JPH0713580B2

JPH0713580B2 - 放射温度測定装置

Info

Publication number: JPH0713580B2
Application number: JP61140873A
Authority: JP
Inventors: 裕美持田; 幸二岩見
Original assignee: Mitsubishi Materials Corp
Current assignee: Mitsubishi Materials Corp
Priority date: 1986-06-17
Filing date: 1986-06-17
Publication date: 1995-02-15
Anticipated expiration: 2010-02-15
Also published as: JPS62297724A

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」この発明は、煙、ダスト等に阻害されることなく被測定
物の温度を測定することができる放射温度測定装置に関
するものである。

「従来の技術」一般に、精錬工程において、炉内の温度を知ることは操
業を安定的に管理するうえで非常に重要である。このた
め、放射温度計による間接測定、消耗熱電対による直接
測定等が行なわれているが、このうち放射温度計による
測定方法としては、従来、第４図に示すような方法が知
られている。

この図は、銅精錬に用いられる転炉の炉口付近を示す断
面図であって、符号11は炉体を示し、この炉体11の内部
には溶体12が貯留されている。また、前記炉体11の上部
には炉口13が設けられており、この炉口13の上部には排
ガスを排出するためのフード14が設けられている。この
フード14の側壁には、温度測定孔15が設けられており、
この温度測定孔15には放射温度計16が取り付けられてい
る。そして、前記溶体12からの光を放射温度計16の受光
部17で受け、溶体の温度を測定するようになっている。
また、放射温度計16の受光部17には空気吹き込み管18が
設けられ、受光部17のレンズ前方に空気を吹き出すこと
によって、受光部17のレンズに煙、ダスト等が付着する
のを防止するようになっている。

「発明が解決しようとする問題点」ところで、上記のような精錬炉において、フード14の内
部は、煙、ダスト等が充満している。このため、上記の
ような温度の測定方法では、煙、ダスト等によって被測
定物である溶体と温度計との間の光路が阻害されてしま
い、安定した温度測定ができないという問題点があっ
た。

「問題点を解決するための手段」この発明は、上記の問題点を解決するためになされたも
ので、放射温度計と、この放射温度計の受光部の周囲か
ら被測定物の近くまで突出して形成された筒体と、この
筒体の内部空間に前記筒体外部の粒子および気体が侵入
するのを阻止する阻止手段とを備えた構成とされてい
る。

「実施例」以下、この発明の一実施例について第１図ないし第３図
を参照して説明する。なお、これらの図において、従来
例と同一構成の部分には同一符号を付して、その説明を
省略する。

第１図は、この発明に係る放射温度制御装置２を備えた
転炉を示す図である。この放射温度測定装置２は、フー
ド14の側壁にこの側壁を貫通する固定管21を備えてい
る。この固定管21のフード14の外側に位置する後端部に
は、内管支持用管22がフランジで着脱可能に固定されて
いる。この内管支持用管22と前記固定管21の内部には、
光路確保用管（筒体）23が挿入されている。この光路確
保用管23は、放射温度計の受光部と溶体12との間の光路
に煙、ダスト等が入り込まないようにするためのもので
あって、その溶体12側の先端を前記溶体12に接近させて
配設されている。また、この光路確保用管23は、その後
部を前記内管支持用管22に螺合された支持ボルト24によ
って、内方に押圧されて固定されている。

一方、前記内管支持用管22の後端には、放射温度計25が
フランジで着脱可能に固定されている。この放射温度計
25は、その受光部26を前記光路確保用管23の軸線方向に
向けて配置されている。また、この放射温度計25には、
空気吹き込み管（阻止手段）27が設けられており、前記
光路確保用管23の内部に空気を送り込むようになってい
る。また、この放射温度計25は、工場の天井等に固定さ
れた移動用レール28から鎖、ワイヤー等で吊り下げられ
ており、管の交換、掃除等の際には、側方に移動できる
ようになっている。

このような放射温度測定装置２は、前記光路確保用管23
によって光路を確保するとともに、前記空気吹き込み管
27によって、前記光路確保用管23内部に空気を送り込
み、光路確保用管23内部に煙、ダスト等が入り込まない
ようにしている。また、光路確保用管23の炉側の先端部
がスプラッシュ等の堆積によって狭くなった場合には、
放射温度計25を内管支持用管22から外して側方へ移動さ
せ、パンチング等によって堆積物を除去する。さらに、
長期使用によって、光路確保用管23が変形したり、穴が
あいたりした場合には、支持ボルト24をゆるめ、光路確
保用管23を炉内に押し込んで落とす。そして、新いし光
路確保用管23を前記固定管21および内管支持用管22に挿
入し、前記内管支持用管22で支持して、再び使用する。

