JPH07128072A - 位相変調式光ファイバジャイロ及び角速度の検出方法 - Google Patents

位相変調式光ファイバジャイロ及び角速度の検出方法

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JPH07128072A
JPH07128072A JP27333193A JP27333193A JPH07128072A JP H07128072 A JPH07128072 A JP H07128072A JP 27333193 A JP27333193 A JP 27333193A JP 27333193 A JP27333193 A JP 27333193A JP H07128072 A JPH07128072 A JP H07128072A
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JP
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phase
output
optical fiber
signal
distortion
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JP27333193A
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Junichi Noda
淳一 野田
Yasuo Kanehata
庸雄 鹿子幡
Yukihiro Tochio
幸博 栃尾
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】変調周波数の周期をTとし、mを自然数とした
とき、n=2 で表されるn次の高調波を用いる位相変
調式光ファイバジャイロにおける、信号処理回路の単純
化、小型化、低コスト化を図る。 【構成】位相変調式光ファイバジャイロ10において、
光ファイバ光学系(40等)における応答遅れに相当す
る時間の遅延tsを与えて、歪交流出力のサンプリング
開始時点を設定し、サンプリングタイミングtnを与え
るサンプリング・位相調整手段104と、歪交流出力を
サンプリング開始時点から、T/S(ただし、S=2
n)の周期ごとにサンプリングし、時系列的に出力する
サンプリング手段13と、S個のサンプリング値の組を
1セットとして入力し、角速度演算のための信号処理を
繰返す角速度演算処理部106を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光の干渉を利用した計
測装置に係り、特に光位相変調手段を備えた光ファイバ
ジャイロ等に好敵な信号処理方法とその回路、及びこの
光ファイバジャイロを用いた車両制御システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】光の干渉を利用した計測装置あるいはセ
ンサは、高い精度で物理量を測定する手段として広く用
いられている。例えば、回転角速度を検出するセンサで
ある光ファイバジャイロでは、光ファイバループを互い
に逆方向に伝播する二つの光波がジャイロの回転により
伝播経路長が変化するのに伴ない、発生する干渉光が変
化する。そこで、干渉光の位相差を計測することにより
回転角速度を検出するものである。
【0003】このような干渉計測では光変調器を光学系
に導入し、変調により発生する交流信号を処理すること
により、測定性能を改善する方法が種種考案されてい
る。例えば、エレクトロニクスレター19(1983
年)第997頁から第999頁において論じられている
光ファイバジャイロでは、位相変調器を使用することに
より角速度がゼロ点付近での感度向上を図っている。
【0004】上記のように変調を用いた干渉計測におい
ては、位相差、すなわち被検出物理量を測定する手段と
して、干渉光を光電変換して得られる干渉信号の周波数
成分に着目した方法が従来より用いられている。
【0005】これには、アナログ信号処理方式とディジ
タル信号処理方式とが知られている。アナログ信号処理
方式では、信号処理回路の構成が複雑である。すなわ
ち、変調された光信号から1次、2次、4次の各周波数
成分を分離するための回路と、分離された各周波数成分
に対し各々信号処理回路とが必要なため複雑となる。ま
た、ドリフト等の影響により高安定な特性が得にくい。
すなわち、アナログ増幅部の特性バラツキや、温度/経
時変化による特性変動(OPアンプの入力オフセット値
等)により処遇結果が大きく変動する。
【0006】また、特開平3−252521号公報に
は、時間的に少しづつずらせて複数の周期にわたりサン
プリングした複数のデータを一周期のデータとして復元
するダウンサンプリング方式が示されている。この、ダ
ウンサンプリング方式では、ドリフト等の影響の問題は
解消され、また低速のA/D変換器を用いることができ
る。しかし、実質的なサンプリング周期が長くなるた
め、システムの応答性が低下する。
【0007】一方、従来のディジタル信号処理方式で
は、周波数分析(FFT)により高調波成分を抽出する
ため、非常に高速な演算処理装置が必要となる。また、
FFT方式により4次の高調波まで精密に周波数成分を
抽出するためには、非常に高速なA/D変換器が必要に
なる。
【0008】通常の位相変調周波数(基本波周波数)は
20kHz以上である。この周波数は、光系や機械系の
物理的な特性および信号処理系の応答性(処理能力)を
勘案して決定される。一般に変調周波数が高いほど回転
角速度の感度は向上するが、周波数が高くなると光系と
