JPH07139382A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JPH07139382A
JPH07139382A JP5290615A JP29061593A JPH07139382A JP H07139382 A JPH07139382 A JP H07139382A JP 5290615 A JP5290615 A JP 5290615A JP 29061593 A JP29061593 A JP 29061593A JP H07139382 A JPH07139382 A JP H07139382A
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博司 山口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動変速機において変速中のトルクフェーズ
からイナーシャフェーズへの進行状態を高精度で検出
し、その検出結果に基づいて変速ショック低減のための
エンジン出力制御を最適タイミングで実施する。 【構成】 エンジン1、トルクコンバータ2、自動変速
機3によりパワートレーンを構成し、自動変速機3によ
る変速制御のため変速機コントローラ5を設け、エンジ
ン出力制御のためエンジンコントローラ10を設ける。
変速機コントローラ5は、スロットル開度信号Th、エ
ンジン出力回転数信号Ne、変速機出力トルク信号T
o、変速機出力回転数信号Noを入力されて、変速進行
状態の検出を含む変速制御を行うとともに、エンジンコ
ントローラ10にトルクダウン要求量信号TDを入力
し、エンジンコントローラ10はトルクダウン要求量信
号TDに基づいてエンジン出力を増加、減少させるエン
ジン出力制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速制御
装置であって、特に、自動変速機が変速過程にあるとき
に生じる変速機出力の変動を低減させるため、変速進行
状態に応じてエンジン出力制御を行うことにより変速シ
ョックを低減させるようにした、変速制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、各種摩擦要素(クラッチ
やブレーキ等)の選択的締結により対応変速段を選択
し、摩擦要素の締結/解放切り換えにより他の変速段
(ギヤ位置)への変速(アップシフト変速、ダウンシフ
ト変速)を行う。この変速がアップシフト変速である場
合に、変速ショックを低減させるためにエンジン出力を
増減させるエンジン出力制御を併用することがある。こ
のエンジン出力制御は、トルクフェーズ中はいわゆる変
速機出力トルクの引き込みを防止するためエンジン出力
を増加させ、イナーシャフェーズ中はいわゆる変速機出
力トルクの飛び出しを低減させるためエンジン出力を減
少させるようにするのが望ましく、このようなエンジン
出力の増加、減少はトルクフェーズ/イナーシャフェー
ズに正確に対応させるのが望ましい。したがって、当該
変速のトルクフェーズからイナーシャフェーズへの進行
状態を高精度で検出する必要がある。
【0003】このような変速進行状態の検出を行う従来
例としては、例えば、特開平3−117763号公報に
記載されたものがある。この装置は、エンジン、トルク
コンバータ、自動変速機の順次タンデム結合になるパワ
ーユニットにおいて、変速(例えばアップシフト変速)
の開始時から所定期間をトルクフェーズであると見な
し、その所定期間中はエンジン出力を増加させる制御を
行い、その所定期間の経過後はイナーシャフェーズであ
ると見なしてエンジン出力を低減させる制御を行うよう
にしており、これらの制御により変速ショックの低減を
図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、当該変速の進行状態を検出する際に、
「変速開始時から所定期間内であって、かつ、変速機入
力回転数(タービン回転数)Ntの変化率が正の値を取
る」という条件が成立する場合をトルクフェーズ中であ
ると判定するようにしているため、以下の不具合が生じ
る。
【0005】第1に、タービン回転数の変化率の正負を
判定条件にしているため、車両の加速度が小さくなるよ
うな走行状態(例えば定速走行に近い状態)において
は、タービン回転数の変化率そのものが小さな値になっ
て正負が反転し易くなることから、正負の判定は極めて
困難になり、その判定精度は期待できない。したがっ
て、その判定結果に基づいて実施するエンジン出力制御
は必ずしもトルクフェーズ、イナーシャフェーズに対応
して実施されるとは限らず、過不足があった場合には変
速ショック低減の目的を達成することができない。第2
