JPH07132935A - プラスチックブロー成形缶 - Google Patents

プラスチックブロー成形缶

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JPH07132935A
JPH07132935A JP29896393A JP29896393A JPH07132935A JP H07132935 A JPH07132935 A JP H07132935A JP 29896393 A JP29896393 A JP 29896393A JP 29896393 A JP29896393 A JP 29896393A JP H07132935 A JPH07132935 A JP H07132935A
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JP
Japan
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molded
plastic blow
plastic
diameter
parison
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JP29896393A
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English (en)
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Youji Machinaga
洋二 待永
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 断熱性に優れたプラスチックブロー成形缶を
提供する。 【構成】 広口の口部を有するプラスチック製二軸延伸
ブロー成形缶であって、外缶部4と内缶部5とからなる
二重構造を有し、外缶部4及び内缶部5の上端が蓋部材
2とともに巻き締められているプラスチックブロー成形
缶である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は広口の口部を有するプラ
スチック缶に関し、特に、断熱性に優れたプラスチック
缶に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリエ
チレンテレフタレートにより代表される飽和ポリエステ
ル樹脂等からなる二軸延伸ブロー成形の広口缶は、極め
て優れた透明性及び表面光沢を有し、美麗で、ガスバリ
ヤー性、水分不透過性、耐内容物性及び保存性等に優れ
ている。また、燃焼時の発熱も少なく、焼却炉をいため
ることもない等、多くの利点を有している。そのため、
金属缶の代替品として、各種食料品や飲料用の缶として
広く利用されている。
【0003】ところで、上記各種食料品や飲料には飲食
するのに好適な温度がある。それらの中でもジュースや
スポーツドリンク等の飲料は美味しく飲むために冷却さ
れることが多い。しかし、冷却した直後に飲料を摂取す
る場合はよいが、一定時間経過した後に摂取せざるを得
ない場合もある。例えば、冷蔵庫で冷却した飲料を屋外
に持ち出して飲むことがあり、このような場合、できる
限り初期の温度を保持するのが好ましい。
【0004】しかしながら、通常のプラスチックブロー
成形缶では断熱性が小さいため、冷却した食料品や飲料
は、短時間で常温(雰囲気の温度)まで昇温してしま
い、所望の温度で摂取することが困難であった。
【0005】したがって本発明の目的は、断熱性に優れ
たプラスチックブロー成形缶を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、プラスチックブロー成形缶を外缶
部と内缶部とからなる二重の缶にすることにより、優れ
た断熱性を付与することができることを見出し、本発明
に想到した。
【0007】すなわち、広口の口部を有する本発明のプ
ラスチック製二軸延伸ブロー成形缶は、外缶部と内缶部
とからなる二重構造を有し、前記外缶部及び前記内缶部
の上端が蓋部材とともに巻き締められていることを特徴
とする。
【0008】
【実施例】本発明のプラスチックブロー成形缶を添付図
面を参照して以下詳細に説明する。
