JPH07120688A - 光偏向器および該光偏向器を用いた画像表示装置 - Google Patents

光偏向器および該光偏向器を用いた画像表示装置

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JPH07120688A
JPH07120688A JP5270171A JP27017193A JPH07120688A JP H07120688 A JPH07120688 A JP H07120688A JP 5270171 A JP5270171 A JP 5270171A JP 27017193 A JP27017193 A JP 27017193A JP H07120688 A JPH07120688 A JP H07120688A
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JP
Japan
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mirror
light
optical deflector
fixed electrode
voltage
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JP5270171A
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Tomoko Yamamoto
智子 山本
Takayuki Yagi
隆行 八木
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化およびアレイ化が容易でかつ面積階調
可能な光偏向器とそれを用いた画像表示装置とを提供す
る。 【構成】 光偏向器の固定電極3とミラー部16との間
に電圧が印加されていないときは、ミラー部16は固定
部材15によりその一端が固定されて角度θをなす。両
者間に電圧印加制御部が所望の反射光量に対応した電圧
を印加することにより、ミラー部16を固定電極3側に
静電吸引させ、所望の光量に対応した面積だけ、ミラー
部16を前記一端側から誘電体薄膜層12上に密着させ
る。密着したミラー部16上には光線が入射されている
ので、密着させた面積に比例した光量が受光部に向けて
反射方向に偏向される。この光偏向器を複数配置した画
像表示装置にあっては、電圧印加制御部が各光偏向器を
独立に制御し各光偏向器からの反射光量を変化させるの
で表示すべき画像における階調を自在に変更できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光偏向器に関し、特
に、機械可動部を用いて光量制御を行う小型の光偏向器
及び該光偏向器を用いた画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、主な光偏向器には、カメラ等の光
量調整に用いられる機械式絞り、液晶セルまたはPLZ
T等の強誘電体材料の電気光学効果を用いて背面から照
射された光量を微少面積で制御する固体化光シャッター
(電子写真学会誌、第30巻、第4号、1991、p4
47〜494)等がある。なかでも上記光シャッター
は、光ファイバー伝送路や末端装置の切り替えのために
用いられる光スイッチ等の光偏向器、1次元にアレイ化
することにより画像表示装置として電子写真式プリンタ
の光プリンタヘッド、液晶セルを2次元面に配置する液
晶ディスプレイ等の様々な応用が検討されている。
【0003】機械式光偏向器は、光スイッチ等の光通信
用光学素子としては光の波長によらず偏向や遮断が可能
であるため、多重波長光源を使用する場合や、光源の波
長変動がある場合において有用であるが、高速応答性、
小型性、アレイ化等の点で固体化光シャッターに比べて
劣り、応用分野が限られている。
【0004】ところで、近年、半導体フォトリングラフ
ィプロセスを用いた極めて小型の可動機構を有する微小
機械がマイクロメカニクス技術により検討されている。
半導体フォトリングラフィプロセスにより作製された微
小機械は、アレイ化、低コスト化が容易であり、小型化
することで高速応答性も期待できる。マイクロメカニク
ス技術を用いた機械式光学素子である光偏向器として
は、K.E.Petersenにより提案されたTor
sional Scanninng Mirror(I
BM J.RES.DEVELOP.,VOL.24
(1980)p631−637)および片持ち梁の変形
によりレーザー光を走査するMicromechani
cal light modulator array
(Applied Physics Letters,
vol.31.no.8(1977)p521−52
3)がある。また、光偏向器の画像表示装置への応用で
は空間光変調器(特開平2−8812)等が提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
機械式光学素子はA1等の金属薄膜をミラー部として用
いるために、十分な応力調整を行わないと膜の内部応力
に伴うミラー部の反りが発生し、偏向面が平面となら
