JPH07135438A - 対数変換回路 - Google Patents
対数変換回路Info
- Publication number
- JPH07135438A JPH07135438A JP5281173A JP28117393A JPH07135438A JP H07135438 A JPH07135438 A JP H07135438A JP 5281173 A JP5281173 A JP 5281173A JP 28117393 A JP28117393 A JP 28117393A JP H07135438 A JPH07135438 A JP H07135438A
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- JP
- Japan
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- current
- transistor
- emitter
- output
- iin
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- Tone Control, Compression And Expansion, Limiting Amplitude (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 温度変動の影響を受けることなく対数変換を
実現できる対数変換回路を提供する。 【構成】トランジスタQ1 のエミッタに入力電流Iinを
流す。トランジスタQ2のエミッタに基準電流Iref を
流す。トランジスタQ1 ,Q2 のベース・エミッタ間電
圧の差電圧をもとにバイアス電流Io を、(Iin)1/n
と(Iref )1/nの比に分割された電流の差電流を出力
する。nを2以上の整数に選び、出力電流Iout を入力
電流Iinの対数値に近似した関数出力として得る。
実現できる対数変換回路を提供する。 【構成】トランジスタQ1 のエミッタに入力電流Iinを
流す。トランジスタQ2のエミッタに基準電流Iref を
流す。トランジスタQ1 ,Q2 のベース・エミッタ間電
圧の差電圧をもとにバイアス電流Io を、(Iin)1/n
と(Iref )1/nの比に分割された電流の差電流を出力
する。nを2以上の整数に選び、出力電流Iout を入力
電流Iinの対数値に近似した関数出力として得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アナログ回路におけ
る対数変換回路に関する。
る対数変換回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイオードの順方向特性やトランジスタ
のベース・エミッタ間の電圧は、流れる電流に対して対
数特性を示すため、従来よりこの特徴を利用して対数変
換回路や逆対数変換回路が広い分野に応用されてきた。
対数変換回路は、単にダイオードを使用した回路より、
トランジスタを使用した回路の方が精度が高く、使用で
きる信号振幅範囲も広いため、図3のような回路を基本
にしたものが用いられてきた。この回路の出力電圧Vo
は、入力電流Iinに対して次式で表すことができる。
のベース・エミッタ間の電圧は、流れる電流に対して対
数特性を示すため、従来よりこの特徴を利用して対数変
換回路や逆対数変換回路が広い分野に応用されてきた。
対数変換回路は、単にダイオードを使用した回路より、
トランジスタを使用した回路の方が精度が高く、使用で
きる信号振幅範囲も広いため、図3のような回路を基本
にしたものが用いられてきた。この回路の出力電圧Vo
は、入力電流Iinに対して次式で表すことができる。
【0003】 Vo =−(kT/q)・ln(Iin/Is) ……(1) k:ボルツマン定数 q:電子素量 Is:トランジスタの飽和電流 T:絶対温度 この式は、出力電圧が入力電流に対して対数特性をもつ
ことを示しているが、温度変化に対する影響が極めて大
きいという欠点を持っている。温度により影響を受ける
パラメータは、式(1)では主としてTとIsである。
特にIsは温度が10℃上昇するごとに2倍に増加して
しまう。
ことを示しているが、温度変化に対する影響が極めて大
きいという欠点を持っている。温度により影響を受ける
パラメータは、式(1)では主としてTとIsである。
特にIsは温度が10℃上昇するごとに2倍に増加して
しまう。
【0004】このような欠点を緩和する手段としては、
例えば『アナログIC活用テクニック』(斉藤著、日本
放送出版協会発行、昭和62年)のP179の図7−3
に示してあるように、2個のトランジスタを使い、トラ
ンジスタのVBEが周囲の温度で変化するのを相殺して安
定度を高める手法が知られている。しかし、この方法も
