JPH07122214B2 - マーセライズ加工方法およびマーセライズ加工機 - Google Patents

マーセライズ加工方法およびマーセライズ加工機

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JPH07122214B2
JPH07122214B2 JP33912792A JP33912792A JPH07122214B2 JP H07122214 B2 JPH07122214 B2 JP H07122214B2 JP 33912792 A JP33912792 A JP 33912792A JP 33912792 A JP33912792 A JP 33912792A JP H07122214 B2 JPH07122214 B2 JP H07122214B2
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ridge
tension
cotton
rolls
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博之 後藤
武史 村井
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小澤染工株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマーセライズ加工方法お
よびマーセライズ加工機に関するものであり、詳細に
は、綛駆動ロール間に懸架され、張力付与下に回転して
いる綿糸または綿混紡糸の綛に苛性ソーダ溶液等の処理
液を噴射して糸の光沢や嵩高性あるいは強度を向上させ
るマーセライズ加工手段の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マーセライズ加工は、綿糸または綿混紡
糸を綛取りした後、この綛に張力作用下で苛性ソーダ溶
液や液体アンモニア等の処理液を作用させることによっ
て、上記糸条もしくはその構成繊維の光沢、嵩高性、風
合、あるいは物理的強度を向上させる方法である。マー
セライズ加工は、1850年公告の英国特許第1329
6号(J.Mercer)に始まる古い歴史を有するも
のであるが、最近では、綛のみならず、綿製品の高級化
指向と共に、木綿繊維を素材とする編成布や織成布の加
工手段としてもその有用性が評価されている。
【0003】綿繊維を処理液、例えば苛性ソーダの溶液
につけると、その濃度や温度によって程度や速さは異な
るが、一般的に次のような形態の変化が起こることが知
られている。 膨潤−リボン状の成熟した綿繊維が円形断面を有す
る棒状の繊維となる。 解撚−成熟した綿繊維に存在するねじれがもどる。 収縮−低濃度の苛性ソーダ溶液では、綿繊維の解撚
等が原因となって延びる場合もあるが、それ以上の濃度
では一般的に収縮が起きる。更に濃度が高くなると、収
縮率は減少傾向に転じる。 以下、図3乃至図4を参照しながら綿糸または綿混紡糸
の綛にマーセライズ加工を施す場合について従来技術を
説明する。
【0004】綾振り運動用の糸溝付き回転ドラムを具え
た綛取り機(図示省略)に綿糸または綿混紡糸(以下、
糸と称し参照番号20で表示)を供給し、上記回転ドラ
ムの綾振り運動を利用して綛枠上に所定量の糸(20)
を巻取る。糸(20)は、図3の(B)から(H)に示
すように巻取り開始位置1から2,3,4,5…の順序
に従って巻取り位置を順次変化させ、所定の綾角(θ)
を維持した状態で綛枠上に層状を為して巻回される。綛
取りに際しては、綾角が綛(21)の特性、特に後続の
マーセライズ加工工程で糸(20)に発生する張力の大
きさに影響を与えることを考慮して、綛(21)の両端
耳部(21′)が耳高にならないように、換言すれば、
綛(21)の頭部ができる限り平らになるように、綾角
(θ)を選定する。
【0005】図3(A)は同図(B)乃至(H)に示す
巻取り順序で綛取りされた糸(20)の巻回整列パター
ンを説明するものであって、この例示では巻取り開始位
置1から位置2,3,4,5…8の順序に従って綛取り
動作が進行し、綾角(θ)形成下にトラバースする糸
(20)は、位置4と5の略中間で巻取り開始位置1か
ら下した垂線(22)と交差している。この場合、綛
(21)を構成する糸(20)のワインド数は、1.7
