JPH0712358B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH0712358B2
JPH0712358B2 JP28925288A JP28925288A JPH0712358B2 JP H0712358 B2 JPH0712358 B2 JP H0712358B2 JP 28925288 A JP28925288 A JP 28925288A JP 28925288 A JP28925288 A JP 28925288A JP H0712358 B2 JPH0712358 B2 JP H0712358B2
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泰夫 宮島
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、生体内の移動物体の移動に伴う機能情報とし
て血流情報を超音波送受波およびドップラ効果の利用に
より得て映像化する超音波診断装置に関する。
(従来の技術) 超音波診断法では、Bモード像を代表例とする解剖学的
情報、Mモード像を代表例とする生体内の器官の運動情
報、血流イメージングを代表例とするドプラ効果を利用
した生体内の移動物体の移動に伴う機能情報等を用いて
診断に供するようにしている。また、超音波の生体内に
対する走査法の代表的なものには、電子走査と機械走査
とがある。ここで電子走査法について説明する。
複数の超音波振動子を並設してなるアレイ型超音波探触
子(プローブ)を用い、リニア電子走査であれば、超音
波振動子の複数個を1単位とし、この1単位の超音波振
動子について励振を行ない、超音波ビームの送波を行な
う方法である。例えば順次1振動子分づつピッチをずら
しながら1単位の素子の位置が順々にかわるようにして
励振してゆくことにより、超音波ビームの送波点位置を
電子的にずらしてゆく走査である。
そして超音波がビームとして集束するように励振される
超音波振動子は、ビームの中心部に位置するものと側方
に位置するものとでその励振のタイミングをずらし、こ
れによって生ずる超音波振動子の各発生音波の位相差を
利用し、反射される超音波を集束(電子フォーカス)さ
せる。そして励振のと同じ振動子により反射超音波を受
波して電気信号に変換して、各送受波によるエコー情報
を例えば断層像として形成し、陰極線管等に画像表示す
る。
またセクタ電子走査であれば、励振される1単位の超音
波振動子群に対し、超音波ビームの送波方向が超音波ビ
ーム1パルス分毎に順次扇形に変るように各振動子の励
振タイミングを所望の方向に応じて変化させてゆくもの
であり、後の処理は、基本的には上述したリニア電子走
査法と同様である。
以上のようなリニア,セクタ電子走査の他に振動子(探
触子)を走査機構に取付け、走査機構を運動させること
により超音波走査を行なう機械走査もある。
一方、映像法には、超音波送受信にもとなう信号を合成
して断層像化するBモード像以外に、同一方向固定走査
によるMモード像が代表的である。このMモード像は、
超音波送受波部位の時間的変化を表示したものであり、
特に心臓の如き動きのある臓器の診断には好適である。
また、血流イメージングを代表例とする超音波ドプラ法
は、生体内の移動物体の移動にもとなう機能情報を得て
映像化する方法であり、これを以下詳細に説明する。こ
の超音波ドプラ法は、超音波が移動物体により反射され
ると反射波の周波数が上記移動物体の移動速度に比例し
て偏移する超音波ドプラ効果を利用したものである。具
体的には超音波レートパルス(或いは連続パルス)を生
体内に送波し、その反射波エコーの位相変化により、ド
プラ効果による周波数偏移を得ると、そのエコーを得た
深さ位置における移動物体の運動情報を得ることができ
る。
この超音波ドプラ法によれば、生体内における一定位置
での血流の向き、乱れているか整っているかの流れの状
態、流れのパターン、速度の値等の血流の状態を知るこ
とができる。
次に前記超音波ドプラ法を適用した装置について説明す
る。第6図は従来の超音波診断装置を示すブロック図で
ある。第7図は超音波送受信信号を示す図で、(a)は
