JPH0712446B2 - もみ殻中のシリカ及び有機質分の分離濃縮法 - Google Patents

もみ殻中のシリカ及び有機質分の分離濃縮法

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JPH0712446B2
JPH0712446B2 JP1235598A JP23559889A JPH0712446B2 JP H0712446 B2 JPH0712446 B2 JP H0712446B2 JP 1235598 A JP1235598 A JP 1235598A JP 23559889 A JP23559889 A JP 23559889A JP H0712446 B2 JPH0712446 B2 JP H0712446B2
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将博 小松
実 中溝
芳雄 安達
正道 長尾
俊雄 佐々本
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株式会社ミクロテック・ツーワン
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はもみ殻中に存在しているシリカと有機質分とを
物理的に分離してそれぞれを濃縮化する方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
(発明の背景) 農産廃棄物であるもみ殻炭中には有機質と無機質とが含
まれており、このため多種、多用な利用が試みられてい
る。主成分である有機質を利用する法、無機質の主成分
であるシリカを利用する法、そして有機質を炭化すると
生じる炭素とシリカを同時に利用する法である。
もみ殻は20%程度の反応性の高いシリカを含有してお
り、本発明者等は、長年もみ殻中のシリカを用いて、ケ
イ酸カルシュウム系建材を製造することの研究に従事
し、もみ殻中のシリカが反応性が富むことを知得してい
る。また、有機質の成分であるセルロース、ヘミセルロ
ース、リゲニンを炭化すると、炭化時には揮発分が多い
ので表面積が大きく、しかもその炭素は黒鉛化しにくい
ので反応性が大きい。このため、もみ殻中の有機質は、
糖化された後グルコースに転換されたり、炭化したのち
活性炭として、あるいはその他の炭素材及び金属炭化物
の製造の際における炭素源として活用されている。
このように、もみ殻炭中の炭素、シリカとも反応性が大
きいのでニューセラミックスと言われている炭化ケイ
素、窒化ケイ素の製造に適している。
もみ殻中の活性なシリカと炭素を活用して多孔質セラミ
ックスを製造する場合、化学量論的には、炭素とシリカ
の比が0.6の時この両者はちょうど反応しあって過剰の
炭素もシリカも残留しなくなる。しかしながら、通常の
もみ殻炭中の炭素とシリカの比は1.33程度であり、それ
を熱処理して得られるSiC生成物中には過剰の炭素が約4
0%近くも残留している。このため、炭素とシリカの比
をどの値に調節するかが重要な問題となる。また、多用
な細孔径、大きな表面積を得るためにはどの様なもみ殻
炭を得れば良いかなど焼成前に考慮すべき点がある。そ
のため、もみ殻の前処理が極めて重要になる。
(従来例) 従来、もみ殻中のシリカを濃縮化する方法として、硝酸
により有機質を分解する方法や、微生物により有機物を
分解する方法(J.Material Sci,Lett.,6(1987)829−8
31)が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来より提案されている上記方法は、もみ殻中の有機質
分を破壊してシリカを濃縮する方法であるため、もみ殻
中の有機質分を分離して濃縮化することはできない。
更に、上記の方法では、もみ殻中のシリカの多くを効率
よく分離して濃縮化することもできない。
そして上記方法はいづれも湿式法であり、このため濃縮
後は乾燥を必要とする(即ち、微生物によってシリカを
濃縮する際には、微生物によって発酵後、乾燥、分級な
どの諸操作を必要とする)。
又、前述の通り、もみ殻中の有機質分のみを濃縮化する
のに有効な方法は提案されておらず、もみ殻中の有機質
分を利用する際には、多量のシリカを活用できずシリカ
は不要なものとなる。従って、もみ殻中の有機質分を効
率よく濃縮化する方法の開発が望まれていた。
