JPH07280695A - 電力ケーブルの漏油または浸水検知方法 - Google Patents

電力ケーブルの漏油または浸水検知方法

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JPH07280695A
JPH07280695A JP9821294A JP9821294A JPH07280695A JP H07280695 A JPH07280695 A JP H07280695A JP 9821294 A JP9821294 A JP 9821294A JP 9821294 A JP9821294 A JP 9821294A JP H07280695 A JPH07280695 A JP H07280695A
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optical fiber
oil
water
power cable
protective tube
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JP9821294A
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Hiroto Ueno
啓人 上野
Toshiaki Yamamoto
俊秋 山本
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力ケーブル線路などにおいて、その長手方
向に沿って連続的に浸水の監視ができ、かつ検知感度に
優れた漏油,浸水の検知を行う。 【構成】 ブリルアン散乱を利用して歪み分布を測定
し、浸水箇所を検知するセンサとして用いられるもの
で、水が浸入できる複数の開口部4を有する波状形状の
保護管1に、光ファイバ3と吸水膨張材2が内蔵され
る。浸水に伴う吸水膨張材2の膨張で光ファイバ3が保
護管内壁に押圧され、波状に曲げられると歪みが増加
し、これを観測することで浸水検知ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブルの漏油ま
たは浸水を検知する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に光ファイバによる漏液検知は、検
出部に電源を用いず、防爆型の小型軽量なセンサを用い
ることができるため、従来からいくつか提案されてお
り、次のようなものが知られている。 漏液に伴う吸液変形材料(水,油などを吸収して収縮
または膨張する材料)の変形により、光ファイバに側圧
や曲げを与え、その伝送損失を増加させるセンサを離散
的に設置し、設置した箇所ごとに漏液を検知する(例え
ば、特開昭62-52433号公報参照)。 光ファイバと吸液変形材料とを連続的に組み合わせ、
漏液に伴う材料の変形により、光ファイバのどの部分に
おいても伝送損失を増加させることができ、この損失分
布をOTDR(Optical Time-Domain Reflectmeter)等
で測定して漏液箇所を検知する(例えば、特開昭62-287
03、同62-55546、同63-266340 号公報参照)。
【0003】漏油検知に関し、偏心コア光ファイバな
どの特殊な光ファイバを用いて、光ファイバ表面に油が
付着した場合の伝送特性の変化を測定する(特開昭62-2
93132 号公報参照)。 前記の技術を改良し、より明確に漏液箇所を検知で
きるよう、センサとなる光ファイバの構成に工夫したも
のがある。即ち、液体の浸入部を具え、少なくとも内面
が連続的な凹凸で構成される保護管に光ファイバと吸液
膨張材を内蔵した。漏液に伴う吸液膨張材の膨張により
保護管内面に対応した曲げを光ファイバに与え、OTD
Rにより伝送損失の増加から漏液を検知する(特開平5-
322690号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の技術
では、センサを設置した箇所の漏液しか検知できず、あ
る程度連続的に漏液監視を行うには、センサを多数設置
しなければならない。また、の技術では、連続的に漏
液監視ができるものの、吸液変形時の側圧や曲げの発生
量が不安定で伝送損失の変化量も安定せず、十分な漏液
検知が困難な場合がある。更に、の技術では、特殊な
光ファイバを必要とする。そして、の技術では、の
技術に比べれば検知精度が高いものの、OTDRを利用
しているため、漏液を検知するには1箇所あたり0.5
dB以上のロスを与える必要があり、検知できる箇所数
に制限があるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーブル線路