送信信号h(t)を示す図、(b)は受信信号r1(t)
を示す図、(c)は受信信号r2(t)を示す図、(d)
は受信信号r1(t)を位相検波した信号r3(t)を示す
図、(e)は受信信号r2(t)を位相検波した信号r4
(t)を示す図、(f)は同図(d),(e)に示した
左側の縦線に相当する深さについての位相検波信号の時
間的変化を紙面縦方向を時間軸として示し、(g)は同
図(d),(e)に示した右側の縦線に相当する深さに
ついての位相検波信号の時間的変化を紙面縦方向を時間
軸として示している。
ところで、血流速度分布(ドプラ偏移周波数分布)を求
めるためには、静止エコーの除去と共に位相偏移を検出
する必要がある。位相偏移は、原理的には同一方向に少
なくとも2回の送受信を時分割で行なって、少なくとも
2回の受信信号が必要とされる。この送受信の回数が多
いほど、検出精度が向上する。ここでは説明の便宜上、
同一方向に2回の送受信を行い、2回の受信信号を得る
ものとして説明する。1回目の送受信で得た受信信号を
r1とし、2回目の送受信で得た受信信号をr2とする。
同図(e)の2本の破線は、ここでは説明の便宜上、同
一方向に2回の送受信を行い、2回の受信信号r1、r2を
得るものとしたが、さらに同じ方向に3回目の送受信で
得た受信信号についての検波信号、同じ方向に4回目の
送受信で得た受信信号についての検波信号をそれぞれ例
示したものである。
ここで直交位相検波について簡単に説明する。直交位相
検波はドプラ効果を利用した機器で常用されている技術
であり、直交位相検波回路には、ミキサとハイパスフィ
ルタとからなるペアが2つ設けられる。同じ受信信号
(例えばr1)が両方のミキサに送られる。一方のミキサ
では、この受信信号r1は、発信器からの参照信号(超音
波パルスの繰り返し周波数と同じ周波数成分を持つ)を
掛け合わされる。他方のミキサでは、同じ受信信号r1
は、発信器から90°移相器を通した参照信号を掛け合わ
される。つまり直交位相検波の直交とは、90°位相の異
なる参照信号を同じ受信信号に掛け合わせることを意味
する。それぞれのミキサ出力信号には、ドプラ偏移周波
数と共に参照信号の周波数の2倍の高調波成分が含まれ
ているので、この高調波成分をハイパスフィルタで除去
することにより、ドプラ偏移周波数成分だけを有する信
号が得られる。一方のペアからの出力信号は実部、他方
のペアからの出力信号は虚部として、2つの信号で1つ
の複素関数を示す検波信号r3として直交位相検波回路か
ら出力される。受信信号r2についても同様に1つの複素
関数を示す検波信号r4として直交位相検波回路から出力
される。第7図(d)には検波信号r3が示す複素関数を
示し、第7図(e)には検波信号r4が示す複素関数を示
している。まず、超音波受信信号r1(t),r2(t)か
ら血流情報を得るためには、超音波探触子1および送受
信回路2を駆動してある方向に超音波送信信号h(t)
を所定回数繰返し送波し、受波された超音波受信信号r1
(t),r2(t)を直交位相検波回路3により検波して
位相検波信号r3(t),r4(t)つまり血球によるドプ
ラ偏移信号とクラッタ成分とからなる信号を得、これに
より各ピクセル深さにおける時間的な動きを示す信号r5
(t),r6(t)を得る。この信号をA/D変換回路4にて
ディジタル信号化し、フィルタによりクラッタ成分を除
き、血球によるドプラ偏移成分信号は、例えばリアルタ
イムでカラードプラ像を得るために高速の周波数分析回
路5により周波数分析し、ドプラ偏移の平均値,ドプラ
偏移の分散値,ドプラ偏移の平均強度等を得る。また周
波数分析回路5に内蔵された自己相関器等により血流の
速度カラーフローマッピング像を得、TVモニタ6に表示
する。
(発明が解決しようとする課題) 然し乍ら、従来の超音波診断装置にあっては、生体内の
血球から散乱された信号を受信した受信信号r1(t),r
2(t)はかなり減衰を受けており、微弱な信号になっ
ている。さらにこの受信信号r1(t),r2(t)は、直
交位相検波回路3内の増幅器により増幅されているが、
増幅器の内部雑音も増幅出力されてしまい、結果的に画
像のS/Nが充分に確保できないという問題があった。
