JPH07122362A - 有機電界発光パネル - Google Patents

有機電界発光パネル

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JPH07122362A
JPH07122362A JP5265079A JP26507993A JPH07122362A JP H07122362 A JPH07122362 A JP H07122362A JP 5265079 A JP5265079 A JP 5265079A JP 26507993 A JP26507993 A JP 26507993A JP H07122362 A JPH07122362 A JP H07122362A
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JP
Japan
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layer
electrode
organic
active matrix
matrix circuit
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JP5265079A
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English (en)
Inventor
Makoto Ichihara
誠 市原
Yoshiharu Sato
佳晴 佐藤
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/123Connection of the pixel electrodes to the thin film transistors [TFT]

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 基板1上に、陽極2及び陰極5により挟持さ
れた有機発光層を有する有機電界発光素子と、前記基板
1上に前記有機電界発光素子を駆動するアクティブ・マ
トリクス回路とを設けた有機電界発光パネルであって、
前記アクティブ・マトリクス回路部分が絶縁層により被
覆されていることを特徴とする。 【効果】 力を有する有機電界発光パネルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機電界発光パネルに関
するものであり、詳しくは、有機化合物からなる発光層
に電界をかけて光を放出する薄膜型デバイスに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜型の電界発光(EL)素子と
しては、無機材料のII−VI族化合物半導体であるZn
S、CaS、SrS等に、発光中心であるMnや希土類
元素(Eu、Ce、Tb、Sm等)をドープしたものが
一般的であるが、上記の無機材料から作製したEL素子
は、1)交流駆動が必要(50〜1000Hz)、2)
駆動電圧が高い(〜200V)、3)フルカラー化が困
難(特に青色が問題)、4)周辺駆動回路のコストが高
い、という問題点を有している。
【0003】しかし、近年、上記問題点の改良のため、
有機薄膜を用いたEL素子の開発が行われるようになっ
た。特に、発光効率を高めるために電極からのキャリア
ー注入の効率向上を目的とした電極種類の最適化を行
い、芳香族ジアミンからなる有機正孔輸送層と8−ヒド
ロキシキノリンのアルミニウム錯体からなる発光層を設
けた有機電界発光素子の開発(Appl.Phys.L
ett.,51巻,913頁,1987年参照)によ
り、従来のアントラセン等の単結晶を用いたEL素子と
比較して発光効率の大幅な改善がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような有機電界
発光素子をディスプレイパネルとして用いるためには、
一般にマトリクスアドレス方式(特開平2−66873
号公報;電気通信学会技術研究報告,OME89−4
6,37,1989年参照)が採用されるが、画素数の
増加にともない、輝度がデューティの減少とともに減少
する(電気通信学会技術研究報告,OME88−47,