上記文献に記載されているように、出力電圧がゼロとな
る点以外での出力は、絶対温度に比例するという問題を
持っている。温度補償する考え方には、サーミスタやバ
リスタを使用するという一般的な方法もあるが、これも
広いダイナミックレンジと広い温度範囲で補償すること
はできない、ということに加えてコスト高となり、しか
も特殊部品を使うため集積化に不向きである、という欠
点を持っている。
例えば『アナログIC活用テクニック』(斉藤著、日本
放送出版協会発行、昭和62年)のP179の図7−3
に示してあるように、2個のトランジスタを使い、トラ
ンジスタのVBEが周囲の温度で変化するのを相殺して安
定度を高める手法が知られている。しかし、この方法も
上記文献に記載されているように、出力電圧がゼロとな
る点以外での出力は、絶対温度に比例するという問題を
持っている。温度補償する考え方には、サーミスタやバ
リスタを使用するという一般的な方法もあるが、これも
広いダイナミックレンジと広い温度範囲で補償すること
はできない、ということに加えてコスト高となり、しか
も特殊部品を使うため集積化に不向きである、という欠
点を持っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の対
数変換回路では温度変化が極めて大きく、それを緩和す
る温度補償法はあるものの不十分であり、コストがかか
りしかも集積化には不向きであるという欠点をもってい
る。
数変換回路では温度変化が極めて大きく、それを緩和す
る温度補償法はあるものの不十分であり、コストがかか
りしかも集積化には不向きであるという欠点をもってい
る。
【0006】この発明は、温度変動の影響を受けること
なく対数変換を実現できる対数変換回路を提供する。
なく対数変換を実現できる対数変換回路を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の対数変換回路
は、入力電流Iinに対し、出力電流が、A、B、k、を
定数として、 Iout =[{k・(Iin)1/n −A} /{k・(Iin)
1/n +A}]・B で表される変換手段において、nを2以上の整数に選
び、出力電流Iout を入力電流Iinの対数値に近似した
関数出力として得ることを特徴とする。また、第1のト
ランジスタのエミッタに入力電流Iinを流す手段と、第
2のトランジスタのエミッタに基準電流Iref を流す手
段と、前記第1および第2のトランジスタのベース・エ
ミッタ間電圧の差電圧をもとにバイアス電流Io を、
(Iin)1/nと(Iref )1/nの比に分割する手段
と、前記手段により分割された電流の差電流を出力する
手段とを具備し、nを2以上の整数に選び、出力電流I
out を入力電流Iinの対数値に近似した関数出力として
得ることを特徴とする。
は、入力電流Iinに対し、出力電流が、A、B、k、を
定数として、 Iout =[{k・(Iin)1/n −A} /{k・(Iin)
1/n +A}]・B で表される変換手段において、nを2以上の整数に選
び、出力電流Iout を入力電流Iinの対数値に近似した
関数出力として得ることを特徴とする。また、第1のト
ランジスタのエミッタに入力電流Iinを流す手段と、第
2のトランジスタのエミッタに基準電流Iref を流す手
段と、前記第1および第2のトランジスタのベース・エ
ミッタ間電圧の差電圧をもとにバイアス電流Io を、
(Iin)1/nと(Iref )1/nの比に分割する手段
と、前記手段により分割された電流の差電流を出力する
手段とを具備し、nを2以上の整数に選び、出力電流I
out を入力電流Iinの対数値に近似した関数出力として
得ることを特徴とする。
【0008】
【作用】上記した手段により、出力電流Iout は上式か
ら明らかなように、入力電流Iinの他は定電流源だけの
関数で表されるので、定電流さえ温度変動のないように
しておけば全く温度変動のない出力を得ることができ
る。またこの回路を集積回路内で構成する場合、これら
の電流に温度変動があったとしても同じ温度係数とな
り、温度係数どうしが相殺しあって温度変動のない対数
出力を得ることができる。
ら明らかなように、入力電流Iinの他は定電流源だけの
関数で表されるので、定電流さえ温度変動のないように
しておけば全く温度変動のない出力を得ることができ
る。またこの回路を集積回路内で構成する場合、これら
の電流に温度変動があったとしても同じ温度係数とな
り、温度係数どうしが相殺しあって温度変動のない対数
出力を得ることができる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例を説明
するための対数変換回路図である。トランジスタQ1 の
エミッタに入力信号Vinに応じた検出電流Iinを流し、
トランジスタQ2 のエミッタに基準電流Iref を流す。
