JPH07127798A - ガス充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続時にガス注入管に捩れが生じることがな
いガス充填装置を提供する。 【構成】 ガス充填具(２)の基端部材(５)をスイベルジ
ョイントで構成し、ガス注入管(３)を基端部材(５)を介
してガス供給管(Ｌ)に軸芯回りに回転可能に支持させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ガス充填工場でのガス
充填装置に関し、特に、ガスボンベへの接続部分の構造
に関する。

【０００２】

【従来技術】ガス充填工場では、作業性の面からガス貯
蔵槽から導出したガスを複数のガスボンベに供給して複
数のガスボンベを同時にガス充填するようにしている。
そして従来のガス充填装置は、先端にボンベ接続具を装
着した可撓性ガス注入管をガスヘッダーから複数本導出
してガス充填具に構成し、各ボンベ接続具をガスボンベ
にそれぞれ接続した状態でガスヘッダーへの供給弁を開
いて、ガス充填するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ガスボンベはボンベパ
レットに直立状態で収容されてガス充填個所に搬入され
てくるが、そのボンベ口は開口方向は不規則になってい
る。このため、ボンベ口にボンベ接続具を接続する際に
メタルホース等の可撓管で形成されているガス注入管に
ねじれが生じ、使用に伴う繰り返し荷重でガス注入管が
早期に損傷する問いう問題があった。本発明は、このよ
うな点に着目してなされたもので、接続時にガス注入管
に捩れが生じることのない操作性に優れたガス充填装置
を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、ガス充填具を構成しているガス注入管の
基端部をスイベルジョイントを介してガス供給管にガス
注入管の軸芯回りに回転可能に接続する用にしたことを
特徴としている。

【０００５】

【作用】本発明では、ガス注入管の基端部をスイベルジ
ョイントを介してガス供給管に軸芯回りに回転可能に支
持させてあるので、不規則な方向に開口しているガスボ
ンベにボンベ接続具を接続する際、ガス充填具を構成し
ている可撓性ガス注入管がその軸芯回りに自在に回転す
る。これにより、可撓性ガス注入管に捩れ方向の力が蓄
積されることがなくなる。

【０００６】

【実施例】図面は本発明の実施例を示し、図１はガス充
填具の要部縦断面図、図２はガス充填装置の斜視図であ
る。このガス充填装置は、ガス充填個所の上部にスイン
グ移動可能に配置したプレート状ヘッダー部材(１)から
複数(図では１６個)のガス充填具(２)が吊り下げ導出し
てある。プレート状ヘッダー部材(１)の上面にはガス貯
蔵槽に連通するガス供給管(Ｌ)が接続してある。

【０００７】ガス充填具(２)は、図１に示すように、メ
タルホース等の可撓管で構成したガス注入管(３)とこの
ガス注入管(３)の先端に固着したボンベ接続具(４)とで
構成してあり、このガス充填具(２)がヘッダー部材(１)
にスイベルジョイント(５)を介して軸芯回りに回転自在
に装着してある。

【０００８】スイベルジョイント(５)は、図１及び図３
に示すように、ヘッダー部材(１)に固定した固定部材
(６)と、固定部材(６)に螺合する蓋部材(７)と、固定部
材(６)と蓋部材(７)の間にスラストベアリング(８)を介
して挟持した可動部材(９)とで構成してある。

【０００９】ボンベ接続具(４)は、図４に示すように、
本体部分(10)と、この本体部分(10)に回転可能に装着し
た軸部材(11)と、軸部材(11)の先端部に固定したボンベ
口螺合ナット(12)と、軸部材(11)の基端部分に固定した
操作ハンドル(13)とで構成してあり、軸部材(11)にガス
通路(14)が透設してある。

【００１０】そして、スイベルジョイント(５)の可動側
部材(９)とボンベ接続具(４)との間に連結ワイヤ(15)が
ガス注入管(３)に沿って配置してあり、この連結ワイヤ
(15)をガス注入管(３)に適当間隔おきに止着してある。