そこで本発明の目的は、受信信号が微弱な信号で且つ位
相検波信号にノイズを含んでいても、画像のS/Nを充分
に確保でき、良好な画像を確保し得る超音波診断装置を
提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決する為の手段) 本発明は上記の課題を解決し目的を達成する為に次のよ
うな手段を講じた。本発明は、生体内循環器組織中の血
流に対して超音波探触子から超音波送信信号を送信し、
前記血流から散乱された散乱超音波を受波回路により受
波して位相検波回路によりドプラ偏移成分を検出し、周
波数分析回路により周波数分析して血流情報を表示する
超音波診断装置において、前記受波回路と周波数分析回
路との間に前記受波回路から入力する超音波受信信号と
前記超音波探触子から入力する超音波送信信号とを乗算
することにより前記超音波受信信号に含まれるノイズ成
分を減少させるように相関出力する相関手段を設けたも
のである。
(作用) このような手段を講じたことにより、次のような作用を
呈する。超音波受信信号と超音波送波信号とが相関手段
により乗算されると、超音波受信信号と超音波送波信号
との信号成分帯域近傍のみが増倍出力される。すなわ
ち、超音波受信信号に含まれるノイズは、帯域の比較的
広いホワイトノイズであるので、前記信号成分帯域以外
の帯域におけるノイズは、乗算により大幅に低減され
る。したがって、相関手段により出力されるノイズは大
幅に低減するので、カラーフローマッピング像のS/N比
を向上でき、良好な2次元像が得られる。
(実施例) 第1図は本発明に係る超音波診断装置の一実施例を示す
概略ブロック図である。なお第6図において説明した部
分については同一符号を付し詳細な説明は省略する。第
1図において、相関手段7は、A/D変換器4と周波数分
析回路5との間に設けられ、超音波プローブ1からの超
音波送信信号h(t)と、受波された受信信号を直交位
相検波回路3により位相検波した位相検波信号r(t)
と、を入力してこれらの信号h(t),r(t)の相関関
係を算出するものである。第1図において、直交位相検
波回路3からA/D変換回路4へ、またA/D変換回路4から
相関手段7へは、それぞれ実部と虚部の2つの信号が別
個に送られることになるが、ここでは実部と虚部の2つ
の信号で1つの複素関数を意味することから、信号線は
1本として示すことを了承されたい。
第2図は前記相関手段7の動作を示す図で、(a)は送
信信号h(t)を示す図、(b)は送信信号h(t)に
対しτだけ遅延した位相検波信号r(t)を示す図、
(c)は相関すべき前記信号h(t),r(t+τ)およ
び位相検波信号r(t)に含まれるノイズNを示す図で
ある。なお、τは、超音波伝播時間に応じた時間遅れで
ある。つまり、受信信号は超音波パルスの送信タイミン
グから、プローブからターゲットまでの距離の2倍(往
復距離)を超音波が伝播するに要する時間だけ遅れてプ
ローブに受信される。したがって受信信号の起点に送信
信号を一致させるために、この時間τを遅延させる必要
がある。
なお、相関手段7における相関関数の畳み込み積分で
は、検波信号と同様に、送信信号h(t)も直交位相検
波して実部と虚部で表される複素関数とする必要があ
る。この複素関数では位相成分が振幅変化、つまり包絡
線で表されるため、第7図(c)では送信信号h(t)
の直交位相検波後の信号の包絡線だけを示すことにす
る。なお、以下の説明では、送信信号h(t)とは、送
信信号h(t)を直交位相検波した後の信号のことを意
味するものとする。この相関手段7は送信信号h
(t),位相検波信号r(t)に基き相関関数C(τ) C(τ)=∫r(t)×h(t+τ)dtを算出するもの
である。なおこの式において積分範囲は、時刻t+τに
おける送信信号h(t+τ)の継続時間である。なお、
一般的な相関関数の定義式に合せるために、この式及び
後述の第12頁の(1)式で、r(t)、h(t+τ)と
示すが、r(t+τ)、h(t)であることを否定する
ものではない。
第3図は前記相関手段7により得られた信号を示す図
で、(a)はノイズが低減された位相検波信号C1(τ)
を示す図、(b)はあるピクセル深さにおける位相検波
