JPH07135157A - X線マスク並びにその製造方法および製造装置 - Google Patents
X線マスク並びにその製造方法および製造装置Info
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- JPH07135157A JPH07135157A JP23318793A JP23318793A JPH07135157A JP H07135157 A JPH07135157 A JP H07135157A JP 23318793 A JP23318793 A JP 23318793A JP 23318793 A JP23318793 A JP 23318793A JP H07135157 A JPH07135157 A JP H07135157A
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Abstract
製作装置を得る。 【構成】 X線吸収体が成膜された基板を加熱すると、
基板材料と吸収体材料の熱膨張係数の差により、応力
は、室温での成膜後のアニール開始前のX線吸収体の状
態Aからアニール効果発現点Bに変化する。加熱温度を
さらに上げると、点Bで、応力は直線A−Bから離れ出
し、結晶構造の変化や吸収体膜中に取り込まれたガスの
脱離などにより、アニール効果が発現される。目標とす
る状態は室温でのアニール完了時点点Dで、この点Dを
求めるために、直線A−Bが求められた時点で、直線A
−Bに平行で、かつ応力または応力と相関する物理量が
零となる点Dを通る直線D−D’を予め求めておくこと
により、点Bを過ぎた後も応力をモニタし、点Dを通
り、直線A−Bに平行な直線D−D’と交差するアニー
ル停止点Cに達した時点で、アニールを停止し、基板を
室温まで冷却する。
Description
に使用するX線マスク並びにその製造方法および製造装
置に関する。
である。X線マスクは、軽元素からなる厚さ数μmの薄
膜基板2(以下メンブレンという)の上に、重元素から
なるX線吸収体3の回路パターンが形成された構成とな
っている。これらは、通常、シリコン基板1上で作ら
れ、このシリコン基板1はガラスやセラミックスからな
る支持枠4に接合されている。
しては、使用する材料、プロセスの順、X線吸収体3の
パターン形成の方法などが異なる種々の方法が提案され
ている。図34は、例えば文献「JJAPシリ―ス゛3、Proceed
ings of 1989 Inernal. Sympo. on Micro Process Conf
erence、第99頁〜第103頁」に示された従来のX線
マスクの製造方法の例を(a)〜(f)の工程順に示す
断面図である。
線マスクの製造方法について説明する。まず、同図
(a)ではシリコン基板1の両面に成膜されたメンブレ
ン2のうち、裏面の一部をドライエッチングによって取
り除く。そして、同図(b)では支持枠4に接着し、同
図(c)ではシリコン基板1を裏面からウエットエッチ
ングし、メンブレン2部を形成する。同図(d)ではメ
ンブレン2上にX線吸収体3をスパッタリングなどの方
法で成膜し、同図(e)でその上に電子線描画によりレ
ジスト5のパターンを形成する。同図(f)ではレジス
ト5のパターンをマスクにX線吸収体3のエッチングを
行い、X線マスクが完成する。
nductor World 1991.5、第107頁〜第111頁」に
示された従来の他のX線マスクの製造方法の例を(a)
〜(e)の工程順に示す断面図である。図において、3
1はX線吸収体3のエッチングマスクで、二酸化シリコ
ン膜でなる。同図(a)〜(e)に示す工程は、パター
ニング→バックエッチ→接合の順となっている。バック
エッチの前にパターニングが完了しているため、バック
エッチ時にレジスト5のパターンを保護する必要があ
る。
造上の一般的な課題について述べる。X線マスクは等倍
マスクであるため、通常の光マスク以上に精度に関する
要求が厳しい。主な要求項目は次の4点である。 (イ)微細加工:等倍マスクゆえ、マスク上にデバイス
と同じ極微細パタンを形成する必要がある。 (ロ)パターン寸法精度:上記微細パターンは所望の寸
法精度を満足せねばならない。 (ハ)パターン位置精度 (ニ)欠陥のないこと
かの課題に分解される。例えばパターン位置精度を満足
するためには、メンブレン2の高剛性化、X線吸収体3
の低応力化、高精度電子線描画などが必要である。以
下、この発明が解決しようとする課題を列挙する。
課題 X線マスクのパターン位置精度に関する要求を満足する
には、極低応力の吸収体成膜を達成する必要がある。従
来のX線マスクの製造方法では、スパッタリングによっ
て低応力の成膜を行い、さらにはアニールやイオンイン
プランテーションにより応力調整を行っていたが、安定
した低応力膜を得ることは困難であった。
ーン形成は、通常、電子線描画によりレジストパターン
を形成し、それをマスクとしてドライエッチングにより
X線吸収体3のパターン形成を行う。作製したレジスト
パターンの寸法は、直接、X線吸収体3のパターン寸法
精度に影響するので、レジストパターンには厳しい精度
が要求されている。
後レジストを現像するが、ポジレジストならば電子線露
光部のレジスト、ネガレジストならば未露光部のレジス
トの溶解が下地に達するまで現像して行う。しかしなが
ら、電子線はレジスト中や基板中で散乱するため、実際
に得られるレジストパターンの寸法は、設計寸法、つま
り描画寸法と異なったものとなってしまうという問題点
があった。
グ)に関する課題 従来のX線マスクの製造では、X線吸収体3とエッチン
グマスク31との選択比があまり高くないため、微細加
工を行うことが難しかった。また、X線吸収体3の下地
との選択比があまり高くないため、下地もエッチングさ
れるといった問題点もあった。
メントの精度を上げるため、反射防止膜を必要とする
が、X線吸収体3のエッチングの際、下地の反射防止膜
も多少エッチングされるため反射防止膜の最適膜厚をは
ずれ、アライメント効率が低下するといった問題点もあ
った。
のエッチングマスク31やオーバーエッチを防ぐための
エッチングストッパーの応力が高い場合、パターンの位
置精度が低下するといった問題点もあった。また、エッ
チングマスク31のエッチングも高精度に行わなけれ
ば、X線吸収体3の寸法精度の点で問題があった。ま
た、X線吸収体3のエッチングも適正な条件下で行わな
ければ、寸法精度が低下する。
ではエッチング圧力を低圧にすることができず、マイク
ロローディング効果による微細パターンのエッチング速
度の低下や、電極電位VDCの低下によるスパッタ効果の
増大によって選択比が低下するといった問題点があっ
た。さらに、垂直エッチングのためにX線マスクを冷却
するために、高価なヘリウムを用いねばならないという
問題点があった。
も種々あげられる。1つは、パターン位置精度達成のた
め、X線マスクプロセス中でX線吸収体3のパターニン
グ工程よりも先に接合する場合、接合の耐熱性が問題と
なる。
温で接着剤で接着している。常温で接着するのは、シリ
コン基板1と支持枠4の熱膨張率の違いにより歪みが発
生するのを防ぐためである。このため、完成後にシリコ
ン基板1の反りなどの不良が判明しても剥離して再利用
することが困難であり、マスクの歩留りを向上させるこ
とができなかった。また、常温接着では数時間にもおよ
ぶ長い硬化時間が必要である。さらに、そのような長時
間経過した後でも接着剤が完全に硬化せず、徐々にシリ
コン基板1の反りが変化し、安定性に欠けている。
に、表面・裏面に反射防止膜を形成する場合がある。そ
のためにあらかじめバックエッチングし、反射防止膜を
形成してから、電子線リソグラフィーを行う場合があ
る。この場合、シリコン基板1が反った状態でパターニ
ングされるため、接合工程でシリコン基板1を平坦に矯
正されるとパターン位置精度が悪化する。このため、シ
リコン基板1の反りを保持し、かつ支持枠4の平面度に
依存しないようにする必要がある。
板ホルダーと異なるホルダーを使用しているため、シリ
コン基板1が描画時と異なる平面状態で支持枠4に固定
され、パターン位置精度を悪化させていた。さらに、詳
細に説明すると、シリコン基板1は、バックエッチ後に
メンブレン2の張力により反った状態にある。この状態
で電子線描画装置の基板ホルダーで固定され、レジスト
パターニングされる。シリコン基板1固有の反りによ
り、シリコン基板1の固定状態は基板毎に大きく異な
り、その平面度は均一ではない。
を有し、真空吸着により基板を吸着するため、シリコン
基板1の反りは矯正される。描画時と比較するとメンブ
レン2は引き延ばされたり、縮んだりすることになり、
パターンの位置ずれが生じることになる。このようなマ
スクを用いた場合、正確な転写ができず、歩留まりが悪
化し、LSIの生産性にとって大問題となる。
関する課題 アライメント精度改善のためのメンブレンの可視光透過
率向上策として反射防止膜の成膜を行う。反射防止膜と
してスピンーオンーガラス(以下、SOG)を用いる場
合、特に、バックエッチ済みのメンブレン2の場合、S
OGの塗布均一性がメンブレン2表面状態に影響される
という問題点があった。
合、パターン面の保護が必要となる。特に、SOGなど
バックエッチ液に弱い材料を用いている場合、パターン
面を完全に保護しないと、パターン剥がれなどのダメー
ジを受けるという問題点があった。また、バックエッチ
完了時点のメンブレン2上に異常膜が発生し、メンブレ
ン2面内の均一性を損なうという問題点もあった。
することを課題としてなされたもので、高精度のX線マ
スクを得ることを目的としたものである。
チング時のパターン形成方法を改善することを目的とし
ている。
上述した問題点を解決し、高いパターン位置精度と長期
安定性を保証できるマスク構造のX線マスクとその製造
方法および製造装置を得ることを目的としている。
るX線マスクの製造方法は、X線吸収体を成膜した後、
アニールによって膜応力を調整するX線マスクの製造方
法において、X線吸収体が成膜された基板の温度上昇に
伴う吸収体膜応力または応力に相関する物理量を連続計
測し、その計測結果をもとにアニール完了温度を決定す
るものである。
法は、X線吸収体を成膜した後、アニールによって膜応
力を調整するX線マスクの製造方法において、所望のア
ニール温度より低温で一回もしくは複数回のアニールを
行うとともにアニール後の膜応力を計測し、成膜後の応
力計測結果と、上記一回もしくは複数回のアニール後の
応力計測結果とに基づいて最終アニール温度を決定し、
その最終アニール温度でアニールを行うものである。