本発明は、上記の点を解決するために鋭意研究を重ねた
結果、もみ殻中のシリカは、もみ殻の外皮に比較的多く
存在(偏在)し、必ずしももみ殻中に均一に分散してい
るものではないこと;もみ殻を粉砕すると、シリカの割
合が多い部分が有機質分の割合が多い部分より早く微粒
子になりやすく、この粉砕性の差を利用して高濃度シリ
カを含む微粒もみ殻を、分級手段によって分離すればシ
リカを濃縮することが可能となること;そして有機質分
が多い部分は粉砕しにくいので粗粒もみ殻となって有機
質分をも濃縮することが可能となることを見出し、この
知見に基いて本発明をなすに至った。
従って、本発明の目的は、農産廃棄物であるもみ殻をシ
リカと有機質分とに極めて効率よく分離することの可能
な分離濃縮法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、もみ殻を粉砕し、その後この粉砕して得たも
み殻粉体を分級して、粒度の異なる、シリカの割合の多
い微粒子分と有機質分の割合の多い粗粒子分とに分離す
ることを特徴とするもみ殻中のシリカ及び有機質分の分
離濃縮法である。
〔実施例〕
次に本発明をその良好な実施例について詳細に説明す
る。
実施例に先立ち先ず本発明を総轄的に説明する。
本発明に係る分離濃縮法では、シリカがもみ殻の外皮に
多く存在(偏在)(第1図)し、もみ殻を粉砕したとき
にシリカの濃い部分とそうでない部分において粉砕性が
異なり、シリカの濃い部分が少ない部分より早く細かく
なるという、粉砕性の差を利用してもみ殻を粉砕し、そ
の後粉砕して得たもみ殻粉体をふるいなどを用いて分級
して、高濃度シリカを含む微粒子分と有機質分の割合の
多い粗粒子分とに分離する。即ち、粉砕もみ殻粒子を振
動しながら分級することにより、両者のサイズの差を利
用してシリカと有機質分とに分離し濃縮化を行う。
もみ殻を粉砕するにあたっては、次に詳述するグライン
ダを用いた。ここでは、一対のディスクのうち、アラン
ダム(アルミナ燒結体)を固定盤とし、回転盤として
は、ダイヤモンド微粒子(100mesh程度)を均等配列し
適当な保持強度を有するボンド材料によって固定してそ
の表面がダイヤモンドミクロバイトを形成している盤を
用いた。そして、その間のクリアランス(C)を通し
て、もみ殻を粉砕した(第8A図、第8B図参照)。
回転盤を500〜3,600rpmで回転させると、もみ殻は固定
盤との間隙を遠心力によって通過しながら、鋭利なダイ
ヤモンドの歯によってカットされ、また「含み」と称さ
れる間隙の中で連廻りしながら相互の衝突、衝撃、摩擦
などの力によって微粉化される。
もみ殻は中心部投入口10(第8図A参照)から入り、
「含み」の部分で次第に粉砕されながら遠心力によって
外周に達して、殆んど密着状態で回転するエッジの歯の
間をパスして次第に外部に放出される。その際、エッジ
部分を構成して林立するダイヤモンド粒の歯が、スクリ
ーンの役割を果すため、通過出来ない大きめの粒子は含
みの中に残って、粉砕を受けた後に通過するので、通過
後の粒子が揃い易く、かつオーバーサイズが生じない。
クリアランス(C)を0乃至50μmとした場合、もみ殻
は効率よく粉砕される。そこでクリアランス(C)を0
〜50μmとして粉砕し、各粉砕条件による各粒度ごとの
収率を求めた。そして、各粒度ごとにN2気流中で炭化し
た後、炭化もみ殻を得た。その後700℃で空気中で熱
し、炭素を酸化焼失させ、その時の減量を見掛け上の炭
素の重量とし、残存物をシリカの重量とした。そして、
炭素とシリカの比を求め、粉砕によって得られたシリカ
の濃縮度を評価した。
以下は本発明の実施例についての説明である。
実施例: もみ殻を既述のグラインダを用いて粉砕した。粉砕条件
はクリアランス(C)の大きさ、回転数(r)、回転盤
の直径(l)によって決定される。ここではクリアラン
ス(C)=0,25,50μm;回転数(r)=1500rpm;回転盤
の直径(l)=190,240mm;としてもみ殻約1kgを粉砕
し、更に振動ふるいを利用して分級して得た20メッシュ
乃至625メッシュの間のものを段階的に採取し、それら
の粒度別収率を先ず求めた。そして各粒度区分帯ごとの
もみ殻粉体中のシリカの濃縮度を次のようにして評価し
た。各粒度分布別の粉砕もみ殻を500℃で1時間N2気流
中で炭化してもみ殻炭を得た後、灰化させ、この時の残
