JPH07133755A - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

内燃機関の失火検出装置

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JPH07133755A
JPH07133755A JP27994893A JP27994893A JPH07133755A JP H07133755 A JPH07133755 A JP H07133755A JP 27994893 A JP27994893 A JP 27994893A JP 27994893 A JP27994893 A JP 27994893A JP H07133755 A JPH07133755 A JP H07133755A
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cylinder
exhaust
misfire
temperature
combustion
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JP27994893A
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Hiroshi Kikuchi
裕志 菊池
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡易な構成により全運転領域で失火を高精度に
検出する。 【構成】排気マニホールド7のブランチ部21,22,23,
24に、排気温度センサ31,32,33,34を設ける。そし
て、設定角度割込み信号が入力されると、REF信号用
クランク角センサ10の信号に基づいて、次に圧縮上死点
となる気筒を判別する(S4)。この時、次に圧縮上死
点となる気筒が第1気筒であれば(S8)、第2気筒の
排気弁が開弁直前で、第4気筒の排気弁が閉弁直前であ
るから、排気温度センサ32,34の検出値を夫々記憶する
(S10)。そして、該排気温度センサ34の検出値と、S
33で求めた排気弁開弁直後の排気温度センサ34の検出値
と、から失火の有無を検出する(S12,S13,S14)。
他の気筒についても、同様の方法により、失火の有無を
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の失火を検出
する装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関において失火が発生す
ると、未燃燃料の排出による排気有害成分の増大、触媒
コンバータの過熱化、アフターバーン、及び回転変動等
の種々の不具合が発生する。そこで、失火の発生を検出
し、失火検出時には、失火の発生を抑制するように燃料
噴射量、点火タイミング等を補正制御することが行なわ
れている。
【0003】なお、失火を検出する装置としては、従来
より、クランクシャフトの回転変動を検出して失火を検
出するもの(回転変動検出方式、例えば特開昭59−1
5675号公報に開示のもの)、筒内圧力の変動を検出
するもの(筒内圧力検出方式、例えば特開昭62−30
932号公報に開示のもの)、或いは排気の空燃比を検
出するもの(空燃比検出方式)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
失火検出装置では、以下のような問題があった。つま
り、回転変動検出方式のものでは、クランクシャフトの
回転変動の検出結果に基づいて失火を検出するため、駆
動系からの逆入力(不整路面走行時等)により誤検出し
てしまう場合があり、失火の検出精度が低かった。ま
た、制御ロジックが複雑で、コンピュータのメモリ容量
が増大する等の欠点もあった。
【0005】そして、筒内圧力検出方式のものでは、ア
イドル運転領域等の燃焼圧力の増大が比較的少ない領域
では、失火と正常燃焼との区別が難しく、失火検出精度
が低かった。また、高価な筒内圧力センサ、筒内圧力処
理用マイクロコンピュータ(周波数抽出・分析等)が必
要となると共に、細かなクランク角度毎に全気筒の筒内
圧力を記憶しておくための大きな容量のコンピュータが
必要になるという問題もあった。
