JPH07120350A - 浸水検知線およびこれを備えたケーブル - Google Patents
浸水検知線およびこれを備えたケーブルInfo
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- JPH07120350A JPH07120350A JP5263489A JP26348993A JPH07120350A JP H07120350 A JPH07120350 A JP H07120350A JP 5263489 A JP5263489 A JP 5263489A JP 26348993 A JP26348993 A JP 26348993A JP H07120350 A JPH07120350 A JP H07120350A
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Landscapes
- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
- Examining Or Testing Airtightness (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 水の浸入を高精度で検知することを可能とす
る浸水検知線、およびこれを用いて、劣化の要因となる
浸水があった場合にこれを精度よく検知し得るようにし
たケーブルを提供する。 【構成】 多数の透孔1aが穿設された第1の金属から
なるパイプ1内に第2の金属からなる線材2をルースに
収容するとともに、光ファイバ心線3を第2の金属から
なる線材2の外周にらせん状に巻回して第1の金属から
なるパイプ1内に収容して浸水検知線4を構成する。ま
た、中心にテンションメンバーを有し、外周にらせん状
に複数本の凹溝が形成されたスロットロッドの凹溝の所
要数に複数の光フアィバテープを積層して収納するとと
もに、残りの凹溝に、上記構成の浸水検知線4を配置
し、これらの外周に押え巻テープ巻回層、プラスチック
シースを順に設けて光ファイバケーブルを構成する。
る浸水検知線、およびこれを用いて、劣化の要因となる
浸水があった場合にこれを精度よく検知し得るようにし
たケーブルを提供する。 【構成】 多数の透孔1aが穿設された第1の金属から
なるパイプ1内に第2の金属からなる線材2をルースに
収容するとともに、光ファイバ心線3を第2の金属から
なる線材2の外周にらせん状に巻回して第1の金属から
なるパイプ1内に収容して浸水検知線4を構成する。ま
た、中心にテンションメンバーを有し、外周にらせん状
に複数本の凹溝が形成されたスロットロッドの凹溝の所
要数に複数の光フアィバテープを積層して収納するとと
もに、残りの凹溝に、上記構成の浸水検知線4を配置
し、これらの外周に押え巻テープ巻回層、プラスチック
シースを順に設けて光ファイバケーブルを構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバによる信頼
性の高い浸水検知を可能とした浸水検知線、およびこれ
を備えて劣化の要因となる万一の浸水を高精度に検知し
得るようにしたケーブルに関する。
性の高い浸水検知を可能とした浸水検知線、およびこれ
を備えて劣化の要因となる万一の浸水を高精度に検知し
得るようにしたケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通信ケーブルや電力ケーブル
においては、万一内部に水が浸入すると、その浸入した
水が軸方向に走水してケ―ブルの電気特性や伝送特性を
低下させることが知られている。このため、このような
万一の浸水を確実に検知できる技術の開発が求められて
いる。
においては、万一内部に水が浸入すると、その浸入した
水が軸方向に走水してケ―ブルの電気特性や伝送特性を
低下させることが知られている。このため、このような
万一の浸水を確実に検知できる技術の開発が求められて
いる。
【0003】この種の技術としては、たとえば、光ファ
イバと、浸水した水を吸収して膨張する吸収膨張部材を
組み合わせた浸水検知センサーが知られている。これ
は、浸水があると吸収膨張部材が膨張して応力が発生
し、光ファイバが変形するために、伝送損失が増大する
という原理を利用したものである。
イバと、浸水した水を吸収して膨張する吸収膨張部材を
組み合わせた浸水検知センサーが知られている。これ
は、浸水があると吸収膨張部材が膨張して応力が発生
し、光ファイバが変形するために、伝送損失が増大する
という原理を利用したものである。
【0004】しかしながら、このような浸水検知センサ
ーは、場合によって、浸水による応力か、他の原因によ
