JPH07138767A - 金属材料の表面被覆方法 - Google Patents
金属材料の表面被覆方法Info
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- JPH07138767A JPH07138767A JP31271693A JP31271693A JPH07138767A JP H07138767 A JPH07138767 A JP H07138767A JP 31271693 A JP31271693 A JP 31271693A JP 31271693 A JP31271693 A JP 31271693A JP H07138767 A JPH07138767 A JP H07138767A
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Abstract
を向上させる高機能粒子を融着させる金属材料の表面被
覆方法を提供する。 【構成】 金属母材10と導電板12との間に、高融点
の高機能粒子とロウ材からなる、あるいは低融点の高機
能粒子を主体とする中間層11を配置し、これらを加圧
及び通電加熱して前記母材10の表面に前記高機能粒子
を接合する。
Description
らくる環境特性を向上させる高機能粒子を融着させる金
属材料の表面被覆方法に関する。
して、可燃性ガス等で溶融させた金属を高圧の空気によ
って対象物の表面に当てるようにした溶射法、レーザー
光を被溶接物の表面に集光させ高エネルギー密度を得て
接合するレーザー溶接法及び溶接材と被溶接物との間に
発生するアークの熱でこれらを溶かして溶接を行うアー
ク溶接法等が一般的に知られている。
は接着強度が弱く、被覆膜がポーラス状になり易く、密
度が小さく、耐蝕性等の特性が得難く、更に、被覆膜の
厚さにも限度がある等の問題があった。そして、レーザ
ー溶接法は母材表面を溶融して溶着するため母材が割れ
易く、更には、設備費が高く、取扱も複雑であるという
問題があった。更に、アーク溶接法も、レーザー溶接法
と同じく凝固割れ、高温割れ、低温割れ等が発生して得
られる硬度に限界があるという問題があった。また、金
属材料の表面被覆は母材より優れた機能を表面または表
層に強い接合力で付加することで、母材の質を損なわず
経済的に改質しなければならない。ところが前述の従来
法によると母材の特性を損なわず改質皮膜を付与すると
接着力が弱く、皮膜層の密度が小さくなるという問題が
あった。更に、逆に改質皮膜の溶着を強くすると母材に
溶着のための急激な熱負荷を与えて割れの発生を増長さ
せていた。更に、硬度等の機能を強化すればするほど割
れの発生は多くなり、皮膜硬さ等の特性付与に限界があ
った。また、皮膜の厚みにも同じように限界があった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、要求さ
れる機能を強化した金属材料の表面被覆方法を提供する
ことを目的とする。
記載の金属材料の表面被覆方法は、金属母材と導電板と
の間に、高融点の高機能粒子とロウ材からなる、あるい
は低融点の高機能粒子を主体とする中間層を配置し、こ
れらを加圧及び通電加熱して前記母材の表面に前記高機
能粒子を接合するように構成されている。なお、高機能
粒子とは、ステライト、タングステンカーバイト(W
C)、ホウ素モリブデン(MoB)等のような耐磨耗
性、耐蝕性、耐熱性等の高機能を有するものをいう。ま
た、前記導電板には、導電箔を含む。請求項2記載の金
属材料の表面被覆方法は、請求項1記載の方法におい
て、前記中間層は、導電板からなる袋内に前記高機能粒
子を所定厚みで充填してベッド状とし、前記金属母材上
に配置されて構成されている。なお、前記金属母材に接
する側の導電板には低融点のものを使用するのが好まし
い。請求項3記載の金属材料の表面被覆方法は、請求項
1または2記載の方法において、通電加熱及び加圧は、
加圧手段を備えた対向する通電ローラによって行われる
ように構成されている。請求項4記載の金属材料の表面
