JPH0713696A - 入力装置 - Google Patents

入力装置

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JPH0713696A
JPH0713696A JP17376493A JP17376493A JPH0713696A JP H0713696 A JPH0713696 A JP H0713696A JP 17376493 A JP17376493 A JP 17376493A JP 17376493 A JP17376493 A JP 17376493A JP H0713696 A JPH0713696 A JP H0713696A
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JP
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touch
input device
input
screen
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JP17376493A
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Takashi Yoshida
貴 吉田
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タッチが同じ位置で持続しても誤入力を防止
でき、しかもくりかえし選択肢をタッチすることによる
画面の劣化を防止できる入力装置を提供する。 【構成】 タッチ式入力装置10は本体15の正面に液
晶表示器18を有し、本体15の側面にはタッチペン2
2を有する。液晶表示器18は液晶パネル18aの上に
タッチパネル20を設けて一体成形されている。液晶パ
ネル18aには仮想キー23が表示されており、タッチ
ペン22のペン先22aでタッチすることによりキー入
力される。また、タッチペン22の先端側にはモードス
イッチ24が設けられており、モードスイッチ24が押
されてオンのときにはタッチしている仮想キー23の連
続入力モードとなり、オフのときにはタッチしても仮想
キー23は連続入力されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサ、電子手帳などに用いられる入力装置として、画面
に表示された各種の選択肢の中からペンでタッチするこ
とにより選択するものが知られている。こうしたタッチ
式の入力装置にはペンの代わりに指で直にタッチするも
のもある。例えば、液晶パネルの画面に設けられた感圧
式のタッチパネルでは、画面に表示されたメニュー、仮
名漢字の変換候補文字などをタッチパネルの上からタッ
チすることにより選択する。このようなタッチ入力は画
面を見ながらすぐさま操作できるのでわかり易いという
特長がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タッチ
パネルの同じ位置にタッチが持続すると、持続している
間のタッチは使用者の意図する入力のためのタッチなの
か、あるいは単なるタッチなのかどうかを区別できなか
った。このため、誤入力されてしまうことがしばしばあ
った。このことをより詳細に説明すると、タッチパネル
の同じ位置にタッチが持続してもくりかえし入力である
と判断する場合には、例えば液晶パネルの画面に表示さ
れた仮想キーボードの「な」の位置に誤ってタッチペン
または消しゴムが置かれるとこれが文章入力モードであ
れば「な」が連続して入力されることになってしまう。
この連続的に入力された「な」の文章によってメモリの
大半が占領されてしまうばかりでなく、ときには文章入
力モードの状態が続いているために電池駆動であっても
パワーセーブモードに入れず電池を消耗し切ってしまう
ということも考えられた。また、タッチパネルの同じ位
置にタッチが持続してもワンタッチと判断する場合には
連続入力しようとすると、連続数字のときでもあるいは
カーソルの移動のときでも1回入力するごとにタッチを
オフして、再び同じ位置にタッチするといったオンオフ
の動作をくりかえさなければならなかった。こうしたタ
ッチのくりかえしはタッチパネルの操作性を悪くし、操
作を疲れるものにしていた。
【0004】また一方では、メニューなどの選択肢の表
示は画面上のあらかじめ決められた位置に固定されてお
り、また仮名漢字変換時の変換候補文字も決められた位
置もしくは入力されたテキスト表示との位置関係から一
意的に固定されていた。こうしたタッチはタッチパネル
の画面中央部分において高い頻度で行われるために他の
部分に較べてその部分の性能劣下が激しく、全体の寿命
を規定してしまっていた。つまり、タッチパネルのその
部分だけが特に傷や汚れが付き易くタッチパネルの透明
度が損なわれて不鮮明になりやすいので、入力不良や入
力位置ずれ等の不具合を生じていた。したがって、画面
中央部分だけに性能劣下が起きても、使用者はタッチパ
ネル全体を交換しなければならなかったりあるいは一体
に成形された表示器まで含めたユニット全体の交換まで
余儀なくされていた。
【0005】そこで、本発明はタッチが同じ位置で持続
しても誤入力を防止でき、かつくりかえし選択肢を表示
することによる画面の劣化を防止できる入力装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明の入力装置は選択肢を画面に表示する表示
手段と、この画面の前に設けられ、接触された位置を検
出する接触位置検出手段と、この接触位置検出手段によ
って検出される位置が前記表示手段によって前記画面に
表示される前記選択肢に対応するとき、この選択肢を選
択する入力手段とを備えた入力装置において、前記入力
手段は、前記接触位置検出手段によって検出される前記
位置の接触が持続するときに前記選択肢が連続して選択
される回数を制限する連続回数制限手段と、この連続回
数制限手段による制限を解除する制限解除手段とを備え
る。
【0007】第2の発明の入力装置は選択肢を画面の指
定位置に表示する表示手段と、この画面の前に設けら
れ、接触された位置を検出する接触位置検出手段と、こ
