JP6443619B2 - 試料測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料測定装置に関し、詳しくは、フローセルにおける試料の漏れ防止構造に関するものである。
図5は従来の試料測定装置で用いられるフローセルの一例を示す構成説明図であって、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は斜視図、(D)は側面図である。図6は図5のフローセルを用いた測定系の一例を示す構成説明図であって、(A)は上面図、(B)は側面図、(C)は(B)のA−A断面図である。図7は、図6(C)の拡大図である。
図5において、円筒型のフローセル1の円周面には対向するように試料液体配管の接続口11、12が設けられるとともに内部に漏れた試料を排出するための抜き穴13が設けられ、フローセル1の左右の側面には光ファイバの接続口14、15が設けられている。
図6において、フローセル1の一方の端面には光ファイバ2を介して測定光が入射され、フローセル1に入射された測定光は他方の端面から光ファイバ3を介して外部に伝送される。なお、フローセル1の両端は左右対称構造になるように構成されているので、出力端側の構造について説明する。
光ファイバ3が接続されたフローセル1の端面には円錐形状に形成された防水・防塵用の保護キャップ4の大径開口部41が嵌め合わされ、フローセル1と保護キャップ4の大径開口部41との嵌合部の外周は比較的大きな結束バンド5で締め付け固定される。
保護キャップ4の小径開口部42には光ファイバ3が貫通するように挿入されていて、光ファイバ3と保護キャップ4の小径開口部41との嵌合部の外周は比較的小さな結束バンド6で締め付け固定される。
なお、フローセル1の端面に嵌め合わされる保護キャップ4の大径開口部41の内部空間には乾燥剤が封入されるが、乾燥剤は図示しない。
図7において、フローセル1のボディ1aはたとえばステンレス鋼で形成されていて、中央部分には上下面を貫通するように測定対象である試料液体を流す流路1bが形成されている。流路1bの両端の開口部には配管を接続するための管用テーパーめねじ1c、1dが設けられていて、試料液体は流路1bの下側から上側に流れる。なお、試料液体の設計耐圧は、最大でたとえば2.0MPaである。
ボディ1aの右側面には、流路1bに対向するようにたとえばステンレス鋼で所定の形状に形成されたボス1eが、所望の光路長の長さに応じた所定の厚さを有するたとえばステンレス鋼で形成されたスペーサ1fを挟むようにして取り付けられている。ボディ1aの内周面と接するボス1eの外周面にはリング状に溝1gが形成されていて、この溝1gにはボディ1aとボス1eの接合部から試料液体が漏れるのを防止するために、Oリング1hが嵌め合わされている。
ボス1eの挿入端部には、たとえばステンレス鋼で有底円筒状に形成されたスクリューキャップ1iが螺合取り付けられている。スクリューキャップ1iの内周面にはボス1eの一端の外周に螺合するためのネジ溝が設けられ、底面には硼珪酸クラウンガラスやサファイアガラスで断面形状がT字状に形成された光学窓1jの一端を嵌め合わせる取り付け穴1kが設けられている。
スクリューキャップ1iと光学窓1jとの間には、Oリング1mが設けられている。
ボス1eの端部とスクリューキャップ1iおよび光学窓1jとの間には、樹脂または金属よりなるリング1nとOリング1pが設けられている。これらOリング1h、1m、1pとしては、たとえばパーフロロエラストマーやフッ素ゴムなどで形成されたものを用いる。
光学窓1jの端面と対向するように、光軸方向に沿って、ステンレス鋼で形成されたスクリュー1qと波形座金1rとステンレス鋼で形成されたリング1sと光学レンズ1tが積層配置されていて、これらの前方には測定出射光を伝送する光ファイバ3の光コネクタ31が接続されるレセプタクル1uがステンレス鋼で形成されたプレート1vを介して取り付けられている。
