JPH07140033A - パイプラインの漏洩検知方法 - Google Patents
パイプラインの漏洩検知方法Info
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- JPH07140033A JPH07140033A JP29094793A JP29094793A JPH07140033A JP H07140033 A JPH07140033 A JP H07140033A JP 29094793 A JP29094793 A JP 29094793A JP 29094793 A JP29094793 A JP 29094793A JP H07140033 A JPH07140033 A JP H07140033A
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- JP
- Japan
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- pressure
- pipeline
- flow rate
- outlet
- inlet
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- Pipeline Systems (AREA)
- Examining Or Testing Airtightness (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 検知精度を向上させ、かつ積算時間の短縮化
により漏洩検知に要する時間を短縮したパイプラインの
漏洩検知方法を提供する。 【構成】 パイプラインの入口流量Qin及び出口流量Q
out を或る一定時間(t1 〜t2 )計測して積算し、ま
た、パイプラインの入口、出口及びその途中の圧力をそ
れぞれ計測し、それらの計測データを直線補間して各部
の圧力を求め、又はパイプライン内の流送状態をシミュ
レーションしてリアルタイムに各部の圧力を求める。こ
のようにして求められたパイプラインの各部の圧力及び
管径を用いて、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラ
インパック量を求め、或る一定時間(t1 〜t2 )の入
口流量Qinの積算値及び出口流量Qout の積算値、積算
開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパック量に基い
て系のマスバランスを求める。そのマスバランスがしき
い値εを越えた場合に漏洩発生と判断する。
により漏洩検知に要する時間を短縮したパイプラインの
漏洩検知方法を提供する。 【構成】 パイプラインの入口流量Qin及び出口流量Q
out を或る一定時間(t1 〜t2 )計測して積算し、ま
た、パイプラインの入口、出口及びその途中の圧力をそ
れぞれ計測し、それらの計測データを直線補間して各部
の圧力を求め、又はパイプライン内の流送状態をシミュ
レーションしてリアルタイムに各部の圧力を求める。こ
のようにして求められたパイプラインの各部の圧力及び
管径を用いて、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラ
インパック量を求め、或る一定時間(t1 〜t2 )の入
口流量Qinの積算値及び出口流量Qout の積算値、積算
開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパック量に基い
て系のマスバランスを求める。そのマスバランスがしき
い値εを越えた場合に漏洩発生と判断する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石油や天然ガス等の流体
を輸送するパイプラインの漏洩検知方法、特にラインパ
ック量を求めて漏洩の発生を検知する方法に関する。
を輸送するパイプラインの漏洩検知方法、特にラインパ
ック量を求めて漏洩の発生を検知する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パイプラインにおいては、一般的に、運
転状態監視のため入口流量、出口流量、入口圧力、出口
圧力、途中の圧力等を計測している。そして、これらの
計測データを用いることによりパイプラインの漏洩を検
知し、パイプラインの安全性及び信頼性の向上につなげ
ている。
転状態監視のため入口流量、出口流量、入口圧力、出口
圧力、途中の圧力等を計測している。そして、これらの
計測データを用いることによりパイプラインの漏洩を検
知し、パイプラインの安全性及び信頼性の向上につなげ
ている。
【0003】図7はガスパイプラインとその計測データ
との関係を示した説明図である。図示のように、ガスパ