コン基板上にメンブレン成膜を行った後に、X線吸収体
のエッチングストッパ層として非晶質のインジウム・す
ず酸化物層を塗布成膜したものである。
法は、X線吸収体上の電子線描画したレジストの表層部
を現像した後、該レジストをエッチングすることにより
レジストパターンを形成し、該レジストパターンをもと
にX線吸収体のパターン形成を行うものである。
法は、X線吸収体上に直接マスキング層を形成するもの
である。
法は、タングステンを主成分とするX線吸収体をエッチ
ングする際のエッチングマスク、またはエッチングスト
ッパーの少なくとも一方に、クロム、クロム酸化物、も
しくはそれらの混合体のいずれかを用いるものである。
吸収体とメンブレン膜との間にクロム酸化物層を設け、
このクロム酸化物層をエッチングストッパーを兼ねた反
射防止膜として用いるものである。
法は、X吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜上に、第一
中間層と該X線吸収体と同じ材料からなる第二中間層と
を順次成膜し、その上にレジストを塗布し、レジストに
形成したパターンを順次全3回のエッチングによって上
記X線吸収体まで転写するものである。
法は、X吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜上に、第一
中間層と第二中間層とを順次成膜し、その上にレジスト
を塗布し、レジストに形成したパターンを順次全3回の
エッチングによってX線吸収体まで転写する際、塩素系
及びフッ素系のガスを用いて上記第二中間層、上記第一
中間層、及び上記X線吸収体のエッチングを行うとき
に、順次異なるガスを交互に用いてエッチングするもの
である。
方法は、タングステンを主成分とするX線吸収体をエッ
チングする際のエッチングマスク、エッチングストッパ
ー、または反射防止膜の少なくとも一方に、クロム酸化
物を用い、そのクロム酸化膜をスパッタリング法によっ
て成膜する際、クロム、クロム酸化物、またはそれらの
混合体のいずれかをターゲットとし、不活性ガスのみ、
または不活性ガスに10%以下の酸素を添加して成膜す
るものである。
方法は、タングステンを主成分とするX線吸収体をエッ
チングする際のエッチングマスクとしてクロム酸化物を
用い、そのクロム酸化膜をエッチングする際、塩素ガス
のみ、または、塩素ガスに酸素を10%以下添加して、
電子サイクロトロン共鳴法を用い、10mTorr以下
の圧力でドライエッチングするものである。
方法は、タングステンを主成分とするX線吸収体をエッ
チングする際のエッチングマスクまたはエッチングスト
ッパーの少なくとも一方に、クロムを用い、そのクロム
をエッチングする際、塩素ガスに10%以上30%以下
の酸素を添加して、電子サイクロトロン共鳴法を用い、
10mTorr以下の圧力でドライエッチングするもの
である。
方法は、タングステン単体またはタングステンにチタン
または窒素の少なくとも一方を含むアモルファス状のX
線吸収体をエッチングする際、CHF3やCHF3にHe
を含むガスに1%以上20%以下のSF6 ガスを添加
し、エッチング時のエッチャーのステージ温度を−40
℃以下に冷却し、電子サイクロトロン共鳴法を用い、1
0mTorr以下の圧力でエッチングするものである。
方法は、X線吸収体のエッチング時に、低温に冷却した
ステージとこのステージ上の基板との間に窒素ガスまた
はエッチングガスを流すようにしたものである。
方法は、シリコン基板上に各種成膜を行う成膜工程及び
それらに付随する加熱工程を経た後、電子線描画の直前
に、該シリコン基板を支持枠に接合するものである。
持枠、該支持枠上に固定されたシリコン基板、該シリコ
ン基板上に形成されたX線透過膜、該X線透過膜上に形
成されたX線マスク吸収体パターンを基本構成要素とす
るX線マスクにおいて、上記シリコン基板と上記支持枠
とをネジ止めしたものである。
持枠、該支持枠上に固定されたシリコン基板、該シリコ
ン基板上に形成されたX線透過膜、該X線透過膜上に形
成されたX線吸収体のパターンを基本構成要素とするX
線マスクにおいて、上記シリコン基板と上記支持枠とを
柔軟層または隙間を介して接合したものである。
持枠、該支持枠上に固定されたシリコン基板、該シリコ
ン基板上に形成されたX線透過膜、該X線透過膜上に形
成されたX線吸収体のパターンを基本構成要素とするX
線マスクにおいて、上記シリコン基板と上記支持枠とを
同心円状に2周以上の場所で固定したものである。
装置は、基板の平面度を計測する平面度計測手段と、そ
の計測結果を記憶・表示する手段と、基板の平面度を調
整する調整手段とを備えたものである。
方法は、電子線リソグラフィー前に基板の平面度を計測
・記憶し、接合時に記憶した平面度に合わせるべく基板
の平面度を調整し、支持枠に基板を固定させるものであ
る。
方法は、バックエッチ済みのメンブレンにSOGを塗布
する工程を含むX線マスクの製造方法において、SOG
の溶媒の沸点を100℃以上とするものである。
方法は、シリコン基板上に成膜されたメンブレンの表面
をフッ酸水溶液で洗浄するものである。
方法は、シリコン基板上にメンブレンを成膜し、そのメ
ンブレン上にX線吸収体のパターンを形成した工程中の
X線マスクをバックエッチする際に、上記X線吸収体の
パターンを保護するためのレジストを塗布してバックエ
ッチするものである。
造方法は、バックエッチ後のX線マスクのメンブレンの
裏面をフッ素を含むガスを用いてドライエッチングで洗
浄するものである。
法においては、X線吸収体を成膜した後、アニールによ
って膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、
X線吸収体が成膜されたシリコン基板の温度上昇に伴う
吸収体膜応力または応力に相関する物理量を連続計測
し、その計測結果をもとにアニール完了温度を決定する
ことにより、再現性良く低応力の吸収体膜が成膜され
る。
法においては、X線吸収体を成膜した後、アニールによ
って膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、
所望のアニール温度より低温で一回もしくは複数回のア
ニールを行うとともにアニール後の膜応力を計測し、成
膜後の応力計測結果と、上記一回もしくは複数回のアニ
ール後の応力計測結果とに基づいて最終アニール温度を
決定し、その最終アニール温度でアニールを行うことに
より、再現性良く低応力の吸収体膜が成膜される。
は、シリコン基板上にメンブレン成膜を行った後に、X
線吸収体のエッチングストッパ層として非晶質のインジ
ウム・すず酸化物層を塗布成膜したことにより、エッチ
ングストッパー兼反射防止膜であるインジウム・すず酸
化物層の上に、アモルファス吸収体を成膜させる。
法においては、X線吸収体上の電子線描画したレジスト
の表層部を現像した後、該レジストをエッチングするこ
とによりレジストパターンを形成し、該レジストパター
ンをもとにX線吸収体のパターン形成を行うことによ
り、X線マスク工程での、電子線の散乱の影響が低減さ
れ、従って、描画パターンにより近い高精度のレジスト
パターンが得られ、強いてはX線吸収体のパターンの精
度を改善し、X線マスクの高精度化に寄与する。
法においては、X線吸収体上に直接マスキング層を形成
することにより、電子線リソグラフィー工程が不要とな
り、プロセスの簡略化とX線マスクのパターン位置精度
や寸法精度の改善向上が期待できる。
法においては、タングステンを主成分とするX線吸収体
をエッチングする際のエッチングマスク、またはエッチ
ングストッパーの少なくとも一方に、クロム、クロム酸
化物、もしくはそれらの混合体のいずれかを用いること
により、タングステンを主成分とするX線吸収体をエッ
チングする際に、エッチングマスクとの選択比が良好な
ため、パターン寸法精度を高め、微細パターンのエッチ
ングが可能となる。また、エッチングストッパーとの選
択比が良好なため、下地の性質を損なうことがない。
の酸化物を用いた場合、光の透過率を高めることができ
るため、マスクと基板のアライメント効率を高めること
ができる。また、エッチングマスクの応力を低下できる
ため、パターンの位置精度を向上させることが可能であ
る。
チングマスク自体を高精度にエッチングできるため、最
終的な吸収体のエッチングパターンの寸法精度を向上さ
せる。さらに、タングステンやタングステンを主成分と
するX線吸収体を高精度にエッチングできるため、パタ
ーンの寸法精度を向上させることができる。
マイクロローディング効果を抑えることによってエッチ
ングの均一性を高め、また選択比を向上させることがで
きるため、寸法精度や微細パターンのエッチングが可能
となり、エッチング時にX線マスクを簡単に冷却でき
る。
は、X線吸収体とメンブレン膜との間にクロム酸化物層
を設けることにより、このクロム酸化物層をエッチング
ストッパーを兼ねた反射防止膜として用いることができ
る。
法においては、X線吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜
上に第一中間層と第二中間層とを順次成膜し、さらに、
その上にレジストを塗布し、レジストに形成したパター
ンを順次全3回のエッチングによってX線吸収体まで転
写する際、上記第二中間層を上記X線吸収体と同じ材料
とすることにより、X線吸収体のパターンニングが精度
よく行われ、X線マスクの高精度化に寄与する。
方法においては、X線吸収体の成膜の後、該X線吸収体
膜上に、第一中間層と第二中間層とを順次成膜し、その
上にレジストを塗布し、レジストに形成したパターンを
順次全3回のエッチングによってX線吸収体まで転写す
る際、上記X線吸収体のエッチングをフッ素系のガスを
用いて行うときには、第一中間層を塩素系のガスでエッ
チングすると共に、第二中間層をフッ素系のガスでエッ
チングし、上記X線吸収体のエッチングを塩素系のガス
を用いて行うときには、第一中間層をフッ素系のガスで
エッチングすると共に、第二中間層を塩素系のガスでエ
ッチングすることにより、X線吸収体のパターンニング
が精度よく行い得て、X線マスクの高精度化に寄与す
る。
方法においては、タングステンを主成分とするX線吸収
体をエッチングする際のエッチングマスク、エッチング
ストッパー、または反射防止膜の少なくとも一方に、ク
ロム酸化物を用い、そのクロム酸化膜をスパッタリング
法によって成膜する際、クロム、クロム酸化物、または
それらの混合体のいずれかをターゲットとし、不活性ガ
スのみ、または不活性ガスに10%以下の酸素を添加し
て成膜することにより、タングステンエッチングの際に
