JPH07139677A - 分岐ホースおよびその製造方法 - Google Patents

分岐ホースおよびその製造方法

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JPH07139677A
JPH07139677A JP29168393A JP29168393A JPH07139677A JP H07139677 A JPH07139677 A JP H07139677A JP 29168393 A JP29168393 A JP 29168393A JP 29168393 A JP29168393 A JP 29168393A JP H07139677 A JPH07139677 A JP H07139677A
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reinforcing
pipe
hole
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branch
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JP29168393A
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Inventor
Ryoichi Maeno
良一 前野
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Kurashiki Kako Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】主管の貫通孔周りの補強糸を固定することによ
り補強糸のほつれを阻止し、高い耐圧性を有する分岐ホ
ースおよびその製造方法を提供する。 【構成】主管1の管壁1aは、内面層5と外面層7との
間に補強層9を有する。主管1の管壁1aに、貫通孔1
5と、外面層7が切除されて露出した補強層9の露出部
分17とを設ける。補強層9の露出部分17における補
強糸11の交差部分13同士を、貫通孔15の全周にわ
たって接合する。主管1および分岐管3の端部を被覆す
るように接続部材21を設け、主管1と分岐管3とを接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管壁に補強層を有する
主管に対して分岐管が接続されて成る分岐ホースおよび
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、大きな流体圧力がかかる配管
部分に使用されるホースとして、繊維補強ホースが知ら
れている。例えば、自動車のラジエータに使用されるラ
ジエータ用ホースは、内部を流通する冷却水から瞬間的
に高い圧力がかかったり、高温のエンジンを冷却した後
の高温の冷却水が流通することにより熱膨脹したりす
る。このため、このような用途のホースには、一般に高
温高圧に耐えることができる繊維補強ホースが使用され
ている。該繊維補強ホースは、内面層と、外面層と、該
内面層と外面層との間に設けられた補強層とから構成さ
れている。
【0003】一方、上記ラジエータにおいては、エンジ
ン冷却用、車内暖房をするためのヒーターユニット配管
用等多数のホースが必要であるが、狭いエンジンルーム
内でできるだけホースの数を少なくするため、1本のホ
ースを分岐して複数箇所に流体を送るようにすることが
要請されている。
【0004】そこで、このような要請に答えるために、
例えば特開平2−26397号公報に開示されるよう
に、主管に分岐管をT字状に接続して成る分岐ホースが
提案されている。該分岐ホースを製造するには、主管の
管壁に貫通孔を設け、該貫通孔の周りの外面層を切除し
て補強層を露出させておき、貫通孔に上記分岐管の端部
の先端を挿入した後、主管における補強層の露出部分と
分岐管の端部とを接合ゴムにより包み込み、主管と分岐
管とを接続している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記繊維補
強ホースの補強層は、一般に内面層の外周面に補強糸を
編み組みすることによって形成されており、1本ずつの
補強糸がホースの両端間にわたって連続して編み組みさ
れることにより大きな耐圧性を得ている。しかるに、上
記例示した公報(特開平2−26397号)のもので
は、分岐ホースを製造する際に補強糸が上記貫通孔によ