の接触位置検出手段によって検出される位置が前記表示
手段によって前記画面に表示される前記選択肢に対応す
るとき、前記選択肢を選択する入力手段と、前記表示手
段によって前記選択肢が表示される前記画面の指定位置
を変更する指定位置変更手段とを備える。
【0008】
【作用】第1の発明の入力装置は表示手段により選択肢
を画面に表示し、この画面の前に設けられた接触位置検
出手段により接触された位置を検出し、この接触位置検
出手段によって検出される位置が前記表示手段によって
前記画面に表示される前記選択肢に対応するとき、入力
手段によりこの選択肢を選択する際に、前記接触位置検
出手段によって検出される前記位置の接触が持続すると
きに連続回数制限手段により前記選択肢が連続して選択
される回数を制限し、この連続回数制限手段による制限
を制限解除手段により解除する。
【0009】第2の発明の入力装置は表示手段により選
択肢を画面の指定位置に表示し、この画面の前に設けら
れた接触位置検出手段により接触された位置を検出し、
この接触位置検出手段によって検出される位置が前記表
示手段によって前記画面に表示される前記選択肢に対応
するときに入力手段により前記選択肢を選択し、前記表
示手段によって表示される前記画面の指定位置を指定位
置変更手段により変更する。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の入力装置を図面に基づき詳
細に説明する。
【0011】[第1実施例]図1は第1実施例のタッチ
式入力装置10の外観を示す斜視図である。入力装置1
0は本体15の前面に液晶表示器18、側面にタッチペ
ン22を備える。図2は液晶表示器18の構造を示す一
部破断斜視図である。液晶表示器18の前面には透明な
タッチパネル20が設けられており、その内側には2枚
のガラス板を有する液晶パネル18a、液晶パネル18
aに背面から光を照らすための蛍光灯18b、蛍光灯1
8bの光を液晶パネル18aの背面全体に均一に照らす
ための導光板18cが設けられている。タッチパネル2
0はタッチされた位置の座標をマトリクス信号として出
力する感圧式のものである。したがって、液晶パネル1
8aに表示された仮想キーボード23に図3に示すタッ
チペン22のペン先22aをタッチすることにより、タ
ッチした仮想キー23aが入力されることになる。ま
た、タッチペン22を用いずに指で直にタッチすること
も可能である。タッチペン22はペン先22aの後方に
モードスイッチ24を備えており、このモードスイッチ
24の位置は使用者がタッチペン22を持ったときに人
差し指で押圧しやすい位置である。モードスイッチ24
を押している間だけ入力モードは切り替わる。
【0012】図4はタッチ式入力装置10の電気的構成
を示すブロック図である。入力装置10にはROM34
に格納された処理プログラムのもと装置全体の処理・制
御を行う中央処理装置(CPU)31、処理プログラ
ム、キャラクタジェネレータ他、固定のデータを記憶す
るリードオンリーメモリ(ROM)34、処理中に生じ
るデータを格納するワーキングエリアを有するランダム
アクセスメモリ(RAM)37の他に、キー入力の間隔
を計測するタイマ41、液晶表示器18を駆動する表示
駆動回路45、タッチパネル20にタッチされた位置の
座標をマトリクス信号として出力するタッチパネルマト
リクス回路48およびモードスイッチ24の状態を読み
込むためのI/Oポート52がバス55を介して接続さ
れている。ROM34は電気的消去可能なEEPROM
からできており、このROM34には後述するフローチ
ャートの処理プログラム、例えば仮想キー入力モードな
どの処理プログラムやキャラクタジェネレータ34aが
格納されている。RAM37には入力されたテキスト文
章が格納される入力テキスト領域37aが割り当てられ
ている。タイマ41はCPU31の指令によって計測を
開始し設定時間が経過すると出力信号をLレベルからH
レベルに変化させてCPU31に知らせる。表示駆動回
路45は内蔵メモリに記憶されたデータを液晶表示器1
8に表示するもので、本実施例では仮想キーボード23
を表示する。タッチパネルマトリクス回路48はタッチ
パネル20にタッチされた位置の座標をマトリクス信号
として出力する。モードスイッチ24はI/Oポート5
2を介してCPU31にレベル信号を出力する。
【0013】以上示した構成を有する入力装置10の仮
想キー入力モードルーチンについて説明する。図5は仮
想キー入力モードルーチンを示すフローチャートであ
る。まず、液晶パネル18aに表示された仮想キー23
aと同じタッチパネル20の座標領域にタッチペン22
のペン先22aがタッチするのを待つ(ステップS11
0)。仮想キー23aがタッチされると、モードスイッ
チ24が押されてオンになっているかどうかを判断し
(ステップS120)、押されてオンになっていなけれ
ばステップS110に戻って、再び仮想キー23aがタ
ッチされるのを待つ。一方、仮想キー23aがタッチさ
れ、モードスイッチ24がオンになっているときにはタ
イマ41に所定値(例えば、1秒)を設定してクロック
のカウントを開始する(ステップS130)。つぎに、
キー入力処理でCPU31はタッチされたタッチパネル
20の位置を示すマトリクス信号をタッチパネルマトリ
ックス回路48から読み取り、仮想キー23aに対応す
る文字コードをROM34のキャラクタジェネレータ3
4aから取り出してRAM37の入力テキスト領域37
aに格納する(ステップS140)。つづいて、仮想キ
ー23aのタッチがなくなったかどうかを判断し(ステ
ップS150)、タッチがなくなっていればステップS
110に戻り、前述と同様の処理をくりかえす。まだ、
タッチが持続していたらモードスイッチ24がオフに解
除されたかどうか判断し(ステップS160)、オフに
なっていればステップS110に戻り、同様の処理をく
りかえす。モードスイッチ24がオンのままになってい
れば別の仮想キー23aにタッチが変わったかどうかを
判断し(ステップS170)、タッチが変わっていれば
ステップS130に戻ってタイマ41をリセットして再
びカウントを開始し直し、別の仮想キー23aのキー入
力処理を行なう。仮想キー23aのタッチに変化がない