選択比が良く、比較的低応力の膜が成膜でき、X線マス
クのパターン位置精度が向上し、微細パターンの加工が
可能になる。
方法においては、タングステンを主成分とするX線吸収
体をエッチングする際のエッチングマスクとしてクロム
酸化物を用い、そのクロム酸化膜をエッチングする際、
塩素ガスのみ、または、塩素ガスに酸素を10%以下添
加して、電子サイクロトロン共鳴法を用い、10mTo
rr以下の圧力でドライエッチングすることにより、X
線マスクのパターン位置精度が向上し、微細パターンの
加工が可能になる。
方法においては、タングステンを主成分とするX線吸収
体をエッチングする際のエッチングマスクまたはエッチ
ングストッパーの少なくとも一方に、クロムを用い、そ
のクロムをエッチングする際、塩素ガスに10%以上3
0%以下の酸素を添加して、電子サイクロトロン共鳴法
を用い、10mTorr以下の圧力でドライエッチング
することにより、クロム酸化物の側壁を垂直な形状にし
て適切なエッチングを行う。
方法においては、タングステン単体またはタングステン
にチタンまたは窒素の少なくとも一方を含むアモルファ
ス状のX線吸収体をエッチングする際、CHF3やCH
F3にHeを含むガスに1%以上20%以下のSF6 ガ
スを添加し、エッチング時のエッチャーのステージ温度
を−40℃以下に冷却し、電子サイクロトロン共鳴法を
用い、10mTorr以下の圧力でエッチングすること
により、クロムの最適なエッチングを行う。
方法においては、X線吸収体のエッチング時に、低温に
冷却したステージとこのステージ上の基板との間に窒素
ガスまたはエッチングガスを流すことにより、工程中に
マスク基板に供給される熱をステージに逃してマスク基
板を効果的に冷却し熱伝導性を維持する。
方法においては、シリコン基板上に各種成膜を行う成膜
工程及びそれらに付随する加熱工程を経た後、電子線描
画の直前に、該シリコン基板を支持枠に接合することに
より、耐熱性のない接合方法が採用でき、また、接合の
信頼性を向上させる。
ては、支持枠、該支持枠上に固定されたシリコン基板、
該シリコン基板上に形成されたX線透過膜、該X線透過
膜上に形成されたX線マスク吸収体パターンを基本構成
要素とするX線マスクにおいて、上記シリコン基板と上
記支持枠とをネジ止めすることにより、シリコン基板と
支持枠とを強固に固定し、万一、平面度及び位置の不良
が発生しても再調整を可能にし、信頼性とX線マスクの
歩留り向上や所用工程時間の短縮を図ることができると
共に、X線マスクの平面度を電子線描画時と同じ状態に
矯正することができるため、パターン位置歪みを抑制す
ることができ、正確なパターン形成が可能になり、LS
Iの歩留まりが向上する。
ては、支持枠、該支持枠上に固定されたシリコン基板、
該シリコン基板上に形成されたX線透過膜、該X線透過
膜上に形成されたX線吸収体のパターンを基本構成要素
とするX線マスクにおいて、上記シリコン基板と上記支
持枠とを柔軟層または隙間を介して接合することによ
り、接合状態が緩んだとしても締め付け力を保持する。
ては、支持枠、該支持枠上に固定されたシリコン基板、
該シリコン基板上に形成されたX線透過膜、該X線透過
膜上に形成されたX線吸収体のパターンを基本構成要素
とするX線マスクにおいて、上記シリコン基板と上記支
持枠とを同心円状に2周以上の場所で固定することによ
り、長期に亙り強固に位置ずれを起こすことなくシリコ
ン基板と支持枠とを固定させる。
装置においては、基板の平面度を計測する平面度計測手
段と、その計測結果を記憶・表示する手段と、基板の平
面度を調整する調整手段とを備えたことにより、基板の
平面度を調整してメンブレンを電子線リソグラフィー時
と同じ状態に保持してパターンの位置ずれをなくすこと
を可能にする。
方法においては、電子線リソグラフィー前に基板の平面
度を計測・記憶し、接合時に記憶した平面度に合わせる
べく基板の平面度を調整し、支持枠に基板を固定させる
ことにより、基板の平面度を調整してメンブレンを電子
線リソグラフィー時と同じ状態に保持してパターンの位
置ずれをなくすことを可能にする。
方法においては、バックエッチ済みのメンブレンにSO
Gを塗布する工程を含むX線マスクの製造方法におい
て、SOGの溶媒の沸点を100℃以上とすることによ
り、バックエッチしたメンブレンにもSOGを均一に塗
布することを可能にする。
方法においては、シリコン基板上に成膜されたメンブレ
ンの表面をフッ酸水溶液で洗浄することにより、メンブ
レンを清浄に保ち、また、その上に反射防止膜としての
スピンーオンーガラスなどを塗布し易くする。
方法においては、シリコン基板上にメンブレンを成膜
し、そのメンブレン上にX線吸収体のパターンを形成し
た工程中のX線マスクをバックエッチする際に、上記X
線吸収体のパターンを保護するためのレジストを塗布し
てバックエッチすることにより、バックエッチ時にパタ
ーン面を損なうことがない。
造方法においては、バックエッチ後のX線マスクのメン
ブレンの裏面をフッ素を含むガスを用いてドライエッチ
ングで洗浄することにより、メンブレンの裏面を清浄に
保ち、メンブレン面内の可視光透過率を均一にする。
1に係るX線吸収体の応力制御方法を説明するためのグ
ラフである。ここで、X線吸収体としては、具体的に
は、マグネトロンDCスパッタ法によって成膜したW−
Ti吸収体を示し、X線マスクを製作する際、X線吸収
体を成膜した後、アニールによって調整する膜応力は圧
縮応力である。
と相関する物理量(例えば反りの高さや曲率等の測定
値)を表し、+方向は引張応力、−方向は圧縮応力であ
る。また、図中、Aは室温での成膜後のアニール開始前
のX線吸収体の状態、Bはアニール効果発現点、Cはア
ニール停止点、Dは室温でのアニール完了時点をそれぞ
れ示している。
ると、基板材料(例えばSi)と吸収体材料の熱膨張係
数の差により、応力は、図中、A→Bと変化する。加熱
温度をさらに上げると、点Bで、応力は直線A−Bから
離れ出す。これは、結晶構造の変化や吸収体膜中に取り
込まれたガスの脱離などにより、アニール効果が発現さ
れるためである。
この点Dを求めるためには、直線A−Bが求められた時
点で、直線A−Bに平行で、かつ応力または応力と相関
する物理量が零となる室温でのアニール完了時点Dを通
る直線D−D’を予め求めておくことにより、点Bを過
ぎた後も応力をモニタし、点Dを通り、直線A−Bに平
行な直線D−D’と交差する点Cに達した時点で、アニ
ールを停止(加熱停止)し、基板を室温まで冷却するこ
とにより、点Dの状態が得られる。
体3のアニール時に応力等をモニタすることにより、そ
の結果からアニール完了時点を決定できるため、再現性
よく低応力の吸収体膜が得られるという効果がある。
る実施例2に係るX線吸収体の応力制御方法を説明する
ためのグラフである。図2の横軸は温度、縦軸は応力ま
たは応力と相関する物理量を表し、図中、s1,s2,
s3は3つのサンプルを表す。
収体をスパッタリング法によって成膜すると、完全な再
現性を得ることは困難であり、従って、応力には若干の
変動がある。図2(a)は、一律のアニールを3つのサ
ンプルに施した場合の応力変化を示すもので、ここで、
成膜後の応力値のばらつきはアニール後にも保存されて
しまっている。
係る吸収体応力調整方法を示し、ここでは、成膜後に応
力計測を行い、その後、あらかじめ調べられた所定のア
ニール温度θよりも低い温度θM で一度アニールを行
い、その後、応力を計測する。そして、成膜後の応力結
果と、アニール後の応力結果を直線で結び、この直線と
応力ゼロの線との交点から、サンプル毎に最終アニール
温度θa1,θa2,θa3を決定し、その決定された温度で
アニールを行うことにより、低応力の吸収体膜が得られ
る。
体を成膜した後、アニールによって膜応力を調整するX
線マスクの製造方法において、所望のアニール温度より
低温でアニールを行うとともにアニール後の膜応力を計
測し、成膜後の応力計測結果とアニール後の応力計測結
果とに基づいて最終アニール温度を決定し、その最終ア
ニール温度でアニールを行うことにより、再現性良く低
応力の吸収体膜が成膜されるという効果がある。
の実施例となる実施例3を説明する図である。ここで
は、あらかじめ調べられた所定のアニール温度θよりも
低い2点の温度θM1,θM2でアニールを行い、その度に
応力を計測する。この2点の応力計測結果を結ぶ直線と
応力ゼロの線との交点から、サンプル毎に最終アニール
温度θa1,θa2,θa3を決定し、その決定された温度で
アニールを行うことにより、低応力の吸収体膜が得られ
る。
2が、所望のアニール温度より低温で一回アニールを行
いアニール後の膜応力を計測し、成膜後の応力計測結果
と、アニール後の応力計測結果とに基づいて最終アニー
ル温度を決定したのに対し、上記アニールを2回行い、
成膜後の応力計測結果と、その2回のアニール後の応力
計測結果とに基づいて最終アニール温度を決定したが、
2回のみならず、複数回行っても良く、より最終アニー
ル温度に近い温度複数点での応力計測結果をもとに最終
アニール温度を算出することにより、より正確にX線吸
収体3のゼロ応力調整ができる。
ニール温度より低温で複数回アニールを行いアニール後
の膜応力を計測し、成膜後の応力計測結果と、それらア
ニール後の応力計測結果とに基づいて最終アニール温度
を決定し、その最終アニール温度でアニールを行うこと
により、より最終アニール温度に近い温度複数点での応
力計測結果をもとに最終アニール温度を算出すること
で、より正確にX線吸収体3のゼロ応力調整ができ、低
応力の吸収体膜が得られるという効果がある。
る実施例4に係るX線マスクを示す断面図である。図に
おいて、1はシリコン基板、2はメンブレン、25はイ
ンジウム・すず酸化物(以下、ITOと称す)、3はX
線吸収体、4は支持枠である。
屈折率が1.9〜2程度とSiCなどのメンブレン2の
無反射コート(ARC)として適当であることに加え
て、X線吸収体3の材料であるWのエッチングに対して
高い選択比を有していることから、エッチングストッパ
兼ARCとして用いることができる。さらに、このIT
O25を塗布成膜すれば、CVDーSiCをメンブレン
とした場合の表面平坦化膜も兼ねる。その際、ITOを
非晶質化することにより、その上に成膜するW−Ti吸
収体のアモルファス化が容易となる。
基板1上にメンブレン2の成膜を行った後に、X線吸収
体3のエッチングストッパ層として非晶質のインジウム
・すず酸化物層25を塗布成膜したので、その上に成膜
するW−TiX線吸収体3のアモルファス化が容易にな
るという効果がある。
4に対応する実施例5に係るX線マスクの製造工程を示
す断面図である。図中、1はシリコン基板、2はメンブ
レン、3は吸収体、4は支持枠、5はレジストである。
説明する。まず、メンブレン2及びX線吸収体3が順次
成膜されたシリコン基板1の上記X線吸収体3上にポジ
レジスト5を塗布する(同図(a))。次に、このレジ
スト5を電子線描画後、アンダー現像により表面のみパ
ターン形成する(同図(b))。現像後、電子線描画し
ていない部分のレジスト5が完全に無くなるまでエッチ
ングする(同図(c))。エッチング後、作製したレジ
ストパターンをマスクとしてX線吸収体3のエッチング
を行いパターン形成する(同図(d))。
り易く説明するためのもので、電子線の散乱を示す断面
図である。これは、タングステンWでなるX線吸収体3
上のレジスト5に電子線(加速電圧25KeV)を入射
した場合のエネルギー蓄積分布をモンテカルロシュミレ
ーションにより求めたものである。
乱、さらにはタングステンWからの後方散乱により、レ
ジスト5内部ではレジスト5表面とは異なった蓄積エネ
ルギー分布となっていることが判る。ところが、表面部
では露光パターン通りのエネルギー蓄積となっている。
従って、レジスト5の表面のみを現像すれば、描画パタ
ーンに忠実なレジストパターンが得られることになる。
体3上の電子線描画したレジスト5の表層部を現像した
後、該レジスト5をエッチングすることによりレジスト
パターンを形成し、該レジストパターンをもとにX線吸
収体3のパターン形成を行うようにしたので、レジスト
パターンの寸法精度を、強いてはX線吸収体3のパター
ンの精度を改善し、X線マスクの高精度化に寄与すると
いう効果がある。
る実施例6に係るX線マスクの製造方法を説明するため
のもので、上述した実施例5の他の実施例を示す断面図
である。図中、1はシリコン基板、2はメンブレン、3
は吸収体、4は支持枠、5はレジストである。また、3
1はX線吸収体3をエッチングするためのエッチングマ
スクである。
ン2及びX線吸収体3が順次成膜されたシリコン基板1
の上記X線吸収体3上にエッチングマスク31を介して
ポジレジスト5を塗布する(同図(a))。次に、この
レジスト5を電子線描画後、アンダー現像により表面の
みパターン形成する(同図(b))。現像後、電子線描
画していない部分のレジスト5が完全に無くなるまでエ
ッチングする(同図(c))。
をマスクとしてX線吸収体3のエッチングを行いパター
ン形成する際に、この実施例4では、同図(c)で得ら
れたレジストパターンを一旦エッチングマスク31層に
転写し(同図(d))、このエッチングマスク31をマ
スクにX線吸収体3をエッチングする(同図(e))。
体3としてタングステンを用いる場合は、クロム、イン
ジウム・すず酸化物(ITO)などが、また、X線吸収
体3がタンタルの場合には、二酸化珪素などが用いられ
る。
体3上の電子線描画したレジスト5の表層部を現像した
後、該レジスト5をエッチングすることによりレジスト
パターンを形成し、該レジストパターンを一旦エッチン
グマスク層に転写し、そのエッチングマスク31をもと
にX線吸収体3のパターン形成を行うようにしたので、
実施例3と同様に、レジストパターンの寸法精度を、強
いてはX線吸収体3のパターンの精度を改善し、X線マ
スクの高精度化に寄与するという効果がある。
る実施例7に係るもので、X線吸収体3上に、レジスト
パターンを形成せずに、直接Cr等のエッチングマスク
を形成しようとするものである。図において、701は
STM(走査型トンネル電子顕微鏡)の探針、702は
加熱ステージ、703はX線吸収体3まで形成されたマ
スク基板10を載置した駆動ステージであり、これらは
減圧チャンバー704内に設置されている。705はガ
ス供給管である。
0を加熱ステージ702の駆動ステージ703上に設置
し、Cr(CO)6、Cr(CO)5PH3 等のCr含有有機化合物を0.1
〜1Torr程度の圧力で充満した後、STMの端針701
とX線吸収体の間にトンネル電流を流すと、有機化合物
が分解されてCr薄膜が形成される。駆動ステージ70
3を回路データに従って移動させることにより、20nm程
度以上の線幅パターンを形成することができる。なお、
酸素を含む混合気中で本操作を行うことにより、酸化ク
ロム(CrOx)薄膜を形成することもできる。
微細パターン形成について示したが、電子線装置等の電
子源やFIB(Focused Ion Beam)等のイオン源を用いて
も、同様にCr薄膜を形成できる。
体上に直接マスキング層を形成するため、電子線リソグ
ラフィー工程が不要となり、X線マスクのパターン位置
精度や寸法精度の改善が期待できるという効果がある。
の実施例となる実施例8を示す概略図である。図におい
て、10は工程中のX線マスク、706は第一のX線マ
スク、707はSR光(シンクロトロン放射光)であ
る。この実施例6では、先に製作された第一のX線マス
ク706を用いてCr(CO)6 等の有機金属蒸気中または酸
素との混合気中でSR露光することにより、CrやCrOx
の回路パターンを一括形成することができる。通常の紫
外光やエキシマレーザを用いて、等倍もしくは縮小転写
することも同様に可能である。
に限るものでなく、モリブデン(Mo)、チタン(T
i)、金(Au)、白金(Pt)等、WでなるX線吸収
体に対して充分なエッチング速度比を持つ金属薄膜を、
有機金属材料の分解によって形成することができる。ま
た、X線吸収体3として、タンタル(Ta)を用いた場
合、そのX線吸収体3上に二酸化シリコン(SiO2)
を直接形成しても良い。
する実施例9に係るX線マスクのパターニング工程を示
す断面図である。図において、1はシリコン基板、2は
SiCやSiNなどのメンブレン、21は反射防止膜、
3はX線吸収体、31はエッチングマスク、32はエッ
チングストッパー、4は支持枠、5はレジストである。
ここでは、X線吸収体3として、タングステンWを主成
分とする膜を用い、エッチングマスク31やエッチング
ストッパー32に、クロム、クロムの酸化物、もしくは
それらの混合体を用いている。
グ装置を用い、SF6 :6%、CHF3 :47%、H
e:47%、圧力:1mTorr、マイクロ波:200
W、RFバイアス:13W、ステージ温度:−50℃の
条件でエッチングを行うと、タングステンWとクロムC
rの選択比が約100、タングステンWとクロムCrの
酸化物の選択比が約30程度となり、クロムやクロムの
酸化物またはそれらの混合体がエッチングマスク31や
エッチングストッパー32として十分であることがわか
った。
テンWを主成分とするX線吸収体3をエッチングする際
に、エッチングマスク31との選択比が良好なため、パ
ターン寸法精度を高め、微細パターンのエッチングが可
能となる。また、エッチングストッパー32との選択比
が良好なため、下地の性質を損なうことがない。さら
に、エッチングストッパー32としてクロムの酸化物を
用いた場合、光の透過率を高めることができるため、マ
スクとウエハのアライメント効率を高めることができ
る。また、エッチングマスク31の応力を低下できるた
め、パターンの位置精度を向上させることができる。
マイクロローディング効果を抑えることによってエッチ
ングの均一性を高め、また選択比を向上させることがで
きるため、寸法精度や微細パターンのエッチングが可能
となる。さらに、エッチング時にX線マスクを簡単に冷
却できる。
応する実施例10に係るX線マスクのパターニング工程
を示す断面図である。図において、309はX線吸収体
3とメンブレン2との間の層に設けられたクロムの酸化
物である。このクロムの酸化物は光の透過率が高く、S
iCやSiNなどのメンブレン2上に成膜すると、アラ
イメント光の透過率を高めることができる。また、タン
グステンWを主成分とする膜のエッチングストッパーを
兼ね反射防止膜として用いることができる。
レン2上にクロム酸化物309層を設け、この層をエッ
チングストッパーを兼ねた反射防止膜として用いるよう
にしたので、反射防止膜を最適化でき、アライメント精
度を向上させることができる。
応する実施例11に係るX線マスクの製造方法を説明す
る工程図である。図において、3はマグネトロンDCス
パッタ法で成膜されたW−TiからなるX線吸収体、5
は電子線描画用レジスト(以下、EBレジストとい
う)、32はエッチングストッパー、35はCrからな
る第一中間層、36は第二中間層であり、上記X線吸収
体3と同じW−Tiからなり、同一装置で成膜される。
ようにしてなされる。まず、同図(a)はEBレジスト
5の現像後の状態を示しており、同図(b)において、
EBレジストパターンをマスクにして、第二中間層36
のエッチングを行う。さらに、同図(c)で第二中間層
36のパターンをマスクに第一中間層35をエッチング
する。最後に、同図(d)で第一中間層35をマスクに
X線吸収体3のエッチングを行うことにより、X線マス
クのパターニングが完了する。
実現しようとすれば、大きな選択比の条件を用いること
ができないが、このように、X線マスクパターンを形成
するために3回のエッチングを行うことにより、エッチ
ングの選択比に余裕ができ、より垂直なエッチングが可
能となり、寸法精度の高いパターンが得られるという効
果がある。
ための部分断面図である。図13において、3はW−T
iからなるX線吸収体、31はCrからなるエッチング
マスクで、その上にはEBレジスト5のパターンが形成
されている。同図(a)では、EBレジスト5/Crか
らなるエッチングマスク31/W−TiからなるX線吸
収体3という構成となっている。このとき、Crとレジ
ストの選択比は1〜2程度と低いため、EBレジスト5
をマスクにCrのエッチングを行う際、垂直エッチング
を行いにくく、結果として、Crのエッチングパターン
は図示するように富士山型になってしまう。
とレジスト5の間にW−Tiからなる第二中間層36を
成膜することにより、Crエッチングの選択比を10程
度に大きくでき、結果として、より垂直なCrのエッチ
ングが実現できた。この結果、X線吸収体3のエッチン
グの垂直性、寸法精度に改善が見られた。
収体3の成膜の後、該X線吸収体膜3上に第一中間層3
5と第二中間層36とを順次成膜し、さらに、その上に
レジスト5を塗布し、レジスト5に形成したパターンを
順次全3回のエッチングによってX線吸収体3まで転写
する際、上記第二中間層36を上記X線吸収体3と同じ
材料とすることにより、X線吸収体3のパターンニング
が精度よく行われ、X線マスクの高精度化に寄与すると
いう効果がある。
応する実施例12に係るX線マスクの製造方法を説明す
る工程図である。図において、3はTaからなるX線吸
