JPH0712368B2 - フリ−ズドライした架橋ミクロフイブリル化セルロ−ス - Google Patents

フリ−ズドライした架橋ミクロフイブリル化セルロ−ス

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JPH0712368B2
JPH0712368B2 JP61169940A JP16994086A JPH0712368B2 JP H0712368 B2 JPH0712368 B2 JP H0712368B2 JP 61169940 A JP61169940 A JP 61169940A JP 16994086 A JP16994086 A JP 16994086A JP H0712368 B2 JPH0712368 B2 JP H0712368B2
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    • A61L15/16Bandages, dressings or absorbent pads for physiological fluids such as urine or blood, e.g. sanitary towels, tampons
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、強く圧縮された後でさえ良好な吸収性を保持
し得る吸収保持性セルロースパルプに関するものであ
る。このパルプは体液吸収用に利用される吸収性製品、
たとえば生理用ナプキン、月経用タンポン、おむつ、ド
レッシング等に用いるために提供される。
多年に亘りセルロースパルプは体液を吸収するために利
用されて来た。木材パルプはこの種の製品用に、最初最
も適当なものであると考えられて来た。それは木材パル
プが安価で、容易に入手可能な材料だからである。この
ような木材パルプは一般に針葉樹、たとえば南部松(so
uthern pine)等に由来するものであり、またこれは工
業的には化学パルプ法、たとえばクラフトまたは亜硫酸
法により処理され、その工程の間に樹木の幹や枝を木材
パルプに変え、かつ非繊維質物質、たとえばガム、樹脂
およびリグニンは化学的に除去される。得られた木材パ
ルプは時により漂白され、次いでボードに形成され、引
き続いて前述の製品に使用するべくパルプ・フルフ(fl
uff)に分離される。
従来の工程段階により得られるパルプ・フルフは、過去
には体液吸収製品において上首尾に使用されて来たが、
技術者は漸進的に木材パルプの吸収容量および液保持性
の改良に努めて来た。多くの提案が既に示されて来た
が、これらは一般に、木材パルプ繊維を構成しているセ
ルロースポリマーの化学的変性を指向するものである。
これらの努力は若干の成功を収めたが、得られた製品は
天然の木材パルプよりも実質上高価となり、また特有の
欠点、たとえば脆化または緩慢な吸い上げ速度を示すも
のである。セルロース性繊維の吸湿性は、その繊維を湿
潤架橋することにより改良されることが長い間知られて
来た。すなわち、米国特許第3,241,553号は、吸収性繊
維状製品を提供するために、この種の架橋を開示してお
り、この製品は改良された吸収性とともに、吸収された
液を絞り出すことになる圧力が加えられた場合により多
い吸収液体量を保持する能力を有している。しかしなが
ら、前記米国特許第3,241,553号中にはミクロフィブリ
ル化繊維の架橋に関して、何らの開示も存在しない。
天然のセルロース繊維を処理して、それらの吸収容量お
よび液保持性を増加させるための比較的安価な方法に関
する要求は、チャタージー等(Chatterjee et al.)の
米国特許第4,474,949号により開示された方法によって
は、限られた程度に留まっていた。チャタージー等は、
セルロース繊維の分散液を、そのセルロース繊維の少な
くとも最外層の2次壁が本質的に完全に破壊されてミク
ロフィブリル状となる程度に機械的に叩解し、引き続き
その叩解分散液をフリーズドライする方法を開示した。
得られた材料は、低密度において優れた吸収性を有する
が、高密度では劣った吸収性を示す。更に、この材料は
閉じ込められた圧力下で水と接触すると崩壊するので、
その機械的強度は低過ぎる。
従って、天然のセルロース繊維を処理してそれらの吸収
容量および液保持性を低密度におけるのみならず、高密
度においても高めるための比較的安価かつ簡単な方法に
関する必要性が存する。
本発明の目的および原理によれば、非常に吸収性かつ保
持性を示すセルロース繊維が提供され、この繊維はたと
え強く圧縮された後でも、良好な吸収性および保持性を
失わない。
本発明の吸収保持性パルプは、フリーズドライ媒体中で
セルロース繊維の希釈スラリーを生成することによって
製造され、このセルロース繊維は、その少なくとも最外