ときはタイマ41のカウント値が設定値に達してタイム
アウトになっているかどうかをその出力信号から判断し
(ステップS180)、タイムアウトになっているとき
には前述と同様にステップS130に戻ってタイマ41
をリセットして再びカウントを開始し直し、このキーの
入力処理を行なう。タイムアウトになっていないときに
はステップS150に戻ってタイマ41をリセットする
ことなく同様の処理をくりかえす。
【0014】本実施例のタッチ式入力装置10によれ
ば、タッチペン22に設けられたモードスイッチ24が
押されているときのみタッチ入力および連続入力が可能
となり、タッチペン22をタッチパネル20の上にタッ
チしたまま放置しても意図しない入力、つまり誤入力を
防止できる。また、ステップS170を付加したことで
同時に複数の仮想キー23aがタッチされた場合に直前
にタッチされたキーの解除が若干遅れても新たにタッチ
されたキーの処理を確実に行なうことができる。
【0015】尚、タッチパネルを設ける代わりに、タッ
チペンのペン先にフォトセンサ等を設けて液晶パネルの
座標位置を検出するようにしてもよい。また、モードス
イッチは本実施例のようにタッチペンに設けてもよい
し、タッチペンが接続された本体側に設けてもどちらで
もよい。
【0016】[第2実施例]つぎに、第2実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。図6は第2実施例のタ
ッチ式入力装置60の外観を示す斜視図である。タッチ
式入力装置60の本体60aの左上には照度センサ63
が設けられている。タッチペン62はタッチパネル61
をタッチするだけに用いる単純なペンであり、前記第1
実施例のタッチペン22と異なり本体60aにケーブル
で接続されていない。タッチペン62を用いずに指で直
にタッチすることも可能である。照度センサ63は本体
60aの置かれている環境の照度を検出するもので、特
に本体60aの正面方向から機器操作に充分な量の照明
がなされると出力信号をLレベルからHレベルに変化さ
せる。図7はタッチ式入力装置60の電気的構成を示す
ブロック図であり、図4のブロック図と同様のものには
同じ番号をつけ、ここでの説明は省略する。本実施例の
タッチ式入力装置60は前記第1実施例のモードスイッ
チ24の代わりに照度センサ63を設けた他は前記第1
実施例と同様の構成である。
【0017】このような構成を有するタッチ式入力装置
60において、CPU31は仮想キー入力モードルーチ
ンをくりかえし実行する。図8は仮想キー入力モードル
ーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは前記
第1実施例のステップS120およびステップS160
をそれぞれステップS220およびステップS260に
変更し、その他の処理は同様に構成される。すなわち、
仮想キーがタッチされた(ステップS210)ときに照
度センサ63の出力信号がHレベルで充分な量の照明が
されているかどうかを判断する(ステップS220)。
充分な量の照明でないときはステップS210に戻る。
充分な量の照明であるときには前記第1実施例と同様に
キー処理ステップS255に移行する。キー処理ステッ
プS250では、タイマ41をスタートし(ステップS
230)、仮想キーがタッチされ続けていると計測時間
がタイムアウトする度にキー入力処理(ステップS24
0)を行なうが、途中で周囲が暗くなり照度センサ63
の出力信号がHレベルからLレベルに下がるとキー処理
ステップS255を抜けてステップS210に戻る(ス
テップS260)。
【0018】このように、本実施例によれば極端に暗い
部屋や鞄に入れての持ち運び中に誤入力を防止できる。
また、通常の明るさの部屋での操作時にユーザに何の特
別操作を要求しない。さらに、タッチパネル20の上に
紙を置いてその上で紙にものを書くときにも同じように
効果を発揮でき、誤入力を防止できる。
【0019】尚、本実施例では照度センサを用いて周囲
の照明が暗いときに連続入力できないようにしたが、照
度センサの代わりに本体の水平度を検出する角度センサ
を設けてもよい。このとき、傾いて入力装置が置かれて
いるときには連続入力できないようにすることができ
る。また、前記第1実施例と同様の機能を有するモード
スイッチを本体に付属し、このモードスイッチと併用す
ることでより確度の高い誤入力防止を図ることができ
る。
【0020】[第3実施例]つぎに、第3実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。本実施例のタッチ式入
力装置は前記第1実施例のタッチ式入力装置と同様の電
気的構成を有する。タッチ式入力装置のRAMにはPO
Sビットフラグが設けられており、このフラグの値によ
って候補文字の表示位置を切り換える。本実施例のタッ
チ式入力装置は連想入力できるものであり、その一例を
図9の画面95に表示されたテキスト文章を用いて説明
する。すなわち、入力されたテキスト「北風小僧の寒太
郎 今年も街まで」の内容から推測されるカーソル95
a位置の入力文字列「やって」、「吹いて」、「降り
て」を、それぞれ画面95下方に四角で囲まれた領域A
グループに仮想候補キー95b、95c、95dとして
表示する。いずれか1つをタッチして選択することでテ
キスト文章を作成していくモードである。入力文字列
「やって」の仮想候補キー95bがタッチされてテキス
ト文章に追加されると、その次に推測される入力文字列
「来た」、「来る」、「来ら」がセットされる領域Bグ
ループの仮想候補キー95e、95f、95gは前述の
領域Aグループ仮想候補キー95b、95c、95dの
右側に表示される。また、画面95の左側にはEXIT
仮想キー95iが設けられており、これをタッチするこ
とで「連想入力モード」から抜け出ることができる。
【0021】上記構成を有するタッチ式入力装置の連想
入力モードルーチンについて説明する。図10は連想入
力モードルーチンを示すフローチャートである。まず、
POSビットフラグが値「0」であるかどうかをチェッ
クし(ステップS310)、POSビットフラグが値
「0」であるときには領域Aグループに仮想候補キー9
5b、95c、95dを表示し(ステップS320)、