このような構成において、L側のレセプタクルにはたとえば近赤外分光分析計の干渉計からの近赤外分光が測定入射光として入射され、入射される近赤外分光の光束は光学レンズで屈折されて平行光となり、光学窓を通過して流通路1bを流れる測定試料液体に入射される。
流通路1bを流れる試料液体を透過した光束はR側の光学窓1jを通過し、R側の光学レンズ1tで屈折されて斜光となり、R側の光ファイバ3の光コネクタ31の端面に収束して入射される。
R側の光ファイバ3は、図示しない近赤外分光分析計の検出器に、試料液体透過後の近赤外分光を伝送する。この検出器には、フローセルの試料信号の光ファイバの他、フローセルを通さない参照信号の光ファイバも接続する。
検出器で試料および参照光信号を電気信号に変換した後、DSP(デジタル信号処理器)に送り、両信号の差分から吸光度スペクトルを演算する。
得られた吸光度スペクトルと、既存のスペクトルに基づき確立された分析法から求められた分析値との関係より、試料中の各成分濃度や性状値を算出する定量分析を行う。また、必要に応じて、試料の物質を特定する定性分析も行う。
特許文献1には、マイクロ流体システムの流路内における流体の物性を測定する装置について記載されている。
特開2010−175407号公報
しかし、図7の構成によれば、フローセル1の流通路1bに内圧がかかった状態で流れている試料液体が、サンプルの種類やOリングの装着状態などが原因で、Oリング1mとOリング1pの2ヵ所から同時に並列的に液漏れする場合がある。ここで、他のOリング1hは光学窓1jとスクリューキャップ1iを弾性力により緩衝保持する目的で使用しており、Oリング1mとOリング1pのようなシール用途を目的としていない。
液漏れ個所がOリング1pとボス1eとの円筒シール面またはOリング1pと光学窓1jの円筒シール面の場合には、光学窓面、光学レンズ面、光ファイバ端面などが液体と接触(以下、接液ともいう)したり、揮発性液体の場合には気体と接触(以下、接ガスともいう)することもある。
また、液漏れ個所が、Oリング1hとボディ1aとの円筒シール面またはOリング1hとボス1eの円筒シール面の場合には、光ファイバ端面および結露防止用穴を通って光学レンズ面や光学窓面などが液体と接触したり、揮発性液体の場合には気体と接触する場合がある。なお、接液または接ガスの原因となる結露やセル外部からの水や塵埃の侵入に対しては、図6の防水・防塵保護キャップ4、結束バンド5、6、乾燥剤などを用いて対策としている。
光ファイバ端面、光学レンズ面および光学窓面に試料が接液または接ガスすると、試料を透過する前後の測定入射光および測定出射光に散乱が生じ、外乱成分が重畳する。
その結果、たとえば、試料液体の水分濃度の管理値が数ppm〜数十ppmのオーダーであるべきところ、分析値が100ppm程度の大きい異常値となって検出される場合がある。
液漏れの要因としては、固有の試料液体として、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などの揮発性有機塩素化合物と微量水分や酸分を含む混合液体で漏れやすいことが最近明らかになった。試料温度は配管接続口入口で30〜40℃、内圧は0.2〜0.6MPaの場合である。その他、Oリング材質の耐薬品性や表面品質およびサイズ、さらには、ステンレス鋼や光学窓の表面粗さ、幾何公差などとの関係もあるが、後者は他の試料液体では液漏れしていない十分な実績がある。
その他の液漏れの要因としては、フローセルではOリングのグリース使用を不可(測定上、分析の汚染物質となる)としているため、Oリング1h、1pの円筒シール面への装着時、装着の仕方によっては摩擦によりOリング表面を損傷させやすいこと、ねじれや曲りが生じたまま保持されることなどの不安定要素がある。
また、スクリューキャップ1iとボス1eをねじ接合しているが、この部分も接液する構造であるため、定期的なOリング交換や窓部の洗浄などの保守時に、このねじ接合部が固有の試料液体によっては腐食して分解不可能になる場合がある。実例では、四塩化炭素と微量水分を含む混合液体の場合、四塩化炭素が常温で乾燥している状態では金属材料はほとんど腐食しないが、水分があると加水分解して塩酸を生じ、鉄やその他の材料が徐々に腐食してねじ接合部が分解不能になることがある。