5と判定される。綛取りされた糸(20)は、この後、
図3(I)に示すように綛(21)の周方向に沿って適
当な間隔を置いて3個所程度をひびろ糸(23)でくく
り、綾くずれを防止した状態で、マーセライズ加工機
(24)に供給される。
【0006】従来のマーセライズ加工機(24)は、図
4に示すように、上下一対を為して対設された正逆回転
可能なロール(25)(26)の何れか一方、例えばロ
ール(25)に、交流電源によって回転駆動されるイン
ダクションモータ(27)を接続して動力伝達装置を構
成すると共に、他方のロール(26)を綛(21)の張
力で回転駆動される従動型の巻掛け回転装置に構成して
いる。インダクションモータ(27)にはロール(2
5)の回転速度と回転方向ならびに正逆回転開始時期の
制御手段としてインバータ(28)が接続されている。
ロール(25)(26)に弛緩状態のまま綛(21)を
掛け、従動側ロール(26)を図4(B)に二点鎖線で
示す最初の位置から所定の距離だけ上昇させ、これによ
って綛(21)の構成糸(20)に所定の張力を発生さ
せる。この後、上記インダクションモータ(27)およ
びインバータ(28)を介して、ロール(25)に回転
駆動力を伝達し、上記ロール(25)および綛(21)
自体を動力伝達部材として従動回転するロール(26)
の回転方向を所定の時間的周期で左右に反転させながら
綛(21)に、その回転経路の側方に設けられたノズル
(29)から苛性ソーダ溶液(30)を噴射することに
よってマーセライズ加工を行っている。苛性ソーダ溶液
(30)による処理が終了したら従動側ロール(26)
の上下動を利用して糸(20)に掛かる張力を調整しな
がら1次絞り、水洗、および2次絞り(脱水)処理を施
し、マーセライズ加工の1サイクルを終了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の説明から理解さ
れるように、マーセライズ加工に際し、糸(20)に
は、所定の時間的周期で方向が反転するロール(25)
(26)から張力が伝達される。より詳細に説明する
と、駆動側ロール(25)と従動側ロール(26)との
間に綛(21)を緊張状態で巻回することによって一種
の巻掛け伝動機構が形成される訳であるが、図5に示す
ように駆動側ロール(25)および従動側ロール(2
6)が反時計方向(矢印R1方向)に回転するときには
図で左側に位置している綛(21)の緊張側(タイト・
サイド)では糸(20)に掛かる張力(Tt)が増大
し、これに対応して図で右側に位置している綛(21)
の弛緩側(スラック・サイド)では糸(20)に掛かる
張力(Ts)が減少する。駆動側ロール(25)および
従動側ロール(26)が時計方向(矢印R2)方向に回
転するときには、回転方向の反転と共に点線表示のベク
トルで示すように綛(21)の緊張側と弛緩側が入れ替
わり、図の左側に示されている張力(Ts)が図の右側
に示されている張力(Tt)よりも小さくなる。この結
果、駆動側ロール(25)と従動側ロール(26)の周
りに巻回され、巻掛け伝動部材として機能している綛
(21)の構成糸(20)には、上記ロール(25)
(26)の回転方向が逆転する度毎に大きさと方向が反
転する張力(Tt)(Ts)が作用する。また、上下一
対に対設されたロール(25)(26)の内、一方、例
えばロール(25)のみを駆動ロールとして機能させて
いるため、綛(21)を巻掛け伝動部材として回転駆動
される従動側ロール(26)には、回転方向が変換され
る度毎に、変換前の方向へ回転し続けようとする慣性が
作用する。この結果、綛(21)の構成糸(20)に
は、上記緊張側と弛緩側との張力差|Tt−Ts|と、
回転方向変換時の従動側ロール(26)の慣性回転に起
因する大きな張力変動が発生する。この張力変動によっ
て綾角(θ)を形成して巻回された糸(20)にはひび
ろ糸(28)による拘束から外れた位置で綛(21)の
幅方向および長手方向への変移が発生する。即ち、図6
(A)に示す綛取り直後の状態からマーセライズ加工の
進行と共に糸(20)の整列形態が乱れ、最初、綛(2
1)の表面に横向きの着色部分として表示されていた直
線状のマーク(31)は、マーセライズ加工の終期にお
いては変形し、綛(21)の中央部から両端耳部(2
1′)に向かって離間距離が漸増し、綛(21)の幅方
向中央部で交差した漸開線状のマーク(31′)とな