ず、所望方向への光の偏向光量が減少する等の問題点が
ある。また、空間光変調器(特開平2ー8812号)に
あたっては、ミラー部と駆動用電極との間のスペーサを
フォトレジストにより形成するため、塗布する際にフォ
トレジストは有機溶媒にて適当な粘度に希釈され、使用
する際に粘度の差が生じ、これにより経時的にスペーサ
の厚みが変化することになる。これにより偏向角度にず
れが生じる。このことは、製造プロセスの歩留ま低下と
なって現れる。このため、反りのない薄膜を再現性良く
作製するプロセスコントロールを十分に行うことが必要
となる。
【0006】光偏向器を画像表示装置に応用する場合、
特にテレビジョン装置として用いる場合には階調表示
(256階調程度)が不可欠である。しかし、前述の空
間光変調器(特開平2−8812号)は基本的動作とし
て2値表示を行うものであり、安定的に多階調表示を行
うことが困難である。したがって、空間光変調器を複数
組み合わせてその面積比で階調を表現をする面積変調方
式、または、空間光変調器に変調を掛ける時間幅で階調
を表現するパルス幅変調方式が多階調表示手段として考
えられる。面積変調方式では、例えば8ビット、256
階調を表示する場合、2値表示の単位素子を256個ま
とめて1画素とする必要があり、表示画像の空間力が著
しく低下してしまう。つまり、1空間光変調器を1単位
素子とすると、16×16単位素子4方で1画素を表す
ことになるので、1単位素子のサイズを10μm角とす
ると1画素160μm角となり、幅3インチの画像表示
装置の場合でせいぜい500画素程度の解像度しか得ら
れないこととなる。より高解像度を目指す場合、画像表
示装置はより大きくなり、半導体フォトリソプロセスを
用いて上記画像表示装置を作製する場合、1基板(Si
の1ウエハ)当たりの画像表示装置の切り出し数が減る
こととなり、歩留まり率および生産数の低下を招き、画
像表示装置の価格の上昇につながる。
【0007】一方、パルス幅変調方式では、同じく8ビ
ット、256階調を表示する場合、フレーム数30Hz
を走査するためには、130μs(1/30/256
秒)内に1画素走査を行う必要がある。例えば、走査線
数が1000本の画像表示装置においては1走査線の走
査時間は0.1μs以内になる。また、1走査線分のデ
ータを転送するのに必要なシフトレジスタの転送は、1
走査線分の画素数が2000個の場合、1サイクル当た
りのシフト時間は0.06ns以内になる。したがっ
て、シフトレジスタの駆動周波数は約16GHzとな
り、画像表示装置の画面を分割する等の駆動手段が必要
となり、駆動系の負担が非常に大きくなる。これにより
画像表示装置の駆動用周辺回路のコストアップとなり、
上述と同様に画像表示装置の価格上昇につながる。この
ため、光偏向器を用いて画像表示装置に応用する場合、
小型でかつ駆動系の負荷が小さい画像表示装置とするに
は、光偏向器毎に偏向光の光量を変え画素毎に階調表現
を与えることが望ましい。
【0008】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、下記のことを実現できる光
偏向器および該光偏向器を用いた画像表示装置を提供す
ることを目的としている。 (1)小型化かつアレイ化が容易な光反射型の機械式の
光偏向器。 (2)薄膜の応力の有無に依らず十分な平面度を有する
ミラー部を持ち、かつ製造歩留まりを高めることが可能
な光偏向器。 (3)スペーサの厚みに依らず偏向角度を一定に保つこ
とが可能な光偏向器。 (4)これらの内容を実現した光偏向器を複数平面上に
並べ、画像表示装置として構成し、各光偏向器を独立に
制御することにより、表示すべき画像に関し面積階調が
行える画像表示装置。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の光偏向器は、平板状の固定電極と、該固定電
極の一面を平らに覆うように形成された誘電体層と、弾
性を有する薄い金属平板からなるミラー部と該ミラー部
の一端部を支持する梁部とからなる機械可動部と、前記
固定電極と前記ミラー部との間に電圧が加えられていな
いときには、前記誘電体層に覆われた前記固定電極に対
し所定の空間間隙を保って対面するように前記ミラー部
の前記梁部を支持する支持部と、前記ミラー部の他端を
前記誘電体層上に固定するための固定部材と、前記固定
電極平面に向けて斜めに光線を入射させる光源部と、受
光部で所望の反射光量が必要になった場合、所望の反射
光に対応した電圧を前記固定電極と前記ミラー部との間
に印加し、前記ミラー部を、前記固定電極側に吸引さ
せ、前記固定部材により前記誘電体層に固定した前記ミ
ラー部の他端側から前記誘電体層上に密着させ、密着さ
せた面積に比例した光量を受光部に向けて反射偏向させ
る電圧印加制御部と、を有することを特徴とするもので
ある。
【0010】また、前記機械可動部が、ねじり回転する
両持ち梁により支持されているものや、前記機械可動部
が、たわむ片持ち梁により支持されている。
【0011】さらに、前記電圧印加制御部が前記固定部
材と前記ミラー部との間に印加する静電圧は、前記ミラ
ー部の前記他端側から前記誘電体層に密着させその接触