また、2個のOリング1hと1pが常に接液している状態であることから、液漏れが発生した場合にはこれらいずれのOリングからの液漏れなのか、漏れ個所を特定するのが困難な構造である。
さらに、液漏れが発生して部品交換を行う場合、接液部品が非常に多いので、新品交換に近い部品交換や、調整、検査が必要となり、コスト高になってしまう構造である。
なお、このような試料漏れの問題は、試料が液体の場合に限るものではなく、気体の場合においても同様に発生する。
本発明は、これらの課題を解決するものであり、その目的は、試料漏れ要因となる不安定要素を少なくし、試料漏れが発生した場合の保守性を高めることができ、試料漏れに起因する測定の不安定さを防止できる試料測定装置を実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち第一の発明は、
フローセルの流路を流れる測定試料に測定光を照射し、前記測定試料を透過した近赤外分光に基づき前記測定試料の吸光度スペクトルを求めるように構成された試料測定装置において、
前記フローセルには少なくとも2個のOリングを介して光学窓が取り付られ、
前記2個のOリングは、前記測定試料の漏れ経路に沿って直列に設けられ、直列配置された1次側の前記Oリングと2次側の前記Oリングとの間には、1次側の前記Oリングと2次側の前記Oリングとの間に漏れ出た前記測定試料の圧力を前記フローセルの内部から前記フローセルの外部へ逃がすための貫通穴が設けられていることを特徴とする。
第二の発明は、第一の試料測定装置において、
1次側の前記Oリングは、前記光学窓の平面に設けられていることを特徴とする。
第三の発明は、第一または第二の試料測定装置において、
前記フローセルは測定試料の流路にねじ接合面が露出しないように構成されていることを特徴とする。
第四の発明は、第一から第三のいずれか一つの試料測定装置において、
前記測定試料は液体であることを特徴とする。
第五の発明は、第一から第三のいずれか一つの試料測定装置において、
前記測定試料は気体であることを特徴とする。
このような構成により、試料漏れ要因となる不安定要素を少なくでき、試料漏れが発生した場合の保守性を高めることができ、試料漏れに起因する測定の不安定さを防止できる試料測定装置を実現できる。
本発明に基づく試料測定装置で用いられるフローセルの具体例の外観を示す構成説明図である。 フローセルを管路に接続した状態における複数の異なる角度の断面図である。 図2(C)の拡大図である。 図2(E)の拡大図である。 従来の試料測定装置で用いられるフローセルの一例を示す構成説明図である。 図5のフローセルを用いた測定系の一例を示す構成説明図である。 図6(C)の拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に基づく試料測定装置で用いられるフローセル7の具体例の外観を示す構成説明図である。外観的に図1と図5と異なる点は、内部に漏れた試料を排出するための抜き穴73が複数個設けられていることである。
図2は本発明に基づくフローセル7を管路に接続した状態における断面図であり、(A)は外観図、(B)は断面角度位置の説明図、(C)から(F)はそれぞれ(B)のA−A、B−B、C−C、D−Dに沿った断面図である。
(C)のA−A断面図は本発明に基づくフローセル7の測定試料の流路7bの断面を示し、(D)のB−B断面図はフローセル7のボディ7aとカバー7wのボルトでの締結部分の断面を示し、(E)のC−C断面図はL側の圧力逃がし接続口7xの断面を示し、(F)のD−D断面図はR側の圧力逃がし接続口7yの断面を示している。
L側の圧力逃がし接続口7xは、(E)のC−C断面図に示すようにその端部がボディ7aのL側の光学窓との接合部に連通するように設けられている。