【0009】〔A〕プラスチックブロー成形缶の構成 図1は本発明の第一の実施例によるプラスチックブロー
成形缶を示す断面図である。プラスチックブロー成形缶
は、缶本体部1と、缶本体部1を密閉する蓋部材2とか
らなる。缶本体部1は、それぞれ二軸延伸ブロー成形さ
れた外缶部4と、外缶部4よりもわずかに小さい内缶部
5とからなる。外缶部4は、巻き締め用のフランジ部41
と、その下方に設けられた縮径部42と、胴部43と、底部
44とを有し、内缶部5は、巻き締め用のフランジ部51
と、胴部52と、底部53とを有し、それぞれのフランジ部
41、51は蓋部材2と巻き締め部45を構成する。
【0010】本実施例による巻き締め部45は、二重巻き
締め(ダブルシーム)となっている。すなわち、蓋部材
2が、外缶部4及び内缶部5のフランジ部41、51と重な
り合い、その重なり合う部分が外側上方から内側へ折り
曲げられ、缶本体部1をシールし、それとともに内缶部
5が外缶部4に固定されている。
【0011】以上のような構成を有するプラスチックブ
ロー成形缶は、外缶部4と内缶部5との間に空気の層を
有するため、断熱性に優れる。
【0012】次に、本発明の第二の実施例によるプラス
チックブロー成形缶の断面図を図2に示す。このプラス
チックブロー成形缶は、第一の実施例の缶とほぼ同様の
構成を有するが、外缶部4の底部44及び内缶部5の底部
53の中央部には凹部46、54が設けられている。
【0013】本実施例による内缶部5の底部53の下端55
は、外缶部4の凹部46において、底部44の下端47から中
心方向に向かう斜面に接している。このように、下端55
と凹部46の斜面とを接触させることにより、内缶部5と
外缶部4とを同軸の位置関係となるように固定すること
ができる。
【0014】本発明の第三の実施例によるプラスチック
ブロー成形缶の断面図を図3に示す。このプラスチック
ブロー成形缶も、第一の実施例の缶とほぼ同様の構成を
有するが、外缶部4の底部44及び内缶部5の底部53はそ
れぞれ凹状に形成され、各底部44、53の中心部には、下
方に凸の位置決め部48及び56が設けられている。
【0015】本実施例による内缶部5の位置決め部56
は、外缶部4の位置決め部48と係合している。このよう
に、位置決め部56と位置決め部48とを係合させることに
より、内缶部5と外缶部4とを同軸の位置関係となるよ
うに固定することができる。
【0016】本発明の第四の実施例によるプラスチック
ブロー成形缶の断面図を図4に示す。このプラスチック
ブロー成形缶も、第一の実施例の缶とほぼ同様の構成を
有するが、外缶部4と内缶部5との間に断熱物質6が充
填されている。このように断熱物質6を充填することに
より、プラスチックブロー成形缶の断熱性をさらに向上
させることができる。
【0017】本発明の第五の実施例によるプラスチック
ブロー成形缶の断面図を図5に示す。このプラスチック
ブロー成形缶も、第一の実施例の缶とほぼ同様の構成を
有するが、蓋部材2の上からオーバーキャップ3が被せ
られており、蓋部材2とオーバーキャップ3との間の空
気層の存在によりさらに断熱性に優れたものとなってい
る。このようなオーバーキャップ3を設けた場合、オー
バーキャップ3を取り外すことにより、蓋部材2の上か
ら効率良く内容物を冷却することができる。
【0018】以上述べた各プラスチックブロー成形缶に
おいて、外缶部4及び内缶部5の各部の延伸倍率は、フ
ランジ部41、51で5倍以上で6倍未満、フランジ部の下
部領域で4倍以上で6倍未満、胴部43、52で6倍以上と
するのが好ましい。また、外缶部4のフランジ部41の下
部領域に設けた縮径部42は、胴部43より肉厚に形成する
のが好ましい。
【0019】各部の延伸倍率の限定理由は以下の通りで
ある。フランジ部41、51の延伸倍率が5倍未満ではこの
部分の柔軟性が低下する。また6倍以上の延伸とする
と、適切なフランジ肉厚を得ることができない。本発明
者の研究によれば、安定した巻締めには延伸倍率5〜6
倍の中延伸が良い。このような延伸倍率とすると、二重
巻き締めした場合になじみが良く、良好な強度も得られ
る。
【0020】フランジ部41、51の下部領域は、フランジ
部41、51を巻き締めた際に、亀裂、変形等を生じないた
めにリジット性を向上させる必要がある。このため、フ
ランジ部41、51の下部領域を(胴部43、52に比べて)肉
