JPH07142U - 組み立て式腰掛け - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さく折り畳め、軽くて運搬や保管が容易
で、しかも、値段も安く、座り心地がよく、使い捨ての
補助イスや携帯用のイスとして用いるのに適した組み立
て式腰掛けを提供する。 【構成】 扁平に折畳み可能な四角筒１の一方の対向す
る各上縁３、６に、先端に差し込み片４の形成された座
板２を設ける。その差し込み片４に、切り込み５を設け
る。組み立て時には、扁平に折畳まれた四角筒１を復元
し、前記座板２と差し込み片４とを折り曲げ、差し込み
片４の切り込み５を四角筒１の隣接する上縁６に差し込
む。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、組立が容易で、十分な強度を有し、軽量で、折り畳んだ際にかさ ばらず、保管に大きなスペースも必要とせず、特に、ダンボールや薄い樹脂など で製作することによってコストの低減を図ったり、使い捨て等の用途にも使用で きる組み立て式腰掛けに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、催し会場等ではよく、補助イスとしてアルミや鉄製のパイプをフレーム に使い、座席を折り畳めるようにした折畳みイスが使用されている。

【０００３】 また、戸外でのキャンプ等では、図４に示すように、アルミや木製あるいは、 樹脂製のフレームＦを交叉させて開閉自在にねじ止めし、そのフレームＦの上端 にカンバスＣ地の張られた携帯用の腰掛けが使用されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記の折畳みイスは、パイプフレームにより軽量化が図られて はいるが、折り畳んでも大きくて重く、運搬に不便で、保管場所にも大きなスペ ースが必要であるうえ値段も高いという問題がある。

【０００５】 また、上記の携帯用の腰掛けでは、座席が布製であるため、小さく折り畳め、 軽くて持運びにも便利であるが、座った際に、座席が沈みこんで両方のフレーム を引っ張り、フレームが臀部を挾んで圧迫し、座り心地が悪いという問題がある 。

【０００６】 そこで、この考案の課題は、小さく折り畳め、軽くて運搬も容易に行なえ、保 管場所のスペースも少なくて済み、座り心地が良く、補助イスや携帯用のイスと して用いるのに適した腰掛けを提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、この考案では、扁平に折畳み可能な四角筒と、前 記角筒の一方の対向する上縁のそれぞれに折曲自在に設けられ、先端に隣接する 角筒の各上縁に差し込まれる切り込みを有する差し込み片が形成された座板とか らなり、前記座板は折曲されてその裏面が隣接する上縁と当接し、かつ、座板の 差し込み片は下方に折り曲げられて前記上縁に差し込まれる構成としたのである 。

【０００８】

【作用】

このように構成される組み立て式腰掛けでは、四角筒と座板とは折り畳まれて 保管あるいは、運搬される。

【０００９】 この、折り畳まれた四角筒と座板とは、扁平状態となるので薄く、そのため、 積み重ねが容易で保管スペースも少なくてよく、運搬も容易に行なうことができ る。

【００１０】 また、このとき、前記腰掛をダンボールや薄い樹脂等で製作すれば、重量の軽 いものが製作できる。また、価格も低く押えることができるため、使い捨ての腰 掛とすることもできる。

【００１１】 使用にあたっては、折り畳まれた四角筒を復元し、座板を折り曲げ、裏面を隣 接する四角筒の上縁に当接させると同時に、座板の差し込み片を折り曲げて、そ の切り込みを前記の隣接する上縁にそれぞれ差し込んで組み立てる。すると、上 縁と差し込み片とが係合することにより、座板の浮き上がりと四角筒の広がりを 防止することができる。

【００１２】 また、この際、座板は四角筒の開口を閉鎖し、前記上縁によって支持される。 したがって、腰をかけても座板は沈み込まず、座り心地の良いものとすることが できる。

【００１３】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１４】 図１に示すように、本実施例の組み立て式腰掛けは、扁平に折り畳み可能な四 角筒１と座板２とからなっている。

【００１５】 前記座板２は、四角筒１の一方の対向する上縁３のそれぞれに形成され、その 上縁３に沿って設けられた折り溝によって折り曲げ自在となっている。また、座 板２はそれぞれ四角筒１の開口の半分ずつを閉鎖する大きさを有し、その先端に は、差し込み片４が設けられている。 差し込み片４は、前記上縁３と平行に折り溝が設けられ、下方に向けて折り曲 げられるようになっている。