R側の圧力逃がし接続口7yは、(F)のD−D断面図に示すようにその端部がボディ7aのR側の光学窓との接合部に連通するように設けられている。
図3は、図2(C)の拡大図である。図3において、フローセル7のボディ7aはたとえばステンレス鋼で形成されていて、中央部分には上下面を貫通するように測定対象である試料液体を流す流路7bが形成されている。流路7bの両端の開口部には配管を接続するための管用テーパーめねじ7c、7dが設けられていて、試料液体は流路7の下側から上側に流れる。なお、試料液体の設計耐圧は、図7に示した従来と同様に最大でたとえば2.0MPaである。
ボディ7aの右側面には、Oリング7eを挟むようにして硼珪酸クラウンガラスやサファイアガラスで形成された光学窓7fが取り付けられている。光学窓7fの側面外周にはOリング7gが取り付けられている。そして、このOリング7gを押圧するように樹脂または金属で形成されたリング体7hが重ね合わされた状態で、ステンレス鋼で所定の形状に形成されたカバー7iが取り付けられる。
カバー7iには、光学窓7fの端面と対向するように、光軸方向に沿って、ステンレス鋼で形成されたスクリュー7jと波形座金7kとステンレス鋼で形成されたリング7mと光学レンズ7nが積層配置されていて、これらの前方には測定出射光を伝送する光ファイバ3の光コネクタ31が接続されるレセプタクル7pがステンレス鋼で形成されたプレート7qを介して取り付けられている。
図3の構成と図7の構成を比較すると、図3で用いるOリング7eと7gは試料が漏れた場合の流れ方向に沿って直列になるように配置されるとともに、Oリング7eと7gがそれぞれ平面接合されるように従来のようなOリングを嵌め合わせるための溝を設けることなく平坦面上に配置されている。
このような構成において、フローセルのボディ7aの上下の管用テーパめねじ7c、7dに、ユーザー側の測定対象である試料液体を流す配管を接続し、試料液体を流通路の下側から上側に流す。試料液体の圧力は、耐圧強度設計上は従来と同様に最大でたとえば約2.0MPaである。
なお、最高使用圧力の決定は、フローセルの圧力容器としての耐圧試験と漏れ試験に関連する。これらの圧力試験では、圧力媒体に気体を使用する。理由は、液体を使用すると、Oリングシール面などで残留液体の除去が困難であり、微量水分などの分析値や漏れ試験時の試験圧力に影響するためである。
圧力媒体に気体を使用し、最高使用圧力を0.75MPaに設定した場合は、耐圧試験圧力を1.25倍の0.9375MPa、漏れ試験を1.0倍の0.75MPaで、いずれも1.0MPa未満に抑えることができる。
従来と同様に、L側のレセプタクルにはたとえば近赤外分光分析計の干渉計からの近赤外分光が測定入射光として入射され、入射される近赤外分光の光束は光学レンズで屈折されて平行光となり、光学窓を通過して流通路7bを流れる測定試料液体に入射される。
流通路7bを流れる試料液体を透過した光束はR側の光学窓7fを通過し、R側の光学レンズ7nで屈折されて斜光となり、R側の光ファイバ3の光コネクタ31の端面に収束して入射される。
R側の光ファイバ3は、図示しない近赤外分光分析計の検出器に、試料液体透過後の近赤外分光を伝送する。この検出器には、フローセルの試料信号の光ファイバの他、フローセルを通さない参照信号の光ファイバも接続する。
検出器で試料および参照光信号を電気信号に変換した後、DSP(デジタル信号処理器)に送り、両信号の差分から吸光度スペクトルを演算する。
得られた吸光度スペクトルと、既存のスペクトルに基づき確立された分析法から求められた分析値との関係より、試料中の各成分濃度や性状値を算出する定量分析を行う。また、必要に応じて、試料の物質を特定する定性分析も行う。
図4は図2(E)の拡大図であり、L側の圧力逃がし接続口の断面を示している。
本発明の構成では、Oリングを常時接液している1次側7eと常時は非接液で1次側で漏れたら接液する2次側7の2種類に分け、漏れの経路を、従来の2経路並列から1経路直列とした。常時接液している部品も従来構造に比べて大幅に少なくした。