面積を変化させる偏向調節のための駆動電圧のみからな
る。
【0012】そして、前記ミラー部は導電体薄膜よりな
るものや、前記固定電極に前記誘電体層を形成する代り
に、前記ミラー部を、導電体薄膜と、前記固定電極に対
向する誘電体薄膜との2層構成としてもよい。
【0013】また、前記固定手段が鈎状の係止部材であ
る。
【0014】本発明の画像表示装置は、本発明の光偏向
器を同一平面上に複数配置し、各光偏向器の電圧印加制
御部を独立に駆動できるようにして、各光偏向器からの
反射光により画像表示を行わせるものである。
【0015】
【作用】上記のとおりに構成された本発明では、光偏向
器とミラー部との間に、電圧印加制御部が所望の反射光
量に対応した電圧を印加することにより、ミラー部を固
定電極側に吸引させ、所望の光量に対応した面積分だ
け、固定部材により固定した、ミラー部の端側から誘電
体層上に密着させる。このとき、ミラー部の前記端は固
定部材により誘電体層上に固定されているので、ミラー
部の前記端を誘電体層に密着させるためのバイアス電圧
が不要である。密着したミラー部上には光線が入射され
ているので、密着させた面積比例した光量が受光部に向
けて反射偏向される。また、この光偏向器を複数配置し
た画像表示装置にあっては、電圧印加制御部が各光偏向
器を独立に制御し各光偏向器からの反射光量を変化させ
るので、表示すべき画像における階調を自在に変更でき
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0017】(第1実施例)図1は本発明の光偏向器の
第1実施例の構成を説明するための斜視図、図2は図1
の断面図、図3は図1に示したミラー部の梁部の拡大
図、図4及び図5はそれぞれ本発明の光偏向器の第1実
施例の動作原理を説明するための動作説明図と偏向動作
説明図である。
【0018】先ず、図1および図2を参照して本実施例
の光偏向器の構成について詳しく説明する。基板1には
絶縁層11が形成され、この絶縁層11の上には所定の
大きさの金属層からなる固定電極3が形成されている。
さらに、絶縁層11および固定電極3の上には誘電体薄
膜層12が形成されている。
【0019】誘電体薄膜層12の上にはスペーサ13が
形成され、このスペーサ13の上面には、金属層よりな
る支持部14が形成されている。機械可動部2は、支持
部14と同一部材であって、幅の狭い2つの梁部17
a,17bを介して支持部14と一体化されている。す
なわち、スぺーサ13により固定電極15と空隙をもっ
て機械可動部2が設けてあり、この機械可動部2は、図
3に示すように矢印方向に回転支持を行う2つの梁部1
7a,17bとミラー部16よりなり、一端が支持部1
4により支持されている。また、機械可動部2は誘電体
薄膜層12上に形成された鈎状の固定部材15により他
端が誘電体薄膜層12に接触したまま固定されている。
本実施例の光偏向器を動作するにあたり、電圧印加制御
部4により固定電極3とミラー部16との間に直流電源
を印加し、印加電圧を変化させることにより、ミラー部
16と誘電体薄膜層12との接触面積を変化させ、ミラ
ー部16による光偏向を行う。なお、固定電極に電圧を
印加し機械可動部を接地してもよく、逆に機械可動部に
電圧を印加する構成でも構わない。
【0020】次に、本実施例の動作について、図4およ
び図5を参照して説明する。固定部材15によってミラ
ー部16と該ミラー部16と接触した誘電体薄膜層12
との成す角度をθとする。固定電極3に電圧Vb を印加
し、上げていくとミラー部16が変形し、誘電体薄膜層
12と固定電極3の接触面積は増加する。図4におい
て、ミラー部16の他端(図示左端)からの誘電体薄膜
層12への接触長さを(L)として、接触面積を図示す
る。図4において、基板とΩの角度をなし入射した入射
光5はミラー部16の他端が接した形成されたミラーに
より反射し図中の反射方向6に偏向される(図4中、一
点鎖線参照)。印加電圧Vb を上げることにより図中の
反射方向7に偏向される。ミラー部16の接触面積が増
すに従い反射方向7への偏向光量が増す。すなわち、電
圧Vb により機械可動部2(図1参照)と固定電極3と
の間に静電引力が生じ、2つの梁部17a,17bがね
じれ、ミラー部16が変形して基板上の誘電体薄膜層1
2上をなぞるように接触することとなる。すなわち、光
偏向を行うミラー部16のミラー面は基板の表面精度を
そのまま反映することになり、ミラー部16の反り等が
有っても、ミラー部16は基板と同じ面精度を保持する
ことが可能となる。さらに、ミラー部16の偏向角度は
スぺーサ厚みに依らず基板上の面にて固定されることと
なり、偏向角度のずれ等の問題を回避できる。本発明の
光偏向器では固定電極3に印加する電圧により生じる静
電引力と梁部17a,17bのねじり剛性及びミラー部
16の機械的弾性力による復元力との拮抗により接触面
積の平衡状態が生まれ、印加電圧を変化することにより
接触面積を変化させることが可能となり、これにより、
反射方向6への入射光5の光偏向光量を調整することが
可能となる。このようにして作製した光偏向器は極めて
小型かつ軽量にアレイ化して作製できる。
