JPH07125182A - グラビア印刷機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、印刷品質の安定性、高品質化を図れ
ると共に、印刷環境の改善も図れることを最も主要な目
的としている。 【構成】本発明は、印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙
の上側に位置するように配設された版胴と、印刷用紙へ
の印刷時に当該印刷用紙の下側に位置するように版胴と
対向して配設された圧胴と、グラビア印刷用のインキを
版胴に供給するインキノズルと、必要に応じて、インキ
ノズルの下方に位置するように配設され、版胴のセル内
へインキを押し込むファニッシャローラとを備えたこと
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、出版印刷や包装材印刷
に用いられるグラビア印刷機に係り、特に印刷品質の安
定性、高品質化を図れ、印刷環境の改善も図れるように
したグラビア印刷機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、出版印刷や包装材印刷には、
グラビア印刷機が多く用いられてきている。一般に、こ
のグラビア印刷機は、版胴をインキパンにドブ漬けし、
版胴に付着した余分なインキをドクターで掻き取って、
版胴のセルに残ったインキを圧胴で押し付けることによ
り、版胴と圧胴の間に通した印刷用紙に転写して印刷し
ている。

【０００３】このため、印刷用紙に対して、版胴が下側
に位置し、圧胴が上側に位置する。すなわち、版胴の上
に印刷用紙を配置する形となり、版胴のセルに入ったイ
ンキを吸い出して、印刷用紙に印刷を施している。

【０００４】しかしながら、このような方法の場合、版
胴のセルの解放面積が小さいと、印刷用紙とインキとが
接触せず、インキが転写されずに、印刷された絵柄に抜
けが生じることがあり、印刷品質が低下してしまうとい
う問題点がある。

【０００５】そこで、電荷をかけることにより（静電印
刷と称される）、インキが版胴のセルから出てくるよう
にして印刷することも行なわれている。グラビア校正印
刷機では、版胴と圧胴が横方向に位置するものもある。
このグラビア校正印刷機の場合、版胴と圧胴の接触して
いる位置に近いところに、ドクターを上側から版胴に当
てて、版胴とドクターの間に少量のインキを供給して印
刷を施している。

【０００６】しかしながら、このグラビア校正印刷機で
かかる形態を使用すると、高速回転で印刷を行なうた
め、インキの供給が追いつかず、綺麗な印刷物が得られ
ないという問題点がある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
グラビア印刷機においては、印刷品質の安定性が悪く、
高品質な印刷物が得られないという問題があった。本発
明は、上記のような問題点を解消するために成されたも
ので、印刷品質の安定性、高品質化を図ると共に、印刷
環境の改善も図ることが可能な極めて信頼性の高いグラ
ビア印刷機を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、出版印刷や包装材印刷に用いられるグラビア印刷
機において、まず、請求項１に係る発明では、印刷用紙
への印刷時に当該印刷用紙の上側に位置するように配設
された版胴と、印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の下
側に位置するように版胴と対向して配設された圧胴と、
グラビア印刷用のインキを版胴に供給するインキノズル
とを備えて成る。

【０００９】また、請求項２に係る発明では、印刷用紙
への印刷時に当該印刷用紙の上側に位置するように配設
された版胴と、印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の下
側に位置するように版胴と対向して配設された圧胴と、
グラビア印刷用のインキを版胴に供給するインキノズル
と、インキノズルの下方に位置するように配設され、版
胴のセル内へインキを押し込むファニッシャローラとを
備えて成る。

【００１０】さらに、請求項３に係る発明では、上記請
求項１または請求項２に記載のグラビア印刷機におい
て、版胴に付着した余分なインキを掻き取るドクターを
備え、当該ドクターにより掻き取られたインキを回収
し、循環させてインキノズルに戻すインキ供給装置を付
加して成る。

【００１１】

【作用】従って、本発明のグラビア印刷機においては、
印刷用紙への印刷時に、印刷用紙に対して、版胴が上側
に圧胴が下側に位置するように配設することにより、版
胴は印刷用紙に上側から押し付けられ、版胴のセルに入
ったインキが重力の影響も受けて出てくるため、印刷さ
れた絵柄に抜けが生じることがなく、綺麗な印刷物を得
ることができ、よって印刷品質の安定性、高品質化を図
ることができる。

【００１２】また、ドブ漬けのためのインキパンがない
ことにより、溶剤の蒸発が少なく、印刷環境を改善する
ことができる。一方、請求項２に係る発明のグラビア印
刷機においては、インキを版胴に供給するインキノズル
の下方に位置するように、版胴のセル内へインキを押し
込むファニッシャローラを配設することにより、版胴の
セル内へのインキの充填度を高められるため、より一層
の印刷品質の安定性、高品質化を図ることができる。