機械系のマッチングや信号処理系の対応が難しくなる。
基本周波数を20kHzとして4倍波を取り扱うために
は、80kHzの信号処理が必要になる。
【0009】自動車のナビゲーション用ジャイロスコー
プでは、A/D変換機の分解能として10〜12Bit
以上が必要である。しかし(技術的な限界から)、10
〜12Bit分解能で、かつ500kHz以上程度のサ
ンプリング周波数をもつA/D変換素子は現在入手が非
常に困難である。従って、高速なサンプリングを必要と
する方式は現時点で実用化が難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、位相変調式光ファイバジャイロにおいて、システム
の高応答性を確保しつつ、信号処理回路を単純化、小型
化し、低コスト化を図ることにある。
【0011】本発明の第2の目的は、位相変調式光ファ
イバジャイロの信号処理回路におけるドリフトの影響を
排除し、高安定なジャイロを得ることにある。
【0012】本発明の第3の目的は、位相変調式光ファ
イバジャイロの信号処理回路に、比較的低速なA/D変
換器を利用可能とし、システムの高応答性を確保しつ
つ、低コスト化を図ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは、変調周波数の周期をTとし、mを自然数とした
とき、n=2mで表されるn次の高調波を用いる位相変
調式光ファイバジャイロにおいて、歪交流出力のサンプ
リング開始時点を設定する位相調整手段と、歪交流出力
をT/S(ただし、S=2n)の周期ごとにサンプリン
グし、時系列的に出力する手段と、時系列的に出力され
るS個のサンプリング値の組を1セットとして入力し角
速度演算のための信号処理を繰返すディジタル信号処理
手段とを設けたことを特徴とする。
【0014】本発明の位相変調式光ファイバジャイロに
よる角速度の検出方法は、変調周波数の周期をTとし、
mを自然数としたとき、n=2mで表されるn次の高調
波を用いるジャイロにおいて、前記歪交流出力のサンプ
リング開始時点を設定し、前記歪交流出力をT/S(た
だし、S=2n)の周期ごとにサンプリングして時系列
的に出力し、前記時系列的に出力されるS個のサンプリ
ング値の組を1セットとして入力し、角速度演算のため
の信号処理を繰返すことを特徴とする。
【0015】なお、前記サンプリング開始時点は、前記
光ファイバ光学系における応答遅れに相当する遅延時間
を与えて設定される。この応答遅れには、光の伝搬遅れ
に相当する時間と、光電変換処理と電気信号の処理に伴
う応答遅れに相当する時間とが含まれる。
【0016】
【作用】本発明によれば、前記歪交流出力のサンプリン
グ開始時点から、前記歪交流出力をT/Sの周期ごとに
サンプリングして時系列的に出力し、この時系列的に出
力されるS個のサンプリング値の組を1セットとして入
力し、角速度演算のための信号処理を繰返す。サンプリ
ング周期としては、例えば1/8の周期を採用し、変調
周波数である基本波およびその整数倍波である2次、4
次の各周波数成分を含む光信号を単純増幅し、そのまま
単一のA/D変換器に入力し、角速度演算のための信号
処理はソフトウェアによるディジタル処理として行うこ
とが出来る。
【0017】本発明によれば、一周期毎に角速度演算の
ために必要な十分なデータが得られるので、システムの
高応答性が確保される。また、1次、2次、4次の各周
波数成分への分離のための回路や、分離された各周波数
成分に対する各々の信号処理回路(周波数成分ごとの信
号増幅、周期検波回路、ローパスフィルタ、A/D変換
器等)が不要となる。しかも、光信号を単純増幅し、そ
のまま単一のA/D変換器に入力するのみでよく、あと
はソフトウェアによるディジタル処理が可能である。こ
れにより、信号処理回路の単純化、小型化すなわち、低
コスト化を図ることができる。
【0018】また、ドリフトの影響を排除し、高安定な
ジャイロを得ることができる。すなわち、各周波数成分
に対応した波形における山、谷の信号レベルを検知し、
これらの減算により各周波数成分の振幅を演算するた
め、アナログ増幅部、A/D変換部に絶対値のバラツキ
やドリフトが発生しても、山、谷の信号レベルの減算演
算によりこれらが互いに打ち消し合い、その影響が小さ
くなる。
【0019】さらに、比較的低速なA/D変換器を利用
可能とし、低コスト化を図ることがてきる。FFT分析
のためには、分析する最高周波数の最低10倍以上の周
波数でのサンプリング(A/D変換)が必要であるが、
本発明の方式によれば、最高周波数の2倍のサンプリン
グ速度で良い。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて説明する。ま
ず、図1は本発明の位相変調方式光ファイバジャイロの
全体構成の一例である。10は光ファイバジャイロであ
り、光信号を電気信号に変換し歪交流出力信号として取
り出して処理する光ファイバ光学系を構成している。こ
の光ファイバジャイロ10は、信号処理部100と、こ
の信号処理部100で制御されるA/D変換器13及び
位相変調手段(18,19)及び光信号源(16,1
7)を備えている。位相変調手段(18,19)は、所
定の変調周波数信号で位相変調器50を駆動し、光ファ
イバループ40内を伝搬する光信号の位相を変調する。
【0021】信号処理部100は、位相変調のための基
本周波数を与えるパルス波形fMを位相変調波生成回路
18に出力するパルス波出力手段102と、光ファイバ
光学系における応答遅れに相当する時間の遅延tsを与
えて歪交流出力のサンプリング開始時点を設定すると共
