JPH07142924A - 展開型アンテナ反射鏡 - Google Patents

展開型アンテナ反射鏡

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JPH07142924A
JPH07142924A JP28346293A JP28346293A JPH07142924A JP H07142924 A JPH07142924 A JP H07142924A JP 28346293 A JP28346293 A JP 28346293A JP 28346293 A JP28346293 A JP 28346293A JP H07142924 A JPH07142924 A JP H07142924A
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cable network
cable
antenna reflector
film surface
entanglement
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Takahiko Noda
隆彦 野田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軌道上で、鏡面を保持するケーブルネットワ
ークに絡みを生ずることなく確実に展開する宇宙用展開
型アンテナ反射鏡を得る。 【構成】 電波反射面を構成する金属メッシュ1とその
形状を保持するケーブルネットワーク2、ケーブルネッ
トワーク2間に張られた絡み防止用の膜面5とそれら全
てを軌道上で展開し、展開後は金属メッシュ1とケーブ
ルネットワーク2を保持する展開構造から成る。 【効果】 ケーブルネットワーク間に張られた膜面によ
って絡みを防止することができ、反射鏡を大型化しても
確実に展開できる効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人工衛星等の宇宙機
器に搭載される展開型アンテナの反射鏡に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】宇宙用のアンテナ反射鏡は、宇宙利用の
拡大に伴いより大型な物が要求されてきているが、打ち
上げ時のランチャの収納スペースに限りがあるため小さ
く畳んだ状態で打ち上げ、宇宙空間で展開する方式が検
討されている。図4は、従来検討されてきた展開型アン
テナ反射鏡面の一例を示すものであり、図において1は
反射鏡面を構成する折り畳み可能な金属メッシュ、2は
金属メッシュの形状を保持する折り畳み可能なケーブル
ネットワーク、3は上記金属メッシュとケーブルネット
ワークを軌道上で展開し、展開後に上記金属メッシュと
ケーブルネットワークを保持する展開構造、4は複数の
ケーブルを集めて結合する結合子である。ケーブルネッ
トワークの材質は、線膨張率が小さく、強度と剛性が高
いケブラーコードで、構成は金属メッシュを鏡面の形状
に押え込む為に三角形状に張り巡らされた鏡面側ケーブ
ルネットワークと、その鏡面側ケーブルネットワークを
裏側に引っ張るタイケーブル、及びそのタイケーブルの
他端を支え鏡面側と同様に三角形状に張り巡らされた背
面側ケーブルネットワークから構成され、鏡面側のケー
ブルネットワークは金属メッシュに縫い込まれた状態で
一体化している。このアンテナは、直径2m〜4m程度
のロケットフェアリング内に収納され、打ち上げ後軌道
上で展開する。その際のケーブルネットワークの絡みは
アンテナの展開に致命的な結果を与える。絡みの例とし
ては、結合子が他のケーブルに対して本来有るべき位置
とは反対側に行ってしまいそれが正しい位置に戻る前に
他のケーブルが張ってしまって戻れなくなってしまった
り、ケーブルがそれ自身又は他のケーブルと結び目を作
るような形で拘束し合い、張架されてもその拘束が解け
ないようなケースなどが有る。それらの対策として、最
も絡みが生じ易い背面側の結合子回りを部分的にポリイ
ミドフィルムの膜で被い、結合子と他のケーブルの位置
関係が入れ変らないようにしたり、ケーブルの長さを極
力短くしたり本数を減らしたりして絡みの発生を減らす
ことが行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、結合子
回りを部分的に膜で被った場合でも、その膜のうちケー
ブルに結合されていない辺の部分がよじれて他のケーブ
ルや結合子と絡み合ってしまったり、又、ケーブルの長
さを極力短くしたり本数を減らしたりしてもケーブルが
有る以上ケーブルがそれ自身又は他のケーブルと結び目
を作るような絡みは依然として発生し得るので、展開型
アンテナ反射境の展開信頼性を著しく下げると供に、ア
ンテナ反射鏡面の大型化に対する大きな制約と成ってい
る。
【0004】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、反射鏡面が大型化してケーブルの
本数が増加したり長さが長くなったりしても、高い信頼
性で展開可能な展開型アンテナ反射鏡を得ることを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる展開型
アンテナ反射鏡は、鏡面のメッシュの形状を保持するケ
ーブルネットワークのケーブル間の全体もしくは一部分
にケーブルで周囲を囲まれる形で張られた平織り状の繊
維織布、網目状の編物、高分子材料のフィルムの膜面を
設けたものである。
【0006】
【作用】平織り上の繊維織布を膜面に利用した展開型ア
ンテナ反射鏡においては、ケーブルネットワーク内の各
ケーブルが、収納状態及び展開途中においては1枚の膜
面として挙動するため、膜面が無い場合に発生するよう
なケーブルとしての絡みは発生しなくなる。また、膜面
の面内剛性を高くすることができるため展開後にケーブ
ルネットワークと供に剛性部材としてアンテナ反射鏡面
全体の形状の安定に寄与することができる。
【0007】また、網目状の編物を膜面に利用した展開
型アンテナ反射鏡においても、収納状態及び展開途中に
おいての絡みの発生は無くなる。また、網目状の編物を
用いた膜面は面内剛性を非常に小さくすることができる
ため、展開後のケーブルネットワークの釣合形状に影響
を与えること無く張架することができる。
【0008】また、高分子材料のフィルムを膜面に利用
した展開型アンテナ反射鏡においても、収納状態及び展