層の2次壁が本質的に完全に破壊されてミクロフィブリ
ル状となる程度に叩解されている。フリーズドライ媒体
は水もしくは非水溶媒たとえばt−ブチルアルコールの
いずれかにより構成され、この媒体はセルロースと水素
結合可能であり、またその純粋な形態において標準圧力
で、凝固点0℃乃至100℃あるいは沸点0℃乃至150℃を
有するものとする。次に、架橋剤をこのスラリーに添加
して架橋を開始させる。次いで、分散液をフリーズドラ
イ工程により乾燥させ、それにより水または溶媒を冷凍
手段の適用により最初に凍結し、次に得られた氷または
凍結溶媒を昇華、すなわち最初に液体状態を通過するこ
となく氷または凍結溶媒を気体状態に変換し、この気体
を運び去って実質的に水または溶媒を含まない製品を残
すことにより除去する。昇華は一般に凍結分散液に対し
て低圧雰囲気を与えることにより行われる。
好ましいのは緻密な薄いシートを作るために加圧するこ
とである。本発明の教示により得られるセルロースパイ
プの構造は米国特許第4,474,949号中に開示されている
ものと類似であり、これは参考としてここに引用するも
のとする。従って、米国特許第4,474,949号の顕微鏡写
真から理解されるように、叩解工程により出発セルロー
ス繊維から解放されたフィブリルは、分散液が架橋かつ
フリーズドライされた後には、圧縮された形状の前記解
放されたフィブリルを含んで成る不連続の小板状体また
はシート形状を有すると推測される。
このシートは細胞状ボイドを取り囲みかつ形成する不連
続壁として出現し勝ちである。巨視的には、この形態学
的変化がフリーズドライ・パルプのスポンジ状外観をも
たらすものと信じられる。本発明に係る製品の顕微鏡的
構造は米国特許第4,474,949号による製品のそれと類似
であるが、それにも拘らず本発明方法の架橋工程は、た
とえ強く圧縮された後であっても驚くほどに高められた
吸収容量と液保持性をもたらすものであり、この架橋は
巨大分子鎖間の分子間架橋結合を形成している。この種
の圧縮製品はまた、湿潤状態で高い弾性を有している
(Z方向の膨張を示す)。ここで用いられる用語「Z方
向」とは、圧縮製品の当初圧縮方向を指すことを意図す
るものである。
本発明によれば、繊維状セルロースの(好ましくは水性
媒体中の)希釈分散液が提供され、この繊維状セルロー
スは顕著な度合いで叩解されて繊維状構造からミクロフ
ィブリルを解放したものである。水は好ましい媒体であ
り、その中で当初叩解が行われる。しかし、他の適切な
非水性媒体もまた、この目的のために利用することがで
きる。
出発セルロース繊維の好ましい形態は、クラフトまたは
亜硫酸パルプ法のようなパルプ工程から得られる化学木
材パルプであるが、セルロース繊維の殆ど凡ゆる供給源
も適切に利用されることが理解されよう。従って、木材
パルプの他にこの種セルロース繊維の多様な供給源は大
麻、バガス、綿等を含んでいてもよい。
植物源とは無関係に、セルロース繊維は二次的な力、た
とえば水素結合により強力に纏められた長鎖分子を備え
る平行配列中に置かれたセロビオース単位から成るセル
ロース鎖を含んで構成されている。このセルロース鎖の
結合はミセルまたはミクロクリスタライト(microcryst
allite)として知られる非常に均一な結晶性構造を提供
する。ミセルは植物中で、ミクロフィブリルとして知ら
れる長い糸状構造に結合される。ミセルからミクロフィ
ブリルへの結合は、ミセル間に存在するスペースまたは
位置の変更であって、このスペースが約15−20オングス
トローム(Å)のオーダーを有するものは、液体をミク
ロフィブリル中へ移動させ、そしてこれがセルロース繊
維の吸収性および液保持性の少なくとも一部の原因とな
る。高倍率写真は、木材セルロースのミクロフィブリル
が、幅約35Åで、それらの長さに沿って電子密度に周期
的変化を伴うフィラメントであることを示している。こ
の観察に基づいて、木材ミクロフィブリルは緊密ならせ
ん状に巻回された平坦なリボンの形状を有しているもの
であることが提案された来た。
セルロース繊維自体は、結合されたミクロフィブリルの
層から構成される。外側の層は1次壁と称し、また内側
の層は2次壁と称され、これは更にS1、S2層等として分
類される。
上記したように、製紙技術においては繊維スラリーを叩
解したり、機械的に加工してセルロース繊維の最外層上
の若干のミクロフィブリルを開放することは知られてい
る。製紙技術におけるこの叩解処理の目的は結合を強化
することにある。従来は内層の損傷を回避するために非
常な注意が払われて来た。
米国特許第4,474,949号の教示によれば、この種の叩解
工程は更に、少なくとも2次壁の最外層が本質的に完全
に分解されてミクロフィブリル状となる程度にまで遂行
される。好ましくは、出発セルロース繊維は先ず希釈し
た水性スラリーに分散される。この種のスラリーは約0.