にサンプリングタイミングを与えるサンプリング位相調
整手段104と、歪交流出力信号の処理により角速度ω
を検出する角速度演算処理手段106とを含んでいる。
この信号処理部100は、CPUと、I/Oと、RAM
やROM等のメモリを含む制御用マイコンとそのメモリ
に保持されたプログラム及びデータにより構成される。
このプログラムの動作は後で説明する。
【0022】A/D変換器13は、歪交流出力を、前記
サンプリング開始時点から、T/S(ただし、Tは位相
変調周波数の周期,S=2n)の周期ごとにサンプリン
グし、時系列的に出力する。
【0023】信号処理部100のパルス波出力手段10
2は、位相変調のための基本周波数(例えば21KHZ)
を与えるパルス波形fMを位相変調波生成回路18に出
力する。位相変調波生成回路18では、このfMを基に
位相変調信号、望ましくは正弦波信号を生成し、位相変
調器ドライバ19に出力する。なお、信号処理部100
のパルス出力fMを正弦波に近似した段階状とし、位相
変調波生成回路18のフィルタ−で滑らかな位相変調信
号を生成するようにしてもよい。
【0024】L/Dドライバ17で制御される光源16
からの光ビームは、第1のファイバカップラ30、偏光
子31を経て伝播し、第2のファイバカップラ32に到
達し、ここで分岐してファイバループ40を左及び右回
りに伝播する二つの光ビームとなる。これらの光ビーム
は位相変調器(PZT)50により、位相変調器ドライ
バ19の発生する変調信号に応じて光位相を変調された
後、ファイバカップラ32に至り、再び結合して干渉光
となる。この干渉光はファイバカップラ32から逆方向
に進行し、偏光子31を経て、第1のファイバカップラ
30に戻る。干渉光は第1のファイバカップラ30にお
いて分岐し、一方は光源16に戻り、一方がフォトダイ
オードを用いた光電変換回路11に至り、干渉信号とし
て出力される。
【0025】この干渉信号は増幅器12、A/D変換器
13を経てサンプリングされ、信号処理部100の角速
度演算処理手段106に伝送され、ここで処理されて回
転角速度ωが抽出される。この回転角速度ωは外部デバ
イス4の制御に利用される。
【0026】A/D変換器13のサンプリングタイミン
グtnは、信号処理部100のサンプリング・位相調整
手段104によって与えられる。ここでfMを基本波の
周波数、nを高調波の次数をすると、tn=fM×2n
となる。
【0027】次に、信号処理部100及びA/D変換器
13において処理される正弦波交流出力のディジタルサ
ンプリング方式の原理を説明する。
【0028】 正弦波φ(t)=φmsinωmt…………………………………… (1) による位相変調方式光ファイバジャイロの角速度Ωを与
えたときの光検出器出力信号をPm(t)とおくと、 ここにaはスケールファクタで、 a=4πRl/λC ………………………………………… (3) R:センシングコイル半径 l:光ファイバ長 λ:波長 C:光速 またτは光がコイルを伝ぱんする時間で、nを光ファイ
バコアの群屈折率として、 τ=nl/C ………………………………………… (4) φeは基本波ωmに対する変調度であり、 φe=2φm sin(ωmτ/2)…………………………… (5) またPrは受光パワーである。
【0029】ここで、変調周波数である基本波ωmおよ
びその整数倍波に関しての信号成分は、上記(2)式を
展開することにより以下の式(6)〜(13)で与えら
れる。(9倍波以上は省略。) Pm1(t)=Pr・SIN(a・Ω)・(-2)・J1(φe)・COS(1・ωm・(t-τ/2))……(6) Pm2(t)=Pr・COS(a・Ω)・(-2)・J2(φe)・COS(2・ωm・(t-τ/2))……(7) Pm3(t)=Pr・SIN(a・Ω)・(+2)・J3(φe)・COS(3・ωm・(t-τ/2))……(8) Pm4(t)=Pr・COS(a・Ω)・(+2)・J4(φe)・COS(4・ωm・(t-τ/2))……(9) Pm5(t)=Pr・SIN(a・Ω)・(-2)・J5(φe)・COS(5・ωm・(t-τ/2))……(10) Pm6(t)=Pr・COS(a・Ω)・(-2)・J6(φe)・COS(6・ωm・(t-τ/2))……(11) Pm7(t)=Pr・SIN(a・Ω)・(+2)・J7(φe)・COS(7・ωm・(t-τ/2))……(12) Pm8(t)=Pr・COS(a・Ω)・(+2)・J8(φe)・COS(8・ωm・(t-τ/2))……(13) ジャイロの角速度Ωが一定とすると、上記各式のアンダ
ーラインの部分はそれぞれ一定であり、光検出器出力信
号の各周波数成分の時間軸に関する変化は上記各式の最
終項のCOS値に従うことがわかる。
【0030】実際の光検出器出力信号はこれらの信号が
重複した波形である。図2は、光信号出力波形例(Ω=
0゜)を示すものである。また、図3は、光信号出力波
形例(Ω=45゜)を示すものである。
【0031】光信号の基本波、2倍波、4倍波はそれぞ
れ図4に(c),(d),(e)として示すような位相
関係を持っている。A/D変換のタイミングtnは、
(f)で示すように4倍波の山、谷に周期した時に最も
精度が向上する。
【0032】ここで、本発明の一実施例として8個の組
からなるサンプリング(A/D変換)タイミングtnを
それぞれ次のように設定する。
【0033】t0=τ/2 t1=2π・1/8/ω +τ/2 t2=2π・2/8/ω +τ/2 t3=2π・3/8/ω +τ/2 t4=2π・4/8/ω +τ/2 t5=2π・5/8/ω +τ/2 t6=2π・6/8/ω +τ/2 t7=2π・7/8/ω +τ/2 時刻t0〜t7における光検出器出力信号のサンプリング