【0021】次に、本発明の光偏向器の作製工程の一例
を図6の作製工程図を用いて説明する。
【0022】シリコンからなる基板1に窒化シリコン膜
を低圧気相成長法により1500Å成膜し、その上に固
定電極3となる多結晶シリコン膜を1500Å成膜し、
その後にイオン注入法によりリン1×1016(ions
/cm2)を注入し、110℃の窒素雰囲気中で1時間
拡散処理した。シリコン膜にフォトレジストを塗布し露
光、現像を行うフォトリソグラフィプロせスを用いてフ
ォトレジストのパターニングを施し、フッ素と硝酸との
混合水溶液によりシリコンをパターン形成した後にレジ
ストを剥離し、固定電極3を形成した(図6の(a)参
照)。次に、誘電体薄膜層12となる酸化シリコン膜を
スパッタリング法を用いて0.5μm形成し、この上に
フォトレジスト18をスピンコーターにより塗布しパタ
ーニングする。固定部材15となる酸化シリコン膜を再
びスパッタリング法で0.5μm成膜パターニングす
る。スパッタリング時の基板ホルダーの温度は5℃に設
定し、成膜の際のフォトレジストの熱的ダメージを回避
すると共に酸化シリコン膜の熱応力をおさえた(図6の
(b)参照)。
【0023】スペーサ13となるフォトレジストをスピ
ンコーターによって塗布した。フォトレジストはヘキス
ト社製ポジ型フォトレジスト(商品名AZ1350J)
を使用した(図6の(c)参照)。
【0024】ミラー部16及びねじり回転を行う梁部1
7a,17bとなる電気導電体薄膜はスパッタリング法
を用いて、アルミニウム14を3000Å堆積し形成し
た。スパッタリング時の基板ホルダーの温度を5℃に設
定し成膜時の熱応力を抑えた。次に、フォトレジストを
塗布しフォトリソグラフィプロセスによりパターニング
し、A1をBC13 とC12 との混合エッチングガスに
よりRIEにてバタ−ニングを行い、引き続きRIEを
用いて酸素プラズマによりA1上部及びミラー梁下部の
フォトレジストをエッチング除去し空隙10を形成し
た。この時のエッチング条件は酸素100ccm以上、
エッチング時のガス圧力20Pa以上とし、サイドエッ
チを大きく取る条件を採用した(図6の(d)参照)。
【0025】最後に、固定電極3と機械可動部2に十分
なパレス電圧を印加しミラー部16を固定部材15にひ
っかける。ミラー部16の大きさが長手方向42μm、
幅20μmの光偏向器の場合、100Vのパスル電圧印
加により固定部材15にミラー部16を固定することが
できた(図6の(e)参照)。以上の作製工程により図
1に示した光偏向器を得ることができた。
【0026】図6の作製工程により得られた本発明の光
偏向器の、図4に示した接触長さLと電圧Vbの関係を
図7に示す。ミラー部の自由端が基板に接するためのバ
イアス電圧は必要なく、電圧印加により、直ちに接触長
さLが増加していく様子がわかる。すなわち、図5に示
した反射方向7の偏向光量が増していった。印加電圧を
変化させることにより、反射光量を調節することが可能
となった。
【0027】(第2実施例)図8は本発明の光偏向器の
第2実施例の斜視図である。
【0028】本実施例の光偏向器20は、第1実施例の
支持部をなくし、基板1上に新たに2つのコンタクト2
4a,24bと、コンタクト24a,24bとねじり回
転する梁部26a,26bとを結合する支持部25a,
25bが設けてある。さらに、誘電体薄膜層22がミラ
ー部23の下面(固定電極3に対向する面)に形成され
ており、ミラー部23が導電体薄膜層と誘電体薄膜層2
2の2層構成となっている。図8においては、コンタク
ト24a,24bは絶縁層33の上に形成してあるが、
これに限られず、基板1にコンタクトホールを開け、基
板1とミラー部23を電気的に導通としても良い。
【0029】次に、本実施例の光偏向器の作製工程の一
例を図9を用いて説明する。
【0030】シリコンからなる基板1を1100℃に加
熱した酸化炉に投入し、酸素と窒素の1μmの絶縁層で
ある熱酸化シリコン膜32を形成した後、窒化シリコン
膜33を3000A形成し、2層膜からなる絶縁膜を形
成する。酸化シリコン膜32は窒化シリコン33とシリ
コンの基板1の密着性を高めるために用いた。また、絶
縁層を2層構成とすることで後工程の熱処理及び犠牲層
エッチングの際のシリコン窒化膜の剥離やクラックの発
生を防止する効果が得られる(図9の(a)参照)。ス
パッタリング法により酸化シリコン膜34を0.5μm
成膜パターニングした後、多結晶シリコンを成膜パター
ニングし固定電極3と固定部材27を形成する(図9の
(b)参照)。空隙となる酸化シリコン膜35をスパッ
タリング法により3μm形成、パターニングする(図9
の(c)参照)。
【0031】そして、ミラー部23の誘電体薄膜層22
となる窒化シリコン36を低圧気相成長法で3000Å
形成し、さらに、ミラー部23、支持部25a,25b
及び梁部26a,26bとなる電気導電体薄膜として、
ドーピング処理を施した低抵抗多結晶シリコン膜37を
パターニングし、機械可動部2の構造体を形成した(図
9の(d)参照)。フッ化水素酸とフッ化アンモニウム
の混合溶液でスパッタリング法により形成した酸化シリ