厚に形成するのがよい。そのためには、延伸倍率を4倍
以上6倍未満とするのが好ましい。延伸倍率が3倍未満
では、肉厚が大きくなり過ぎ、弾性が低下して亀裂が生
じやすく、延伸倍率を6倍以上とすると、肉厚が薄くな
り過ぎてフランジ部を巻き締めた際の変形等を防止し得
るだけの十分なリジット性が得られない。また、本実施
例では縮径部42は外缶部4のみに設けたが、このように
フランジ部の下部に縮径部42を形成すると、この部分の
リジット性が向上し、密封する際の折れ、変形を防止す
ることができる。一方、胴部43、52については、その延
伸倍率が6倍未満となると、十分な強度を得ることがで
きなくなる。
【0021】このような構成の缶本体部1とすると、ダ
ブルシームを施した際にフランジ部の下部領域が変形す
ることがない。また、たとえば金属製の蓋部材2を巻き
締めして装着しても亀裂等が発生しない。さらに、変形
しやすいフランジ部の下部領域を肉厚化することにより
リジット性を向上させ、ダブルシームを施した際の変形
等が防止される。
【0022】〔B〕製造方法 以上述べたプラスチックブロー成形缶の製造方法を説明
する。 (1)パリソンの製造 図6は外缶部4及び内缶部5を製造することができるパ
リソンの一例を示す断面図である。パリソン7はサポー
トリング部(図中のa)を有する口部71と、胴部72と、
底部73とを有する。
【0023】図6からわかるように、パリソンの胴部72
において、口部71に続く胴部上部分は口部71と同様の径
を有するように拡径して拡径状胴部74となっており、下
部は縮径状胴部75となっている。また、パリソンの肉厚
は口部71と拡径状胴部74では幾分薄め(縮径状胴部75に
比して) となっている。この拡径状胴部74は、後述する
中間成形体において口部の下に形成される拡径部となる
部位である。
【0024】またパリソン7は、その底部73の肉厚が胴
部72の肉厚より、わずかに薄くなるように形成されてい
る。このようにすることで底部73を胴部72より低い温度
まで冷却することができ、これによって、延伸時のロッ
ドによる縦延伸で、底部73を突き破ることなく胴部を延
伸することができる。
【0025】まず、図6に示す形状のパリソン7を射出
成形により形成する。射出成形はパリソン7に対応する
形状のキャビティを有する射出成形型を用いて常法によ
り行なうことができるが、樹脂をキャビティ内に射出し
た後に、射出成形型を急冷することによりパリソンを構
成する樹脂をそのガラス転位温度以上固化温度以下の温
度まで冷却するのがよい。なお射出成形型の急冷は、型
内に設けられた通路に冷媒を流し込む等の手段により行
なうことができる。
【0026】(2)二軸延伸ブロー成形 パリソン7の各部の温度が、用いた樹脂のガラス転位温
度以上固化温度以下となったところで、パリソン7を射
出成形型から取り出し、パリソン7の各部の温度がガラ
ス転位温度より低くなる前に、二軸延伸ブロー成形を行
なう。なお、この成形は、公知の二軸延伸ブロー成形法
により行うことができる。
【0027】図7は、図6のパリソンを二軸延伸ブロー
成形することにより得られる中間成形体の一例を示す断
面図であり、中間成形体8は、上から順に口部81と、拡
径部82と、縮径部83と、胴部84と、底部85とからなり、
底部85の底面中央部にはわずかに凹んだ凹部85aが形成
されている。なお、外缶部4と内缶部5とはほぼ同様の
形状を有するため、外缶部4の中間成形体を例にとって
以下説明する。
【0028】ここで、中間成形体8の拡径部82は、図6
に示すパリソン7の拡径状胴部74が延伸されてなる部分
である。また中間成形体の縮径部83は、図6のパリソン
の縮径状胴部75における上部分75aが延伸されてなる。
この部分75aはパリソンの拡径状胴部74より肉厚となっ
ており、またブロー成形金型の縮径部83に対応する部分
の径が小さくなっているので、中間成形体の縮径部83は
肉厚となる。また、胴部84は大きく延伸されて薄肉で、
しかも延伸効果により大きな強度を有するものとなる。
なお、パリソンの底部は胴部よりも低い温度に調節され
ているので、胴部の方が延伸されやすく、これにより胴
部は十分に延伸され、一方、底部はほとんど延伸されな
い。。
【0029】このような一次ブロー成形容器8におい