に、タービン回転数の変化率が負になってからエンジン
出力を低減させる制御を行うため、その制御が開始され
る時点には既にイナーシャフェーズが開始されているこ
とになり、イナーシャフェーズ初期におけるトルクの飛
び出しの発生が避けられない。
【0006】本発明は、自動変速機において変速中のト
ルクフェーズからイナーシャフェーズへの進行状態を高
精度で検出し、その検出結果に基づいて変速ショック低
減のためのエンジン出力制御を最適タイミングで実施す
ることにより上述した問題を解決することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
は、図1に概念を示す如く、変速時にエンジン出力制御
を実施することにより変速ショックを低減させるように
した、自動変速機の変速制御装置において、変速機出力
トルクを検出する変速機出力トルク検出手段と、検出し
た変速機出力トルクに基づいて当該変速におけるトルク
フェーズからイナーシャフェーズへの進行状態を検出す
る変速進行状態検出手段と、当該変速がアップシフト変
速か否かを判定するアップシフト判定手段と、アップシ
フト判定時に、前記変速進行状態検出手段の検出結果に
基づいて、トルクフェーズ期間中はエンジン出力を増加
させ、イナーシャフェーズ期間中はエンジン出力を低減
させるエンジン出力制御を行うエンジン出力制御手段と
を設けたことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、アップシフト判定時には、変
速機出力トルク検出手段が検出した変速機出力トルクに
基づいて、変速進行状態検出手段が当該変速におけるト
ルクフェーズからイナーシャフェーズへの進行状態を検
出し、エンジン出力制御手段が、トルクフェーズ期間中
はエンジン出力を増加させ、イナーシャフェーズ期間中
はエンジン出力を低減させるエンジン出力制御を行うか
ら、そのエンジン出力制御は当該アップシフト変速のト
ルクフェーズ、イナーシャフェーズに対応したものにな
り、変速ショック低減およびイナーシャフェーズ初期に
おけるトルクの飛び出しの防止を実現することができ
る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図2は本発明の第1実施例の変速制御装置に
よって変速制御すべき自動変速機のパワートレーンの構
成を示す図であり、このパワートレーンを、エンジン1
と、トルクコンバータ2と、自動変速機3とのタンデム
結合により構成する。自動変速機3は、図示しない各種
摩擦要素(クラッチやブレーキ等)やコントロールバル
ブ4等を具え、このコントロールバルブは、変速制御弁
等の各種バルブや、これらバルブ間を連絡する油圧回路
の他に、複数のソレノイドを内蔵する。上記各種摩擦要
素は、夫々独立に制御し得るように構成され、任意に締
結/解放することができる。
【0010】自動変速機3において変速制御を行うた
め、変速機コントローラ5を設ける。変速機コントロー
ラ5は、コントロールバルブ4の各ソレノイドをデュー
ティ制御またはON,OFF制御する。この制御のた
め、変速機コントローラ5には、エンジン1のスロット
ル開度Thを検出するスロットルセンサ6からの信号、
エンジン1の出力回転数(出力軸回転数)Neを検出す
るエンジン回転センサ7からの信号、自動変速機3の出
力トルク(出力軸トルク)Toを検出する変速機出力ト
ルクセンサ8からの信号、および自動変速機3の出力回
転数(出力軸回転数)Noを検出する変速機出力回転セ
ンサ9からの信号を夫々入力する。
【0011】変速機コントローラ5は、前記各入力信号
に基づいて図3〜図8の制御プログラムを実行して変速
進行状態の検出を含む変速制御を行うとともに、エンジ
ンコントローラ10にトルクダウン要求量信号(この信
号はトルクアップ要求量信号も含んでいる)TDを供給
する。エンジンコントローラ10には、トルクダウン要
求量信号TDの他、エンジン1のスロットル開度Thを
検出するスロットルセンサ6からの信号を入力する。エ
ンジンコントローラ10は、これら入力信号に基づいて
図示しない制御プログラムを実行することによりエンジ
ン出力制御を行う。なお、本実施例では、上記エンジン
出力制御として、制御応答性の高い点火時期リタード制
御を用いる。
【0012】図3は、例えば10msec毎の定時割り
込みによって実行されるメインルーチンであり、図4〜
図8は夫々、該メインルーチン内におけるステップの詳
細を示すサブルーチンである。これらの処理を以下に詳
述する。
【0013】図3においては、まずステップ11でエン
ジンスロットル開度Th、エンジン出力回転数Ne、変
速機出力回転数No、および変速機出力トルクToを夫