などにおいて連続的に漏油または浸水の監視ができ、か
つ検知感度に優れた漏油または浸水検知方法を提供する
ものである。その第一の特徴は、漏油検知に関するもの
で、下記から選択された漏油検知用光ファイバを電力ケ
ーブルの油浸絶縁層外周の各被覆層内またはこれらの間
に収納し、光ファイバに光パルスを送出して、光パルス
とブリルアン散乱光の周波数のずれを測定し、光ファイ
バの歪み分布から絶縁油の漏れを検知することにある。 液体浸入部を有する保護管に、光ファイバと吸油膨張
材が内蔵され、前記保護管は、少なくともその内面が連
続的な凹凸で構成された漏油検知用光ファイバ。 複数の液体浸入部を有する保護管に、光ファイバ、吸
油膨張材及び連続的な凹凸部を有する長尺体を内蔵して
なる漏油検知用光ファイバ。 複数の液体浸入部を有する保護管に、光ファイバ及び
吸油膨張材を内蔵した漏油検知用光ファイバであって、
前記保護管の複数箇所に、保護管全周におよぶ凹部を具
え、これら各凹部の曲率半径rが一定である漏油検知用
光ファイバ。
【0006】第二の特徴は、浸水検知に関するもので、
上記の各漏油検知用光ファイバの吸油膨張材を吸水膨張
材に代えたものを浸水検知用光ファイバとし、これを電
力ケーブルの各被覆層内またはこれらの間に収納し、光
ファイバに光パルスを送出して、光パルスとブリルアン
散乱光の周波数のずれを測定し、光ファイバの歪み分布
から電力ケーブル内への水分の浸入を検知することにあ
る。
【0007】
【作用】本発明方法は、ブリルアン散乱を利用して光フ
ァイバの歪み分布を測定し、漏液箇所を検知するもので
ある。本発明方法に用いる光ファイバセンサは、光ファ
イバと吸液膨張材が保護管に内蔵され、この保護管には
液体の浸入部が設けられている。このため、漏液により
吸液膨張材が膨張すれば、光ファイバが保護管内壁に押
圧されるが、保護管の内部が凹凸に形成されているた
め、光ファイバも保護管と同様の波状に曲げられる。従
って、漏油または浸水箇所の光ファイバの歪みを確実に
増加させることができ、感度の高い漏油または浸水検知
を行うことができる。特に、ブリルアン散乱光の周波数
のずれは微妙な歪みでも検知できるので、OTDRのよ
うにロスを与える方式に比べて検知箇所数の制約が少な
い。
【0008】又、保護管が直線状のものであっても、そ
の内面に連続的に分布した凸部が設けられた場合や、保
護管内に光ファイバ、吸液膨張材及び波状板を内蔵した
ものでも、漏液により吸液膨張材が膨張すれば、光ファ
イバはやはり波状に曲げられ、保護管自体が波状のもの
と同様に感度の高い漏油または浸水検知を行うことがで
きる。
【0009】更に、直線状の保護管の複数箇所に、保護
管全周におよぶ凹部(くびれ)を具えたものも、上記の
各光ファイバと同様に、吸液膨張材の膨張により、光フ
ァイバが前記凹部に押圧されると曲げが加えられる。こ
れにより発生する歪みの増加を検知することで漏油また
は浸水検知を行うことができる。特にこの場合、次のよ
うな利点がある。
【0010】各凹部の曲率半径rが一定であるため、
光ファイバの曲げも一定にでき、安定した歪みを与える
ことができる。 凹部が保護管の全周に及んでいるため、管内で吸液膨
張材と光ファイバがどのような向きに収納されていて
も、確実に光ファイバに曲げを加えることができる。
【0011】具体的には電力ケーブルの絶縁油の漏れと
電力ケーブル内部への水分の浸入の検知に利用すると好
適である。まず、漏油検知に関しては、上記構成の光フ
ァイバセンサを電力ケーブルの油浸絶縁層外周の被覆層
またはこれらの間に収納して行う。従来、電力ケーブル
に光ファイバを縦添えし、漏油検知を行う技術もあるが
(特開昭58-95921号公報参照)、この場合、電力ケーブ
ルの外周に光ファイバを付設するため、ケーブル内部か
らの漏油か、外部からの油付着か区別がつかないことも
ある。本発明方法では、漏油検知用光ファイバを電力ケ
ーブルの油浸絶縁層外周の被覆層またはこれらの間に収
納するため、光ファイバは油浸絶縁層から漏れた油以外
の液体の影響を受けず、確実に絶縁油の漏油のみを検知
することができる。また、水分の浸入検知に関しても同
様で、光ファイバセンサを電力ケーブルの各被覆層また
はこれらの間に収納して行えばよい。吸液膨張材を油に
より膨張するものとするか、水により膨張するものとす
るかで漏油検知か浸水検知かの使い分けができる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)以下、図1及び図2に基づいて、本発明方
法に用いる浸水検知用光ファイバセンサを説明する。図