具体的には、図7の従来構造では、金属部品はボディが1個、スクリューが2個、ボスが2個、樹脂部品はリング2個、Oリングが3種類で各2個ずつ、光学窓が2個で、計15個であったが、図3の本発明に基づくフローセル7では、ボディ1個とOリング2個と光学窓2個のみの計3種類5個に削減できた。
光ファイバ端面、光学窓面、光学レンズ面は、2次側Oリングから漏れた場合にのみ接液または接ガスする配置とした。これらにより、漏れ箇所の特定を容易に行える。
1次側と2次側のOリング間に、1次側で漏れた場合に使う圧力逃し用と液漏れ検出用の配管接続用めねじと貫通小穴を設け、L側とR側の配管用接続めねじは同一断面上だと加工が干渉するため、45度角度をずらして加工した。
これらにより、2次側のOリングには液漏れ時は試料の内圧が一瞬しか作用せず、2次側のOリングからの液漏れのリスクを大幅に低減できる。
また、この圧力逃し配管接続口と貫通小穴に、試料液体に溶解性のある線状の樹脂材を挿入すれば、溶解の有無という判断基準で、液漏れを検出できる。
多量の液漏れの場合には、圧力逃し用配管用接続口に透明の樹脂チューブを接続すれば、漏れた液体の可視化もでき、樹脂チューブの先に試料の種類に応じた液体またはガス濃度検知器(揮発性液体の場合)を接続すれば、漏れを検出できる。
さらに、貫通小穴を大きめにすれば、径の細いファイバー・スコープを貫通小穴に挿入し、常時液漏れの視覚的監視も可能となる。
従来の構造では装着性に不安定さがあった円筒面シールを、1次側のOリングでは平面シール構造に変更した。特に、光学窓の円筒面の表面粗さが加工時の最大粗さでたとえば6.3Sであったのに対し、光学窓の平面の面加工精度をほぼ1/10にすることができ、Oリングと光学窓間の液漏れに対するシール性能を確実に向上させることができる。
従来の構造では、接液部にねじ接合面があったが、本発明では接液部にねじ接合面を持たない構造とした。これにより、ねじ接合面が腐食で分解不可能になる恐れはなく、また、保守費用が新品交換に近くになることもない。
従来の構造で設けていたスペーサを削除した。この結果、光路長の仕様に一部制約はあるものの、これにより部品点数を削減でき、光路長が決まる機械加工部品の累積公差を従来構造の1/3に低減できた。
金属の接液部品がボディだけであるため、試料液体がステンレス鋼を腐食させる場合は、このボディのみをハステロイC-276、チタン、タンタルなどの異種金属に置き替えが可能であり、コストミニマムにできる。
2次側のOリングは、一時的な接液だけを考慮すれば、1次側のOリングに必要な耐薬品性は不要と考えられるので、1次側のOリングよりも安価なOリングを選定することができ、保守費用削減が図れる。
なお、圧力逃し部に達するようにエアパージの流通路および接続ねじ部を加工し、計装エアを流通させることにより、自然対流ではなく強制対流で、漏れた液体を外部に積極的に排出することが可能となる。
また、L側とR側の圧力逃し部の空間を何らかの流通路で連結することにより、エアパージ配管接続口を1箇所のみに集約できる。
以下に本発明を要約する。
従来構造のフローセルでは、試料液体の漏れの経路が2経路並列のOリングシールであり、どちらのOリングから漏れても分析値の異状要因(透過光経路部品面への接液または接ガス)となり得た。本発明のフローセルは、1経路直列のOリングシール構造で、1次側のOリング(通常測定時は常時接液または接ガス)と2次側のOリング(通常測定時は非接液で、1次側Oリングから漏れたら接液または接ガス)の二重化とし、分析値の異状要因となる透過光経路部品の配置は2次側のOリングの後方に配置した。
これにより、漏れ経路の低減、Oリングシールの二重化による分析値への漏れへの影響回避、漏れ箇所の特定容易化の構造を実現できる。