5乃至約10.0%、更に好ましくは約1.5乃至約6.0%の範
囲に及ぶ固形分含量を有するべきである。
次に、スラリーは叩解装置を通過し、そこで機械的に加
工されて適切な程度にミクロフィブリルを解放する。ス
ラリーを叩解するための方法および装置は、十分な程度
のミクロフィブリル化を行うのであれば、臨界的なもの
ではない。従って、市販装置、たとえばホランダーHoll
ander)、ジョーダン(Jordan)、またはディスク精砕
機タイプのビーターも使用可能である。ホランダー・ビ
ーターは、スラリーが桶内に導入され、そして波形を付
したローラーおよびプレート間に形成されたニップの下
にそれを強制して通過させるという装置である。このロ
ーラーが回転されると、ニップ内の繊維に剪断力が加え
られる。ジョーダンタイプのビーターは、その中間に環
状スペースを有する2個の嵌め合せコーンを用いてい
る。内方コーンが往復するので、環状スペースに導かれ
たスラリーは剪断される。ディスク精砕機においては、
2枚の丸くしたプレートが向かい合った関係にあり、そ
して少なくとも1枚のプレートがリブを備えており、ま
た少なくとも1枚のプレートが回転する。スラリーはこ
れらプレートの面間に導入され、そして回転作用により
剪断される。
ミクロフィブリル化パルプを生成するための更に他の示
唆も存在し、これらは本発明を実施する上で同様に有用
である。これらの示唆は一つはターバック他(Turbak,e
t al.)の米国特許第4,374,702号(1983年2月22日)中
に見出される。
得られた繊維がカナダ国標準濾水度100未満、そして好
ましくは50未満に減少した場合は十分な叩解が生じたも
のと理解される。一連の簡単な実験によって、特定タイ
プの繊維を伴う特定希釈度のスラリーが特定の叩解装置
において叩解される時間は最終製品のカナダ国標準濾水
度と容易に相関させることができる。叩解時間をもたら
すパラメータは非常に大きく変動し、そして本発明の教
示に従って使用可能である叩解スラリーは依然として生
成されるので、この種の叩解時間に関して普遍化は全く
できないことが理解されよう。
前記米国特許第4,474,949号において、ウィスコンシン
州、アプリートンのヴォイス・カンパニー(Voith Comp
any)から得られる「ヴァレイ・ビーター(Valley Beat
er)モデルNo.73−13−1−1/2ナイアガラ」を使用し、
そして固形分含量2%を含むテーダマツ(loblolly pin
e)漂白クラフトパルプのスラリーを叩解する場合、適
切な叩解時間は120乃至約160分の範囲に及んだ。
本発明に従って利用されるミクロフィブリル化パルプ
は、南部松漂白クラフトパルプのボードを水に浸漬さ
せ、そしてそれを「ヴァレイ・ビーター」上で稠度2%
をもって叩解することにより調製することができる。ス
ラリー中の成分の百分率は、ここではスラリー各100ml
に関する成分重量のグラム数として与えられる。次に、
架橋剤をミクロフィブリル化繊維の得られたスラリーに
添加し、そして架橋を開始させる。その後、スラリーを
フリーズドライし、それによって非常に吸収性、保持性
の架橋セルロースパルプが得られる。もし、非水性フリ
ーズドライ媒体、たとえばt−ブチルアルコールの使用
が望まれる場合には、繊維の当初叩解を水性媒体中で行
い、架橋剤を添加する前にミクロフィブリル化繊維のス
ラリー中の水を最初に非水性t−ブチルアルコールで交
換する。t−ブチルアルコールはエネルギーを節約する
ために用いられる。それは25℃で凍結し、水の場合のよ
うに0℃に冷却する必要が無いからである。
米国特許第3,241,553号において教示されるような架橋
手順に従えば、セルロース性繊維は化学処理を受け、そ
れによってそれらは化学的に変性されてセルロース分子
中のヒドロキシル基間の結合を形成する。ヒドロキシル
基と結合する架橋剤の反応性基は、グリオキサールの場
合のようにセルロースとの反応前に存在していてもよい
し、あるいはジビニルスルホンのチオ硫酸ナトリウム誘
導体の場合のようにセルロースとの反応中に生成しても
構わない。セルロースを架橋するために、架橋剤はセル
ロースに対し少なくとも2官能性でなければならず、た
とえばそれは少なくとも2個のヒドロキシル基と反応せ
ねばならない。たとえば、ホルムアルデヒドは多くの物
質に対し1官能性であるが、セルロースに関しては2官
能性であるので、これは適切な架橋剤である。
セルロースは乾燥架橋または湿潤架橋させてもよい。し
かし、本発明に従って利用される方法は湿潤架橋であ
る。
当該技術分野において知られる普通の技法は、水性浴中
のセルロースに架橋剤および触媒を適用し、乾燥工程に
おいて水を追い出し、そして引き続く加熱硬化工程にお
いて架橋剤をセルロースと反応させるというものであ
る。ここで用いられる用語「加熱硬化」は、熱の適用に
よる架橋を示すことを意図している。湿潤架橋セルロー
スは、架橋剤がセルロースと反応する際得られるが、セ
ルロース繊維は崩壊するのではなくて膨潤状態にある。
通常セルロース繊維は、反応中に存在する水によって膨
潤状態に維持されている。しかし、技術が開発され、そ
れによって水の代わりに不活性な不揮発物質を用いるこ
とにより水の不存在下でセルロース繊維を維持すること
ができる。このように処理されたセルロース繊維は、た
とえ反応が顕著な量の水の不存在下に起こるとしても湿
潤架橋セルロースの特性を有している。セルロースの適
切な架橋剤には、ホルムアルデヒド、2官能性アルデヒ
ド、たとえばグルタルアルデヒド;ジクロロ酢酸、ジク
ロロプロパノール−2、ジエポキシド、たとえばブタジ
