JPH07124403A - 改良型油分離装置 - Google Patents

改良型油分離装置

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JPH07124403A
JPH07124403A JP16379093A JP16379093A JPH07124403A JP H07124403 A JPH07124403 A JP H07124403A JP 16379093 A JP16379093 A JP 16379093A JP 16379093 A JP16379093 A JP 16379093A JP H07124403 A JPH07124403 A JP H07124403A
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JP
Japan
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oil
inclined plate
plates
separator
water tank
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JP16379093A
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English (en)
Inventor
Susumu Nemoto
進 根本
Osamu Hatanaka
治 畠中
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 既設のAPIオイルセパレータを利用しつ
つ、より簡単かつ安価にその分離効率を高める。 【構成】 APIオイルセパレータにおいて、その主水
槽に傾斜沈降装置、特には、浄水場沈殿池用傾斜板沈降
装置を設置することにより優れた油分分離能力を有する
分離装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場あるいは工業用施
設からの処理水および廃水、特には精油所等の排水中か
ら、特に油脂等の油分を分離するための分離装置に関す
る。本発明は、特に精油所等の排水中の油分除去に広く
用いられているアメリカンペトロリアム インスティテ
ュート(American PetroleumIns
titute:API)で制定されたオイルセパレータ
すなわちAPIオイルセパレータの改良装置に関する。
【0002】
【従来技術】工場および工業用施設からの処理水および
廃水は、多くの場合、油脂、特には鉱油、石油などで汚
れている。特に精油所等の施設の排水は、様々な石油製
品に由来する油分を含んだものであり、それらは、排水
として放出する前に極力それら油分を除いておく必要が
ある。通常このような油分は、水との比重差を利用して
分離せしめられている。油分は一般的にいって水より軽
いので、その廃水中に溶解せず懸濁している物質すなわ
ち油分は、水槽中に導き入れてゆっくり流し、その流れ
ている間に浮上させて分離せしめることがなされてい
る。ところが、実際には、水槽の底部・側壁との摩擦に
よる不平等流、日照による対流、風による撹拌流、水槽
内構造物による偏流等の影響を受け、その浮上分離の効
率は悪くなり、水槽の全長を長くするなどの必要がある
等の問題がある。また、実際の廃水中には粒度のそろっ
た油滴のみが存在するなどということはあり得ず、大小
様々なものが混在することから、これらは問題をより複
雑にすることとなる。
【0003】このように、処理されるべき廃水は、分離
水槽を通して流され、この流れている間に特に軽い油分
は、水の表面に現われ、こうして除去分離できる。そし
て、油分の大きな滴または断片は、比較的容易且つ迅速
に、そして完全に分離できる一方で、油脂等の油分の滴
あるいは粒が細かくなると、抵抗と浮力の関係が望まし
くないものとなり、さらに上記したような問題点による
影響を大きく受けることとなり、多くの場合、細かい油
分は分離できなかったり、あるいは不十分にしか分離で
きないこととなり、さらには長い時間をかけて分離処理
したり、十分な分離を達成するために、極めて長い分離
槽を持った装置が必要となるなどの問題がある。
【0004】従来、精油所等において、生ずる排水中の
油分除去には、APIオイルセパレータが油分装置とし
て広く用いられてきたが、その代表的な構造は第1図及
び第2図で示されるようなものである。上記装置の入口
部付近は前処理部であり、この部分には木片などの浮遊
物、海藻状の異物などが流入するのを防ぐための除塵柵
が設けられている。その前処理部の次には、主水槽中の
水流を層流にするための縦型柵が設けられており、これ
は整流柵と呼ばれ通常はコンクリート製である。主水槽
6は、浮上分離原理を利用するための主要部であり、こ
の底部にはスラッジを溜めるための溝も設けられてい
る。表面に浮いた油は、側面の開いたパイプを傾けてす
くうことができ、これは回転式集油管と呼ばれるものが
よく利用されている。13は溢流堰であり、この堰の上
部には水位をわずかに調整できる鋼板製の調節片がつけ
られている。集油された油は集油槽11に集められ、こ
れはポンプで回収油タンクに送られる。集油槽の下部に