イプラインでは一般的に運転状態監視のため、入口流量
及び出口流量、入口圧力、出口圧力、途中の圧力等を計
測している。このようなパイプラインの漏洩を検知する
場合には例えば流量差方式と称される検知方法がある。
この流量差方式は、液体などの非圧縮性流体のパイプラ
イン等に用いられている方式であり、次式のようにパイ
プラインの入口流量QA と出口流量QB とをそれぞれ積
算し、その差があるしきい値ε以上になった場合に漏洩
が発生したと判断する。
との関係を示した説明図である。図示のように、ガスパ
イプラインでは一般的に運転状態監視のため、入口流量
及び出口流量、入口圧力、出口圧力、途中の圧力等を計
測している。このようなパイプラインの漏洩を検知する
場合には例えば流量差方式と称される検知方法がある。
この流量差方式は、液体などの非圧縮性流体のパイプラ
イン等に用いられている方式であり、次式のようにパイ
プラインの入口流量QA と出口流量QB とをそれぞれ積
算し、その差があるしきい値ε以上になった場合に漏洩
が発生したと判断する。
【0004】
【数2】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この場合、ガスのよう
に圧縮性流体に対してはパイプライン内に存在するガス
量が変化するために、次式のようにしきい値ε′はライ
ンパック量LPt (管内のガス量)の変化より十分大き
くせざるを得ないため、漏洩検知精度(検知できる最小
漏洩流量)が非常に悪く、また、漏洩量の積分値がライ
ンパック量の変化より十分大きくなけば検知できないた
め積算時間を非常に長くとる必要があるという問題点が
ある。
に圧縮性流体に対してはパイプライン内に存在するガス
量が変化するために、次式のようにしきい値ε′はライ
ンパック量LPt (管内のガス量)の変化より十分大き
くせざるを得ないため、漏洩検知精度(検知できる最小
漏洩流量)が非常に悪く、また、漏洩量の積分値がライ
ンパック量の変化より十分大きくなけば検知できないた
め積算時間を非常に長くとる必要があるという問題点が
ある。
【0006】
【数3】
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、検知精度を向上させ、かつ積
算時間の短縮化により漏洩検知に要する時間を短縮した
パイプラインの漏洩検知方法を提供することを目的とす
る。
めになされたものであり、検知精度を向上させ、かつ積
算時間の短縮化により漏洩検知に要する時間を短縮した
パイプラインの漏洩検知方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様によ
るパイプラインの漏洩検知方法は、パイプラインの入口
流量Qin及び出口流量Qout を或る一定時間(t1 〜t
2 )計測して積算する工程と、パイプラインの入口、出
口及びその途中の圧力をそれぞれ計測し、それらの計測
データを直線補間してパイプラインの各部の圧力を求め
る工程と、パイプラインの各部の圧力及び管径を用い
て、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパック
量をそれぞれ求める工程と、或る一定時間(t1 〜
t2 )の入口流量Qinの積算値及び出口流量Qout の積
算値、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパッ
ク量に基いて系のマスバランスを求め、そのマスバラン
スが所定のしきい値εを越えた場合に漏洩が発生したと
判断する工程とを有する。
るパイプラインの漏洩検知方法は、パイプラインの入口
流量Qin及び出口流量Qout を或る一定時間(t1 〜t
2 )計測して積算する工程と、パイプラインの入口、出
口及びその途中の圧力をそれぞれ計測し、それらの計測
データを直線補間してパイプラインの各部の圧力を求め
る工程と、パイプラインの各部の圧力及び管径を用い
て、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパック
量をそれぞれ求める工程と、或る一定時間(t1 〜
t2 )の入口流量Qinの積算値及び出口流量Qout の積
算値、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパッ
ク量に基いて系のマスバランスを求め、そのマスバラン
スが所定のしきい値εを越えた場合に漏洩が発生したと
判断する工程とを有する。
【0009】本発明の他の態様によるガスパイプライン
の漏洩検知方法は、ガスパイプラインの入口流量Qin及
び出口流量Qout を或る一定時間(t1 〜t2 )計測し
て積算する工程と、パイプラインの入口及び出口の圧力
又は流量を少なくとも境界条件として、パイプライン内
の流送状態をシミュレーションしてリアルタイムにガス
