JPH0713412U - 樹脂含浸濾紙 - Google Patents
樹脂含浸濾紙Info
- Publication number
- JPH0713412U JPH0713412U JP4591093U JP4591093U JPH0713412U JP H0713412 U JPH0713412 U JP H0713412U JP 4591093 U JP4591093 U JP 4591093U JP 4591093 U JP4591093 U JP 4591093U JP H0713412 U JPH0713412 U JP H0713412U
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- JP
- Japan
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- resin
- filter
- surface side
- impregnated
- paper
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 濾紙に含浸させる樹脂を、原紙の表面側に6
0〜70%、裏面側に30〜40%に配分して含浸さ
せ、樹脂膜により閉塞される小さな濾孔が裏面側に集中
するのを防ぎ、濾過性能が樹脂によって悪化するのを防
止する。 【構成】 原紙2の繊維3に樹脂4を含浸させる。原紙
2は裏面側2bの繊維組織が密で小さな濾孔の比率が高
いが、樹脂の付着比率を裏面側に少なくしてあるので、
樹脂膜4aによって閉塞される濾孔が裏面側に集中する
ことなく、表面側にも分散される。従って目詰まり寿命
や清浄効率が従来のもののように樹脂によって悪化する
ことが防止される。
0〜70%、裏面側に30〜40%に配分して含浸さ
せ、樹脂膜により閉塞される小さな濾孔が裏面側に集中
するのを防ぎ、濾過性能が樹脂によって悪化するのを防
止する。 【構成】 原紙2の繊維3に樹脂4を含浸させる。原紙
2は裏面側2bの繊維組織が密で小さな濾孔の比率が高
いが、樹脂の付着比率を裏面側に少なくしてあるので、
樹脂膜4aによって閉塞される濾孔が裏面側に集中する
ことなく、表面側にも分散される。従って目詰まり寿命
や清浄効率が従来のもののように樹脂によって悪化する
ことが防止される。
Description
【0001】
この考案は、内燃機関の吸入空気濾過や空調用の空気濾過等に用いられるエア フィルタ用の樹脂含浸濾紙に関する。
【0002】
従来天然繊維を主体として抄紙し、これにアクリル樹脂等で樹脂加工(樹脂含 浸処理)をして濾材を強化したものがある。例えば内燃機関のエアクリーナ用の 濾紙は濾孔径が通常50μ以下であり、これにアクリル樹脂等の樹脂を原紙に対 し20〜30重量%含浸させている。これが通常のノンキアあるいはローキュア 濾紙である。
【0003】 また特に難燃性が要求される空調用のエアフィルタ濾材は、濾孔径は適宜に選 択されるが、樹脂にほぼ等量の難燃剤を混合するため、原紙に対し50〜60重 量%の樹脂を含浸させている。すなわち樹脂含浸量は前期内燃機関のエアクリー ナ用濾紙などに較べてほぼ倍量になっている。
【0004】 これらの樹脂は濾紙の表面側も裏面側もほぼ均一の付着量になるように含浸さ せている。
【0005】
従来の前記の濾紙は樹脂により繊維が強化されるが、一方樹脂により濾孔を樹 脂膜で閉塞してしまい濾過性能{DHC(所定の抵抗値増加までのダスト捕捉量 、すなわち目詰まり寿命)、圧力損失および清浄効率(濾過精度)}を悪化させ る傾向がある。この傾向は濾孔の細かい濾材ほど大であり、また樹脂量が多いほ ど大である。
【0006】 その理由は繊維間にまたがる樹脂膜によって濾孔が塞がれるためである。この 場合濾孔径の小さいものほど塞がれやすい。その分だけ抵抗が大となり圧力損失 やDHCが悪化し、また比較的小径の濾孔のほうが多く塞がれるため、通過可能 面積減少分だけ通過流速が早くなるとともに平均濾孔径が大きい方へ移行するの で、平均的にダストが通過容易となり清浄効率も悪化する。
【0007】 ところで濾紙の原紙は抄紙工程において原紙の表面側より裏面側のほうが繊維 密度が大、すなわち濾孔径が小となる傾向がある。従って前記の樹脂による濾孔 の閉塞は裏面側において顕著に発生し、濾孔の閉塞が集中する傾向となりこれが 前記濾過性能の悪化に大きな影響を与えていた。
【0008】
この考案は濾紙の原紙に含浸させる樹脂(難燃剤を混入したものを含む)を濾 紙の表面側に60〜70%裏面側に30〜40%としたものである。
【0009】
この考案の樹脂含浸濾紙は、表面側から空気を流入させて濾過する。繊維間に わたる樹脂膜によって閉塞される濾孔は、裏面側におて樹脂の付着量を少くして ある(表面側に対し50〜60%程度)ので小さい濾孔径が多い裏面側において 従来のものに比して閉塞される濾孔が少ない。また表面側は比較的濾孔径の大な るものが多いので、従来のものより樹脂付着量が多くても濾孔の閉塞の増加は少 ない。
【0010】
図1に請求項1の実施例を示す。樹脂含浸濾紙1は、天然繊維3を抄紙した原 紙2の繊維3表面に樹脂4を含浸させたものである。樹脂4は例えばアクリル樹 脂であり、繊維3の表面に被膜を形成して繊維3を強化している。繊維3は原紙 2の表面側2aに粗な、裏面側2bに密な組織で、濾孔径の分布状態は表面側2 aに大なるものの比率が多く、裏面側2bでは小なるものの比率が大である。