【００１３】さらに、請求項３に係る発明のグラビア印
刷機においては、ドクターにより掻き取られた版胴に付
着した余分なインキを回収し、循環させてインキノズル
に戻すインキ供給装置を設けることにより、無駄になる
インキが少なくなり、経済性を高めることができる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図１は、請求項１および請求項３
に係る発明によるグラビア印刷機の構成例を示す概要図
である。

【００１５】図１において、本実施例のグラビア印刷機
は、図示しない前ユニットよりの印刷用紙１を上側から
本ユニットに供給し、さらに本ユニットより図示しない
次ユニットに供給するように、図示のように配設された
複数個のガイドローラ２と、印刷用紙１への印刷時に当
該印刷用紙１の上側に位置するように配設された版胴３
と、印刷用紙１への印刷時に当該印刷用紙１の下側に位
置するように版胴３と対向して配設された圧胴４と、グ
ラビア印刷用のインキ５を版胴３に供給するインキノズ
ル６と、版胴３に付着した余分なインキ５を掻き取るド
クター７と、ドクター７により掻き取られたインキを回
収するインキパン８と、印刷後の印刷用紙１のインキ中
の溶剤を強制的に蒸発させる上方に配設された乾燥装置
９と、乾燥装置９による乾燥後の印刷用紙１を冷却させ
るクリーニングローラ１０とから構成している。

【００１６】また、図２は、同グラビア印刷機における
インキ供給装置の構成例を示す概要図である。すなわ
ち、本インキ供給装置は、図２に示すように、インキパ
ン８により回収されたインキを、パイプ１１を介してイ
ンキタンク１２に供給し、さらにポンプ１３によりパイ
プ１１、開閉バルブ１４を介して循環させ、インキノズ
ル６に戻すように、パイピングシステムを構成してい
る。

【００１７】なお、上記において、インキノズル６は、
図３に示すように、版胴３の幅に合わせて複数個設ける
ことができるが、端に設けるインキノズル６は、版胴３
の横側からインキが垂れることがないような位置として
いる。また、インキがドクター７の反対側に流れること
がないように、インキノズル６の位置を調整している。
さらに、インキノズル６は可動式とし、版胴３の交換の
際に移動できるようにしている。

【００１８】一方、ドクター７は、図３および図４にそ
れぞれ示すように、中空の構造としている。また、ドク
ター７も可動式とし、圧調整を行なったり、版胴３の交
換の際に退避できるようにしている。さらに、ドクター
７、およびインキパン８は、インキが印刷用紙１に垂れ
ることがないように、十分な大きさにしている。

【００１９】さらに、乾燥装置９は、下方に配設すると
印刷用紙１のインキ中の溶剤の蒸発が早まるため、ガイ
ドローラ２により印刷用紙１を上側に回すことにより上
方に配設している。

【００２０】次に、以上のように構成した本実施例のグ
ラビア印刷機の作用について説明する。図１において、
印刷用紙１は、図示しない前ユニットより上側から本ユ
ニットに供給され、複数個のガイドローラ２を介して、
版胴３と圧胴４との間を通ることにより、転写して所定
の印刷が行なわれる。この版胴３と圧胴４との間で印刷
が施された印刷用紙１は、ガイドローラ２を介して印刷
機下方を通り、上方に配設した乾燥装置９に通される。
そして、この乾燥装置９で乾燥した後の印刷用紙１は、
クリーニングローラ１０により冷却されて、図示しない
次ユニットに送られる。

【００２１】この場合、版胴３は印刷用紙１の上側に位
置するため、上部に設けたインキノズル６によりインキ
５が供給される。また、インキノズル６から供給された
インキ５は、下方に設けたドクター７により余ったイン
キ５が掻き取られる。そして、この掻き取られたインキ
５は、ドクターホルダーの間を通って、さらに下方に設
けたインキパン８に流れ落ちて回収される。

【００２２】一方、インキパン８にはパイプ１１を取り
付けており、回収されたインキ５は、パイプ１１を通し
てインキタンク１２に供給され、さらにインキタンク１
２からポンプ１３によって吸い上げられ、パイプ１１、
開閉バルブ１４を通して循環され、インキノズル６に戻
されてそこから吹き出される。

