容易な光学的
測定装置を提供する。 【構成】配管１の内面を耐食性樹脂被覆２とし、その所
要箇所に耐食性樹脂の測定ブロック３、４を設け、その
耐食性窓材７ａ、７ｂを介し、光学系１０で光を投授光
し、この光学系１０を保持具１１の調整ネジで位置調整
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、配管中の種々の液体等の性状を光学的に測定する装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

配管中を流れる液体等の性状を測定するには、配管途中に一体的に光学系を設 け、その光の変化に基いて測定している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、液体が酸やアルカリ等の腐食性の強い化学薬品等の場合、その 対策が必要であり、また、光学系の汚れ等による測定部の保持、交換を多く必要 とするが、多くは、取扱いが煩雑で困難な面があった。

【０００４】 この考案は、以上の点に鑑み、耐薬品、耐食性対策が可能で、保守等も容易と した光学的測定装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、耐食性樹脂で内面が被覆された配管と、この配管の所要箇所に対 向して設けられた耐食性窓材を有する耐食性樹脂の１対の測定ブロックと、この １対の測定ブロックの外方に設けられ配管中を透過した光を投授光する１対の光 学系と、この光学系を位置調整可能に保持する保持具とを備えるようにした光学 的測定装置である。

【０００６】

【実施例】

図１は、この考案の一実施例を示す構成説明図である。

【０００７】 図において、Ａは、外部の配管Ｐの途中に配設された光学的測定装置の装置本 体で、ほぼ左右対称、上下対象で、左部、下部は一部省略され、全体としてほぼ 断面表示されている。

【０００８】 この装置本体Ａの中央の配管１は、両端にフランジ１ａ、１ｂが形成され、内 面全体の接液部にはテフロン（４フッ化エチレン）等の耐食性樹脂２で被覆され 、所要箇所に円筒形の耐食性樹脂製の１対の測定ブロック３、４が対向して設け られている。この測定ブロック３、４は、配管１の中心方向の凸状の先端に開口 ３ａ、４ａを有し、内部は空洞で光路が形成され、他端にフランジ３ｂ、４ｂが 形成されている。このフランジ３ｂ、４ｂは、配管１の測定ブロック３、４を保 持する保持筒部のフランジ１ｃ、１ｄと外部のフランジ５ａ、５ｂとの間に耐食 性のパッキン（ガスケット）６ａ、６ｂを介して図示しないボルト、ナット（１ 点鎖線で位置のみ表示）で挾持され、密閉されている。そして各測定ブロック３ 、４の内部空洞の配管１の中心方向の開口３ａ、４ａには石英ガラス等の耐食性 窓材７ａ、７ｂが対向して設けられ、１個以上の円環状の押え具８ａ、８ｂをネ ジ込む等して抜け止めされている。この耐食性窓材７ａ、７ｂは、測定ブロック ３、４の先端の開口３ａ、３ｂの径より大径とされ、耐食性窓材７ａ、７ｂに接 触する測定ブロック３、４の所要箇所や押え具８ａ、８ｂの先端のものの所要箇 所に耐食性のＯリング等を設け、耐食性窓材７ａ、７ｂの密閉性を高めている。

【０００９】 配管１の両端のフランジ１ａ、１ｂの外方には絞り管９のフランジ９ａが耐食 性のパッキン６ｃを介して図示しないボルト、ナット（１点鎖線で位置のみ表示 ）で挾持接続されている。この絞り管９の外方には外部の配管Ｐを接続するため のフランジ９ｂが形成され、内面には、必要に応じテフロン等の耐食性樹脂２が 被覆されている。なお、フランジ９ａの内面およびフランジ１ｃ、１ｄのパッキ ン面にも同様の耐食性樹脂２の被覆がなされ密閉性を高めている。

【００１０】 さらに、測定ブロック３、４の外方のフランジ５ａ、５ｂの外方には、光学系 １０を保持するアングル状の保持具１１が設けられ、絞り管９の外周にそのフラ ンジ部１１ａが取り付けられ、高さを調整し光学系の光軸等を調整するための調 整ネジ１２ａ、１２ｂが設けられている。この調整ネジ１２ａ、１２ｂの先端は 絞り管９のフランジ９ａの上面に設けられている。

【００１１】 光学系１０は、光路を曲げるミラー１０ａ、光を伝送する光ファイバ１０ｂ等 から構成され、測定ブロック４の方にも同様の光学系がある。こうして投光、受 光した光は、配管１を流れる液体の性状変化を測定する図示しない測定手段で測 定される。つまり、測定手段の光源の光を光ファイバ１０ｂ、光学系１０、測定 ブロク３の耐食性窓材７ａを経て配管１の液体等の被測定物を透過し、測定ブロ ック４の耐食性窓材７ｂを介し、もう一方の光学系に導かれ、測定手段で検出、 測定される。

【００１２】 配管１等の内面の接液部は耐食性の樹脂で被覆され、パッキン６ａ、６ｂ、６ ｃ、Ｏリングに耐食性のものを用い、測定ブロック３、４、窓材７ａ、７ｂも耐 食性とされているので、腐食性液体に浸されることなく、密閉、測定ができる。

【００１３】 そして、このような構成において、耐食性窓材３ａ、４ｂの汚れ等による保守 は、保持具１１をそらし、フランジ５ａ、５ｂのボルト、ナットを取りはずすこ とにより、測定ブロック３、４は抜け取り外しできるので、押え具８ａ、８ｂを 取りはずすことにより分解でき、容易に窓材３ａ、４ｂを取り出し、保守、点検 、交換することができる。組立は、これと逆に実施すればよい。

【００１４】 配管部と別体とされた光学系１０の光軸調整は、保持具１１の調整ネジ１２ａ 、１２ｂの高さを調整することにより、位置調整でき、測定ブロック３、４の窓 材７ａ、７ｂを介して光を投授光する光学系の光軸調整を容易に行うことができ る。

【００１５】

【考案の効果】

以上述べたように、この光学的測定装置の接液部は、耐食性の樹脂で被覆され 、パッキン、Ｏリング等も耐食性のものを用いているので用いる腐食性の液体に 装置本体が浸されるおそれはない。また、配管部の測定ブロックは、ボルト、ナ ット等の取りはずしにより、容易に分解でき、組立も可能で、保守、点検が容易 なものとなる。また、光学系は、配管部と別体とされ、保持具の調整ネジにより 調整が高精度に可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す構成説明図である。

【符号の説明】

Ｐ 外部の配管 Ａ 装置本体 １ 配管 ２ 耐食性樹脂被覆 ３、４ 測定ブロック ５ａ、５ｂ 外部のフランジ ６ａ、６ｂ、６ｃ パッキン ７ａ、７ｂ 耐食性窓材 ８ａ、８ｂ、８ｃ 押え具 ９ 絞り管 １０ 光学系 １１ 保持具 １１ａ、１１ｂ 調整ネジ １ａ、１ｂ、１ｃ、１ｄ、５ａ、５ｂ、９ａ、９ｂ フ
ランジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】耐食性樹脂で内面が被覆された配管と、こ
   の配管の所要箇所に対向して設けられた耐食性窓材を有
   する耐食性樹脂の１対の測定ブロックと、この１対の測
   定ブロックの外方に設けられ配管中を透過した光を投授
   光する１対の光学系と、この光学系を位置調整可能に保
   持する保持具とを備えたことを特徴とする光学的測定装
   置。