て、各部の延伸倍率は、口部81が未延伸、拡径部82が5
倍以上6倍未満の中延伸、縮径部83が4倍以上6倍未満
の中延伸、円筒状の胴部84が6倍以上の高延伸である。
【0030】(3)外缶部及び内缶部の製造 図7に示すような中間成形体を得たならば、この容器の
拡径部の底壁部(例えば図7中のCの位置)を切断し、
外缶部4とする。なお、切断されてなる外缶部4の開口
部分には、図7から容易にわかるように、フランジ部41
が形成されることになる。内缶部5も同様にして製造す
る。
【0031】(4)巻き締め 得られた内缶部5を外缶部4の中に挿入し、各々のフラ
ンジ部41、51を重ね合わせ、内缶部5を外缶部4内の所
定の位置に設置する。重ね合わせたフランジ部41、51の
上に蓋部材2を設置し、上述したように巻き締める。こ
の巻き締め部45にオーバーキャップ3を嵌合させ、目的
とするプラスチックブロー成形缶とする。
【0032】なお、図4に示すように外缶部4及び内缶
部5の間に発泡性ポリスチレン等の粒状の断熱材6を充
填する場合、適量の断熱材6を外缶部4の中に入れ、断
熱材6が外缶部5と内缶部4との間に行き渡るように、
外缶部5(又は内缶部4)を回転させながら内缶部4を
挿入し、その後蓋部材2とともにフランジ部41、51を巻
き締めればよい。
【0033】〔C〕材質 缶本体部1を形成するプラスチックとしては、二軸延伸
ブロー成形が可能な熱可塑性樹脂であれば特に制限はな
いが、ポリエステル系のものが好ましい。
【0034】ポリエステル樹脂としては、飽和ジカルボ
ン酸と飽和二価アルコールとからなる熱可塑性樹脂が使
用できる。飽和ジカルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン-1,4- 又は2,6-ジ
カルボン酸、ジフェニルエーテル-4,4′−ジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸類、ジフェノキシエタンジ
エタンジカルボン酸類等の芳香族ジカルボン酸類、アジ
ピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、デカン-1,10-ジカ
ルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等を使用することがで
きる。また飽和二価アルコールとしては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、ドデカメチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール等の脂肪族グリコール類、シクロヘキサンジメ
タノール等の脂環族グリコール、2,2-ビス(4′−β−ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパン、その他の芳香族
ジオール類等を使用することができる。このような飽和
ジカルボン酸と飽和二価アルコールとからなるポリエス
テル樹脂としては、テレフタル酸とエチレングリコール
とからなるポリエチレンテレフタレートを用いるのが好
ましい。
【0035】上記ポリエステル樹脂は、固有粘度が 0.5
〜1.5 、好ましくは0.55〜0.8 の範囲の値を有する。ま
たこのようなポリエステルは、溶融重合で製造され、 1
80〜250 ℃の温度下で減圧処理または不活性ガス雰囲気
で熱処理されたもの、または固相重合して低分子量重合
物であるオリゴマーやアセトアルデヒドの含有量を低減
させたものが好適である。
【0036】また上記ポリエステル樹脂に、バリヤー性
樹脂等を混合したものを用いることができる。さらに、
缶本体部1をポリエステル樹脂又はポリエステル樹脂と
バリヤー性樹脂等との混合樹脂の単層とするのではな
く、バリヤー性樹脂等とポリエステル樹脂とを用いて多
層化してもよい。
【0037】なお本発明で使用するポリエステル樹脂中
には、本発明の目的を損なわない範囲で安定剤、顔料、
酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線劣化防止剤、帯電防
止剤、抗菌剤等の添加剤やその他の樹脂を適量加えるこ
とができる。
【0038】缶本体部1を密封する蓋部材2としては、
本実施例のように蓋部材2を巻き締める場合には、たと