被覆方法は、請求項1または2記載の方法において、通
電加熱及び加圧は、対向する電極によって行われ、加圧
と同時に成形も行われるように構成されている。
おいては、接合しようとする金属母材上に、高機能粒子
を含む中間層を配置し、その上に導電板を被せて加圧及
び通電加熱するようにしているので、前記導電板を使用
しないで金属母材上に高機能粒子を含む中間層を配置し
た場合に比較して、高機能粒子や場合によっては含まれ
るロウ材が、飛散したり、加圧・通電加熱する部材に付
着することを防止できる。そして、接合しようとする高
機能粒子を含む中間層の上に導電板を乗せた状態で加圧
することによって、中間層に含まれるロウ材が、あるい
は高機能粒子に低融点のものを使用する場合には該高機
能粒子が溶けて、前記金属母材の表面に接合されるが、
この場合導電板を介して通電することによって通電密度
が平均化され、中間層が均一に加熱される。ここで、高
機能粒子の接合が完了した後は、導電板は除去すること
も可能であるが、薄い場合にはそのままの状態で高機能
材料として使用できる。特に、請求項2記載の金属材料
の表面被覆方法においては、導電板からなる袋内に均一
厚みで中間層を配置しているので、その取扱いが容易で
あり、更に作業を行う場合には、中間層が充填された袋
ごと金属母材の上に乗せることによって、加圧・通電加
熱の工程が行える。そして、加熱により袋の温度が上昇
すると箔が溶けて中間層が露出し、その中間層に含まれ
るロウ材が、あるいは高機能粒子に低融点のものを使用
する場合には該高機能粒子が溶けて、金属母材の表面に
接合される。なお、金属母材に接する側の導電板に低融
点のものを使用すると、低い温度で導電板が溶けて金属
母材と中間層が接するようになる。請求項3記載の金属
材料の表面被覆方法においては、加圧、通電加熱が対向
する通電ローラによって行われるので、電力を部分的に
集中しながら、連続的に比較的長い金属材料に対して高
機能粒子の接合を行える。そして、請求項4記載の金属
材料の表面被覆方法においては、加圧と同時に成形も行
うので、一旦、金属母材に接合すると曲げ加工を行い難
い材質であっても、あるいは複雑な形状をした金属母材
の表面であっても、電極をこれらの形状に合わせて製作
することによって接合ができ、より複雑な形状の高機能
粒子を接合した製品を作ることができる。
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の第1の実施例に係る金属材
料の表面被覆方法の説明図、図2は本発明の第2の実施
例に係る金属材料の表面被覆方法の説明図、図3は本発
明の第3の実施例に係る金属材料の表面被覆方法の説明
図、図4は本発明の第4の実施例に係る金属材料の表面
被覆方法の説明図である。
属材料の表面被覆方法について説明する。先ず、母材の
一例である軟質薄鋼板10(厚み2.0mm×幅50m
m×長さ300mm)の上面に、高機能粒子の一例であ
る耐磨耗性に優れたステライト粒子75%とロウ材の一
例であるアモルファス粒子25%との混合粒子を厚み2
00μm×幅20mmで均一に敷いて中間層11を形成
し、該中間層11の上部に導電板の一例であるステンレ
ス箔12(厚み100μm×幅20mm×長さ300m
m)を重ねる。このように重ねられた鋼板10を0.5
m/minの速度で、上下に配置されている通電ローラ
14、15間に送って、通電加熱及び加圧を行う。この
とき、通電ローラ14、15間には、2KAの電流が流
され、40kgfの加圧が加わるように調整されてい
る。この工程では、中間層11の上部にステンレス箔1
2を重ねているので、ステライト粒子やアモルファス粒
子が飛散したり、通電ローラ14、15等に付着するこ
とはない。そして、通電ローラ14、15間に電流を流
しているので、ジュール熱が発生して通電ローラ14、
15付近のアモルファス粒子が溶融し始め(場合によっ
ては、鋼板10の一部も溶融し)、更に対向する通電ロ
ーラ14、15で加圧して鋼板10とステライト粒子と
を接合させ、それと同時に通電ローラ14、15を通過