仮想候補キー95b、95c、95dあるいはEXIT
仮想キー95iがタッチされるのを待つ(ステップS3
30、S340)。仮想候補キー95b、95c、95
dがタッチされるとそれらの入力処理を行ない(ステッ
プS350)、入力処理後にPOSビットフラグを値
「1」にセットし(ステップS360)、再び始めのス
テップS310に戻る。ステップS310でPOSビッ
トフラグが値「1」であるときには領域Bグループに仮
想候補キー95e、95f、95gを表示し(ステップ
S370)、前述の領域Aグループの場合と同様に入力
処理を行なった(ステップS380〜S400)後にP
OSビットフラグを値「0」にセットし(ステップS4
10)、同様にステップS310に戻る。ステップS3
40およびステップS390でEXIT仮想キー95i
がタッチされたと判断したときは本ルーチンを終了す
る。
【0022】以上示したように、本実施例のタッチ式入
力装置によれば1度タッチされた仮想候補キーの画面領
域にはつぎの入力ステップの仮想候補キーが続けて表示
されないので、ペンがタッチパネル上に放置したままに
なっていても、あるいはペン以外の物が置かれたままに
なっていても勝手に文章が作成され続けるといったこと
を回避できる。
【0023】[第4実施例]つぎに、第4実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。本実施例のタッチ式入
力装置は前記第1実施例のタッチ式入力装置と同様の電
気的構成を有する。本実施例のタッチ式入力装置は前記
第1実施例のモードスイッチを除く代わりにモードスイ
ッチの機能をタッチペンが描く図形が果たす。即ち、図
11に示すようタッチした仮想キー109の領域内でタ
ッチペン102が右まわりにまる記号「○」を1回描く
ことによってタッチの連続キー入力が可能になる。この
処理を仮想キー入力モードルーチンにしたがって説明す
る。図12は仮想キー入力モードルーチンを示すフロー
チャートである。まず、仮想キー109がタッチされる
のを待ち(ステップS450)、タッチされたら入力処
理を行なう(ステップS460)。つぎに、仮想キー1
09がオフされているかどうかを判断し(ステップS4
70)、オフされていたらステップS450に戻って処
理をくりかえし、オフされていなかったら仮想キー10
9の領域内でまる記号「○」がタッチしたまま描かれた
かどうかを判断する(ステップS480)。まる記号
「○」が描かれていないときはステップS470に戻っ
て処理をくりかえし、まる記号「○」が描かれたときに
はタイマをスタートし(ステップS490)、タイムア
ウトしたら(ステップS500)ステップS460に戻
って入力処理を行なうことによって仮想キー109の連
続入力が可能になる。また、タイムアウトする前に仮想
キー109がオフされているとき(ステップS510)
にはステップS450に戻って始めからの処理をくりか
えす。
【0024】以上示したように、本実施例のタッチ式入
力装置によれば仮想キー109がタッチにより一旦オン
したらオフされるまでは他の仮想キー109がタッチさ
れても無視しつづける。また、同じ仮想キー109のタ
ッチを持続しても連続入力されないので誤入力を防止で
きる。さらに、タッチしたままで簡単なまる記号「○」
を描くだけで連続入力が可能になるので、タッチのオン
オフ移動をくりかえして連続入力しないで済む。しか
も、タッチしている仮想キー109の領域内でまる記号
「○」を描くという単純な動作で誤入力を防止できるた
めに使い勝手がよい。
【0025】尚、まる記号「○」でなくとも、四角記号
「□」でも三角記号「△」でもよい。また、1回のまる
記号「○」でなく2回以上のまる記号「○」によって連
続入力を可能にするのでもよい。さらに、タッチしてい
る1個の仮想キー109の領域内に限らず、タッチして
いる仮想キー109を含む4個の仮想キーをサイクリッ
クにタッチすることで連続入力できるように設定しても
よい。
【0026】[第5実施例]つぎに、第5実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。図13はタッチ式入力
装置110の構成を示すブロック図である。本実施例の
タッチ式入力装置110は前記第1実施例のタッチ式入
力装置10の電気的構成にスリープコントローラ121
を付加して構成される。また、CPU113はスリープ
タイマ111を搭載したワンチップマイコンであり、こ
のスリープタイマ111はスリープモードに至るまでの
時間を計測する。スリープモード時に実行するプログラ
ムPRGはCPU113の内蔵ROM112に記憶され
ている。スリープコントローラ121は、ROM11
4、RAM117、タイマ115、表示駆動回路119
およびI/Oポート120の電源供給を可能にしてお
り、スリープモード時にはCPU113からの指令にし
たがってこれらの電源供給を遮断する。液晶表示器12
8はスリープコントローラ121によって電源供給が断
たれるスリープモード時にその表示を消す。また、スリ
ープモード時にタッチパネル122のタッチ状況が変化
すると、タッチパネルマトリクス回路118はCPU1
13のINT端子に割込み信号を出力する。
【0027】つぎに、電源がオンした後にCPU113
によって実行される仮想キー入力ルーチンついて説明す
る。図14は仮想キー入力ルーチンを示すフローチャー
トであり、このフローチャートの処理プログラムはRO
M114に格納されている。まず、仮想キーがタッチさ
れるまで待ち(ステップS810)、待っている間にス
リープタイマ111がスリープタイムアウトしたら(ス
テップS820)後述するスリープ処理を行なう(ステ
ップS830)。仮想キーがタッチされるとスリープタ
イマ111をリセットし(ステップS840)、仮想キ
ーの入力処理を行なう(ステップS850)。入力処理
を終えたら、仮想キーがタッチオフされるのを待ち(ス
テップS860)、タッチオフされたらスリープタイマ
111をリセットしてから(ステップS865)ステッ
プS810に戻って同様の処理をくりかえす。タッチオ
フする前にスリープタイムアウトしたら(ステップS8
70)前述したスリープ処理を実行する。これにより、
