JPH0714023A - 医療診断用ウインド設定システム - Google Patents

医療診断用ウインド設定システム

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JPH0714023A
JPH0714023A JP5147172A JP14717293A JPH0714023A JP H0714023 A JPH0714023 A JP H0714023A JP 5147172 A JP5147172 A JP 5147172A JP 14717293 A JP14717293 A JP 14717293A JP H0714023 A JPH0714023 A JP H0714023A
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JP
Japan
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histogram
image
window width
irradiation field
value
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JP5147172A
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English (en)
Inventor
Shigeru Matsumura
滋 松村
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GE Healthcare Japan Corp
Original Assignee
GE Yokogawa Medical System Ltd
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Publication date
Application filed by GE Yokogawa Medical System Ltd filed Critical GE Yokogawa Medical System Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は医療診断用ウインド設定システムに
関し、患者の体型の如何に拘らず、見たい部位を出力装
置上に正確に出力させることができる医療診断用ウイン
ド設定システムを提供することを目的としている。 【構成】 被検体からの医療診断用画像情報にヒストグ
ラム演算処理を施し、得られたヒストグラムから特徴を
抽出し、抽出した特徴を用いて診断部位毎に最適なウイ
ンド幅を計算し、キーボードから診断部位に関する情報
を入力することにより、最適な信号レベル及びウインド
幅の画像を出力装置に出力させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医療診断用ウインド設定
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】CR装置は、被検体を通過したX線によ
る画像を輝尽性蛍光シート(IP イメージングプレー
トともいう)に記録してX線画像を保存し、これを読み
取ることにより画像を再生する装置である。従来のCR
装置では、この輝尽性蛍光シートをレーザ光で照射し、
発生した輝尽発光を光電的に読み取って画像信号を得
て、この画像信号のヒストグラムを作成し、更にそのヒ
ストグラムの特徴からどの範囲の画像信号を用いて診断
用画像を作成するか決めるようになっている。
【0003】図12はこのようにして求めた画像データ
のヒストグラム例を示す図である。(a)は標準テクニ
ックによる場合、(b)はX線照射量が多い場合、
(c)はX線照射量が少ない場合をそれぞれ示してい
る。図に示すようなヒストグラムにおいて、縦軸は頻
度、横軸は信号レベルである。a,b,c,d,eはそ
れぞれ信号レベルを示している。
【0004】(a)に示す標準テクニックのヒストグラ
ムにおいて、被検体の透過データの範囲をS1〜S2で
示しており、S1は信号レベルbの位置に、S2は信号
レベルeの位置にある。このヒストグラムでは、信号レ
ベルがa〜bの範囲は被検体を通過しないX線の直接照
射部分の信号レベルの範囲(直接照射野)を、b〜cは