る応力かの区別が難しいという問題があった。また、浸
水した水によって 2本の導体間の絶縁抵抗が変わること
を利用した浸水位置検出方法も知られているが、この方
法は、高電界下では使用できず、また、長尺になると精
度が低下するなどの問題があった。
ーは、場合によって、浸水による応力か、他の原因によ
る応力かの区別が難しいという問題があった。また、浸
水した水によって 2本の導体間の絶縁抵抗が変わること
を利用した浸水位置検出方法も知られているが、この方
法は、高電界下では使用できず、また、長尺になると精
度が低下するなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、通信ケー
ブルや電力ケーブルにおいて、万一の浸水を高精度で検
知できる技術の開発が求められているが、従来より知ら
れる浸水検知技術は、精度や信頼性の点で未だ不十分で
あった。
ブルや電力ケーブルにおいて、万一の浸水を高精度で検
知できる技術の開発が求められているが、従来より知ら
れる浸水検知技術は、精度や信頼性の点で未だ不十分で
あった。
【0006】本発明はこのような従来技術の課題に対処
してなされたもので、水の浸入を長距離にわたって高精
度で検知することを可能とする浸水検知線、およびこれ
を用いて、劣化の要因となる浸水があった場合にこれを
高精度で検知し得るようにしたケーブルを提供すること
を目的とする。
してなされたもので、水の浸入を長距離にわたって高精
度で検知することを可能とする浸水検知線、およびこれ
を用いて、劣化の要因となる浸水があった場合にこれを
高精度で検知し得るようにしたケーブルを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数の透孔を
有する第1の金属からなるパイプ内に、この第1の金属
とイオン化傾向の異なる第2の金属体を収容するととも
に、これらのパイプおよび金属体に光ファイバを添設し
てなる浸水検知線、およびこれを内部に備えたことを特
徴とするケーブルである。
有する第1の金属からなるパイプ内に、この第1の金属
とイオン化傾向の異なる第2の金属体を収容するととも
に、これらのパイプおよび金属体に光ファイバを添設し
てなる浸水検知線、およびこれを内部に備えたことを特
徴とするケーブルである。
【0008】また、本願の他の発明は、その少なくとも
一方に透水性被覆が施されたイオン化傾向の異なる第1
および第2の金属体と、光ファイバとを一体に集束して
なることを特徴とする浸水検知線、およびこれを内部に
備えたことを特徴とするケーブルである。
一方に透水性被覆が施されたイオン化傾向の異なる第1
および第2の金属体と、光ファイバとを一体に集束して
なることを特徴とする浸水検知線、およびこれを内部に
備えたことを特徴とするケーブルである。
【0009】
【作用】本発明の浸水検知線においては、浸入した水が
付着すると、イオン化傾向の異なる 2種類の金属間で局
部電池を形成して水素を発生し、この水素が光ファイバ
に局部的に拡散する。この局部的な水素の拡散は、OT
DR(光学時間領域反射測定法)測定装置により、光フ
ァイバの片端から光パルスを送ったときに、発生するレ
イリー散乱光における波長1.24μmの吸収として現れ
る。したがって、OTDR測定装置によりレイリー散乱
光を検出し、このような局部的な水素の拡散に起因する
特有の吸収を観測することにより、水の付着、すなわち
浸水の発生およびその位置を精度よく検知することがで
きる。
付着すると、イオン化傾向の異なる 2種類の金属間で局
部電池を形成して水素を発生し、この水素が光ファイバ
に局部的に拡散する。この局部的な水素の拡散は、OT
DR(光学時間領域反射測定法)測定装置により、光フ
ァイバの片端から光パルスを送ったときに、発生するレ
イリー散乱光における波長1.24μmの吸収として現れ
る。したがって、OTDR測定装置によりレイリー散乱
光を検出し、このような局部的な水素の拡散に起因する
特有の吸収を観測することにより、水の付着、すなわち
浸水の発生およびその位置を精度よく検知することがで
きる。
【0010】また、本発明のケーブルにおいては、上記
のような水の検知精度に優れた浸水検知線を内部に備え
ているので、万一浸水が生じた場合に、浸水の発生およ
びその位置を高精度で検知することができる。
のような水の検知精度に優れた浸水検知線を内部に備え
ているので、万一浸水が生じた場合に、浸水の発生およ
びその位置を高精度で検知することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1(a)は本発明の一実施例の浸水検知線を示す
縦断面図、図1(b)はその横断面図である。図1にお
いて、1は、多数の透孔1aが穿設された第1の金属か