35,1988年参照)ことや、クロストークが起きる
ことが実用上大きな問題となっている。
【0005】上記の問題を解決するために、有機電界発
光素子をアクティブ・マトリクス回路で駆動することが
考えられるが、これまでに開示されている方法(特開平
2−148687公報参照)では、一つ一つの有機電界
発光素子に複数のMOSトランジスタからなるメモリ素
子を接続してデジタル信号で輝度の制御を行うことか
ら、有機電界発光素子と同一基板上にこれらの回路を実
装することは、開口率が小さくなり、多大な配線を必要
とすることから非常に困難である。
【0006】上述の問題を解決するために、有機電界発
光素子とアクティブ・マトリクス回路を同一基板上に設
けることが必要である。その際に、アクティブ・マトリ
クス回路の電極(主としてソースとドレイン電極)が、
有機電界発光素子の電極と接近しているためにリーク電
流が流れたり短絡したりすることが問題である。本発明
者等は上記実状に鑑み、同一基板上に有機電界発光素子
とそのアクティブ・マトリクス駆動回路を備えた有機電
界発光パネルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
基板上に、陽極及び陰極により挟持された有機発光層を
有する有機電界発光素子と、前記基板上に前記有機電界
発光素子を駆動するアクティブ・マトリクス回路とを設
けた有機電界発光パネルであって、前記アクティブ・マ
トリクス回路部分が絶縁層により被覆されていることを
特徴とする有機電界発光パネルに存する。
【0008】以下、本発明の有機電界発光パネルについ
て添付図面に従い説明する。図1は、本発明に用いられ
る一般的な有機電界発光素子の構造例を模式的に示す断
面図であり、1は基板、2は陽極、3は正孔輸送層、4
は発光層、5は陰極を各々表わす。基板1は、有機電界
発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板
等が用いられる。
【0009】基板1上には陽極2が設けられるが、陽極
2は、通常、金、銀、パラジウム、白金等の金属、イン
ジウム及び/又はスズの酸化物(ITOと以下略す)等
の金属酸化物やヨウ化銅、あるいは、ポリ(3−メチル
チオフェン)等の導電性高分子等により構成される。陽
極2の上に設けられる正孔輸送層3に用いられる化合物
としては、例えば、特開昭59−194393号公報及
び米国特許第4,175,960号の第13〜14欄に
記載されている、N,N’−ジフェニル−N,N’−
(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,
4’−ジアミン:1,1’−ビス(4−ジ−p−トリル
アミノフェニル)シクロヘキサン等の芳香族アミン系化
合物、特開平2−311591号公報に記載されている
ヒドラゾン化合物、米国特許第4,950,950号公
報に記載されているシラザン化合物等が挙げられる。こ
れらの化合物は、単独で用いてもよいし、必要に応じ
て、各々、混合して用いてもよい。上記の化合物以外
に、ポリビニルカルバゾールやポリシラン(Appl.
Phys.Lett.,59巻,2760頁,1991
年)等の高分子材料を用いることもできる。
【0010】発光層4に用いられる材料としては、テト
ラフェニルブタジエン等の芳香族化合物(特開昭57−
51781号公報参照)、8−ヒドロキシキノリンのア
ルミニウム錯体等の金属錯体(特開昭59−19439
3号公報参照)、シクロペンタジエン誘導体(特開平2
−289675号公報参照)、ペリノン誘導体(特開平
2−289676号公報参照)、オキサジアゾール誘導
体(特開平2−216791号公報参照)、ビススチリ
ルベンゼン誘導体(特開平1−245087号公報、同
2−222484号公報参照)、ペリレン誘導体(特開
平2−189890号公報、同3−791号公報参
照)、クマリン化合物(特開平2−191694号公
報、同3−792号公報参照)、希土類錯体(特開平1
−256584)、ジスチリルピラジン誘導体(特開平
2−252793号公報参照)、p−フェニレン化合物
(特開平3−33183号公報参照)、チアジアゾロピ
リジン誘導体(特開平3−37292号公報参照)、ピ
ロロピリジン誘導体(特開平3−37293号公報参
照)、ナフチリジン誘導体(特開平3−203982号
公報参照)等が挙げられる。
【0011】陰極5は発光層4に電子を注入する役割を
果たす。陰極5として用いられる材料は、効率よく電子
注入を行なうために仕事関数の低い金属が好ましく、ス
ズ、マグネシウム、インジウム、アルミニウム、銀等の
適当な金属又はそれらの合金が用いられる。本発明にお
いては、第1図に示した構造以外にも、以下に示すよう
な層構成の有機電界発光素子を用いることができる。
【0012】
【表1】 陽極/有機発光層/陰極 陽極/高分子からなる有機発光層/陰極 陽極/高分子に分散させた有機発光層/陰極 陽極/正孔輸送層/有機電子輸送性発光層/陰極 陽極/有機正孔輸送性発光層/有機電子輸送層/陰極 陽極/正孔輸送層/有機電子輸送性発光層/電子輸送層
/陰極 次に、本発明における有機電界発光素子を駆動するアク
ティブ・マトリクス回路について説明する。
【0013】本発明の有機電界発光パネルは、XYのマ
トリクスに配置された有機電界発光素子からなる画素に
対して、X方向に1ラインずつ選択し、Y方向の電極か
ら各画素の表示信号を与え、X方向の選択信号は1ライ
ンずつ操作され、一巡して全画面を表示する方式のもの
である。このパネルにおいては、各画素の回路上にメモ
リ機能をもたせるようにした。なぜなら液晶の場合とは
異なり、選択時(ある画素の走査電極がONとなり、表
示信号が与えられている状態)のみに電流を流しただけ
では、選択された瞬間だけ画素が発光することになり、
画面全体として連続した表示はできないからである。そ
こで回路上に選択時から画面を一巡して次の選択時まで
の間、表示状態を維持するためのメモリが必要となる。
そして、電流駆動が可能な回路とした。具体的には、通
常、液晶用の駆動回路と比較して、素子に流れる電流密
度は1000倍以上となる。
【0014】以上が基本的な回路の機能であるが、さら
に表示パネルとしてコントラストが十分に大きいこと、
画面の開口率が大きいこと、クロストークがないこと等
をさらに考慮した。図2に一画素分の薄膜トランジスタ
(TFT)とコンデンサとからなるアクティブ・マトリ
クス駆動回路を示す。本回路では各画素毎に2つのTF
Tと1つのコンデンサから構成され、電流駆動とメモリ
性を実現している。駆動信号用に2つの電極(SCAN
電極、DATA電極)があり液晶用と類似しているが、
その他に電流供給用としてCOM電極があり、常に電圧
が印加されている点が異なっている。
【0015】以下に素子の動作を説明する。図2の回路
図上ではTFTをFETとして表現しているが、TFT
は基本的にはMOS−FETと類似した構造・動作であ
り、ゲート電位によりソース・ドレイン電極間のスイッ
チ動作を行うことができる。駆動のための信号の与え方
は、1ライン毎に選択し、選択されたライン中の各画素
毎にONかOFFかの信号を与える。選択するための電
極がSCAN電極であり、信号を与える電極がDATA
電極である。いま、選択状態、即ちSCAN信号(SC
AN電極の入力信号)がHIGHの時、TFT1はON
状態になり、中間電極FEの電位はDATA信号がHI
GHならHIGHに、LOWならLOWとなる。従っ
て、DATA信号がHIGHならTFT2はONとな
り、出力電位(画素電極の電位)はHIGHとなる。ま
た、DATA信号がLOWならばTFT2はOFFとな
り、出力電位はLOWとなる。その後、SCAN信号が
LOW、即ち、非選択状態になった時、TFT1はOF
Fとなるが、中間電極FEの電位はコンデンサCにより
保持されて変化せず、DATA信号が変化しても出力電
位の状態は変化しない。出力電位が変化するのは、再び
この画素を含むラインが選択状態、つまり、SCAN信
号がHIGHになり、以前とは異なった信号がDATA
電極に与えられた時である。この回路により、電流駆動
型であってもアクティブ・マトリクス方式の駆動が可能
となる。
【0016】以上の回路を開口率を考慮して基板上に具
体化したのものを図3に示す。同図には4回路分のパタ
ーンを示してある。本発明のアクティブ・マトリクス回
路に用いられるTFTの材料としては、非晶質シリコン