エンジエポキシドならびにポリエポキシド、たとえば
「エポナイト(Eponite)100」の名称の下にシェル・ケ
ミカル・カンパニーにより市販される化合物、およびジ
ビニルスルホンがある。上記物質の大部分は湿潤架橋セ
ルロースを生成するためにアルカリ触媒、たとえば水酸
化ナトリウムを必要とする。しかし、本発明の目的のた
めに好ましい架橋剤はグルタルアルデヒドであり、これ
と関連して利用される好ましい触媒は塩化亜鉛である。
グルタルアルデヒドは多くの医療器具において使用され
ているので(たとえば、米国特許第4,274,140号中に開
示された器具として)、安全である。塩化亜鉛が選択さ
れたのは、それが架橋または/重合を生じさせるのみな
らず、最終製品より高い弾性特性を付与するセルロース
の膨潤をまた生じさせるものだからである。
付加的な湿潤架橋剤には、ホルムアルデヒドと有機化合
物、たとえば尿素または他の科学的化合物であって、少
なくとも2個の活性水素基を含むもの、特にジメチロー
ル尿素、ジメチロールエチレン尿素およびイミダゾリジ
ン誘導体;ジカルボン酸;ジアルデヒド、たとえばグリ
オキサール;ジイソシアネート;ジビニル化合物;ジハ
ロゲン−含有化合物、たとえばジクロルアセトンおよび
1,3−ジクロロプロパノール−2;ハロヒドリン、たとえ
ばエピクロロヒドリン等との縮合生成物が含まれる。
フリーズドライ媒体が非水性溶媒、たとえばt−ブチル
アルコールである場合には、好ましい架橋剤は市販のポ
リアミン/アミド−エピクロロヒドリン付加物であり、
これは商品名「ポリカップ(Polycup)2002」の下にハ
ーキュリーズにより製造されるものである。この架橋剤
に関しては触媒を必要としない。
この繊維は湿潤架橋セルロースを得るために架橋時に
は、膨潤状態にある。この膨潤は通常、水の存在下で架
橋により達成されるが、他の膨潤剤、たとえば上述した
好ましい塩化亜鉛を使用してもよい。
セルロース分子はグルコシド結合(酸素橋)を介して互
いに結合する大量のグルコース単位から成っている。好
ましい触媒、塩化亜鉛はグルコシド結合と反応してオキ
ソニウム塩を形成する。この反応生成物はより極性であ
り、そして非反応性セルロースをより高い度合いをもっ
て膨潤させることができる。
本発明の好ましい架橋剤の一つ、すなわちグルタルアル
デヒドはセルロースとの縮合反応を受けて、水を喪失
し、高分子鎖間に分子間架橋を形成する。セルロースと
グルタルアルデヒドとの反応はヘミアセタールおよびア
セタール結合の生成を経由して起こる。塩化亜鉛の存在
下の叩解パルプスラリーに対するグルタルアルデヒドの
添加ならびに引き続く水の除去は、ポリグルタルアルデ
ヒドの生成およびセルロース繊維の架橋を生ずる。本発
明に従って、グルタルアルデヒドの代わりにホルマリン
37%W/Vを架橋剤として使用したとき、また良好な結果
が得られている。ここで使用される用語「ホルマリンの
%W/V」は水溶液各100mlについてのホルマリン重量のグ
ラム数を示すことを意図している。
t−ブチルアルコールがフリーズドライ媒体として用い
られる場合は、脱水したミクロフィブリル代セルロース
を稠度2%においてt−ブチルアルコールと混合し、そ
して「ポリカップ2002」12.5%乃至25%(繊維の重量基
準で)をスラリーに対して架橋剤として添加する。これ
は、本発明方法における次の工程であるフリーズドライ
工程に先行するものである。
本発明において用いるのに適する他のフリーズドライ媒
体は下記の通りである。
架橋剤との反応後、次にスラリーは、フリーズドライ媒
体が水であるか、非水性極性溶媒、たとえばt−ブチル
アルコールであるかとは無関係にフリーズドライされ
る。「フリーズドライ」により意味されるのは、スラリ
ーが、その中の水または非水性極性溶媒を固化するのに
足る冷凍手段を蒙ることである。
次いで凍結スラリーは、氷または固体非水性溶媒が最初
に液状を経ることなく直接気体状に昇華する条件下に置
かれ、そして気体状の水または溶媒が除去される。
フリージング工程を実施するために数多くの手段、たと
えばスラリーを外部の冷凍用コンパートメントに導き、
そして凍結するまでスラリーをその中に保持するという
ものを利用することができる。或いはスラリーを冷凍
源、たとえば冷却液、すなわち液体窒素、ドライアイ
ス、アルコール溶液等を含む冷却管または浴の周囲に循
環させ、そして凍結スラリーを収集してもよい。
蒸気相において、水または非水性溶媒の昇華および除去
を行うために、凍結スラリーを、水または溶媒が固体相
から蒸気相に直接昇華する条件である減圧雰囲気の下に
置く。
この種の減圧雰囲気を提供するための真空手段はフリー
ズドライ技術分野において周知である。典型的には、こ
の種の減圧は約5.0トル未満、そして好ましくは約0.5ト
ル未満である。
得られた生成物はスポンジ状乾燥パルプであり、これは
スポンジ状か、あるいはパルプフルフに粉砕したとき、
従来の方法により提供されたパルプと比較して液吸収性
および保持特性における可成りの増加を示す。吸収特性
における改良は多分、本明細書中の教示によりパルプを
調製することによる通常の形態学的な結果であろう。
フリーズドライした生成物を洗浄および乾燥した後、何
らかの不純物が含まれているかも知れないので、乾燥し
た生成物は高圧下でプレスして薄いフラットなシートに
形成する。得られたプレス生成物は良好な吸収性および
保持性を維持することが可能で、従ってこれは架橋工程
を含まない米国特許第4,474,949号の生成物とは実質的
に異なっている。密度0.4g/ccに圧縮された本発明の生
成物は1%NaCl水溶液である試験液を用いて、少なくと