信号C2(τ)を示す図、(c)は他のピクセル深さにお
ける位相検波信号C3(τ)を示す図である。なお、第3
図(a)の破線は、他の時刻の超音波送受信により得ら
れた受信信号の検波信号についてのC1(τ)を示し、こ
こではC1(τ)が超音波送受信の繰り返しに応じて変化
することを示している。
本来、受信信号は、送信信号h(t)は複数のターゲッ
トから反射や散乱された反射成分が加算され、さらに雑
音成分が加算されて得られる。受信信号と送信信号の相
関関数は、送信信号h(t)の自己相関関数がターゲッ
トの強度や位置に応じて重み付け及び遅延加算された信
号部分と、雑音と送信信号の相関関数に分けられる。こ
のうち信号成分は送信信号h(t)との畳み込み波形に
高いピーク、つまり強い相関を示し、一方、雑音は送信
信号h(t)と相関がなく、その畳み込み波形にはピー
クが存在しない。つまり、相関手段7では、検波信号r3
(またはr4)は送信信号h(t)と畳み込み演算を施さ
れ、送信信号h(t)と強い相関のある信号成分は高い
ピークとして出力され、送信信号h(t)と相関の無い
雑音成分は振幅が抑えられて出力されることになる。し
たがって、S/Nが向上することになる。
第4図は前記相関手段7の詳細を示すブロック図であ
る。相関手段7は超音波送信信号h(t)を記憶するシ
ステム応答用メモリ11(11a〜11j),入力した前記位相
検波信号r(t)をシフトする位相検波信号用シフトレ
ジスタ12(12a〜12j),システム応答用メモリ11および
位相検波信号用シフトレジスタ12のそれぞれの対応する
信号を読出して乗算する乗算器13(13a…13j),前の乗
算器13の乗算出力と次の乗算器13の乗算出力とを加算す
る加算器14(14a…14h)で構成されている。
第5図は前記周波数分析回路5の詳細を示すブロック図
である。周波数分析回路5は前記相関手段7から入力す
る信号をフーリエ変換するフーリエ変換器21,このフー
リエ変換器21の出力により平均周波数fmおよび分散s2
計算出力する平均周波数・分散計算回路22で構成されて
いる。
次にこのように構成された実施例の作用を図面を参照し
て説明する。第1図および第2図において、超音波プロ
ーブ1は送信受信回路2で発生した超音波送信信号f
(t)を用いて図示しない被検体に対しパルス状にすな
わちインパルス関数hT(t)により超音波パルスf
(t)*hT(t)を発射する(ここで*はたたみ込み積
分を表わす)。この送信信号f(t)は、実際に送受信
回路2からプローブ1に供給される矩形波信号である。
また、この矩形波信号で駆動されたプローブ1から送信
される実際の超音波パルスの波形(音圧波形)は、シス
テム内での電気的な送信信号f(t)に、プローブ1と
送受信回路2の応答特性で決まる伝達関数を畳み込んだ
波形になる。この送信系の伝達関数は、プローブ1と送
受信回路2の応答特性に固有のものであり、一般に、イ
ンパルス関数hT(t)と呼ばれる。この場合、超音波パ
ルスは同一方向に3〜8レート分発射し、被検体で散乱
されたドプラ偏移を受けた超音波パルスf(t)*hT
(t)×Aiejθiおよびホワイトノイズn(t)は、
再び送受信回路2にパルス状の受信系のインパルス関数
hR(t)により反射波の波形が変化される。なお、Ai
は、ターゲットの散乱強度に応じた係数を示しており、
jθiはターゲットの位置に応じた位相変化の係数を
示している。つまり上記式は、f(t)*hT(t)で表
される送信超音波の音圧波形が、ターゲットで散乱を受
け、さらに位相変化を受けた反射波の音圧波形を示した
ものである。
このインパルス関数hR(t)は送受信回路2の受信系の
振幅/位相の周波数特性を表す応答関数であり、反射波
がプローブ1で受信され、さらに送受信回路2を通る間
に反射波がこのインパルス関数hR(t)を畳み込まれた
状態の電気信号として送受信回路2から出力される。さ
らにこれらの信号は、直交位相検波回路3により直交位
相検波される。つまり、直交位相検波はドプラ効果を利
用した機器で常用されている技術であり、直交位相検波
回路には、ミキサとハイパスフィルタとからなるペアが
2つ設けられる。同じ受信信号(例えばr1)が両方のミ
