JPH07128646A - 調光材料の製造方法及びそれを用いた調光素子 - Google Patents

調光材料の製造方法及びそれを用いた調光素子

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JPH07128646A
JPH07128646A JP27442393A JP27442393A JPH07128646A JP H07128646 A JPH07128646 A JP H07128646A JP 27442393 A JP27442393 A JP 27442393A JP 27442393 A JP27442393 A JP 27442393A JP H07128646 A JPH07128646 A JP H07128646A
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JP
Japan
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group
liquid crystal
photopolymn
light control
sensitizer
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JP27442393A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Ozawa
鉄男 尾澤
Makoto Kawana
真 川名
Hideki Nagasaka
英樹 長坂
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 相溶状態にある液晶とポリマーとの混合物を
光重合して得られる液晶とポリマーを含んでなる調光材
料の製造において、光重合開始剤および増感剤の存在下
に光重合することを特徴とする調光材料の製造方法。 【効果】 本発明によって得られる調光材料は特に高コ
ントラストと高電圧感受性の両立を可能にし、該製造方
法を利用して作成した調光素子は、薄膜トランジスタ
(TFT)等で駆動することが可能となり表示装置、調
光窓等に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶とそれを保持する高
分子からなる調光材料及びそれを利用した調光素子に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶とそれを保持する高分子よりなる調
光材料は、電界無印加時には高分子の屈折率と液晶の屈
折率との差等により入射光が散乱するためくもり状態と
なり、また電界が印加されると、液晶がその電場方向に
向かって整列するため、高分子の屈折率と液晶の屈折率
とが近い値となる等の原因により透明な状態になる。ま
た、電界をはずすと元のくもり状態になる。
【0003】従来、液晶の性質を利用した調光素子とし
て、液晶を高分子マトリクスに分散する、あるいは高分
子を液晶中に分散する方法が知られている(例えば特開
昭63−271233号公報)。また、特開平1−25
2689号公報は相溶状態にある液晶とプレポリマー溶
液から、プレポリマーを光重合することにより相分離を
引き起こし、その相分離構造を固定化する方法を提案し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような調光素子
は、一般に、固定化された相分離構造が駆動電圧、コン
トラスト等に大きく影響を及ぼすことが知られている。
しかし、従来の光重合開始剤を単独で用いた場合、相分
離構造が場所によって不均一になるため、相分離構造を
制御することが困難であり、高コントラストかつ低電圧
駆動が両立できなかった。
【0005】近年、この調光素子を薄膜トランジスタ
(TFT)等で駆動し、透過型あるいは反射型のフラッ
トパネルディスプレイへの応用が期待されている。この
ような目的のためには高コントラストかつ低電圧で駆動
できる必要があり、そのような調光材料が強く望まれて
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み、鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即
ち、本発明の要旨は相溶状態にある液晶とプレポリマー
との混合物を光重合して得られる液晶とポリマーを含ん
でなる調光材料の製造において、光重合開始剤および増
感剤の存在下に光重合することを特徴とする調光材料の
製造方法に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用される光重合開始剤と増感剤は特に限定されること
なく、公知のものを組み合わせて使用することが可能で
ある。光重合開始剤としては、ケトン基を有するもの
と、ケトン基を有しないものとがあり、ケトン基を有す
る光重合開始剤としては、チオキサントン系、ベンゾフ
ェノン系、ベンジル系、アントラキノン系、アクリドン
系重合開始剤が挙げられ、更に詳しくは、チオキサント
ン系としては、チオキサントン、2−クロロチオキサン
トン、2−メチルチオキサントン、2−フルオロチオキ
サントン、2−トリフルオロメチルチオキサントン、2
−イソプロピルチオキサントン、2−ドデシルチオキサ
ントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジ
エチルチオキサントン、1,7−ジクロロ−4−メチル
チオキサントン等が挙げられ、ベンゾフェノン系として
は、ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4′−ジクロロベンゾフェノン、2−メトキシカルボニ