CPU113はスリープ状態に入る。このスリープ状態
ではCPU113は割込み信号によって起動されるまで
処理を中止する。
【0028】図15はスリープモード時に起動される割
込み処理ルーチンを示すフローチャートである。タッチ
パネル122がタッチされると(仮想キー以外の領域に
タッチされる場合を含む)タッチパネルマトリクス回路
118から割込み信号がCPU113のINT端子に出
力される。これにより、CPU113は割込み処理ルー
チンを実行し、まず仮想キーがタッチされていない状態
かどうかを判断する(ステップS880)。仮想キーが
タッチされているときにはそれがダブルタッチであるか
どうかを判断し(ステップS890)、ダブルタッチな
らステップS880に戻って同様の処理をくりかえす。
ダブルタッチでないならスリープモードを解除して(ス
テップS900)電源の立ち上げ処理を実行する(ステ
ップS910)。この電源の立ち上げ処理によってリセ
ットされると、CPU113は図14に示す仮想キー入
力ルーチンを再開する。また、ステップS880で仮想
キーがタッチされていない状態のときには2回目の割込
み信号が入力されるまで待ち続け(ステップS92
0)、2回目の割込み信号が入力されると前述したよう
にスリープモードを解除する。
【0029】本実施例のタッチ式入力装置110によれ
ば、仮想キー入力が一定時間行なわれていない場合に加
えて、タッチされっぱなしの誤入力防止状態でも一定時
間経過すると自動的に電源遮断される。さらに、自動電
源遮断の状態から復帰するときにも誤入力防止状態が解
除されたことを確認してから復帰するため、誤ってタッ
チパネル面に触れた異物のために電池を消耗しつくして
しまう危険を回避することができる。尚、本実施例では
スリープ状態からの復帰をタッチパネル122のタッチ
によって行なったが、前記第1〜第3実施例に示したモ
ードスイッチ、照度センサ、まる記号「〇」によって復
帰させてもよい。
【0030】[第6実施例]図16は第6実施例のタッ
チ式の入力装置70のブロック図であり、図4のブロッ
ク図と同じものには同番号を付し、ここでの説明は省略
する。第6実施例のペンタッチ式の入力装置70は前記
第1実施例のペンタッチ式の入力装置10と同じ電気的
構成を有する。この入力装置70でも図17に示すよう
に液晶表示器18およびタッチパネル20は同一の筐体
内に設けられているが、本実施例では液晶表示器18に
作業メニューが表示されている。図18は液晶表示器1
8およびタッチパネル20に共通な座標の画面を示して
おり、この画面は横方向にXドット、縦方向にYドット
からなるマトリクス画面90aである。ROM34のビ
ットマップメモリ34cには作業メニューが登録されて
おり、この作業メニューは表示基準位置座標(x、y)
[0≦x≦X][0≦y≦Y]を基準として縦方向Bド
ット分、横方向Aドット分のメニュー画面90bに表示
される。表示基準位置座標(x、y)の変化できる範囲
はメニュー画面90bがマトリックス画面90aから外
れてしまわない範囲であるので実質的に[0≦x≦X−
A][0≦y≦Y−B]の範囲である。また、ROM8
4には変数xinc、yincが設けられており、それ
ぞれ値を「0」、「1」に設定することで表示基準位置
座標(x、y)の処理方向が設定される。
【0031】図19はメニュー表示ルーチンを示すフロ
ーチャートである。CPU31は本ルーチンをくりかえ
し実行する。まず、タイマ41の計測を開始し(ステッ
プS510)、設定時間Tが経過するのを待つ(ステッ
プS520)。設定時間Tが経過したら変数xincが
値「1」にセットされているかどうかを判断する(ステ
ップS530)。値「1」にセットされているとき、す
なわちメニュー画面の右方向に移動する処理にセットさ
れているときにはx座標を値「1」だけインクリメント
してx+1としこのx+1がX−A以下であるかどうか
を判断する(ステップS540)。x+1がX−A以下
であるときにはx+1を変数xiに代入してつぎに本ル
ーチンを実行するときの表示基準位置座標のxi成分と
する(ステップS550)。x+1がX−Aを越えてい
るときにはメニュー画面が+x方向に外れてしまうの
で、変数xincを値「1」から「0」に変更し(ステ
ップS560)x座標を値「1」だけデクリメントして
x−1としこのx−1を変数xiに代入する(ステップ
S570)。また、ステップS530で変数xincが
値「0」であるときにはx−1が値「0」以上であるか
どうか判断し(ステップS580)、x−1が値「0」
以上であるときにはx−1を変数xiに代入してつぎに
本ルーチンを実行するときの表示基準位置座標のx成分
とする(ステップS590)。x−1が値「0」を下回
るときにはメニュー画面が−x方向に外れてしまうの
で、変数xincを値「0」から「1」に変更し(ステ
ップS600)x座標を値「1」だけインクリメントし
てx+1としこのx+1を変数xiに代入する(ステッ
プS610)。以上示したステップS530〜ステップ
S610の処理S620によって表示基準位置座標のx
i成分についての値が定まったら、同様の処理S630
をyi成分についても行なう(ステップS650〜ステ
ップS730)。RAM37の変数xi、yiが定まっ
たらROM34の表示基準位置座標(x、y)にそれら
の値で更新する(ステップS740)。CPU31は上
記の手順にしたがって更新された表示基準位置座標
(x、y)に基づき作業メニューの表示位置をくりかえ
し切り換え、タッチペン82によって作業メニューが選
択されるのを待つ。作業メニューの表示処理を実行中に
タッチパネル20によってタッチが検出されると、CP
U31は割込み処理を実行し選択されたメニューの処理
を開始する。
【0032】本実施例のタッチ式入力装置70は設定時
間Tごとにメニュー表示が斜め方向に移動し、表示画面
の端にぶつかるとはねかえる形で移動を続ける。X、
Y、A、Bの値によりx、yの更新の仕方を調整してや
れば種々の縦横比の液晶表示器18およびタッチパネル
20において、メニュー表示を全体にまんべんなく移動
させることが可能である。設定時間Tは比較的長めに設
定し、ゆっくりとした周期でメニュー表示を移動させる