1は本発明光ファイバの断面図及び平面図を示すもの
で、図示のように、保護管1には吸水膨張材(吸液膨張
材)2及び光ファイバ3が内蔵されている。保護管1は
管自体が波状のもので、長手方向に一定間隔をもって複
数の開口部(液体浸入部)4が設けられている。開口部
4は浸水が発生した場合に、保護管内に水を取り込む入
水口である。本例では開口部としているが、保護管内に
水を取り込むことができればよく、例えば保護管の一部
を布など浸透性材料で構成してもよい。
【0013】保護管1には、吸水性膨張材2と光ファイ
バ3が内蔵されている、吸水膨張材2は、水を吸うこと
で膨張する材料で、例えばアクリル酸ビニルアルコール
共重合体、アクリル酸ソーダ重合体、アクリル酸ソーダ
アクリルアミド共重合体等の吸水性ポリマーが挙げられ
る。本例では吸水膨張材を線状に形成し、光ファイバと
並行して保護管内に配置した。
【0014】このような浸水検知用光ファイバの浸水前
後における保護管内の状態を図2を用いて説明する。図
1と共通する部分は同一符号で示してある。浸水がない
場合は、図2(A)に示すように吸水膨張材2が膨張す
ることなく、光ファイバ3も直線性を保っている。しか
し、浸水が起こると開口部4より保護管内に水が浸入
し、図2(B)に示すように吸水膨張材2が膨張する。
この際、光ファイバ3は保護管内壁に押圧され、保護管
1と同様の波状の曲げが加えられる。曲げられた箇所は
歪みが増加するため、これを観測すれば浸水箇所を検知
することができる。
【0015】このように、浸水時、保護管内で吸水膨張
材が膨張するため、保護管はその膨張力によって変形し
ない程度の強度を有する必要がある。このような点から
プラスチック製保護管でもよいが、扱い易さ等も考慮
し、本例ではステンレス管とした。又、保護管の太さは
光ファイバ素線(通常0.1〜1.0mm)及び吸水膨張材を内
蔵することから数100 μm〜数mm程度がよい。
【0016】次に、このような光ファイバセンサを用い
た本発明方法を図3及び図4に基づいて説明する。図3
に示すように浸水検知用光ファイバ5はBOTDA(Br
illouin Optical-Fiber Time Domain Analysis)装置6
に接続され、電力ケーブル線路などの浸水検知が必要な
箇所(ケーブル被覆層内や各被覆層の間に収納してもよ
い)に布設される。ここで、7は光源,8はフィルタ,
9は受光部である。BOTDAは、ブリルアン散乱を利
用したもので、光ファイバの一端から光パルスを送出
し、光ファイバの途中から戻ってくるブリルアン散乱光
の周波数のずれを測定して、光ファイバ長手方向の歪み
変化及び変化点までの距離を計測する装置である。
【0017】光ファイバに光パルスを入射すると、後方
散乱光として、入射光と同一周波数のレーリ散乱光と、
格子間振動の影響を受けた分周波数のずれたブリルアン
散乱光が観測される。従って、歪みの影響を受けると格
子間振動が変化してブリルアン散乱の周波数が変化する
ので、基本的にはこの周波数のずれを観測することで下
記の式により歪みがわかる。 νb(ε)=νb(0)( 1+C・ε) νb(ε)=歪み量εのときのブリルアン散乱光の周波数
のずれ νb(0)=歪み量0のときのブリルアン散乱光の周波数の
ずれ C=係数 ε=歪み量
【0018】ところで、この周波数はレーリ散乱光より
も強度が弱く、レーリ散乱光の中心周波数から僅かしか
ずれないため、観測が困難である。このため、パルス光
入射端側と対向する終端側から「パルス光周波数+ブリ
ルアン散乱光の周波数のずれ」分の周波数を持つCW光
(連続光)を入射すると、CW光は光増幅されて強度の
強い光を受光部で観測することができる。
【0019】CW光の光増幅は、その周波数が「パルス
光周波数+ブリルアン散乱光の周波数のずれ」の条件で
起こるため、歪みによってブリルアン散乱光の周波数の
ずれが変化するとCW光の光増幅は起こらない。このた
め、光パルスの周波数を変調させることによって、常に
CW光が増幅されるようにする。すると、光パルスの変
調分だけブリルアン散乱光の周波数のずれが起こってい
るので、歪みがわかる。後はOTDRの原理を用いて時
間波形を観測すれば、どの位置での歪みかを検知するこ
とができる。OTDRによる測定では歪みの測定精度が
10-3程度であるが、BOTDAによる測定では10-4
以下の精度で歪みを測定することができる。
【0020】このようなシステム構成で、いずれかの箇
所に浸水が発生すれば、その箇所の吸水膨張材が膨張
し、光ファイバに保護管に沿った曲げを与えるため、歪
みの増加が観測される。そのため、変化箇所までの距離