【００１６】 また、差し込み片４には、両側から所定の間隔を置いて先端から内方向へ向け て二本の切り込み５が設けられ、それら切り込み５は、それぞれ、前記上縁３に 隣接する上縁６の中央部に差し込まれるようになっている。

【００１７】 その上縁６の中央部には、それぞれ両座板２の差し込み片４が差し込まれる切 欠７が設けられている。また、これら、切欠７の下端には、それぞれ四角筒１の 下端に向けて、側壁を内側へ折り込む折り溝８が形成されている。

【００１８】 さらに、前記隣接する上縁６は、座板２の設けられた両端から中央の切欠７に 向けて、それぞれ下向きの傾斜を有するように形成されている。

【００１９】 この実施例は、以上のように構成されており、この組み立て式腰掛けは、保管 や持ち運ぶ際には、図２に示すように、四角筒１を折畳み、座板２を折り曲げて 扁平にする。したがって、保管や運搬の時の厚さが薄く、積み重ねも容易にでき るので保管スペースも小さくて済み、多数の腰掛けの運搬も楽に行なえる。

【００２０】 一方、使用時には、折り畳まれた四角筒１を復元し、座板２を四角筒１の開口 方向へ折り曲げ、同時に、隣接する上縁６を内側に折り込み、その切欠７へ、下 方へ折り曲げた差し込み片４の切り込み５を差し込んで嵌めると、座板２の裏面 は前記上縁６と当接し、図３に示すように、腰掛が簡単に組み立てられる。

【００２１】 このとき、切欠７と係合した差し込み片４は、座板２の浮き上がりを防止し、 前記切欠７の形成された上縁６の動きを制限する。

【００２２】 また、上記のように隣接する上縁６を内側へ折り込んだ場合、前記上縁６は、 座板２の中央寄りを支持する。このため、座板２に腰を掛けた際、荷重が一番多 く掛かる座板２の中央部部分が前記上縁６によって支持され、大きな荷重に対し ても十分な強度を有するようになる。

【００２３】 また、前記上縁６の支持位置は、前記差し込み片４の切り込み５の位置を変え ることによって最適な位置に適宜決めることができる。

【００２４】 このようにして組み立てられた腰掛けは、座板２が切欠７に向けて下向きに傾 斜するため、座りやすい。また、座板２は隣接する上縁６によって支持されるの で、中央部分は沈み込むことは無く、安定し、座り心地もよい。

【００２５】 上記腰掛けは、四角筒１と座板２との簡単な構成なので、ダンボールや薄い樹 脂を打ち抜いて製作するのに適する。このため、ダンボールや薄い樹脂で製作す れば、量産化も可能で、安価にでき、例えば使い捨ての腰掛けとして使用するの に最適である。

【００２６】 なお、実施例では、各座板２の寸法を四角筒の開口を半分閉鎖する大きさとし たが、これに限定される事はなく、開口を閉鎖できる寸法であれば、両座板２の 大きさは、どのような大きさでも良い また、実施例では、隣接する上縁６を傾斜させたが、これに限定される事はな く、傾斜のない水平なものとしてもよい。

【００２７】

【効果】

この考案は、以上のように構成し、扁平に折り畳んで保管できるため、保管ス ペースも少なくて済み、容易に運搬できる。また、組み立ても簡単で、十分な強 度を有する。

【００２８】 特に、ダンボールや薄い樹脂等で製作すれば、量産化も容易なため、コストの 低減が図れ、使い捨ての腰掛として使用するのに最適である。

【００２９】 このため、補助イスや携帯用のイスとして用いるのに最適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の斜視図

【図２】実施例の折畳み図

【図３】実施例の組み立て図を示す斜視図

【図４】従来例の斜視図

【符号の説明】

１ 四角筒 ２ 座板 ３ 対向する上縁 ４ 差し込み片 ５ 切り込み ６ 隣接する上縁 ７ 切欠 ８ 折り溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扁平に折畳み可能な四角筒と、前記角筒
   の一方の対向する上縁のそれぞれに折曲自在に設けら
   れ、先端に隣接する角筒の各上縁に差し込まれる切り込
   みを有する差し込み片が形成された座板とからなり、 前記座板は折曲されてその裏面が隣接する各上縁と当接
   し、かつ、座板の差し込み片は下方に折り曲げられて前
   記上縁に差し込まれることを特徴とする組み立て式腰掛
   け。