JPH07126556A - 導電性樹脂組成物 - Google Patents
導電性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH07126556A JPH07126556A JP27566493A JP27566493A JPH07126556A JP H07126556 A JPH07126556 A JP H07126556A JP 27566493 A JP27566493 A JP 27566493A JP 27566493 A JP27566493 A JP 27566493A JP H07126556 A JPH07126556 A JP H07126556A
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- Japan
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- resin composition
- powder
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- conductive resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 有機溶剤を使用せず、作業環境に優しいもの
とする。 【構成】 金粉、銀粉又は銀メッキ銅粉１００重量部に
対し、バインダーとして乳化剤にポリエステル系材料を
使用したアクリルエマルジョンを１２重量部以上２０重
量部以下、分散剤として水溶性のラウリン酸、ミリスチ
ン酸等の飽和脂肪酸またはオレイン酸、リノール酸等の
不飽和脂肪酸のナトリウム塩又はカリウム塩を０．１重
量以上２重量以下を混練して成る。
とする。 【構成】 金粉、銀粉又は銀メッキ銅粉１００重量部に
対し、バインダーとして乳化剤にポリエステル系材料を
使用したアクリルエマルジョンを１２重量部以上２０重
量部以下、分散剤として水溶性のラウリン酸、ミリスチ
ン酸等の飽和脂肪酸またはオレイン酸、リノール酸等の
不飽和脂肪酸のナトリウム塩又はカリウム塩を０．１重
量以上２重量以下を混練して成る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、水溶性の導電性樹脂
組成物に関する。
組成物に関する。
【０００２】
【技術的背景】従来、室温で乾燥し導電性を得る材料と
して、銀、銅等の金属粉と室温乾燥が可能なアクリル樹
脂等をバインダーに使用した導電性塗料若しくは導電性
接着剤が市販されている。しかしながら、これらの導電
性塗料若しくは導電性接着剤はバインダーであるアクリ
ル樹脂等を溶解するために、有機溶剤を使用しており、
有機溶剤の人体への影響から作業環境に十分な注意をす
る必要があった。
して、銀、銅等の金属粉と室温乾燥が可能なアクリル樹
脂等をバインダーに使用した導電性塗料若しくは導電性
接着剤が市販されている。しかしながら、これらの導電
性塗料若しくは導電性接着剤はバインダーであるアクリ
ル樹脂等を溶解するために、有機溶剤を使用しており、
有機溶剤の人体への影響から作業環境に十分な注意をす
る必要があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記の実情の下、この
発明では、溶媒が水であるバインダーを使用し作業環境
に優しい導電性樹脂組成物を提供することを課題とす
る。
発明では、溶媒が水であるバインダーを使用し作業環境
に優しい導電性樹脂組成物を提供することを課題とす
る。
【０００４】
【発明の課題解決のための手段】上記課題解決のため
に、本発明は、金属粉１００重量部に対し、バインダー
として乳化剤にポリエステル系材料を使用したアクリル
エマルジョン（固形物）１２重量部以上２０重量部以
下、分散剤として水溶性の飽和脂肪酸または不飽和脂肪
酸の金属塩を０．１重量部以上２重量部以下を混練して
なる構成としたのである。
に、本発明は、金属粉１００重量部に対し、バインダー
として乳化剤にポリエステル系材料を使用したアクリル
エマルジョン（固形物）１２重量部以上２０重量部以
下、分散剤として水溶性の飽和脂肪酸または不飽和脂肪
酸の金属塩を０．１重量部以上２重量部以下を混練して
なる構成としたのである。
【０００５】ここにおいて、上記金属粉としては、金
粉、銀粉、及び銀メッキ銅粉などが使用できる。また、
これらの形状は、片状、樹脂状、球状、不定形などのい
ずれの形状であっても良く、その粒径は１００μｍ以下
が好ましく、特に１〜３０μｍが好ましい。
粉、銀粉、及び銀メッキ銅粉などが使用できる。また、
これらの形状は、片状、樹脂状、球状、不定形などのい
ずれの形状であっても良く、その粒径は１００μｍ以下
が好ましく、特に１〜３０μｍが好ましい。
【０００６】上記アクリルエマルジョンは乳化剤にポリ
エステル系のものを使用したものが良く、具体的な乳化
剤としてはポリエステルポリオールである。アクリルエ
マルジョンに通常使用されるアニオン系乳化剤では金属
粉の沈降が早く、金属粉の沈降後はハードケーキを形成
し、使用時の金属粉の再分散が難しく、使用できなくな
る。また、アニオン系乳化剤を使用したアクリルエマル
ジョンはエマルジョンの中和工程でアミン系材料で中和
するため、銀メッキ銅粉との組合わせで使用した場合、
アミン系材料の残渣により銀メッキ銅粉の銅が溶解し、
銅がイオン化するため好ましくない。
エステル系のものを使用したものが良く、具体的な乳化
剤としてはポリエステルポリオールである。アクリルエ
マルジョンに通常使用されるアニオン系乳化剤では金属
粉の沈降が早く、金属粉の沈降後はハードケーキを形成
し、使用時の金属粉の再分散が難しく、使用できなくな
る。また、アニオン系乳化剤を使用したアクリルエマル