値をそれぞれP0〜P7とし、S1=(P4−P0)/2を
計算すると =( Pm0(t4)−Pm0(t0) +Pm1(t4)−Pm1(t0) +Pm2(t4)−Pm2(t0) +Pm3(t4)−Pm3(t0) +Pm4(t4)−Pm4(t0) +Pm5(t4)−Pm5(t0) +Pm6(t4)−Pm6(t0) +Pm7(t4)−Pm7(t0) +Pm8(t4)−Pm8(t0) )/2 式(6)〜(13)を代入し整理すると、 =( Pr・SIN(a・Ω)・(-2)・J1(φe)・(COS( π)− COS(0)) + Pr・COS(a・Ω)・(-2)・J2(φe)・(COS(2π)− COS(0)) + Pr・SIN(a・Ω)・(+2)・J3(φe)・(COS(3π)− COS(0)) + Pr・COS(a・Ω)・(+2)・J4(φe)・(COS(4π)− COS(0)) + Pr・SIN(a・Ω)・(-2)・J5(φe)・(COS(5π)− COS(0)) + Pr・COS(a・Ω)・(-2)・J6(φe)・(COS(6π)− COS(0)) + Pr・SIN(a・Ω)・(+2)・J7(φe)・(COS(7π)− COS(0)) + Pr・COS(a・Ω)・(+2)・J8(φe)・(COS(8π)− COS(0)) )/2 COSの各々の値を数値で置き換え整理すると、 =( Pr・SIN(a・Ω)・(-2)・J1(φe)・(-2) + Pr・SIN(a・Ω)・(+2)・J3(φe)・(+2) + Pr・SIN(a・Ω)・(-2)・J5(φe)・(-2) + Pr・SIN(a・Ω)・(+2)・J7(φe)・(+2) )/2 SIN(a・Ω)について整理して、 =Pr・2・J1(φe)+J3(φe)+J5(φe)+J7(φe)・SIN(a・Ω)……(14) すなわち、S1=(P4−P0)/2により位相変調によ
る時間的な変化成分は無くなり、回転角速度Ωの正弦値
に比例した値が得られる。
【0034】同様に計算すると下記S2、S4で与えられ
る演算により下式のごとく回転角速度Ωの余弦値に比例
した値がそれぞれ得られる。
【0035】 S2=((P2+P6)−(P0+P4))/4 =Pr・2・(J2(φe)+J6(φe))・COS(a・Ω)……(15) S4=((P0+P2+P4+P6)−(P1+P3+P5+P7))/8 =Pr・2・J4(φe)・COS(a・Ω) ……(16) 以上で示したS1、S2、S4に相当するパラメータを光
信号より抽出し、これらに基づいて以下の演算、制御を
行う方式については、従来のアナログ方式あるいは従来
のディジタル方式OFG(optical fiber
gyro)と共通である。
【0036】以上述べた例は、サンプリングタイミング
が8個の組からなるものであるが、必要に応じてこのタ
イミングは適宜設定可能である。
【0037】一般に、変調周波数の周期をTとし、mを
自然数としたとき、n=2mで表わされるn次の高調波
を用いるジャイロにおいて、サンプリングタイミングt
nは、T/S(ただし、S=2n)とすればよい。
【0038】また、S1、S2、S4等各次の振幅成分
Snは、奇数番目のサンプリング値をPon、偶数番目
のサンプリング点のサンプリング値をPenとしたと
き、Sn=ΣPon−ΣPen/2nによって求めるこ
とができる。
【0039】本発明で特長的なのは、S1、S2、S4の
抽出、演算の方法、例えば8個一組、のサンプリング値
より演算することである。従来のアナログ方式ではそれ
ぞれ基本波、2倍波、4倍波に対する周期検波出力の平
滑によってアナログ的に、また、従来のディジタル信号
処理方式ではFFTによりそれぞれS1、S2、S4を求
めている。S1がSIN(a・Ω)に、またS2、S4がCOS(a・
Ω)に比例する式として得られる点は、従来と同じであ
るが、各式の係数は各々の方式により異なっている。
【0040】本発明に関する上記の説明で、厳密には、
基本波の9次以上の周波数成分も無限級数的に含まれて
いるが、9次以上の周波数成分を演算に含めても上記正
弦値、余弦値に関する関係は同様に成立する。
【0041】また、ベッセル関数(Bessel Fu
nctio)Jn(φe)におけるφe(光信号に対する
変調度に相当する)は一般に3以下の値となる範囲で使
用されるため、実際上は9次以上(n≧9)のJn(φ
e)の値は非常に小さく、これら高い次数の周波数成分
はほとんど無視できる。
【0042】以下、従来の方式でも用いられている変調
度φeを一定に制御するためのパラメータの計算と、実
際の回転角速度を得るための演算方式について説明す
る。
【0043】式(15)、(16)より Y2=S4/S2 ……(17) =J4(φe)/(J2(φe)+J6(φe)) ここでJ2(φe)>>J6(φe)とみなせば、 =J4(φe)/J2(φe) が得られ、変調度φe関数であるY2を一定に保つよう変
調制御を行うことで、他の要因に関わらず電気光系の変
調度を一定に保つことが可能となる。
【0044】また、式(14)、(15)より S1/S2=(J1(φe)+J3(φe)+J5(φe)+J7(φe))・SIN(a・Ω) /((J2(φe)+J6(φe)・COS(a・Ω)) ここで J1(φe)>>J3(φe)、J5(φe)、J7(φe) かつ J2(φe)>>J6(φe) とみなせば、 =(J1(φe)/J2(φe)・TAN(a・Ω) ∴ Ω=〜(1/a)・TAN ((S1/S2)/(J1(φe)/J2(φe))) ……(18) 式(18)により、回転角速度ΩはS1、S2の関数とし
て他の各種パラメータの影響を受けずに求めることがで