らなるパイプ、2は、その第1の金属からなるパイプ1
内にルースに収容された第2の金属からなる線材、3
は、第2の金属からなる線材2の外周にらせん状に巻回
されて第1の金属からなるパイプ1内に収容された光フ
ァイバ心線である。
る。図1(a)は本発明の一実施例の浸水検知線を示す
縦断面図、図1(b)はその横断面図である。図1にお
いて、1は、多数の透孔1aが穿設された第1の金属か
らなるパイプ、2は、その第1の金属からなるパイプ1
内にルースに収容された第2の金属からなる線材、3
は、第2の金属からなる線材2の外周にらせん状に巻回
されて第1の金属からなるパイプ1内に収容された光フ
ァイバ心線である。
【0012】上記パイプ1および線材2を構成する第1
および第2の金属は、イオン化傾向の異なる金属の組み
合わせからなる。具体的には、Cu−Al、Cu−Z
n、Cu−Fe、Cu−Ni、Pb−Zn、Pb−Al
などが例示されるが、特にこれらに限定されるものでは
なく、イオン化傾向列の中から 2種の金属を適宜選択す
ればよい。
および第2の金属は、イオン化傾向の異なる金属の組み
合わせからなる。具体的には、Cu−Al、Cu−Z
n、Cu−Fe、Cu−Ni、Pb−Zn、Pb−Al
などが例示されるが、特にこれらに限定されるものでは
なく、イオン化傾向列の中から 2種の金属を適宜選択す
ればよい。
【0013】一方、光ファイバ心線3は、たとえばコア
径50μm、クラッド径 125μmの石英ファイバなどの光
ファイバ上に、ウレタンアクリレート系などの紫外線硬
化型樹脂(UV樹脂)、あるいはシリコーン樹脂を被覆
して構成される。
径50μm、クラッド径 125μmの石英ファイバなどの光
ファイバ上に、ウレタンアクリレート系などの紫外線硬
化型樹脂(UV樹脂)、あるいはシリコーン樹脂を被覆
して構成される。
【0014】このように構成される浸水検知線4におい
ては、これを、たとえば光ファイバケーブルのようなケ
ーブルのシース内側に長さ方向に沿って配置しておく
と、万一、シースが損傷して浸水事故が生じた場合、そ
の浸水した水が浸水検知線4の第1の金属からなるパイ
プ1の透孔1aから内部に浸入し、この水を介して接す
る第1の金属からなるパイプ1と第2の金属からなる線
材2間で局部電池が形成されて水素を発生する。この水
素の発生は、OTDR測定装置により、光ファイバ心線
3の片端から光パルスを送り、その戻ってくるレイリー
散乱光を検出すると波長1.24μmにおける吸収として現
れる。したがって、図示は省略するが、光ファイバ心線
3の一端にOTDR装置を接続して、光ファイバ心線3
に波長1.24μmの単一波長(中心波長1.24±0.005 μ
m、半値幅10nm程度)の光パルスを送り、発生するレー
リー散乱光の損失変化を常時もしくは適時観測できるよ
うにしておけば、水素の発生およびその位置、すなわち
浸水の発生およびその位置を検知することができる。こ
こで使用されるOTDR装置は、光ファイバの片端から
光パルスを入射したときに発生する戻り光(レーリー散
乱光)を検出することよって全長数kmの光ファイバ全域
の損失特性分布を一度に測定することができるものであ
り、したがって、このようなOTDR装置を用いること
により、水素の発生に起因する波長1.24μmにおける吸
収を適確にとらえ、全長数kmにわたって精度の高い浸水
検知を行うことができる。なお、波長1.24μmの単一波
長の光パルスによる損失変化にかえて、波長1.24μm
と、たとえば波長1.3 μmの光パルスによる損失変化の
比を測定するようにすれば、温度や外力による光ファイ
バ自体に起因する損失変化への影響を除くことができる
ので、より精度の高い浸水検知を行うことが可能にな
る。
ては、これを、たとえば光ファイバケーブルのようなケ
ーブルのシース内側に長さ方向に沿って配置しておく
と、万一、シースが損傷して浸水事故が生じた場合、そ
の浸水した水が浸水検知線4の第1の金属からなるパイ
プ1の透孔1aから内部に浸入し、この水を介して接す
る第1の金属からなるパイプ1と第2の金属からなる線
材2間で局部電池が形成されて水素を発生する。この水
素の発生は、OTDR測定装置により、光ファイバ心線
3の片端から光パルスを送り、その戻ってくるレイリー
散乱光を検出すると波長1.24μmにおける吸収として現
れる。したがって、図示は省略するが、光ファイバ心線
3の一端にOTDR装置を接続して、光ファイバ心線3
に波長1.24μmの単一波長(中心波長1.24±0.005 μ
m、半値幅10nm程度)の光パルスを送り、発生するレー
リー散乱光の損失変化を常時もしくは適時観測できるよ
うにしておけば、水素の発生およびその位置、すなわち