により浸水箇所を認識することができるのである。光フ
ァイバセンサをケーブル被覆層やその間に収納しておけ
ば、ケーブル被覆層に損傷があり、水分がケーブル内に
浸入してきたことを検知できる。
【0021】(実施例2)以上は保護管に波状管を用い
た場合を説明したが、螺旋管のものも併せて説明する。
図4は光ファイバ53と吸液膨張材52を収納した螺旋管を
示すもので、予め波付け加工された金属テープ50を螺旋
状に捻回することにより形成されている。捻回の仕方と
して、(A)に示すように、金属テープ間に相当の間隔
を有する開き巻きと、(B)に示すように、金属テープ
50を重ねて捻回する重ね巻きがある。開き巻きとした場
合、金属テープ間の間隔が浸入部となることはもちろん
であるが、重ね巻きの場合も、重なり合う金属テープ間
に隙間が形成されるため、液体の浸入は可能である。
尚、使用方法,作用効果は、前記波状管の場合と同様で
あるため説明を省略する。
【0022】(実施例3)次に、電力ケーブルにおける
漏油検知を目的とした本発明の一実施例を説明する。漏
油検知の場合も、図1に示したような波状管を用いるこ
とができるが、本例では図5に示すように、直線状の保
護管11に、光ファイバ13、吸油膨張材12(吸液膨張材)
及び波状板16を内蔵した構成とした。保護管11は、直線
状のものである点を除き、材質,径,開口部が設けられ
ていること等、前記実施例1と同様である。
【0023】吸油膨張材12の具体例としては、エチレン
プロピレンゴム等のゴム材料が挙げられ、これを線状に
して光ファイバに沿わせ、保護管内に収納した。吸油膨
張材の膨張時、光ファイバに曲げが加わるよう、波状板
と光ファイバを接して収納することはいうまでもない。
尚、吸油膨張材は、粉体や粒状体で保護管内に収納する
こともできる。
【0024】この漏油検知用光ファイバの電力ケーブル
への付設は、図6に示すように行った。同図は本発明光
ファイバを内蔵した電力ケーブルの断面を示すもので、
遮蔽層19外周をほぼ4等分する各位置に、4本の漏油検
知用光ファイバ15が螺旋状に巻回されている。また、こ
れらはほぼ防蝕層20に埋設されている。このように、漏
油検知用光ファイバを電力ケーブルの油浸絶縁層外周の
被覆層に収納するため、光ファイバは油浸絶縁層18から
漏れた油以外の液体の影響を受けず、確実に絶縁油の漏
油のみを検知することができる。
【0025】尚、漏油検知用光ファイバの本数や付設方
法は、各ケーブル構造により、漏油の起こり易い部分を
カバーできるよう適宜選択すればよいが、ケーブルのど
の箇所で油漏があっても検知し易いよう、油浸絶縁層全
周に密に巻回することが好ましい。
【0026】そして、漏油検知は実施例1で説明したよ
うに、光ファイバに光パルスを送出し、ブリルアン散乱
光の周波数のずれを測定することで歪み分布を求めるこ
とで行う。漏油が発生すれば、吸油膨張材の膨張によ
り、光ファイバに曲げが加えられ、その部分の歪みが増
加することから漏油箇所を検知することができる。
【0027】(実施例4)更に、保護管全周におよぶ凹
部(くびれ)を、複数箇所に具えた保護管を用いた漏液
検知光ファイバの実施例を図7及び8を用いて説明す
る。本例の光ファイバも、保護管の材質,サイズ、吸液
膨張材の材質、使用方法などは前記実施例1,2で説明
したものと同様なので、これらの説明は省略し、主に相
違点について説明する。
【0028】図7に示すように、本例の保護管31はその
長手方向に複数の開口部34を有すると共に、その全周に
およぶ凹部35を具え、この管内には、検知したい液体を
吸収して膨張する吸液膨張材32と光ファイバ33が内蔵さ
れている。通常、図8(A)に示すように、光ファイバ
33は直線状に配置され、漏液に伴う吸液時、同図(B)
に示すように、光ファイバ33に曲げが加えられる。そし
て、前記実施例1,2と同様に、発生した歪みの増加を
検知すれば、漏液を検知することができるのである。
【0029】次に、凹部の保護管長手方向における間隔
と位置について説明する。間隔については漏液を検知し
たい間隔より小さくなければならないことはいうまでも
ないが、保護管に形成された開口部の大きさ,間隔も考
慮しなければならない。即ち、凹部は開口部を避けた箇
所に形成したほうがよい。開口部と凹部を同一箇所に設
けることは、製造上,使用上共に強度の点で好ましくな
いからである。
【0030】このように、本例の光ファイバは、凹部が
保護管の全周に及んでいるため、管内で吸液膨張材と光
ファイバがどのような向きに収納されていても確実に光