る。図6(B)は、上記の張力差によってマーセライズ
加工後の糸(20)に綛(21)の幅方向および長手方
向に沿う位置ずれが発生した状態を模式的に説明するも
のであって、綛(21)の一端で最初位置11にあった
糸(20)は、マーセライズ加工後は、位置9を乗り越
えて位置3の隣に移動している。位置3,9にあった糸
(20)も綛(21)の両端耳部(21′)に向かって
移動している。一方、綛(21)の他端では、最初、位
置2,4にあった糸(20)がマーセライズ加工後は、
位置10を乗り越えて綛(21)の両端耳部(21′)
に向かって移動している。この結果、両端耳部(2
1′)で糸(20)に作用する張力が部分的に弱くな
り、糸(20)の一部が綛(21)の両端耳部(2
1′)から外れて綛(21)の内層側に食い込む。この
張力差と食い込みによって綛(21)の幅方向中心より
も両端耳部(21′)で糸層(20)の厚みが大きくな
り、綛(21)の構成糸(20)には、最大で約2%と
推定される許容限度を越えた張力斑が発生する。張力が
弛くなるとマーセライズ加工時に膨潤度が高くなるた
め、張力斑を持った糸(20)に後続工程で染色加工を
施すと、ひびろ糸(23)によって整列状態に保持され
ている部分に比較して張力の弛い両端耳部(21′)が
濃色となり、染色斑等のトラブルが発生する。本発明者
等の実験によれば、マーセライズ加工終了後、周長16
6cmの綛(21)上で糸(20)に1周当たりで約3cm
を上回る位置ずれ(図6(B)に漸開線状マーク(3
1′)の離間距離として表示)が発生した場合に、最終
製品に糸(20)の張力差に起因する染色斑が顕在化す
る事実が確認されている。
【0008】このような現象に着目して、本発明は、綛
(21)の構成糸(20)に、綛(21)の幅方向のみ
ならず長手方向に沿っても張力斑の発生を抑制し得るマ
ーセライズ加工手段の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決手段とし
て、本発明は、綿糸または綿混紡糸を綛取りした後、こ
の綛を上下一対に対設され、それぞれの駆動モータによ
って所定の時間的周期で正逆回転を繰り返す2本のロー
ル間に緊張状態で懸架し、上記2本のロールを積極駆動
型の綛駆動ロールとして同調させながら上記綛の構成糸
に処理液の噴射、絞り、水洗および脱水の諸工程からな
る連続処理を施すことを特徴とするマーセライズ加工方
法を提供するものである。
【0010】更に本発明は、綿糸または綿混紡糸の綛
を、正逆回転可能に、かつ、張力の調整可能に巻回支持
する上下一対の綛駆動ロールと、これらの綛駆動ロール
のそれぞれの出力軸に装着された2個1組のサーボモー
タと、これらのサーボモータの間に上記綛駆動ロールの
回転方向、回転速度および反転開始時期の同調装置とし
て配設されたサーボコントローラまたはシーケンサから
構成されていることを特徴とする、マーセライズ加工機
を提供する。
【0011】
【作用】2個1組に対設された綛駆動ロールのそれぞれ
の出力軸にサーボモータを装着し、この2個のサーボモ
ータの間に、上記綛駆動ロールの回転方向、回転速度、
および反転開始時期の同調装置としてサーボコントロー
ラを配設する。綿糸または綿混紡糸の綛を、上記の2個
1組に対設された綛駆動ロールの間に緊張状態で懸架
し、この綛に苛性ソーダ溶液等の処理液を噴射してマー
セライズ加工を行う。このとき、2個の綛駆動ロール
は、それぞれのサーボモータを動力源として同調下に積
極回転するため、綛の構成糸に付加される張力の差が少
なくなり、綾くずれと綛厚の不均一が防止される。この
結果、後続工程での染色斑の発生防止に好適なマーセラ
イズ加工条件が確保される。
【0012】
【実施例】以下、図1乃至図2を参照しながら本発明の
具体例を説明する。尚、以下の説明において、従来技術
と同一の構成部材は同一の参照番号で表示し、重複事項
に関しては記述を省略する。
【0013】本発明に係かるマーセライズ加工機(4
0)は図1(A)に示すように、綿糸または、綿混紡糸
(20)の綛(21)を、正逆転可能に、かつ、張力の
調整可能に巻回支持する上下一対の綛駆動ロール(4
1)(42)と、これらの綛駆動ロール(41)(4
2)のそれぞれの出力軸に独立した動力源として装着さ
れた2個1組のサーボモータ(M1)(M2)と、これ