皮膚を透過した信号レベルの範囲を、c〜dは軟組織の
範囲を、d〜eは骨を通過したX線の信号レベルの範囲
をそれぞれ示している。図に明らかなように骨を通過し
たX線の信号レベルが最も小さい。X線の照射量が標準
よりも大きくなると、そのヒストグラムは(b)に示す
ように信号レベルの大きい方向にシフトし、X線の照射
量が標準よりも小さくなるとそのヒストグラムは(c)
に示すように信号レベルの小さい方向にシフトする。
【0005】次に、このようにして得られたヒストグラ
ムから診断用画像をCRT等の表示装置に表示させる場
合の、ウインドの幅/レベル設定法について説明する。
図13はウインドの幅/レベルの設定法の説明図であ
る。(a)は得られたCR画像のヒストグラム、(b)
はそのウインド幅/レベル設定説明図である。横軸は入
力、縦軸はCRTの出力輝度である。例えば領域b〜e
までの全領域をCRT上に表示したい場合、その範囲
(W1)をCRTの輝度のダイナミックレンジ(0〜
M)までに振り分ける。一方、c〜dまでの軟組織をC
RT上に表示したい場合、その範囲(W2)をCRTの
輝度のダイナミックレンジ(0〜M)までに振り分け
る。f1はウインド幅W1の輝度変換特性(濃度変換特
性)、f2はウインド幅W2の輝度変換特性(濃度変換
特性)である。このようにして、CRTのダイナミック
レンジを有効に使用して各被検体の部位を観察すること
ができる。以上、CR装置についてのヒストグラムにつ
いて説明したが、CT及びMRIについても同様にして
ヒストグラムを得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】例えば、CRT診断を
行なう場合について説明する。CTの場合、ウインドの
幅/レベルは太った人,痩せた人に拘らずCT#(画像
信号値)が安定している。従って、見たい部位のCT#
を予め調べておき、それに合わせたウインドの幅/レベ
ルの値をプリセットすることにより、瞬時に見たい部分
をCRT上に表示させ、読影が可能であった。しかしな
がら、X線の場合には、透過像であるため、太った人と
痩せた人とで画像信号値が異なるという問題があった。
【0007】本発明はこのような課題に鑑みてなされれ
たものであって、太った人や痩せた人等の患者の体型の
如何に拘らず、見たい部位を出力装置上に正確に出力さ
せることができる医療診断用ウインド設定システムを提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
本発明は、被検体からの医療診断用画像情報にヒストグ
ラム演算処理を施し、得られたヒストグラムから特徴を
抽出し、抽出した特徴を用いて診断部位毎に最適なウイ
ンド幅を計算し、キーボードから診断部位に関する情報
を入力することにより、最適な信号レベル及びウインド
幅の画像を出力装置に出力させるようにしたことを特徴
としている。
【0009】
【作用】予め、被検体からの医療診断用画像情報にヒス
トグラム演算処理を施し、得られたヒストグラムから特
徴を抽出し、抽出した特徴を用いて診断部位毎に最適な
ウインド幅を計算し、テーブルに記憶しておく。そし
て、キーボードから診断部位に関する情報(プリセット
情報)を入力することにより、前記テーブルを参照して
最適な信号レベル及びウインド幅の画像を出力装置に出
力させることができるようになる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例を示す構成ブロッ
ク図で、CR装置のブロック図を示している。図におい
て、1は被検体を通過したX線画像を記録するイメージ
ングプレート(IP)、2は該イメージングプレート1
をビーム走査するレーザ、3はイメージングプレート1
からの輝尽発光を集光する集光器である。
【0011】4は集光器3が接続され、光情報を電気信
号に変換するPMT(フォト・マルチプライヤ・チュー
ブ)、5は該PMT4の出力を受けて対数圧縮するログ
アンプ、6は該ログアンプ5の出力をディジタルデータ
に変換するA/D変換器である。7は該A/D変換器6
の出力を受けて、入力画像信号のヒストグラムを作成
し、作成したヒストグラムから特徴を抽出する特徴抽出
部である。
【0012】8はA/D変換器6の出力を一時記憶する