浸水の発生およびその位置を検知することができる。こ
こで使用されるOTDR装置は、光ファイバの片端から
光パルスを入射したときに発生する戻り光(レーリー散
乱光)を検出することよって全長数kmの光ファイバ全域
の損失特性分布を一度に測定することができるものであ
り、したがって、このようなOTDR装置を用いること
により、水素の発生に起因する波長1.24μmにおける吸
収を適確にとらえ、全長数kmにわたって精度の高い浸水
検知を行うことができる。なお、波長1.24μmの単一波
長の光パルスによる損失変化にかえて、波長1.24μm
と、たとえば波長1.3 μmの光パルスによる損失変化の
比を測定するようにすれば、温度や外力による光ファイ
バ自体に起因する損失変化への影響を除くことができる
ので、より精度の高い浸水検知を行うことが可能にな
る。
【0015】図2は、このような浸水検知線4を予め内
部に備えた光ファイバケーブルの例を示したものであ
る。図2において、5は、たとえば中心に鋼線やFRP
(ガラス繊維強化樹脂)などからなるテンションメンバ
ー6を有し、外周面にらせん状に複数本の凹溝7が形成
されたスロットロッド、8は、スロットロッド5の凹溝
7の所要数に収納された複数の光フアィバテープ8(こ
の光フアィバテープ8は、光ファイバ素線8a複数本を
並列配置し、これらの外側に共通の保護被覆8bを設け
て構成され、その複数枚が積層されて凹溝7に収納され
ている。)、さらに、9および10は、それぞれ押え巻
テープ巻回層、およびプラスチックシースなどのシース
を示している。
部に備えた光ファイバケーブルの例を示したものであ
る。図2において、5は、たとえば中心に鋼線やFRP
(ガラス繊維強化樹脂)などからなるテンションメンバ
ー6を有し、外周面にらせん状に複数本の凹溝7が形成
されたスロットロッド、8は、スロットロッド5の凹溝
7の所要数に収納された複数の光フアィバテープ8(こ
の光フアィバテープ8は、光ファイバ素線8a複数本を
並列配置し、これらの外側に共通の保護被覆8bを設け
て構成され、その複数枚が積層されて凹溝7に収納され
ている。)、さらに、9および10は、それぞれ押え巻
テープ巻回層、およびプラスチックシースなどのシース
を示している。
【0016】そして、この例では、上記浸水検知線4
は、スロットロッド5の残りの凹溝7、すなわち光フア
ィバテープ8が収納されていない凹溝7の 1本に配置さ
れており、何らかの原因で万一シース10内部に浸水が
生じた場合、前述したように、浸水検知線4で水素が局
部的に発生し、光ファイバ心線4に拡散されるため、こ
の水素の発生で生じるレイリー散乱光における波長1.24
μmの吸収を、前述したような方法で、OTDR装置に
より常時もしくは適時観測することにより、浸水の発生
およびその位置を高精度で検知することができる。
は、スロットロッド5の残りの凹溝7、すなわち光フア
ィバテープ8が収納されていない凹溝7の 1本に配置さ
れており、何らかの原因で万一シース10内部に浸水が
生じた場合、前述したように、浸水検知線4で水素が局
部的に発生し、光ファイバ心線4に拡散されるため、こ
の水素の発生で生じるレイリー散乱光における波長1.24
μmの吸収を、前述したような方法で、OTDR装置に
より常時もしくは適時観測することにより、浸水の発生
およびその位置を高精度で検知することができる。
【0017】なお、本発明は、以上説明した実施例に限
定されるものではなく、次のように構成してもよい。す
なわち、図3および図4は、それぞれ本発明の浸水検知
線の他の実施例を示したもので、図3に示す実施例で
は、図1に示した浸水検知線において、第1の金属から
なるパイプ1内間隙に、ポリアクリル酸やポリメタアク
リル酸のような高分子電解質11を充填した構造となっ
ている。また、図4に示す実施例では、イオン化傾向の
異なる第1の金属線12と、第2の金属線13の外周に
それぞれ透水性の被覆14を施し、これらを光ファイバ
心線3と、撚り合わせるなどして一体に集束した構造と
なっている。透水性の被覆14は、たとえば高分子電解
質により、あるいは多数の透孔を設けたポリエチレンや
塩化ビニル樹脂などの非透水性プラスチックにより構成
することができる。また、連続気泡を有する発泡プラス
チックにより構成してもよい。なお、このような透水性
の被覆14は、必ずしも両金属線12、13に施す必要
はなく、一方にのみ施す用にしてもよい。
定されるものではなく、次のように構成してもよい。す
なわち、図3および図4は、それぞれ本発明の浸水検知
線の他の実施例を示したもので、図3に示す実施例で
は、図1に示した浸水検知線において、第1の金属から
なるパイプ1内間隙に、ポリアクリル酸やポリメタアク
リル酸のような高分子電解質11を充填した構造となっ