えばアルミニウム板材、スチール板材等の金属材料、ま
たは上記の金属材料とプラスチックとの積層シート材等
からなるプルタブ付きのものを用いることができる。
【0039】缶本体部1に被せるオーバーキャップ3と
しては、断熱性に優れ、蓋部材2を保護することがで
き、美麗なものであるのが好ましい。そのようなものと
しては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、発泡性ポリスチレン等が好ましい。
【0040】外缶部4及び内缶部5の間に断熱物質6を
充填する場合、プラスチックの発泡性材料等を断熱物質
6として使用することができるが、これらの中でも特に
発泡性ポリスチレンが好ましい。
【0041】以上、本発明を図面を用いて詳細に説明し
たが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の思
想を逸脱しない限り、種々の変更を施すことができる。
【0042】例えば、缶本体部1は二重缶のみならず、
所望の数の缶を重ねたものとしてもよい。また、缶本体
部1に蓋部材2を装着する方法としては、外缶部4及び
内缶部5とともに巻き締める方法のみに限らず、外缶部
4及び内缶部5のみを巻き締め、他のシール方法により
缶本体部を密封してもよい。外缶部4及び内缶部5の底
部に設ける位置決め部は下方に凸のみに限らず、上方に
凸としてもよく、複数設けてもよい。
【0043】さらには、外缶部4及び内缶部5を二軸延
伸ブロー成形により製造する場合、図5に示す構造のパ
リソンを用いる必要はなく、単一の胴径を有するパリソ
ン等を用いても良い。また延伸倍率もさきに好ましい態
様として記載したものに限定されず、適宜所望の延伸倍
率とした外缶部及び内缶部としてよい。
【0044】本発明を以下の具体的実施例によりさらに
詳細に説明する。実施例1 ポリエチレンテレフタレート樹脂(三井石油化学工業株
式会社製、三井ペットJ125)を用い、図6に示すパ
リソンを射出成形により作成した。パリソンの形状及び
重さは、以下の通りであった。
【0045】全高:127 mm 口部:外径36.5mm、内径32.5mm サポートリング部:外径39mm 拡径状胴部:外径36.3mm、内径31.9 mm 縮径状胴部:外径25.8〜26.8mm 内径18.2〜19.6mm 底部:肉厚2mm 重量:46.9g
【0046】上記形状のパリソンを成形後、図7に示す
ような形状の外缶部用の中間成形体(全高234 mm、最大
胴径78mm) 、及び内缶部用の中間成形体(全高230 mm、
最大胴径73mm) を作成した。
【0047】このようにして得られた各中間成形体の図
7に示すCの位置をナイフで円形に切り裂き、分離し
て、外缶部及び内缶部を得た。
【0048】次に、内缶部を外缶部の中に挿入した後、
内容物として水を注入した。次いで、フランジ部にアル
ミ製の蓋部材を設置し、外缶部、内缶部及び蓋部材を同
時に巻き締めた。さらにその上からポリエチレン製のオ
ーバーキャップを被せた。
【0049】このようにして得られたプラスチックブロ
ー成形缶を5℃に冷却した後、37℃の室内に放置した。
1時間経過後、内容物の温度を調べたところ、14℃であ
った。
【0050】比較例1 ポリエチレンテレフタレート樹脂(三井石油化学工業株
式会社製、三井ペットJ125)を用い、図6に示すパ
リソンを射出成形により作成した。パリソンの形状及び
重さは、以下の通りであった。
【0051】全高:127 mm 口部:外径36.5mm、内径32.5mm サポートリング部:外径39mm 拡径状胴部:外径36.3mm、内径31.9 mm 縮径状胴部:外径25.8〜26.8mm 内径18.2〜19.6mm 底部:肉厚2mm 重量:46.9g
【0052】上記形状のパリソンを成形後、図7に示す
ような形状の中間成形体(全高230mm、最大胴径73mm)
を作成した。
【0053】このようにして得られた中間成形体の図7
に示すCの位置をナイフで円形に切り裂き、分離して、
缶本体部とした。
【0054】次に、缶本体部の中に内容物として水を注
入した後、フランジ部にアルミ製の蓋部材を設置し、缶
本体部と蓋部材を巻き締めた。さらにその上からポリエ
チレン製のオーバーキャップを被せた。
【0055】このようにして得られたプラスチックブロ