収体、5はEBレジスト、32はエッチングストッパ
ー、35はSiO2 からなる第一中間層、36はCrか
らなる第二中間層である。
ようにしてなされる。まず、同図(a)はEBレジスト
5の現像後の状態を示している。同図(b)においてEB
レジスト5に形成したパターンをマスクにして、塩素系
のガスを用いて第二中間層36のエッチングを行う。さ
らに、同図(c)で、第二中間層36のパターンをマス
クにフッ素系のガスで第一中間層35をエッチングす
る。最後に、同図(d)で第一中間層35をマスクに塩
素系のガスによりX線吸収体3のエッチングを行うこと
により、X線マスクのパターニングが完了する。
るエッチングを交互に行うことにより、選択比の高い材
料の組み合せを選択することが可能になり、結果とし
て、寸法精度にすぐれた吸収体パターンを得ることがで
きる。
によりX線吸収体3のエッチングを行う際に、第一中間
層35をフッ素系のガスでエッチングすると共に、第二
中間層36を塩素系のガスでエッチングするようにした
が、これを逆にして、X線吸収体3のエッチングをフッ
素系のガスを用いて行う際には、第一中間層35を塩素
系のガスでエッチングすると共に、第二中間層36をフ
ッ素系のガスでエッチングするようにしても良く、実施
例12と同様の効果がある。
収体3の成膜の後、該X線吸収体3膜上に、第一中間層
35と第二中間層36とを順次成膜し、その上にレジス
ト5を塗布し、レジスト5に形成したパターンを順次全
3回のエッチングによってX線吸収体3まで転写する
際、塩素系及びフッ素系のガスを用いて上記第二中間層
36、上記第一中間層35、及び上記X線吸収体3のエ
ッチングを行うときに、順次異なるガスを交互に用いて
エッチングすることにより、X線吸収体3のパターンニ
ングが精度よく行い得て、X線マスクの高精度化に寄与
するという効果がある。
対応する実施例13に係るもので、上述した実施例9に
おけるエッチングマスク31やエッチングストッパー3
2、及び上述した実施例10における反射防止膜として
用いられるクロム酸化物の成膜条件を示すものである。
図において、横軸はスパッタガス(Ar+O2)中の酸
素濃度、縦軸は膜応力である。なお、ここでは、+は引
張応力を、−は圧縮応力を示している。また、ターゲッ
トは純クロムを、圧力は10mTorr以下、好ましく
は5mTorrで、0.2kWのDC放電を行ってい
る。
が急激に減少し、低応力のクロム酸化物の膜が成膜可能
なことがわかる。なお、約3%以下ではCrが主体とな
って成膜するため、タングステンエッチングの際に選択
比が向上する。また、約3〜5%ではクロムと酸化クロ
ムの混合体が成膜され、選択比が良く比較的低応力の膜
が成膜可能である。また、酸素濃度が10%を越える
と、クロム酸化物の密度が低下するため、タングステン
エッチングの際、エッチングマスクとして使用するには
不十分となる。さらに、ここでは、ターゲットに純クロ
ムを用いているが、酸化クロムや酸化クロムとクロムの
混合物をターゲットとしても同様の結果が得られる。
ステンを主成分とするX線吸収体をエッチングする際の
エッチングマスク、エッチングストッパー、または反射
防止膜のいずれかに、クロム酸化物を用い、スパッタリ
ング法によって成膜する際、クロム、クロム酸化物、も
しくはそれらの混合体のいずれかをターゲットとし、不
活性ガスのみ、もしくは不活性ガスに10%以下の酸素
を添加して成膜するようにしたので、タングステンエッ
チングの際に選択比が良く比較的低応力の膜が成膜可能
となる。
対応する実施例14に係るもので、上述した実施例9に
おいて、エッチングマスク31として用いられるクロム
酸化物のエッチング条件を示すものである。図におい
て、横軸はエッチングガス(Cl2+O2)中の酸素濃度
を、縦軸はクロム酸化物とレジストとの選択比を示す。
ここでは、ECRエッチング装置を用い、圧力:約5m
Torr(105mTorr以下)、マイクロ波:15
0W、温度:−20℃の条件でエッチングを行ってい
る。
ほど選択比が良好なことがわかる。ここで、酸素濃度が
10%を越えると、エッチングの選択比が低下し、エッ
チング時のクロム酸化物の側壁が垂直にならずに、等方
的な形状を示すようになった。そのため、適切なエッチ
ング条件は酸素濃度が10%以下であった。
ステンを主成分とするX線吸収体をエッチングする際の
エッチングマスクに、クロム酸化物を用い、そのクロム
酸化物をエッチングする際、塩素ガスのみ、もしくは、
塩素ガスに酸素を10%以下添加して、電子サイクロト
ロン共鳴(ECR)法を用い、10mTorr以下の圧
力でドライエッチングするので、エッチングの選択比を
良好にし、エッチング時のクロム酸化物の側壁を垂直な
形状にして適切なエッチングを行うことができる。
対応する実施例15に係るもので、上述した実施例9に
おいてエッチングマスク31やエッチングストッパー3
2として用いられるクロムのエッチング条件を示すもの
である。図において、横軸はエッチングガス(Cl2+
O2)中の酸素濃度を、縦軸はクロムとレジストとの選
択比を示す。ここでは、ECRエッチング装置を用い、
圧力:約5mTorr(10mTorr以下)、マイク
ロ波:150W、温度:−20℃の条件でエッチングを
行っている。
%前後の時、選択比が良好なことがわかる。ここで、酸
素濃度が10%を下回ると、クロムのエッチングレート
が減少するため選択比が低下し、また、逆に、酸素濃度
が30%を上回るとレジストのエッチングレートが増加
するため選択比が低下する。その結果、クロムの最適エ
ッチング条件は酸素濃度が10〜30%程度であった。
ステンを主成分とするX線吸収体をエッチングする際の
エッチングマスクまたはエッチングストッパーの少なく
とも一方に、クロムを用い、そのクロムをエッチングす
る際、塩素ガスに10%以上30%以下の酸素を添加し
て、電子サイクロトロン共鳴(ECR)法を用い、10
mTorr以下の圧力でドライエッチングすることによ
り、クロムの最適なエッチングを行うことができる。
対応する実施例16に係るもので、上述した実施例9に
おけるX線吸収体3として、タングステン単体、あるい
はタングステンにチタンもしくは窒素の少なくとも一方
を含むアモルファス状のものを用いた場合のエッチング
条件を示す図である。図において、横軸はエッチングガ
ス(SF6+CHF3+He、なお、CHF3とHeは同
じ濃度)中のSF6 ガス濃度を、縦軸はタングステンと
クロムとの選択比を示す。ここでは、ECRエッチング
装置を用い、圧力:約1mTorr(10mTorr以
下)、マイクロ波:200W、RFバイアス:13W、
温度−50℃の条件でエッチングを行っている。
の増加とともに選択比が向上しているが、20%を越え
るとサイドエッチが入るため側壁が垂直状にならなくな
る。また、逆に、1%を下回るとタングステンのエッチ
ングレートの減少や、エッチング形状の低下が見られ
る。また、ここでは、温度を−50℃としているが、温
度が−40℃より高くなるとサイドエッチが入り、エッ
チング形状が低下した。
ステン単体またはタングステンにチタンまたは窒素の少
なくとも一方を含むアモルファス状のX線吸収体をエッ
チングする際、CHF3やCHF3にHeを含むガスに1
%以上20%以下のSF6 ガスを添加し、エッチング時
のエッチャーのステージ温度を−40℃以下に冷却し、
電子サイクロトロン共鳴(ECR)法を用い、10mT
orr以下の圧力でドライエッチングすることにより、
側壁部が垂直になり、最適なエッチング形状を得ること
ができ、X線マスクのパターン位置精度や寸法精度が向
上する。
よび13に対応する実施例15および16に係るエッチ
ング条件例を示す図である。図において、横軸はエッチ
ンガスの圧力を示す。ここで、左側の縦軸及び図中の白
丸は、SF6+CHF3+Heガスを用いた時のタングス
テンとクロムの選択比を、また、右側の縦軸及び図中の
黒丸は、Cl2+O2ガスを用いたときのクロムとレジス
トの選択比を示す。
い、圧力を10mTorr以下にすると、良好な選択比
を示すことがわかる。また、10mTorr以下の低圧
でエッチングを行うと、マイクロローディング効果によ
るエッチングレートのパターン幅依存性が減少し、比較
的均一にエッチングが可能となる。さらに、通常のRI
EやマグネトロンRIEでは、低圧にすると電極電位V
DCが低下しスパッタの効果が増大するため選択比が低下
するが、ここで、用いているECRエッチャーではその
ような現象が起こらないことがわかった。
な冷却効果が得られた。また、窒素の代わりにエッチン
グガスを用いれば、冷却のために別のガスを用意しなく
てもよい。
対応する実施例18に係る構成図である。図において、
120はエッチングチャンバ、121はステージ、12
2は上記ステージを冷却する冷媒通路、123はX線マ
スクのマスク基板10の裏面を冷却するためのガス流
路、124はチャンバ内に発生させたプラズマ、130
は供給ガスの圧力を測る圧力計、131は圧力計130
の出力に応じて制御弁132の開度を調整する制御器、
133は窒素ガスボンベである。また、1はシリコン基
板、2はメンブレン、3は吸収体、5はレジストであ
る。
ャンバ120内でのプラズマエッチング時に、工程中の
マスク基板10は冷却されたステージ121上に置かれ
る。このマスク基板10を効果的に冷却するには、プラ
ズマ124によってX線マスクに供給される熱をステー
ジに逃がさねばならない。そのためには、X線マスクの
マスク基板10裏面とステージ間のギャップGを小さく
するとともに、そこにガスを満たし熱伝導性を維持する
必要がある。
給圧が数Torrになるように制御弁によって調整した。冷
却ガスとして、一般には、熱伝導率が高いヘリウムガス
が用いられる。しかしながら、低圧下での熱伝導を考察
するに、決してヘリウムが最適と限ったわけではなく、
順応係数の点ですぐれた窒素を用いればよい。本実施例
でも窒素ガスを用いて充分な冷却効果が得られた。これ
により、高価なヘリウムを用意する必要がない。また、
窒素の代わりにエッチングガスを用いれば、冷却のため
に別のガスを用意しなくてもよいし装置も簡単になる。
ングチャンバ120内でのX線吸収体のエッチング時
に、低温に冷却したステージ121とそのステージ12
1上のマスク基板10との間に、窒素ガスまたはエッチ
ングガスを流すようにすることにより、エッチングチャ
ンバ120内でのプラズマエッチング時に、工程中のマ
スク基板10に供給される熱をステージ121に逃して
マスク基板10を効果的に冷却することができ、熱伝導
性を維持することができる。