パイプラインの圧力勾配を求める工程と、シミュレーシ
ョンにより求められたパイプラインの各部の圧力及び管
径を用いて、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のライ
ンパック量をそれぞれ求める工程と、或る一定時間(t
1 〜t2 )の入口流量Qinの積算値及び出口流量Qout
の積算値、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のライン
パック量に基いて系のマスバランスを求め、そのマスバ
ランスが所定のしきい値εを越えた場合に漏洩が発生し
たと判断する工程とを有する。本発明の他の態様による
ガスパイプラインの漏洩検知方法は、上記のパイプライ
ンの漏洩検知方法において、マスバランスを次式の左辺
より求めて、次式が成立したときに漏洩が発生したと判
断する。
の漏洩検知方法は、ガスパイプラインの入口流量Qin及
び出口流量Qout を或る一定時間(t1 〜t2 )計測し
て積算する工程と、パイプラインの入口及び出口の圧力
又は流量を少なくとも境界条件として、パイプライン内
の流送状態をシミュレーションしてリアルタイムにガス
パイプラインの圧力勾配を求める工程と、シミュレーシ
ョンにより求められたパイプラインの各部の圧力及び管
径を用いて、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のライ
ンパック量をそれぞれ求める工程と、或る一定時間(t
1 〜t2 )の入口流量Qinの積算値及び出口流量Qout
の積算値、積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のライン
パック量に基いて系のマスバランスを求め、そのマスバ
ランスが所定のしきい値εを越えた場合に漏洩が発生し
たと判断する工程とを有する。本発明の他の態様による
ガスパイプラインの漏洩検知方法は、上記のパイプライ
ンの漏洩検知方法において、マスバランスを次式の左辺
より求めて、次式が成立したときに漏洩が発生したと判
断する。
【0010】
【数4】
【0011】
【作用】本発明においては、パイプラインの入口流量Q
in及び出口流量Qout を或る一定時間(t1 〜t2 )計
測して積算する。また、パイプラインの入口、出口及び
その途中の圧力をそれぞれ計測し、それらの計測データ
を直線補間して各部の圧力を求め、又はパイプライン内
の流送状態をシミュレーションしてリアルタイムに各部
の圧力を求める。このようにして求められたパイプライ
ンの各部の圧力及び管径を用いて、積算開始時刻t1 及
び終了時刻t2 のラインパック量をそれぞれ求める。そ
して、或る一定時間(t1 〜t2 )の入口流量Qinの積
算値及び出口流量Qout の積算値、積算開始時刻t1 及
び終了時刻t2 のラインパック量に基いて系のマスバラ
ンスを求め、そのマスバランスが所定のしきい値εを越
えた場合に漏洩が発生したと判断する。即ち、マスバラ
ンスは上記の(4)式の左辺により求め、上記の(4)
式が成立したときに漏洩が発生したと判断する。このよ
うにパイプライン全体のマスバランスを求めてそれを基
準にして漏洩発生を判断するようにしたので、ガス量等
が変化しても、その検出精度は低下することがなく、更
に、上記の積分時間も短くてすむ。
in及び出口流量Qout を或る一定時間(t1 〜t2 )計
測して積算する。また、パイプラインの入口、出口及び
その途中の圧力をそれぞれ計測し、それらの計測データ
を直線補間して各部の圧力を求め、又はパイプライン内
の流送状態をシミュレーションしてリアルタイムに各部
の圧力を求める。このようにして求められたパイプライ
ンの各部の圧力及び管径を用いて、積算開始時刻t1 及
び終了時刻t2 のラインパック量をそれぞれ求める。そ
して、或る一定時間(t1 〜t2 )の入口流量Qinの積
算値及び出口流量Qout の積算値、積算開始時刻t1 及
び終了時刻t2 のラインパック量に基いて系のマスバラ
ンスを求め、そのマスバランスが所定のしきい値εを越
えた場合に漏洩が発生したと判断する。即ち、マスバラ
ンスは上記の(4)式の左辺により求め、上記の(4)
式が成立したときに漏洩が発生したと判断する。このよ
うにパイプライン全体のマスバランスを求めてそれを基
準にして漏洩発生を判断するようにしたので、ガス量等
が変化しても、その検出精度は低下することがなく、更
に、上記の積分時間も短くてすむ。
【0012】
実施例1.本発明の一実施例に係るパイプラインの漏洩
検知方法、ここでは圧力計測値から得られるラインパッ
ク量を用いる方法について説明する。図7のようにガス
パイプラインでは一般的に運転状態監視のため入口流
量、出口流量、入口圧力、出口圧力、途中の圧力等を計
測している。その計測された圧力データを直線補間する