ている。また、図4に示す実施例では、イオン化傾向の
異なる第1の金属線12と、第2の金属線13の外周に
それぞれ透水性の被覆14を施し、これらを光ファイバ
心線3と、撚り合わせるなどして一体に集束した構造と
なっている。透水性の被覆14は、たとえば高分子電解
質により、あるいは多数の透孔を設けたポリエチレンや
塩化ビニル樹脂などの非透水性プラスチックにより構成
することができる。また、連続気泡を有する発泡プラス
チックにより構成してもよい。なお、このような透水性
の被覆14は、必ずしも両金属線12、13に施す必要
はなく、一方にのみ施す用にしてもよい。
【0018】これらの実施例においても、図1に示した
浸水検知線4の場合と同様、たとえば光ファイバケーブ
ルのようなケーブルのシース内側に長さ方向に沿って配
置しておくことにより、シースが損傷して浸水事故が生
じた場合、その浸水した水によって、第1の金属からな
るパイプ1と第2の金属からなる線材2間、あるいは第
1の金属線12と、第2の金属線13との間で局部電池
が形成されて水素を発生ずるため、OTDR測定装置に
より、水素の発生およびその位置、すなわち浸水の発生
およびその位置を長距離にわたって高精度で検知するこ
とができる。
浸水検知線4の場合と同様、たとえば光ファイバケーブ
ルのようなケーブルのシース内側に長さ方向に沿って配
置しておくことにより、シースが損傷して浸水事故が生
じた場合、その浸水した水によって、第1の金属からな
るパイプ1と第2の金属からなる線材2間、あるいは第
1の金属線12と、第2の金属線13との間で局部電池
が形成されて水素を発生ずるため、OTDR測定装置に
より、水素の発生およびその位置、すなわち浸水の発生
およびその位置を長距離にわたって高精度で検知するこ
とができる。
【0019】また、このような浸水検知線は、図2に示
したような、スロットタイプの光ファイバケーブルだけ
でなく、ユニットタイプや、撚合わせタイプなどの各種
光ファイバケーブル、さらには、メタル線心を用いた一
般的な通信ケーブル、光ファイバとメタル線心を複合化
した光ファイバ複合通信ケーブル、光ファイバに電力線
を複合化した光ファイバ電力線複合ケーブル、各種電力
ケーブルにも適用でき、それらの内部に適宜配置して、
これらの劣化の要因となる浸水の発生およびその位置を
精度よく検知することができる。
したような、スロットタイプの光ファイバケーブルだけ
でなく、ユニットタイプや、撚合わせタイプなどの各種
光ファイバケーブル、さらには、メタル線心を用いた一
般的な通信ケーブル、光ファイバとメタル線心を複合化
した光ファイバ複合通信ケーブル、光ファイバに電力線
を複合化した光ファイバ電力線複合ケーブル、各種電力
ケーブルにも適用でき、それらの内部に適宜配置して、
これらの劣化の要因となる浸水の発生およびその位置を
精度よく検知することができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浸水検知
線によれば、水が付着するとイオン化傾向の異なる 2種
類の金属間で局部電池が形成されて水素を発生し、この
水素が、OTDR測定装置により光ファイバの片端から
光パルスを送ったときに発生するレイリー散乱光におけ
る波長1.24μmの吸収として現れるため、この吸収の有
無をOTDR測定装置により観測することにより、長距
離にわたって精度の高い浸水の検知が可能である。ま
た、したがって、これを備えた本発明のケーブルにおい
ては、万一、外側の被覆を通って内部に水が浸入した場
合に、浸水の発生およびその位置の特定を高精度で行う
ことができ、浸水に対する対策を適確に講ずることがで
きる。
線によれば、水が付着するとイオン化傾向の異なる 2種
類の金属間で局部電池が形成されて水素を発生し、この
水素が、OTDR測定装置により光ファイバの片端から
光パルスを送ったときに発生するレイリー散乱光におけ
る波長1.24μmの吸収として現れるため、この吸収の有
無をOTDR測定装置により観測することにより、長距
離にわたって精度の高い浸水の検知が可能である。ま
た、したがって、これを備えた本発明のケーブルにおい
ては、万一、外側の被覆を通って内部に水が浸入した場
合に、浸水の発生およびその位置の特定を高精度で行う
ことができ、浸水に対する対策を適確に講ずることがで
きる。
【図1】本発明の一実施例の浸水検知線を示し、(a)
はその縦断面図、(b)は横断面図。
はその縦断面図、(b)は横断面図。
【図2】図1に示す実施例の浸水検知線を備えた光ファ
イバケーブルの構造例を示す横断面図。
イバケーブルの構造例を示す横断面図。
【図3】本発明の浸水検知線の他の実施例を示す横断面
図。
図。