は通常集油した際、混合した水が多量に含まれているの
で、排水ポンプ7で汲出し、ライン8を通して、オイル
セパレータの流入部へ戻される。
【0005】このような構造のAPIオイルセパレータ
は、普通直径150μm程度の油滴までを回収する設計
となっているので、これ以下のものは流出する傾向にあ
り、ある操業実績例としては、流入水中の油分が100
0ppm内外のときの流出水中の油分は約30ppm前
後となる程度のものであり、現在の公共水域における排
出基準に対しては、この設備のみでは充分な処理を与え
ていないのが実状である。また、この従来のAPIオイ
ルセパレータではエマルジョン化した油滴が多量に混在
していると、その分離は著しく困難となる。また、処理
水質を向上させるために、装置の後段に加圧浮上、砂濾
過等の処理設備を付加したり、あるいはより高価な分離
装置を付加したり、その装置自体をより複雑な構造とす
る必要がある。ところが、このような装置を新設した
り、あるいは改造するためには、いずれも多額の費用が
かかるのみでなく、設置のため長時間を要し、さらには
それら装置の保守管理が困難となったり、費用がかかる
こととなる。従来、精油所等の排水中の油分を分離する
のに浮上分離の原理を利用するのは、一般にその装置の
構造を簡単にすることができ、建設費を安くすることが
でき、運転にほとんど人手がかからず、運転費を安くで
き、保全が容易であり、故障が少なく、修理がかからな
いことにあったのであるから、このような特徴を生かす
ことが強く望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、既設のA
PIオイルセパレータ設備を利用しつつ、より簡単且つ
安価で、なおかつ高い分離効率を達成すべく鋭意研究の
結果、浄水場の沈殿池に用いられている傾斜板装置を用
いることにより、既設のAPIオイルセパレータ装置を
多額の費用をかけて改造することなく、安価にかつ簡単
に優れた油分分離を有する分離装置を得られることを見
出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は,APIオイルセパレー
タにおいて、主水槽中に傾斜板沈降装置を設置してなる
ことを特徴とする油分離装置である。本発明で用いられ
る傾斜板沈降装置は、浄水場の沈殿池に用いられている
傾斜板沈降装置が好ましく用いられる。本発明で、特に
好ましく用いられる傾斜板沈降装置は、複数の長尺板で
構成されたものがあげられ、浄水場において大量の水を
処理するに適合され、沈殿効率を大幅に向上させたもの
があげられる。このような傾斜板沈降装置は固液分離装
置として繁用されているものも好ましく使用できる。傾
斜板沈降装置は、その主水槽の形状及び寸法に合わせ
て、一段もしくは二段の長尺板構成としたものがあげら
れ、その二段構成の代表的な装置は、第3図で示された
ようなものである。
【0008】第3図では、傾斜板21は上段と下段から
構成されており、より好ましい具体例では、上段の傾斜
板は、高耐衝撃性塩化ビニル樹脂製の板とすることがで
き、これにより、通常の塩化ビニル板よりも約10倍の
耐衝撃性を確保するとともに割れにくくし、板破損によ
る効率の低下、外観上の問題点を解消したものとするこ
とができる。さらに日光による紫外線劣化も極めて小さ
くせしめることが可能となる。一方、下段の傾斜板は、
一般の硬質塩化ビニル樹脂製の板として、費用の低減を
計ることができる。これら傾斜板の材質は、処理される
べき水質により、これらに適合するものを選択するのも
好ましい。第3図では、吊棒24、縦支持材25、横支
持材26及び横支持棒が備えられ、傾斜板が容易に装置
に設置可能とされている他、好ましくは、それら支持材
25、26及び27はステンレス材、例えばSUS30
4(商品名)で形成され、耐蝕性及び耐久性が付与され
堅固な形態にされている。吊棒も好ましくはステンレス
材、例えばSUS304(商品名)で形成されることが
でき、さらに、より好ましい形状では該装置は吊棒24
を介して桁に懸垂する柔構造とすることができる。ま
た、傾斜板は好ましい例では第4図のようにフックを有
する構造とし、支持材等のフレームにフック懸架して耐
震構造上優れたものとすると共に、万一の板破損に対し
ても一枚毎の脱着が可能とすることができる。側部阻流
板は、好ましくはFRP+ゴムシートで構成されること
ができる。第3図で示された代表的な装置では主水槽の
底部より、第5図に示すように点検可能に設けることが
できる、上部あるいは下部より目視による点検、あるい
は傾斜板の交換が可能であり、さらに圧力水による洗浄
も全エリアで可能となる。本発明で用いられる傾斜板沈
降装置は、多段構成であるにも拘わらず、折曲部での粒
子撹乱現象が極めて少なく、油分の分離効率の増大が顕
著に且つ簡単に得られることができる。本発明において
傾斜板沈降装置を用いることにより、上昇油分と沈降物
及び水との流路が分離され、油分の撹乱などが少なく、
またスラッジなどによる閉塞の問題も少ないという利点
がある。本発明で用いて好ましい傾斜板沈降装置として
はフック式傾斜板沈降装置があげられ、市販されている
ものがあげられる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の分離装置につき実施例として