って切断されるために、使用中に補強層に作用する内圧
や振動によって補強糸が切断箇所から簡単にほつれてし
まい、耐圧性が低下するという問題があった。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であって、主管に設けられた貫通孔の周りの補強糸を固
定することにより補強糸のほつれを阻止することによ
り、高い耐圧性を有する分岐ホースおよびその製造方法
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、分岐ホー
スとして、主管と分岐管と該両管を接続する接続部材と
を備え、上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強
糸が交差するように形成された補強層を有する一方、上
記管壁には、上記分岐管を接続するための貫通孔と、上
記外面層を切除することによって上記貫通孔周りに形成
された補強層の露出部分とが設けられており、上記接続
部材は、上記主管の管壁のうちの少なくとも補強層の露
出部分および上記貫通孔に対向して配置された分岐管の
端部を被覆するように設けられている分岐ホースを前提
とする。そして、上記補強層の露出部分における上記補
強糸の交差部分同士を上記貫通孔の全周にわたって接合
する構成とする。
【0008】請求項2に係る発明が講じた解決手段は、
分岐ホースとして、主管と分岐管と該両管を接続する接
続部材とを備え、上記主管の管壁は内面層と外面層との
間に補強糸が交差するように形成された補強層を有する
一方、上記管壁には、上記分岐管を接続するための貫通
孔と、上記外面層を切除することによって上記貫通孔周
りに形成された補強層の露出部分とが設けられており、
上記接続部材は、上記主管の管壁のうちの少なくとも補
強層の露出部分および上記貫通孔に対向して配置された
分岐管の端部を被覆するように設けられている分岐ホー
スを前提とする。そして、上記貫通孔周りの補強層の露
出部分の上に、補強糸の交差部分同士が接合された被覆
布を、その全面にわたって接合することにより設ける。
上記接続部材を、上記被覆布の上から上記補強層の露出
部分を被覆するように設ける構成とする。
【0009】請求項3に係る発明が講じた解決手段は、
分岐ホースとして、主管と分岐管と該両管を接続する接
続部材とを備え、上記主管の管壁は内面層と外面層との
間に補強糸が交差するように形成された補強層を有する
一方、上記管壁には、上記分岐管を接続するための貫通
孔と、上記外面層を切除することによって上記貫通孔周
りに形成された補強層の露出部分とが設けられており、
上記接続部材は、上記主管の管壁のうちの少なくとも補
強層の露出部分および上記貫通孔に対向して配置された
分岐管の端部を被覆するように設けられている分岐ホー
スを前提とする。そして、上記補強層の露出部分におけ
る上記補強糸の交差部分同士を上記貫通孔の全周にわた
って接合する。上記貫通孔周りの補強層の露出部分の上
に、補強糸の交差部分同士が接合された被覆布を、その
全面にわたって接合することにより設ける。上記接続部
材を、上記被覆布の上から上記補強層の露出部分を被覆
するように設ける構成とする。
【0010】請求項4に係る発明が講じた解決手段は、
主管の管壁に流体流路を分岐させる分岐管が接続されて
おり、上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強糸
が交差するように形成された補強層を有している分岐ホ
ースの製造方法を、次のような構成とする。すなわち、
まず、上記主管の管壁に、上記分岐管を接続するための
貫通孔を設けると共に、該貫通孔周りにおける上記外面
層を切除して上記補強層が露出した露出部分を形成す
る。そして、該補強層の露出部分における上記補強糸の
交差部分同士を上記貫通孔の全周にわたって接合する。
次に、上記分岐管の端部を上記貫通孔に対向させて配置
しておき、上記主管のうちの少なくとも上記補強層の露
出部分および上記分岐管の端部を被覆するように接続部
材を設け、該接続部材で上記主管と上記分岐管とを接続
するものである。
【0011】請求項5に係る発明が講じた解決手段は、
主管の管壁に流体流路を分岐させる分岐管が接続されて
おり、上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強糸
が交差するように形成された補強層を有している分岐ホ