分析上、汚染物質となるグリースを塗付しないでOリングを装着する必要があるため、従来構造では、円筒面装着時にOリング表面の損傷やねじりなどの装着姿勢といった不安定要素があった。本発明のフローセルは、1次側のOリングを平面シール装着に変更することで、装着による不安定要素を一掃した。また、光学窓の面精度の高い平面側をシール面とすることにより、漏れにくい構造を実現した。
1次側Oリングと2次側Oリング、光学窓、ボディとの空間に通ずるボディ側から加工した圧力逃しを兼ねた漏れ検出用の配管接続口および貫通小穴により、1次側Oリングからの液漏れが発生した場合でも、2次側Oリングへの試料液体の過大圧の継続作用を回避できる。
よって、2次側Oリングからの漏れのリスクを大幅に軽減できる。さらに、貫通小穴および配管接続口を使って、溶解樹脂線材の挿入による液漏れ検知、ファイバスコープの挿入による液漏れ可視化、透明樹脂チューブ接続による液漏れ可視化および液またはガス濃度計への接続による液漏れの検出が可能となる。
1次側Oリングと2次側Oリングと光学窓およびボディの空間に、エアパージ用の計装空気を連続的・積極的に流すことにより、微小漏れで発生した気化ガスを連続的に置換できるので、セル内部にガスが滞留することはなく、光学測定部品面に光散乱となる要因を排除できる。
2次側のOリングは常時またはほとんど接液しないので、2次側のOリングの耐薬品性のグレードを下げることができ、消耗品の定期交換に発生する保守費用を抑えることができる。
従来構造では接液部に接合ねじ部を有する部品があったが、本発明の構造では接液部に接合ねじ部を持つ部品がないので、腐食性の強い測定対象液体によるねじ部のカジリが無くなり、接合ねじ部の部品交換にかかる保守費用を抑えることができる。
本発明の構造では、接液する金属材料の部品が、フローセル胴体の一部品だけになったので、測定対象液体に応じてステンレス鋼からハステロイCなど、耐食性材料への変更が比較的安価に実現でき、接液部品の交換にかかる総費用も大幅に抑えることができる。
以上説明したように、本発明によれば、試料漏れ要因となる不安定要素を少なくでき、試料漏れが発生した場合の保守性を高めることができ、試料漏れに起因する測定の不安定さを防止できる試料測定装置を実現できる。
7 フローセル
7a ボディ
7w カバー
7x、7y 圧力逃がし接続口
7c、7d 管用テーパーめねじ
7e、7g Oリング
7f 光学窓
7h リング体
7i カバー
7j スクリュー
7k 波形座金
7m リング
7n 光学レンズ
7p レセプタクル
7q プレート

Claims (5)

  1. フローセルの流路を流れる測定試料に測定光を照射し、前記測定試料を透過した近赤外分光に基づき前記測定試料の吸光度スペクトルを求めるように構成された試料測定装置において、
    前記フローセルには少なくとも2個のOリングを介して光学窓が取り付られ、
    前記2個のOリングは、前記測定試料の漏れ経路に沿って直列に設けられ
    直列配置された1次側の前記Oリングと2次側の前記Oリングとの間には、1次側の前記Oリングと2次側の前記Oリングとの間に漏れ出た前記測定試料の圧力を前記フローセルの内部から前記フローセルの外部へ逃がすための貫通穴が設けられている
    ことを特徴とする試料測定装置。
  2. 1次側の前記Oリングは、前記光学窓の平面に設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料測定装置。
  3. 前記フローセルは測定試料の流路にねじ接合面が露出しないように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の試料測定装置。
  4. 前記測定試料は液体であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の試料測定装置。
  5. 前記測定試料は気体であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の試料測定装置。
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