ことにより図1に示すようなパイプラインの圧力分布
(圧力勾配)が得られる。次の(5)式のように、この
圧力分布と管断面積とをかけたものを距離方向に積分す
れば管内のガス量(ラインパック量)が得られる。この
得られるラインパック量を図式化(管径一定と仮定)し
たものが図2である。
検知方法、ここでは圧力計測値から得られるラインパッ
ク量を用いる方法について説明する。図7のようにガス
パイプラインでは一般的に運転状態監視のため入口流
量、出口流量、入口圧力、出口圧力、途中の圧力等を計
測している。その計測された圧力データを直線補間する
ことにより図1に示すようなパイプラインの圧力分布
(圧力勾配)が得られる。次の(5)式のように、この
圧力分布と管断面積とをかけたものを距離方向に積分す
れば管内のガス量(ラインパック量)が得られる。この
得られるラインパック量を図式化(管径一定と仮定)し
たものが図2である。
【0013】
【数5】
【0014】S(l) :管断面積(距離lの関数) P(l) :圧力 Z :圧縮係数
【0015】流量積算開始時刻t1 及び終了時刻t2 の
ラインパック量を(5)式によりそれぞれ求め、(6)
式の左辺のように、パイプライン全体のマスバランスを
計算し、この値が圧力及び流量の計測精度、ラインパッ
ク量推定精度等で決定されるしきい値ε以上となったと
きに漏洩が発生したと判断する。
ラインパック量を(5)式によりそれぞれ求め、(6)
式の左辺のように、パイプライン全体のマスバランスを
計算し、この値が圧力及び流量の計測精度、ラインパッ
ク量推定精度等で決定されるしきい値ε以上となったと
きに漏洩が発生したと判断する。
【0016】
【数6】
【0017】実施例2.本発明の他の実施例に係るパイ
プラインの漏洩検知方法、ここではシミュレーションか
ら得られるラインパック量を用いる方法について説明す
る。前述の圧力計測値からラインパック量を求める方式
の場合には、一般的にパイプラインの途中の圧力計測は
数km〜数十kmであり、圧力計測値のみによるパイプ
ライン内部の量(ラインパック量)算定には図3のよう
に精度に限界がある。即ち、実際の圧力部分布と直線補
間した圧力分布とは図3に示すように若干の差異があ
る。
プラインの漏洩検知方法、ここではシミュレーションか
ら得られるラインパック量を用いる方法について説明す
る。前述の圧力計測値からラインパック量を求める方式
の場合には、一般的にパイプラインの途中の圧力計測は
数km〜数十kmであり、圧力計測値のみによるパイプ
ライン内部の量(ラインパック量)算定には図3のよう
に精度に限界がある。即ち、実際の圧力部分布と直線補
間した圧力分布とは図3に示すように若干の差異があ
る。
【0018】そこで、本実施例においては、パイプライ
ン端部(入口、出口)の圧力又は流量(:又は圧力及び
温度、若しくは流量及び温度)の計測値を境界条件とし
てリアルタイムにダイナミック・シミュレーションを行
い、上述の実施例の圧力計測間隔よりも狭い間隔で圧力
勾配を求め、ラインパック量の精度を向上させている。
即ち、図4に示すように、パイプライン端部(入口、出
口)の上記の圧力又は流量の計測値を境界条件として、
計算メッシュで切り、タイムステップ毎に逐次シミュレ
ーション計算を行う。このシミュレーションに使用する
基礎式は、連続の式、連動方程式、エネルギー保存式及
び状態方程式であり、これらは次のとおりである。連続
の式;
ン端部(入口、出口)の圧力又は流量(:又は圧力及び
温度、若しくは流量及び温度)の計測値を境界条件とし
てリアルタイムにダイナミック・シミュレーションを行
い、上述の実施例の圧力計測間隔よりも狭い間隔で圧力
勾配を求め、ラインパック量の精度を向上させている。
即ち、図4に示すように、パイプライン端部(入口、出
口)の上記の圧力又は流量の計測値を境界条件として、
計算メッシュで切り、タイムステップ毎に逐次シミュレ
ーション計算を行う。このシミュレーションに使用する
基礎式は、連続の式、連動方程式、エネルギー保存式及
び状態方程式であり、これらは次のとおりである。連続
の式;
【0019】
【数7】
【0020】ρ :密度 t :時間 x :パイプライン主軸方向の距離 u :流速 F :パイプ断面積 運動方程式;
【0021】
【数8】
【0022】p :圧力 W :壁摩擦抵抗による加速度 g :重力加速度 φ :水平方向から上向きを正にとったx方向の角度 エネルギー保存式;
【0023】
【数9】
【0024】H :比エンタルピー Q :単位質量の加熱割合 状態方程式;
【0025】
【数10】 p/ρ=z(p,T)・R・T (10) z(p,T):圧縮係数 R :気体定数 T :温度 上記(7)〜(10)式を離散化し、数値的に解くこと
によって実時間に同期した非定常解析すなわちリアルタ
イム・シミュレーションを行う。なお、本発明において