バッファメモリ、9は特徴抽出部7の出力とバッファメ
モリ8の出力を記憶するファイルである。10はファイ
ル9から読み出した特徴データと画像データから各部位
毎のウインドの幅Wiの計算を行なう演算部、11は該
演算部10で計算された各部位毎のウインドの幅Wiを
記憶するウインド幅テーブルである。
【0013】12は測定部位をセットするキーボード、
13はウインド幅テーブル11から出力されるウインド
幅Wiを基に、ファイル10に保存されている画像情報
に対し、CRTの輝度を割り当てるLUT(ルックアッ
プテーブル)である。その変換特性は、例えば図13の
(b)に示すとおりである。14はLUT13の出力を
一時保持するディスプレイメモリ、15は該ディスプレ
イ14の内容を常時表示するCRTである。このように
構成されたシステムの動作を説明すれば、以下のとおり
である。
【0014】レーザ2でIP1を走査すると、その走査
線に沿って輝尽発光が生じる。この輝尽発光を集光器3
で集光してPMT4に入力すると、該PMT4は入力光
に応じた電気信号(画像情報信号)を発生する。このP
MT4の出力は、ログアンプ5に入って対数圧縮された
後、A/D変換器6に入る。A/D変換器6は、入力ア
ナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0015】このA/D変換器6の出力は、バッファメ
モリ8に入って一時保持されると共に、特徴抽出部7に
入る。特徴抽出部7は、入力データレベル毎の度数分布
をとり、ヒストグラムを作成する。そして、作成された
ヒストグラムから特徴を抽出する(詳細後述)。バッフ
ァメモリ8及び特徴抽出部7の出力はファイル9に保存
される。
【0016】演算部10は、ファイル9に保存されてい
る画像情報及び特徴データから被検体部位毎のウインド
幅Wiを計算する。つまり、ある特徴量からある特徴量
までの幅としてウインドWiを計算する。計算結果は、
ウインド幅テーブル11に記憶される。そして、キーボ
ード12からオペレータが特定の見たい部位に関するセ
ット値を入力すると、この部位に対応したウインド幅が
LUT13に与えられる。LUT13は、ファイル9か
らの画像信号を与えられた変換テーブルによりCRTの
輝度信号に変換する。変換された輝度信号データは、デ
ィスプレイメモリ14に記憶される。この記憶されたデ
ィスプレイメモリ14の内容は常時CRT15に表示さ
れる。オペレータ(例えば医者)は、CRT15に表示
された被検体部位の表示画像を見ながら、病変部等の診
断を下す。
【0017】このように、本発明によれば、IP1から
読み取った全体画像からヒストグラム演算により特徴を
抽出し、その特徴により特定部位毎のウインド幅を求め
ておき、キーボードからの観察部位入力により、目的の
ウインド幅の画像をCRT輝度のフルスケールに輝度変
換して表示させることにより、患者の体型の如何に拘ら
ず、見たい部位を出力装置上に常に正確に出力させるこ
とができるようになる。
【0018】図2は本発明の全体の動作を示すフローチ
ャートで、濃度安定化処理を示している。先ず照射野自
動認識処理を行い(S1)、照射野の認識を行なう。次
に、認識した照射野のヒストグラム計算を行なう(S
2)。次に、得られたヒストグラムから特徴抽出処理を
行なう(S3)。照射野自動認識処理S1,ヒストグラ
ム計算処理S2及び特徴抽出処理S3は特徴抽出部7が
行う。特徴が抽出されたら、パラメータファイル20か
ら与えられるパラメータに応じて抽出範囲の決定を行な
う(S4)。抽出範囲決定手順S4は演算部10,ウイ
ンド幅テーブル11及びキーボード12が行う。ここ
で、パラメータファイル20からパラメータを与える処
理は、具体的にはキーボード12から観測部位等を設定
する処理に該当する。抽出範囲が決定されたら、LUT
13による濃度変換処理を行い(S5)、出力装置へ出
力する。濃度値変換処理S5はLUT13が行なう。こ
こで、出力装置はCRT,プリンタ等画像情報を出力で
きるものであればどのようなものであってもよい。以
下、各処理手順について更に詳細に説明する。 (1)照射野自動認識処理(S1) 照射野自動認識処理は、プロテクタ(産婦人科等におい
て、生殖器等をX線から保持するために付ける器具)や
照射野絞り等によって生じる非照射野がヒストグラムに