【００１１】このように構成したガス充填装置では、各
ガス充填具(２)はヘッダー部材(１)に回転自在に取り付
けられているから、ガス充填のために搬入されてきた複
数のガスボンベのボンベ口の開口方向がランダムになっ
ていても、ガス充填具(２)のボンベ接続具(４)をボンベ
口に接続する際にガス充填具(２)のガス注入管(３)がそ
の軸芯回りで自在に回転することになり、その接続作業
が容易になるだけでなく、ガス注入管(３)に捩れ力が作
用することはなくなる。

【００１２】さらに、スイベルジョイント(５)の可動部
材(９)とボンベ接続具(４)とを連結ワイヤ(15)で接続
し、しかもこの連結ワイヤ(15)をガス注入管(３)に沿わ
せて配置し、この連結ワイヤ(15)をガス注入管(３)に適
当間隔おきに固定することにより、仮にガス注入管(３)
が破断することがあっても、破断したガス注入管(３)が
踊って近傍のガス注入管(３)を損傷させることを抑止し
ている。

【００１３】上記実施例では、プレート状ヘッダー部材
(１)に複数のガス充填具(２)を並列配置したものについ
て説明したが、ガス貯蔵槽から連出されているガス供給
管に基端部材(５)をスイベルジョイントで形成したガス
充填具(５)を直接接続するようにしてもよい。

【００１４】

【発明の効果】本発明では、ガス充填具のガス注入管を
スイベルジョイントを介してガス供給管に軸芯回りに回
転可能に支持させてあるので、ランダムな方向に開口し
ているガスボンベにボンベ接続具を接続する際、その接
続操作時にガス接続具がボンベ開口方向に一致するよう
にガス充填具がガス供給管に対して回転することから、
ガス充填具を構成している可撓性ガス注入管に捩れ力が
作用することがなくなり、可撓性ガス注入管の耐久性を
高めることができる。

【００１５】また、ガス充填具のボンベ接続具とガス充
填具の基端部材であるスイベルジョイントとを可撓性ガ
ス注入管に沿わせて配置した連結ワイヤで接続し、この
連結ワイヤを可撓性ガス注入管に適当間隔おきに固定し
た場合には、仮に可撓性ガス注入管が破断することがあ
っても、可撓性ガス注入管の運動が連結ワイヤで規制さ
れることから、可撓性ガス注入管が踊り出して近傍の可
撓性ガス注入管を傷つけることを抑止することができ
る。

【００１６】さらに、ガス供給管の先端部にガスヘッダ
ーを形成し、このガスヘッダーに複数のガス充填具を回
転可能に接続した場合には、パレット等に載置して搬入
されてきた複数のガスボンベに同時にガス充填すること
ができ、高い作業性でガス充填を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ガス充填具の要部縦断面図である。

【図２】ガス充填装置の斜視図である。

【図３】スイベルジョイントの縦断面図である。

【図４】ボンベ接続具の縦断面図である。

【符号の説明】

１…ガスヘッダー、２…ガス充填具、３…ガス注入管、
４…ボンベ接続具、５…スイベルジョイント、15…連結
ワイヤ、Ｌ…ガス供給管。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス供給管(Ｌ)から導出したガス充填具
   (２)をガスボンベに接続してガス充填を行うガス充填装
   置において、 ガス供給管(Ｌ)に接続する基端部材(５)と、この基端部
   材(５)とボンベのバルブ口に接続するボンベ接続具(４)
   と、基端部材(５)とボンベ接続具(４)とを接続する可撓
   性ガス注入管(３)とでガス充填具(２)を構成し、基端部
   材(５)をスイベルジョイントで構成し、ガス注入管(３)
   をガス供給管(Ｌ)に対して軸芯回りに回転可能に支持さ
   せたことを特徴とするガス充填装置。
2. 【請求項２】 基端部材(５)とボンベ接続具(４)とをガ
   ス注入管(３)に沿わせて配置した連結ワイヤ(15)で接続
   し、この連結ワイヤ(15)をガス注入管(３)に適当間隔お
   きに固定した請求項１に記載のガス充填装置。
3. 【請求項３】 ガス供給管(Ｌ)の先端にガスヘッダー
   (１)を形成し、このガスヘッダー(１)に複数のガス充填
   具(２)を回転可能に接続した請求項１又は請求項２に記
   載のガス充填装置。