【0011】 樹脂4を原紙2に公知のキス加工またはスプレー散布により含浸させる。その 重量は全体として原紙2の重量の約25%であり、そのうち表面側2a65%、 裏面側2b35%に接分して、表面側、裏面側からそれぞれ加工する。
【0012】 樹脂4は繊維3に含浸されるが、繊維3間に樹脂膜4aが小さい濾孔にランダ ムに形成される。濾孔径分布は裏面側2bに小さいものが多いが、樹脂付着量を 裏面側2bに少なくしてあるので樹脂膜4aの形成が下流側に集中することはな く、従来のものに較べて少ない。表面側2aは比較的大径の濾孔が多いので樹脂 量が多くても濾孔の閉塞はそれほど発生しない。
【0013】 濾紙1は表面側2aから裏面側2bへ矢印5のようにエアを流す向きで使用さ れ、内燃機関のエアクリーナ用濾材として用いられる。
【0014】 請求項2の濾紙の実施例は図示しないが、原紙の濾孔径は特に限定されるもの でなく、用途に応じ適宜に定められる。また樹脂にはほぼ等量の難燃剤を混入し てあるので、原紙に対する付着量は図1のもののほぼ倍量(原紙重量の50%程 度)である。この樹脂が濾孔を閉塞する程度は原紙の濾孔径の大小によって異な るが、図1のものと同様、濾孔径分布において小さいものが多い裏面側の樹脂付 着量を裏面側に少くしてあるので、濾孔の閉塞が裏面側に集中することがない。 この濾紙は難燃性を具えているから空調用のエアフィルタとしても使用できる。
【0015】
この考案は樹脂の含浸量を濾孔径の大きい表面側に多く、濾孔径の小さい裏面 側に少なくしたので、樹脂による濾孔の閉塞が裏面側に集中する傾向がなく、分 散するので、従来の樹脂含浸濾材に較べて濾過性能を向上させることができ、目 詰まり寿命が長く、抵抗の低いしかも清浄効率の良いものとなる。
【0016】 また請求項2の樹脂含浸濾紙は、さらに難燃性が得られる。従って車両や家屋 の室内空調用等にも使用可能である。
【図1】実施例を示す濾材の断面図
2 濾紙の原紙 3 濾紙の繊維 4 樹脂 4a 樹脂膜
Claims (2)
- 【請求項1】 濾紙の表面側に60〜70重量%、下流
側に30〜40重量%の樹脂を付着させてなる樹脂含浸
濾紙 - 【請求項2】 濾紙の表面側に60〜70重量%、下流
側に30〜40重量%の配分で、難燃剤をほぼ等量に混
合した樹脂を付着させてなる樹脂含浸濾紙
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4591093U JPH0713412U (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 樹脂含浸濾紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4591093U JPH0713412U (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 樹脂含浸濾紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0713412U true JPH0713412U (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=12732406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4591093U Pending JPH0713412U (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 樹脂含浸濾紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0713412U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50102528U (ja) * | 1974-01-24 | 1975-08-25 | ||
JP2015504355A (ja) * | 2011-11-10 | 2015-02-12 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングMAHLE International GmbH | フィルター材料 |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP4591093U patent/JPH0713412U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50102528U (ja) * | 1974-01-24 | 1975-08-25 | ||
JP2015504355A (ja) * | 2011-11-10 | 2015-02-12 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングMAHLE International GmbH | フィルター材料 |
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