ジョンはエマルジョンの中和工程でアミン系材料で中和
するため、銀メッキ銅粉との組合わせで使用した場合、
アミン系材料の残渣により銀メッキ銅粉の銅が溶解し、
銅がイオン化するため好ましくない。
【０００７】上記飽和脂肪酸の金属塩とは冷水に溶解が
可能なラウリン酸、ミリスチン酸などのナトリウム若し
くはカリウム塩などである。また、不飽和脂肪酸の金属
塩にあってはオレイン酸、リノール酸などのナトリウム
若しくはカリウム塩などである。これらの分散剤の使用
は、金属粉のアクリルエマルジョンへの微細分散を促進
し、導電性の良好な塗膜を形成するので好ましい。
可能なラウリン酸、ミリスチン酸などのナトリウム若し
くはカリウム塩などである。また、不飽和脂肪酸の金属
塩にあってはオレイン酸、リノール酸などのナトリウム
若しくはカリウム塩などである。これらの分散剤の使用
は、金属粉のアクリルエマルジョンへの微細分散を促進
し、導電性の良好な塗膜を形成するので好ましい。
【０００８】
【作用】上記の如く構成する本発明の導電性樹脂組成物
は、バインダーとして乳化剤にポリエステル系材料を使
用したアクリルエマルジョンであり、その配合量は、１
２重量部未満で金属粉のバインドが悪くなり抵抗が高く
なるとともに、密着性も低下する。また、２０重量部を
超えると導電性を付与するための金属粉の量が不足し、
抵抗が高くなる。
は、バインダーとして乳化剤にポリエステル系材料を使
用したアクリルエマルジョンであり、その配合量は、１
２重量部未満で金属粉のバインドが悪くなり抵抗が高く
なるとともに、密着性も低下する。また、２０重量部を
超えると導電性を付与するための金属粉の量が不足し、
抵抗が高くなる。
【０００９】飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸の金属塩の
配合量は０．１重量部未満では金属粉の分散が不十分と
なり、抵抗が高くなる。また、２重量部を超えて添加し
ても、導電性の向上効果は得られず、被着体との密着性
が低下する。
配合量は０．１重量部未満では金属粉の分散が不十分と
なり、抵抗が高くなる。また、２重量部を超えて添加し
ても、導電性の向上効果は得られず、被着体との密着性
が低下する。
【００１０】なお、本発明の範囲において十分な金属粉
の沈降防止効果が得られ、良好な導電性樹脂組成物とな
り得るが、さらに金属粉の沈降防止を目的として板状若
しくは棒状の粉体、例えばタルク、チタン酸カリウムの
ウィスカー等を添加すれば、その効果はより向上する。
の沈降防止効果が得られ、良好な導電性樹脂組成物とな
り得るが、さらに金属粉の沈降防止を目的として板状若
しくは棒状の粉体、例えばタルク、チタン酸カリウムの
ウィスカー等を添加すれば、その効果はより向上する。
【００１１】
【実施例】表１の組成でもって実施例１〜６及び比較例
１〜４を製作し、それらについて各種の試験を行い、そ
の結果を表１下欄に示す。その組成物の混練、各種試験
の詳細は下記のとおりである。
１〜４を製作し、それらについて各種の試験を行い、そ
の結果を表１下欄に示す。その組成物の混練、各種試験
の詳細は下記のとおりである。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【組成物の混練】各組成物を適当な容器に計量した後、
撹拌機で１０分間撹拌し樹脂組成物とした。
撹拌機で１０分間撹拌し樹脂組成物とした。
【００１４】
【比抵抗の測定方法（導電性）】ガラスエポキシ基板に
ドクターブレードを使用し、２ｍｍ幅×６０ｍｍ長に樹
脂組成物を塗布した後、室温で１０分間放置乾燥した。
乾燥後の６０ｍｍ長の樹脂組成物の抵抗値と厚みを測定
し、比抵抗を求めた。
ドクターブレードを使用し、２ｍｍ幅×６０ｍｍ長に樹
脂組成物を塗布した後、室温で１０分間放置乾燥した。
乾燥後の６０ｍｍ長の樹脂組成物の抵抗値と厚みを測定
し、比抵抗を求めた。
【００１５】
【密着性の評価方法】ガラスエポキシ基板に、ドクター
ブレードで樹脂組成物を５０ｍｍ×５０ｍｍの大きさに
塗布した後、室温で１０分間乾燥後、塗膜にセロファン
テープを貼りつけ、テープを引き剥がし、樹脂組成物と
ガラスエポキシ基板との密着性を調べた。 〔評価基準〕 ○：塗膜が剥がれない。 ×：塗膜が容易に剥がれる。
ブレードで樹脂組成物を５０ｍｍ×５０ｍｍの大きさに
塗布した後、室温で１０分間乾燥後、塗膜にセロファン
テープを貼りつけ、テープを引き剥がし、樹脂組成物と
ガラスエポキシ基板との密着性を調べた。 〔評価基準〕 ○：塗膜が剥がれない。 ×：塗膜が容易に剥がれる。
【００１６】
○：２４時間経過後も金属粉の沈降がなく、また１週間
放置後、沈降している金属粉を容易に再撹拌できる。 ×：１時間以内に全ての金属粉が沈降し、再度撹拌して
金属粉を分散するのが困難。
放置後、沈降している金属粉を容易に再撹拌できる。 ×：１時間以内に全ての金属粉が沈降し、再度撹拌して
金属粉を分散するのが困難。
【００１７】
【青色析出物の評価方法】樹脂組成物をガラスビンに入
れ、良く攪拌したのち放置し、銀メッキ銅粉の銅イオン
が析出するか否かを調べた。 〔評価基準〕 ○：１週間経過後も青色析出物が発生しない。 ×：３時間未満で青色析出物が発生する。
れ、良く攪拌したのち放置し、銀メッキ銅粉の銅イオン
が析出するか否かを調べた。 〔評価基準〕 ○：１週間経過後も青色析出物が発生しない。 ×：３時間未満で青色析出物が発生する。
【００１８】上記試験結果から、各実施例が導電性樹脂
組成物として十分に使用に耐え得るものであることが理
解できる。一方、比較例１はアクリルエマルジョンが２
０重量部を超え、分散剤も２重量部を超えているため、
導電性（比抵抗）が悪く密着性も悪い。比較例２はアク
リルエマルジョンが１２重量部未満のため、密着性が悪
い。比較例３、４はアクリルエマルジョンがアニオン性