も10g/gの「多孔板容量(Porous Plate Capacity)」を
有している。前記圧縮生成物は1%NaCl水溶液である試
験液を用いて、少なくとも5g/gの「多孔板保持性(Poro
us Plate Retention)を有している。架橋セルロースお
よび米国特許第4,474,949号の生成物に関する比較デー
タ第1表中に示す。
本発明を以下の実施例であって、その中に本発明の好ま
しい実施態様が開示されているものを参照することによ
り更に説明する。しかし、この種の実施例は例示的なも
のであって、その発明概念の広範な特徴を限定するもの
ではないことが理解されるべきである。
本明細書中において、スラリー中の成分の百分率は、ス
ラリー各100mlについての成分重量のグラム数として与
えられるものとする。
実施例1 原料は、南部松漂白クラフトパルプ・ボードを水に浸漬
し、かつそれを稠度2%において「ヴァレイ・ビータ
ー」上で叩解することにより調製した。ウィスコンシン
州、アプリートンのヴォイス・カンパニーから得られる
「ヴァレイ・ビーターモデルNo.73−13−1−1/2ナイア
ガラ」は、長円形の、開放鋳鉄製桶、ビーター・バーお
よびヘッドプレートから構成される。素材はビーター・
バーの回転(500±10rpm)により反時計方向に移動され
る。叩解作用はバーとヘッドプレートとの間で起こる。
原料を調製するために、最初空気乾燥したパルプ・ボー
ド(湿分6.5%)約430グラムを10リットルの水に、最低
4時間浸漬した。次に、パルプ・ボードを小片に切断
し、そして「ヴァレイ・ビーター」内で、更に10リット
ルの水を10分間に亘り加えて(叩解せず)処理し、稠度
2%のスラリーを調製した。荷重をビーター・バーに加
えることにより開始される叩解工程は4時間に亘り継続
された。次いで、叩解スラリーを反応槽中に配置し、そ
して80℃に加熱した。反応槽はドーヴァー・コーポレー
ション(Dover Corporation)により製造されたユニッ
トである。このユニット(モデルNo.TA−40−SP−197
2)はステンレス鋼から構成され、そしてそれは300゜F
で25psiの最大水圧において加熱するために蒸気ジャケ
ット装備されている。このユニットの最大容量は100リ
ットルである。混合は壁スクレーパにより行われた。適
量の塩化亜鉛およびグルタルアルデヒドがスラリー各10
0mlについて下記の組成を得るために添加された。 成分 スラリーのg/100ml パルプ 2.0 ZNCl2 1.6 グルタルアルデヒド 0.5 混合物を1時間撹拌し、そして次に反応スラリーを室温
に冷却した。次いで、この反応スラリーを容器内に注
ぎ、そして所望により24乃至72時間に亘り−25℃に凍結
した。フリージング時間は試料の厚さに左右された。使
用したフリーザはアマナ(Amana)により製造されたた
て形霜なしフリーザー(モデルNo.16−0F16K)であっ
た。このユニットの最大低温能力は−25℃である。次
に、凍結ケーキをブランズウイック・サイエンティフィ
ック・カンパニー・インコーポレーテッド(Brunswick
Scientific Co.Inc.)により製造されるクリオライザー
・フリーズ・ドライヤー(cryolizer freeze dryey)
(モデルNo.B−64)内で凍結乾燥した。
このユニットは、その頂部に真空ドラムを備え、これは
3段の棚を有していて最高温度34℃に加熱することがで
きる。凍結した試料はフリーズドライヤー内に配置し、
次いで真空とする。揮発性成分は昇華され、かつ真空ポ
ンプにより除去される。この真空ポンプは冷却トラップ
により保護されており、そこでは大部分の水蒸気が凝縮
かつ凍結される。試料は34℃で48時間、フリーズドライ
ヤーの中で昇華した。乾燥期間の末期に、試料を除去
し、かつ洗浄した。この洗浄はフリーズドライした生成
物を浸漬し、そして水道水で3度洗浄して過剰の化学物
質を除去することから成っている。次いで、試料は強制
熱風炉内で2時間に亘り乾燥した。その後、乾燥生成物
は1000psiをもって100℃で10秒間に亘り加圧して密度0.
4g/cm3とした。用いられたプレスはウォバシュ・メタル
・プロダクツ・カンパニー(Wabash Metal Products Co
mpany)により製造されるものである。これは制御され
た加熱システムを備え、かつ6−インチの圧縮ストロー
クおよび30トンの最大圧縮力を有している。その上部お
よび下部プリナム300℃までの加熱容量を有している。
次いで、緊密化した試料を切断し、そして評価のために
プラスチック袋中に貯蔵した。
実施例1A グルタルアルデヒドではなく、ホルマリンを架橋剤とし
て用いた実施例1の手順を反復した。このようにして、
壁スクレーパによる混合工程の後、塩化亜鉛およびホル
マリンの適量をスラリー100mlごとに添加して以下の組
成を得た。 成 分 スラリーのg/100ml パ ル プ 2.0 ZNCl2 1.0 ホルマリン 0.7 残りの手順は、実施例と同一であった。
実施例2 t−ブチルアルコール この方法においては、アーコ・ケミカル・カンパニーに
より製造され、かつ商品名「テボル(TEBOL)99」の下
に市販されるt−ブチルアルコール(TBA)をフリーズ
ドライ媒体として使用した。純粋なt−ブチルアルコー
ルは25℃で凍結し、かつ沸点82℃を有する化合物であ
る。t−ブチルアルコール中に存在する高水分レベル
は、この化合物の凍結温度をより低下させることにな
る。
従って、高稠度叩解ミクロフィブリル化セルロースは4
回アルコールで洗浄して、過剰の水分を除去した。次