(a−Si)、多結晶シリコン(poly−Si)、セ
レン化カドミウム(CdSe)が挙げられる。TFT構
造としては、逆スタガ型と呼ばれるものが好ましくは採
用される。
【0017】代表的な例として、逆スタガ型構造のa−
SiTFTを図4に示す。ガラス基板6の上にa−Si
TFTは形成される。ゲート電極7としては、Mo、T
a、Al、Crやそれらの積層膜または合金等が用いら
れる。ゲート電極は、通常、電子ビーム蒸着法やスパッ
タ法により形成される。ゲート絶縁膜8としては、シリ
コン窒化膜(SiNx )が用いられ、その上にi型a−
Si層9とn+ 型a−Si層10が積層される。シリコ
ン窒化膜(SiNx )、i型a−Si層およびn+ 型a
−Si層は、通常、プラズマCVD法により連続して形
成される。n+型a−Si層10に窓を形成した後に、
ソース及びドレイン電極11a、11bを形成する。ソ
ース、ドレイン電極としてはゲート電極と同様の金属が
使用される。上記のa−SiTFTにおいては、ゲート
電位によりi型a−Si半導体層表面に電荷が誘起さ
れ、その電荷の有無によりソース・ドレイン電極間のス
イッチ動作を行う。n+ 型a−Siは電極への電荷の移
動を円滑にするためのコンタクト層である。
【0018】コンデンサ及び電極交差部はTFT用の絶
縁膜を用い、TFT作製と同時に形成できる構造とし
た。コンデンサは定電位のCOM電極との間で形成され
るために、ノイズに強い回路構成となっている。有機電
界発光パネルの製作工程の例を図5に示す。 (a)下部電極形成工程:ITO画素電極2aとゲート
電極7aのパターニング(電極7bは蓄積用コンデンサ
の電極となる) (b)a−Si連続成膜工程:SiNx 層8a/i型a
−Si層9a/n+ 型a−Si層10a (c)a−Siパターニング工程:TFT(8b〜10
b)と蓄積用コンデンサ(8c〜10c) (d)上部電極形成工程:TFTのソース電極、ドレイ
ン電極11a、11bおよび蓄積用コンデンサの電極1
1cの形成 (e)TFTのチャンネル形成:n+ 型a−Si層10
bのエッチオフ (f)アクティブ・マトリクス回路保護用の絶縁膜12
の形成 (g)有機発光層成膜工程:有機発光層13の形成 (h)陰極形成工程:陰極5aの形成 上記の工程例では、これまでに開示されているマトリク
ス構造におけるような陰極5aのパターニングが必要で
なく、陰極5aと有機発光層13の形成は全面一様成膜
でよい。従って、有機発光層13を形成した後に、有機
発光層にダメージを与えるフォトリソグラフィプロセス
を経ることが避けられ、全体の工程も簡素化される。こ
のようなアクティブ・マトリクス回路を備えた有機電界
発光素子では、絶縁層12がないと、陰極5aとTFT
のソース電極11a、ドレイン電極11b、蓄積用コン
デンサの電極11cとの間で電界がかかるために不要な
リーク電流が流れたり、絶縁破壊による短絡を起こし
て、結果として、アクティブ・マトリクス回路の動作を
阻害したり、最悪の場合は、アクティブ・マトリクス駆
動を不可能とする。アクティブ・マトリクス回路保護用
の絶縁膜12は、上述のようなリーク電流や絶縁破壊を
防止し、アクティブ・マトリクス回路の完全動作を保証
するものである。
【0019】上記絶縁層に用いられる材料としては、フ
ォトリソグラフィによるパターニングが可能で十分な絶
縁耐圧を有するものが使用可能で、具体例としては、シ
リコン酸化膜、シリコン窒化膜等が挙げられ、これらの
絶縁膜はCVD法、プラズマCVD法、スパッタ法、蒸
着法等により形成することができる。無機材料以外で
は、感光性樹脂を用いて上記絶縁層を形成することが可
能で、この場合は通常のフォトレジストをパターニング
する工程だけでよく簡便である。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例の記載に限定されるものではない。以下に有機電
界発光パネルの製作例を示す。TFT素子の設計として
は、図2に示した回路図において、第1のTFTのゲー
ト長を20μm、ゲート幅を100μmとし、第2のT
FTのゲート長を20μm、ゲート幅を600μmとし
た。画素面積は600μm×600μm、画素間隔は8
00μm×800μmで、開口率を56%とした。