々読み込む。次のステップ12において変速の種類の判
定を行うが、この判定は図4に示すようにして行う。
【0014】図4のステップ31では、変速機出力回転
数Noから車速Vを演算し、車速Vおよびエンジンスロ
ットル開度Thから、図10のテーブルデータに基づ
き、例えば第1速〜第4速のうち、現在の運転状態に好
適なギヤ位置(好適変速段)NextGpを求める。そ
して、ステップ32では、この好適ギヤ位置NextG
pと、現在選択中のギヤ位置(選択変速段)CurGp
とが、不一致か否かにより、変速が行われるか否かを判
定する。変速が行われる場合、ステップ33で、変速中
を示すフラグfshiftをセット(fshift=
1)し、変速開始1回目を示すフラグfinitをリセ
ット(finit=0)し、変速中の時間を計測するタ
イマTimerをリセット(Timer=0)する。な
お、フラグfshiftは、変速中1にされ、変速後の
定常状態で0にされるものとし、フラグfinitは、
変速開始1回目のみ0にされ、それ以外で1にされてい
るものとする。ところで、ステップ32において、変速
が行われないと判別する場合はステップ33をスキップ
し、このステップ33は上記の変速判定の結果、変速指
令が発せられるとき、1回のみ処理されることとなる。
【0015】図3における次のステップ13では、フラ
グfshiftから変速中か、非変速状態かを判定し、
変速中である限り制御をステップ14以降に進める。ス
テップ14では、タイマTimerをインクリメントさ
せて変速中の時間を計測し、ステップ15では、図5の
処理によりトルク比を演算する。
【0016】図5においては、まずステップ41で、自
動変速機の変速前における変速機出力トルクTo1を以
下の計算により推定する。すなわち、変速機出力回転数
Noと、変速前ギヤ比とから、両者の乗算により、変速
前におけるトルクコンバータ2の出力回転数(変速前タ
ービン回転数)Nt1を算出し、次いでこれと、エンジ
ン出力回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)との
比から、トルクコンバータ2の速度比を求める。そし
て、この速度比からトルクコンバータ2の固有特性を基
に、トルクコンバータ2のトルク容量係数およびトルク
比を求め、最後に、変速前トルクコンバータ出力トルク
(変速前タービントルク)Tt1=トルク容量係数×ト
ルク比×Ne2 の演算により、変速前タービントルクT
t1を算出する。このようにして求めた変速前タービン
トルクTt1に、変速前ギヤ比を掛けることにより、最
終的に変速前における変速機出力トルクTo1を計算に
よって推定することができる。
【0017】図5における次のステップ42では、自動
変速機の変速後における変速機出力トルクTo2を以下
の計算により推定する。すなわち、変速機出力回転数N
oと、変速後ギヤ比とから、両者の乗算により、変速後
におけるトルクコンバータ2の出力回転数(変速後ター
ビン回転数)Nt2を算出し、次いで、これと、エンジ
ン出力回転数Ne(トルクコンバータ入力回転数)との
比から、トルクコンバータ2の速度比を求める。そし
て、この速度比からトルクコンバータ2の固有特性を基
に、トルクコンバータ2のトルク容量係数およびトルク
比を求め、最後に、変速後トルクコンバータ出力トルク
(変速後タービントルク)Tt2=トルク容量係数×ト
ルク比×Ne2 の演算により、変速後タービントルクT
t2を算出する。このようにして求めた変速後タービン
トルクTt2に、変速後ギヤ比を掛けることにより、最
終的に変速後における変速機出力トルクTo2を計算に
よって推定することができる。
【0018】図5のステップ43では、図2におけるト
ルクセンサ8で検出した変速機出力トルクToに対す
る、上記変速前変速機出力トルク推定値To1の比、つ
まり第1トルク比T1=To1/Toを算出する。ここ
で、トルクセンサ8は、例えば図11のような出力特性
を有し、このトルクセンサの出力から変速機出力トルク
Toを検出することができるものを用いる。次のステッ
プ44では、変速機出力トルク検出値Toに対する、上
記変速後変速機出力トルク推定値To2の比、つまり第
2トルク比T2=To2/Toを算出し、その後、制御
は図5から図3のステップ16に戻る。
【0019】図3のステップ16では、フラグfini
tから、変速開始1回目か否かをチェックし、変速開始
1回目ならば、ステップ17でフラグfinitをセッ
ト(finit=1)するとともに、変速進行状態検出
フラグftctをリセットする(ftct=0)。上記
ステップ17においてフラグfinitがセットされる
ことにより、以後ステップ16はステップ17をスキッ