影響し、その結果システムが誤動作するのを防ぐもので
ある。具体的には、非照射野と認識された部分を除外し
たヒストグラムを演算し、それに基づいて部位認識を行
なう。非照射野であるかどうかの判断基準は、以下の条
件の組み合わせによる。 直接照射野ピーク信号値か最大信号値を基準とし、そ
れからある閾値以上に値が低い領域 メインヒストグラムのピーク信号値を基準に、それか
らある閾値以上に信号値の低い領域 ,を満たし、かつ均一である(エッジでない) 画像の外辺で〜を満たす部分とそれに連続する部
分 図3は照射野自動認識処理の詳細を示すフローチャート
である。照射野自動認識処理は、先ず縮小処理を行い
(S11)、次にヒストグラム処理を行い(S12)、
ピークを検出し(S13)、直接照射領域を認識し(S
14)、メインヒストグラム領域認識処理を行い(S1
5)、エッジを検出し(S16)、非照射野領域のマッ
ピングを行なう(S17)。以下、それぞれの処理につ
いて説明する。 (1−1)縮小処理(S11) 縮小処理は、濃度値安定化処理の速度を向上させるため
に行なう。縮小のサイズは、概ね128×128程度の
大きさが適当である。これを各IPサイズに当てはめた
場合の縮小率とマトリクスサイズは図4に示すとおりで
ある。ピクセル数とは、1ライン当たりの画素数であ
り、ライン数は1IP当たりのライン数を示す。例えば
IPのサイズが14インチ×17インチの場合の、ピク
セル数は126,ライン数は126である。ここで、縮
小の基準点はIP上の座標(0,0)とする。 (1−2)ヒストグラム処理(S12) 縮小された画像データに対してヒストグラム処理を行な
う。ヒストグラムは、撮影時に照射野絞りやプロテクタ
がかけられているかどうかの判定,照射野自動認識をす
る閾値の決定及び被X線照射体のない直接照射野領域の
認識等に使われる。従って、このヒストグラム処理は縮
小処理によって得られた全てのピクセルについてヒスト
グラム演算を行なう。
【0019】ヒストグラムは4桁のダイナミックレンジ
を0〜255に割り振るものとし、変数には16ビット
以上のものを用いる。ここで、H(k)をヒストグラム
(以後Hk と表わす)、δijを縮小画像jライン目、i
ピクセル番目のデータ、Δhをダイナミックレンジ変換
係数(12ビットデータならΔh=16)とすると、H
(k)及びkは次式で表される。 H(k)=H(k)+1 (1) k=δij/Δh (2) 次に、得られたヒストグラムHk に対し、平滑化処理を
行なう。この平滑化処理は、得られたヒストグラムが図
5の(a)に示すようにノイズ等で小さなピークを随所
に持っている場合に、この波形を平滑化して同図(b)
に示すように滑らかにする処理である。ここで、Wi を
重み係数,hを計算に用いる点間の距離(ステップ),
Lを計算に用いる片側の点数(全部で2L+1)とし
て、平滑値は次式で表される。
【0020】
【数1】
【0021】図6は最小2乗法による平滑化の重みを示
す図である。ヒストグラムの範囲が極端に狭い場合、X
線照射が行われていないか、一様照射されている可能性
がある。これはルーチンにおいては異常状態である。ま
た、直接照射野がない場合、ヒストグラムの最大値を基
準にする可能性があるため、ヒストグラムを演算する
際、同時に最大値,最小値を計算するしておくことは上
部に意味がある。ヒストグラムの最大値,最小値を次の
ように定義する。
【0022】K+ ;ヒストグラム最大値 K- ;ヒストグラム最小値 (1−3)ピーク検出処理(S13) ここでいうピークとは、ヒストグラムの極大値をもつ点
のことであり、1次微係数がゼロかつ2次微係数が負と
なるような点をいう。即ち、ピークは微分係数が正から
負へ変わる点であり、Hkをヒストグラムk番目(値,
k・Δhをもつピクセルの数),Pjを値の低い方から
j番目にあるピークの位置,Nをピークの数として、以
下の式で探すことができる。
【0023】 {Pj}={k;(H−Hk−1 ≧0)and(Hk+1−H≦0)} ={P0 ,P1 ,P2 …PN } (4) なお、場合によってピークの高さを条件に加えることも
考えられる。また、ピークの数は正常な撮影の場合、3
を越えないと推定される。ピークの数が3を越えた場合
には、再度ヒストグラムに平滑化処理をかけて3以下に
するか、ルーチン処理ではないとみなして異常処理を行