きる。(φeは式(17)のY2一定の制御により一定の
値に制御固定される。)次に、本発明の一実施例の具体
的な動作を図4,図5で説明する。
【0045】図4は、図1の信号処理部100を構成す
る演算制御用マイコン(CPU14,RAM,ROM,
I/O)のメイン処理の概要を示すフローチャートであ
る。まず、CPUの初期設定を行った後(ステップ20
2)、位相変調波生成回路18に供給するfM出力を制
御する。すなわち、T/2秒毎にHi,Loを切り替え
るタイマをセットする(204)。次に、サンプリング
タイミングの位相調整処理すなわち、A/D変化器13
によるA/D入力の開始タイミング(待ち時間ts)を設
定する(206)。次に、A/D入力処理、すなわち、
変調周波数の周期をTとしたとき、T/8秒の周期にて
8回(t0〜t7)サンプリングを行い(208)、さら
にこの8個のデータにより角速度ωの演算を行う(21
0)。そして次に、角速度ωをSCI(Serial Communi
cation Interface)により外部デバイス4へ通信出力す
る(212)。なお、fM信号からfm信号への変換を
行なう位相変調波生成回路18は、例えば2次のローパ
スフィルタで構成する。
【0046】変調信号波形及びA/D入力のタイミング
チャートは図5に示すとおりである。図において、
(a)のfMは位相変調のための基本周波数を与えるパ
ルス波形である。周期Tは変調周波数を20kHzとし
て、T=1/20kHz=50μsとなる。
【0047】(b)のパルス波形fmは、矩形波fMを
基に生成した位相変調のための正弦波波形であり、矩形
波fMを2次のローパスフィルタ18を通すことによ
り、疑似的にfmを得ることができる。
【0048】次に、図4の位相調整処理206、すなわ
ち、待ち時間tsの設定処理の詳細を図6に示す。この
待ち時間tsは図5に示すように、fMの立上りからt
oまでの待ち時間である。待ち時間toは、光ファイバ
光学系におけるハードウエアに起因する応答遅れ、即
ち、位相変調波生成回路18における位相変調信号の生
成や位相変調器ドライバ19の制御、L/Dドライバ1
7で制御される光源16からの光ビームがファイバカッ
プラを経てファイバループ40を左及び右回りに伝播
し、干渉光となってファイバカップラに戻る伝搬遅れ、
及び干渉光が光電変換回路11に至り、増幅器12、A
/D変換器13を経てサンプリングされるまでの遅れ等
の総和に相当する。
【0049】位相調整処理ではまず、待ち時間tsの初
期値設定を行う(302)。次に、A/D入力処理を行
い(304)、さらに、式(15)により2次高調波S
2の演算を行う(306)。S2がMAXでないときt
sの値を更新する(308〜310)。2次高調波S2
がMAXのときのtsが、待ち時間tsとして信号処理
において使用される。
【0050】以下同様にして、fMの立上り信号を基準
にS2がMAXとなるtsをサーチする。
【0051】サンプリングタイミングの変化(ズレ)に
対する上記各パラメータの変化のシミュレーションの結
果を図7〜図8に示す。図7は本発明のディジタルサン
プリング方式でかつ回転角速度=0゜の場合であり、図
8は従来のアナログ方式でかつ回転角速度=0゜の場合
である。(従来方式は周期検波の周期ズレに対する変化
である。)本発明による方式は、周期がズレるとS1、S
2、S4の特性がそれぞれ変化する。しかし、周期のズレ
に対する各特性の変化のクリティカルさは従来方式とほ
ぼ同程度である。また、本発明における周期において、
S2、S4あるいはこれらの加算乗算演算結果(Y2の値
も含む)が極値を取るようサンプリングの位相を制御
(周期をかける)することにより、従来方式と同様の制
御を実現できる。
【0052】図9は、図4のA/D入力処理(208)
の詳細を示すものである。演算制御用マイコンのRAM
の各アドレス0〜7にP0〜P7(図10)のA/D入
力値を入れる。まず、AdrをAdroにセットする
(402)。次に、立上りを検出し(404)、ts秒
待ちとなる(406)。
【0053】以下、A/D入力のタイミングチャートの
t0〜t7のタイミングですなわちT/8秒毎にA/D
入力し、結果をAdr0〜Adr7のRAMエリアにス
トアする(408〜416)。
【0054】図11は角速度演算処理(210)の詳細
を示すものである。すなわち、前記式14,15,16
によりS1、S2、S4を求める(602)。次に、式
17によりY=S4/S2を求める処理を行う。これ
は、Y≒0.1となるように、位相変調波生成回路18
から出力される位相変調信号fmの振幅(Am)を調整
しておき、さらにK=fL(Y)とする(606)。f
LはKとYの関係があらかじめ作成され、演算制御用マ
イコンのROMのルックアップテーブルから取り込む。
最後に角速度ωを演算により求める(608)。
【0055】図5に示したパルス波形fmの振幅Amを
変化させれば、位相変調深さφeを変化させたことにな
る。この振幅Amを変化させる方法としては、図1の位
相変調器ドライバ19としての2次フィルター(増幅回
路)に外付けされた半固定抵抗器20の抵抗値の倍率を
調整することによって行なう。
【0056】変調深さφeの変化に対する上記各パラメ
ータの変化のシミュレーション結果を図12〜図13に
示す。図12は本発明のディジタルサンプリング方式で
回転角速度=45゜の場合、図13は従来のアナログ方
式で回転角速度=45゜の場合を示す。
【0057】従来方式では回転角速度(S1に対応)を
精度良くかつ、Y2を精度良く得るために、図13に示
すように、Y2を0.2前後、変調深さを2.5〜3.
0に設定していた。
【0058】本発明によるディジタルサンプリング方式
では、S1、S2、S4の係数が従来方式に比べて変化す
る。図12に示すように、従来のY2=〜0.2に相当
する領域ではS1の値が非常に小さく感度が低下するた
め、回転角速度を精度良く判断できない。本発明の方式
では、回転角速度、およびY2を共に精度良く得るため
に、Y2=0.05〜0.17、変調深さ1.5〜2.
5の範囲で使用するのが良いことがわかる。
【0059】図14は、図4のA/D入力処理の他の例
を示すものである。この例ではA/Dスタ−トからT/
8秒プラス1周期毎にA/D処理を行う(ステップ42
0)。すなわち、変調周波数の周期をTとして、T*
(2*n+1)/8の周期(n=1、23、・・・)ご
とに歪交流出力をディジタル変換し、該ディジタル変換
値を時系列的に繰返し出力する。この方法によれば、A
/D変換器の処理速度が多少遅くても差しつかえない。
換言するとより安価なA/D変換器を用いることができ
る。
【0060】本発明の位相変調式光ファイバジャイロ
を、自動車のセンサとして用いることが出来る。例え
ば、自動車の車体のヨーイング(回転方向及び回転角)
を検出するセンサとして本発明の位相変調式光ファイバ
ジャイロを用いれば、小型で安価なナビゲーション装置
を実現することが出来る。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、信号処理回路の単純
化、小型化、低コスト化を図ることができる。すなわ
ち、1次、2次、4次の各周波数成分への分離のための
回路、また分離された各周波数成分に対する各々の信号
処理回路が不要となる。さらに、光信号を単純増幅し、
そのまま単一のA/D変換器に入力するのみでよく、あ
とはソフトウェアによるディジタル処理が可能である。
【0062】また、ドリフトの影響を排除し、高安定な
ジャイロを得ることができる。すなわち、各周波数成分
に対応した波形における山、谷の信号レベルを検知し、
これらの減算により各周波数成分のを演算するため、ア
ナログ増幅部、A/D変換部に絶対値のバラツキやドリ
フトが発生しても、山、谷の信号レベルの減算演算によ
りこれらが互いに打ち消し合い、その影響が小さくな
る。
【0063】さらにまた、比較的低速なA/D変換器を
利用可能とし、低コスト化を図ることができる。FFT
分析のためには、分析する最高周波数の最低10倍以上
の周波数でのサンプリング(A/D変換)が必要である
が、本発明の方式によれば最高周波数の2倍のサンプリ
ング速度で良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる光ファイバ光学系の全
体構成を示すブロック図。
【図2】図1の実施例における光信号波形例(Ω=0
゜)を示す図。
【図3】図1の実施例における光信号波形例(Ω=45
゜)を示す図。
【図4】図1の信号処理部を構成する演算制御用マイコ
ンの、処理概要を示すフローチャート。
【図5】図1の実施例における変調信号波形およびA/
D入力タイミングチャート。
【図6】図4の位相変調処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図7】本発明のディジタルサンプリング方式(回転角
速度=0゜)における、サンプリングタイミングの変化
(ズレ)に対する上記各パラメータの変化のシミュレー
ション結果を示す図。
【図8】従来のアナログ方式(回転角速度=0゜)にお
ける、周期検波の周期ズレに対する変化(ズレ)に対す
る上記各パラメータの変化のシミュレーション結果を示
す図。
【図9】図4のA/D入力処理の一例を示すフローチャ
ート。
【図10】メモリマップの一例を示す図。
【図11】図4の角速度処理の一例を示すフローチャー
ト。
【図12】本発明のディジタルサンプリング方式(回転
角速度=45゜)における、変調深さeの変化に対する
各パラメータの変化のシミュレーション結果を示す図。
【図13】従来のアナログ方式(回転角速度=45゜)
における、変調深さeの変化に対する各パラメータの変
化のシミュレーション結果を示す図。
【図14】図4のA/D入力処理の他の例を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
10…光ファイバジャイロ、13…A/D変換器、16
…光源、18…位相変調波生成回路、40…光ファイバ
ループ、50…位相変調器 100…信号処理部、102…パルス波出力手段、10
4…サンプリング・位相調整手段、106…角速度演算
処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鹿子幡 庸雄 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 栃尾 幸博 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光信号源と、所定の変調周波数信号で駆動
    され光ファイバ内を伝搬する前記光信号の位相を変調可
    能な位相変調器と、前記光信号を電気信号に変換し歪交
    流出力信号として取り出して処理する信号処理部とを含
    む光ファイバ光学系を備え、該歪交流出力信号の処理に
    より角速度を検出する位相変調方式光ファイバジャイロ
    であって、前記変調周波数の周期をTとし、mを自然数
    としたとき、n=2mで表されるn次の高調波を用いる
    ジャイロにおいて、 前記歪交流出力のサンプリング開始時点を設定する位相