【００２３】なお、版胴３の交換時には、インキタンク
１２とインキノズル６との間に設けた開閉バルブ１４を
閉じることにより、インキ垂れを起こさずに版胴３の交
換を行なうことができる。

【００２４】上述したように、本実施例のグラビア印刷
機は、印刷用紙１への印刷時に当該印刷用紙１の上側に
位置するように配設された版胴３と、印刷用紙１への印
刷時に当該印刷用紙１の下側に位置するように版胴３と
対向して配設された圧胴４と、グラビア印刷用のインキ
５を版胴３に供給するインキノズル６と、版胴３に付着
した余分なインキ５を掻き取るドクター７と、当該ドク
ター７により掻き取られたインキ５をインキパン８で回
収し、ポンプ１３によりパイプ１１、開閉バルブ１４を
通して循環させてインキノズル６に戻すインキ供給装置
とから構成したものである。

【００２５】従って、次のような種々の効果が得られる
ものである。 （ａ）印刷用紙１への印刷時に、印刷用紙１に対して、
版胴３が上側に圧胴４が下側に位置するように配設して
いるので、版胴３は印刷用紙１に上側から押し付けら
れ、版胴３のセルに入ったインキ５が重力の影響も受け
て出てくるため、印刷された絵柄に抜けが生じることが
なく、綺麗な印刷物を得ることが可能となる。

【００２６】これにより、印刷品質の安定性、高品質化
を図ることができる。 （ｂ）従来のようなドブ漬けのためのインキパンがない
ため、溶剤の蒸発が少なく、印刷環境を改善することが
可能となる。

【００２７】（ｃ）パイピングシステムによりインキ５
が供給されるため、溶剤の蒸発が抑えられ、印刷品質の
安定性、高品質化が図れ、印刷環境も改善することが可
能となる。

【００２８】（ｄ）インキノズル６によってインキ５が
供給されるため、版胴３の交換時には、開閉バルブ１４
を閉じて版胴３を回転させると、ドクター７で残りのイ
ンキ５が掻き取られるため、版胴３からのインキ垂れが
ほとんどなく、回りを汚さずに済み、清潔であると共に
作業者の清掃の負担を軽減することが可能となる。

【００２９】（ｅ）上記の理由により、無駄になるイン
キ５が少なくなり、極めて経済的である。次に、図５
は、請求項２および請求項３に係る発明によるグラビア
印刷機の構成例を示す概要図であり、図１と同一要素に
は同一符号を付して示している。

【００３０】図５において、本実施例のグラビア印刷機
は、図示しない前ユニットよりの印刷用紙１を上側から
本ユニットに供給し、さらに本ユニットより図示しない
次ユニットに供給するように、図示のように配設された
複数個のガイドローラ２と、印刷用紙１への印刷時に当
該印刷用紙１の上側に位置するように配設された版胴３
と、印刷用紙１への印刷時に当該印刷用紙１の下側に位
置するように版胴３と対向して配設された圧胴４と、グ
ラビア印刷用のインキ５を版胴３に供給するインキノズ
ル６と、インキノズル６の下方に位置するように配設さ
れ、版胴３のセル内へインキ５を押し込むファニッシャ
ローラ２０と、版胴３に付着した余分なインキ５を掻き
取るドクター７と、ドクター７により掻き取られたイン
キを回収するインキパン８と、印刷後の印刷用紙１のイ
ンキ中の溶剤を強制的に蒸発させる上方に配設された乾
燥装置９と、乾燥装置９による乾燥後の印刷用紙１を冷
却させるクリーニングローラ１０とから構成している。

【００３１】また、図６は、同グラビア印刷機における
インキ供給装置の構成例を示す概要図であり、図２と同
一要素には同一符号を付して示している。すなわち、本
インキ供給装置は、図６に示すように、インキパン８に
より回収されたインキを、パイプ１１を介してインキタ
ンク１２に供給し、さらにポンプ１３によりパイプ１
１、開閉バルブ１４を介して循環させ、インキノズル６
に戻すように、パイピングシステムを構成している。

【００３２】なお、上記において、インキノズル６は、
図７に示すように、版胴３の幅に合わせて複数個設ける
ことができるが、端に設けるインキノズル６は、版胴３
の横側からインキが垂れることがないような位置に調整
して、溢れたインキ５がファニッシャローラ２０の側方
より流れ出ても、版胴３の横側からインキが垂れること
がないようにしている。また、インキノズル６は可動式
とし、版胴３の交換の際に移動できるようにしている。