【0021】以下に各製作工程について説明する。 (a)下部電極形成工程 無アルカリガラス(コーニング7059)基板上に、I
TOを膜厚120nmスパッタしたもの(シート抵抗〜
20Ω/□)を、通常のフォトリソグラフィー技術と塩
酸を用いたウェットエッチングにより画素電極(陽極)
のパターニングを行った。次に電子ビーム蒸着により、
50nmのCr層、80nmのAu層、30nmのCr
層を順次積層し、通常のフォトリソグラフィー技術と硝
酸セリウムとアンモニア水を用いたウェットエッチング
によりゲート電極を形成した。 (b)a−Si連続成膜工程 (a)の工程で作製した基板を、プラズマCVD装置に
セットし、以下の表−1に示す条件でa−Si各層を連
続成膜した。
【0022】
【表2】 (c)a−Siパターニング工程 上記のプラズマCVD装置から基板を取り出して、通常
のフォトリソグラフィー技術とSF6 ガスを用いたプラ
ズマエッチングによりa−Siのパターニングを行っ
た。 (d)上部電極形成工程 電子ビーム蒸着により、50nmのCr層と100nm
のAu層とを順次積層し、通常のフォトリソグラフィー
技術とウェットエッチングによりドレイン及びソース電
極を形成した。 (e)n+ a−Si層エッチオフ工程 通常のフォトリソグラフィー技術とSF6 ガスを用いた
プラズマエッチングによりn+ a−Siの層のエッチン
グを行い、チャンネルを形成した。
【0023】上記(a)〜(e)の工程で作製した有機
電界発光パネルのa−SiTFTの特性を評価したとこ
ろ、移動度(μFE)は0.5cm2 /V・sec、し
きい値は3Vであった。 (f)アクティブ・マトリクス回路保護用の絶縁膜形成
工程 アルカリ現像型透明耐熱レジスト材料(新日鉄化学
(株)製;V−259PA)を用いて通常のフォトリソ
グラフィー技術により膜厚1.3μmの絶縁層を形成し
た。 (g)有機電界発光層成膜工程 (f)までの工程で出来上がった駆動回路基板を、メタ
ノールで超音波洗浄、純水で水洗、乾燥窒素で乾燥、U
V/オゾン洗浄を行った後、蒸着部分を限定する密着マ
スクをつけて真空蒸着装置内に設置し、装置内の真空度
が2×10-6Torr以下になるまで油拡散ポンプを用
いて排気した。以下、図1に示す構造の有機電界発光素
子部分を作製した。
【0024】有機正孔輸送層材料として、下記構造式
(H1)で示されるN,N’−ジフェニル−N,N’−
(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,
4’−ジアミンをセラミックるつぼに入れ、るつぼの周
囲のタンタル線ヒーターで加熱して蒸着を行った。
【0025】
【化1】
【0026】この時のるつぼの温度は、160〜170
℃の範囲で制御した。蒸着時の真空度は2×10-6To
rrで、蒸着時間3分20秒で膜厚60nmの正孔輸送
層3を得た。次に、発光層4の材料として、下記構造式
(E1)で示されるアルミニウムの8−ヒドロキシキノ
リン錯体、Al(C96NO)3 を上記正孔輸送層3の上
に同様にして蒸着を行なった。
【0027】
【化2】
【0028】この時のるつぼの温度は230〜270℃
の範囲で制御した。蒸着時の真空度は2×10-6Tor
r、蒸着時間は3分30秒、膜厚は75nmであった。 (h)陰極形成工程 (g)で成膜したものを上記の真空蒸着装置から取り出
して、陰極蒸着部分を限定する密着マスクをつけて別の
真空蒸着装置内に設置し、マグネシウムと銀の合金陰極
を2元同時蒸着法によって膜厚150nmで蒸着した。
蒸着はモリブデンボートを用いて、真空度は3×10-6
Torr、蒸着時間は4分30秒で光沢のある膜が得ら
れた。マグネシウムと銀の原子比は10:1.5であっ
た。 <有機電界発光パネルの駆動特性>入力信号波形とし
て、1ラインの選択時間を0.2m秒、選択状態が1巡
する時間(フィールド時間)を10m秒とした場合の、
SCAN信号、DATA信号、COM信号の各入力波形
を図6に示す。入力信号電圧は、DATA信号とSCA
N信号については、LOW=0V、HIGH=36Vと
し、COM信号については25Vとした。この入力信号
波形は100ライン(画面を2分割して駆動する場合)
のディスプレイにおいて、フィールド周波数(画面を書