なう。
【0024】直接照射野ピークが2つに割れる例として
は、グリッドのミスアライメント等による画像のシェー
ディングが考えられる。これは、縮小画像を4領域に分
割したヒストグラムをとってみて、それぞれのピークが
割れなくなることで判定できる。この場合の1つの対策
としては、各ピークの値を用いてシェーディング補正を
行なうことが考えられる。 (1−4)直接照射野認識処理(S14) 直接照射野認識処理は、直接照射野が均一照射であると
いう性質を利用する。図7は直接照射野認識の説明図
で、読み取った画像の全体のヒストグラムを示してい
る。具体的には、最も値の大きな方に位置するヒストグ
ラムピークPN について半値幅を計算し、十分に細けれ
ば直接照射野であると判別する。PN が直接照射野と判
定されない場合には、直接照射野はないものとする。
【0025】半値幅の位置を計算する方法は、ピークか
らだんだん離れていく両方向を正とする座標上で、最初
にピークの値の半分の値より小さくなるか、若しくは傾
きが負から正へ変わる位置をとり、その間の距離とす
る。この方法でうまくいかないケースが多い場合には、
メインヒストグラム認識処理に述べる2次関数フィティ
ングを用いる。直接照射野の半値幅を与える点を次のよ
うに定義する。
【0026】A+ ;直接照射野ヒストグラムの上側の半
値幅を与える値 A- ;直接照射野ヒストグラムの下側の半値幅を与える
値 (1−5)メインヒストグラム領域認識処理(S15) メインヒストグラム部は、図7に示すように直接照射野
に続く第2のヒストグラムである。メインヒストグラム
領域の認識は、以下のいずれか若しくはその組み合わせ
による。 第2ピーク近辺に2次関数をフィットした面積を計算
し、それがある値以上 ピーク近辺に2次関数をフィットした面積を計算し、
それが最大である ピーク高さ及び半値幅の両方がある値以上 ピークが1つしかない ,の2次微係数は、検定されるピークを中心とする
数点のデータと、予め与えられた重み係数の合成積分で
あり、次の(5)式で表される。但し、(5)式には後
の便宜のため、式の値が正の重みを持つように負の符号
を加えてある。
【0027】
【数2】
【0028】ここで、Wiは重み係数,hは計算に使用
する点間の距離(ステップ),Lは計算に使用する片側
の点数(全部で2L+1)である。図8は最小2乗法法
による2次微係数の重みを示す図である。ここでは、L
=1から5の重みWiの値を示している。
【0029】フィッティングされたメインヒストグラム
は、ピークの位置を原点x=0とする座標で次式で近似
できると仮定する。 y(x)=−ap ・x2 +Hp (6) ここで、−ap はピーク(x=0)における2次微係
数、Hpはピーク(x=0)におけるヒストグラムの値
である。この式によって、与えられるy=0の2つの解
の距離をヒストグラムの幅とみなして、X軸との間に囲
まれた面積にヒストグラムの面積を代表させる。y=0
として(6)式を解くと以下のようになる。
【0030】 −ap 2 +Hp=0 (7)
【0031】
【数3】
【0032】よって、メインヒストグラムの幅Zは、
(9)式で与えられる。
【0033】
【数4】
【0034】また、面積Sは以下の式で表される。
【0035】
【数5】
【0036】この2つの値Z,Sの両方がある値以上で
あるか、全てのピークの中で最大であれば、これをメイ
ンヒストグラムとして判定することができる。2番目の
ピークがメインヒストグラムとして認識された場合、前
記した直接照射野認識処理で1番目の直接照射野ではな
いと判定された場合でも、1番目のピークを直接照射野
として再度判定する可能性がある。ここでは、2次微係
数から左右対称の2次関数を用いてフィッティングした
が、このモデルは適当でないとされる可能性がある。こ
の場合には、2次に加えて1次係数を導入することが考
えられる。フィッティングの自由度が増すほど異常デー
タに対する処理の安定度は悪くなるので注意が必要であ
る。図9は1次係数を計算する時の重み係数を示す図で
ある。 (1−6)エッジ検出処理(S16) エッジ検出処理は、256×256の縮小画像を更に1
6×16に分け、それぞれが均一であるかどうかを判定
する処理である。エッジの検出方法にはいろいろなもの
が考えられる。以下に示す例のいずれか、若しくはその