対応する実施例19に係るX線マスクの製造方法の説明
図である。図において、1はシリコン基板、2はメンブ
レン、25はインジウム・すず酸化物(ITO)、3は
X線吸収体、4は支持枠、5はレジスト、107は接着
剤である。
ようにしてなされる。まず、同図(a)でシリコン基板
1上にメンブレン2が成膜される。同図(b)ではシリ
コン基板1の一部を除去(バックエッチ)する。同図
(c)では上記メンブレン2上にITO25を塗布また
はアニールして成膜する。本実施例ではインジウムとす
ずを含む有機金属液を塗布し、500℃で焼成すること
により成膜した。
を行う。具体的には、W−Tiをスパッタ成膜し、応力
制御のために250℃でアニールする。同図(e)では
レジスト5を塗布し180℃でベークする。その後、同
図(f)でシリコン基板1を支持枠4に接着剤107に
より接着する。最後に、同図(g)でX線吸収体3のパ
ターニングを行う。この工程は、電子線描画、現像、エ
ッチング工程を含むが省略した。
ル、レジストベークなどの加熱工程がすべて接着の前に
済まされており、また、接着のあとにはX線マスクは高
温にさらされない。従って、接着剤107としては、耐
熱性は必要でなく、加熱にともなう接着剤の変質や劣化
が無視できる。つまり、材料選択の制約が少なくなり、
X線マスクの強度に関する信頼性が高まる。
膜工程及びその成膜工程に付随する加熱工程を経た後、
電子線描画の直前に、シリコン基板1と支持枠4とを接
着剤107を用いて接合するようにしたので、耐熱性は
必要でなく、加熱にともなう接着剤107の変質や劣化
が無視でき、材料選択の制約が少なくなり、X線マスク
の強度に関する信頼性が高まると言う効果がある。
対応する実施例20に係るX線マスクを説明する断面図
である。図において、1はシリコン基板、2はX線透過
膜となるメンブレン、3はX線吸収体、4は支持枠、2
01はネジ、202はアダプターである。
シリコン基板1と支持枠4とをネジ201とアダプター
202により固定することにより、マスクが完成する。
これにより、シリコン基板1と支持枠4を強固に固定す
ることができる。ネジ201は接着剤のように変形や変
質を起こさないので、シリコン基板1は長期間一定の平
面状態を保つことができる。
時間がないので、工程時間を数分程度と非常に短縮する
ことができる。さらに、特に、上記メンブレン2は薄膜
でなるため、製造工程中に破損することがあるが、この
ような場合、上記ネジ201を調整することによってシ
リコン基板1と支持枠4とを分離し、メンブレン2を取
り替えることができるので、高価な支持枠4を有効に利
用することができる。なお、図22は完成したX線マス
クの断面図であるが、接合はX線マスク製作工程のどの
時点で行われてもよい。
ン基板1と支持枠4とをネジ止めしたので、シリコン基
板1と支持枠4を強固に固定することができ、万一、平
面度が良好でなく、また、位置不良が発生しても再調整
可能であり、支持枠と基板のどちらかが損傷したとして
も他方の部材は再利用が可能となり、マスク製造コスト
を低減できる。また、位置不良が発生しても再調整可能
であるため、調整によってパターン位置精度を向上させ
ることができる。
対応する実施例21に係るX線マスクの説明図である。
図について、1はシリコン基板、2はメンブレン、3は
X線吸収体、4は支持枠、201はネジ、202はアダ
プター、203は柔軟層であり、また、(a)は柔軟層
単体、(b)は接合工程後のX線マスク、(c)はネジ
が緩んだ場合のX線マスクを示す断面図である。
シリコン基板1と支持枠4を柔軟層203を介してネジ
201とアダプター202により固定し、マスクが完成
する。これにより、シリコン基板1と支持枠4を強固に
固定することができる。さらに、ネジ201が若干緩ん
だ場合でも、縮んでいた柔軟層203が伸びることによ
り締め付け力を保持することができる。
と比較して説明するもので、柔軟層がない場合を示す断
面図である。同図(a)は接合工程後のX線マスク、同
図(b)はネジ201が緩んだ場合を示している。この
とき、柔軟層がないとシリコン基板1と支持枠4の間に
遊びが生じ、シリコン基板1の姿勢が定まらなくなって
しまう。
ン基板1と支持枠4を柔軟層203を介してネジ201
とアダプター202により固定するより、シリコン基板
1と支持枠4を強固に固定することができ、ネジ201
が若干緩んだ場合でも、縮んでいた柔軟層203が伸び
ることにより締め付け力を保持することができる。
対応する実施例21の他の実施例となる実施例22に係
るX線マスクの接合時を説明するための断面図である。
同図(a)は接合前のシリコン基板を、同図(b)は空
間がない場合の接合後のX線マスクを表す断面図であ
り、同図(c)は隙間を介してシリコン基板と支持枠と
を接合した状態の本実施例を示すX線マスクの断面図で
ある。図中、204は支持枠アダプター、205基板ア
ダプターである。
より支持枠4にネジ201を固定し、次に、基板アダプ
ター205とアダプター202によりシリコン基板1を
固定し、マスクが完成する。このようにして、隙間を介
してシリコン基板1と支持枠4とを接合したことによ
り、支持枠4の平面度に依存しないで、シリコン基板1
と支持枠4を強固に固定することができる。また、この
工程時間は数分程度と非常に短かい。
ン基板1と支持枠4とを隙間を介して固定するより、支
持枠4の平面度に依存しないで、シリコン基板1と支持
枠4を強固に固定することができる。
対応する実施例23に係るX線マスクの接合工程を説明
する断面図である。同図(a)は接合前のシリコン基板
を、同図(b)は柔軟層がなく、固定場所が一周の場合
のX線マスクの断面図、同図(c)は柔軟層を介して接
合し、シリコン基板と支持枠との固定場所が2周の場合
の本実施例を示すX線マスクの断面図である。図中、1
はシリコン基板、2はメンブレン、3はX線吸収体、4
は支持枠、201はネジ、202はアダプター、203
は柔軟層である。
を、柔軟層203を介して、ネジ201とアダプター2
02を用いて同心円上に2周以上固定し、マスクが完成
する。同心円上に2周以上固定部があるために、シリコ
ン基板1の平面度を制御することができる。
ン基板と支持枠とを同心円状に2周以上の場所で固定す
るようにしたので、長期に亙り強固に位置ずれを起こす
ことなくシリコン基板1と支持枠4とを固定できる。
対応する実施例23の他の実施例となる実施例24に係
るX線マスクの接合工程を説明する断面図である。同図
(a)は接合前のシリコン基板を、同図(b)は隙間が
なく、固定場所が一周の場合のX線マスクの断面図、同
図(c)は隙間を介して接合し、シリコン基板と支持枠
との固定場所が2周の場合の本実施例を示すX線マスク
の断面図である。図中、1はシリコン基板、2はメンブ
レン、3はX線吸収体、4は支持枠、201はネジ、2
01’は関節を介して自在に曲げられるようになされた
ネジ、202はアダプター、204は支持枠アダプタ
ー、205は基板アダプターである。
基板1と支持枠4を、隙間を設けてネジ201’と支持
枠アダプター204により支持枠4とネジ201’を固
定し、次に、基板アダプター205とアダプター202
によりシリコン基板1を同心円状に2周以上固定し、マ
スクが完成する。これにより、支持枠平面度に依存しな
いで、隙間を介して強固にシリコン基板1と支持枠4を
固定することができる。さらに、同心円上に2周以上固
定部があるためにシリコン基板1の平面度を制御するこ
とができる。
ン基板1と支持枠4を隙間を設けてネジにより固定し、
シリコン基板1を同心円状に2周以上固定するようにす
るので、支持枠平面度に依存しないで、隙間を介して強
固にシリコン基板1と支持枠4を固定することができ、
かつ同心円上に2周以上固定部があるためにシリコン基
板1の平面度を制御することができるという効果があ
る。
項19と20に対応する実施例25に係るX線マスクの
製造装置を示す構成図である。図28は基板平面度の計
測工程を示し、レーザー光源251とミラー253およ
び受光素子252により平面度計測部254を構成して
いる。また、262は表示装置、261は記憶装置であ
る。電子線リソグラフィー用ホルダー221にシリコン
基板1が装着されている状態での基板平面度を上記平面
度計測部254で計測し、記憶装置261に記憶させる
ようになされている。
子線リソグラフィー用ホルダー221にシリコン基板1
が装着されている状態での基板平面度の計測および記憶
後、X線吸収体3のパターンを形成し、シリコン基板1
と支持枠4を接合する時の状態を示すもので、図中、2
71は平面度調整機構272と支持枠固定部273を備
えた接合装置である。支持枠4と基板1は図26と図2
7に示したように同心円状に2周以上固定部を有してい
る。
計測したシリコン基板1の平面度を表示装置262によ
り表示させ、平面度計測部254により、接合装置に装
着された基板1の平面度を計測し、併せて表示させる
と、平面度の違いが分かる。この違いをなくすように、
平面度調整機構272で所定の精度にまで調整する。こ
のようにすることで、メンブレン2が電子線リソグラフ
ィー時と同じ状態に保たれ、パターンの位置ずれがなく
なる。
リソグラフィー工程前に計測したシリコン基板1の平面
度と接合装置に装着されたシリコン基板1の平面度を併
せて表示させて、平面度の違いをなくすように、平面度
調整機構272で所定の精度にまで調整するすること
で、メンブレン2が電子線リソグラフィー時と同じ状態
に保たれ、パターンの位置ずれがなくなるという効果が
ある。
22に対応する実施例26を示す断面図である。図にお
いて、1はシリコン基板、2はメンブレン、107は5
%フッ酸水溶液、108はアライメント精度改善のため
のメンブレン2の可視光透過率向上策として用いられる
反射防止膜としてのスピンーオンーガラス(以下、SO
Gと称す)である。
本図ではバックエッチされたメンブレン付きシリコン基
板である。同図(b)で上記シリコン基板をフッ酸水溶
液中で洗浄した。そして、同図(c)においてメンブレ
ン2の可視光透過率の改善のためメンブレン2両面にS
OGを塗布した。ここで、工程(b)を省略するとSO
Gの均一性は悪かったが、メンブレン2表面をSOG塗
布前にフッ酸水溶液で洗浄することにより均一性にすぐ
れた平坦なSOG膜が得られた。さらに、SOGの溶媒
を高沸点(100℃以上)化することにより、メンブレ
ン2上でもシリコン基板1上と同様の膜質が得られた。
エッチ済みのメンブレン2にSOGを塗布する際に、S
OGの溶媒を100℃以上とすることにより、メンブレ
ン2上でもシリコン基板1上と同様の膜質が得られ、ま