に、脱水したミクロフィブリル化セルロースを稠度2%
をもってt−ブチルアルコールと混合し、更にペトリ皿
に入れた「ポリカップ2002」12.5%乃至25%(繊維の重
量基準)と混合し、そしてこれをフリーザー中に30分間
配置した。「ポリカップ2002」はポリアミン/アミドエ
ピクロロヒドリン付加物であり、これはハーキュリーズ
により製造される架橋剤である。この架橋剤に関して、
触媒は全く使用されなかった。次いで、冷凍ケーキは実
施例1に記載したフリーズドドライヤー中に6時間置い
た。
その後、半乾燥試料を炉内に100℃で1時間配置した。
次に、乾燥試料を実施例1に記載したウォバシュ・メタ
ル・プロダクツ・カンパニーの加熱したプレス中で100
℃、10秒間に亘り1000psiに加圧した。得られた試料の
密度は0.4g/ccであった。
以下の論述のために、実施例1の生成物を、ミクロフィ
ブリル化セルロースシート−2aを意味する「MFCS−II
a」で表す。叩解時間160分ならびにフリーズドライを伴
うが、架橋は行わずにミクロフィブリル化して調製した
米国特許第4,474,949号の生成物は「MFCS−I」と表す
ものとする。
実施例1および2の生成物を試験するために、下記の試
験を行った。
1. 吸上試験:この試験でパルプボードまたはハンドシ
ート(hand sheet)の吸上特性を測定した。1.5×13cm
ストリップ上の10cmマークに液体が到達する時間を記録
した。
2. 7cc吸収性試験:1%NaCl水溶液7ccを、試験変を静置
した楕円形テンプレート内に注いだ。液体と試料との最
初の接触から吸収工程の最後に至る時間を測定した。試
験した各試料は5×22.5センチメートルの寸法であっ
た。
3. 急速動的形態試験(ナプキン容量):試料ホルダー
にナプキンを取り付け、そしてオリフィスを介して液体
をナプキンに3.4cc/分の速度で供給した。
液体がカバーを通して漏出する前に生成物により吸収さ
れる液体の全量をナプキンの全容量として記録した。更
に、この試験に関する詳細は米国特許第3,858,585号の
第9欄中に述べられている。
4. 実施例1および2の生成物は、多孔板法(第1表)
により異なった密度において吸収特性に関し試験した。
多孔板試験装置(Porouos Plate Testling apparatus)
は「Textile Res.J.」37、第356−366頁(1967年)中に
詳細に説明されており、そして変形試験手順は更に、オ
ランダ国アムステルダム市1000AE私書箱211号のエルセ
ヴィア・サイエンス・パブリッシャーズBV(Elsevier S
cience Publishers BV)より1985年に刊行された、プロ
ノイ、ケイ、チャタージー(Pronoy K.Chatterjee)編
集の「テキスタイル・サイエンスおよびテクロノジー
(Textile Science and Technology)」第7巻、第67頁
中の「吸収性」に関するモノグラフ内に「重量吸収性試
験システム」として記載されている。要約すれば、この
試験は試料を本質的にはブフナー漏斗であるものに配置
することを包含しており、該漏斗は多孔底板お備えてお
り、そしてその上に標準重量を加えることにより試料を
適所に保持して、標準化規定圧力を維持するものであ
る。多孔板は液の溜と接触させて配置し、そして試料に
多孔板を介して飽和するまで液体を吸収させる。試料を
本質的には溜めのレベルに維持することにより、吸収さ
れた液体はその溜めに対し基本的にはゼロ液圧ヘッドを
受けることになる。吸収された液体の重量を、その試料
の重量で除したものを「最大容量」とする。試料が液体
を吸収すると、時間の関数として吸収された重量の測定
が行われる。吸収が開始されたときのこの曲線の勾配は
「吸収の当初速度」と規定される。液保持性を測定する
ために、飽和させた試料を溜めに対し上昇させることに
より吸収された液体に対し液圧ヘッドを強制するが、こ
のヘッドは液体の35.5cmのように任意に選択される。こ
の装置は液圧ヘッド下に保持された液体の重量を測定す
るための手段を備えている。保持値は、試料の単位重量
当たり保持された重量として報告される。試料の試験結
果は以下の第1表に記録される。それぞれの場合の試験
液は1%NaCl水溶液であり、また規定圧力は4.8g/cm2
ある。
パルプ対照物が調製された条件は第1表に記載した事項
を除き、実施例1生成物を調製するための対応する条件
に類似するものであった。
第1表から理解されるように、実施例1および2に述べ
たような本発明の生成物を、フリーズドライ不叩解非架
橋(ならびに架橋)木材パルプならびに非架橋フリーズ
ドライミクロフィブリル化木材パルプセルロースから成
る(MFCS−Iで示される)米国特許第4,474,949号の生
成物と比較する。第1表の最終欄はZ方向膨張の百分率
を示しており、実施例1の生成物の場合は400%であ
る。
第1表中の結果は、低密度(0.04g/cm3)において、フ
リーズドライ不叩解非架橋木材パルプMFCS−Iは約2倍
の吸収容量と約4倍の保持性を有している。しかしなが
ら、材料を0.04g/cm3にプレスすることにより緊密化し
た後には、フィブリル化およびフリーズドライにより得
られた全ての利益を喪失した。MFCS−II a(実施例1の
生成物)、MFCS−II(実施例1Aの生成物)およびMFCS−
II b(実施例2の生成物)は高密度(0.4g/cm3)におい
て高い吸収性を達成することが理解されよう。第1表中
のデータから、本発明の緊密化したフリーズドライ架橋
ミクロフィブリル化セルロースパルプは吸収性および保