した後は急激に溶融部分が冷却されて緻密な組成が形成
される。この場合、熱は鋼板10の上下に略均一にかか
るので割れは生じない。このようにして連続的に鋼板1
0の表面に高機能粒子のステライト粒子を接合すること
ができ、その表面の硬度はHK 831Kg・f/mm2
であった。そして、鋼板10にステライト粒子を接合さ
せた複合材料を使用する場合には、ステンレス箔12を
付けたまま使用してもよいし、ステンレス箔12を剥が
して使用してもよい。更に、前記実施例と同じ条件で高
機能粒子の他の例である耐磨耗性に優れた高融点のホウ
素モリブデン(MoB)粒子75%とロウ材のアモルフ
ァス粒子25%との混合粒子を使用して鋼板の表面を被
覆した場合、被覆面がHK 1306Kg・f/mm2 の
硬度を有する薄鋼板となった。以上のように安価な金属
母材を、耐磨耗性、耐蝕性、耐熱性等に優れた粒子で被
覆して、安価で高機能を備えた金属材料にすることがで
きる。
料の表面被覆方法について説明する。図2に示すように
予め高融点の高機能粒子とロウ材の粒子とを十分に混合
した後、厚みを均一にして導電箔(ステンレス箔、アル
ミ箔、銅箔、ニッケル箔、鉛箔、錫箔、あるいはその他
の金属箔、合金箔等からなる)の袋18aに収納されて
いる中間層19を軟質薄鋼板21の上部に重ねる。な
お、高機能粒子とロウ材の粒子とが厚みを均一にして袋
18aに収納されているので、取扱及び取り付けが容易
である。そして、中間層19が重ねられている鋼板21
を、第1の実施例と同じ条件で通電ローラ14、15に
送る。通電ローラ14、15に流されている電流により
ジュール熱が発生して袋18aが熱により溶けて中の粉
末粒子が現れ、そしてロウ材、場合によっては鋼板21
の一部が溶融して鋼板21の表面に接合され、更に、通
電ローラ14、15で加圧して高機能粒子を鋼板21に
強く接合させる。そして、通電ローラ14、15を通過
した後は急激に溶融部分が冷却されて緻密な組成が形成
される。このようにして、鋼板21の表面に高機能粒子
を接合させることができる。なお、以上の実施例におい
て、袋18aの上に更に薄い金属板を配置し、袋が破れ
た場合に、高機能粒子が通電ローラに付着するのを防止
することも可能である。
係る金属材料の表面被覆方法について説明する。先ず、
ダイ電極25の上部に、中央に溝23が設けられている
金属性の部材22を配置し、その溝23の底面24に高
融点の高機能粒子とロウ材粒子とを所定比で混合した混
合粒子を均一厚みに設けて中間層23aを形成する。そ
の中間層23aの上から底面24と略同じ幅の導電箔2
7を載せる。その後、上方の所定形状に加工されたパン
チ電極26を下げて部材22の溝23に嵌入させ、導電
箔27の上から所定圧で加圧する。そして、ダイ電極2
5及びパンチ電極26に所定量の電流を流すとジュール
熱が発生し、部材22の底部24a及びロウ材が溶融す
る。その後冷却すると部材22の溝23の底面24に高
機能粒子が強く接合された複合材となる。
に係る金属材料の表面被覆方法について説明する。先
ず、ダイ電極30のブロック電極31の中央に配置さ
れ、所定大きさに成形されている調整電極32の高さを
調整する。その高さ調整された調整電極32の上部に、
中央に溝を有する部材33を調整電極32に載せる。こ
の場合、部材33の両側面はブロック電極31に当接し
ている。そして、部材33の溝34の底面35及び両側
壁36、36aに高融点の高機能粒子とロウ材粒子とを
所定比で混合された混合粒子を均一厚みに設けて中間層
37を形成する。その中間層37を導電箔38で密着さ
せて覆う。その後、調整電極32の直上に配置され、所
定形状に成形されているパンチ電極39を下げて部材3
3の溝34に嵌入させ、導電箔38の上から所定圧で加
圧する。なお、パンチ電極39の両側面は導電箔38に
当接している。そして、ブロック電極31及び調整電極
32とパンチ電極39との間に所定量の電流を流すとジ
ュール熱が発生して部材33とロウ材が溶融し、その後
冷却すると部材33の溝34の底面35及び両側壁3