ースの製造方法を、次のような構成とする。すなわち、
まず、上記主管の管壁に、上記分岐管を接続するための
貫通孔を設けると共に、該貫通孔周りにおける上記外面
層を切除して上記補強層が露出した露出部分を形成す
る。そして、上記貫通孔周りの補強層の露出部分を補強
糸の交差部分が接合されて該補強糸のほつれが阻止され
ている被覆布により被覆し、上記被覆布の全面を上記補
強層の露出部分に接合する。次に、上記分岐管の端部を
上記貫通孔に対向させて配置しておき、上記主管のうち
の少なくとも上記補強層の露出部分および上記分岐管の
端部を被覆するように接続部材を設け、該接続部材で上
記主管と上記分岐管とを接続するものである。
【0012】請求項6に係る発明が講じた解決手段は、
主管の管壁に流体流路を分岐させる分岐管が接続されて
おり、上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強糸
が交差するように形成された補強層を有している分岐ホ
ースの製造方法を、次のような構成とする。すなわち、
まず、上記主管の管壁に、上記分岐管を接続するための
貫通孔を設けると共に、該貫通孔周りにおける上記外面
層を切除して上記補強層が露出した露出部分を形成す
る。そして、該補強層の露出部分における上記補強糸の
交差部分同士を上記貫通孔の全周にわたって接合する。
次に、上記貫通孔周りの補強層の露出部分を補強糸の交
差部分が接合されて該補強糸のほつれが阻止されている
被覆布により被覆し、上記被覆布の全面を上記補強層の
露出部分に接合する。次に、上記分岐管の端部を上記貫
通孔に対向させて配置しておき、上記主管のうちの少な
くとも上記補強層の露出部分および上記分岐管の端部を
被覆するように接続部材を設け、該接続部材で上記主管
と上記分岐管とを接続するものである。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1および請求項4に
係る発明では、主管の貫通孔の周りに形成された補強層
の露出部分における、補強糸の交差部分同士が接合され
ているので、貫通孔周りの補強糸が固定され、貫通孔周
りからの補強糸のほつれが阻止される。
【0014】請求項2および請求項5に係る発明では、
主管の貫通孔周りの補強層の露出部分が被覆布によって
被覆され、補強層の露出部分と該被覆布の全面とが接合
されているので、貫通孔周りの補強糸が被覆布によって
固定され、貫通孔周りからの補強糸のほつれが阻止され
る。また、被覆布自体はその補強糸のほつれが阻止され
ているので、被覆布の布構造は保持され、したがって、
上記補強層の露出部分における補強糸のほつれも確実に
阻止される。
【0015】さらに、請求項3および請求項6に係る発
明では、主管の貫通孔周りの補強層における、補強糸の
交差部分同士が接合されていると共に、上記補強層が被
覆布と接合されているので、貫通孔周りの補強糸が一層
強固に固定され、貫通孔周りの補強糸のほつれが確実に
阻止される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1および図2は、本発明の第1実施例に係る分岐
ホースAを示す。該分岐ホースAは、例えばラジエータ
用ホースに使用されている。
【0017】具体的に、上記分岐ホースAは、主管1
と、該主管1の管壁にT字状に接続された分岐管3とを
備え、該主管1と分岐管3との間で流体が相互に流通す
るようになっている。該主管1の管壁1aおよび分岐管
3の管壁3aは、それぞれ内面層5と、外面層7と、該
内面層5と外面層7との間に設けられた補強層9とから
構成されている。そして、上記主管1および分岐管3
は、内面層5および外面層7の素材がゴムから成る繊維
補強ゴムホースである。
【0018】上記補強層9は編み組みされた補強糸1
1,11,…から成り、補強糸11が交差する交差部分
13,13が多数形成されている。補強糸11を構成す
る繊維としては、レーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリエ
ステル繊維、高強度高弾性率を有するアラミド系繊維お
よび炭素繊維のいずれか1種、または混紡することによ
って2種以上を用いている。
【0019】上記主管1の管壁1aには上記分岐管3を
接続するための貫通孔15が設けられ、該貫通孔15周
りの外面層7を切除することによって補強層9が露出し
た露出部分17が形成されている。該補強層9の露出部