き換える周波数)を100Hzとした時に相当し、この
フィールド周波数は動画及び静止画の表示が十分に可能
な値である。画素電極の電圧波形を図7に示す。ONか
らOFFへの立ち下がり応答が遅くなっているが、有機
電界発光素子の電流−電圧特性からすると問題になら
ず、陰極を接地した時の有機電界発光素子からの実際の
発光波形も急峻な立ち下がりとなりディスプレイとして
満足できる(図8)。200ライン、フィールド周波数
50Hzに相当する入力信号の場合についても同様な測
定を行い、満足する動作特性を得た。
【0029】上記のアクティブ・マトリクス駆動動作に
おいて、ソース電極またはドレイン電極と陰極間でのリ
ーク電流は観測されず、絶縁破壊を起こした画素も皆無
であった。
【0030】
【発明の効果】本発明においては、有機電界発光素子と
同一基板に薄膜トランジスタとコンデンサとからなるア
クティブ・マトリクス回路を設けることにより、優れた
表示能力を有する有機電界発光パネルが達成される。従
って、本発明の有機電界発光パネルはフラットパネル・
ディスプレイ(例えばOA用、FA用及びLA用コンピ
ュータや壁掛けテレビ)の分野や計測機器類の表示パネ
ルへの応用が考えられ、その技術的価値は大きいもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる有機電界発光素子の一例を
示した模式断面図。
【図2】本発明の有機電界発光パネルの駆動用の回路
図。
【図3】本発明の有機電界発光パネルのTFT駆動回路
平面図。
【図4】本発明の有機電界発光パネル駆動回路に用いら
れるTFT構造の例を示した図。
【図5】本発明の有機電界発光パネルの作製工程例を示
した図。
【図6】実施例における入力信号波形を示した図。
【図7】実施例における画素電圧信号波形を示した図。
【図8】実施例における画素発光出力波形示した図。
【符号の説明】
1 基板 2 陽極 2a ITO画素電極 3 正孔輸送層 4 発光層 5,5b 陰極 6 ガラス基板 7a TFTのゲート電極、 7b 蓄積用コンデンサの電極 8,8a,8b,8c SiNx 絶縁膜 9,9a,9b,9c i層a−Si 10,10a,10b,10c n+ 層a−Si 11a ソース電極 11b ドレイン電極 11c 蓄積用コンデンサの電極 12 アクティブ・マトリクス回路保護用の絶縁層 13 有機発光層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、陽極及び陰極により挟持され
    た有機発光層を有する有機電界発光素子と、前記基板上
    に前記有機電界発光素子を駆動するアクティブ・マトリ
    クス回路とを設けた有機電界発光パネルであって、前記
    アクティブ・マトリクス回路部分が絶縁層により被覆さ
    れていることを特徴とする有機電界発光パネル。
  2. 【請求項2】 アクティブ・マトリクス回路が、スイッ
    チング信号に応じてON、OFFし、発光信号に応じて
    蓄積用コンデンサを充放電する第1の薄膜トランジスタ
    と、前記蓄積用コンデンサからの放電電圧に応じてO
    N、OFFし、前記有機電界発光素子の発光、非発光を
    制御する第2の薄膜トランジスタとを有することを特徴
    とする請求項1記載の有機電界発光パネル。
JP5265079A 1993-10-22 1993-10-22 有機電界発光パネル Pending JPH07122362A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006323396A (ja) * 1997-02-17 2006-11-30 Seiko Epson Corp 表示装置
JP2008287288A (ja) * 1997-02-17 2008-11-27 Seiko Epson Corp 表示装置
KR101222540B1 (ko) * 2005-12-29 2013-01-16 엘지디스플레이 주식회사 액티브 매트릭스형 유기전계발광표시소자와 그 제조방법

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