は上式の数値解析の手法は特性曲線法、差分法等様々な
ものが存在するがどのような手法を用いてもよい。この
シミュレーションにより計算メッシュ点での圧力が境界
条件を与える毎に得られることになる。計算メッシュを
圧力計測間隔よりも細かく取ることにより精度良く圧力
分布が求められる。
によって実時間に同期した非定常解析すなわちリアルタ
イム・シミュレーションを行う。なお、本発明において
は上式の数値解析の手法は特性曲線法、差分法等様々な
ものが存在するがどのような手法を用いてもよい。この
シミュレーションにより計算メッシュ点での圧力が境界
条件を与える毎に得られることになる。計算メッシュを
圧力計測間隔よりも細かく取ることにより精度良く圧力
分布が求められる。
【0026】流量積算開始時刻t1 と終了時刻t2 のラ
インパック量を上述のシミュレーションで得られる圧力
勾配から前述の(5)式によって求めると図5に示され
るように精度良く求められる。そして、(6)式の左辺
のよりパイプライン全体のマスバランスを計算し、この
値が計測精度、ラインパック量推定精度等で決定される
しきい値ε以上となったときに漏洩が発生したと判断す
る。
インパック量を上述のシミュレーションで得られる圧力
勾配から前述の(5)式によって求めると図5に示され
るように精度良く求められる。そして、(6)式の左辺
のよりパイプライン全体のマスバランスを計算し、この
値が計測精度、ラインパック量推定精度等で決定される
しきい値ε以上となったときに漏洩が発生したと判断す
る。
【0027】実施例3.実施例1の圧力計測値から得ら
れるラインパック量を用いる方法を実現するための装置
は図6に示されるとおりである。パイプラインの全域に
亘って子局11〜14が設けられ、全ての端部、本実施
例においては子局11及び14(入口、出口)で流量Q
を計測し、或る間隔で設けてられた子局11,12,1
3,14でパイプライン各部の圧力Pを計測する。これ
らのデータを子局11〜14のテレメータ装置等により
遠隔データ収集装置10に収集する。遠隔データ収集装
置20はそのテレメータ装置等に接続されたコンピュー
タ21にこれらのデータを渡し、そのコンピュータで前
述のラインパック量計算、ラインパック量を考慮した流
量差計算を行い、漏洩発生と判断した場合には警報を発
する。
れるラインパック量を用いる方法を実現するための装置
は図6に示されるとおりである。パイプラインの全域に
亘って子局11〜14が設けられ、全ての端部、本実施
例においては子局11及び14(入口、出口)で流量Q
を計測し、或る間隔で設けてられた子局11,12,1
3,14でパイプライン各部の圧力Pを計測する。これ
らのデータを子局11〜14のテレメータ装置等により
遠隔データ収集装置10に収集する。遠隔データ収集装
置20はそのテレメータ装置等に接続されたコンピュー
タ21にこれらのデータを渡し、そのコンピュータで前
述のラインパック量計算、ラインパック量を考慮した流
量差計算を行い、漏洩発生と判断した場合には警報を発
する。
【0028】実施例2のシミュレーションから得られる
ラインパック量を用いる方法を実現するための装置は、
図6の内、パイプライン途中の子局12,13を圧力計
測を省いた構成となる。パイプラインの全ての端部、本
実施例では子局11,14(入口、出口)で流量Q及び
圧力Pをそれぞれ計測し、これらのデータを子局11,
14のテレメータ装置等により遠隔データ収集装置10
に収集する。遠隔データ収集装置20はそのテレメータ
装置等に接続されたコンピュータ21にこれらのデータ
を渡し、そのコンピュータ21で前述のシミュレーショ
ン計算、ラインパック量計算、ラインパック量を考慮し
た流量差計算を行い、漏洩発生と判断した場合には警報
を発する。
ラインパック量を用いる方法を実現するための装置は、
図6の内、パイプライン途中の子局12,13を圧力計
測を省いた構成となる。パイプラインの全ての端部、本
実施例では子局11,14(入口、出口)で流量Q及び
圧力Pをそれぞれ計測し、これらのデータを子局11,
14のテレメータ装置等により遠隔データ収集装置10
に収集する。遠隔データ収集装置20はそのテレメータ
装置等に接続されたコンピュータ21にこれらのデータ
を渡し、そのコンピュータ21で前述のシミュレーショ
ン計算、ラインパック量計算、ラインパック量を考慮し
た流量差計算を行い、漏洩発生と判断した場合には警報
を発する。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、或る一定
時間(t1 〜t2 )の入口流量Qinの積算値及び出口流
量Qout の積算値、並びに積算開始時刻t1 及び終了時
刻t2のラインパック量に基いて系のマスバランスを求
め、そのマスバランスが所定のしきい値εを越えた場合
に漏洩が発生したと判断するようにしたので、漏洩検知