トランジスタQ1 とQ2 のベースは、共通のバイアス電
圧Vbに接続する。トランジスタQ1 のエミッタにベー
スが接続されたトランジスタQ3 と、トランジスタQ2
のエミッタにベースが接続されたトランジスタQ4 と、
トランジスタQ3 のトランジスタのエミッタからバイア
ス電流Io の供給点へ順方向に接続された、n−1個の
ダイオード接続のトランジスタQ3n〜Q3n-1と、トラン
ジスタQ4 のエミッタからバイアス電流Io の前記供給
点へ順方向に接続された、n−1個のダイオード接続の
トランジスタQ4n〜Q4n-1とから構成される回路によっ
て、トランジスタQ3 およびQ4 のコレクタよりそれぞ
れバイアス電流Io の分割電流を取り出している。
して詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例を説明
するための対数変換回路図である。トランジスタQ1 の
エミッタに入力信号Vinに応じた検出電流Iinを流し、
トランジスタQ2 のエミッタに基準電流Iref を流す。
トランジスタQ1 とQ2 のベースは、共通のバイアス電
圧Vbに接続する。トランジスタQ1 のエミッタにベー
スが接続されたトランジスタQ3 と、トランジスタQ2
のエミッタにベースが接続されたトランジスタQ4 と、
トランジスタQ3 のトランジスタのエミッタからバイア
ス電流Io の供給点へ順方向に接続された、n−1個の
ダイオード接続のトランジスタQ3n〜Q3n-1と、トラン
ジスタQ4 のエミッタからバイアス電流Io の前記供給
点へ順方向に接続された、n−1個のダイオード接続の
トランジスタQ4n〜Q4n-1とから構成される回路によっ
て、トランジスタQ3 およびQ4 のコレクタよりそれぞ
れバイアス電流Io の分割電流を取り出している。
【0010】トランジスタQ5 ,Q6 は1:1のカレン
トミラーを構成し、トランジスタQ3 のコレクタ電流を
折り返している。トランジスタQ4 のコレクタをトラン
ジスタQ6 のエミッタに接続することにより、トランジ
スタQ3 のコレクタ電流からトランジスタQ4 のコレク
タ電流を引いた電流を、トランジスタQ6 のコレクタよ
り出力電流Iout として出力する。さらに出力電流Iou
t を抵抗R2 により電圧変換することにより、最終の出
力Vout を得る。
トミラーを構成し、トランジスタQ3 のコレクタ電流を
折り返している。トランジスタQ4 のコレクタをトラン
ジスタQ6 のエミッタに接続することにより、トランジ
スタQ3 のコレクタ電流からトランジスタQ4 のコレク
タ電流を引いた電流を、トランジスタQ6 のコレクタよ
り出力電流Iout として出力する。さらに出力電流Iou
t を抵抗R2 により電圧変換することにより、最終の出
力Vout を得る。
【0011】今、この回路においてn=2として出力電
流Iout を、入力信号Iin、バイアス電流Io 、基準電
流Iref の関数として導出する。簡単のため、すべての
トランジスタは同一特性であるとし、ベース電流は無視
する。トランジスタのコレクタ電流(=エミッタ電流)
とベース・エミッタ間電圧の関係は(1)式で表される
ものを用いるがkT/q=VT (熱電圧)とする。ま
ず、トランジスタQ1 とQ2 のエミッタ間の差電圧は、 VE1−VE2=−VT ・ln(Iin/Is )+VT ・ln(Iref /Is ) =−VT ・ln(Iin/Iref ) ……(2) となり、トランジスタQ3 とQ4 のベース間の差電圧
は、 VB3−VB4=−VT ・ln(IC3/Is )−VT ・ln(IC3/Is ) +VT ・ln(IC4/Is )+VT ・ln(IC4/Is ) =−2VT ・ln(IC3/IC4) ……(3) となる。式(3)と(4)で表される差電圧は、共に接
続されており同じもののため、 IC3/IC4=(Iin/Iref )1/2 ……(4) と表すことができ、さらに、 IC3+IC4=Io ……(5) IC3−IC4=Iout ……(6) の関係があるので、式(5)と(6)と(7)を連立し
て解くと、 Iout =[{(Iin )1/2 −(Iref)1/2 } /{(Iin )1/2 +(Iref)1/2 }] ・Io ……(7) を導出することができる。
流Iout を、入力信号Iin、バイアス電流Io 、基準電
流Iref の関数として導出する。簡単のため、すべての
トランジスタは同一特性であるとし、ベース電流は無視
する。トランジスタのコレクタ電流(=エミッタ電流)
とベース・エミッタ間電圧の関係は(1)式で表される
ものを用いるがkT/q=VT (熱電圧)とする。ま
ず、トランジスタQ1 とQ2 のエミッタ間の差電圧は、 VE1−VE2=−VT ・ln(Iin/Is )+VT ・ln(Iref /Is ) =−VT ・ln(Iin/Iref ) ……(2) となり、トランジスタQ3 とQ4 のベース間の差電圧