らのサーボモータ(M1)(M2)の間に、上記綛駆動
ロール(41)(42)の回転方向、回転速度および反
転開始時期の同調装置として配設されたサーボコントロ
ーラ(43)またはシーケンサから構成されている。
【0014】サーボモータ(M1)(M2)としては、
コアレスモータ、無溝鉄心型モータ、有溝鉄心型モータ
で代表される永久磁石界磁方式のDCサーボモータを使
用することもできるが、高精度であり、かつメンテナン
スと制御が容易であることから、一般的には永久磁石を
使用した同期電動機の一種であるSM型ACサーボモー
タあるいは誘導電動機の一種であるIM型ACサーボモ
ータで代表されるACサーボモータが使用される。AC
サーボモータは、DCサーボモータに使用されている機
械的な整流子の代わりに検出器(センサ)を組み込んだ
電動機で、SM型ACサーボモータには検出器として磁
極センサと速度センサが組み込まれている。一方、IM
型ACサーボモータには、検出器として速度センサのみ
が組み込まれている。磁極センサとしてはホール素子、
オプティカルエンコーダ、レゾルバ等が使用可能であ
り、また、速度センサとしてはブラシレスDCTG、オ
プティカルエンコーダ、磁気エンコーダ、レゾルバ等が
使用可能である。本実施例においては、ACサーボモー
タ(M1)(M2)として永久磁石界磁型の同期電動機
であるESモータ(富士電機株式会社製SM型ACサー
ボモータの商品名)を使用している。ESモータは固定
子側に電機子を配置し、回転子側を永久磁石界磁構造と
した極数6の同期電動機であって、センサとしてモータ
軸の一端にはレゾルバが装着されている。上記ESモー
タは、回転速度と無関係に常に一定のトルクを発生させ
る特性を有し、モータ停止時にもトルクの発生が可能で
ある。制御方式としては、速度フィードバック制御方式
を採用しており、速度の実際値はパルスエンコーダ(P
G)の周波数(速度に比例)をF/V変換器でアナログ
電圧に変換し、速度フィードバック電圧として検出して
いる。
【0015】2個1組のACサーボモータ(M1)(M
2)の間には、綛駆動ロール(41)(42)の回転方
向、回転速度および反転開始時期の同調装置としてAC
サーボコントローラ(43)またはシーケンサが配設さ
れている。
【0016】以下、本発明に係わるマーセライズ加工機
(40)を使用したマーセライズ加工の第1の具体例を
説明する。出発材料として、エジプト綿100重量部か
らなり、ガス焼き処理を施された60番手双糸(20)
を用意した。この糸(20)を綛取りすることによって
綛長166cm、綛単量350gr、綛幅12.5cm、綛厚
さ1.5cm、ワインド数1.75なる綛特性を具えた綛
(21)を作成した。28°Beの苛性ソーダ液と、10
cc/lの耐アルカリ性浸透剤との混合物からなる20℃
の処理液(30)を用意した。綛(21)を綛駆動ロー
ル(41)(42)に懸架し、綛駆動ロール(41)
(42)の回転速度、左右反転周期および軸間距離を変
化させることによって、綛(21)の長さを166cmか
ら156cmの範囲で変化させ、約6分間を要してNaO
H処理、一次絞り、温水洗浄、および二次絞りの諸工程
からなるアルカリ処理を施した。本発明に掛かるマーセ
ライズ加工機(40)では、図2に示すように2個の綛
駆動ロール(41)(42)が同調下に積極回転するた
め、綛(21)の緊張側と弛緩側で糸(20)に付加さ
れる張力(Tt)が略等しくなる。加工終了後、綛(2
1)をマーセライズ加工機(40)から取り外し、後続
工程に供給して綛取り状態のまま染色処理を施した。染
色加工に先立って糸(20)の品質特性を測定したとこ
ろ、綛(21)の1周当たりで糸(20)の長さの変化
が2%以下となり、マーセライズ加工に特有の光沢とソ
フト感の向上が確認された。
【0017】次に、マーセライズ加工の第2の具体例と
して、本発明方法を糸(20)の嵩高加工に適用した場
合を説明する。この実施例において、糸(20)の種
類、綛(21)の巻上げ条件、ならびに処理液(30)
の調合条件は上記第1の具体例と同一である。綛(2
1)を綛駆動ロール(41)(42)に懸架し、綛駆動
ロール(41)(42)の回転速度、左右反転周期およ
び軸間距離を変化させることによって、綛(21)の長
さを166cmから125cm迄の範囲で多段階に亙って変