持性において、米国特許第4,474,949号に開示されたそ
の非架橋相対物MFCS−Iよりも遥かに優れていることは
明らかである。フィブリル化パルプ繊維を架橋すること
もまた、吸収容量を改良するが、ミクロフィブリル化バ
ッチにより達成できる程度には及ばない。これに関連し
て、密度0.40g/cm3におけりMFCS−II aの最大容量は20g
/gであり、密度0.40g/cm3におけるMFCS−Iの最大容量
は僅かに6g/g、すなわち3倍以上大きいことが理解され
よう。従って、本発明の方法が米国特許第4,474,949号
の方法を遥かに超える、この種の改良を提供することは
非常に驚くべきことである。第1表は顕著な改良が密度
レベル0.4g/cm3をもって得られることを示しているが、
改良はまた、密度レベル0.1g/cm3以上において見出され
ることも全く明らかである。
本実施例1の方法において、凍結スラリー中の水蒸気フ
リーズドライ操作により昇華されると、架橋化学物質の
濃度が顕著に増加する。塩化亜鉛濃度の増加は繊維を膨
潤させるが、同時に架橋度を高め、また良好な吸収性お
よび高い湿潤レジリエンス双方を備える生成物をもたら
すことになる。塩化亜鉛を使用するセルロースの膨潤お
よび溶解における最初のステップは、多分オキソニウム
塩の形成に起因したものであろう。
第1表から理解されるように、異なった架橋剤が利用さ
れている、すなわちグルタルアルデヒドと塩化亜鉛との
組合わせ、「ポリカップ2002」ならびにホルマリン37%
W/Vと塩化亜鉛との組合わせである。多孔板法により試
験したとき、架橋剤としてホルマリンを用いて生成され
た生成物は密度0.4g/cm3において吸収性15g/gおよび保
持性9g/gを有する。
普通は銅エチレンジアミンの0.5M溶液はセルロースにと
って良好な溶媒であるが、もし架橋剤が存在すると、こ
の溶媒は架橋生成物を溶解しない。粘度測定に関するTA
PPI法T−230に続いて、MFCS−Iおよび純粋の木材パル
プは銅エチレンジアミン中に容易に溶解するが、本実施
例1の生成物(すなわち、MFCS−II a)はその中に溶解
しないことが観察された。この現象は、後者の場合に架
橋の生成したことを示した。
本実施例1の生成物(すなわち、MFSC−II a)はナプキ
ンの全吸収容量を増加させるため利用することができ
る。第2表に述べる下記の試験は、MFCS−II aボード2.
5gをポリエチレン・バリヤーと「シュア・アンド・ナチ
ュラル・マキシシールド(Sure & Natural Maxishiel
d)」として知られる市販のナプキンのフルフ部分との
間に挿入することにより後者生成物の全容量が37%増加
したことを示した。
この増加は殆どMFCS−II a(第3表)の急速吸上特性に
基因している。
本実施例の生成物に関する急速吸上速度は液体をナプキ
ンの全領域へ移送させる。急速吸上げは主としてMSCS−
II aの緊密化に基因している。緊密化はボイド容量およ
び孔寸法の両者を減少させる。しかし、液体が或るスポ
ットに行き当たるや否や、そのスポットの毛管寸法は増
加することになる。従って、液体の前面は大きな毛管を
経由して隣接の小さい毛管に迅速に移動する。
乾燥状態におけるMFCS−II aの圧縮性および湿潤状態に
おけるそのZ方向の膨張が、この材料を特にタンポン用
途に適したものとする。ボードおよびチップから調製し
た本実施例1の緊密化生成物の試料をそれぞれ密度0.45
および0.43g/ccを有する圧縮円筒形タンポンに形成し、
そしてこれらを密度0.45g/cm3に圧縮してある(以下の
第4表参照)「オー・ビー・ミニ(o.b.Mini)」として
知られる市販のタンポンと比較した。「オー・ビー・ミ
ニ」タンポンはレーヨンおよび綿から成るステープル状
繊維を含んで構成され、そしてこれは不織可溶融性繊維
から成るカバーを備えている。
使用条件シミュレーション下で1重量%の塩化ナトリウ
ム水溶液を吸収するための実験および市販タンポンの容
量は、吸収すべき液体中にタンポンの一端を5分間浸漬
させ、一方タンポンの側面は以下の第4表中に示す規定
圧力下に保持することによって測定される。規定圧力は
タンポンを液体インフレートポリエチレン・スリーブ内
の包むことにより保持される。過剰の液体を2分間タン
ポンから排出させ、圧力を解放し、そしてタンポンによ
り吸収された液体の重量を測定し、かつこれを「容量」
としてタンポンの単位重量当たりの吸収された液体の単
位重量において記録する。
上記第4表から、MFCS−II aの形態が最終吸収特性に対
して顕著な硬化を有することが理解されるであろう。MF
CS−II aボードから調製されたタンポンはMFCS−II aチ
ップから調製されたものよりも高い吸収特性を有してい
た。しかし、両構造プロトタイプは「オー・ビー・ミ
ニ」タンポンよりも高い吸収容量をもたらした。
上記第1表および第4表から、緊密化した、ミクロフィ
ブリル化架橋セルロース(MFCS−II aおよびMFCS−II
b)は、不叩解またはフィブリル化非架橋フリーズドラ
イ木材パルプよりも遥かに高い液吸収性および保持容量
を示すことが理解されよう。Z方向膨張による急速吸上
速度は、低密度におけるこれら繊維の化学的架橋と引き
続く最終乾燥状態におけるそれらの緊密化に起因すると
考えられる。MFCS−II aの緊密化は平らな可撓性ボード
を提供する。湿潤とすると、このボードは拡張してフォ
ーム状構造となり、これは液吸収に有効な大きなボイド
容量を有している。
本発明は非常に吸湿性のセルロースパルプの調製に関し
て説明されたが、本明細書においてそのセルロース繊維
