JPH07122633B2 - 液体クロマトグラフイ−充填剤及びその製造方法 - Google Patents

液体クロマトグラフイ−充填剤及びその製造方法

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JPH07122633B2
JPH07122633B2 JP62084307A JP8430787A JPH07122633B2 JP H07122633 B2 JPH07122633 B2 JP H07122633B2 JP 62084307 A JP62084307 A JP 62084307A JP 8430787 A JP8430787 A JP 8430787A JP H07122633 B2 JPH07122633 B2 JP H07122633B2
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hydroxyapatite
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恒好 堀米
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恒好 堀米
東燃株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、液体クロマトグラフィー充填剤及びその製
造方法に関する。
[従来技術及びその欠点] 高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用カラムの担体と
しては現在、シリカゲルが多く用いられ、高い分離能が
得られている。シリカはその表面のシラノール基の吸着
力を使ってもカラム充填樹脂として利用できるが、生化
学分野のHPLC用の担体として用いる場合はそのシラノー
ル基を足場にしてシラン化合物で官能基を導入し、残っ
たシラノール基はトリメチルクロロシラン等でできるだ
け完全になくして(Endocapping)用いられている。シ
リカを担体としたカラムの1つの欠点はpH7.5以下でし
か用いられないことである。
一方、最近、HAPの焼結技術が開発され、微粒状の多孔
性の球状の水酸アパタイトが得られるようになった。水
酸アパタイトは硬く(モース硬度5)、しかも従来から
その特異な吸着活性のためタンパク質、核酸、脂質の分
離、分析に用いられてきているが、この焼結型の球状水
酸アパタイトでもその性質は保たれ、HPLCのカラムに用
いた場合高い分離能が得られることが知られている。水
酸アパタイトはシリカとは逆にpH5以上の中性、アルカ
リ性下では安定なため、もし有機官能基を導入できれ
ば、中性、アルカリ性の条件下でのHPLC用の担体として
シリカと相補的に広く用い得ることが期待される。
水酸アパタイト表面への有機官能基の導入はエイチ・エ
イチ・ウィートール、BBA 212,(1970)1−7に報告
されており、ここでは水酸アパタイト(HAP)にトルエ
ンを溶媒として還流下で(C2H5O)3Si(CH2)NH3を作用
させて HAP−Si(CH23NH2とし、さらにこれにSCCI2を作用さ
せてHAP−Si(CH23NCSとし、これにグレコールオキシ
ダーゼを作用させてHAP−Si(CH23NHCNH−グルコース
オキシダーゼとしている。
水酸アパタイトに適当な官能基を導入することができれ
ば、これらの基を利用して種々の酵素、核酸等を結合す
ることができるので、生体関連物質のアフィニティーク
ロマトグラフィーを行なう上において好都合である。
[発明が解決しようとする問題点] 従って、この発明は、酵素や核酸等のリガンドを結合す
るためのスペーサーとして利用できる官能基を有する水
酸アパタイト粒子から成る液体クロマトグラフィー充填
剤を提供することである。
さらにまた、この発明の目的は、このようなクロマトグ
ラフィー充填剤の製造方法を提供することである。
[問題点を解決するための手段] すなわち、この発明は、エポキシ基又はエポキシ基含有
基が導入された水酸アパタイト粒子から成る液体クロマ
トグラフィー充填剤を提供する。
さらにまた、この発明は、水酸アパタイトとアルコキシ
シラン化合物とを反応させることから成る液体クロマト
グラフィー充填剤の製造方法を提供する。
[発明の効果] この発明により、スペーサーとしてのエポキシ基又はエ
ポキシ基を含有する基を結合した水酸アパタイト粒子か
ら成るクロマトグラフィー充填剤が得られた。エポキシ
基には種々の酵素、核酸、酵素阻害剤、補酵素、色素等
を結合することができるので、これに分離しようとする
物質に対応する酵素や核酸等を結合させることにより、
種々の生体関連物質を分離するためのアフィニティーク
ロマトグラフィー用充填剤を得ることができる。
[発明の具体的説明] この発明に用いられる水酸アパタイトは、従来から知ら
れている結晶片型、焼結型のいずれでもよいが、クロマ
トグラフィー用充填剤としては、粒径の均一な球状の焼
結型多孔性微粒子が好ましい。このような水酸アパタイ
ト球状粒子は、水酸アパタイトスラリーを噴霧乾燥する
ことによって得られ、噴霧乾燥の条件を適当に選択する
ことによって、粒径2μmという極めて小さなものか
ら、300μm程度の大粒径のものまで得ることができ
る。なお、これらの水酸アパタイト粒子の製造方法は、
先に出願した特願昭61−71048号及び特願昭61−206425
号に記載されている。また、水酸アパタイトは六方晶系
に属し、単位格子定数がa軸が9.58±0.08Åでc軸が7.