【0006】また、空燃比検出方式のものでは、排気中
の酸素の濃度を検出するため応答性が悪いと共に、例え
ば空燃比がリーン側に固定されたような場合には、失火
によっても空燃比はリーンになるため、酸素センサの出
力からでは失火の検出が困難であるという問題があっ
た。本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされたもので
あり、簡易かつ安価な構成により全運転領域で失火を高
精度に検出することができる内燃機関の失火検出装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
る内燃機関の失火検出装置は、図1に示すように、内燃
機関の各気筒から排出される排気の温度を各気筒毎に検
出する排気温度検出手段Aと、各気筒の排気弁の閉弁時
期近傍を検出する排気弁閉弁時期検出手段Bと、前記排
気弁閉弁時期検出手段Bにより各気筒の排気弁の閉弁時
期近傍が検出されたときの前記排気温度検出手段Aの検
出値に基づいて失火の有無を検出する失火検出手段C
と、を備えて構成した。
【0008】
【作用】かかる構成を備える本発明は、前記失火検出手
段により、前記クランク角度検出手段により各気筒の排
気弁閉弁時期近傍が検出されたときの前記排気温度検出
手段の検出値に基づいて失火の有無を検出するようにし
た。つまり、排気弁開弁後から排気弁閉弁時期近傍とな
るまでの間で、排気温度検出手段を十分に高温の排気に
晒し、排気温度検出手段の検出値が、実際の排気温度に
近づいた状態において、失火の有無を検出するようにし
たので、比較的検出応答性の悪い排気温度検出手段を用
いても、失火の有無に大きな影響を受けた排気温度を高
精度に検出することができ、以って高精度な失火検出が
行なえる。
【0009】なお、筒内圧力(或いは図示平均有効圧
力)の変化に基づいて失火の検出を行なうものに較べ
て、アイドル運転領域等において失火の検出感度を向上
させることができる理由は、以下の点にある。すなわ
ち、オットーサイクル機関であっても、実際の燃焼サイ
クルは複合サイクルとなるため、燃焼行程における上死
点後所定期間は等圧燃焼(燃焼により筒内ガスに熱量が
供給されても、容積Vが増大するので、燃焼圧力Pが変
化しない状態)に近い燃焼が行なわれる。すなわち、こ
の期間において、筒内圧力検出手段により検出される筒
内圧力(燃焼圧力)Pが最大圧力Pmax 一定となってい
ても、燃焼温度(筒内温度)Tはこの間において更に最
高燃焼温度Tmax に向けて上昇を続けていることにな
る。したがって、燃焼圧力Pの変動幅(例えば圧縮初め
や圧縮終わりの筒内圧力若しくは失火時の最高圧力等
と、燃焼時の最大圧力Pmax との差)に比較して、燃焼
温度Tの変動幅(例えば圧縮初めや圧縮終わりの筒内温
度若しくは失火時の最高温度等と、燃焼時の最高温度T
max との差)は増幅されることになる。よって、燃焼温
度Tに直接影響を受ける排気温度を検出すれば、筒内圧
力に基づいて燃焼状態の変化を検出するものに較べて、
燃焼変化の検出感度が向上することになるのである。
【0010】
【実施例】以下に本発明にかかる実施例を図面に基づい
て説明する。図2において、機関1には、図示しないエ
アクリーナから吸気ダクト2、スロットル弁3及び吸気
マニホールド4を介して空気が吸入される。吸気マニホ
ールド4の各ブランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁5
が設けられている。この燃料噴射弁5は、ソレノイドに
通電されて開弁し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料
噴射弁であって、後述するコントロールユニット50から
の駆動パルス信号により通電されて開弁し、燃料ポンプ
から圧送されてプレッシャレギュレータにより所定圧力
に制御された燃料を、機関1に噴射供給する。本実施例
では、直列4気筒の機関について説明するが、勿論他の
型式であって構わない。
【0011】機関1の各燃焼室には点火栓6が設けられ
ており、これにより火花点火して混合気を燃焼させる。
そして、機関1からは、排気マニホールド7、排気ダク