ことでユーザーインターフェースを損なわないようにで
きる。また、本実施例では表示基準位置座標(x、y)
および変数xinc、yincがEEPROMからなる
ROM34に格納されているので、電源供給が遮断され
ても前回のメニュー表示の情報が記憶されており、電源
のオンオフが頻繁に起きても遮断前の続きからメニュー
表示を移動させることができる。
【0033】[第7実施例]つぎに、第7実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。第7実施例のタッチ式
入力装置は前記第6実施例のタッチ式入力装置と同様の
電気的構成を有する。図20はメニュー選択ルーチンを
示すフローチャートである。本ルーチンはタッチパネル
20のタッチによって起動する割込み処理によって実行
される。メニュー選択ルーチンの実行を開始すると、前
記第6実施例のステップS620およびステップS63
0と同様のステップS720およびステップS730を
行なって表示基準位置座標(x、y)および変数xin
c、yincの更新を行なう。その後、選択メニューの
処理を行なって(ステップS750)本ルーチンを終え
る。このように、前記第6実施例ではCPU81は一定
時間が経過する度にメニュー表示の更新を行なったが、
第7実施例ではメニュー選択を行なうたびにメニュー表
示の更新を行なう。したがって、メニューを選択するま
ではメニューの移動が起こらないので、ユーザインター
フェースを損ねる心配もない。さらに、前記第6実施例
と同じく表示基準位置座標(x、y)および変数xin
c、yincがEEPROMからできたROM34に格
納されているため、電源を切ってもこれらの情報が失わ
れることなく連続して移動させることができる。
【0034】[第8実施例]つぎに、第8実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。図21は本実施例のタ
ッチ式入力装置130の電気的構成を示すブロック図で
ある。本実施例のタッチ式入力装置130は前記第1実
施例のタッチ式入力装置18に乱数発生器133を付加
して構成され、他の構成は図4のブロック図と同じ番号
を付し、ここでの説明は省略する。乱数発生器133は
−A≦x≦+A−αの範囲の乱数[整数]xと−B≦V
≦−F−β、F≦V≦B−βの範囲内の乱数[整数]y
とからなる(x、y)なる乱数を発生して出力する。R
AM37は前記第6実施例と同じくCPU31のワーク
エリアの他に入力テキストの格納場所として使用される
他に仮名漢字変換されるべき入力語句の表示位置の左端
中央の座標(a、b)、変換候補表示枠位置の左上座標
(H、V)の記憶領域にも使用される。
【0035】図22はタッチパネル20および液晶表示
器18に共通な座標系を有する画面の説明図である。R
AM37に格納される変換候補表示位置座標(H、V)
の変化できる範囲は変換されるべき入力語句の表示位置
(a、b)から一定の水平・垂直距離に限られる。すな
わち、縦方向最大Aドット、横方向最大Bドットで規定
される範囲[点(a−A、b−B)、(a+A、b−
B)、(a+A、b+B)、(a−A、b+B)で囲ま
れる長方形]からはみ出さず、かつ変換されるべき入力
語句の含まれるテキスト中の行と重ならない範囲内であ
る。ここで、変換候補表示枠140の大きさをαドット
×βドット、テキスト1行の縦方向のドット数を2Fド
ットとすると、a−A≦H≦a+A−α、b−B≦V≦
b−F−βまたはb+F≦V≦b+B−βとなる。
【0036】図23はCPU31によって実行される変
換処理ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチ
ンはくりかえし実行される。変換処理が開始されると、
CPU31は乱数(x、y)を取得する(ステップS3
10)。つぎに、a+xが値「0」〜「X」の範囲内に
あるかどうかを判断し(ステップS320)、外れてい
ると判断したときはステップS310に戻り、範囲内に
あると判断されるとb+yが値「0」〜「Y」の範囲内
にあるかどうかを判断する(ステップS330)。外れ
ていると判断したときは前述のステップS310に戻っ
て同様の処理をくりかえし、範囲内にあると判断された
ときは(a+x、b+y)の座標を変換候補表示位置座
標(H、V)として格納する(ステップS340)。更
新された変換候補表示位置座標(H、V)に基づいて、
CPU31は変換候補表示枠140を液晶表示器18に
表示する。以上示したように、本実施例のタッチ式入力
装置によれば、変換候補表示枠140の表示が変換され
る語句の近傍にテキストの同じ行と重ならないように表
示したままで変換される語句との位置関係を変換作業の
度毎にランダムに変化させることができる。これによ
り、通常表示画面の中央付近で行なわれることの多い漢
字変換作業においても変換候補文字の選択の際にタッチ
入力の範囲を表示画面全体にばらつかせることができ
る。
【0037】[第9実施例]つぎに、第9実施例のタッ
チ式入力装置について説明する。図24はタッチ式入力
装置150の電気的構成を示すブロック図である。本実
施例のタッチ式入力装置150は前記第6実施例のタッ
チ式入力装置70に較べて乱数発生器158を付加した
点およびタッチパネル155を4分割した点を除けば同
様の構成を有し、この同様の構成には同じ番号を付し
た。すなわち、図25に示すように、分割タッチパネル
161、162、163、164はタッチパネルマトリ
クス回路169によってそれぞれ独立に駆動される。各
分割タッチパネル161、162、163、164はコ
ネクタ端子161aを備えており、コネクタ端子161
aを本体160aに設けられたコネクタ160bに差し
込むことによって各分割タッチパネル161、162、
163、164は装着される。また、コネクタ部分には
端子カバー162c、163c、164cが嵌め込まれ
る。したがって、液晶パネルの画面に対してその1/4
単位である分割タッチパネル161、162、163、
164毎に交換自在である。乱数発生器133は値
「1」、「2」、「3」、「4」のいずれかの乱数を発
生する。RAM37は前記第6実施例と同様にCPU3
1のワークエリアおよび入力されたテキストの格納場所