コン膜34,35を除去し空隙10を形成した(図9の
(e)参照)。
【0032】最後に、固定電極3と機械可動部2に十分
なパルス電圧を印加してミラー部23を固定部材27に
ひっかける。第1実施例と同じミラー寸法である本実施
例では、第1実施例と同様に100Vのパルス電圧の印
加によりミラー部23を固定部材27に固定することが
できた。
【0033】本発明では、低応力窒化シリコンの形成法
としてジクロラルシラン20ccm,アンモニア5cc
m,成膜温度850℃で成膜し、窒化シリコン膜の応力
は3×109dyn/cm2の引っ張り応力となった。ま
た多結晶シリコンは、成膜温度600℃でイオン注入法
により1×1016(ions/cm2)注入した後11
00℃、窒素雰囲気の拡散処理を施した。この結果、多
結晶シリコン膜の応力は1×108dyn/cm2の圧縮
応力でありミラー部は基板上方に反ってしまった、しか
し鈎に固定され、固定電極と接触した部分が光の偏向方
向となるため膜応力等によるミラー部の反りがあっても
反射方向への安定偏向が可能になった。また、温度変化
にあっても熱膨張等によるミラーの反りも偏向動作に影
響を与えない構造となっている。また、支持部の形状を
簡単にし、犠牲層をスペーサとして残さずに除去すれば
良くなり制御しやすい形で犠牲層エッチングができるよ
うになっている。
【0034】(第3実施例)図10は本発明の光偏向器
の第3実施例を示す斜視図、図11は図10の断面図で
ある。
【0035】基板1上に、鈎形状の固定部材52を含む
絶縁膜51を介して固定電極3が形成され、さらに、そ
の上に誘電体薄膜53が形成されている。コンタクト5
4により基板1に固定された支持部55とミラー部56
となる片持ち梁(たわみ梁)形状の機械可動部2は、空
隙を介して基板1上に形成されている。ミラー部56
は、1つの梁部57を備え、たわみ変形しやすいように
根元がくびれた形となっている。第1および第2実施例
と同様に、固定電極3とコンタクト54の間に電圧を印
加することにより、光偏向動作を行う。また、本実施例
では誘電体薄膜層53を固定電極3上に形成したが、ミ
ラー部56に作製してもかまわない。
【0036】次に、第3実施例の光偏向器の作製工程の
一例を図12を用いて説明する。
【0037】シリコンからなる基板1を1100℃に熱
した酸化炉に投入し、酸素と水素の混合ガスにより0.
5μmの酸化シリコン膜41(固定部材52)を成膜パ
ターニングしたものをマスクとして、アンダーカットを
見込んだ6フッ化硫黄ガスによる反応性イオンエッチン
グを行う(図12の(a)参照)。再び、1100℃、
2/O2雰囲気の酸化炉に投入し、絶縁膜42となる酸
化シリコン1μm形成する(図12の(b)参照)。
【0038】この絶縁膜42上に固定電極3及びコンタ
クト54となる金43を抵抗加熱蒸着法で3000Å堆
積し、フォトリソグラフィプロセスを用い金43をパタ
ーニングした。金43のエッチングは、ヨウ素及びヨウ
化カリウムからなるエッチング溶液によるウェットエッ
チングで行った。さらに、スパッタリング法を用いて固
定電極の上に誘電体薄膜層44として酸化シリコンを
0.5μm成膜した(図12の(c)参照)。
【0039】空隙となる部分にフォトレジスト45を塗
布しパターニングを行った。フォトレジストにはヘキス
ト社の商品名AZ1370Jを用いた。フォトレジスト
45の上に、誘電体薄膜となる窒化アルミニウムを窒素
雰囲気のスパッタリング方法で、続いて導電体薄膜46
となるアルミニウムをアルゴン雰囲気のスパッタリング
法で成膜パターニングした。スパッタリング時に基板ホ
ルダーの温度は5℃に設定し成膜時の熱応力を抑えた
(図12の(d)参照)。
【0040】フォトレジスト45を酸素プラズマにより
除去し空隙10を形成する(図12の(e)参照)。
【0041】最後に、第1および第2実施例と同様に、
機械可動部2のミラー部を固定部材52に固定する(図
12の(f)参照)。
【0042】第3実施例の場合、機械可動部2をコンタ
クト、支持部、ミラー部で構成した片持ち梁としたが、
図13に示すように、スペーサ63を用いた支持部を用
いた片持ち梁でもかまわない。片持ち梁の場合でも、両
持ち梁の場合と同様、印加電圧の変化により接触面積を
変化させることが可能となる。これにより、反射方向の
偏向光量を調整し階調表示可能な光偏向器の提供が可能
となった。
【0043】以上、各実施例を用いて本発明の光偏向器
の構成、作製工程及び動作について説明した。第1実施
例から第3実施例において固定電極を基板と絶縁層を介
して形成してあるが、基板がガラス等の電気的絶縁性を
有するものであれば絶縁層を設ける必要はない。さら
に、基板としてSi等の半導体材料を用いる場合、固定
電極としてイオン注入等により不純物導入した拡散層を
用いることが可能である。第2実施例では、空隙形成材
料としてのシリコン酸化膜を用いたが、第1実施例と同
様にフォトレジストを用いて酸素プラズマにより除去す
る、あるいは他の除去方法としてフォトレジストを溶解
する例えばアセトン等の溶剤を用いても構わない。ま
た、実施例を通じて空隙形成材料としてフォトレジスト