は、 VB3−VB4=−VT ・ln(IC3/Is )−VT ・ln(IC3/Is ) +VT ・ln(IC4/Is )+VT ・ln(IC4/Is ) =−2VT ・ln(IC3/IC4) ……(3) となる。式(3)と(4)で表される差電圧は、共に接
続されており同じもののため、 IC3/IC4=(Iin/Iref )1/2 ……(4) と表すことができ、さらに、 IC3+IC4=Io ……(5) IC3−IC4=Iout ……(6) の関係があるので、式(5)と(6)と(7)を連立し
て解くと、 Iout =[{(Iin )1/2 −(Iref)1/2 } /{(Iin )1/2 +(Iref)1/2 }] ・Io ……(7) を導出することができる。
【0012】この実施例では(7)式からも明らかなよ
うに、出力電流は検出電流の他は定電流源だけの関数で
表されるので、定電流さえ温度変動のないようにしてお
けば全く温度変動のない出力を得ることができる。これ
は容易に実現可能である。またこの回路を集積回路内で
構成する場合、これらの電流に温度変動があったとして
も同じ温度係数となるのが普通なので、温度係数どうし
が相殺しあって温度変動のない対数出力を得ることがで
きる。
うに、出力電流は検出電流の他は定電流源だけの関数で
表されるので、定電流さえ温度変動のないようにしてお
けば全く温度変動のない出力を得ることができる。これ
は容易に実現可能である。またこの回路を集積回路内で
構成する場合、これらの電流に温度変動があったとして
も同じ温度係数となるのが普通なので、温度係数どうし
が相殺しあって温度変動のない対数出力を得ることがで
きる。
【0013】(7)式が対数関数の近似式になっている
ことを図2に示す。この図のxとyは、それぞれ(7)
式におけるIin/Iref とIout /Io に対応してい
る。図は(7)式のn=1の場合とn=2の場合を理想
特性log xと比較したものである。この場合、比較しや
すくするため、(1,0)、(10,1)の2点を必ず
通るように(7)式にn=1の場合は(10+1)/
(10−1)の係数値を、n=2の場合は(101/2
+1)/(101/2−1)の係数値を乗じている。こ
の図からも読み取れるようにn=2の場合は、n=1に
比べ理想特性にずっと近づいている。さらにnの値を増
やしていった場合、近似関数はnを大きくすればするほ
ど理想的な対数特性に近づく。この場合も温度変動が全
く起こらないのは式より明かである。nの値をいくらに
選ぶかは必要な精度および近似すべきダイナミックレン
ジによるが、ほとんどの場合、実用的にはn=2または
3程度で十分である。
ことを図2に示す。この図のxとyは、それぞれ(7)
式におけるIin/Iref とIout /Io に対応してい
る。図は(7)式のn=1の場合とn=2の場合を理想
特性log xと比較したものである。この場合、比較しや
すくするため、(1,0)、(10,1)の2点を必ず
通るように(7)式にn=1の場合は(10+1)/
(10−1)の係数値を、n=2の場合は(101/2
+1)/(101/2−1)の係数値を乗じている。こ
の図からも読み取れるようにn=2の場合は、n=1に
比べ理想特性にずっと近づいている。さらにnの値を増
やしていった場合、近似関数はnを大きくすればするほ
ど理想的な対数特性に近づく。この場合も温度変動が全
く起こらないのは式より明かである。nの値をいくらに
選ぶかは必要な精度および近似すべきダイナミックレン
ジによるが、ほとんどの場合、実用的にはn=2または
3程度で十分である。
【0014】図1の実施例の変形として、例えばトラン
ジスタQ5 とQ6 からなるカレントミラーのミラー比を
変えることにより対数特性の傾きを変えることができ
る。トランジスタQ6 のエミッタ面積をトランジスタQ
5 のk倍にし、トランジスタQ6 のエミッタ抵抗をR1
からR1 /kにしてカレントミラーの係数をkとした場
合、出力電流Iout は上述の導出方法と同様の計算によ
り、 Iout =[{K・ (Iin)1/2 −(Iref)1/2 } /{(Iin )1/2 +(Iref)1/2 }]・Io ……(9) となる。これは図2のような対数軸上での特性としては
対数特性を近似できるという特徴を維持しつつ、その傾
きは(8)式で表されるミラー比1の場合いに比べk倍
になる。同様の効果はバイアス電流Io をk倍にするこ
とでも可能である。ただし前者のミラー比をk倍にする
方法はx=1(Iin=Iref )の時の出力値が変わるの
に対し、後者のバイアス電流Io をk倍にする方法では
変化しないという点が異なる。
ジスタQ5 とQ6 からなるカレントミラーのミラー比を
変えることにより対数特性の傾きを変えることができ