として使用される他に、仮想キーボードを表示する分割
タッチパネルの固有番号Dおよび現在カーソルがある入
力中のテキストが表示された分割タッチパネルの固有番
号Cを記憶する。液晶表示器18はCPU31からの指
令にしたがってRAM37に記憶された固有番号Dの分
割タッチパネルに仮想キーボードを表示する。タッチパ
ネルマトリクス回路169はRAM37に記憶された固
有番号Dが値「1」であるときに分割タッチパネル16
1の表示領域内で仮想キーがタッチされるのを検出する
と、CPU31に割込み信号を発生する。固有番号Dの
値「2」、「3」、「4」はそれぞれ分割タッチパネル
162、163、164の表示領域に対応している。固
有番号Dが値「3」であるときの分割タッチパネル16
3の表示領域には山手線駅名の仮想キーが表示される。
【0038】上記構成を有するタッチ式入力装置150
が実行する仮想キー入力モードルーチンについて説明す
る。まず、CPU31は乱数発生器133から乱数Rを
取得し(ステップS810)、RAM37に記憶されて
いる固有番号Cに等しいかどうかを判断する(ステップ
S820)。固有番号Cに等しいときには現在入力中の
テキストを表示している表示領域が指定されたとして仮
想キーボードの表示を変更することなくステップS81
0に戻って再び乱数Rを取得する。乱数Rが固有番号C
に等しくないときには乱数Rの値を固有番号Dに移し
(ステップS830)、仮想キーボードの表示領域の変
更を行なう(ステップS840)。
【0039】以上示したように、本実施例のタッチ式入
力装置150によれば現在テキスト入力中の表示領域を
避けてそれ以外の表示領域に仮想キーボードをランダム
に変更して表示することができる。したがって、4つの
分割タッチパネル161、162、163、164のう
ち特定の分割タッチパネルだけが偏って著しく機能低下
することを防ぐことができる。また、万一、いずれかの
分割タッチパネル161、162、163、164だけ
が機能低下を起こしても、前述したようにその分割タッ
チパネルだけを本体160aのコネクタ161bから引
き抜くことにより簡単にその部分だけを交換することが
できる。
【0040】[第10実施例]つぎに、第10実施例の
タッチ式入力装置200について説明する。図27はタ
ッチ式入力装置200の電気的構成を示すブロック図で
ある。本実施例のタッチ式入力装置200は前記第6実
施例と同様の電気的構成を有するが、タイマ41の代わ
りにリアルタイムクロック211が設けられている。そ
の他の同様な構成には同じ番号を付した。リアルタイム
クロック211はバッテリにより電源バックアップされ
た時計を有し、現在時刻(日本時間)を出力する。図2
8は液晶パネルに表示される世界地図MAPを示し、こ
の世界地図MAPの特定都市には仮想キー入力パッド2
34や日付変更線235が表示されている。表示に際し
ては、世界地図MAPの表示開始経度に相当する左端表
示パターン座標Tが基準になっており、この左端表示パ
ターン座標Tには現在時刻(日本時間)が代入される。
これらの世界地図MAPおよび左端表示パターン座標T
はRAM37に格納される。タッチパネル20はRAM
37に記憶された世界地図MAPおよび左端表示パター
ン座標Tを参照し、特定都市の仮想キーボードによるタ
ッチ入力を検出してCPU31に割り込みをかける。液
晶表示器18はRAM37に格納された左端表示パター
ン座標Tを表示画面の左端の起点として世界地図MAP
を表示する。図28では、左端表示パターン座標Tが現
在時刻3:00を示す値「3」のときに液晶表示器21
8に表示された世界地図を示している。使用者はここに
表示された特定都市234をタッチペンでタッチするこ
とにより特定都市234に関する種々の情報を得ること
ができる。
【0041】以上示した構成を有するタッチ式入力装置
200の世界地図表示モードルーチンについて説明す
る。図29は世界地図表示モードルーチンを示すフロー
チャートである。本ルーチンはくりかえし実行される。
まず、リアルタイムクロック211から現在時刻を取得
し(ステップS910)、取得した日本の現在時刻を左
端表示パターンTにセットする(ステップS920)。
この左端表示パターンTにしたがって世界地図を表示す
ると(ステップS930)、常に画面の左端は現在時刻
午前0時の地域が表示されることになる。このように、
本実施例によれば、例えば毎回世界地図画面でニューヨ
ークばかりタッチして選択しているユーザに対しても処
理を実行する時刻によって世界地図がずれて表示される
ことになり、タッチされる座標を左右に変化させること
ができる。
【0042】尚、上記実施例は本発明の範囲を逸脱しな
い限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、仮
想キーやメニューキーなどの選択肢が表示されているタ
ッチパネルの領域を直接にタッチする代わりに、選択肢
が表示される領域以外に設定されたタッチパネルの部分
をタッチすることでその選択肢を選択するように構成さ
れているものでもよい。また、タッチパネルは感圧式の
ものに限らず、電子式、光学式、静電式など種々の方式
のものを用いてもよい。さらに、液晶パネルおよびタッ
チパネルは一体に成形されていて同一の筐体内に設けて
もよいし、あるいは別体の筐体内にそれぞれを設けても
よい。さらに、表示装置としては液晶パネルに限られる
ものではなく、CRT表示装置、ELディスプレイ、プ
ラズマディスプレイ、発光ダイオードマトリックスなど
種々のものを用いることができる。また、液晶パネルな
どの表示装置とタッチパネルを重ねて同一の画面とする
代わりに、表示装置の画面とタッチパネルの画面をある
角度、例えば120度を為して設けてもよい。
【0043】
【発明の効果】第1発明の入力装置によれば、接触位置
検出手段の接触が持続するときでも連続して選択肢が選
択される回数は連続回数制限手段によって制限され、し
かもこの制限は制限解除手段によって解除されるので、
使用者の意図しない入力を制限でき、かつ連続入力も行
なうことができる。したがって、著しく誤入力を防止で
きる。
【0044】第2発明の入力装置は指定位置変更手段に