分17における補強糸11の交差部分13(図中下側の
補強糸11の交差部分は隠れるため1つのみ示す)同士
は、接着剤19により貫通孔15の全周にわたって接合
されている。上記接着剤19は例えばエポキシ樹脂系接
着剤である。
【0020】そして、上記分岐ホースAは、上記主管1
と分岐管3とを接続する接続部材21を備えている。該
接続部材21は、補強層9の露出部分17、その周辺の
管壁1aおよび貫通孔15に対向して配置された分岐管
3の端部を被覆するように設けられている。接続部材2
1の材質は天然ゴムまたは合成ゴムである。なお、図示
しないが、上記接続部材21の外周にはさらに保護層が
形成される場合がある。
【0021】次に、上記分岐ホースAの製造方法につい
て説明する。まず、主管1および分岐管3を形成する。
それには、図示しない内面層形成用押出装置により加熱
可塑化されたゴムを押し出し、筒状の内面層5を形成す
る。該内面層5を図示しない編組装置に通し、内面層5
の外周に補強糸11を編み組みしていき、補強糸11か
ら成る補強層9を形成する。補強糸11の編組方式とし
ては、ブレード編み、スパイラル編み、ニッティング編
み等の公知の編組方式を用いる。この後、図示しない外
面層形成用押出装置により補強層9の外周に加熱可塑化
されたゴムを押し出して外面層7を形成する。以上によ
って、主管1および分岐管3の製造が終了する。
【0022】次に、製造された主管1の管壁1aに分岐
管3を接続するための貫通孔15を設ける。この後、貫
通孔15周りの外面層7を切除して補強層9の露出部分
17を形成する。なお、補強層9の露出部分17を先に
形成した後に上記貫通孔15を設けてもよい。補強層9
の露出部分17の面積は、使用圧力その他の設計事項に
より適宜設定される。次に、補強層9の露出部分17に
接着剤19を塗布して補強糸11の交差部分13同士を
貫通孔15の全周にわたって接着する。
【0023】次に、上記分岐管3の端部を貫通孔15に
配置しておき、主管1と分岐管3の端部とにゴムを被覆
する。ゴムは射出成形、注入成形または圧縮成形により
被覆され、この後加熱して成形と加硫とを同時に行い、
接続部材21を設ける。このゴム被覆時に行われる加硫
によって主管1および分岐管3の加硫も併せて行う。な
お、主管1および分岐管3の加硫は、予め上記主管1お
よび分岐管3の製造時に行っておいてもよい。
【0024】このように、上記第1実施例によれば、貫
通孔15周りの補強糸11の交差部分13同士が接合さ
れているので、補強糸11を固定して、貫通孔15周り
からの補強糸11のほつれを阻止することができ、分岐
ホースAの耐圧性を分岐管3のない通常のホースの耐圧
性と同程度にまで高めることができる。さらに、補強糸
11の交差部分13同士を接着剤19により接着してい
るので、作業が簡単でしかも補強層9の露出部分17全
体を固化して補強糸11のほつれを確実に阻止すること
ができる。
【0025】図3は本発明の第2実施例に係る分岐ホー
スBを示す。該分岐ホースBは、上記第1実施例の分岐
ホースAと同様に、主管1に対して分岐管3がT字状に
接続されて成り、主管1の管壁1aおよび分岐管3の管
壁3aがそれぞれ内側から順に内面層5と補強層9と外
面層7とから成る3層構造となっている。また、上記補
強層9には、貫通孔15と、該貫通孔15周りに形成さ
れた補強層の露出部分17とが設けられていると共に、
補強層9の露出部分17および分岐管3の端部には接続
部材21が設けられている。
【0026】そして、第2実施例の場合、上記補強層9
を構成する補強糸11の素材として熱可塑性樹脂繊維、
具体的にはナイロン繊維を用いており、補強糸11の交
差部分同士は熱融着により接合されていることを特徴と
する。
【0027】上記分岐ホースBの製造方法は上記第1実
施例における分岐ホースAの製造方法とほぼ共通してお
り、異なるのは補強糸11の交差部分13を熱融着によ
り接合する点だけである。補強糸11の交差部分13を
熱融着するには、補強層9の露出部分17を図示しない
加熱装置により加熱し、補強糸11の交差部分13同士
が熱融着する程度で加熱を終了させる。さらに、加熱を
続けて編み組みされた露出部分17全体を溶融して露出
部分17全体の構造を固定する。
【0028】このように、第2実施例によれば、貫通孔
15周りの補強糸11の交差部分13さらには補強層9
の露出部分17全体を熱融着することによって、貫通孔