6、36aに高機能粒子が接合される。特に、部材33
の溝34の底面35は、調整電極32及びパンチ電極3
9で加圧されているので高機能粒子が強く接合される。
以上の前記実施例においては、高融点の高機能粒子を使
用したのでロウ材を用いたが、高機能粒子が低融点の場
合はロウ材は省いてよい。また、導電板としてステンレ
ス箔を使用したが、アルミ箔、鉛箔または錫箔のような
低融点金属箔や、銅箔、ニッケル箔等のような比較的高
融点金属箔を使用することも可能である。
方法は、金属母材と導電板との間に、高融点の高機能粒
子とロウ材からなる、あるいは低融点の高機能粒子を主
体とする中間層を配置し、これらを通電加熱及び加圧し
て母材の表面に高機能粒子を接合させるので、金属母材
が割れることなく金属母材の表面に高機能粒子を強く接
合することができる。従って、安価な金属性母材の表面
に、耐磨耗性、耐蝕性、耐熱性等の優れた機能を有する
高機能粒子を制限なく目的に応じて接合させることによ
り、簡単に、しかも安価で高機能を備えた複合材料の製
造が可能となる。また、導電板を使用しているので、高
機能粒子やロウ材等が、飛散したり、加圧・通電加熱す
る部材に付着することを防止できる。更にこの導電板を
介して通電することによって通電密度が平均化され、中
間層が均一に加熱されるので、品質に優れた複合材料の
製造ができる。特に、請求項2記載の金属材料の表面被
覆方法は、導電板の袋内に均一厚みで中間層を配置して
いるので、その取扱いが容易であり、更に加圧・通電加
熱の工程作業も簡単になるので、作業効率や作業精度を
向上させることができる。請求項3記載の金属材料の表
面被覆方法は、加圧、通電加熱が対向する通電ローラに
よって行われるので、電力を部分的に集中しながら、連
続的に比較的長い金属材料に対して高機能粒子の接合を
行うことができる。そして、請求項4記載の金属材料の
表面被覆方法は、加圧と同時に成形も行うので、複雑な
形状のものであっても高機能粒子を接合した製品を作る
ことができる。
覆方法の説明図である。
覆方法の説明図である。
覆方法の説明図である。
覆方法の説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 金属母材と導電板との間に、高融点の高
機能粒子とロウ材からなる、あるいは低融点の高機能粒
子を主体とする中間層を配置し、これらを加圧及び通電
加熱して前記母材の表面に前記高機能粒子を接合するこ
とを特徴とする金属材料の表面被覆方法。 - 【請求項2】 前記中間層は、導電板からなる袋内に前
記高機能粒子を所定厚みで充填してベッド状とし、前記
金属母材上に配置されている請求項1記載の金属材料の
表面被覆方法。 - 【請求項3】 通電加熱及び加圧は、加圧手段を備えた
対向する通電ローラによって行われる請求項1または2
記載の金属材料の表面被覆方法。 - 【請求項4】 通電加熱及び加圧は、対向する電極によ
って行われ、加圧と同時に成形も行われる請求項1また
は2記載の金属材料の表面被覆方法。
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JP31271693A JP3588137B2 (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 金属材料の表面被覆方法 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024014380A1 (ja) * | 2022-07-11 | 2024-01-18 | 京セラ株式会社 | 金属フィルムおよび電子部品 |
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-
1993
- 1993-11-17 JP JP31271693A patent/JP3588137B2/ja not_active Expired - Fee Related
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