ルベンゾフェノン、4−(p−トリルチオ)ベンゾフェ
ノン、ジベンゾアンスロン、3,3′−ジメチル−4−
メトキシベンゾフェノン等が挙げられ、ベンジル系とし
ては、ベンジル、4,4′−ジクロロベンジル、4,
4′−ジメチルベンジル、4,4′−ジメトキシベンジ
ル等が挙げられ、アントラキノン系としては、アントラ
キノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、2−クロロアントラキノン等が挙げられる。
【0008】ケトン基を有しない光重合開始剤として
は、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等
のベンゾイン系、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、p−
t−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−t−ブチル
ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン系、2−メ
チル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォ
リノ−1−プロパン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン等が挙げられる。増感剤としてはアミン系
化合物が代表的なものであるが、例えばビイミダゾー
ル、チアゾール系複素環式化合物、3級アミン化合物等
があげられる。好適なものは一般式(1)の3級アミン
化合物である。
【0009】
【化5】
【0010】一般式(1) において、R1 、R2 として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基;ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピ
ル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基等の水酸基で置
換されたアルキル基が挙げられ、R1 、R2 が連結した
環構造としてはモルホリノ基、ピペラジノ基、ピペリジ
ノ基、ピロリジノ基等R1 とR2 が−O−、−NH−、
−CH2 −等の2価の基を介して連結した含窒素環が挙
げられる。Aは
【0011】
【化6】
【0012】又はヒドロキシアルキル基を示し、R3
しては、水素原子;メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、イソペンチル基、2−エチルヘキシル基等の
アルキル基;2−ブトキシエチル基等のアルコキシアル
キル基等が挙げられ、R4 、R 5 、R6 としてはメチル
基、エチル基などのアルキル基が挙げられ、ヒドロキシ
アルキル基としては、ヒドロキシエチル基、2−ヒドロ
キシエチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基等が挙
げられる。
【0013】一般式(1)で示される増感剤としてはp
−ジメチルアミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香
酸メチルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル
エステル、p−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチルエス
テル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソペンチルエステ
ル、p−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシルエ
ステル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルエ
ステル、o−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル;
4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、
4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、
4,4′−ビス(1−モルホリノ)ベンゾフェノン、
4,4′−ビス(1−ピペラジノ)ベンゾフェノン、
4,4′−ビス(1−ピペリジノ)ベンゾフェノン、
4,4′−ビス(1−ピロリジノ)ベンゾフェノン;p
−ジメチルアミノベンゾフェノン、p−(1−モルホリ
ノ)アセトフェノン、p−(1−ピペラジノ)アセトフ
ェノン、p−(1−ピペリジノ)アセトフェノン、p−
(1−ピペリジノ)アセトフェノン;N−メチルジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、2−モルホリノ
エタノールなどが好ましい。
【0014】特に好ましい光重合開始剤と増感剤の組合
せとしては前記ケトン基を有する光重合開始剤と一般式
(1)の3級アミン化合物である。光重合開始剤と増感
剤の使用割合としてはモル比で光重合開始剤:増感剤=
10:1〜1:10が好ましい。本発明で用いるプレポ
リマーとしてはアクリル系、エポキシ系等の可視光線、
紫外線あるいは電子線等で重合するモノマー、オリゴマ
ーであればいずれのものでも使用できる。
【0015】例えば、アクリル系のモノマー、オリゴマ
ーについて説明すると、(メタ)アクリレート系化合物