15周りからの補強糸11のほつれを阻止することがで
き、分岐ホースBの耐圧性を分岐管3のない通常のホー
スの耐圧性と同程度にまで高めることができる。
【0029】図4は本発明の第3実施例に係る分岐ホー
スCを示す。該分岐ホースCは、上記第1実施例の分岐
ホースAと同様に、主管1と分岐管3と接続部材21と
を備えている。上記主管1の管壁1aおよび分岐管3の
管壁3aは、それぞれ内側から順に内面層5と補強層9
と外面層7とから成る3層構造である。また、上記補強
層9には、貫通孔15と、該貫通孔15周りに形成され
た補強層の露出部分17とが設けられている。
【0030】そして、上記貫通孔15周りの補強層9の
露出部分17の上には被覆布23が、その全面にわたっ
て接合されることにより設けられている。被覆布23
は、オーバラップ布補強布またはバイアス布である。該
オーバラップ布補強布は、ポリエステル繊維から成る糸
を2本撚りした250デニールの補強糸25,25,…
を用い、該補強糸25をラッセル編み(またはメッシュ
編みという)により16目/40mmのマス目で編まれた
編布である。上記バイアス布およびオーバラップ布補強
布は、補強糸25の交差部分27が接合されており、切
断されても切断箇所から補強糸25のほつれが生じない
という特徴を有する。
【0031】上記被覆布23が接合された補強層9の露
出部分17、その周辺の管壁1aおよび上記貫通孔15
に対向して配置された分岐管3の端部に天然ゴムまたは
合成ゴムが被覆され、これにより上記接続部材21が設
けられている。
【0032】次に、上記分岐ホースCの製造方法につい
て説明する。主管1および分岐管3を製造した後、主管
1の管壁1aに貫通孔15を設けると共に、該貫通孔1
5周りに補強層9の露出部分17を形成する。
【0033】次に、補強層9の露出部分17に接着剤を
塗布した後、被覆布23を被せ、露出部分17と被覆布
23とを布全面について接着する。あるいは、補強層9
の露出部分17に被覆布23を被せた後、図示しない加
熱装置により加熱し、補強層9の露出部分17と被覆布
23とを布全面について熱融着する。そして、上記接着
剤による接着または熱融着により、補強層19の補強糸
11の交差部分13同士についても接合しておく。
【0034】次に、上記第1実施例と同様に、分岐管3
の端部を貫通孔15にさせて配置しておき、主管1の補
強層9の露出部分17およびその周辺部分と分岐管3の
端部とをゴムにより被覆し、接続部材21を設ける。
【0035】以上のように、第3実施例によれば、補強
層9に被覆布23の全面を接合することによって、貫通
孔15周りの補強糸11を被覆布23によって固定する
と共に補強層9の補強糸11の交差部分13同士を接合
することができる。しかも、被覆布23はその補強糸2
5のほつれが阻止されているので、被覆布23の布構造
は強固に保持されている。したがって、貫通孔15周り
の補強層9の補強糸11のほつれを確実に阻止でき、分
岐ホースCの耐圧性をいっそう向上させることができ
る。
【0036】なお、本発明は上記第1〜第3実施例に限
定されるものではなく、各種の変形例を包含するもので
ある。例えば、第2実施例において、補強層9を、上記
被覆布23に用いたオーバラップ布補強布またはバイア
ス布によって形成してもよい。この場合、オーバラップ
布補強布およびバイアス布はともに補強糸25の交差部
分27が接合されているので、該交差部分27の接合工
程を設ける必要がなくなる。
【0037】また、上記主管1および分岐管3は、内面
層5および外面層7の素材が合成樹脂から成る繊維補強
樹脂ホースであってもよい。
【0038】また、上記実施例では主管1の外面層7を
単層としているが、上記実施例に限定されるものでな
く、外面層7を上記実施例と同様のゴムから成る最外層
と、該最外層の内側に設けられた補助層とから構成して
もよい。また、内面層についても、上記実施例と同様の
ゴムから成る最内層と、該最内層の外側に設けられた補
助層とから構成してもよい。
【0039】(実験例)次に、実験例について説明す
る。上記実施例の分岐ホースの製造方法により、繊維補
強ゴムホースである主管および分岐管を製造し、該主管
および分岐管を用いて分岐ホースの試料を作成した。一
方、比較例として、補強層の露出部分における補強糸の
交差部分同士を接合していない分岐ホースを作成した。
【0040】上記試料ホースと比較例のホースについ
て、JIS K6330のゴムホース試験方法の4.