る。トランジスタQ6 のエミッタ面積をトランジスタQ
5 のk倍にし、トランジスタQ6 のエミッタ抵抗をR1
からR1 /kにしてカレントミラーの係数をkとした場
合、出力電流Iout は上述の導出方法と同様の計算によ
り、 Iout =[{K・ (Iin)1/2 −(Iref)1/2 } /{(Iin )1/2 +(Iref)1/2 }]・Io ……(9) となる。これは図2のような対数軸上での特性としては
対数特性を近似できるという特徴を維持しつつ、その傾
きは(8)式で表されるミラー比1の場合いに比べk倍
になる。同様の効果はバイアス電流Io をk倍にするこ
とでも可能である。ただし前者のミラー比をk倍にする
方法はx=1(Iin=Iref )の時の出力値が変わるの
に対し、後者のバイアス電流Io をk倍にする方法では
変化しないという点が異なる。
【0015】さらに以上の応用例として、図1のトラン
ジスタQ3 とQ4 およびそれらのエミッタ端のダイオー
ド、バイアス電流源Io 、そしてトランジスタQ5 とQ
6 から成るカレントミラーまでの回路を何系統か備え、
それぞれのトランジスタQ3とQ4 のベース入力を、同
じトランジスタQ1 とQ2 のエミッタ端に接続してお
き、さらにそれぞれの出力端であるトランジスタQ6 の
コレクタを共通につないでおく。そしてこれらの回路定
数をそれぞれ変えておくことにより対数軸上での折れ線
特性を実現することができる。例えば前記カレントミラ
ー比を変えることにより傾きと横軸方向への平行移動を
同時に変えることができ、バイアス電流値を変えること
により傾きだけを変えることができる。この両者を組み
合わせれば横軸方向への平行移動だけも可能である。
ジスタQ3 とQ4 およびそれらのエミッタ端のダイオー
ド、バイアス電流源Io 、そしてトランジスタQ5 とQ
6 から成るカレントミラーまでの回路を何系統か備え、
それぞれのトランジスタQ3とQ4 のベース入力を、同
じトランジスタQ1 とQ2 のエミッタ端に接続してお
き、さらにそれぞれの出力端であるトランジスタQ6 の
コレクタを共通につないでおく。そしてこれらの回路定
数をそれぞれ変えておくことにより対数軸上での折れ線
特性を実現することができる。例えば前記カレントミラ
ー比を変えることにより傾きと横軸方向への平行移動を
同時に変えることができ、バイアス電流値を変えること
により傾きだけを変えることができる。この両者を組み
合わせれば横軸方向への平行移動だけも可能である。
【0016】このようにして、この変換回路をいくつか
組み合わせてその出力の和をとることにより任意の対数
折れ線特性を作ることができる。またこのような複数の
対数変換回路の組み合わせにより、例えばn=2の場
合、精度良く対数近似できる範囲が入力で20dB分であ
ったものが、2回路で40dB分、3回路で60dB分と広
げることが可能となる。このような組み合わせはトラン
ジスタQ1 とQ2 を含めた図1の回路全体を何系統か組
み合わせることでIref (横軸方向への平行移動)もパ
ラメータに加えて折れ線特性を実現すればさらに設計の
自由度が増すことは言うまでもない。
組み合わせてその出力の和をとることにより任意の対数
折れ線特性を作ることができる。またこのような複数の
対数変換回路の組み合わせにより、例えばn=2の場
合、精度良く対数近似できる範囲が入力で20dB分であ
ったものが、2回路で40dB分、3回路で60dB分と広
げることが可能となる。このような組み合わせはトラン
ジスタQ1 とQ2 を含めた図1の回路全体を何系統か組
み合わせることでIref (横軸方向への平行移動)もパ
ラメータに加えて折れ線特性を実現すればさらに設計の
自由度が増すことは言うまでもない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は、対数変
換を温度変動なく実現でき、その実現回路は特殊な部品
を使うことなく簡単な回路で構成でき、しかもダイオー
ド個数を少し増やすだけで実用的には全く問題ない程度
に精度良く対数特性を近似することができる。
換を温度変動なく実現でき、その実現回路は特殊な部品
を使うことなく簡単な回路で構成でき、しかもダイオー
ド個数を少し増やすだけで実用的には全く問題ない程度
に精度良く対数特性を近似することができる。
【図1】この発明の対数変換回路の実施例を示す回路
図。
図。
【図2】この発明の対数変換の近似特性を示す図。
【図3】従来の対数変換の基本回路を示す回路図。
Q1 ,Q2 …トランジスタ、Iin…入力電流、Iref …
基準電流、Io …バイアス電流、Iout …出力電流。
基準電流、Io …バイアス電流、Iout …出力電流。
Claims (5)
- 【請求項1】 入力電流Iinに対し、出力電流が、A、
B、k、を定数として、 Iout =[{k・(Iin)1/n −A} /{k・(Iin)