開途中においての絡みの発生は無くなる。また、高分子
材料を用いた膜面は軽量化できると供に反射面の軌道上
における熱変形を押える為の熱制御材としても利用でき
る。
【0009】
【実施例】実施例1.図1はこの発明の第1の特許請求
項に係わる展開型アンテナ反射鏡の一実施例を示す図で
ある。図において、1は金属メッシュ、2はケーブルネ
ットワーク、3は展開構造、4は結合子、5は膜面であ
る。図2はこの展開型アンテナ反射鏡の展開状態での断
面図であり、金属メッシュ1、ケーブルネットワーク
2、展開構造3、および膜面5の配置の例を示す図であ
る。図3はこの展開型アンテナ反射鏡の収納状態での断
面図であり、金属メッシュ1、ケーブルネットワーク
2、および膜面5が折り畳まれた形状の例を示す図であ
る。この展開型アンテナ反射鏡は収納状態でランチャに
搭載され、軌道上に打ち上げられてから展開構造3によ
って大口径に展開される。収納状態および展開途中にお
いては、ケーブルネットワークは膜面と一体に面として
挙動するため絡みが発生する可能性は極端に小さくな
る。また、平織り状の繊維織布は繊維を格子状に織った
だけなので繊維方向には繊維の剛性とほぼ同じ剛性が得
られる為、ケブラー繊維のような高剛性繊維の平織り状
繊維織布を膜面に選べば、面内剛性を高くできるため展
開後はケーブルネットワークと供に鏡面の形状を保持す
る構造部材の1部とすることができる。
【0010】実施例2.また、たとえばケーブルネット
ワークの張力状態が非常に微妙な釣合状態で成り立って
おり、ほんの少しの張力変化でケーブルが緩んでしまう
恐れのある展開型アンテナ反射鏡の場合、ケーブルネッ
トワークの張力状態に対する膜面の影響を極力小さくす
る必要がある。本例では膜面に面内剛性の小さい網目状
の編物を用いることによって、非常に小さな力で膜面を
張架することを可能にし、ケーブルネットワークの張力
状態に与える影響を小さく押えている。編目状の編物
は、繊維をループ状に編んでいるため、面内に荷重をか
けた場合、このループが変形して伸びるので、使用する
繊維の軸方向剛性にあまり影響されずに面内剛性の低い
膜を得ることができるのである。
【0011】実施例3.また、重量の制約が非常に厳し
く、強く軽量化が求められていたり、軌道上で人工衛星
本体等の影などにより局所的に温度が違う点が生じ、そ
れによる熱変形がアンテナの性能に大きく影響を与える
ような場合がある。本例では、膜面を高分子材料のフィ
ルムであるポリイミドフィルムにすることによって、軽
量化を計り、かつ太陽光の直接照射を防ぐことによっ
て、局所的な温度変化を生じにくくし、熱変形を押えて
いる。ポリイミドフィルムは、厚さ25μmの物で面密
度5×10-3g/cm2 程度と軽く、又面内の熱伝導率
が6×10-4cal/s・cm・℃程度と小さいため熱
制御材として非常に有効である。
【0012】
【発明の効果】この発明に係わる展開型アンテナ反射鏡
によれば、ケーブルネットワーク間に張られた膜面によ
って、ケーブルネットワーク内のケーブルの本数を少な
くしたり長さを短くすることなく絡みを防止することが
でき、反射鏡を大型化しても確実に展開する性能を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる展開型アンテナ反射鏡の実施
例を示す図である。
【図2】この発明に係わる展開型アンテナ反射鏡の展開
状態の部分断面図である。
【図3】この発明に係わる展開型アンテナ反射鏡の収納
状態の部分断面図である。
【図4】従来の展開型アンテナ反射鏡の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 金属メッシュ 2 ケーブルネットワーク 3 展開構造 4 結合子 5 膜面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンテナの電波反射面を構成する金属メ
    ッシュと、上記金属メッシュの形状を保持するケーブル
    ネットワークとを有し、かつ上記金属メッシュとケーブ
    ルネットワークを折り畳んだ状態から展開し、展開後は
    上記金属メッシュとケーブルネットワークを保持する展
    開構造を有する展開型アンテナにおいて、上記ケーブル
    ネットワーク間の全体もしくは一部分にケーブルで周囲
    を囲まれる形で張られた膜面を有することを特徴とする
    展開型アンテナ反射鏡。
  2. 【請求項2】 膜面に平織り状の繊維織布を用いたこと
    を特徴とする請求項1記載の展開型アンテナ反射鏡。
  3. 【請求項3】 膜面に網目状の編物を用いたことを特徴
    とする請求項1記載の展開型アンテナ反射鏡。
  4. 【請求項4】 膜面に高分子材料のフィルムを用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の展開型アンテナ反射鏡。
JP28346293A 1993-11-12 1993-11-12 展開型アンテナ反射鏡 Expired - Lifetime JP2970731B2 (ja)

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JPH07142924A true JPH07142924A (ja) 1995-06-02
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008187650A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Mitsubishi Electric Corp 展開型アンテナ
JP2011160425A (ja) * 2010-02-01 2011-08-18 Harris Corp アンテナリフレクターを展開する方法及びアンテナリフレクター

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008187650A (ja) * 2007-01-31 2008-08-14 Mitsubishi Electric Corp 展開型アンテナ
JP2011160425A (ja) * 2010-02-01 2011-08-18 Harris Corp アンテナリフレクターを展開する方法及びアンテナリフレクター

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