このように、この放射温度測定装置２にあっては、溶体
12と放射温度計25の受光部26との間に光路確保用管23を
設けるとともに、空気吹き込み管27を通して前記光路確
保用管23の内部に空気を吹き込むようにしているから、
光路確保用管23の内部に煙、ダスト等が入り込むのを防
止することができ、したがって、正確で安定した温度測
定を行うことができる。ちなみに、従来、煙、ダスト等
によって60℃〜70℃の幅で変動していた測定値が、この
放射温度測定装置２を使用することによって、10℃以内
の変動幅に収めることができるようになった。

また、この放射温度測定装置２にあっては、光路確保用
管23が着脱自在に設けられているから、管の交換を容易
に行うことができ、したがって連続的な測定を行うこと
ができる。また、光路確保用管23は、単なる管であり、
複雑な加工を必要としないため、低コストで生産するこ
とができ、したがって測定装置の維持コストを低く抑え
ることができる。

以上のようなことから、この放射温度測定装置２を使用
すれば、長期的、連続的に安定した温度測定を行うこと
ができる。

次に、本発明の他の実施例について説明する。

なお、この実施例においても上記実施例と同様な効果が
得られるのは勿論である。

第２図に示す温度測定装置３は、溶銅が流れる樋に適用
されたものである。図中符号41は樋を示し、この樋41に
は溶銅42が流れている。また、樋41上方には、カバー43
が設けられており、このカバー43を貫通して、バーナー
44が設けられている。そして、このバーナー44で溶銅を
加熱するようになっている。このような構成において、
前記カバー43には、光路確保用管（筒体）31が設けられ
ている。この光路確保用管31は、前記カバー43を貫通し
て設けられており、その先端部を溶銅42に接近して配設
されている。また、この光路確保用管31の後端には放射
温度計92が設けられている。この放射温度計32は、その
受光部33を前記光路確保用管31の後端内部に位置させて
配設されており、前記光路確保用管31を通して溶銅42の
温度を測定するようになっている。そして、光路確保用
管31の後部に設けられた空気吹き込み管（図示せず）を
通して前記光路確保用管31に空気を吹き込み、管内に
煙、ダスト、炎が入らないようにして、溶銅42の温度を
測定するようになっている。

このように、この放射温度測定装置３にあっては、溶銅
42と放射温度計32の受光部33との間に光路確保用管31を
設け、この光路確保用管31内に空気を吹き込み管内に
煙、ダスト、炎等がはいらないようにしているから、溶
銅42の温度を正確に測定することができる。すなわち、
光路確保用管を用いない従来の測定方法にあっては、
煙、ダスト等の他にバーナー44の炎によっても測定誤差
を生じていた。これに対して、バーナー44を止めた状態
で温度測定を行い、バーナー燃焼時の温度を推測する方
法が採られていたが、バーナーの燃焼量によってかなり
の誤差生じてしまい正確な測定ができなかった。この
点、前記の放射温度測定装置３にあっては、光路確保用
管31によって、炎が受光部33に入ることを防止すること
ができ、正確な測定ができるようになっている。

なお、上記実施例にあっては、光路確保用管の後部から
空気を吹き込むことによって、光路確保用管内部に煙、
ダスト等が入り込むのを防止するようになされている
が、これに限る必要はなく、第３図に示すように、放射
温度計51に設けられた光路確保用管（筒体）52の先端に
空気の吹き出し口（阻止手段）53を設け、この空気吹き
出し口53から吹き出される空気によって、前記光路確保
用管52の先端開口部を覆い、煙、ダスト等の侵入を防止
するようにしてもよい。

「発明の効果」以上に説明したように、この発明によれば、放射温度計
と、この放射温度計の受光部の周囲から被測定部の近く
まで突出して形成された筒体と、この筒体の内部空間に
前記筒体外部の粒子および気体が侵入するのを阻止する
阻止手段とを備えているから、煙、ダスト等の粒子が浮
遊している環境においても被測定物の温度を正確に測定
することができるという効果がえられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２図は本発
明の他の実施例を示す断面図、第３図は本発明の他の実
施例を示す断面図、第４図は従来の放射温度の測定方法
を示す断面図である。 2,3……放射温度測定装置、23……光路確保用管（筒
体）、25……放射温度計、26……受光部、27……空気吹
き込み管（阻止手段）、31……光路確保用管（筒体）、
32……放射温度計、33……受光部、51……放射温度計、
52……光路確保用管（筒体）、53……空気吹き出し口
（阻止手段）。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】放射温度計と、この放射温度計の受光部の
周囲から被測定物の近くまで突出して形成された筒体
と、この筒体の内部空間に前記筒体外部の粒子および気
体が侵入するのを阻止する阻止手段とを備えたことを特
徴とする放射温度測定装置。