図面を参照して説明する。第6図は、主水槽の断面図で
あり、浄水場沈殿池に用いられる傾斜板沈降装置を配置
した図である。なお、傾斜板は下段のみが具体的に図示
してある。第3図は二段構成の長尺板からなる傾斜板沈
降装置を示し、第6図中主水槽6のうちに配置されてい
る傾斜板沈降装置と実質的に同様の構成を有するものを
示してある。傾斜板21は上段と下段から構成され、そ
れぞれの長尺板は高耐衝撃性塩化ビニル樹脂製の板から
なっている。該長尺板には少なくとも1ケ所、好ましく
は2ケ所に第4図に示されるようなフック部を有してい
る。このフック部を有することにより容易にフレームに
懸架することができ、脱着が一枚毎に可能となると共
に、耐震性能も向上する形態とすることができる。長尺
板は、所要の強度を得るように例えば、図7で示される
断面のように平板でなく一部が曲がった構造とすること
ができる。このような構造は油水分離に極力影響を与え
ない範囲で且つ強度保持を勘案して適宜採用できる。
【0010】側部阻流板22は、主水槽と該傾斜板沈降
装置との間の流れを極力阻止する。この側部阻流板はF
RPとゴムシートとで構成されることができ、傾斜板沈
降装置を主水槽に側面で固定化する働きもする。吊棒2
4、縦支持材25、横支持材26及び横支持棒は口径8
mm〜15mm程度のステンレス材である。桁23はP
C材の桁に吊棒24を介して懸垂可能にされており、こ
れにより柔構造を達成しており、耐震性についても優れ
た構造となっている。第5図に示されているように、長
尺板は容易に取替できる構造とされている。第3図にお
いて矢印28の方向より流れ込んだ油分を含んだ廃水
は、傾斜板に遭遇する。この際、廃水中にある小さな油
滴は傾斜板に付着し、その板に沿って急速に上部に移動
する。既設のAPIオイルセパレータの改良分離装置で
は約60μm以上の油滴径のものを除去することができ
る。
【0011】
【発明の効果】本発明の分離装置は既設のAPIオイル
セパレータの水槽中に、浄水場沈殿池用の傾斜板装置を
設置するものであることから、新たな水槽や複雑な処理
設備を設ける必要がなく、建設費を非常に少なく済ませ
ることができる。本発明で用いられる傾斜板沈降装置
は、構造上自由にその大きさを変えて設計することがで
き、既存スペース内に容易に設置できる。本発明の分離
装置では多段構成の傾斜板が組み込まれ、小さな油滴で
もその傾斜板を利用して分離できるにも拘わらず、層流
撹乱現象を極めて少なくすることが可能で優れた油分除
去性能を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 APIオイルセパレータの代表的装置図の平
面図を示す。
【図2】 APIオイルセパレータの代表的装置図の側
方断面図を示す。
【図3】 本発明で利用する傾斜板沈降装置の一つの具
体例を示す。
【図4】 傾斜板として用いる長尺板のフック部の詳細
を示す。
【図5】 本発明で利用することのできる傾斜板沈降装
置中の傾斜板を取替する様子を模式的に示す。
【図6】 本発明の分離装置の横断面図を示す。
【図7】 長尺板に設けられた構造の一部を模式的に示
す図である。
【符号の説明】
1 入口 2 除塵柵 3 ゲート 4 整流柵 5 スラッジ溜 6 主水槽 7 排水ポンプ 8 分離器入口へのラ
イン 9 回収油取出口 10 回収油用ポンプ 11 集油槽 12 出口 13 溢流堰 14 阻流堰 15 回転式集油管 21 傾斜板 22 側部阻流板 23 桁 24 吊棒 25 縦支持材 26 横支持材 27 横支持棒 28 水の流れ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 APIオイルセパレータにおいて、主水
    槽中に傾斜板沈降装置を設置してなることを特徴とする
    油分離装置。
  2. 【請求項2】 傾斜板沈降装置が、浄水場沈殿池用傾斜
    板沈降装置であることを特徴とする請求項1記載の油分
    離装置。
  3. 【請求項3】 傾斜板沈降装置が、複数枚の合成樹脂製
    の傾斜板が水の流れに対して平行に配置された構造を有
    する請求項1又は請求項2記載の油分離装置。
JP16379093A 1993-06-10 1993-06-10 改良型油分離装置 Pending JPH07124403A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104474741A (zh) * 2014-12-08 2015-04-01 天津大学 一种取向并聚液液分离器
JP2020104025A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 ワセダ技研株式会社 傾斜板沈降装置の可動式側流阻止構造

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CN104474741B (zh) * 2014-12-08 2016-08-24 天津大学 一种取向并聚液液分离器
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