留量及び焼失量を見掛け上のシリカ及び炭素とし、C/Si
O2を求めた。それらの分布結果を第2図乃至第5図に示
す。
更に、各粒度ごとのもみ殻炭を1550℃で1時間アルゴン
中にて反応させてSiCを生成し、その生成物中の残留炭
素を分析した。種々の条件で得た粉砕もみ殻炭を熱処理
して得たSiC生成物中の残留炭素量を第6図に示す。
以上の結果からクリアランスが大きくなると100メッシ
ュ以上の粒子が多くなり、逆に、小さくなると400メッ
シュ以下の成分が多くなることがわかった。また、粒度
〔もみ殻の直径D(μm)〕が小さくなるとC/SiO2の値
は小さくなっており、シリカはもみ殻粒子の粒度の小さ
い部分に濃縮されていることがわかった(例えば、未粉
砕の通常のもみ殻から得られるもみ殻炭中のC/SiO2値は
1.33程度である。従って、C/SiO2の値がそれより小さい
とシリカが濃縮されたことになり、大きいと有機物が多
くなったことになる。この点、C=0μm,l=190mmで粉
砕して得た20−32メッシュ及び400メッシュ以下のC/SiO
2値は2.88及び0.75を示した)。尚、第2図乃至第5図
に示した粉砕条件における400メッシュ以下の粒度分布
をテーブル1(別紙)に示す。シリカは小さなもみ殻粒
子に濃縮されていることがわかる。又第6図よりC/SiO2
値が0.7以下(0.6程度)において残留炭素量が最小値を
とることがわかる。従って、残留炭素が5%以下で良質
なSiCを得ることが可能となる。
ここで、比較のために第7図にライカイ機(粉砕手段は
磨砕による粉砕である)を用いてもみ殻15gを6時間粉
砕した時の収率とC/SiO2を示す。ライカイ機の場合は10
0メッシュアンダーの収率も上記の例に比べ低く、又C/S
iO2比も大きく濃縮度は小さい。
〔発明の効果〕 本発明の分離濃縮法によれば、もみ殻中のシリカと有機
質分とを極めて効率よく分離できる。従って、もみ殻中
の活性なシリカと炭素を有効に活用でき、セラミックス
を製造する際に寄与する活性度の良いシリカ及び有機質
を提供できる。
又本発明によれば、もみ殻中の有機質分を効率良く取り
出せるため、活性炭製造時にシリカが少なく、従ってg
当りの吸着能が大きい活性炭を得ることが可能となる。
更に、もみ殻から得られるもみ殻炭の炭化を効率的に行
なえる。又その他の炭素材及び金属炭化物の製造の際に
おける炭素源としてもみ殻を活用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はもみ殻の断面略図、第2図乃至第5図は第8A図
及び第8B図に示す粉砕手段を用いて粉砕条件を変えても
み殻を粉砕した際の粉砕もみ殻の各粒度における収率及
びそれから得られるもみ殻炭のC/SiO2を示すグラフ図、
第6図はもみ殻炭中のC/SiO2と残留炭素との関係をしめ
す図、第7図はライカイ機を用いた場合の粉砕もみ殻の
各粒度における収率及びそれから得られるもみ殻炭のC/
SiO2を示すグラフ図、第8A図はもみ殻の粉砕に用いた微
粉砕機の断面略図、第8B図はその要部を示す断面略図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長尾 正道 福岡県福岡市西区壱岐団地87―302 (72)発明者 佐々本 俊雄 福岡県山門郡瀬高町大江58番地の2 審査官 西村 和美

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】もみ殻を粉砕し、次にこの粉砕して得たも
    み殻粉体を分級して、粒度の異なる、シリカの割合の多
    い微粒子分と有機質分の割合の多い粗粒子分とに分離す
    ることを特徴とするもみ殻中のシリカ及び有機質分の分
    離濃縮法。
JP1235598A 1989-09-13 1989-09-13 もみ殻中のシリカ及び有機質分の分離濃縮法 Expired - Lifetime JPH0712446B2 (ja)

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WO2023190667A1 (ja) * 2022-03-29 2023-10-05 ケイワート・サイエンス株式会社 ケイ素化合物水溶液の製造方法

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