プすることとなり、ステップ17での処理は変速開始時
に1回のみなされる。また、上記変速進行状態検出フラ
グftctは、変速中のトルクフェーズ開始時に1にさ
れ、トルクフェーズ終了時(したがってイナーシャフェ
ーズ開始時)2にされ、イナーシャフェーズ終了時に3
にされるものとする。以上のことから、変速進行状態検
出フラグftct=0の状態は、変速指令からトルクフ
ェーズの開始前までの間であることを示すものになる。
【0020】次のステップ18では、図6の処理により
トルク比の判定を行い、それにより変速進行状態を検出
する。すなわち、図6のステップ51〜53では、フラ
グftctから変速進行状態を判別し、上述したところ
から明らかなように、フラグftctが0ならば、変速
指令からトルクフェーズ開始前までの間であることにな
り、1ならばトルクフェーズが開始されていることにな
り、2ならばトルクフェーズが終了してイナーシャフェ
ーズが開始されていることになり、3ならばイナーシャ
フェーズが終了してから次の変速指令が発せられるまで
の間であることになる。
【0021】ステップ51でトルクフェーズ開始前であ
ったと判別される場合、ステップ54で、第1トルク比
T1が第1基準値L1以上になったか否かによりトルク
フェーズが開始されたか否かをチェックし、トルクフェ
ーズが開始されたところで、制御をステップ55に進
め、そこでこの変速進行状態を示すようにフラグftc
tを1にセットする。なお、この第1基準値L1を決定
するに当たっては、上記の目的に照らしてこの決定を以
下の如くに行う。つまり、第1トルク比T1は、トルク
フェーズ開始までの間は、変速前出力トルク推定値To
1と出力トルク検出値Toとが等しいので、1.0とな
り、したがって第1トルク比T1がこの値からずれた時
をトルクフェーズ開始と判断することができ、第1基準
値L1はこのことを参酌して決定する。しかして、実際
にはこの決定に際し、検出のタイミングや、バラツキを
考慮したり、あるいは自動変速機作動油温およびび変速
の種類毎の考慮が必要なこと、勿論である。
【0022】ステップ52で、トルクフェーズの開始
後、トルクフェーズ中であったと判別される場合、ステ
ップ56で、第1トルク比T1が第2基準値L2以上に
なったか否かによりトルクフェーズが終了したか否かを
(つまりイナーシャフェーズが開始されたか否かを)チ
ェックし、トルクフェーズが終了し、イナーシャフェー
ズ開始されたところで、制御をステップ57に進め、そ
こでこの変速進行状態を示すようにフラグftctを2
にセットする。なお、この第2基準値L2を決定するに
当たっては、上記の目的に照らしてこの決定を以下の如
くに行う。つまり、トルクフェーズ終了時点(イナーシ
ャフェーズ開始時点)では変速機出力トルク検出値To
が理論上、変速前ギヤ比×変速前タービントルクTt1
に等しくなることから、第1トルク比T1=変速前ギヤ
比×Tt1/To=変速前ギヤ比×Tt1/変速後ギヤ
比×Tt1=変速前ギヤ比/変速後ギヤ比になるはずで
あり、この値が理論上、第1トルク比T1のピーク値に
なることから、第2基準値L2はこのことを参酌して決
定する。しかして、実際にはこの決定に際し、検出のタ
イミングや、バラツキを考慮したり、あるいは自動変速
機作動油温および変速の種類毎の考慮が必要なこと、勿
論である。
【0023】ステップ53で、イナーシャフェーズが開
始されていたと判別される場合、ステップ58で、第2
トルク比T2が第3基準値L3未満になったか否かによ
り、イナーシャフェーズが終了したか否かをチェック
し、イナーシャフェーズが終了したところで制御をテッ
プ59に進め、そこでこの変速進行状態を示すようにフ
ラグftctを3にセットする。なお、この第3基準値
L3を決定するに当たっては、上記の目的に照らしてこ
の決定を以下の如くに行う。つまり、イナーシャフェー
ズ終了時、第2トルク比T2は、変速後出力トルク推定
値To2と、変速機出力トルク検出値Toとが、同じに
なることから、1.0になるはずであり、これを参酌し
て第3基準値L3を決定する。しかして、実際にはこの
決定に際し、検出のタイミングや、バラツキを考慮した
り、あるいは自動変速機作動油温および変速の種類毎の
考慮が必要なこと、勿論である。
【0024】以上のトルク比T1,T2の判定に基づく
フラグftctの設定の結果、当該フラグftctをチ
ェックすることにより自動変速機の変速進行状態を高精
度で検出することができ、本実施例ではこの検出結果を
以下に示すエンジンコントローラ10によるエンジン出
力制御に用いている。
【0025】図3における次のステップ19では、図7
の処理によりトルクダウン要求量TDを決定する。すな