精度が向上し、積算時間も従来より短くすることがで
き、漏洩検知に要する時間を短縮することができる。
時間(t1 〜t2 )の入口流量Qinの積算値及び出口流
量Qout の積算値、並びに積算開始時刻t1 及び終了時
刻t2のラインパック量に基いて系のマスバランスを求
め、そのマスバランスが所定のしきい値εを越えた場合
に漏洩が発生したと判断するようにしたので、漏洩検知
精度が向上し、積算時間も従来より短くすることがで
き、漏洩検知に要する時間を短縮することができる。
【図1】圧力計測データから得られる圧力勾配を示した
図である。
図である。
【図2】本発明において圧力計測データから得られるラ
インパック量を示した図である。
インパック量を示した図である。
【図3】実際のラインパック量と計測データから得られ
るラインパック量とのずれを示した図である。
るラインパック量とのずれを示した図である。
【図4】本発明におけるリアルタイムシミュレーション
の説明図である。
の説明図である。
【図5】本発明においてリアルタイムシミュレーション
により得られるラインパック量を示した図である。
により得られるラインパック量を示した図である。
【図6】本発明のガスパイプラインの漏洩検知方法を適
用したシステムの構成図である。
用したシステムの構成図である。
【図7】ガスパイプラインとその計測データとの関係を
示した説明図である。
示した説明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 パイプラインの入口流量Qin及び出口流
量Qout を或る一定時間(t1 〜t2 )計測して積算す
る工程と、 パイプラインの入口、出口及びその途中の圧力をそれぞ
れ計測し、それらの計測データを直線補間してパイプラ
インの各部の圧力を求める工程と、 パイプラインの各部の圧力及び管径を用いて、前述の積
算開始時刻t1 及び終了時刻t2 のラインパック量をそ
れぞれ求める工程と、 前記或る一定時間(t1 〜t2 )の入口流量Qinの積算
値及び出口流量Qoutの積算値、前記積算開始時刻t1
及び終了時刻t2 のラインパック量に基いて系のマスバ
ランスを求め、そのマスバランスが所定のしきい値εを
越えた場合に漏洩が発生したと判断する工程とを有する
パイプラインの漏洩検知方法。 - 【請求項2】 パイプラインの入口流量Qin及び出口流
量Qout を或る一定時間(t1 〜t2 )計測して積算す
る工程とパイプラインの入口及び出口の圧力又は流量を
少なくも境界条件として、パイプライン内の流送状態を
シミュレーションしてリアルタイムにガスパイプライン
の圧力勾配を求める工程と、 シミュレーションにより求められたパイプラインの各部
の圧力及び管径を用いて、前述の積算開始時刻t1 及び
終了時刻t2 のラインパック量をそれぞれ求める工程
と、 前記或る一定時間(t1 〜t2 )の入口流量Qinの積算
値及び出口流量Qoutの積算値、前記積算開始時刻t1
及び終了時刻t2 のラインパック量に基いて系のマスバ
ランスを求め、そのマスバランスが所定のしきい値εを
越えた場合に漏洩が発生したと判断する工程とを有する
パイプラインの漏洩検知方法。 - 【請求項3】 前記マスバランスを次式の左辺より求め
て、次式が成立するときに漏洩が発生したと判断する請
求項1又は2記載の記載のパイプラインの漏洩検知方
法。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29094793A JPH07140033A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | パイプラインの漏洩検知方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29094793A JPH07140033A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | パイプラインの漏洩検知方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07140033A true JPH07140033A (ja) | 1995-06-02 |
Family
ID=17762550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29094793A Pending JPH07140033A (ja) | 1993-11-19 | 1993-11-19 | パイプラインの漏洩検知方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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