1/n +A}]・B で表される変換手段において、 nを2以上の整数に選び、出力電流Iout を入力電流I
inの対数値に近似した関数出力として得ることを特徴と
する対数変換回路。 - 【請求項2】 第1のトランジスタのエミッタに入力信
号Iinを流す手段と、 第2のトランジスタのエミッタ
に基準電流Irefを流す手段と、 前記第1および第2のトランジスタのベース・エミッタ
間電圧の差電圧をもとにバイアス電流Io を、(Iin)
1/n と(Iref )1/n の比に分割する手段と、 前記手段により分割された電流の差電流を出力する手段
とを具備し、 nを2以上の整数に選び、出力電流Iout を入力電流I
inの対数値に近似した関数出力として得ることを特徴と
する対数変換回路。 - 【請求項3】 第1のトランジスタのエミッタに入力電
流Iinを流す手段と、第2のトランジスタのエミッタに
基準電流Iref を流す手段と、前記第1のトランジスタ
のエミッタにベース端子が接続された第3のトランジス
タと、前記第2のトランジスタのエミッタにベース端子
が接続された第4のトランジスタと、前記第3のトラン
ジスタのエミッタからバイアス電流Io の供給点へ順方
向に接続されたn−1個のダイオードまたはダイオード
接続のトランジスタと、前記第4のトランジスタのエミ
ッタから前記バイアス電流Io の供給点へ順方向に接続
されたn−1個のダイオードまたはダイオード接続のト
ランジスタと、前記第3のトランジスタのコレクタ電流
と第4のトランジスタのコレクタ電流の差を出力する手
段とから成る変換手段を備え、 nを2以上の整数に選び、出力電流Iout を入力電流I
inの対数値に近似した関数出力として得ることを特徴と
する対数変換回路。 - 【請求項4】 第3のトランジスタのコレクタ電流と第
4のトランジスタのコレクタ電流に異なる係数を乗じた
後両者の差を取って出力電流Iout を得ることを特徴と
する請求項3記載の対数変換回路。 - 【請求項5】 請求項3に構成の回路を複数個備え、各
回路の出力電流の総和を関数出力とすることにより、近
似的に折れ線対数関数を得ることを特徴とする対数変換
回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5281173A JPH07135438A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 対数変換回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5281173A JPH07135438A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 対数変換回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07135438A true JPH07135438A (ja) | 1995-05-23 |
Family
ID=17635374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5281173A Withdrawn JPH07135438A (ja) | 1993-11-10 | 1993-11-10 | 対数変換回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07135438A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006109157A (ja) * | 2004-10-06 | 2006-04-20 | Asahi Kasei Microsystems Kk | 対数増幅器 |
CN105871389A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-08-17 | 杭州中科微电子有限公司 | 一种电流型发射机结构 |
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1993
- 1993-11-10 JP JP5281173A patent/JPH07135438A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006109157A (ja) * | 2004-10-06 | 2006-04-20 | Asahi Kasei Microsystems Kk | 対数増幅器 |
CN105871389A (zh) * | 2016-04-07 | 2016-08-17 | 杭州中科微电子有限公司 | 一种电流型发射机结构 |
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