わち、図7のステップ61では、アップシフト中である
か否かを通常の判定条件に基づいて判定し、アップシフ
ト中ではない場合(ダウンシフト中および非変速時)に
は、本制御の対象外であるので制御をステップ62に進
めて変速中のトルクフェーズ開始時からの経過時間を計
測するタイマTimer0をリセット(Timer0=
0)してから、ステップ63でトルクダウン係数αおよ
びトルクアップ係数βを0に決定する。よって、この状
態では、トルクダウン指令もトルクアップ指令もなされ
ないことになる。なお、上記アップシフトの判定は、エ
ンジンコントローラ10からトルクダウン許可信号TD
perが入力された場合のみ行うものとし、このトルク
ダウン許可信号TDperがエンジンコントローラ10
から発せられるのは、エンジンコントローラ10にスロ
ットルセンサ6から入力されるスロットル開度Thが全
開ではない場合とする。
【0026】ステップ61でアップシフトであった場
合、次のステップ64でフラグftctが0であるか否
かによりトルクフェーズが開始されているか否かをチェ
ックし、ftct=0のトルクフェーズ開始前であれば
制御を上記ステップ62に進め、ftct≧1であれば
次のステップ65でフラグftctが1であるか否かに
よりイナーシャフェーズが開始されているか否かをチェ
ックする。ここで、ftct=1のトルクフェーズ中で
あれば、制御をステップ66に進めてTimer0をイ
ンクリメント(Timer0=Timer0+1)して
から、ステップ67でトルクアップ係数βをβ=K×T
imer0(K;0以上の定数、例えば0.05)に決
定するとともにトルクダウン係数αを0に決定する。よ
って、この状態では、トルクアップ指令がなされること
になる。
【0027】一方、ステップ65においてftct≧2
であれば、イナーシャフェーズ中であるので制御をステ
ップ68に進めてトルクダウン係数αを1に決定すると
ともにトルクアップ係数βを0に決定する。よって、こ
の状態では、トルクダウン指令がなされることになり、
このトルクダウン指令は、次のステップ69でフラグf
tctが3であるか否かによりイナーシャフェーズが終
了したか否かをチェックしたときにftct=2である
限り繰り返され、ftct=3となるイナーシャフェー
ズ終了時には、制御をステップ62、63に進める。
【0028】以上のようにして、各々の場合のトルクダ
ウン係数αおよびトルクアップ係数βが決定したら、次
のステップ70で、図示しないトルク制御マップを検索
してマップ値を求める。ステップ71では、トルクダウ
ン要求量をマップ値にトルクダウン係数αを乗算するこ
とにより算出し、トルクアップ要求量をマップ値にトル
クアップ係数βを乗算することにより算出する。そし
て、このトルクアップ要求量、トルクダウン要求量は、
エンジンコントローラ10で例えば点火時期リタード量
を表わす信号TDretに変換されてエンジン1に入力
され、トルクフェーズ期間中にトルクアップ制御が実施
されるとともに、イナーシャフェーズ期間中にトルクダ
ウン制御が実施される。
【0029】図3において、次のステップ20では、図
8の処理により変速終了を判定する。すなわち、図8の
ステップ81では、前記のように変速時間を計測するタ
イマTimerが変速終了を示す設定時間Ts以上を計
時しているか否かにより、変速が終了したかどうかをチ
ェックする。変速終了までの間は、ステップ82,83
をスキップして上記の変速進行状態検出動作を継続さ
せ、変速が終了したところで、ステップ82,83にお
いて、フラグfshiftをリセット(fshift=
0)するとともに、次回の変速時における変速進行状態
の検出に備えて好適変速段NextGpを選択変速段C
urGpにセットしておく。ここで、フラグfshif
tを上記の如くリセットすることにより、変速終了後は
図3のステップ13がステップ14〜20の変速進行状
態検出処理をスキップするようになる。
【0030】そして、図3における次のステップ21で
は、上述したようにして求めた好適変速段が得られるよ
うにコントロールバルブ4のソレノイドを選択的にON
して自動変速機3を現在の選択変速段から好適変速段に
変速させるとともに、自動変速機3のライン圧制御、エ
ンジンブレーキ制御、トルクコンバータのロックアップ
制御、ロックアップソレノイド制御、オーバーランクラ
ッチ制御等を含む通常の各種変速処理を実行する。
【0031】次に、上記第1実施例の動作例を、オート
アップシフト時の動作タイムチャートである図9により
説明する。例えば、図示の瞬時t0 にアップシフト(例
えば1速から2速)の変速指令が発せられ、変速機出力
トルクTo、トルク比,点火時期リタード量TDre