化させ、約6分間を要しNaOH処理、一次絞り、温水
洗浄および二次絞りの諸工程からなるアルカリ処理を施
した。アルカリ処理終了後、糸(20)の品質特性を測
定したところ、綛(21)の1周あたりで糸(20)の
長さの変化が2%以下となり、光沢とソフト感の向上に
加えて、嵩高成の付与に対しても顕著な効果が確認され
た。因みに、一方のロール(26)綛(21)によって
回転駆動する従来方式のマーセライズ加工機(24)で
は、上記第2の具体例のように綛(21)の張力が低い
場合、従動側ロール(26)が回転せず、マーセライズ
加工が不可能であった。
【0018】
【発明の効果】本発明は、綿糸または綿混紡糸(20)
の綛(21)を正逆回転可能に、かつ、張力調整可能に
巻回支持する上下一対の綛駆動ロール(41)(42)
に緊張状態で懸架し、この綛駆動ロールを、その出力軸
に装着された2個1組のサーボモータおよびそのコント
ローラによって同調下に積極回転させることによって、
綛(21)の構成糸(20)に作用する張力(Tt)の
大きさを綛(21)の緊張側と弛緩側とで上記綛駆動ロ
ール(41)(42)の回転方向、回転速度および反転
開始時期と無関係に略等しくしている。この結果、マー
セライズ加工工程で綛(21)の構成糸に綾外れで代表
される糸層の乱れや張力の変動に起因する膨潤度の差が
発生しにくくなり、後続の染色工程では、上記張力の不
同に起因する染色斑の発生が殆ど皆無となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係わるマーセライズ加工機
(40)の正面図、(B)はその側面図。
【図2】綛駆動ロール(41)(42)に懸架された綛
(21)への張力の付与状態を説明する模式的な側面
図。
【図3】(A)は綿糸または綿混紡糸(20)の綛(2
1)取り順序の説明図、(B)乃至(H)はその分解
図、(I)はひびろ糸(23)でくくられた上記綛(2
1)の正面図。
【図4】(A)は従来のマーセライズ加工機(24)の
正面図、(B)はその側面図。
【図5】綛駆動ロール(25)(26)に懸架された綛
(21)への張力付与状態を説明する模式的側面図。
【図6】(A)は従来方式によるマーセライズ加工を施
す以前の綛(21)における綿糸または綿混紡糸(2
0)の整列状態を説明する概念図で、この図は本発明方
法によってマーセライズ加工を施された後の綛(21)
における綿糸または綿混紡糸(20)の整列状態の模式
的説明図を兼ねている。(B)は従来方式によるマーセ
ライズ加工を終了した後の綛(21)における綿糸また
は綿混紡糸(20)の整列状態の乱れを説明する概念
図。
【符号の説明】
21…綛 40…マーセライズ加工機 41…綛駆動ロール 42…綛駆動ロール 43…サーボコントローラ(ACサーボコントローラま
たはシーケンサ) M1…サーボモータ(ACサーボモータ) M2…サーボモータ(ACサーボモータ) Tt…張力

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綿糸または綿混紡糸を綛取りした後、こ
    の綛を上下一対に対設され、それぞれの駆動モータによ
    って所定の時間的周期で正逆回転を繰り返す2本のロー
    ル間に緊張状態で懸架し、上記2本のロールを積極駆動
    型の綛駆動ロールとして同調させながら上記綛の構成糸
    に処理液の噴射、絞り、水洗および脱水の諸工程からな
    る連続処理を施すことを特徴とする、マーセライズ加工
    方法。
  2. 【請求項2】 綿糸または綿混紡糸の綛を、正逆回転可
    能に、かつ、張力の調整可能に巻回支持する上下一対の
    綛駆動ロールと、上記綛駆動ロールのそれぞれの出力軸
    に装着された2個1組のサーボモータと、これらのサー
    ボモータの間に上記綛駆動ロールの回転方向、回転速度
    および反転開始時期の同調装置として配設されたサーボ
    コントローラまたはシーケンサから構成されていること
    を特徴とする、マーセライズ加工機。
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JPH06184915A (ja) 1994-07-05

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