ファイバに曲げを加えることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、比較的簡単な構造で、感度よく漏液や浸水箇所の検
知を行うことができる。特に、油浸絶縁電力ケーブルの
漏油に用いた場合、電力ケーブル内に光ファイバを埋設
することで、確実に油浸絶縁層からの漏油のみを検知す
ることができる。また、電力ケーブルの被覆層内や被覆
層間に収納すれば、ケーブル被覆層の損傷により内部に
水が浸入してきたことを検知することができる。さら
に、OTDRではなく、BOTDAを用いることで、光
ファイバの僅かな歪みでも検知することができ、検知箇
所の制約が少なくなるため、より長距離の光ファイバセ
ンサによる監視が可能となる。従って、浸水検知が必要
とされる電力ケーブル、通信ケーブル等や、漏油検知が
必要とされる油輸送用のパイプライン、一般のプラント
配管、油浸絶縁電力ケーブル等に利用すれば効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いる光ファイバの断面図及び平
面図である。
【図2】本発明方法に用いる光ファイバの長手方向断面
図を示すもので、(A)は漏液前、(B)は漏液時の状
態を示すものである。
【図3】本発明方法による浸水検知システムの構成図で
ある。
【図4】波付け加工した金属テープを螺旋上に捻回して
形成した保護管を用いた光ファイバセンサを示す概略図
で、(A)は開き巻きの場合、(B)は重ね巻きの場合
を示している。
【図5】波状板を内蔵した本発明光ファイバの断面図及
び平面図である。
【図6】電力ケーブルの漏油検知における本発明方法を
説明するもので、(A)は電力ケーブルの横断面図、
(B)は同縦断面図である。
【図7】保護管の複数箇所に凹部を設けた本発明方法に
用いる光ファイバの断面図および平面図である。
【図8】図7記載の光ファイバの長手方向断面図を示す
もので、(A)は漏液前、(B)は漏液時の状態を示す
ものである。
【符号の説明】
1、11、31 保護管 2 吸水膨張材 3、13、33、53
光ファイバ 4、14、34 開口部 5 浸水検知用光ファイバ 6
BOTDA装置 7 光源 8 フィルタ 9 受光部 12 吸油膨張材 15 漏油検知用光ファイバ 16 波状板 17 導体 18
油浸絶縁層 19 遮蔽層 20 防蝕層 32、52 吸液膨張材 35 凹
部 50 金属テープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記から選択された漏油検知用光ファイ
    バを、電力ケーブルの油浸絶縁層外周の各被覆層内また
    はこれらの間に収納し、光ファイバに光パルスを送出し
    て、光パルスとブリルアン散乱光の周波数のずれを測定
    し、光ファイバの歪み分布から絶縁油の漏れを検知する
    ことを特徴とする電力ケーブルの漏油検知方法。 液体浸入部を有する保護管に、光ファイバと吸油膨張
    材が内蔵され、前記保護管は、少なくともその内面が連
    続的な凹凸で構成された漏油検知用光ファイバ。 複数の液体浸入部を有する保護管に、光ファイバ、吸
    油膨張材及び連続的な凹凸部を有する長尺体を内蔵して
    なる漏油検知用光ファイバ。 複数の液体浸入部を有する保護管に、光ファイバ及び
    吸油膨張材を内蔵した漏油検知用光ファイバであって、
    前記保護管の複数箇所に、保護管全周におよぶ凹部を具
    え、これら各凹部の曲率半径rが一定である漏油検知用
    光ファイバ。
  2. 【請求項2】 下記から選択された浸水検知用光ファイ
    バを電力ケーブルの各被覆層内またはこれらの間に収納
    し、光ファイバに光パルスを送出して、光パルスとブリ
    ルアン散乱光の周波数のずれを測定し、光ファイバの歪
    み分布から電力ケーブル内への水分の浸入を検知するこ
    とを特徴とする電力ケーブルの浸水検知方法。 液体浸入部を有する保護管に、光ファイバと吸水膨張
    材が内蔵され、前記保護管は、少なくともその内面が連
    続的な凹凸で構成された浸水検知用光ファイバ。 複数の液体浸入部を有する保護管に、光ファイバ、吸
    水膨張材及び連続的な凹凸部を有する長尺体を内蔵して
    なる浸水検知用光ファイバ。 複数の液体浸入部を有する保護管に、光ファイバ及び
    吸水膨張材を内蔵した浸水検知用光ファイバであって、
    前記保護管の複数箇所に、保護管全周におよぶ凹部を具
    え、これら各凹部の曲率半径rが一定である浸水検知用
    光ファイバ。
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