00±0.05Åであるものが特に好ましい。
この発明の充填剤では、水酸アパタイト粒子表面にエポ
キシ基又はエポキシ基含有基が導入されている。導入さ
れたエポキシ基の量は水酸アパタイト1g当り1μモルな
いし150μモルが好ましい。
エポキシ基又はエポキシ基含有基は、例えば下記一般式
[I]ないし[III]で表わされるように、シラノキシ
残基をスペーサーとして導入することができる。
ただし、上式[I]ないし[III]において、HAPは水酸
アパタイト、Rはエポキシ基又はエポキシ基含有基、n
は0ないし6の整数、R′はアルキル基又は置換アルキ
ル基を示す。R′が置換アルキル基である場合には、そ
の置換基としてはエポキシ基、エポキシ基含有基、アミ
ノ基、カルボキシル基、ヒドラジド基、フェノール基、
芳香族アミノ基、スルフヒドリル基、ハロゲン、シアノ
基、アリール基、アルコキシ基、水酸基、アリールオキ
シ基、アルデヒド基を挙げることができる。
もっとも、この発明において必須的なことはエポキシ基
又はエポキシ基含有基が導入されていればよいのであっ
て、必ずしも上記式の態様で導入されている必要はな
い。
この発明の水酸アパタイト充填剤は、エポキシ基又はエ
ポキシ基含有基が結合されたアルコキシシラン化合物を
水酸アパタイトと反応させることにより製造することが
できる。用いることができるアルコキシシラン化合物は
例えば次の式[IV]から[IV]で表わされる。
ただし、式[IV]ないし[VI]において、R、n及び
R′は式[I]ないし[III]と同じものを示し、mは
互いに独立に0ないし4、好ましくは0である。
反応させるアルコキシシラン化合物のうち、特に好まし
いものはメトキシシラン化合物である。反応は、例えば
キシレンのような、水酸アパタイト及び導入しようとす
る官能基と反応しない適当な有機溶媒中で、例えば110
℃ないし140℃の温度下で6時間ないし30時間反応させ
ることによって行なうことができる。この反応におい
て、触媒としてトリエチルアミンを例えば濃度0.3%に
加えることが好ましいが、トリエチルアミンを加えなく
ても反応は進行する。また、溶媒として水を用いて例え
ば90℃で30分間反応させることによっても製造すること
ができる。さらにまた、上記アルコキシシラン化合物に
代えて、上記アルコキシル基中のアルキル基がハロゲン
であるものを用いることもできる。
官能基と酵素や核酸等との結合は、結合すべき酵素や核
酸中のアミノ基、アルボキシル基又はスルフヒドリル基
等を利用した反応により、従来からこの分野において広
く知られた方法により行なうことができる。
[発明の実施例] 乾燥した水酸アパタイト(粒径50μmの焼結型水酸アパ
タイト(東亜燃料工業株式社製))をナス型フラスコに
とり、室温で3時間、オイル回転型真空ポンプで減圧に
し、吸着している水分をできるだけ除いて乾燥したも
の)3gをナス型フラスコにとり、これに乾燥したキシレ
ン(試薬特級キシレン500mlにモレキュラーシーブス4A
(和光純薬工業株式会社製)を加えて一晩以上乾燥した
もの)13.5ml、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン(信越化学株式会社製)1.5ml、トリエチルアミ
ン37.5μlを加え、真空ポンプで0.5〜1分間減圧して
水酸アパタイトの孔中の空気を除いた。これにシリカゲ
ルを付けたリービッヒ管をつけ、140〜145℃のオイルバ
ス中で30時間、撹拌しながら反応させた。
放冷後、ガラスフィルターでろ過し、次の溶媒で順次洗
った。
トルエン 10ml×10回 アセトン 10ml×3回 脱イオン水 20ml×1回 5mMリン酸緩衝液(pH7.0)−0.6mM CaCl2 10ml×10回 0.5Mリン酸緩衝液(pH7.0)−0.01mM CaCl2 10ml×10回 5mMリン酸緩衝液(pH7.0)−0.6mM CaCl2 20ml×10回 脱イオン水 20ml×1回 アセトン 20ml×3回 エチルエーテル 10ml×2回 次にこれをナス型フラスコに入れ、真空ポンプで注意深
く減圧にし、約30分間減圧を続けて溶媒を除き、4℃に
保存した。
以上の操作により、次の式で示される、グリシドキシ基
含有水酸アパタイトが得られた。
また、上記水酸アパタイトに導入されたグリシドキシ基
の量は、水酸アパタイト1g当たり77μmolであった。導
入されたグリシドキシ基の定量は次のようにして行なっ
た。10mlのビーカーに試料0.2gを正確にはかりとり、0.
1N塩化カリウム0.75mlと水6.5mlを加えマグネチックス
ターラが撹拌しながら、約5分間アスピレータで減圧に
して水酸アパタイトの小孔中の空気を除いた。これをpH
メータに装着し、撹拌しながら稀塩酸又は稀水酸化ナト
リウム溶液でpH7.0に調整した。これに3.6Mのチオ硫酸
ナトリウム溶液を2.5ml加えて反応を開始し、反応によ
って生じる水酸イオン0.05N塩酸で滴定した。反応は約
1時間で完結するので、それまでに滴下した塩酸の量か
ら水酸イオンの量を知ることができる。グリシドキシ基
1モルから水酸イオン1モルが生じるので、得られた水
酸イオンの量を5倍すると試料1g中のグリシドキシ基の
量が得られた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ基又はエポキシ基含有基が導入さ
    れた水酸アパタイト粒子から成る液体クロマトグラフィ
    ー充填剤。
  2. 【請求項2】上記エポキシ基含有基はグリシドキシ基で
    ある特許請求の範囲第1項記載の充填剤。
  3. 【請求項3】水酸アパタイト1g当り1μモルないし150
    μモルのエポキシ基又はエポキシ基含有基が導入された
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の充填剤。
  4. 【請求項4】水酸アパタイトとアルコキシシラン化合物
    とを反応させることから成る液体クロマトグラフィー充
    填剤の製造方法。
  5. 【請求項5】前記反応は、有機溶媒中で、110℃ないし1
    40℃の温度下で6時間ないし30時間行なわれる特許請求
    の範囲第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記アルコキシシラン化合物はメトキシシ
    ラン化合物である特許請求の範囲第4項又は第5項記載
    の方法。
  7. 【請求項7】前記メトキシシラン化合物は3−グリシド
    キシプロピルトリメトキシシランである特許請求の範囲
    第6項記載の方法。
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