及びシリコン酸化膜を用いたが特に限定されるものでは
ない。他の空隙形成材料として、TiまたはTi/Wか
らなる金属合金薄膜を抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着
法等の真空蒸着法により成膜し、図6及び図9での空隙
形成材料の除去に過酸化水素水を用いてエッチング除去
することによって同様の本発明の光偏向器を形成するこ
とが可能である。また、電気導電体薄膜としてA1及び
イオン注入にて低抵抗にしたポリシリコン膜を用いた
が、空隙形成材料を除去する際にミラーと誘電体薄膜が
エッチングされない材料であればAl、Ag、Cu、G
a、Ge、In、Si等の金属、半金属及び低抵抗な電
気的誘電性を有する半導体であればいずれを用いること
も可能である。ミラーに用いる薄膜材料としては、偏向
すべき光の波長により反射率の高い材料を選択する必要
がある。よって、ミラーに用いる材料として好ましく
は、赤外から紫外域に高反射率となるAg、Al、N
i、Pt、Au、Cu、Ti、Co、Zn等の金属材料
を用いる。これら金属材料は単元素に規定されるもので
はなく、2種類以上の金属元素からなる合金化された金
属を用いてもよいことは言うまでもない。また、誘電体
薄膜は作製工程で用いた酸化シリコン膜、窒化シリコン
膜、窒化アルミニウム膜に限定されるものではなくZr
2 、TiO2 、MgO、Al23 、SiC、SiO
N、ZnO等の電気的絶縁性を有する材料であれば良
い。さらには前述作製工程で固定電極として多結晶シリ
コン、Auを用いていたが、誘電体薄膜及びミラーの作
製条件にて固定電極が熱または応力等の膜損傷を起こさ
ない材料であれば金属材料を用いてもよいことは言うま
でもない。偏向光量調整のための駆動電圧を低減するに
は、誘電率の大きな材料を用いることにより達成でき
る。すなわち、静電引力は誘電率に比例することから、
誘電率を大きく取れる絶縁性を有する誘電体薄膜材料を
用いることにより偏向光量調整のための駆動電圧を低減
することが可能となる。強誘電体材料としては、TiB
aO、PbZrTiO、PbTiO等の薄膜作製ができ
る材料であればよい。また、誘電体薄膜として有機高分
子薄膜を用いてもよく、空隙を作製する際に誘電体薄膜
として用いる有機高分子薄膜のエッチングが起こらない
空隙材料を用いれば良い。有機高分子薄膜としてはポリ
イミド、ポリアミド、PMMA等の絶縁性を有するもの
であればよく、好ましくは誘電率の高い強誘電性を示す
PVDF、P(VDF−TrFE)等の高分子材料を用
いることにより前記駆動電圧を低減することが可能であ
る。鈎の材料についても、第1〜第3実施例を通して、
酸化シリコンあるいは多結晶シリコンを用いたが、空隙
形成時にエッチングあるいは損傷をうけないものであれ
ば絶縁材でも導電材でもよい。絶縁物を用いれば、止め
金としての役目のみで用いることとなり、導電材を用い
て、新たに電極を形成したり、基板と導通させて、リー
ク電極として用いることも可能である。
【0044】次に、本発明の光偏向器を用いた応用例で
ある画像表示装置の一実施例について、図14および図
15を参照して説明する。
【0045】図14は第2実施例の光偏向器を基板上に
ライン状にアレイ化したマイクロミラーアレイからなる
画像表示装置71の一例を示した斜視図、図15は図1
4の上面図である。
【0046】図8に示した光偏向器20がその梁部75
aが隣接するように複数個配列されている。各々のミラ
ー部78a〜78dには独立に固定電極70a〜70c
がミラー部78a〜78d下部に配置してあり、各固定
電極70a〜70cはそれぞれに電圧印加制御部76a
〜76cを有している。個々の光偏向器は独立に光の偏
向及び偏向光量を制御することが可能となっている。隣
合うミラー部同士のコンタクトを共通に取る共通コンタ
クト79として基板上に設けた。
【0047】この画像表示装置71による静電印刷への
応用例を図16に示す。光源72からの光をレンズ73
を介して画像表示装置71に照射し、画像表示装置71
の各各光偏向器は画像情報に応じて独立して個々の固定
電極に電圧が印加されるので、ミラー部を通じて入射光
をレンズ74に偏向し、感光体ドラム75上に偏向光を
結像させる。静電印刷は従来と同様の方法を用いて画像
形成がなされている。本発明の画像表示装置71ではミ
ラー部の誘電体薄膜層と固定電極の接触面積を変化させ
ることにより偏向光量を変化することが可能となる。す
なわち、ミラー部接触面積を変調することにより感光体
ドラム75上に結像する光の面積が調整でき、従来困難
であった機械式光偏向器による画素毎の面積階調表現が
達成できる。
【0048】さらに、図17および図18に示すよう
に、基板上に2次元的に本発明の光偏向器を配置するこ
とにより画像表示装置81を形成し、投射型ディスプレ
イへの応用が可能である。共通コンタクト89aを設け
て基板上に2次元的に本発明の光偏向器を配置すること
により画像表示装置81を形成し、投射型ディスプレイ
へ応用することが可能となる。図19は、17および図
18に示した画像表示装置のミラー部を1つおきに左右
交互に配置したものである。これにより、基板上で効率