キサに送られる。一方のミキサでは、この受信信号r1
は、発信器からの参照信号(超音波パルスの繰り返し周
波数と同じ周波数成分を持つ)を掛け合わされる。他方
のミキサでは、同じ受信信号r1は、発信器から90°移相
器を通した参照信号を掛け合わされる。つまり直交位相
検波の直交とは、90°位相の異なる参照信号を同じ受信
信号に掛け合わせることを意味する。それぞれのミキサ
出力信号には、ドプラ偏移周波数と共に参照信号の周波
数の2倍の高調波成分が含まれているので、この高調波
成分をハイパスフィルタで除去することにより、ドラプ
偏移周波数成分だけを有する信号が得られる。一方のペ
アからの出力信号は実部、他方のペアからの出力信号は
虚部として、2つの信号で1つの複素関数を示す検波信
号r3として直交位相検波回路から出力される。受信信号
r2についての同様に1つの複素関数を示す検波信号r4と
して直交位相検波回路から出力される。第7図(d)に
は検波信号r3が示す複素関数を示し、第7図(e)には
検波信号r4が示す複素関数を示している。この直交位相
検波回路3の出力信号は、被検体の種々のピクセル深さ
におけるドップラ偏移成分を含んだ成分である。このド
ップラ偏移成分を含んだ信号は、A/D変換器4によりA/D
変換された後、相関手段7に送出される。
そしてこの相関手段7に、 n(t)+f(t)*hT(t)×{ΣAi×ejθi}*
hR(t)で表される受信信号r(t)が入力される。つ
まり、上述した送信された超音波の音圧波形f(t)*
hT(t)は、ターゲットにより散乱及び位相変化を受け
てプローブ1に受波される。さらにこの反射波の電気信
号はプローブ1及び送受信回路2の受信系の応答関数の
hR(t)に応答して波形が変化し、さらにノイズ成分n
(t)が加算されて、送受信回路2から受信信号r
(t)として出力される。そうすると、まず第2図
(a)に示す超音波送信パルスに対する応答h(t)=
fT(t)×hT(t)×hR(t)と第2図(b)に示す受
信された位相検波信号r(t)とに基き、相関手段7に
より超音波送信パルスh(t)に対してτだけ時間的に
進んだ送信パルスh(t+τ)とr(t)とから相関出
力C(τ) C(τ)=∫r(t)×h(t+τ)dt …(1) が算出される。
すなわち具体的には前記相関手段7において、(1)式
をディジタル系で実現するために超音波送信信号h(i
×Δt)と位相検波信号r{(n+i)×Δt}とから
相関出力c(nΔt)を算出するような離散的相関計算
により行われる(ここでNはシステム応答の長さを表
す。システム応答の長さとは、主に、送受信回路2にお
けるインパルス応答の時間長のことであり、具体的に
は、ある深さからのエコーの継続時間を時間量子化間隔
Δtで割り算した時間長をいう)。すなわち位相検波信
号r(t)はシフトレジスタ12に次々と入力され、位相
検波信号が入力される毎に前記シフトレジスタ12内で右
側へとシフトされる。今、位相検波信号 rn+4=r{(n+4)×Δt}が入力された時には、
図示の如く が相関手段7から出力される。次に位相検波信号rn+5
が入力される時には、相関手段7からc{(n+1)Δ
t}が出力される。
このようにして相関出力が第5図に示す周波数分析回路
5内に入力されると、フーリエ変換器21により が計算出力される(k=−N/2〜N/2−1である)。また
平均周波数・分散計算回路22により平均周波数fm が計算され、また分散s2 が計算され、TVモニタ6に出力される。
このように本実施例によれば、相関手段7において、h
(t)とr(t+τ)は時間的に同期し且つ波形が類似
しているので、スペクトラム上ではスペクトラム分布が
ほぼ同様となり、信号画像血流情報を表示する帯域が強
調される如く計算され、この帯域以外の帯域すなわち比
較的帯域の広いホワイトノイズn(t)の大半がr
(t)とh(t+τ)との積和により除去される。
したがって、位相検波信号r(t)に含まれるノイズn
(t)は大幅に低減するので、カラーフローマッピング
画像のS/N比を向上でき、第3図に示すようにノイズの
ない良好な画像が得られる。
すなわち、本来、受信信号は、送信信号が複数のターゲ
ットから反射や散乱された反射成分が加算され、さらに