    調整手段と、 前記サンプリング開始時点からT/S(ただし、S=2
    n)の周期ごとに、前記歪交流出力をサンプリングし、
    時系列的に出力するサンプリング手段と、 前記時系列的に出力されるS個のサンプリング値の組を
    1セットとして入力し、角速度演算のための信号処理を
    繰返すディジタル信号処理手段とを設けたことを特徴と
    する位相変調式光ファイバジャイロ。
  2. 【請求項2】光信号源と、所定の変調周波数信号で駆動
    され光ファイバ内を伝搬する前記光信号の位相を変調可
    能な位相変調器と、前記光信号を電気信号に変換し歪交
    流出力信号として取り出して処理する信号処理部とを含
    む光ファイバ光学系を備え、該歪交流出力信号の処理に
    より角速度を検出する位相変調方式光ファイバジャイロ
    であって、前記変調周波数の周期をTとし、mを自然数
    としたとき、n=2mで表されるn次の高調波を用いる
    ジャイロにおいて、 前記歪交流出力のサンプリング開始時点を設定する位相
    調整手段と、 前記サンプリング開始点からT*(1+1/S)ごとに
    前記歪交流出力をディジタル変換し、該ディジタル変換
    値を時系列的に繰返し出力するサンプリング手段と、 該アナログディジタル変換装置から出力される時系列的
    なS個のディジタル変換値の組を1セットとして入力
    し、角速度演算のための信号処理を繰返すディジタル信
    号処理手段とを設けたことを特徴とする位相変調式光フ
    ァイバジャイロ。
  3. 【請求項3】前記位相調整手段は、前記光ファイバ光学
    系における応答遅れに相当する遅延時間を与えて、前記
    歪交流出力のサンプリング開始時点を設定することを特
    徴とする請求項1または2記載の位相変調式光ファイバ
    ジャイロ。
  4. 【請求項4】前記位相調整手段は、前記歪交流出力の2
    次の高調波のピークを検出して前記歪交流出力のサンプ
    リング開始時点を設定することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の位相変調式光ファイバジャイロ。
  5. 【請求項5】前記サンプリング値のうち奇数番目のサン
    プリング点のサンプリング値をPon,偶数番目のサン
    プリング点のサンプリング値をPenとしたとき、 によって求まる振幅成分Snを用いて前記角速度の演算
    を行うことを特徴とする請求項1または2記載の位相変
    調式光ファイバジャイロ。
  6. 【請求項6】1〜n次の各次数について前記の振幅成分
    Snを演算で求めることを特徴とする請求項5記載の位
    相変調式光ファイバジャイロ。
  7. 【請求項7】最高位の次数に対応する振幅成分Sn m
    axにより各次数の前記歪交流出力をサンプリングする
    ことを特徴とする請求項5記載の位相変調式光ファイバ
    ジャイロ。
  8. 【請求項8】光信号源と、所定の変調周波数信号で駆動
    され光ファイバ内を伝搬する前記光信号の位相を変調可
    能な位相変調器と、前記光信号を電気信号に変換し歪交
    流出力信号として取り出して処理する信号処理部とを含
    む光ファイバ光学系を備え、該歪交流出力信号の処理に
    より角速度を検出する位相変調方式光ファイバジャイロ
    であって、前記変調周波数の周期をTとし、mを自然数
    としたとき、n=2で表されるn次の高調波を用いる
    ジャイロにおいて、 前記光ファイバ光学系における応答遅れに相当する遅延
    時間を与えて、前記歪交流出力のサンプリング開始時点
    を設定する位相調整手段と、 前記サンプリング開始点から前記変調周波数の周期Tの
    1/8の周期ごとに、前記歪交流出力をディジタル変換
    し、該ディジタル変換値を時系列的に繰返し出力するア
    ナログディジタル変換手段と、 該アナログディジタル変換手段から出力される時系列的
    な8個のディジタル変換値の組を1セットとして入力
    し、角速度演算のための信号処理を繰返すディジタル信
    号処理手段とを設けたことを特徴とする位相変調式光フ
    ァイバジャイロ。
  9. 【請求項9】請求項1,2または8において、前記ディ
    ジタル信号処理手段は、前記1セットとなる8個のディ
    ジタル変換値を時系列順にそれぞれp0、p1...p
    7として、p0とp4の差である第1の振幅成分の演算
    値S1を出力する第1の演算手段と、 (p0+p4)と(p2+p6)の差である第2の振幅
    成分の演算値S2を出力する第2の演算手段と、 (p0+p2+p4+p6)と(p1+p3+p5+p
    7)の差である第3の振幅成分の演算値S4を出力する
    第3の演算手段を含むディジタル信号処理手段であるこ
    とを特徴とする位相変調式光ファイバジャイロ。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記ディジタル信号
    処理手段は、前記アナログディジタル変換装置から繰返
    し出力される時系列的な8個のディジタル変換値からな
    る変換値の組を複数組入力し、第0から第7の変換値の
    互いに時系列的に対応する変換値の平均化演算を行い、
    該平均化演算結果を各々ディジタル変換値p
    0、...、p7として出力する入力値平均演算装置を
    含むディジタル信号処理手段であることを特徴とする位