ー成形缶を5℃に冷却した後、37℃の室内に放置した。
1時間経過後、内容物の温度を調べたところ、24℃であ
った。
【0056】実施例及び比較例から明らかなように、本
発明のプラスチックブロー成形缶は、断熱性に優れる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のプラスチ
ックブロー成形缶は、外缶部と内缶部とからなる二重の
缶であり、外缶部と内缶部との間に空気の層を有するた
め、優れた断熱性を有する。
【0058】このような本発明のプラスチックブロー成
形缶は、各種食料品、飲料等の容器として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例によるプラスチックブロ
ー成形缶を示す断面図である。
【図2】本発明の第二の実施例によるプラスチックブロ
ー成形缶を示す断面図である。
【図3】本発明の第三の実施例によるプラスチックブロ
ー成形缶を示す断面図である。
【図4】本発明の第四の実施例によるプラスチックブロ
ー成形缶を示す断面図である。
【図5】本発明の第五の実施例によるプラスチックブロ
ー成形缶を示す断面図である。
【図6】本発明のプラスチックブロー成形缶を製造する
ことのできるパリソンの一例を示す断面図である。
【図7】本発明のプラスチックブロー成形缶を製造する
ことのできる中間成形体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・缶本体部 2・・・蓋部材 3・・・オーバーキャップ 4・・・外缶部 5・・・内缶部 41、51・・・フランジ部 42、83・・・縮径部 43、52、72、84・・・胴部 44、53、73、85・・・底部 45・・・巻き締め部 46、54、85a・・・凹部 47、55・・・下端 48、56・・・位置決め部 6・・・断熱物質 7・・・パリソン 71、81・・・口部 74・・・拡径状胴部 75・・・縮径状胴部 8・・・中間成形体 82・・・拡径部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広口の口部を有するプラスチック製二軸
    延伸ブロー成形缶において、外缶部と内缶部とからなる
    二重構造を有し、前記外缶部及び前記内缶部の上端が蓋
    部材とともに巻き締められていることを特徴とするプラ
    スチックブロー成形缶。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプラスチックブロー成
    形缶において、前記外缶部及び前記内缶部の底部中央部
    にそれぞれ凹部が設けられ、前記内缶部の底部下端が前
    記外缶部の凹部の斜面と接触することにより、前記内缶
    部が前記外缶部に対して固定されていることを特徴とす
    るプラスチックブロー成形缶。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプラスチックブロー成
    形缶において、前記外缶部及び前記内缶部の底部はそれ
    ぞれ中央部に凹部を有するとともに、前記各凹部の中心
    部に凸状の位置決め部が設けられ、前記位置決め部が係
    合することにより、前記内缶部が前記外缶部に対して固
    定されていることを特徴とするプラスチックブロー成形
    缶。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載のいずれかのプラ
    スチックブロー成形缶において、前記外缶部と前記内缶
    部との間に断熱物質が充填されたことを特徴とするプラ
    スチックブロー成形缶。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4に記載のいずれかのプラ
    スチックブロー成形缶において、前記蓋部材にオーバー
    キャップが被せられていることを特徴とするプラスチッ
    クブロー成形缶。
JP29896393A 1993-11-04 1993-11-04 プラスチックブロー成形缶 Pending JPH07132935A (ja)

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