としては単官能(メタ)アクリレート系化合物と多官能
(メタ)アクリレート系化合物とがある。単官能(メ
タ)アクリレート系化合物のうち、単官能(メタ)アク
リレート系モノマーとしては、n−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシル(メ
タ)アクリレート、ペンタデシルアクリレート、ステア
リルアクリレート等の炭素数1〜18の直鎖または分岐
鎖状アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
ト;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロア
ルキル(メタ)アクリレート;メトキシジエチレングリ
コールアクリレート、メトキシトリエチレングリコール
(メタ)アクリレート等の、アルコキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート;テトラヒドロフルフリ
ル(メタ)アクリレート等が好適に使用される。なお、
前記アルキル(メタ)アクリレートとしては、そのアル
キル基が、塩素原子、フッ素原子等のハロゲン原子で置
換されていてもよく、それ等のアルキル基の例として−
CH2 CH2 Cl,−CH2 CF3 ,−C8 17,−C
3 6 H,−C4 6 3 ,−C5 8 3 等を挙げる
ことが出来る。
【0016】多官能(メタ)アクリレート系化合物のう
ち、多官能(メタ)アクリレート系モノマーとしては、
ヘキサンジオールジアクリレート、オクタンジオールジ
アクリレート等のアルカンジオール(メタ)アクリレー
ト;エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチル
グリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジメタアクリレート、ト
リプロピレングリコールジアクリレート等の(ポリ)ア
ルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリシク
ロデカンジメチロールジアクリレート;トリメチロール
プロパントリアクリレート;テトラメチロールメタンテ
トラアクリレート;トリス(アクリルオキシエチル)イ
ソシアネレート;ジペンタエリスリトールモノプロピオ
ネートペンタアクリレート;ジペンタエリスリトールポ
リ(メタ)アクリレート;トリス(アクリルオキシルエ
チル)フォスフェート等が好適に使用される。
【0017】多官能(メタ)アクリレート系オリゴマー
としては、分子中にアクリロイル基を有する化合物のオ
リゴマーでポリエステル(メタ)アクリレート系オリゴ
マー、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙
げられるが、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
としては、ポリエステルウレタン(メタ)アクリレート
オリゴマー、ポリエーテルウレタン(メタ)アクリレー
トオリゴマー等が挙げられ、更にはポリカーボネート
(メタ)アクリレートオリゴマーも挙げられる。
【0018】これらのオリゴマーはそれぞれ分子中に
(メタ)アクリロイル基とポリエステル結合、(メタ)
アクリロイル基とポリカーボネート結合、(メタ)アク
リロイル基とポリエーテル結合を有しており、代表的な
構造は下記一般式(2)
【0019】
【化7】 CH2=C(R7)-COOR8OCONHR9-{-NHCO-(-B-OCONHR10NHCO-) L -R8OCO-(R7)C=CH2M (2)
【0020】(式中、R7 は水素原子又はメチル基を表
し、R8 は炭素数2〜12のアルキレン基を、R9 は2
価、3価又は4価の炭化水素残基を、R10は2価の炭化
水素残基を表し、Bはポリエステル結合、ポリカーボネ
ート結合又はポリエーテル結合を含む有機残基を表し、
Lは1〜10の整数を、Mは1〜3の整数を表す。)ポ
リエステルアクリレートオリゴマーの市販品としては、
例えば日本化薬(株)製KAYARAD HX−620
等が挙げられ、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
ーの市販品としては、例えば東亜合成工業(株)製アロ
ニックスM−1100,M−1200,M−1210、
新中村化学工業(株)製NKオリゴマーU−4HA,U
−6HA,根上工業(株)製アートレジンUN−110
1T,UN−5200、共栄社油脂化学(株)製UA−
306H,AH−600、日本曹達(株)製NISSO
TE−2000等が挙げられる。
【0021】上記、多官能(メタ)アクリレート系化合
物および単官能(メタ)アクリレート系化合物を一種以
上混合することが好ましい。本発明で使用される液晶
は、通常、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメ
クチック液晶のいずれでもよい。ネマチック液晶として
は動作温度範囲でネマチック状態を示すものであれば使
用できる。ネマチック液晶の例としては、下記表−1に
示される物質、あるいは、これらの誘導体が挙げられ
る。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】上記表−1中、R′はアルキル基又はアル
コキシ基を、Rはアルキル基を、X′はアルキル基、ア
ルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル
基、トリフルオロメトキシ基又はハロゲン原子を表す。
また、上記表−1中のベンゼン環は更にフッ素原子で置