組み合わせによる方法が考えられる。 Laplacianによるエッジ検出 この方法によれば、散乱等によるなだらかな画像値の変
化に対して感度を持たない。 S.D.値を計算する方法 X線ノイズの性質を用いることができるが、計算量が多
い。 平均値からの差及びその絶対値 散乱等によるなだらかな画像値の変化に対しても感度を
持つ。 (1−7)非照射野マッピング処理(S17) 非照射野マッピング処理は、部位認識のためのヒストグ
ラム処理に用いるべきでない領域のマップを作る処理で
ある。具体的には、以下の手順による。 直接照射野ピークからα1 以上低い領域は非照射野候
補 直接照射野がない場合、最大値からα2 以上低い領域
を非照射野候補 メインヒストグラムのピークから、α3 以上低い領域
は非照射領域候補 非照射野候補の内、エッジ検出の値がα4 以上の領域
は候補から除外 外辺にある非照射野候補は非照射野 非照射野に連続する非照射野候補は非照射野 照射野に連続する照射野候補がなくなるまで手順を繰
り返す。以上で、照射野自動認識処理が終了する。 (2)ヒストグラム計算処理(S2) ここでいうヒストグラム処理は、図3に示す照射野自動
認識処理のヒストグラム処理S12と同じである。違い
は、図3で求めた非照射野マッピング処理S17でマッ
プアウトされた非照射野を除外したヒストグラムをとる
ことにある。具体的には、非照射野とみなされた縮小画
像の値を0に落としてヒストグラムを再度計算し、
(1)式のヒストグラムでH(0)=0とするか、若し
くはそれと同等の方法による。次に、得られたヒストグ
ラムH(k)に対して、平滑化処理を行なう。ここで用
いる平滑化処理は、照射野自動認識処理の平滑化処理S
12と同じとは限らない。 (3)特徴抽出処理(S3) 特徴抽出処理は、図10に示すように、ヒストグラム上
で骨部,軟組織部,皮膚部,直接照射野の識別を行なう
ものである。例えば、メインヒストグラムをフィッティ
ングした(8)式を用いる。具体的には、皮膚部と軟組
織部及び軟組織部と骨部の境界を次式で計算する。
【0037】
【数6】
【0038】
【数7】
【0039】ここで、PM はメインヒストグラムのピー
ク位置、So+ は皮膚部と軟組織部の境界、So- は軟
組織部と骨部の境界、b+ ,b- はある係数である。皮
膚部と直接照射野の境界には、直接照射野の半値幅を計
算した低い側の半値の位置A- を用いる。骨部は、(1
2)式で与えられる値以下の部分である。
【0040】なお、図10の斜線領域は照射野絞りによ
るヒストグラムの変化を示しており、部位認識を狂わせ
る原因となる。 (4)抽出範囲決定処理(S4) 抽出範囲決定処理は、照射野自動認識処理で得られる各
部位の境界値を用いて、どの範囲を表示値とするかを選
択/決定する処理である。これまでに得られたヒストグ
ラムの特徴量は以下の7つである。
【0041】K+ ;ヒストグラム最大値 A+ ;直接照射野ヒストグラムの上側の半値幅を与
える値 A- ;直接照射野ヒストグラムの下側の半値幅を与
える値 So+ ;皮膚部と軟組織部の境界 PM ;メインヒストグラムのピーク値 So- ;軟組織部と骨部の境界 K- ;ヒストグラム最小値 ここで、A+ は皮膚部の一方の境界を与え、So+ は軟
組織部の一方の境界を与え、So- は骨部の一方の境界
を与える。 (5)濃度値変換処理(S5) キーボード12から設定された測定部位に対応するウイ
ンド幅WiをLUT13に与え、LUT13はファイル
9から入力される特定範囲の画像信号をCRT15のフ
ルスケールに振り分ける濃度変換処理を行なう。濃度変
換された画像信号は、CRT15上に最適な濃度で表示
される。なお、濃度変換された画像情報を出力する出力
装置は、必ずしもCRTである必要はなく、他の種類の
出力装置、例えばプリンタ等であってもよい。
【0042】図11はモード別抽出範囲の説明図であ
る。ここで、モード1〜5はウインド幅Wiに相当して
いる。図1において、キーボード12からモード1から
モード5を設定する手順は、ウインド幅W1〜W5を設
定することに相当している。キーボード12からモード
1〜モード5を入力すると、ウインド幅テーブル11か
ら対応するウインド幅Wiが選択され、LUT13に与
えられる。例えば、キーボード12からモード2を入力