た、メンブレン2表面をSOG塗布前にフッ酸水溶液で
洗浄することにより均一性にすぐれた平坦なSOG膜が
得られるという効果がある。
対応する実施例27に係るX線マスクの製造方法を示す
工程図である。図中、10は工程中のX線マスク、15
0は台、151はパッキン、152はテフロン製の重
り、153はシリコン基板1をエッチングするためのエ
ッチング液で、フッ酸と硝酸の混合水溶液である。ま
た、160はパターン保護膜である。
が完了してからバックエッチを行っている。このX線マ
スクでは、反射防止膜21としてSOGを用いたが、も
し、パターン保護膜160がなければ、雰囲気に拡散し
たフッ化水素によりSOGが、強いてはX線吸収体3の
パターンがダメージを受ける。ここでは、保護膜160
として、感光性ネガレジスト(シップレー、AZ135
0)を用い、バックエッチ前に回転塗布した。バックエ
ッチ後にアセトンによって上記保護膜160を除去した
が、パターンには全くダメージがなかった。
のX線マスクをバックエッチする際に、X線吸収体3の
パターンを保護するための保護膜160を塗布してバッ
クエッチするようにしたので、X線吸収体3のパターン
がダメージを受けることはないという効果がある。
対応する実施例28に係る説明図である。図中、10は
工程中のX線マスクで、本図ではバックエッチが完了し
た時点にある。170はチャンバ、171はスペーサ、
172はガス導入管、173はプラズマ、174はステ
ージである。
してスペーサ171を介してステージ174上に置かれ
ている。本実施例では、メンブレン2として炭化珪素
(SiC)を用いたが、バックエッチ後のメンブレン裏
面は水洗のみでは完全に清浄にできない。また、バック
エッチ時の反応によって異常膜が発生することもあり、
可視光透過率の面内均一性を損なっていた。
He=6:47:47の成分比のガスのをチャンバ内に
導入し、圧力0.2Pa、マイクロ波200W、RFパ
ワー0.3W/cm2 、ステージ温度ー50℃の条件で
プラズマ173を発生させ、その中にメンブレン裏面を
1〜5分間さらした。その結果、バックエッチ直後に発
生していた異常膜は完全に除去され、メンブレンの可視
光透過率の面内均一性が向上した。
エッチ後のX線マスクのメンブレンの裏面をフッ素を含
むガスを用いてドライエッチングで洗浄することによ
り、バックエッチ直後に発生していた異常膜は完全に除
去され、メンブレンの可視光透過率の面内均一性が向上
するという効果がある。
線マスクを製造するので、以下に記載されるような効果
を奏する。
れば、X線吸収体のアニール時に応力等をモニタするこ
とにより、その結果からアニール完了時点を決定するよ
うにしたため、再現性よく低応力の吸収体膜が得られる
という効果がある。
法によれば、X線吸収体を成膜した後、アニールによっ
て膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、所
望のアニール温度より低温で一回もしくは複数回のアニ
ールを行うとともにアニール後の膜応力を計測し、成膜
後の応力計測結果と、上記一回もしくは複数回のアニー
ル後の応力計測結果とに基づいて最終アニール温度を決
定し、その最終アニール温度でアニールを行うことによ
り、再現性良く低応力の吸収体膜が得られるという効果
がある。
ば、シリコン基板上にメンブレンの成膜を行った後に、
X線吸収体のエッチングストッパ層として非晶質のイン
ジウム・すず酸化物層を塗布成膜したので、その上に成
膜するX線吸収体のアモルファス化が容易になるという
効果がある。
法によれば、X線吸収体上の電子線描画したレジストの
表層部を現像した後、該レジストをエッチングすること
によりレジストパターンを形成し、該レジストパターン
をもとにX線吸収体のパターン形成を行うようにしたの
で、レジストパターンの寸法精度を、強いてはX線吸収
体のパターンの精度を改善し、X線マスクの高精度化に
寄与するという効果がある。
法によれば、X線吸収体上に直接マスキング層を形成す
るため、電子線リソグラフィー工程が不要となり、X線
マスクのパターン位置精度や寸法精度の改善が期待でき
るという効果がある。
マスクのパターン位置精度や寸法精度が向上し、微細パ
ターンの加工が可能となる。また、反射防止膜等を最適
化できるため、アライメント精度を向上させることがで
きるという効果を奏する。
法によれば、タングステンWを主成分とするX線吸収体
をエッチングする際に、エッチングマスクとの選択比が
良好なため、パターン寸法精度を高め、微細パターンの
エッチングが可能となる。また、エッチングストッパー
との選択比が良好なため、下地の性質を損なうことがな
い。さらに、エッチングストッパーとしてクロムの酸化
物を用いた場合、光の透過率を高めることができるた
め、マスクとウエハのアライメント効率を高めることが
できる。また、エッチングマスクの応力を低下できるた
め、パターンの位置精度を向上させることができるとい
う効果がある。
法によれば、メンブレン上にクロム酸化物層を設け、こ
の層をエッチングストッパーを兼ねた反射防止膜として
用いるようにしたので、反射防止膜を最適化でき、アラ
イメント精度を向上させることができるという効果があ
る。
法によれば、X線吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜上
に、第一中間層と該X線吸収体と同じ材料からなる第二
中間層とを順次成膜し、その上にレジストを塗布し、レ
ジストに形成したパターンを順次全3回のエッチングに
よって上記X線吸収体まで転写するすることにより、X
線吸収体のパターンニングが精度よく行われ、X線マス
クが高精度化されるという効果がある。
法によれば、X線吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜上
に、第一中間層と第二中間層とを順次成膜し、その上に
レジストを塗布し、レジストに形成したパターンを順次
全3回のエッチングによってX線吸収体まで転写する
際、塩素系及びフッ素系のガスを用いて上記第二中間
層、上記第一中間層、及び上記X線吸収体のエッチング
を行うときに、順次異なるガスを交互に用いてエッチン
グすることにより、X線吸収体のパターンニングが精度
よく行われ、X線マスクが高精度化されるという効果が
ある。
方法によれば、タングステンを主成分とするX線吸収体
をエッチングする際のエッチングマスク、エッチングス
トッパー、または反射防止膜のいずれかに、クロム酸化
物を用い、スパッタリング法によって成膜する際、クロ
ム、クロム酸化物、もしくはそれらの混合体のいずれか
をターゲットとし、不活性ガスのみ、もしくは不活性ガ
スに10%以下の酸素を添加して成膜するようにしたの
で、タングステンエッチングの際に選択比が良く比較的
低応力の膜が成膜可能になるという効果がある。
方法によれば、タングステンを主成分とするX線吸収体
をエッチングする際のエッチングマスクに、クロム酸化
物を用い、そのクロム酸化物をエッチングする際、塩素
ガスのみ、もしくは、塩素ガスに酸素を10%以下添加
して、電子サイクロトロン共鳴(ECR)法を用い、1
0mTorr以下の圧力でドライエッチングするので、
エッチングの選択比を良好にし、エッチング時のクロム
酸化物の側壁を垂直に形状にして適切なエッチングを行
うことができるという効果がある。
方法によれば、タングステンを主成分とするX線吸収体
をエッチングする際のエッチングマスクまたはエッチン
グストッパーの少なくとも一方に、クロムを用い、その
クロムをエッチングする際、塩素ガスに10%以上30
%以下の酸素を添加して、電子サイクロトロン共鳴(E
CR)法を用い、10mTorr以下の圧力でドライエ
ッチングすることにより、クロムの最適なエッチングを
行うことができるという効果がある。
方法によれば、タングステン単体またはタングステンに
チタンまたは窒素の少なくとも一方を含むアモルファス
状のX線吸収体をエッチングする際、CHF3やCHF3
にHeを含むガスに1%以上20%以下のSF6 ガスを
添加し、エッチング時のエッチャーのステージ温度を−
40℃以下に冷却し、電子サイクロトロン共鳴(EC
R)法を用い、10mTorr以下の圧力でドライエッ
チングすることにより、側壁部が垂直になり、最適なエ
ッチング形状を得ることができ、X線マスクのパターン
位置精度や寸法精度が向上するという効果がある。
方法によれば、X線吸収体のエッチング時に、低温に冷
却したステージとそのステージ上のマスク基板との間
に、窒素ガスまたはエッチングガスを流すようにするこ
とにより、工程中のマスク基板に供給される熱をステー
ジに逃してマスク基板を効果的に冷却することができ、
良好な熱伝導性を維持することができるという効果があ
る。
方法によれば、各種成膜工程及びその成膜工程に付随す
る加熱工程を経た後、電子線描画の直前に、シリコン基
板と支持枠とを接合するようにしたので、耐熱性は必要
でなく、加熱にともなう変質や劣化が無視でき、接合材
料選択の制約が少なくなり、X線マスクの強度に関する
信頼性が高まるという効果がある。
(1)長期にわたり強固に位置ずれを起こすことなく基
板と支持枠を固定できること、(2)万一、平面度・位
置不良が発生しても再調整することが可能となること、
(3)接着工程よりはるかに短時間になること、(4)
支持枠および基板のどちらかが損傷してたとしても、も
う一方の部材は再利用可能になり、マスク製造コストを
低減させることが可能になること、(5)パターン位置
精度が向上することなどの効果を奏する。
ば、シリコン基板と支持枠とをネジ止めしたので、シリ
コン基板と支持枠を強固に固定することができ、万一、
平面度が良好でなく、また、位置不良が発生しても再調
整可能であり、支持枠と基板のどちらかが損傷したとし
ても他方の部材は再利用が可能となり、マスク製造コス
トを低減できる。また、位置不良が発生しても再調整可
能であるため、調整によってパターン位置精度を向上さ
せることができるという効果がある。
ば、シリコン基板と支持枠とを柔軟層または隙間を介し
て固定するより、支持枠の平面度に依存しないで、シリ
コン基板と支持枠を強固に固定することができると共
に、シリコン基板と支持枠との間が緩んでも所定の締め
付け力を保持することができるいう効果がある。
ば、シリコン基板と支持枠とを同心円状に2周以上固定
するようにしたので、長期に亙り強固に位置ずれを起こ
すことなく強固にシリコン基板と支持枠を固定すること
ができ、かつ同心円上に2周以上固定部があるために支
持枠平面度に依存しないで、シリコン基板の平面度を制
御することができるという効果がある。