【００３３】一方、ドクター７は、図７にそれぞれ示す
ように、中空の構造としている。また、ドクター７も可
動式とし、圧調整を行なったり、版胴３の交換の際に退
避できるようにしている。さらに、ドクター７、および
インキパン８は、インキが印刷用紙１に垂れることがな
いように、十分な大きさにしている。

【００３４】さらに、乾燥装置９は、下方に配設すると
印刷用紙１のインキ中の溶剤の蒸発が早まるため、ガイ
ドローラ２により印刷用紙１を上側に回すことにより上
方に配設している。

【００３５】一方、ファニッシャローラ２０は、図７に
示すように、版胴３より短くしている。また、ファニッ
シャローラ２０は、耐溶剤性のゴム等からなっている。
次に、以上のように構成した本実施例のグラビア印刷機
の作用について説明する。

【００３６】図５において、印刷用紙１は、図示しない
前ユニットより上側から本ユニットに供給され、複数個
のガイドローラ２を介して、版胴３と圧胴４との間を通
ることにより、転写して所定の印刷が行なわれる。この
版胴３と圧胴４との間で印刷が施された印刷用紙１は、
ガイドローラ２を介して印刷機下方を通り、上方に配設
した乾燥装置９に通される。そして、この乾燥装置９で
乾燥した後の印刷用紙１は、クリーニングローラ１０に
より冷却されて、図示しない次ユニットに送られる。

【００３７】この場合、版胴３は印刷用紙１の上側に位
置するため、上部に設けたインキノズル６によりインキ
５が供給される。また、インキノズル６から供給された
インキ５は、インキノズル６の下方に位置に設けたファ
ニッシャローラ２０と版胴３との間で、インキ溜まりが
できる。そして、インキノズル６から供給されたインキ
５は、このファニッシャローラ２０によって版胴３のセ
ル内に押し込まれ、このセル内にインキ５が確実に充填
される。

【００３８】すなわち、版胴３のセル内にインキ５を確
実に充填するには、インキノズル６から勢いよくインキ
５を噴射させることが効果的であるが、インキ５に泡が
立ち易い、インキ５が飛び散って印刷用紙１を汚してし
まう等の不具合が起こる恐れがあるため、本実施例で
は、ファニッシャローラ２０を設けて、版胴３のセル内
へのインキ５の充填を効果的に行なっている。

【００３９】さらに、インキノズル６から供給されたイ
ンキ５は、下方に設けたドクター７により余ったインキ
５が掻き取られる。そして、この掻き取られたインキ５
は、ドクターホルダーの間を通って、さらに下方に設け
たインキパン８に流れ落ちて回収される。

【００４０】一方、インキパン８にはパイプ１１を取り
付けており、回収されたインキ５は、パイプ１１を通し
てインキタンク１２に供給され、さらにインキタンク１
２からポンプ１３によって吸い上げられ、パイプ１１、
開閉バルブ１４を通して循環され、インキノズル６に戻
されてそこから吹き出される。

【００４１】なお、版胴３の交換時には、インキタンク
１２とインキノズル６との間に設けた開閉バルブ１４を
閉じることにより、インキ垂れを起こさずに版胴３の交
換を行なうことができる。

【００４２】上述したように、本実施例のグラビア印刷
機は、印刷用紙１への印刷時に当該印刷用紙１の上側に
位置するように配設された版胴３と、印刷用紙１への印
刷時に当該印刷用紙１の下側に位置するように版胴３と
対向して配設された圧胴４と、グラビア印刷用のインキ
５を版胴３に供給するインキノズル６と、インキノズル
６の下方に位置するように配設され、版胴３のセル内へ
インキ５を押し込むファニッシャローラ２０と、版胴３
に付着した余分なインキ５を掻き取るドクター７と、当
該ドクター７により掻き取られたインキ５をインキパン
８で回収し、ポンプ１３によりパイプ１１、開閉バルブ
１４を通して循環させてインキノズル６に戻すインキ供
給装置とから構成したものである。

【００４３】従って、次のような種々の効果が得られる
ものである。 （ａ）印刷用紙１への印刷時に、印刷用紙１に対して、
版胴３が上側に圧胴４が下側に位置するように配設して
いるので、版胴３は印刷用紙１に上側から押し付けら
れ、版胴３のセルに入ったインキ５が重力の影響も受け
て出てくるため、印刷された絵柄に抜けが生じることが
なく、綺麗な印刷物を得ることが可能となる。

【００４４】これにより、印刷品質の安定性、高品質化
を図ることができる。 （ｂ）従来のようなドブ漬けのためのインキパンがない
ため、溶剤の蒸発が少なく、印刷環境を改善することが
可能となる。