でアミンで中和したもののため、金属粉の沈降性及び青
色析出で問題がある。このとき、比較例４からチタンカ
リウムのウィスカーを添加しても、その沈降性・青色析
出が解消されないことが理解できる。
組成物として十分に使用に耐え得るものであることが理
解できる。一方、比較例１はアクリルエマルジョンが２
０重量部を超え、分散剤も２重量部を超えているため、
導電性（比抵抗）が悪く密着性も悪い。比較例２はアク
リルエマルジョンが１２重量部未満のため、密着性が悪
い。比較例３、４はアクリルエマルジョンがアニオン性
でアミンで中和したもののため、金属粉の沈降性及び青
色析出で問題がある。このとき、比較例４からチタンカ
リウムのウィスカーを添加しても、その沈降性・青色析
出が解消されないことが理解できる。
【００１９】
【発明の効果】本発明は、以上の様に構成したので、従
来有機溶剤を含む樹脂バインダーを使用した導電性樹脂
組成物で問題となっていた導電性樹脂組成物の使用時の
作業環境問題（有機溶剤による中毒）を解決し、作業環
境の著しい向上を図り得る。
来有機溶剤を含む樹脂バインダーを使用した導電性樹脂
組成物で問題となっていた導電性樹脂組成物の使用時の
作業環境問題（有機溶剤による中毒）を解決し、作業環
境の著しい向上を図り得る。
Claims (2)
- 【請求項１】 金属粉１００重量部に対し、バインダー
として乳化剤にポリエステル系材料を使用したアクリル
エマルジョンを１２重量部以上２０重量部以下、分散剤
として水溶性の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸の金属塩
を０．１重量部以上２重量部以下を混練して成る導電性
樹脂組成物。 - 【請求項２】 上記金属粉を、金粉、銀粉又は銀メッキ
銅粉とし、上記分散剤の金属塩を、ナトリウム塩又はカ
リウム塩としたことを特徴とする請求項１記載の導電性
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27566493A JP3410174B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 導電性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27566493A JP3410174B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 導電性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07126556A true JPH07126556A (ja) | 1995-05-16 |
| JP3410174B2 JP3410174B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=17558634
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27566493A Expired - Fee Related JP3410174B2 (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 導電性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3410174B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1716578A2 (en) * | 2004-02-18 | 2006-11-02 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Nanoscale metal paste for interconnect and method of use |
| US8257795B2 (en) | 2004-02-18 | 2012-09-04 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Nanoscale metal paste for interconnect and method of use |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP27566493A patent/JP3410174B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1716578A2 (en) * | 2004-02-18 | 2006-11-02 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Nanoscale metal paste for interconnect and method of use |
| EP1716578A4 (en) * | 2004-02-18 | 2009-11-11 | Virginia Tech Intell Prop | NANOMASS BAR METAL PASTE FOR CONNECTION AND USE METHOD |
| US8257795B2 (en) | 2004-02-18 | 2012-09-04 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Nanoscale metal paste for interconnect and method of use |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3410174B2 (ja) | 2003-05-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |