JPH07119852A - スライド弁 - Google Patents

スライド弁

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JPH07119852A
JPH07119852A JP26722693A JP26722693A JPH07119852A JP H07119852 A JPH07119852 A JP H07119852A JP 26722693 A JP26722693 A JP 26722693A JP 26722693 A JP26722693 A JP 26722693A JP H07119852 A JPH07119852 A JP H07119852A
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spool
exhaust
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Saburo Hashimoto
三郎 橋本
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昌志 水谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライド弁に関し、弁の切り替え速度の高速
化および小型化を図ることを目的とする。 【構成】 弁座3の側縁部に弁室2に連通する入口ポー
ト6が開口され、上記弁座3の中央部に両出口ポート7
A・7Bと両排気ポート8A・8Bとが摺動方向に並べ
て開口され、摺動方向に分割された2つの弁体8A・8
Bの間に両出口ポート7A・7Bを択一的に弁室2に連
通させる入口側通路9が形成されるとともに、各弁体5
A・5Bに弁室2から遮断された出口ポート7A・7B
を対応する排気ポート8A・8Bに連通させる排気側通
路10A・10Bが形成される構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スライド弁に関し、特
に切り替え速度を高められるとともに、小型化を図れる
ようにしたスライド弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】負荷の切り替えを目的とするスライド弁
は、例えば図9の縦断側面図に示すように、弁箱101 に
形成した弁室102 の下面を覆う弁座103 と、弁室102 内
に進退可能に挿通されるスプール104 と、このスプール
104 に駆動されて弁座103 の上面に沿って摺動する弁体
105 とを備えている。
【0003】上記弁座103 は上面に開口させた入口ポー
ト106 、この入口ポート106 に択一的に接続される2つ
の負荷接続用の出口ポート 107A・ 107Bおよび各出口
ポート 107A・ 107Bに対応する2つの排気ポート 108
A・ 108Bを有している。また、上記弁体105 の下面に
は、それぞれ出口ポート 107A・ 107Bを入口ポート10
6 と対応する排気ポート 108A・ 108Bとに切り替え接
続する2つの通路109A・ 109Bが弁体105 の摺動方向
(以下、単に摺動方向という)に並べて凹設されてい
る。
【0004】そして、図10ないし図12の各模式図に示す
ように、上記弁体105をスプール104で駆動して摺動させ
て、弁体105 の両通路 109A・ 109Bの間の中央部下面
110を弁座103 の入口ポート106の摺動方向のいずれか一
側のすべり面111 の部分111A・ 111Bに重ねることよ
り、その一方の出口ポート 107B(または 107A)を入
口ポート106 から遮断するとともに、通路 109B(また
は 109A)を介して対応する排気ポート 108B(または
108A)に連通させ、他方の出口ポート 107A(または
107B)を通路 109A(または 109B)を介して入口ポ
ート106 に連通させるようにしている。
【0005】弁体105 により入口ポート106 に連通され
ている方の出口ポート 107A(または 107B)に対応す
る排気ポート 108A(または 108B)は弁体105 の摺動
方向の両端部で対応する出口ポート 107A(107B)およ
び入口ポート106 から遮断するようにしている。なお、
スプール104 の駆動方式としては、手動、電動、空気圧
駆動、油圧駆動など種々の方式が採用されている。ま
た、特に高速での弁の切り替えが要求される場合には、
上記弁座107 および弁体108 は耐摩性に優れたセラミッ
クスで構成されることが多い。
【0006】この従来のスライド弁において、各出口ポ
ート 107A・ 107Bおよびこれに接続される各負荷回路
の圧力管理を厳格にする場合には、例えば図11に示すよ
うに、弁切り替えの過渡期に、上記中央部下面110 が入
口ポート106 を覆って、両出口ポート 107A・ 107Bが
同時に入口ポート106 から遮断されるとともに、両出口
ポート 107A・ 107Bがそれぞれ対応する排気ポート 1
08A・ 108Bからも遮断されるようにしている。
【0007】上記各ポートの間には、弁体105 と弁座10
3 との間のシール性を確保するため、摺動方向に一定の
長さa以上の長さが必要とされる。また、上記各ポート
の流路断面積は要求される圧縮空気などの作動流体の流
量と各ポートの摺動方向に直角の方向(以下、幅方向と
いう)の寸法とによって決定され、各ポートの幅方向の
寸法は例えばISOなどの標準によって与えられた電磁
弁の幅方向の寸法に対応して一定以下に制限される。
【0008】上記弁体105 の摺動方向の長さは、中央部
下面110 の摺動方向の長さと、その両側の通路 109A・
109Bの摺動方向の長さと、弁体105 のストロークの2
倍の長さと、両排気ポート 108A・ 108Bの両外側に必
要とされるシール面 111A・111Bの摺動方向の長さと
の合計長さに設定される。今、所定の流量を得るために
各ポートが必要とする摺動方向の長さをbとすると、中
央部下面110 の長さは入口ポート106 の摺動方向の長さ
bに設定され、弁座105 のストロークは入口ポート106
の摺動方向の長さbに中央部下面110 の長さbを加えた
長さ2b以上に設定される。
【0009】また、上記各通路 109A・ 109Bの摺動方
向の長さは、各出口ポート 107A・107Bと対応する排
気ポート 108A・ 108Bとの間に置かれる間隔aと各出
口ポート 107A・ 107Bの摺動方向の長さbと対応する
排気ポート 108A・ 108Bの摺動方向の長さbとを加え
た長さ(a+2b)以上に設定する必要がある。したが
って、弁体105 の摺動方向の長さは、中央部下面110 の
摺動方向の長さbと、その両側の各通路 109A・ 109B
の摺動方向の長さ(a+2b)の2倍の長さと、弁体10
5 のストローク2bの2倍の長さと、各通路 109A・ 1
09Bの外側に必要とされるシール面 111A・ 111Bの摺
動方向の長さaの2倍の長さとの合計長さ(4a+9
b)以上に設定され、弁座103 の摺動方向の長さはこれ
より弁座105 のストローク2bを加えた長さ(4a+11
b)以上に設定されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このため、大流量を要
求されるスライド弁においては、ISO等の標準を遵守
しながら要求流量を得るために各ポートの摺動方向の長
さbを大きくしてスライド弁を摺動方向に大型化するこ
とを甘受するか、大型化を避けるために流量不足となる
ことを甘受するか、ISOなどの標準を無視するかのい
ずれかを選択せざるを得ないという難点がある。
【0011】これらのうち、ISOなどの標準を無視す
ることは製品の一般性を損なうことになるので、きわめ
て限られたケースでのみ許されることであり、また、流
量不足を甘受することは負荷が制限されることになるの
で好ましくない。結局、通常の生産においては大型化す
ることを甘受することが多くなる。しかし、弁座103 お
よび弁体105 の摺動方向の長さが大きくなると、弁体10
5が弁座103 に摺接する面積(以下、摺接面積という)
が大きくなり、弁座105 の摺動抵抗が大きくなるので、
弁の切り替え速度が遅くなる上、スプール104 が弁体10
5 を摺動方向に駆動する力(以下、推力という)を大き
くする必要があり、このためにスプール104 を大径にし
なければならず、スライド弁が一層大型になるという問
題が生じる。
【0012】本発明者は、種々の研究と実験とを重ねる
うちに、スプール104 から弁体105を摺動方向に駆動す
る力が加わる時に、弁体105 を反対側の端面と弁座103
の上面との交点を支点として弁体105 を弁座103 の上面
から離そうとする力(以下、こじ開け力という)が作用
し、このこじ開け力により弁体105の一端部が弁座103の
上面から持ち上げられると、急速に弁体105 の摺動抵抗
が減少して、弁の切り替え速度が高められること、ま
た、このこじ開け力が大きいほど弁の切り替え速度が高
められることが分かった。
【0013】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものであり、切り替え速度を高められるとともに、小
型化を図れるようにしたスライド弁を提供することを目
的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、弁箱に形成し
た弁室の下面を覆う弁座と、弁室内に進退可能に挿通さ
れるスプールと、このスプールに駆動されて弁座の上面
に沿って摺動する弁体とを備え、上記弁座は上面に開口
させた入口ポートと、入口ポートに択一的に接続される
2つの負荷接続用の出口ポートと、各出口ポートに対応
する2つの排気ポートとを有し、上記弁体の摺動によ
り、2つの出口ポートのうちの1つが択一的に入口ポー
トに接続されると共に、他の1つの出口ポートが対応す
る排気ポートに接続されるスライド弁において、上記の
目的を達成するため、次のような手段を講じている。
【0015】すなわち、本発明は、上記弁座の上面の側
縁部に入口ポートが開口され、上記弁座の上面の中央部
に両出口ポートが摺動方向に並べて開口され、上記弁座
の上面の両出口ポートの摺動方向の両外側にそれぞれ対
応する排気ポートが開口され、上記弁体がその摺動方向
に分割された2つの弁体からなり、両弁体の間に両出口
ポートを択一的に弁室に連通させる入口側通路が形成さ
れるとともに、各弁体に弁室から遮断された出口ポート
を排気ポートに連通させる排気側通路が形成されること
を特徴とするものである。
【0016】
【作用】本発明においては、入口ポートは弁座の幅方向
の両側の側縁部に開口させてもよく、また、片側の側縁
部のみに開口させてもよいが、この入口ポートから弁室
に流入した作動流体は2つの弁体の間に形成された入口
側通路からいずれか一方の出口ポートに流入し、入口側
通路から遮断された出口ポートの作動流体は弁体に形成
した排気側通路により対応する排気ポートに流出するこ
とになる。
【0017】ここで、上記弁座の上面の幅方向の中央部
には両出口ポートと両排気ポートとの4つのポートが摺
動方向に並べて開口されることになり、これらの4つの
ポートに加えて入口ポートが摺動方向に並べて開口され
ている従来例に比べると弁座および弁体の摺動方向の長
さが短くなるので、スライド弁全体を摺動方向に短くす
ることができるとともに、弁体の摺接面積が小さくなっ
て弁体の摺動抵抗が小さくなり、弁の切り替え速度を高
めることができる。
【0018】また、弁体の摺動抵抗が小さくなるので、
弱い推力で弁体を駆動できることになり、スプールを小
径にしてスライド弁全体を摺動方向に直角の方向にも小
型にすることができる。上記こじ開け力は、弁体にスプ
ールから推力が作用する時に、推力が加えられる端面の
反対側の端面と弁座の上面との交点を支点として、推力
が加えられる力点と支点とを結ぶ直線に対して直角方向
に生じる上記推力の分力であると考えられる。したがっ
て、上記直線と弁座の上面との挟角をθとし、力点に加
えられる力をFとすれば、こじ開け力はF×sin θとな
る。
【0019】本発明においては、弁体がその摺動方向に
2分割された2つの弁体で構成されるので、弁体が一体
に形成されている従来例よりも各弁体の摺動方向の長さ
が短く、したがって、支点が力点に近くなってθが大き
くなり、同じ大きさの推力Fに対するこじ開け力が大き
くなる。これにより、従来品よりも各弁体の力点側の端
部が弁座の上面から浮き上がり易くなり、弁体に推力が
作用し始めてから短時間で弁体の一端が弁座の上面から
浮き上がって各弁体の摺動抵抗が急激に減少するので、
弁の切り替え速度を高めることができる。
【0020】別の見方をすれば、従来よりも小さい推力
で各弁体の一端を弁座の上面から浮き上がらせることが
できるので、スプールを小径にしてスライド弁を摺動方
向に直角の方向に一層小型にすることができる。本発明
において、特に、上記各弁体とスプールとの間に封止部
材により弁室から区画される減圧室が形成され、この減
圧室がベント孔により排気側通路に連通される場合に
は、弁室内の作動流体が弁体を弁座に押圧する圧力が作
用する弁体の受圧面積が狭められ、弁体を弁座に押圧す
る圧力が小さくなって弁体の摺動抵抗が軽減されるの
で、従来よりも小さい推力で弁体の移動速度を一層高め
ることができ、スプールを小径にしてスライド弁を摺動
方向に直角の方向にさらに一層小型にすることができ
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係るスライド弁を
図面に基づいて具体的に説明するが、本発明は、この実
施例によって限定されるものではなく、この明細書およ
び添付された図面から明らかになる本発明の真に意図す
る範囲全体に広くおよぶものである。
【0022】図1の縦断側面図および図2の分解斜視図
に示す本発明の一実施例に係るスライド弁は、弁箱1に
形成した逆U字溝状の弁室2の下面を覆うセラミックス
製の弁座3と、弁室2内に進退可能に挿通されるスプー
ル4とこのスプール4に駆動されて弁座3の上面に沿っ
て摺動する2つのセラミックス製の弁体5A・5Bとを
備える。
【0023】また、弁座3および弁箱1の下面がインタ
ーフェースを兼ねる弁座押さえ12によって覆われ、さら
に、弁箱1の下面には配管取付台13が固定される。上記
弁座3の上面14には、その幅方向の両側縁部にそれぞれ
入口ポート6・6が開口させてあり、弁座3の上面14の
中央部に2つの出口ポート7A・7Bが摺動方向に並べ
て開口させてある。また、弁座3の上面14の幅方向中央
部に各出口ポート7A・7Bの摺動方向両外側に各出口
ポート7A・7Bに対応する各排気ポート8A・8Bが
開口させてある。
【0024】上記スプール4は、その軸心方向、すなわ
ち、摺動方向の中央部と両端部とに大径部を有し、これ
らの大径部の間の小径部4A・4Bの下側に各弁体5A
・5Bが配置され、両弁体5A・5Bの間に弁室2を択
一的に両出口ポート7A・7bのに接続する入口側通路
9が形成される。この入口側通路9の摺動方向の長さ
は、図3ないし図5の各模式図に示すように、所要の流
量を確保するために必要とされる各出口ポート7A・7
Bおよび排気ポート8A・8Bの摺動方向の長さbと同
じ長さに設定される。
【0025】また、図4に示すように、上記弁座3の両
出口ポート7A・7Bの間に置かれる間隔は、過渡期に
おいて両出口ポート7A・7Bが同時に入口側通路9か
ら遮断されるようにするために、入口側通路9の溝幅、
すなわち、各出口ポート7A・7Bの摺動方向の長さb
と同じ長さに設定される。各弁体5A・5Bの下面には
弁体5A・5Bによって入口側通路9から遮断された出
口ポート7A・7Bを対応する排気ポート8A・8Bに
接続する排気側通路10A・10Bが凹設される。
【0026】各排気側通路10A・10Bの摺動方向の長さ
は、後述するように、各出口ポート7A・7Bと対応す
る排気ポート8A・8Bとの間に置かれる間隔aと、出
口ポート7A・7Bの摺動方向の長さbと、排気ポート
8A・8Bの摺動方向の長さbとを加えた長さ(a+2
b)以上の長さが必要とされる。この実施例では、出口
ポート7A・7Bの間に置かれる間隔がbに設定されて
いるので、各排気側通路10A・10Bの摺動方向の長さ
は、この長さ(a+2b)に両出口ポート7A・7Bの
間に置かれる間隔bを加えた長さ(a+3b)から、入
口側通路9と排気側通路10A・10Bとの間のシール性を
確保するために必要なシール面15A・15Bの摺動方向の
長さaを差し引いた長さ3bに設定される。
【0027】さらに、各弁体5A・5Bの排気側通路10
A・10Bの摺動方向両側には入口側通路9または弁室2
と排気側通路10A・10Bとの間のシール性を確保するた
めに必要な各シール面16A・16Bが設けられるので、各
弁体5A・5Bの摺動方向の長さはそれぞれ(2a+3
b)に設定される。上記各弁体5A・5Bのストローク
は、図3ないし図5に示すように、入口側通路9が両出
口ポート7A・7Bと選択的に上下に重なり合うように
してあればよいので、両出口ポート7A・7Bの間に置
かれる間隔bと2つの出口ポート7A・7Bの摺動方向
の長さ2×bから入口側通路9の摺動方向の長さbを差
し引いた長さ2bに設定される。
【0028】したがって、弁座3の摺動方向の長さは、
2つの弁体5A・5Bの摺動方向の長さ2×(2a+3
b)と、両弁体5A・5Bの間に置かれる間隔bと、両
弁体5A・5Bのストローク2bを加えた長さ(4a+
9b)となり、従来例の弁座103 の長さ(4a+11b)
に比べて長さ2bも短くして、スライド弁を摺動方向に
小型にできる。
【0029】また、弁体5A・5Bの摺動方向の合計長
さ2×(2a+3b)が従来の一体の弁体105 の摺動方
向の長さ(4a+9b)に比べて短くなり、弁体5A・
5Bの摺動抵抗が小さくなるので、弁体5A・5Bの摺
動抵抗が小さくなり、小さな推力で弁の切り替え速度を
高めることができる。さらに、スプール4の推力を小さ
くできるので、スプール4を小径にしてスライド弁を摺
動方向に直交する方向に小型にできる。
【0030】ところで、例えば図6に示すように、スプ
ール4から弁体5A(5B)・105に推力Fが作用する
時に、この推力Fが加えられる力点の反対側の弁体5A
(5B)・105 の端面と弁座3の上面14との交点P1・
P2を支点にして、弁体5A(5B)・105 を弁座3の
上面14から持ち上げようとする力、すなわち、こじ開け
力F1・F2が生じる。
【0031】このこじ開け力F1(またはF2)は、力
点と支点とを結ぶ直線が弁座3の上面14となす角をθ1
(またはθ2)とすると、摺動方向に作用する力F1
(またはF2)とsin θ1(またはsin θ2)とを乗じ
た値になるので、力点と支点P1(またはP2)との間
隔が短い程大きくなる。したがって、弁体5A・5Bが
2分割されている本例では、力点と支点P1の距離が弁
体105 を一体に形成した従来例の力点と支点P2の距離
よりも短く、弁体105 が一体の従来例に比べて大きなこ
じ開け力F1が生じ、一層高速で弁の切り替えができる
ようになる。
【0032】しかも、各弁体5A・5Bの摺動方向の長
さ(2a+3b)は、従来の一体の弁体105 の摺動方向
の長さ(4a+9b)の半分の長さよりも小さいので、
従来よりも小さい推力で従来の同等以上のこじ開け力を
得ることができる。したがって、推力を従来よりも小さ
くしてスプール4を一層小径にすることができ、これに
より、スライド弁を摺動方向に直交する方向に一層小型
にできる。
【0033】次に、図7の断面図に示すように、上記ス
プール4の小径部4A・4Bは下面が平面のほぼ半円筒
形に形成され、各弁体5A・5Bの上面には、このスプ
ール4の小径部4A・4Bに対応する平面状の底面を有
するU字溝17A・17Bが形成される。各U字溝17A・17
B内には、例えばゴムなどの弾性材料からなるガスケッ
ト18A・18Bと、高圧の作動流体を流通させる時にガス
ケット18A・18Bのはみ出しを防止するためのガスケッ
ト押さえ19A・19Bが上下に重ねて挿入され、ガスケッ
ト18A・18Bをスプール4の小径部の下面に圧着させる
ことにより、図1に示すように、スプール4と各弁体5
A・5Bとの間に密封された減圧室20A・20Bが形成さ
れる。また、各減圧室20A・20Bは各弁体5A・5Bに
形成されたベント孔21A・21Bによって排気側通路10A
・10Bに連通される。
【0034】これにより、各弁体5A・5Bに弁室2の
内圧が作用する受圧面積が各減圧室20A・20Bの弁座3
への投影面積分だけ減少し、各弁体5A・5Bが弁座3
を押圧する圧力が減少するので、各弁体5A・5Bの摺
動抵抗が小さくなり、弁の切り替え速度がさらに一層高
速になる。しかも、弁室2の内圧が低い場合でも、ガス
ケット18A・18Bの弾性復元力によって弁体5A・5B
が弁座3の上面14に押圧され、弁体5A・5Bと弁座3
との間のシール性が確保されるので、高圧用にも低圧用
にも使用できるようになり、弁の汎用性を高めることが
できる。
【0035】なお、上記弁座押さえ12内には、配管取付
台13の上面に開口する1つの入口ポート22、2つの出口
ポート23A・23Bおよび2つの排気ポート24A・24Bに
対応して、入口通路25、出口通路26A・26Bおよび排気
通路27A・27Bが通設される。この入口通路25は弁押さ
え12内で前後に分岐させ、弁押さえ12の上面では2つの
幅方向の両端部に達する幅方向に長い長孔状に開口させ
てあり、これにより、配管取付台13の入口ポート22が入
口通路25を介して上記弁座3の両側縁部に形成された2
つの入口ポート6・6に連通するようにしている。
【0036】また、このスライド弁は手動操作により切
り替えるように構成することも可能であるが、この実施
例では、上記弁室11の両側にシリンダ室28A・28Bが形
成され、各シリンダ室28A・28Bに挿入されたピストン
29A・29Bの両外側に形成される受圧室30A・30Bにパ
イロット電磁弁31A・31Bを介して圧縮空気を給排して
スプール4を駆動するようにしている。
【0037】この場合、上記のように、スプール4の推
力を小さくできるので、これらシリンダ室28A・28Bお
よびピストン29A・29Bも小径にすることができ、これ
らの操作装置を含めたスライド弁全体を小型にすること
ができる。図8の斜視図に示す本発明の他の実施例で
は、スプール32の各小径部32A・32Bに下から凹入する
丸孔からなる案内孔33A・33Bが形成され、各案内孔33
A・33Bに各弁体34A・34Bの上面に連設された案内軸
35A・35Bが挿入される。
【0038】また、各案内孔33A・33Bの上端面と案内
軸35A・35Bの上端面との間に例えばOリングからなる
封止部材36A・36Bを挟入することにより、スプール32
と各弁体34A・34Bとの間に封止部材36A・36bにより
密封された減圧室が形成される。さらに、各弁体34A・
34Bおよび各案内軸35A・35Bを貫通するベント孔37A
・37Bにより各減圧室が各弁体34A・34Bの下面から凹
入させた排気側通路38A・38Bに連通される。
【0039】この実施例のその他の構成、作用ないし効
果は上記の一実施例と同様であるので、重複を避けるた
めこれらの詳細な説明は省略することにする。
【0040】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、弁座
の上面の側縁部に入口ポートが開口され、上記弁座の上
面の中央部に両出口ポートが摺動方向に並べて開口さ
れ、上記弁座の上面の両出口ポートの摺動方向の両外側
にそれぞれ対応する排気ポートが開口され、上記弁体が
その摺動方向に分割された2つの弁体からなり、両弁体
の間に両出口ポートを択一的に弁室に連通させる入口側
通路が形成されるとともに、各弁体に弁室から遮断され
た出口ポートを排気ポートに連通させる排気側通路が形
成されるので、5つのポートが摺動方向に並べて開口さ
れている従来例に比べて、弁体および弁座の摺動方向の
長さを短くすることができ、スライド弁全体を摺動方向
に小型にすることができる。
【0041】また、弁体の摺動方向の長さを短くできる
ので、弁体の摺動抵抗が小さくなり、弁の切り替え速度
を高めることができる。また、弁体の摺動抵抗が小さく
なるので、スプールの推力を小さくすることができ、ス
プールを小径にしてスライド弁全体を摺動方向に直角の
方向にも小型にすることができる。
【0042】また、本発明は、弁体を摺動方向に2分割
して形成しているので、各弁体に作用する推力に対して
こじ開け力が大きくなり、短時間内に弁体の摺動抵抗を
急速に減少させることができ、弁の切り替え速度を一層
高めることができる。また、推力に対するこじ開け力が
大きくなることから、推力を小さくすることができ、ス
プールを一層小径にしてスライド弁全体を摺動方向に直
角の方向にも一層小型にすることができる。
【0043】さらに、本発明において、特に、上記各弁
体とスプールとの間に封止部材により弁室から区画され
る減圧室が形成され、この減圧室がベント孔により排気
側通路に連通される場合には、弁室内の作動流体の圧力
を受ける弁体の受圧面積が減圧室の弁座への投影面積分
だけ減少し、弁体を弁座に押圧する力が減少する。これ
により、弁体の摺動抵抗がまた一層小さくなるので、弁
体の切り替え速度をまた一層高められるとともに、スプ
ールを小径にしてスライド弁全体をまた一層小型にでき
るという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の縦断側面図である。
【図2】本発明の一実施例の要部の分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の弁座および弁体のA接続時
の模式図である。
【図4】本発明の一実施例の弁座および弁体の過渡期の
模式図である。
【図5】本発明の一実施例の弁座および弁体のB接続時
の模式図である。
【図6】本発明と従来例のこじ開け力を比較して示す模
式図である。
【図7】本発明の一実施例のスプールおよび弁体の断面
図である。
【図8】本発明の他の実施例の要部の分解斜視図であ
る。
【図9】従来例の縦断側面図である。
【図10】従来例の弁座および弁体のB接続時の模式図で
ある。
【図11】従来例の弁座および弁体の過渡期の模式図であ
る。
【図12】従来例の弁座および弁体のA接続時の模式図で
ある。
【符合の説明】
1…弁箱 2…弁室 3…弁座 4…スプール 5A・5B…弁体 6…入口ポート 7A・7B…出口ポート 8A・8B…排気ポート 9…入口側通路 10A・10B…排気側通路 14…上面 18A・18B…ガスケット 20A・20B…減圧室 21A・21B…ベント孔 32…スプール 34A・34B…弁体 36A・36B…封止部材 37A・37B…ベント孔 38A・38B…排気側通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁箱に形成した弁室の下面を覆う弁座
    と、弁室内に進退可能に挿通されるスプールと、このス
    プールに駆動されて弁座の上面に沿って摺動する弁体と
    を備え、上記弁座は上面に開口させた入口ポートと、入
    口ポートに択一的に接続される2つの負荷接続用の出口
    ポートと、各出口ポートに対応する2つの排気ポートと
    を有し、上記弁体の摺動により、2つの出口ポートのう
    ちの1つが択一的に入口ポートに接続されると共に、他
    の1つの出口ポートが対応する排気ポートに接続される
    スライド弁において、上記弁座の上面の側縁部に入口ポ
    ートが開口され、上記弁座の上面の中央部に両出口ポー
    トが摺動方向に並べて開口され、上記弁座の上面の両出
    口ポートの摺動方向の両外側にそれぞれ対応する排気ポ
    ートが開口され、上記弁体がその摺動方向に分割された
    2つの弁体からなり、両弁体の間に両出口ポートを択一
    的に弁室に連通させる入口側通路が形成されるととも
    に、各弁体に弁室から遮断された出口ポートを排気ポー
    トに連通させる排気側通路が形成されることを特徴とす
    るスライド弁。
  2. 【請求項2】 上記各弁体とスプールとの間に封止部材
    により弁室から区画される減圧室が形成され、この減圧
    室がベント孔により排気側通路に連通されることを特徴
    とする請求項1に記載のスライド弁。
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