t,変速進行状態検出フラグftctが図示の如くに経
時変化をたどる変速の進行中、トルクフェーズが瞬時t
1 において開始され、瞬時t2 においてトルクフェーズ
が終了してイナーシャフェーズが開始され、瞬時t3 に
おいてイナーシャフェーズが終了したとすると、トルク
アップ係数βは瞬時t1 からt2 の間においてリニアに
増加する値を取り、それ以外の場合は0になるから、瞬
時t1 からt2の間トルクアップがなされる。また、ト
ルクダウン係数αは瞬時t2 からt3 の間は1になり、
それ以外の場合は0になるから、瞬時t2 からt3 の間
トルクダウンがなされる。
【0032】上記トルクフェーズ期間に対応するトルク
アップによりいわゆる変速機出力トルクの引き込みが防
止されるとともに、上記イナーシャフェーズ期間に対応
するトルクダウンによりいわゆる変速機出力トルクの飛
び出しが低減される結果、図示のような変速機出力トル
ク特性の改善効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】かくして本発明によれば、アップシフト
判定時には、変速機出力トルク検出手段が検出した変速
機出力トルクに基づいて、変速進行状態検出手段が当該
変速におけるトルクフェーズからイナーシャフェーズへ
の進行状態を検出し、エンジン出力制御手段が、トルク
フェーズ期間中はエンジン出力を増加させ、イナーシャ
フェーズ期間中はエンジン出力を低減させるエンジン出
力制御を行うから、そのエンジン出力制御は当該アップ
シフト変速のトルクフェーズ、イナーシャフェーズに対
応したものになり、変速ショック低減およびイナーシャ
フェーズ初期におけるトルクの飛び出しの防止を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の変速制御装置の概念図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例の変速制御装置によって変
速制御すべき自動変速機のパワートレーンの構成を示す
図である。
【図3】同例において、変速機コントローラが実行する
変速進行状態の検出を含む変速制御の制御プログラムの
メインルーチンを示すフローチャートである。
【図4】同例の変速判定に係わるサブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図5】同例におけるトルク比の演算に係わるサブルー
チンを示すフローチャートである。
【図6】同例における変速進行状態の検出に係わるサブ
ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】同例におけるトルクダウン要求量の決定に係わ
るサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】同例の変速終了判定に係わるサブルーチンを示
すフローチャートである。
【図9】同例の変速制御装置によるオートアップシフト
時の動作例を示すタイムチャートである。
【図10】自動変速機の一般的な変速パターン図であ
る。
【図11】図2におけるトルクセンサの出力特性図であ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 2 トルクコンバータ 3 自動変速機 4 コントロールバルブ 5 変速機コントローラ 6 スロットルセンサ 7 エンジン回転センサ 8 トルクセンサ 9 変速機出力回転センサ 10 エンジンコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // F16H 59:16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速時にエンジン出力制御を実施するこ
    とにより変速ショックを低減させるようにした、自動変
    速機の変速制御装置において、 変速機出力トルクを検出する変速機出力トルク検出手段
    と、 検出した変速機出力トルクに基づいて当該変速における
    トルクフェーズからイナーシャフェーズへの進行状態を
    検出する変速進行状態検出手段と、 当該変速がアップシフト変速か否かを判定するアップシ
    フト判定手段と、 アップシフト判定時に、前記変速進行状態検出手段の検
    出結果に基づいて、トルクフェーズ期間中はエンジン出
    力を増加させ、イナーシャフェーズ期間中はエンジン出
    力を低減させるエンジン出力制御を行うエンジン出力制
    御手段とを設けたことを特徴とする、自動変速機の変速
    制御装置。
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