よって選択肢が表示される画面の指定位置を変更するの
で、この指定位置に対応した接触位置検出手段の接触部
分の性能劣化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のタッチ式入力装置10の外観を示
す斜視図である。
【図2】タッチ式入力装置10の構造を示す一部破断斜
視図である。
【図3】タッチペン22の外観を示す正面図である。
【図4】第1実施例のタッチ式入力装置10の電気的構
成を示すブロック図である。
【図5】第1実施例の仮想キー入力モードルーチンを示
すフローチャートである。
【図6】第2実施例のタッチ式入力装置60の外観を示
す斜視図である。
【図7】第2実施例のタッチ式入力装置60の電気的構
成を示すブロック図である。
【図8】第2実施例の仮想キー入力モードルーチンを示
すフローチャートである。
【図9】第3実施例の仮想候補キーが表示された液晶パ
ネルを示す説明図である。
【図10】連想入力モードルーチンを示すフローチャー
トである。
【図11】ペン102によって描かれるまる記号「〇」
を示す説明図である。
【図12】第4実施例の仮想キー入力モードルーチンを
示すフローチャートである。
【図13】第5実施例のタッチ式入力装置110の電気
的構成を示すブロック図である。
【図14】第5実施例の仮想キー入力モードルーチンを
示すフローチャートである。
【図15】割込み処理ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図16】第5実施例のタッチ式入力装置70の電気的
構成を示すブロック図である。
【図17】第6実施例のタッチ式入力装置18の構造を
示す一部破断斜視図である。
【図18】第6実施例の作業メニューが表示された液晶
パネルを示す説明図である。
【図19】第6実施例のメニュー表示ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図20】第7実施例のメニュー選択ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図21】第8実施例のタッチ式入力装置130の電気
的構成を示すブロック図である。
【図22】第8実施例のテキスト文章が表示された液晶
パネルを示す説明図である。
【図23】変数処理ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図24】第9実施例のタッチ式入力装置150の電気
的構成を示すブロック図である。
【図25】分割タッチパネルが装着された液晶表示器1
60を示す正面図である。
【図26】第9実施例の仮想キー入力モードルーチンを
示すフローチャートである。
【図27】第10実施例のタッチ式入力装置200の電
気的構成を示すブロック図である。
【図28】液晶パネルに表示される世界地図を示す説明
図である。
【図29】世界地図表示モードルーチンを示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 … タッチ式入力装置 18 … 液晶表示器 20 … タッチパネル 22 … タッチペン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択肢を画面に表示する表示手段と、 この画面の前に設けられ、接触された位置を検出する接
    触位置検出手段と、 この接触位置検出手段によって検出される前記位置が前
    記表示手段によって前記画面に表示される前記選択肢に
    対応するとき、この選択肢を選択する入力手段とを備え
    た入力装置において、 前記入力手段は、 前記接触位置検出手段によって検出される前記位置の接
    触が持続するときに前記選択肢が連続して選択される回
    数を制限する連続回数制限手段と、 この連続回数制限手段による制限を解除する制限解除手
    段とを備えたことを特徴とする入力装置。
  2. 【請求項2】 前記接触位置検出手段と接触するための
    接触子を備え、 この接触子に前記制限解除手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の入力装置。
  3. 【請求項3】 前記制限解除手段は照度センサであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  4. 【請求項4】 前記制限解除手段は前記接触位置検出手
    段によって検出される位置に描かれるマークによって前
    記制限を解除するマーク認識手段を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の入力装置。
  5. 【請求項5】 前記入力手段は、 前記選択肢が選択されない空白時間を計測するタイマ
    と、 このタイマによって計測された前記空白時間が所定値を
    越えると電源を遮断する自動電源遮断手段とを備え、 前記タイマは連続回数制限手段によって連続して選択さ
    れる回数が制限されている時間を空白時間として計測す
    ることを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  6. 【請求項6】 選択肢を画面の指定位置に表示する表示
    手段と、 この画面の前に設けられ、接触された位置を検出する接
    触位置検出手段と、 この接触位置検出手段によって検出される前記位置が前
    記表示手段によって前記画面に表示される前記選択肢に
    対応するとき、前記選択肢を選択する入力手段と、 前記表示手段によって前記選択肢が表示される前記画面
    の指定位置を変更する指定位置変更手段とを備えた入力
    装置。
  7. 【請求項7】 前記指定位置変更手段は前記選択肢を選
    択する度に前記指定位置を変更する選択時変更手段を備
    えた請求項6記載の入力装置。
  8. 【請求項8】 前記指定位置変更手段は時間経過につれ
    て前記指定位置を変更する経過時間変更手段を備えた請
    求項6記載の入力装置。
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