JPH07127802A - 蒸気ドラム - Google Patents
蒸気ドラムInfo
- Publication number
- JPH07127802A JPH07127802A JP15165293A JP15165293A JPH07127802A JP H07127802 A JPH07127802 A JP H07127802A JP 15165293 A JP15165293 A JP 15165293A JP 15165293 A JP15165293 A JP 15165293A JP H07127802 A JPH07127802 A JP H07127802A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- steam
- pipe
- steam drum
- water supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボイラ低負荷時に節炭器出口配管部において
発生する気水混合流体をドラム水位制御、圧力制御上の
不安定な状態を引き起こすことなく安定な運転を可能と
すること。 【構成】 給水内管二重管部11は内筒12と外筒13とから
構成される。透孔12ａを有する内筒12は給水内管９から
分岐して接続される。透孔13ａを有する外筒13は内筒12
の外側に同心に設けられる。
発生する気水混合流体をドラム水位制御、圧力制御上の
不安定な状態を引き起こすことなく安定な運転を可能と
すること。 【構成】 給水内管二重管部11は内筒12と外筒13とから
構成される。透孔12ａを有する内筒12は給水内管９から
分岐して接続される。透孔13ａを有する外筒13は内筒12
の外側に同心に設けられる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は例えば複合サイクル発電
プラントのボイラ装置に使用される蒸気ドラムに関す
る。
プラントのボイラ装置に使用される蒸気ドラムに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来の発電プラントは蒸気タ―ビン単体
またはガスタ―ビン単体を原動機としていたが、最近に
なって両者の利点を巧みに組み合わせた複合サイクル発
電が活用されるようになってきている。
またはガスタ―ビン単体を原動機としていたが、最近に
なって両者の利点を巧みに組み合わせた複合サイクル発
電が活用されるようになってきている。
【０００３】この複合サイクル発電プラントはガスタ―
ビンから出た排ガスを排熱回収ボイラに送って蒸気を発
生せしめ、発生蒸気を蒸気タ―ビンに送って電力を取り
出すものであって、ガスタ―ビンの排熱を有効に活用す
る点、起動・停止時間を大幅に短縮できる等の便利性が
ある。
ビンから出た排ガスを排熱回収ボイラに送って蒸気を発
生せしめ、発生蒸気を蒸気タ―ビンに送って電力を取り
出すものであって、ガスタ―ビンの排熱を有効に活用す
る点、起動・停止時間を大幅に短縮できる等の便利性が
ある。
【０００４】図６および図７には複合サイクル発電プラ
ントを構成する従来公知の排熱回収ボイラの一例を示
す。図において、排熱回収ボイラ本体１の中を流れる排
ガス２の流れ方向最上流には過熱器４が配置されてい
る。過熱器４の下流には蒸発器５が配置されており、さ
らにその下流には節炭器６が配置されている。
ントを構成する従来公知の排熱回収ボイラの一例を示
す。図において、排熱回収ボイラ本体１の中を流れる排
ガス２の流れ方向最上流には過熱器４が配置されてい
る。過熱器４の下流には蒸発器５が配置されており、さ
らにその下流には節炭器６が配置されている。
【０００５】給水は給水ポンプ３により節炭器６へ送り
込まれて、排ガス２により、蒸気ドラム８内の圧力によ
り定まる飽和温度より少し低い温度まで加熱される。さ
らに、給水は節炭器６から給水配管７および給水内管９
を通り、蒸気ドラム８へ送られる。給水内管９は缶水に
没しており、また管に適当な間隔で、一般的には水平方
向にあけられた穴から給水が供給される。蒸気ドラム８
内の給水は蒸発器５を通ることにより、排ガス２によっ
て加熱され、気水混合流体となって再び蒸気ドラム８へ
入る。気水混合流体は蒸気ドラム８で蒸気と水に分離さ
れるが、このとき一般的には蒸気ドラム８内に設置され
たサイクロンセパレ―タ10によって気水分離を行うこと
が多い。分離された蒸気は過熱器４において排ガス２に
より加熱され、所定の蒸気条件となって蒸気タ―ビン
（図示せず）へ送られる。
込まれて、排ガス２により、蒸気ドラム８内の圧力によ