的に高い密度でミラー部を配置することが可能である。
ミラー部以外の占有面積が小さくなる。
【0049】図20に図17および図18、図19にそ
れぞれ示した本発明の画像表示装置を投射型ディスプレ
イに応用した際の光学系の一例を示す。照明系84から
の光を表示装置81により、所望の画像データを各ミラ
ー部で反射し、さらに、投射レンズ83及び絞り84を
介してスクリーン85に投影する。画像表示を行わない
場合はミラー部の角度により遮光板86の方向に偏向す
る(図5中、反射方向4参照)。
【0050】本発明の光偏向器を用いた画像表示装置に
より、ー画素がーミラーからなる各画素毎に面積階調が
可能な投射型ディスプレイが作製できた。この画像表示
装置により形成される画像データをカラー化するには、
一例として、図20で示す光学系及び画像表示装置を3
つずつ設けて各々の画像表示装置81の光路の前または
後にそれぞれ異なる色素からなるRED(R)、GRE
EN(G)、BLUE(B)の各カラーフィルターを配
置し、同一スクリーン上に投影することによりカラー化
が達成できる。カラー化のための他の光学系としては、
光路上で画像表示装置の前または後に図21に示すRG
Bからなる3色のカラーフィルターを一体化したカラー
フィルター87を配置し回転軸88を中心に回転するこ
とによりカラー化が可能となる(図22参照)。この際
に画像表示装置は各色に応じて同期しつつ独立して画像
を形成することとなる。これにより図20の光学系にお
いて3つの画像表示装置が必要であったが、1つの画像
表示装置でカラー投射型ディスプレイが作製可能となっ
た。
【0051】図19に示した、光偏向器を交互に異なる
方向に2次元配置した画像表示装置91では、図23に
示すように遮光板86a,86bは画像表示装置に対し
2枚配置することとなる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0053】本発明の光偏向器は、(1)機械式の小型
化かつアレイ化が容易であり、(2)反射型で光量調節
が可能であり、(3)さらに、膜応力等によるミラー面
の反りによる偏向角のずれをなくすことが可能である。
また、光量調節をする以外の余分なバイアス電圧等も必
要なく、さらなる駆動電圧の低減化も望める。すなわ
ち、ミラー面積を変化可能となり、これを画像表示装置
に用いれば、画像における画素毎の面積階調表現が可能
となる。また、本発明の光偏向器においては、スペーサ
の厚みが変化してもミラーの基板との接触面にて光を偏
向するため偏向角が変化することはなく、作製上におい
ても、プロセス再現性の高い偏向器の構造を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光偏向器の第1実施例の斜視図であ
る。
【図2】図1の断面図である。
【図3】図1の梁部の拡大図である。
【図4】第1実施例の光偏向器の動作原理を説明するた
めの動作説明図である。
【図5】第1実施例の光偏向器の動作原理を説明するた
めの偏向動作説明図である。
【図6】第1実施例の光偏向器の作製工程の一例を示す
工程図である。
【図7】第1実施例の光偏向器の印加電圧と接触長さの
関係を示す特性図である。
【図8】本発明の光偏向器の第2実施例の斜視図であ
る。
【図9】第2実施例の光偏向器の作製工程の一例を示す
工程図である。
【図10】本発明の光偏向器の第3実施例の斜視図であ
る。
【図11】図10の断面図である。
【図12】第3実施例の光偏向器の作製工程の一例を示
す工程図である。
【図13】第3実施例の光偏向器の変形例の斜視図であ
る。
【図14】本発明の図8に示した光偏向器の一次元マイ
クロミラーアレイからなる画像表示装置の一例を示す斜
視図である。
【図15】図14の上面図である。
【図16】図14および図15の画像表示装置を用いた
静電印刷装置の構成図である。
【図17】本発明の図8に示した光偏向器の二次元マイ
クロミラーアレイからなる画像表示装置の一例を示す斜
視図である。
【図18】図17の上面図である。
【図19】本発明の光偏向器の二次元マイクロミラーア
レイからなる画像表示装置の他の例を示す上面図であ
る。
【図20】本発明の画像表示装置を投射型ディスプレイ
に応用した光学系を示す図である。
【図21】本発明の画像表示装置に用いる3色一体化し
たカラーフィルターの上面図である。
【図22】本発明の図17に示した画像表示装置をスク
リーン投影機に応用した光学系を示す図である。
【図23】本発明の図19に示した画像表示装置をスク
リーン投影機に応用した光学系の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 2 機械可動
部 3,70a〜70c,85a 固定電極 4,76a〜76c 電圧印加
制御部 5 入射光 6 電圧非印
加時の反射方向 7 電圧印加
時の反射方向 10 空隙 11,32,33,51,61 絶縁層
(膜) 12,22,53,62 誘電体薄
膜層 13,63 スペーサ 14,25a,25b,55,64 支持部 15,27,52,65,77a〜77d,88a,9