すると、ウインド幅テーブル11からはW2が読み出さ
れLUT13に与えられる。LUT13は、図13の
(b)のf2に示すような濃度変換を行い、CRT15
に出力する。
【0043】上述の実施例では、医療診断装置としてC
R装置を用いた場合を例にとった。しかしながら、本発
明はこれに限るものではなく、他の医療診断装置、例え
ばCTやMRI等の画像についても同様に適用すること
ができる。
【0044】また、前述の説明では得られる医療画像信
号を部位毎にウインド幅を設定する場合について説明し
た。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、
得られた部位を更に複数領域に分割し、それぞれの領域
についてウインド幅を設定するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、患者の体型の如何に拘らず、見たい部位を出力
装置上に正確に出力させることができる医療診断用ウイ
ンド設定システムを提供することができ、実用上の効果
が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成ブロック図であ
る。
【図2】本発明の全体の動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】照射野自動認識処理の詳細を示すフローチャー
トである。
【図4】IPサイズと縮小後の画面サイズを示す図であ
る。
【図5】平滑化処理の説明図である。
【図6】最小2乗法による平滑化の重みを示す図であ
る。
【図7】直接照射野認識の説明図である。
【図8】最小2乗法による2次微係数の重みを示す図で
ある。
【図9】最小2乗法による1次微係数の重みを示す図で
ある。
【図10】ヒストグラムによる部位認識の説明図であ
る。
【図11】モード別抽出範囲の説明図である。
【図12】画像データのヒストグラム例を示す図であ
る。
【図13】ウインドの幅/レベルの設定法の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 イメージングプレート 2 レーザ 3 集光器 4 PMT 5 ログアンプ 6 A/D変換器 7 特徴抽出部 8 バッファメモリ 9 ファイル 10 演算部 11 ウインド幅テーブル 12 キーボード 13 ルックアップテーブル 14 ディスプレイメモリ 15 CRT

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体からの医療診断用画像情報にヒス
    トグラム演算処理を施し、得られたヒストグラムから特
    徴を抽出し、抽出した特徴を用いて診断部位毎に最適な
    ウインド幅を計算し、キーボードから診断部位に関する
    情報を入力することにより、最適な信号レベル及びウイ
    ンド幅の画像を出力装置に出力させるようにしたことを
    特徴とする医療診断用ウインド設定システム。
  2. 【請求項2】 前記被検体からの医療診断用画像情報
    は、CR画像又はCT画像又はMRI画像等の情報であ
    ることを特徴とする請求項1記載の医療診断用ウインド
    設定システム。
  3. 【請求項3】 前記各診断部位を更に複数の領域に分割
    し、それぞれの分割領域毎に更にウインド幅を設定でき
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の医療診断
    用ウインド設定システム。
JP5147172A 1993-06-18 1993-06-18 医療診断用ウインド設定システム Pending JPH0714023A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002043001A1 (fr) * 2000-11-24 2002-05-30 Nihon University Procede de traitement d'image
JP2004093510A (ja) * 2002-09-03 2004-03-25 Horiba Ltd 分析結果表示方法、x線分析装置、及びコンピュータプログラム

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