    相変調式光ファイバジャイロ。
  11. 【請求項11】請求項9において、前記ディジタル信号
    処理手段は、前記第1から第3の演算手段から繰返し出
    力されるそれぞれの第1から第3の演算値の組を複数組
    入力し、第1から第3の演算値の互いに対応する演算値
    に対する平均化演算を行い、該平均化演算結果を各々演
    算置S0、S2、S4として出力する出力値平均演算装
    置を含むディジタル信号処理手段であることを特徴とす
    る位相変調式光ファイバジャイロ。
  12. 【請求項12】請求項9において、前記ディジタル信号
    処理手段は、前記8個のディジタル変換値を各々記憶す
    るための第0から第7の8個の入力値記憶部材と、第0
    から第2の演算値を各々記憶するための第0から第2の
    3個の演算値記憶部材を含むディジタル信号処理手段で
    あることを特徴とする位相変調式光ファイバジャイロ。
  13. 【請求項13】請求項1,2または8において、前記位
    相調整手段は、前記1セットのディジタル変換値の組を
    得るための第1のアナログディジタル変換実行の開始点
    を、前記変調周波数信号の値位相に対し0ラジアンから
    2πラジアンの間の任意の位相に設定可能に構成されて
    いることを特徴とする位相変調式光ファイバジャイロ。
  14. 【請求項14】請求項13において、前記位相調整手段
    は、前記第2の演算値S2または第3の演算値S4が、
    変換位相に対し極値を取るように位相固定を行う変換位
    相調整装置であることを特徴とする位相変調式光ファイ
    バジャイロ。
  15. 【請求項15】請求項13において、前記位相調整手段
    は、前記第2の演算値S2と第3の演算値S4のあらか
    じめ決められた加算乗算演算結果が、変換位相に対し極
    値を取るように位相固定を行う変換位相調整装置である
    ことを特徴とする位相変調式光ファイバジャイロ。
  16. 【請求項16】請求項9において、前記第3の演算値S
    4と第2の演算値S2の比であるy2=S4/s2の値
    が、0.05から0.17の間の値となる様に位相調整
    手段の位相調整強さを調整したことを特徴とする位相変
    調式光ファイバジャイロ。
  17. 【請求項17】請求項1、2または8に記載の位相変調
    式光ファイバジャイロを車体のヨーイング検出のセンサ
    として用いることを特徴とする自動車用ナビゲーション
    システム。
  18. 【請求項18】光信号源と、所定の変調周波数信号で駆
    動され光ファイバ内を伝搬する前記光信号の位相を変調
    可能な位相変調器と、前記光信号を電気信号に変換し歪
    交流出力信号として取り出して処理する信号処理部とを
    含む光ファイバ光学系を備え、該歪交流出力信号の処理
    により角速度を検出する位相変調方式光ファイバジャイ
    ロであって、前記変調周波数の周期をTとし、mを自然
    数としたとき、n=2で表されるn次の高調波を用い
    るジャイロにおいて、 前記歪交流出力のサンプリング開始時点を設定し、 前記サンプリング開始点からT/S(ただし、S=2
    n)の周期ごとに前記歪交流出力をサンプリングして時
    系列的に出力し、 前記時系列的に出力されたS個のサンプリング値の組を
    1セットとして入力し、角速度演算のための信号処理を
    繰返す、 ことを特徴とする位相変調式光ファイバジャイロによる
    角速度の検出方法。
  19. 【請求項19】光信号源と、所定の変調周波数信号で駆
    動され光ファイバ内を伝搬する前記光信号の位相を変調
    可能な位相変調器と、前記光信号を電気信号に変換し歪
    交流出力信号として取り出して処理する信号処理部とを
    含む光ファイバ光学系を備え、該歪交流出力信号の処理
    により角速度を検出する位相変調方式光ファイバジャイ
    ロであって、前記変調周波数の周期をTとし、mを自然
    数としたとき、n=2mで表されるn次の高調波を用い
    るジャイロにおいて、 前記歪交流出力のサンプリング開始時点を設定し、 前記サンプリング開始点からT*(1+1/S)ごとに
    前記歪交流出力をディジタル変換し、該ディジタル変換
    値を時系列的に繰返し出力し(但しNは自然数)、 該アナログディジタル変換装置から出力された時系列的
    なS個のディジタル変換値の組を1セットとして入力
    し、角速度演算のための信号処理を繰返す、 ことを特徴とする位相変調式光ファイバジャイロによる
    角速度の検出方法。
  20. 【請求項20】前記歪交流出力の2次の高調波のピーク
    を検出して前記歪交流出力のサンプリング開始時点とす
    ることを特徴とする請求項18または19記載の位相変
    調式光ファイバジャイロによる角速度の検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110426028A (zh) * 2019-08-09 2019-11-08 湖南航天机电设备与特种材料研究所 一种光纤陀螺的数据处理控制方法
CN116295537A (zh) * 2023-05-18 2023-06-23 北京星河动力装备科技有限公司 陀螺仪性能测试方法、装置、存储介质及电子设备

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