2.1耐圧性試験のうちの破裂試験を行った。具体的に
は、分岐管の開口端と主管の一端とをプラグによって閉
塞しておき、主管の他端から水を注入した。そして、破
裂に要する時間が1分以上になるような加圧速さで内圧
を加え、破裂圧力を測定した。試験結果は次の通りであ
った。
【0041】
【表1】
【0042】上記測定結果から明らかなように、本発明
の試料ホースは補強糸の交差部分同士を接合していない
比較例のホースよりも大きな破裂圧力を示しており、補
強糸を接合することによって、分岐管のない通常のホー
スの破裂圧力(約1.1MPa)と同程度の高い破裂圧
力を達成できることが確認できた。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1および請求項4
に係る発明によれば、主管に設けられた貫通孔周りの補
強糸の交差部分同士が接合されているので、貫通孔周り
の補強糸を固定して、補強糸のほつれを阻止することが
でき、分岐ホースの耐圧性を向上させて分岐管のない通
常のホースの耐圧性と同程度にまで高めることができ
る。
【0044】請求項2および請求項5に係る発明によれ
ば、貫通孔周りの補強層の露出部分を被覆布によって被
覆して布全面について接合しているので、貫通孔周りの
補強糸を被覆布によって固定し、補強糸のほつれを阻止
することができ、分岐ホースの耐圧性を向上させて分岐
管のない通常のホースの耐圧性と同程度にまで高めるこ
とができる。
【0045】さらに、請求項3および請求項6に係る発
明によれば、貫通孔周りの補強層について補強糸の交差
部分同士が接合されていると共に補強層が被覆布と接合
されているので、補強層を一層強固に固定して補強糸の
ほつれを確実に阻止することができ、分岐ホースの耐圧
性をいっそう高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る分岐ホースであっ
て、右半部は中央部において切断した状態を示し、左半
部は接続部材を設ける前の状態を示す一部破断正面図で
ある。
【図2】上記分岐ホースであって、図1のII−II線にお
いて切断した断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る分岐ホースであっ
て、右半部は中央部において切断した状態を示し、左半
部は接続部材を設ける前の状態を示す一部破断正面図で
ある。
【図4】本発明の第3実施例に係る分岐ホースであっ
て、右半部は中央部において切断した状態を示し、左半
部は接続部材を設ける前の状態を示す一部破断正面図で
ある。
【符号の説明】 1 主管 1a 主管の管壁 3 分岐管 3a 分岐管の管壁 5 内面層 7 外面層 9 補強層 11 補強層の補強糸 13 補強層の補強糸の交差部分 15 貫通孔 17 補強層の露出部分 21 接続部材 23 被覆布 25 被覆布の補強糸 27 被覆布の補強糸の交差部分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主管と分岐管と該両管を接続する接続部
    材とを備え、 上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強糸が交差
    するように形成された補強層を有する一方、上記管壁に
    は、上記分岐管を接続するための貫通孔と、上記外面層
    を切除することによって上記貫通孔周りに形成された補
    強層の露出部分とが設けられており、 上記接続部材は、上記主管の管壁のうちの少なくとも補
    強層の露出部分および上記貫通孔に対向して配置された
    分岐管の端部を被覆するように設けられている分岐ホー
    スにおいて、 上記補強層の露出部分における上記補強糸の交差部分同
    士は上記貫通孔の全周にわたって接合されていることを
    特徴とする分岐ホース。
  2. 【請求項2】 主管と分岐管と該両管を接続する接続部
    材とを備え、 上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強糸が交差
    するように形成された補強層を有する一方、上記管壁に
    は、上記分岐管を接続するための貫通孔と、上記外面層
    を切除することによって上記貫通孔周りに形成された補
    強層の露出部分とが設けられており、 上記接続部材は、上記主管の管壁のうちの少なくとも補
    強層の露出部分および上記貫通孔に対向して配置された
    分岐管の端部を被覆するように設けられている分岐ホー