換されてもよい。
【0026】本発明で用いる液晶としては、表−1に示
した液晶又はそれらを含む混合物のいずれでもよいが、
例えばメルク社からZLI−1132,ZLI−184
0あるいはZLI−1565という商品名で販売されて
いる液晶又はBritishDrug House社か
らE−7,E−8,E−37,E−44,E−46ある
いはBL001〜BL020という商品名で販売されて
いる液晶等が使用される。
【0027】また、このようなネマチック液晶に以下の
旋光性物質を加えることにより、コレステリック状態を
とらせて使用することもできる。本発明の液晶組成物に
用いられる旋光性物質としては、カイラルネマチック化
合物、例えば、2−メチルブチル基、3−メチルブトキ
シ基、3−メチルペンチル基、3−メチルペントキシ
基、4−メチルヘキシル基、4−メチルヘキトキシ基な
どの光学活性基をネマチック液晶に導入した化合物があ
る。また、特開昭51−45546号に示すl−メント
ール、d−ボルネオール等のアルコール誘導体、d−シ
ョウノウ、3−メチルシクロヘキサノン等のケトン誘導
体、d−シトロネラ酸、l−ショウノウ酸等のカルボン
酸誘導体、d−シトロネラール等のアルデヒド誘導体、
d−リノネン等のアルケン誘導体、その他のアミン、ア
ミド、ニトリル誘導体などの光学活性物質を使用するこ
とができる。
【0028】更に本発明で用いるスメクチック液晶とし
ては、スメクチックA液晶、スメクチックカイラルC液
晶があげられる。前記のプレポリマー、液晶、光重合開
始剤および増感剤を混合し、場合により加熱して相溶状
態にして可視光線、紫外線あるいは電子線を露光するこ
とによりプレポリマーを重合すると、液晶と重合物は相
分離状態となり調光材料を得ることができる。
【0029】均一溶液中に占める液晶の割合は通常40
〜95重量%、好ましくは50〜90重量%である。ま
た、必要に応じて、界面活性剤、光安定化剤、二色性又
は非二色性の色素、連鎖移動剤、架橋剤などを併用する
ことができる。本発明の調光素子は、例えば前述の液
晶、プレポリマー、光重合開始剤及び、増感剤、並びに
必要に応じて各種添加剤を含む均一溶液としてそれを上
記電極を有する基板間に挟み、露光してプレポリマーを
重合させることによって製造することができる。また基
板上に上記均一溶液を塗布し、重合後基板を積層するこ
とも可能である。
【0030】本発明に使用される電極基板は1対の電極
基板の少なくとも一方が透明であることが好ましい。一
対の透明な電極基板を使用する場合には、透過型調光素
子として使用でき、一方が透明で他方が不透明な場合に
は、不透明な電極基板の後ろに反射性層を置くことによ
り、反射型調光素子として使用できる。電極基板として
は、ガラスまたはポリエステル等のプラスチック板のよ
うな透明基板があげられる。
【0031】本発明の調光素子の電極としては酸化イン
ジウムスズ(ITO)等の透明電極が用いられる。大面
積化あるいはより均一の膜厚を得る場合には、調光材料
中にスペーサーを存在させることが好ましい。該スペー
サーとしては特に限定されないが、ガラスあるいはポリ
ビニルベンゼン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート等のポリマーで球状、ロッド状等のものが使用でき
る。
【0032】該スペーサーの使用は基板上に散布してか
ら重合性組成物を塗布する方法、あるいは重合性組成物
に均一に分散させてから基板間に導入する方法等があ
る。このようにして得られた調光材料は、使用した液晶
のアイソトロピック−ネマティック転移温度以下、室温
以上の温度で保存すると、相分離構造の界面付近におけ
る液晶の状態が安定化され駆動電圧を下げることができ
る。
【0033】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。
【0034】実施例1 テトラメチロールメタンテトラアクリレート0.1g、
2−エチルヘキシルアクリレート0.2g、重合開始剤
として2,4−ジエチルチオキサントン0.06g、増
感剤としてp−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル
0.06g、液晶としてビフェニル系液晶を主体とした
混合液晶であるE−8(BDH社製)0.7gを混合し
て、均一溶液を得、この溶液中に直径10μmのプラス
チック(ジビニルベンゼン共重合体)製スペーサー0.
015gを加え、この混合液を6cm×9cmの大きさ
のITO付プラスチック(ポリエチレンテレフタレー
ト)の間に挿入し、紫外線照射装置により10mW/c
2 で露光することにより亀裂等ない均一な調光素子を
得た。与えられたエネルギーは1000mj/cm2
相当する。
【0035】得られた調光素子の透過率の電圧依存性は
60℃で7日間保存後、交流電界(1kHz、正弦波)
を印加し、デジタル濁度計(日本電色工業(株)製;N
DH−20D型)によって測定した。その結果は
【表4】V90=6.3Vrms0 =8.8% T100 =80.5% であり、電圧感受性、コントラストともに良好な調光素
子が得られた。
【0036】T0 、T100 、V90は各々次の意味を表わ
す。
【表5】T0 =印加電圧0の時の光透過率 T100 =印加電圧を増大させて行き光透過率が殆んど一
定になった時の光透過率 V90=T0 を0%、T100 を100%とした時、光透過
率が90%となる印加電圧
【0037】実施例2 テトラメチロールメタンテトラアクリレート0.1g、
2−エチルヘキシルアクリレート0.2g、重合開始剤
としてベンゾフェノン0.048g、増感剤として4,