ト8、排気浄化触媒としての三元触媒9、図示しない消
音装置を介して排気が大気中に排出される。ここで、三
元触媒9は排気中のCO,HCの酸化とNOX の還元を
行って排気を浄化するものである。
【0012】なお、前記排気マニホールド7の気筒毎の
ブランチ部21,22,23,24には、気筒毎の排気温度を検
出する排気温度センサ31,32,33,34がそれぞれ設けら
れている。これら排気温度センサ31,32,33,34の出力
信号は、後述のコントロールユニット50に入力されてい
る。前記ブランチ部21,22,23,24と、排気温度センサ
31,32,33,34とが、本発明にかかる排気温度検出手段
を構成する。
【0013】また、図2で図示しないカムシャフト或い
はクランクシャフトには、気筒判別(REF信号)用の
パルス信号を出力するREF信号用クランク角センサ10
と、クランク角度1度毎(POS信号)のパルス信号を
出力するPOS信号用クランク角センサ11と、が設けら
れている。これらのセンサの出力信号は、コントロール
ユニット50に入力される。
【0014】コントロールユニット50は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス等
を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種
センサからの入力信号を受け、燃料噴射弁5、点火栓6
の作動を制御する。なお、コントロールユニット50は、
失火検出手段としての機能を備えている。ここで、失火
検出手段としてのコントロールユニット50が行なう失火
検出制御について、図6,図7を参照しつつ、図3〜図
4のフローチャートに従って説明する。なお、本フロー
は、REF信号用クランク角センサ10の信号が入力と同
時に実行される図5に示す別ルーチンからの、POS信
号用クランク角センサ11のパルス信号数をハードウェア
タイマーにてカウントし該カウント値が設定値Kとなっ
た時に発せられる設定角度割込み信号毎に実行されるよ
うになっている。
【0015】なお、前記設定値Kは、図6に示すよう
に、例えば、次に圧縮上死点(TDC)となる気筒が第
1気筒である場合には、第2気筒の排気弁が開弁直前と
なり第4気筒の排気弁が閉弁直前となるクランク角度
(90度より小さな角度)に設定する。これは、後述す
るように排気温度センサの検出応答性をカバーするため
のものである。
【0016】図5に示すルーチンが、本発明にかかる排
気弁閉弁時期検出手段を構成する。ステップ1(図で
は、S1と記してある。以下、同様。)では、機関1が
始動中であるか否かを判断する。YESであれば、ステ
ップ40へ進み、NOであればステップ2へ進む。ステッ
プ2では、始動後所定時間経過したか否かを判断する。
YESであればステップ3へ進み、NOであればステッ
プ40へ進む。
【0017】ステップ3では、減速中(フューエルカッ
ト中)であるか否かを判断する。YESであれば、ステ
ップ40へ進み、NOであればステップ4へ進む。ステッ
プ4では、REF信号用クランク角センサ10の信号に基
づいて、次に圧縮上死点(TDC)となる気筒を判別で
きたか否かを判断する。YESであればステップ5へ進
み、NOであればステップ37へ進む。
【0018】ステップ5では、次に圧縮上死点(TD
C)となる気筒が第1気筒であるか否かを判断し、YE
Sであればステップ6へ進み、NOであればステップ13
へ進む。ステップ6では、図6,図7に示すように、第
1気筒が圧縮上死点(TDC)となる気筒であれば、前
記設定角度割込み信号が入力されるときに、燃焼行程か
ら排気行程に移行する第2気筒の排気弁開弁直前の比較
的低温状態(排気に晒されていない状態)の第2気筒の
排気温度センサ32の検出値をA/D変換し、MEXT(2,
1)として記憶する。その後、ステップ7へ進む。
【0019】ステップ7では、図6,図7に示すよう
に、第1気筒が圧縮上死点(TDC)となる気筒であれ
ば、前記設定角度割込み信号が入力されるときに、排気
行程から吸気行程に移行する第4気筒の排気弁閉弁直前
の比較的高温状態(高温の排気に長時間晒されされ、実
際の排気温度に接近した検出値を出力できている状態)
の排気温度センサ34の検出値をA/D変換して、MEXT