【図4】本発明の浸水検知線の他の実施例を示す横断面
図。
図。
1………第1の金属からなるパイプ 1a………透孔 2………第2の金属からなる線材 3………光ファイバ心線 4………浸水検知線 12………第1の金属線 13………第2の金属線 14………透水性被覆
Claims (4)
- 【請求項1】 多数の透孔を有する第1の金属からなる
パイプ内に、この第1の金属とイオン化傾向の異なる第
2の金属体を収容するとともに、これらのパイプおよび
金属体に光ファイバを添設してなることを特徴とする浸
水検知線。 - 【請求項2】 請求項1記載の浸水検知線を内部に備え
たことを特徴とするケーブル。 - 【請求項3】 その少なくとも一方に透水性被覆が施さ
れたイオン化傾向の異なる第1および第2の金属体と、
光ファイバとを一体に集束してなることを特徴とする浸
水検知線。 - 【請求項4】 請求項3記載の浸水検知線を内部に備え
たことを特徴とするケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5263489A JPH07120350A (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 浸水検知線およびこれを備えたケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5263489A JPH07120350A (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 浸水検知線およびこれを備えたケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07120350A true JPH07120350A (ja) | 1995-05-12 |
Family
ID=17390231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5263489A Withdrawn JPH07120350A (ja) | 1993-10-21 | 1993-10-21 | 浸水検知線およびこれを備えたケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07120350A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007003232A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 光ファイバの浸水判定方法、光ファイバの保守方法 |
JP2007003231A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 光ファイバの浸水判定方法及びシステム |
JP2016053490A (ja) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | 日本電信電話株式会社 | 浸水検知センサおよび浸水検知方法 |
JP2016166801A (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 北海道電力株式会社 | 漏油検知器 |
-
1993
- 1993-10-21 JP JP5263489A patent/JPH07120350A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007003232A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 光ファイバの浸水判定方法、光ファイバの保守方法 |
JP2007003231A (ja) * | 2005-06-21 | 2007-01-11 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 光ファイバの浸水判定方法及びシステム |
JP4657024B2 (ja) * | 2005-06-21 | 2011-03-23 | 中国電力株式会社 | 光ファイバの浸水判定方法 |
JP4660293B2 (ja) * | 2005-06-21 | 2011-03-30 | 中国電力株式会社 | 光ファイバの浸水判定方法、光ファイバの保守方法 |
JP2016053490A (ja) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | 日本電信電話株式会社 | 浸水検知センサおよび浸水検知方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001226 |