4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン0.01
2g、液晶としてE−8(BDH社製)0.7gを混合
して、均一溶液を得、この溶液中に直径10μmのプラ
スチック(ジビニルベンゼン共重合体)製スペーサー
0.015gを加え、この混合液を実施例1と同条件に
て露光し、亀裂等ない均一な調光素子を得た。得られた
調光素子を実施例1と同様にして測定した結果
【表6】V90=7.8Vrms0 =5.6% T100 =79.8% であり、電圧感受性、コントラストともに良好な調光素
子が得られた。
【0038】実施例3 テトラメチロールメタンテトラアクリレート0.1g、
2−エチルヘキシルアクリレート0.2g、光重合開始
剤として3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェ
ノン0.048g、増感剤として4,4′−ビス(ジメ
チルアミノ)ベンゾフェノン0.012g、液晶として
E−8(BDH社製)0.7gを混合して、均一溶液を
得、この溶液中に直径10μmのプラスチック(ジビニ
ルベンゼン共重合体)製スペーサー0.015gを加
え、この混合液を実施例1と同条件にて露光し、亀裂等
ない均一な調光素子を得た。得られた調光素子を実施例
1と同様にして測定した結果
【表7】V90=8.4Vrms0 =6.0% T100 =80.1% であり、電圧感受性、コントラストともに良好な調光素
子が得られた。
【0039】比較例1 テトラメチロールメタンテトラアクリレート0.1g、
2−エチルヘキシルアクリレート0.2g、重合開始剤
として2,4−ジエチルチオキサントン0.06g、液
晶としてE−8(BDH社製)0.7gを混合して、均
一溶液を得、この溶液中に直径10μmのプラスチック
(ジビニルベンゼン共重合体)製スペーサー0.015
gを加え、この混合液を6cm×9cmの大きさのIT
O付プラスチック(ポリエチレンテレフタレート)の間
に挿入し、実施例1と同条件にて露光し、亀裂のない均
一な調光素子を得た。得られた調光素子を実施例1と同
様にして測定した結果
【表8】V90=6.52Vrms0 =45.8% T100 =81.0% であり、実施例1に比べ電界無印加時の透過率が高くコ
ントラストが極めて悪いことがわかった。
【0040】比較例2 テトラメチロールメタンテトラアクリレート0.1g、
2−エチルヘキシルアクリレート0.2g、重合開始剤
としてベンゾフェノン0.048g、液晶としてE−8
(BDH社製)0.7gを混合して、均一溶液を得、こ
の溶液中に直径10μmのプラスチック(ジビニルベン
ゼン共重合体)製スペーサー0.015gを加え、この
混合液を実施例1と同条件にて露光したが、重合が十分
に進まず相分離が起こらなかった。
【0041】比較例3 テトラメチロールメタンテトラアクリレート0.1g、
2−エチルヘキシルアクリレート0.2g、増感剤とし
て4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
0.012g、液晶としてE−8(BDH社製)0.7
gを混合して、均一溶液を得、この溶液中に直径10μ
mのプラスチック(ジビニルベンゼン共重合体)製スペ
ーサー0.015gを加え、この混合液を実施例1と同
条件にて露光し、亀裂等ない均一な調光素子を得た。得
られた調光素子を実施例1と同様にして測定した結果
【表9】V90=29.5Vrms0 =8.7% T100 =80.0% であり、実施例2に比べ駆動電圧が高いことがわかっ
た。
【0042】
【発明の効果】本発明によって得られる調光材料は特に
高コントラストと高電圧感受性の両立を可能にし、該製
造方法を利用して作成した調光素子は、薄膜トランジス
タ(TFT)等で駆動することが可能となり表示装置、
調光窓等に有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相溶状態にある液晶とプレポリマーとの
    混合物を光重合して得られる液晶とポリマーを含んでな
    る調光材料の製造法において、光重合開始剤および増感
    剤の存在下に光重合することを特徴とする調光材料の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 ケトン基を有する光重合開始剤を用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 増感剤として下記一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 、R2 は水酸基で置換されてもよいアルキ
    ル基、またはR1 、R2が連結した環構造を示し、Aは 【化2】 (R3 は水素原子、アルキル基又はアルコキシアルキル
    基を示す)、 【化3】 (R4 、R5 はアルキル基を示す)、 【化4】 (R6 はアルキル基を示す)又はヒドロキシアルキル基
    を示す。〕で表わされる3級アミン系化合物を用いるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方が透明な一対の電極基板
    間に請求項1ないし3いずれかに記載の製造方法で製造
    した調光材料が挾持されて成る調光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5024951B2 (ja) * 2005-02-24 2012-09-12 アルケア株式会社 光硬化型整形外科用固定材

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