り定まる飽和温度より少し低い温度まで加熱される。さ
らに、給水は節炭器６から給水配管７および給水内管９
を通り、蒸気ドラム８へ送られる。給水内管９は缶水に
没しており、また管に適当な間隔で、一般的には水平方
向にあけられた穴から給水が供給される。蒸気ドラム８
内の給水は蒸発器５を通ることにより、排ガス２によっ
て加熱され、気水混合流体となって再び蒸気ドラム８へ
入る。気水混合流体は蒸気ドラム８で蒸気と水に分離さ
れるが、このとき一般的には蒸気ドラム８内に設置され
たサイクロンセパレ―タ10によって気水分離を行うこと
が多い。分離された蒸気は過熱器４において排ガス２に
より加熱され、所定の蒸気条件となって蒸気タ―ビン
（図示せず）へ送られる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種の装置
は、高圧蒸発器および低圧蒸発器と、該蒸発器にそれぞ
れ上昇管および降水管を介して連結された高圧および低
圧（気水）ドラムと、該高圧および低圧ドラムにそれぞ
れ給水ポンプ３により高圧および低圧節炭器を介してボ
イラ水を供給する給水系統とを備えている。このような
装置において、ボイラ低負荷時に、節炭器を通る給水が
ドラム圧力に対応する飽和温度より高くなり、このため
ドラム内に導入された時にスチ―ミングが生じ、ドラム
の水位制御の安定性を阻害するという問題がある。また
ドラム内の低温の水に冷却された蒸気が急速に凝縮しウ
オ―タ―ハンマ現象が発生することから上記制御の安定
性に加えて構造強度上の問題が発生するという問題があ
る。
は、高圧蒸発器および低圧蒸発器と、該蒸発器にそれぞ
れ上昇管および降水管を介して連結された高圧および低
圧（気水）ドラムと、該高圧および低圧ドラムにそれぞ
れ給水ポンプ３により高圧および低圧節炭器を介してボ
イラ水を供給する給水系統とを備えている。このような
装置において、ボイラ低負荷時に、節炭器を通る給水が
ドラム圧力に対応する飽和温度より高くなり、このため
ドラム内に導入された時にスチ―ミングが生じ、ドラム
の水位制御の安定性を阻害するという問題がある。また
ドラム内の低温の水に冷却された蒸気が急速に凝縮しウ
オ―タ―ハンマ現象が発生することから上記制御の安定
性に加えて構造強度上の問題が発生するという問題があ
る。
【０００７】したがって、本発明の目的はボイラ低負荷
時に節炭器出口配管部において発生する気水混合流体を
ドラム水位制御、圧力制御上の不安定な状態を引き起こ
すことなく安定な運転を可能にした蒸気ドラムを提供す
ることにある。
時に節炭器出口配管部において発生する気水混合流体を
ドラム水位制御、圧力制御上の不安定な状態を引き起こ
すことなく安定な運転を可能にした蒸気ドラムを提供す
ることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸気ドラムは蒸
気ドラムに給水を送る給水内管を備えたものにおいて、
多数の透孔を有する内管を給水内管から分岐して設け、
さらに内管外側に多数の透孔を有する外筒を設けて二重
管部を構成したことを特徴とする。
気ドラムに給水を送る給水内管を備えたものにおいて、
多数の透孔を有する内管を給水内管から分岐して設け、
さらに内管外側に多数の透孔を有する外筒を設けて二重
管部を構成したことを特徴とする。
【０００９】
【作用】このような給水内管構造を有する蒸気ドラムで
は仮に節炭器からの給水が二相流であったとしても、そ
の気相と液相を適切に分離して蒸気ドラムに供給するこ
とができる。さらに給水内管により発生する循環力が缶
水全体の循環を誘起することから、ドラム内缶水の温度
を平均化することが可能である。
は仮に節炭器からの給水が二相流であったとしても、そ
の気相と液相を適切に分離して蒸気ドラムに供給するこ
とができる。さらに給水内管により発生する循環力が缶
水全体の循環を誘起することから、ドラム内缶水の温度
を平均化することが可能である。
【００１０】
【実施例】以下、本発明を図１および図２に示す実施例
を参照して説明する。図１は本発明の給水内管二重管部
11を示している。給水内管二重管部11は内筒12と外筒13
から構成されている。透孔12ａを有する内筒12は給水内
管９から分岐して接続されている。さらに、内筒12の外
側に上部に透孔13ａを有する外筒13が同心に設けられて
いる。給水内管二重管部11はその一部分が蒸気ドラム８
の缶水中に没するような位置に配置される。
を参照して説明する。図１は本発明の給水内管二重管部
11を示している。給水内管二重管部11は内筒12と外筒13
から構成されている。透孔12ａを有する内筒12は給水内
管９から分岐して接続されている。さらに、内筒12の外
側に上部に透孔13ａを有する外筒13が同心に設けられて
いる。給水内管二重管部11はその一部分が蒸気ドラム８
の缶水中に没するような位置に配置される。
【００１１】図２は本発明の一実施例を適用した蒸気ド
ラムを示す。節炭器６から流入する給水は蒸気ドラム８
内の圧力の飽和温度以下であることを前提としているた
め、蒸気ドラム８に局所的な温度分布を与えないよう
に、蒸気ドラム８の水面下に均一に流入させる必要があ
る。そのために給水内管９は蒸気ドラム８の軸長手方向
に配管し、適当な間隔で給水内管二重管部11を設けてい
る。
ラムを示す。節炭器６から流入する給水は蒸気ドラム８
内の圧力の飽和温度以下であることを前提としているた
め、蒸気ドラム８に局所的な温度分布を与えないよう
に、蒸気ドラム８の水面下に均一に流入させる必要があ
る。そのために給水内管９は蒸気ドラム８の軸長手方向
に配管し、適当な間隔で給水内管二重管部11を設けてい
る。
【００１２】次に、作用を説明する。起動を含むプラン
トの負荷変動により、排ガスの温度、流量の変化、給水
流量の変化が生じた場合、節炭器６内の温度が飽和温度
に達し、蒸発する可能性がある。
トの負荷変動により、排ガスの温度、流量の変化、給水
流量の変化が生じた場合、節炭器６内の温度が飽和温度
に達し、蒸発する可能性がある。
【００１３】節炭器６から給水配管７にいたる過程で蒸
発した場合、給水内管９の透孔12ａから噴出した蒸気は
外筒13によって蒸気ドラム８内の缶水に拡散することは
ない。さらに噴出した蒸気泡により外筒13および内筒12
の間は缶水に比べて密度が小さくなることから、缶水は
外筒13下部から流入して蒸気泡を含む二相流上部へ押し
上げる。上昇した二相流中の蒸気は蒸気ドラム８内の蒸
気空間と液との界面に達して分離する。分離後の液は外
筒13の上部に設けられた透孔13ａによって蒸気ドラム８
の缶水に戻り、給水内管二重管部11に缶水の循環が成立
する。
発した場合、給水内管９の透孔12ａから噴出した蒸気は
外筒13によって蒸気ドラム８内の缶水に拡散することは
ない。さらに噴出した蒸気泡により外筒13および内筒12
の間は缶水に比べて密度が小さくなることから、缶水は
外筒13下部から流入して蒸気泡を含む二相流上部へ押し
上げる。上昇した二相流中の蒸気は蒸気ドラム８内の蒸
気空間と液との界面に達して分離する。分離後の液は外
筒13の上部に設けられた透孔13ａによって蒸気ドラム８
の缶水に戻り、給水内管二重管部11に缶水の循環が成立
する。
【００１４】かくして、給水中に蒸気が混ざったとして
も、適切に気液を分離して液のみを蒸気ドラム８の缶水
中に供給することができる。さらに給水内管二重管部11
に生じる循環力が蒸気ドラム８の缶水全体の循環を誘起
することから、ドラム内缶水の温度を均一化することが
できる。
も、適切に気液を分離して液のみを蒸気ドラム８の缶水
中に供給することができる。さらに給水内管二重管部11
に生じる循環力が蒸気ドラム８の缶水全体の循環を誘起
することから、ドラム内缶水の温度を均一化することが
できる。
【００１５】次に、図３を参照して本発明の他の実施例
を説明する。ここでは、簡単のため給水内管９および給
水内管二重管部11のみを示して、他の部分は省略してい
る。ところで、本実施例においては、内筒12は上記実施
例と同様である。外筒13の上部の断面積を拡大し、蒸気
との界面の表面積を大きくし、蒸気泡の分離効率を上昇
させたものである。
を説明する。ここでは、簡単のため給水内管９および給
水内管二重管部11のみを示して、他の部分は省略してい
る。ところで、本実施例においては、内筒12は上記実施
例と同様である。外筒13の上部の断面積を拡大し、蒸気
との界面の表面積を大きくし、蒸気泡の分離効率を上昇
させたものである。
【００１６】また、図４は本発明のさらに異なる実施例
を示している。ここでは、簡単のため給水内管および給
水内管二重管部11の上面図のみを示して、他の部分は省
略している。
を示している。ここでは、簡単のため給水内管および給
水内管二重管部11の上面図のみを示して、他の部分は省
略している。
【００１７】ところで、本実施例においては、外筒13は
内筒12に対して軸を偏心させて取り付けられている。ま
た内筒12の透孔12ａ穴は一方に片寄らせて空けられてい
る。その結果、噴出した二相流は外筒13の内面を旋回す
ることにより密度の異なる蒸気と水とを遠心力によって
分離するものである。
内筒12に対して軸を偏心させて取り付けられている。ま
た内筒12の透孔12ａ穴は一方に片寄らせて空けられてい
る。その結果、噴出した二相流は外筒13の内面を旋回す
ることにより密度の異なる蒸気と水とを遠心力によって
分離するものである。
【００１８】さらに図５に上記と異なる実施例を蒸気ド
ラム８の断面により示している。ところで、本実施例に
おいては、給水配管７の途中に蒸気配管14を接続して給
水中に積極的に蒸気を混入させ、二相流状態にすること
によっても蒸気ドラム８中の缶水温度を上昇させてボイ
ラの起動時間を短縮させるものである。
ラム８の断面により示している。ところで、本実施例に
おいては、給水配管７の途中に蒸気配管14を接続して給
水中に積極的に蒸気を混入させ、二相流状態にすること
によっても蒸気ドラム８中の缶水温度を上昇させてボイ
ラの起動時間を短縮させるものである。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
給水内管の出口に二重管部を構成したので、給水中に蒸
気が混入しても蒸気と水を分離して蒸気ドラムへ供給す
ることが可能となるほか、缶水の循環を誘起して缶水温
度を均一することができる蒸気ドラムを提供することが
可能である。
給水内管の出口に二重管部を構成したので、給水中に蒸
気が混入しても蒸気と水を分離して蒸気ドラムへ供給す
ることが可能となるほか、缶水の循環を誘起して缶水温
度を均一することができる蒸気ドラムを提供することが
可能である。
【図１】本発明に係る蒸気ドラムの要部を示す断面図
【図２】本発明に係る蒸気ドラムを示す断面図
【図３】本発明の他の実施例を示す断面図
【図４】本発明の他の実施例を示す断面図
【図５】本発明の他の実施例を示す断面図
【図６】従来の排熱回収ボイラを示す立面図
【図７】従来の給水内管を有する蒸気ドラムの断面図
１ 排熱回収ボイラ ２ 排ガス ３ 給水ポンプ ４ 過熱器 ５ 蒸発器 ６ 節炭器 ７ 給水配管 ８ 蒸気ドラム ９ 給水内管 11 給水内管二重管部 12 内筒 13 外筒 14 蒸気配管
Claims (1)
- 【請求項１】 蒸気ドラムに給水を送る給水内管を備え
たものにおいて、多数の透孔を有する内管を前記給水内
管に分岐して設け、前記内管外側に多数の透孔を有する
外筒を設けて二重管部を構成したことを特徴とする蒸気
ドラム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15165293A JPH07127802A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 蒸気ドラム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15165293A JPH07127802A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 蒸気ドラム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07127802A true JPH07127802A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=15523260
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15165293A Pending JPH07127802A (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 蒸気ドラム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07127802A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021055988A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-08 | 攀▲鋼▼集▲団▼攀枝花▲鋼▼▲鉄▼研究院有限公司 | 生コークス炉ガス顕熱交換器およびその取付構造 |
-
1993
- 1993-06-23 JP JP15165293A patent/JPH07127802A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021055988A (ja) * | 2019-09-26 | 2021-04-08 | 攀▲鋼▼集▲団▼攀枝花▲鋼▼▲鉄▼研究院有限公司 | 生コークス炉ガス顕熱交換器およびその取付構造 |
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