0a 固定部材 16,23,56,66,78a〜78d,87a,9
2a ミラー部 17a,17b,26a,26b,57,67,75
a,86a 梁部 18,19,45
フォトレジスト 20
光偏向器 24a,24b,54
コンタクト 32,34,35,41,42,44
酸化シリコン膜 33,36
窒化シリコン膜 37,46
導電体薄膜 43 金 71,81,91 画像表示
装置 72 光源 73,74 レンズ 75 感光体ド
ラム 79,89a,99a 共通コン
タクト 82 照明系 83 投射レン
ズ 84 絞り 85 スクリー
ン 86,86a,86b 遮光板 87 カラーフ
ィルター 88 回転軸

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の固定電極と、 該固定電極の一面を平らに覆うように形成された誘電体
    層と、 弾性を有する薄い金属平板からなるミラー部と該ミラー
    部の一端部を支持する梁部とからなる機械可動部と、 前記固定電極と前記ミラー部との間に電圧が加えられて
    いないときには、前記誘電体層に覆われた前記固定電極
    に対し所定の空間間隙を保って対面するように前記ミラ
    ー部の前記梁部を支持する支持部と、 前記ミラー部の他端を前記誘電体層上に固定するための
    固定部材と、 前記固定電極平面に向けて斜めに光線を入射させる光源
    部と、 受光部で所望の反射光量が必要になった場合、所望の反
    射光に対応した電圧を前記固定電極と前記ミラー部との
    間に印加し、前記ミラー部を、前記固定電極側に吸引さ
    せ、前記固定部材により前記誘電体層に固定した前記ミ
    ラー部の他端側から前記誘電体層上に密着させ、密着さ
    せた面積に比例した光量を受光部に向けて反射偏向させ
    る電圧印加制御部と、を有することを特徴とする光偏向
    器。
  2. 【請求項2】 前記機械可動部が、ねじり回転する両持
    ち梁により支持されている請求項1に記載の光偏向器。
  3. 【請求項3】 前記機械可動部が、たわむ片持ち梁によ
    り支持されている請求項1に記載の光偏向器。
  4. 【請求項4】 前記電圧印加制御部が前記固定部材と前
    記ミラー部との間に印加する静電圧は、前記ミラー部の
    前記他端側から前記誘電体層に密着させその接触面積を
    変化させる偏向調節のための駆動電圧のみからなる請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載の光偏向器。
  5. 【請求項5】 前記ミラー部は導電体薄膜よりなる請求
    項1乃至4のいずれか1項に記載の光偏向器。
  6. 【請求項6】 前記固定電極に前記誘電体層を形成する
    代りに、前記ミラー部を、導電体薄膜と、前記固定電極
    に対向する誘電体薄膜との2層構成とした請求項1乃至
    4のいずれか1項に記載の光偏向器。
  7. 【請求項7】 前記固定手段が鈎状の係止部材である請
    求項1乃至6のいずれか1項に記載の光偏向器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    光偏向器を同一平面上に複数配置し、各光偏向器の電圧
    印加制御部を独立に駆動できるようにして、各光偏向器
    からの反射光により画像表示を行わせる画像表示装置。
JP5270171A 1993-10-28 1993-10-28 光偏向器および該光偏向器を用いた画像表示装置 Pending JPH07120688A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002214550A (ja) * 2001-01-18 2002-07-31 Ricoh Co Ltd 光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する光情報処理装置及びその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置
JP2002296521A (ja) * 2001-03-30 2002-10-09 Ricoh Co Ltd 光変調装置及びその光変調装置の製造方法並びにその光変調装置を具備する画像形成装置及びその光変調装置を具備する画像投影表示装置
US7313683B2 (en) 2003-06-17 2007-12-25 Nec Corporation Computer system and method which boots from a bootup-memory-image stored in nonvolatile memory and copies data within an address range of predetermined width to main memory so that the system boots quickly after initialization

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