スクの製造装置および製造方法によれば、電子線リソグ
ラフィー工程前に計測したシリコン基板の平面度と接合
装置に装着されたシリコン基板の平面度を併せて表示さ
せて、平面度の違いをなくすように、平面度調整機構で
所定の精度にまで調整するすることにより、メンブレン
が電子線リソグラフィー時と同じ状態に保たれ、パター
ンの位置ずれがなくなるという効果がある。
方法によれば、バックエッチ済みのメンブレンにSOG
を塗布する際に、SOGの溶媒を100℃以上とするこ
とにより、バックエッチ済みのメンブレン上でも反射膜
として使用するSOGを均一に塗布でき、シリコン基板
上と同様の膜質が得られ、アライメント精度が向上する
という効果がある。
方法によれば、メンブレン表面をSOG塗布前にフッ酸
水溶液で洗浄することにより均一性にすぐれた平坦なS
OG膜が得られ、アライメント精度が向上するという効
果がある。
方法によれば、工程中のX線マスクをバックエッチする
際に、X線吸収体のパターンを保護するための保護膜を
塗布してバックエッチするようにしたので、X線吸収体
のパターンがダメージを受けることはないため、X線マ
スク製作の信頼性が向上するという効果がある。
造方法によれば、バックエッチ後のX線マスクのメンブ
レンの裏面をフッ素を含むガスを用いてドライエッチン
グで洗浄することにより、バックエッチ直後に発生して
いた異常膜は完全に除去され、メンブレンの可視光透過
率の面内均一性が向上し、アライメント精度が改善され
るという効果がある。
X線マスクの製造方法の説明図である。
X線マスクの製造方法の説明図である。
係るX線マスクの製造方法の説明図である。
X線マスクの断面図である。
X線マスクの製造方法を説明する工程図である。
示す断面図である。
係るX線マスクの製造方法を説明する工程図である。
X線マスクの製造方法を説明する構成図である。
X線マスクの製造方法を説明する構成図である。
るX線マスクのパターニング工程を示す断面図である。
係るX線マスクのパターニング工程を示す断面図であ
る。
係るX線マスクの製造方法を説明する工程図である。
係るX線マスクの製造方法の効果を説明するための断面
図である。
係るX線マスクの製造方法を説明する工程図である。
に係る応力−酸素濃度のグラフである。
に係る選択比−酸素濃度のグラフである。
に係る選択比−酸素濃度のグラフである。
に係る選択比−SF6 濃度のグラフである。
実施例17に係る選択比−圧力のグラフである。
に係るX線マスクの製造方法を示す工程図である。
に係るX線マスクの製造方法を示す工程図である。
に係るX線マスクの断面図である。
に係るX線マスクの断面図である。
に係る柔軟層の効果を説明するためのX線マスクの断面
図である。
に係るX線マスクの断面図である。
に係るX線マスクの断面図である。
に係るX線マスクの断面図である。
実施例25に係るX線マスクの平面度計測工程を示す説
明図である。
実施例25に係るX線マスクの接合工程を示す説明図で
ある。
実施例26に係るX線マスクの製造方法を示す断面図で
ある。
に係るX線マスクの製造方法を示す工程図である。
に係るX線マスクの製造方法を示す工程図である。
る。
る工程図である。
る工程図である。
Claims (24)
- 【請求項1】 X線吸収体を成膜した後、アニールによ
って膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、
X線吸収体が成膜された基板の温度上昇に伴う吸収体膜
応力または応力に相関する物理量を連続計測し、その計
測結果をもとにアニール完了温度を決定することを特徴
とするX線マスクの製造方法。 - 【請求項2】 X線吸収体を成膜した後、アニールによ
って膜応力を調整するX線マスクの製造方法において、
所望のアニール温度より低温で一回もしくは複数回のア
ニールを行うとともにアニール後の膜応力を計測し、成
膜後の応力計測結果と、上記一回もしくは複数回のアニ
ール後の応力計測結果とに基づいて最終アニール温度を
決定し、その最終アニール温度でアニールを行うことを
特徴とするX線マスクの製造方法。 - 【請求項3】 シリコン基板上にメンブレン成膜を行っ
た後に、X線吸収体のエッチングストッパ層として非晶
質のインジウム・すず酸化物層を塗布成膜したX線マス
ク。 - 【請求項4】 X線吸収体上の電子線描画したレジスト
の表層部を現像した後、該レジストをエッチングするこ
とによりレジストパターンを形成し、該レジストパター
ンをもとにX線吸収体のパターン形成を行うX線マスク
の製造方法。 - 【請求項5】 X線吸収体上に直接マスキング層を形成
するX線マスクの製造方法。 - 【請求項6】 タングステンを主成分とするX線吸収体
をエッチングする際のエッチングマスク、またはエッチ
ングストッパーの少なくとも一方に、クロム、クロム酸
化物、もしくはそれらの混合体のいずれかを用いるX線
マスクの製造方法。 - 【請求項7】 X線吸収体とメンブレン膜との間にクロ
ム酸化物層を設け、このクロム酸化物層をエッチングス
トッパーを兼ねた反射防止膜として用いるX線マスク。 - 【請求項8】 X線吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜
上に、第一中間層と該X線吸収体と同じ材料からなる第
二中間層とを順次成膜し、その上にレジストを塗布し、
レジストに形成したパターンを順次全3回のエッチング
によって上記X線吸収体まで転写するX線マスクの製造
方法。 - 【請求項9】 X線吸収体の成膜の後、該X線吸収体膜
上に、第一中間層と第二中間層とを順次成膜し、その上
にレジストを塗布し、レジストに形成したパターンを順
次全3回のエッチングによってX線吸収体まで転写する
際、塩素系及びフッ素系のガスを用いて上記第二中間
層、上記第一中間層、及び上記X線吸収体のエッチング
を行うときに、順次異なるガスを交互に用いてエッチン
グするX線マスクの製造方法。 - 【請求項10】 タングステンを主成分とするX線吸収
体をエッチングする際のエッチングマスク、エッチング
ストッパー、または反射防止膜の少なくとも一方に、ク
ロム酸化物を用い、そのクロム酸化膜をスパッタリング
法によって成膜する際、クロム、クロム酸化物、または
それらの混合体のいずれかをターゲットとし、不活性ガ
スのみ、または不活性ガスに10%以下の酸素を添加し
て成膜するX線マスクの製造方法。 - 【請求項11】 タングステンを主成分とするX線吸収
体をエッチングする際のエッチングマスクとしてクロム
酸化物を用い、そのクロム酸化膜をエッチングする際、
塩素ガスのみ、または、塩素ガスに酸素を10%以下添
加して、電子サイクロトロン共鳴法を用い、10mTo
rr以下の圧力でドライエッチングするX線マスクの製
造方法。 - 【請求項12】 タングステンを主成分とするX線吸収
体をエッチングする際のエッチングマスクまたはエッチ
ングストッパーの少なくとも一方に、クロムを用い、そ
のクロムをエッチングする際、塩素ガスに10%以上3
0%以下の酸素を添加して、電子サイクロトロン共鳴法
を用い、10mTorr以下の圧力でドライエッチング
するX線マスクの製造方法。 - 【請求項13】 タングステン単体またはタングステン
にチタンまたは窒素の少なくとも一方を含むアモルファ
ス状のX線吸収体をエッチングする際、CHF3 やCH
F3 にHeを含むガスに1%以上20%以下のSF6 ガ
スを添加し、エッチング時のエッチャーのステージ温度
を−40℃以下に冷却し、電子サイクロトロン共鳴法を
用い、10mTorr以下の圧力でエッチングするX線
マスクの製造方法。 - 【請求項14】 X線吸収体のエッチング時に、低温に
冷却したステージとこのステージ上の基板との間に窒素
ガスまたはエッチングガスを流すようにしたX線マスク
の製造方法。 - 【請求項15】 シリコン基板上に各種成膜を行う成膜
工程及びそれらに付随する加熱工程を経た後、電子線描
画の直前に、該シリコン基板を支持枠に接合するX線マ
スクの製造方法。 - 【請求項16】 支持枠、該支持枠上に固定されたシリ
コン基板、該シリコン基板上に形成されたX線透過膜、
該X線透過膜上に形成されたX線吸収体のパターンを基
本構成要素とするX線マスクにおいて、上記シリコン基
板と上記支持枠とをネジ止めしたことを特徴とするX線
マスク。 - 【請求項17】 支持枠、該支持枠上に固定されたシリ
コン基板、該シリコン基板上に形成されたX線透過膜、
該X線透過膜上に形成されたX線吸収体のパターンを基
本構成要素とするX線マスクにおいて、上記シリコン基
板と上記支持枠とを柔軟層または隙間を介して接合した
ことを特徴とするX線マスク。 - 【請求項18】 支持枠、該支持枠上に固定されたシリ
コン基板、該シリコン基板上に形成されたX線透過膜、
該X線透過膜上に形成されたX線吸収体のパターンを基
本構成要素とするX線マスクにおいて、上記シリコン基
板と上記支持枠とを同心円状に2周以上の場所で固定し
たことを特徴とするX線マスク。 - 【請求項19】 基板の平面度を計測する平面度計測手
段と、その計測結果を記憶・表示する手段と、基板の平
面度を調整する調整手段とを備えたX線マスクの製造装
置。 - 【請求項20】 電子線リソグラフィー前に基板の平面
度を計測・記憶し、接合時に記憶した平面度に合わせる
べく基板の平面度を調整し、支持枠に基板を固定させる
X線マスクの製造方法。 - 【請求項21】 バックエッチ済みのメンブレンにSO
Gを塗布する工程を含むX線マスクの製造方法におい
て、SOGの溶媒の沸点を100℃以上とするX線マス
クの製造方法。 - 【請求項22】 シリコン基板上に成膜されたメンブレ
ンの表面をフッ酸水溶液で洗浄するX線マスクの製造方
法。 - 【請求項23】 シリコン基板上にメンブレンを成膜
し、そのメンブレン上にX線吸収体のパターンを形成し
た工程中のX線マスクをバックエッチする際に、上記X
線吸収体のパターンを保護するためのレジストを塗布し
てバックエッチするX線マスクの製造方法。 - 【請求項24】 バックエッチ後のX線マスクのメンブ
レンの裏面をフッ素を含むガスを用いてドライエッチン
グで洗浄するX線マスクの製造方法。
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- 1993-09-20 JP JP23318793A patent/JP3833274B2/ja not_active Expired - Fee Related
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