    スにおいて、 上記貫通孔周りの補強層の露出部分の上には、補強糸の
    交差部分同士が接合された被覆布が、その全面にわたっ
    て接合されることにより設けられており、 上記接続部材は、上記被覆布の上から上記補強層の露出
    部分を被覆するように設けられていることを特徴とする
    分岐ホース。
  3. 【請求項3】 主管と分岐管と該両管を接続する接続部
    材とを備え、 上記主管の管壁は内面層と外面層との間に補強糸が交差
    するように形成された補強層を有する一方、上記管壁に
    は、上記分岐管を接続するための貫通孔と、上記外面層
    を切除することによって上記貫通孔周りに形成された補
    強層の露出部分とが設けられており、 上記接続部材は、上記主管の管壁のうちの少なくとも補
    強層の露出部分および上記貫通孔に対向して配置された
    分岐管の端部を被覆するように設けられている分岐ホー
    スにおいて、 上記補強層の露出部分における上記補強糸の交差部分同
    士は上記貫通孔の全周にわたって接合され、 上記貫通孔周りの補強層の露出部分の上には、補強糸の
    交差部分同士が接合された被覆布が、その全面にわたっ
    て接合されることにより設けられており、 上記接続部材は、上記被覆布の上から上記補強層の露出
    部分を被覆するように設けられていることを特徴とする
    分岐ホース。
  4. 【請求項4】 主管の管壁に流体流路を分岐させる分岐
    管が接続されており、上記主管の管壁は内面層と外面層
    との間に補強糸が交差するように形成された補強層を有
    している分岐ホースの製造方法であって、 上記主管の管壁に、上記分岐管を接続するための貫通孔
    を設けると共に、該貫通孔周りにおける上記外面層を切
    除して上記補強層が露出した露出部分を形成し、 該補強層の露出部分における上記補強糸の交差部分同士
    を上記貫通孔の全周にわたって接合し、 次に、上記分岐管の端部を上記貫通孔に対向させて配置
    しておき、上記主管のうちの少なくとも上記補強層の露
    出部分および上記分岐管の端部を被覆するように接続部
    材を設け、該接続部材で上記主管と上記分岐管とを接続
    することを特徴とする分岐ホースの製造方法。
  5. 【請求項5】主管の管壁に流体流路を分岐させる分岐管
    が接続されており、上記主管の管壁は内面層と外面層と
    の間に補強糸が交差するように形成された補強層を有し
    ている分岐ホースの製造方法であって、 上記主管の管壁に、上記分岐管を接続するための貫通孔
    を設けると共に、該貫通孔周りにおける上記外面層を切
    除して上記補強層が露出した露出部分を形成し、 上記貫通孔周りの補強層の露出部分を補強糸の交差部分
    が接合されて該補強糸のほつれが阻止されている被覆布
    により被覆し、上記被覆布の全面を上記補強層の露出部
    分に接合し、 次に、上記分岐管の端部を上記貫通孔に対向させて配置
    しておき、上記主管のうちの少なくとも上記補強層の露
    出部分および上記分岐管の端部を被覆するように接続部
    材を設け、該接続部材で上記主管と上記分岐管とを接続
    することを特徴とする分岐ホースの製造方法。
  6. 【請求項6】主管の管壁に流体流路を分岐させる分岐管
    が接続されており、上記主管の管壁は内面層と外面層と
    の間に補強糸が交差するように形成された補強層を有し
    ている分岐ホースの製造方法であって、 上記主管の管壁に、上記分岐管を接続するための貫通孔
    を設けると共に、該貫通孔周りにおける上記外面層を切
    除して上記補強層が露出した露出部分を形成し、 該補強層の露出部分における上記補強糸の交差部分同士
    を上記貫通孔の全周にわたって接合し、 上記貫通孔周りの補強層の露出部分を補強糸の交差部分
    が接合されて該補強糸のほつれが阻止されている被覆布
    により被覆し、上記被覆布の全面を上記補強層の露出部
    分に接合し、 次に、上記分岐管の端部を上記貫通孔に対向させて配置
    しておき、上記主管のうちの少なくとも上記補強層の露
    出部分および上記分岐管の端部を被覆するように接続部
    材を設け、該接続部材で上記主管と上記分岐管とを接続
    することを特徴とする分岐ホースの製造方法。
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