【００４５】（ｃ）パイピングシステムによりインキ５
が供給されるため、溶剤の蒸発が抑えられ、印刷品質の
安定性、高品質化が図れ、印刷環境も改善することが可
能となる。

【００４６】（ｄ）インキノズル６によってインキ５が
供給されるため、版胴３の交換時には、開閉バルブ１４
を閉じて版胴３を回転させると、ドクター７で残りのイ
ンキ５が掻き取られるため、版胴３からのインキ垂れが
ほとんどなく、回りを汚さずに済み、清潔であると共に
作業者の清掃の負担を軽減することが可能となる。

【００４７】（ｅ）上記の理由により、無駄になるイン
キ５が少なくなり、極めて経済的である。 （ｆ）インキ５を版胴３に供給するインキノズル６の下
方に位置するように、ファニッシャローラ２０を配設し
ているので、版胴３のセル内へのインキ５の充填度を高
められるため、印刷機や印刷用紙１を汚したり、インキ
５を泡立てずに、版胴３のセル内へのインキ５の充填を
効率よく行なうことができ、より一層の印刷品質の安定
性、高品質化を図ることが可能となる。

【００４８】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。上記各実施例において、図２および図６にそれぞれ
示すインキ供給装置におけるインキノズル６以外の要素
は、本発明に必要不可欠な要素ではなく、必要に応じて
設ければよいものである。その他、本発明はその要旨を
変更しない範囲で、種々に変形して実施できるものであ
る。

【００４９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、印
刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の上側に位置するよう
に配設された版胴と、印刷用紙への印刷時に当該印刷用
紙の下側に位置するように版胴と対向して配設された圧
胴と、グラビア印刷用のインキを版胴に供給するインキ
ノズルと、必要に応じて、インキノズルの下方に位置す
るように配設され、版胴のセル内へインキを押し込むフ
ァニッシャローラとを備えて構成したので、印刷品質の
安定性、高品質化を図ると共に、印刷環境の改善も図る
ことが可能な極めて信頼性の高いグラビア印刷機が提供
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１および請求項３に係る発明によるグラ
ビア印刷機の一実施例を示す概要図。

【図２】同実施例のグラビア印刷機におけるインキ供給
装置の構成例を示す概要図。

【図３】同実施例のグラビア印刷機におけるインキ供給
からインキ掻き取りまでを説明するための斜視図。

【図４】同実施例のグラビア印刷機におけるドクターの
構成例を示す概要図。

【図５】請求項２および請求項３に係る発明によるグラ
ビア印刷機の一実施例を示す概要図。

【図６】同実施例のグラビア印刷機におけるインキ供給
装置の構成例を示す概要図。

【図７】同実施例のグラビア印刷機におけるインキ供給
からインキ掻き取りまでを説明するための斜視図。

【符号の説明】

１…印刷用紙、２…ガイドローラ、３…版胴、４…圧
胴、５…インキ、６…インキノズル、７…ドクター、８
…インキパン、９…乾燥装置、１０…クリーニングロー
ラ、１１…パイプ、１２…インキタンク、１３…ポン
プ、１４…開閉バルブ、２０…ファニッシャローラ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 出版印刷や包装材印刷に用いられるグラ
   ビア印刷機において、 印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の上側に位置するよ
   うに配設された版胴と、 前記印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の下側に位置す
   るように前記版胴と対向して配設された圧胴と、 グラビア印刷用のインキを前記版胴に供給するインキノ
   ズルと、 を備えて成ることを特徴とするグラビア印刷機。
2. 【請求項２】 出版印刷や包装材印刷に用いられるグラ
   ビア印刷機において、 印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の上側に位置するよ
   うに配設された版胴と、 前記印刷用紙への印刷時に当該印刷用紙の下側に位置す
   るように前記版胴と対向して配設された圧胴と、 グラビア印刷用のインキを前記版胴に供給するインキノ
   ズルと、 前記インキノズルの下方に位置するように配設され、前
   記版胴のセル内へインキを押し込むファニッシャローラ
   と、 を備えて成ることを特徴とするグラビア印刷機。
3. 【請求項３】 前記請求項１または請求項２に記載のグ
   ラビア印刷機において、 前記版胴に付着した余分なインキを掻き取るドクターを
   備え、当該ドクターにより掻き取られたインキを回収
   し、循環させて前記インキノズルに戻すインキ供給装置
   を付加して成ることを特徴とするグラビア印刷機。