(4,2)として記憶する。その後、ステップ8へ進
む。
【0020】ステップ8では、先のフロー実行時のステ
ップ30で求めた第4気筒の排気バルブの開弁直前の比較
的低温な排気温センサ34の検出値〔MEXT(4,1)〕
と、今回求めた第4気筒の排気弁の閉弁直前の比較的高
温な排気温センサ34の検出値〔MEXT(4,2)〕と、の
差Aを求める。つまり、排気が排気マニホールド7の第
4気筒のブランチ部24を流れていない低温状態と、排気
温センサ34が排気に十分に晒され高温状態を検出できて
いる状態(つまり、排気に晒される時間をできるだけ長
く取った状態での排気温度センサの検出値を用いること
で、検出応答性の比較的悪い排気温度センサを用いた場
合であっても、現実の排気温度に接近した検出値を得ら
れるようにしている。)と、の温度差〔A=MEXT(4,
1)−MEXT(4,2)〕を演算し、ステップ9へ進む。
【0021】ステップ9では、温度差Aと予め記憶して
ある失火判定温度差TJXとを比較し、A≧TJXであ
れば、ステップ10へ進む。一方、A<TJXであれば、
ステップ11へ進む。ステップ10では、A≧TJXと判断
された場合で、排気弁開弁直前時と排気弁閉弁直前時と
の排気温度差が、失火判定基準温度差以上であるので、
第4気筒については、燃焼により排気温度が十分に上昇
しており、正常な燃焼が行なわれている(失火していな
い)と判断し、FLGMIS4を0とした後、ステップ12へ進
む。
【0022】一方、ステップ11では、A<TJXと判断
された場合で、排気弁開弁直前時と排気弁閉弁直前時と
の排気温度差が、失火判定基準温度差より小さいので、
第4気筒については、排気温度が上昇しておらず、従っ
て正常な燃焼が行なわれていない(失火している)と判
断し、FLGMIS4を1とした後、ステップ12へ進む。ステ
ップ12では、前記MEXT(4,1)、MEXT(4,2)をリ
セットして、本フローを終了する。
【0023】なお、ステップ5において、次に圧縮上死
点となる気筒が第1気筒でないと判断されるとステップ
13へ進むが、ステップ13では、該気筒が第3気筒である
か否かを判断する。YESであればステップ14へ進み、
NOであればステップ21へ進む。ステップ14では、図
6,図7に示すように、第3気筒が次に圧縮上死点(T
DC)となる気筒であるので、前記設定角度割込み信号
が入力されるときに、燃焼行程から排気行程に移行する
気筒は第1気筒であるから、第1気筒の排気弁開弁直前
の比較的低温状態の第1気筒の排気温度センサ31の検出
値をA/D変換し、MEXT(1,1)として記憶し、ステ
ップ15へ進む。
【0024】ステップ15では、前記設定角度割込み信号
が入力されるときに、排気行程から吸気行程に移行する
気筒は第2気筒であるので、第2気筒の排気弁閉弁直前
の比較的高温状態の排気温度センサ32の検出値をA/D
変換して、MEXT(2,2)として記憶する。その後、ス
テップ16へ進む。ステップ16では、先のフロー実行時の
ステップ6で求めた第2気筒の排気弁開弁直前の排気温
センサ32の検出値〔MEXT(2,1)〕と、今回求めた第
2気筒の排気弁閉弁直前の比較的高温な排気温センサ32
の検出値〔MEXT(2,2)〕と、の差Aを求める。つま
り、A=〔MEXT(2,1)−MEXT(2,2)〕を演算
し、ステップ17へ進む。
【0025】ステップ17では、該温度差Aと予め記憶し
てある前記TJX(失火判定基準値)とを比較し、A≧
TJXであれば、ステップ18へ進む。一方、A<TJX
であれば、ステップ19へ進む。ステップ18では、A≧T
JXとなった場合で、失火判定基準値TJXより大きな
排気弁の開弁直前と閉弁直前との排気温度差があるの
で、第2気筒については、十分排気温度が上昇し正常に
燃焼が行なわれている(失火していない)と判断し、FL
GMIS2を0とした後、ステップ20へ進む。
【0026】一方、ステップ19では、A<TJXであ
り、失火判定基準値TJXより小さな排気温度差しかな
いので、第2気筒については、排気温度が上昇せず正常
な燃焼が行なわれていない(失火している)と判断し、
FLGMIS2を1とした後、ステップ20へ進む。ステップ20
では、前記MEXT(2,1)、MEXT(2,2)をリセット
して、本フローを終了する。
【0027】また、ステップ13で、第3気筒でないと判
断された場合には、ステップ21へ進むが、該ステップ21
では、次に圧縮上死点となる気筒が第4気筒であるか否
かを判断する。YESであればステップ22へ進み、NO
であればステップ29へ進む。ステップ22では、図6,図
7に示すように、第4気筒が次に圧縮上死点(TDC)
となる気筒であるので、前記設定角度割込み信号が入力
されるときに、燃焼行程から排気行程に移行する気筒は
第3気筒であるから、第3気筒の排気弁開弁直前の比較
的低温状態の第3気筒の排気温度センサ33の検出値をA
/D変換し、MEXT(3,1)として記憶し、ステップ23
へ進む。
【0028】ステップ23では、前記設定角度割込み信号
が入力されるときに、排気行程から吸気行程に移行する
気筒は第1気筒であるので、第1気筒の排気弁閉弁直前
の比較的高温状態の排気温度センサ31の検出値をA/D
変換して、MEXT(1,2)として記憶する。その後、ス
テップ24へ進む。ステップ24では、記憶してある第1気
筒の排気弁開弁直前の排気温センサ31の出力値〔MEXT
(1,1)〕と、今回求めた第1気筒の排気弁閉弁直前
の排気温センサ31の出力値〔MEXT(1,2)〕と、の差
Aを求める。つまり、A=〔MEXT(1,1)−MEXT
(1,2)〕を演算し、ステップ25へ進む。
【0029】ステップ25では、該温度差Aと予め記憶し
てある前記TJX(失火判定基準値)とを比較し、A≧
TJXであれば、ステップ26へ進む。一方、A<TJX
であれば、ステップ27へ進む。ステップ26では、A≧T
JXの場合であり、失火判定基準値TJXより大きな排
気弁の開弁直前と閉弁直前との温度差があるので、第1
気筒については、十分排気温度が上昇しており、正常に
燃焼が行なわれている(失火していない)と判断し、FL
GMIS1を0とした後、ステップ28へ進む。
【0030】ステップ27では、A<TJXであり、失火
判定基準値TJXより小さな排気温度差しかないので、
第1気筒については、燃焼に起因する排気温度が上昇し
ておらず、正常な燃焼が行なわれていない(失火してい
る)と判断し、FLGMIS1を1とした後、ステップ28へ進
む。ステップ28では、前記MEXT(1,1)、MEXT(1,
2)をリセットして、本フローを終了する。
【0031】そして、ステップ21で、第4気筒でないと
判断された場合には、ステップ29へ進むが、該ステップ
29では、次に圧縮上死点となる気筒は第2気筒であると
してステップ30へ進む。ステップ30では、図6,図7に
示すように、第2気筒が次に圧縮上死点(TDC)とな
る気筒であるので、前記設定角度割込み信号が入力され
るときに、燃焼行程から排気行程に移行する気筒は第4
気筒であるから、第4気筒の排気弁開弁直前の比較的低
温状態の第4気筒の排気温度センサ34の検出値をA/D
変換し、MEXT(4,1)として記憶し、ステップ31へ進
む。
【0032】ステップ31では、前記設定角度割込み信号
が入力されるときに、排気行程から吸気行程に移行する
気筒は第3気筒であるので、第3気筒の排気弁閉弁直前
の比較的高温状態の排気温度センサ33の検出値をA/D
変換して、MEXT(3,2)として記憶する。その後、ス
テップ32へ進む。ステップ32では、先のフロー実行時に
ステップ22で求めた第3気筒の排気弁開弁直前の排気温
センサ33の検出値〔MEXT(3,1)〕と、今回求めた第
3気筒の排気弁閉弁直前の排気温センサ33の出力値〔ME
XT(3,2)〕と、の差Aを求める。つまり、A=〔ME
XT(3,1)−MEXT(3,2)〕を演算し、ステップ33
へ進む。
【0033】ステップ33では、該温度差Aと予め記憶し
てある前記TJX(失火判定基準値)とを比較し、A≧
TJXであれば、ステップ34へ進む。一方、A<TJX
であれば、ステップ35へ進む。ステップ34では、A≧T
JXであるので、失火判定基準値TJXより大きな排気
弁の開弁直前と閉弁直前との温度差があるので、第3気
筒については、十分排気温度が上昇しており、正常に燃
焼が行なわれている(失火していない)と判断し、FLGM
IS3を0とした後、ステップ36へ進む。
【0034】ステップ35では、A<TJXであるので、
失火判定基準値TJXより小さな排気温度差しかないの
で、第3気筒については、排気温度が上昇しておらず、
正常な燃焼が行なわれていない(失火している)と判断
し、FLGMIS3を1とした後、ステップ36へ進む。なお、
ステップ37では、MEXT(1,1),MEXT(1,2),ME
XT(2,1),MEXT(2,2),MEXT(3,1),MEXT
(3,2),MEXT(4,1),MEXT(4,2)をリセッ
トして、リターンする。
【0035】上記フローにより、失火が検出された気筒
に対して、コントロールユニット50は燃料噴射量、点火
時期等を制御して、失火の発生を最小に抑制し、未燃燃
料の排出による排気有害成分の増大、触媒コンバータの
過熱化、アフターバーン、及び回転変動等を抑制するよ
うになっている。このように、本実施例によれば、各気
筒毎の排気弁の閉弁直前(排気に排気温度センサが十分
晒された高温状態)の検出値に基づいて、失火の有無を
検出するようにしたので、検出感度を向上させることが
でき、以って失火の判定精度を全運転領域において向上
させることができる。
【0036】なお、筒内圧力(或いは図示平均有効圧
力)の変化に基づいて失火の検出を行なうものに較べ
て、アイドル運転領域等において失火の検出感度を向上
させることができる理由は、以下の点にある。つまり、
実際の機関の燃焼過程は複合サイクルとなるため、燃焼
行程の上死点後所定期間は等圧燃焼(燃焼により筒内ガ
スに熱量が供給されても、容積Vが増大するので、燃焼
圧力Pが変化しない状態)に近い燃焼が行なわれること
になる。すなわち、この期間において、筒内圧力検出手
段により検出される筒内圧力(燃焼圧力)Pが最大圧力
Pmax 一定となっていても、燃焼温度(筒内温度)Tは
この間において更に最高燃焼温度Tmax に向けて上昇を
続けていることになる。したがって、燃焼圧力Pの変動
幅(例えば圧縮初めや圧縮終わりの筒内圧力若しくは失
火時の最大圧力と、燃焼時の最大圧力Pmax との差)に
比較して、燃焼温度Tの変動幅(例えば圧縮初めや圧縮
終わりの筒内温度若しくは失火時の最高温度と、燃焼時
の最高温度Tmax との差)は増幅されることになる。よ
って、燃焼温度Tに直接影響を受ける排気温度を検出す
れば、筒内圧力に基づいて燃焼状態の変化を検出するも
のに較べて、燃焼変化の検出感度が向上することになる
のである。
【0037】また、本実施例では、排気弁の開弁直前
(排気に排気温度センサが晒されていない低温状態)の
排気温度センサの検出値と、排気弁の閉弁直前(排気に
排気温度センサが十分晒された高温状態)の排気温度セ
ンサの検出値と、の温度差に基づいて、失火の有無を検
出するようにしているので、気筒間における燃焼バラツ
キやセンサのゲインバラツキ等の影響による御判断を抑
制することができるため、より高精度に失火の検出を行
なうことができる。
【0038】さらに、排気弁の開弁直前の排気温度セン
サの検出値と、排気弁の閉弁直前の排気温度センサの検
出値と、の温度差に基づいて、失火の有無を検出するよ
うにしているので、安価で検出応答性の悪い排気温度セ
ンサ(一般的なサーモカップル,サーミスタ等)を用い
ても、全運転領域において高精度に失火の有無を検出す
ることができる。つまり、温度差を求める際に、高温側
の検出値として、排気温度センサが排気に晒される時間
を最大に長く取った状態での検出値を用いるようにして
いるので、排気温度センサの検出値を実際の排気温度に
近い状態とすることができるので、比較的応答性の悪い
排気温度センサを用いることができるのである。
【0039】なお、上記の実施例では、排気弁開弁直前
と、排気弁閉弁直前と、の排気温度センサの検出値の差
を求めて、失火の有無を検出するようにして説明してき
たが、温度差を求めなくても排気弁閉弁直前の検出値
と、機関運転状態に応じて設定された失火判定基準値
と、の比較に基づいて、失火の有無を検出する構成とし
ても構わない。但し、この場合には、本実施例に較べ、
構成容易となるが、燃焼バラツキやセンサのゲインバラ
ツキ等の影響を抑制できない分、検出精度が低下するこ
とになる。
【0040】また、上記の実施例では、排気弁開弁直
前、或いは閉弁直前の検出値として説明したが、勿論、
排気弁の開弁時期近傍、或いは閉弁時期近傍であって構
わない。つまり、排気温度センサの検出値として、その
最小値(或いはその近傍)、及びその最大値(或いはそ
の近傍)を検出できる構成であれば構わない。なお、排
気温度センサの検出値をモニターして、その最小値、最
大値を検出し、より検出精度を高めることも考えられる
が、該方法では、モニターのための構成の複雑化、コン
ピュータ容量の増大等を招くことになる。
【0041】ところで、図8に示すように、前記失火判
定基準値TJXを、予め実験等により確認された機関負
荷Tpと機関回転速度Nとに基づく値として記憶してお
いて、運転状態に応じて失火判定基準値TJXを設定す
るようにして、より高精度な失火の検出を行なうように
することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
失火検出手段により、排気弁閉弁時期検出手段により各
気筒の排気弁の閉弁時期近傍が検出されたときの排気温
度検出手段の検出値に基づいて失火の有無を検出するよ
うにしたので、簡易な構成かつ比較的安価で検出応答性
の悪い排気温度検出手段によっても、全ての運転領域に
おいて、高精度な失火検出を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるブロック図
【図2】 本発明にかかる一実施例の全体構成図
【図3】 同上実施例における失火検出制御を示すフロ
ーチャート
【図4】 同上フローチャートのステップ21以降のステ
ップを説明するフローチャート
【図5】 同上実施例における設定角度割込み信号発生
ルーチンを説明するフローチャート
【図6】 同上実施例における失火検出制御を説明する
タイムチャート
【図7】 同上タイムチャートに示すa〜d時のA/D
変換処理を説明する図
【図8】 失火判定基準値TJXの設定にかかるフロー
チャート
【符号の説明】
1 機関 10 REF信号用クランク角センサ 11 POS信号用クランク角センサ 31 第1気筒用排気温度センサ 32 第2気筒用排気温度センサ 33 第3気筒用排気温度センサ 34 第4気筒用排気温度センサ 50 コントロールユニット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の各気筒から排出される排気の温
    度を各気筒毎に検出する排気温度検出手段と、 各気筒の排気弁の閉弁時期近傍を検出する排気弁閉弁時
    期検出手段と、 前記排気弁閉弁時期検出手段により各気筒の排気弁の閉
    弁時期近傍が検出されたときの前記排気温度検出手段の
    検出値に基づいて失火の有無を検出する失火検出手段
    と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の失火検出装置。
JP27994893A 1993-11-09 1993-11-09 内燃機関の失火検出装置 Pending JPH07133755A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040040066A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 현대자동차주식회사 디젤 엔진의 기통간 연소 편차 진단용 온도 측정 장치 및이를 이용한 연소 편차 진단 방법
DE102013014674A1 (de) * 2013-09-04 2015-03-05 Man Diesel & Turbo Se Verfahren zum Betreiben einer Brennkraftmaschine

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KR20040040066A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 현대자동차주식회사 디젤 엔진의 기통간 연소 편차 진단용 온도 측정 장치 및이를 이용한 연소 편차 진단 방법
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