雑音成分が加算されて得られる。受信信号と送信信号の
相関関数は、送信信号の自己相関関数がターゲットの強
度や位置に応じて重み付け及び遅延加算された信号部分
と、雑音と送信信号の相関関数に分けられる。このうち
信号成分は送信信号との畳み込み波形に高いピーク、つ
まり強い相関を示し、一方、雑音は送信信号と相関がな
く、その畳み込み波形にはピークが存在しない。つま
り、相関手段7では、検波信号は送信信号と畳み込み演
算を施され、送信信号と強い相関のある信号成分は高い
ピークとして出力され、送信信号と相関の無い雑音成分
は振幅が抑えられて出力されることになる。したがっ
て、S/Nが向上することになる。
なお本発明は上述した実施例に限定されるものではな
い。上述した実施例において、カラーフローマッピング
像について説明したが、パルスドップラ装置についても
適用できるのは勿論である。また相関手段7の他の一例
としては、送信信号のバースト長さに応じて信号を積分
する方法やディジタルフィルタ等で実現する方法(フィ
ルタのインパルス応答をシステム関数と一致させる)も
ある。また上述した実施例においては、相関手段7を位
相検波回路3の後段に設けるようにしたが、例えば相関
手段7を位相検波回路3の前段に設け、位相検波回路3
の検波前の超音波受信信号(高周波信号)に対して相関
を行なうようにしても良い。このほか本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論であ
る。
[発明の効果] 本発明によれば、生体内循環器組織中の血流に対して超
音波探触子から超音波送信信号を送信し、前記血流から
散乱された散乱超音波を受波回路により受波して位相検
波回路によりドプラ偏移成分を検出し、周波数分析回路
により周波数分析して血流情報を表示する超音波診断装
置において、前記受波回路と周波数分析回路との間に前
記受波回路から入力する超音波受信信号と前記超音波探
触子から入力する超音波送信信号とを乗算することによ
り前記超音波受信信号に含まれるノイズ成分を減少させ
るように相関出力する相関手段ので、超音波受信信号に
含まれるノイズは、帯域の比較的広いホワイトノイズで
あるので、前記信号成分帯域以外の帯域におけるノイズ
は、乗算により大幅に低減される。したがって、相関手
段により出力されるノイズは大幅に低減するので、カラ
ーフローマッピング像のS/N比を向上でき、良好な2次
元像が得られる超音波診断装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る超音波診断装置の一実施例を示す
概略ブロック図、第2図は相関手段の動作を示す図、第
3図は相関手段により得られた信号を示す図、第4図は
相関手段の詳細を示す図、第5図は周波数分析回路の詳
細を示す図、第6図は従来の超音波診断装置を示すブロ
ック図、第7図は超音波送受信信号を示す図である。 1……超音波探触子(プローブ)、2……送受信回路、
3……直交位相検波回路、4……A/D変換回路、5……
周波数分析回路、6……TVモニタ、7……相関手段、11
……システム応答用メモリ、12……シフトレジスタ、13
……乗算器、14……加算器、21……フーリエ変換器、22
……平均周波数・分散計算回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体内循環器組織中の血流に対して超音波
    探触子から超音波送信信号を送信し、前記血流から散乱
    された散乱超音波を受波回路により受波して位相検波回
    路によりドプラ偏移成分を検出し、周波数分析回路によ
    り周波数分析して血流情報を表示する超音波診断装置に
    おいて、前記受波回路と周波数分析回路との間に前記受
    波回路から入力する超音波受信信号と前記超音波探触子
    から入力する超音波送信信号とを乗算することにより前
    記超音波受信信号に含まれるノイズ成分を減少させるよ
    うに相関出力する相関手段を設けたことを特徴とする超
    音波診断装置。
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