が吸湿目的のために複合材料を生成すべく他の成分と組
み合わされて吸収性を更に向上させる他の手段により付
加的に処理することができない旨を示唆するものではな
いことを理解すべきである。この種の変形ならびに当業
者が思い付くであろう変形は全て本発明の教示の範囲内
にある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61L 15/16 2119−3B A41B 13/02 D 7252−4C A61L 15/01

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】叩解され、架橋剤による架橋を受け、そし
    て凍結乾燥された、巨大分子鎖間に分子間架橋が存在す
    る繊維状セルロースパルプを吸収性エレメントとして具
    備する吸収性製品であって、前記パルプは空隙を囲む不
    連続な壁として配置されたミクロフィブリルのシート状
    の粒子を含み、また前記吸収性エレメントは強く圧縮さ
    れた後にも良好な吸収性を保持できる吸収性製品。
  2. 【請求項2】前記製品は試料密度が少なくとも約0.1g/c
    m3となるよう加圧・稠密化されている特許請求の範囲第
    1項記載の製品。
  3. 【請求項3】前記製品は試料密度が少なくとも約0.4g/c
    m3となるよう加圧・稠密化されている特許請求の範囲第
    1項記載の製品。
  4. 【請求項4】前記パルプは1%NaCl水溶液による試験液
    の下で少なくとも約10g/gの最大多孔板容量を有する特
    許請求の範囲第3項記載の製品。
  5. 【請求項5】前記パルプは1%NaCl水溶液による試験液
    の下で少なくとも約5g/gの多孔板保持性を有する特許請
    求の範囲第3項記載の製品。
  6. 【請求項6】前記パルプは約20g/gの最大多孔板容量を
    有する特許請求の範囲第4項記載の製品。
  7. 【請求項7】前記パルプは約11g/gの多孔板保持性を有
    する特許請求の範囲第5項記載の製品。
  8. 【請求項8】前記吸収性エレメントは、湿潤状態におい
    て一軸性のZ方向へ膨脹を示す特許請求の範囲第3項記
    載の製品。
  9. 【請求項9】前記製品は衛生ナプキンである特許請求の
    範囲第1項記載の製品。
  10. 【請求項10】前記製品は月経用タンポンである特許請
    求の範囲第1項記載の製品。
  11. 【請求項11】前記製品は使い捨ておむつである特許請
    求の範囲第1項記載の製品。
  12. 【請求項12】前記製品は創傷ドレッシングである特許
    請求の範囲第1項記載の製品。
  13. 【請求項13】出発セルロース繊維が木材パルプである
    特許請求の範囲第1項記載の製品。
  14. 【請求項14】強く圧縮した後でも良好な吸収性を保持
    できる吸収保持性の高い架橋セルロースパルプを製造す
    る方法であって、 a)フリーズドライ媒体中で、セルロース繊維二次壁の
    少なくとも最外層を実質上完全にミクロフィブリル状に
    破壊、叩解したセルロース繊維のスラリーを形成する工
    程であって、 前記フリーズドライ媒体は、セルロースと水素結合可能
    な水もしくは非水溶媒からなり、またその純粋な形態に
    おいて標準圧力下で0〜100℃の凝固点あるいは0〜150
    ℃の沸点を有する工程と、 b)前記スラリーに架橋剤を添加して架橋を開始させる
    工程と、 c)前記スラリーをフリーズドライする工程を含む方
    法。
  15. 【請求項15】少なくとも約0.1g/cm3の試料密度を有す
    る稠密化された薄いシートを生成すべく前記吸収性のセ
    ルロースパルプを圧縮する工程をさらに含む特許請求の
    範囲第14項記載の方法。
  16. 【請求項16】前記吸収性のセルロースパルプは試料密
    度が少なくとも約0.4g/cm3となるよう加圧下で稠密化さ
    れる特許請求の範囲第15項記載の方法。
  17. 【請求項17】前記架橋剤は、グルタルアルデヒド、ポ
    リアミン/アミド−エピクロロヒドリン付加物およびホ
    ルマリンからなる群より選択される特許請求の範囲第14
    項記載の方法。
  18. 【請求項18】前記架橋剤は塩化亜鉛で触媒されるグル
    タルアルデヒドである特許請求の範囲第17項記載の方
    法。
  19. 【請求項19】前記架橋剤はポリアミン/アミド−エピ
    クロロヒドリン付加物である特許請求の範囲第17項記載
    の方法。
  20. 【請求項20】前記非水溶媒はは、t−ブチルアルコー
    ル、ベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、2−ニトロイ
    ソブタン、酢酸、t−ブチルメルカプタン、シクロヘキ
    サン、シクロヘキシルフルオリド、エチレンジブロミ
    ド、1,2−ジフルオロテトラクロロエタン、グリオキサ
    ールおよび2,2−ジメチルプロピオニトリルからなる群
    より選択される特許請求の範囲第14項記載の方法。
  21. 【請求項21】前記フリーズドライ媒体は水である特許
    請求の範囲第18項記載の方法。
  22. 【請求項22】前記フリーズドライ媒体はt−ブチルア
    ルコールである特許請求の範囲第19項記載の方法。
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