JPH07119745B2 - セメント混合固化体中のセメント量分布の測定装置 - Google Patents
セメント混合固化体中のセメント量分布の測定装置Info
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- JPH07119745B2 JPH07119745B2 JP1094571A JP9457189A JPH07119745B2 JP H07119745 B2 JPH07119745 B2 JP H07119745B2 JP 1094571 A JP1094571 A JP 1094571A JP 9457189 A JP9457189 A JP 9457189A JP H07119745 B2 JPH07119745 B2 JP H07119745B2
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- Japan
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- measuring
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、セメントを用いて得られるセメント混合固化
体中のセメント量分布を測定する装置に関するものであ
る。
体中のセメント量分布を測定する装置に関するものであ
る。
(従来の技術) セメント混合物は、建築、土木等さまざまな分野で利用
されており、強度確認等のために混合物中、あるいはセ
メント固化体中のセメント量を測定する必要が生じる。
従来、セメント混合物中のセメント量を測定する方法と
して、セメント混合物を絶乾状態にして水分量を測定し
て後、粉砕して塩酸に溶解させ、酸化カルシウム、及び
シリカ、ないしは不溶残分を化学分析により、定量し、
その値からセメント量を推定する方法が取られてきた。
それゆえ、セメント固化体中のセメント量の分布は、各
領域から採取した資料を前記方法を用いて化学分析によ
り求められていた。
されており、強度確認等のために混合物中、あるいはセ
メント固化体中のセメント量を測定する必要が生じる。
従来、セメント混合物中のセメント量を測定する方法と
して、セメント混合物を絶乾状態にして水分量を測定し
て後、粉砕して塩酸に溶解させ、酸化カルシウム、及び
シリカ、ないしは不溶残分を化学分析により、定量し、
その値からセメント量を推定する方法が取られてきた。
それゆえ、セメント固化体中のセメント量の分布は、各
領域から採取した資料を前記方法を用いて化学分析によ
り求められていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、この方法では、試験に長時間を要する他、化学
分析室に資料を持ち込む必要があり現場検査時のその場
測定には適していない。また、骨材ないし土中に塩酸に
より溶解する成分を含む場合は精度の面でも問題があ
る。
分析室に資料を持ち込む必要があり現場検査時のその場
測定には適していない。また、骨材ないし土中に塩酸に
より溶解する成分を含む場合は精度の面でも問題があ
る。
本発明の目的は、セメント固化体中のセメント量分布の
測定により品質管理を容易にするため、短時間で簡便に
セメント固化体中のセメント量の分布を測定できるよう
にすることにある。
測定により品質管理を容易にするため、短時間で簡便に
セメント固化体中のセメント量の分布を測定できるよう
にすることにある。
(問題を解決するための手段) 本発明は、セメント混合固化体中のセメント量を検出す
る測定装置において、強磁性体をセメントに対してあら
かじめ一定の割合で混合したセメントを含むセメント混
合固体化が挿入可能な中空のソレノイドと、前記ソレノ
イド内に挿入された前記セメント混合固化体を保持する
ための手段と、該ソレノイドのインダクタンスを測定す
る装置と、該ソレノイドを移動するための装置とを備え
ていることを特徴とするセメント混合固化体中のセメン
ト量分布の測定装置である。
る測定装置において、強磁性体をセメントに対してあら
かじめ一定の割合で混合したセメントを含むセメント混
合固体化が挿入可能な中空のソレノイドと、前記ソレノ
イド内に挿入された前記セメント混合固化体を保持する
ための手段と、該ソレノイドのインダクタンスを測定す
る装置と、該ソレノイドを移動するための装置とを備え
ていることを特徴とするセメント混合固化体中のセメン
ト量分布の測定装置である。
(作用) インピーダンスZ0の中空コイル中に磁性体をいれると、
コイルのインピーダンスは磁性体の透磁率により変化す
る。空心コイルのインピーダンスZ0はjを純虚数、L0を
インダクタンス、R0を抵抗として Z0=R0+jωL0 (1) で与えられる。透磁率μ*の磁性体をコイル中にいれる
とコイルのインピーダンスは、S0をコイルの断面積、S1
を磁性体の断面積として、 Z1=R0+ωL0(S1/S0)μ″ +jωL0{(S0−S1)+μ′S1}/S0 (2) で与えられる。ここでμ′を透磁率μ*の実数部、μ″
を虚数部として、μ*=μ′−jμ″である。また磁性
体を入れたときのコイルのインピーダンスは、インダク
タンスをL1、抵抗をR1として、 Z1=R1+jωL1 (3) ゆえに、 R1=R0+jωL0(S1/S0)μ″ L1=L0{(S0−S1)+μ′S1}/S0 となり、透磁率の実数部、虚数部はそれぞれ μ′=(S0−S1)(L1/L0−1)+1 μ″=(S0−S1)(R1−R0)/ωL0 となる。これより、中空、及び磁性体を入れたときのコ
イルのインダクタンス、及び抵抗を測定すれば、コイル
に入れた磁性体の透磁率が測定できる。このとき、強磁
性体として高周波まで磁気損失の無いものを用いれば、
測定周波数では、μ″が0でμ′のみとなり、コイルの
インダクタンス変化のみの測定により透磁率を測定でき
る。
コイルのインピーダンスは磁性体の透磁率により変化す
る。空心コイルのインピーダンスZ0はjを純虚数、L0を
インダクタンス、R0を抵抗として Z0=R0+jωL0 (1) で与えられる。透磁率μ*の磁性体をコイル中にいれる
とコイルのインピーダンスは、S0をコイルの断面積、S1
を磁性体の断面積として、 Z1=R0+ωL0(S1/S0)μ″ +jωL0{(S0−S1)+μ′S1}/S0 (2) で与えられる。ここでμ′を透磁率μ*の実数部、μ″
を虚数部として、μ*=μ′−jμ″である。また磁性
体を入れたときのコイルのインピーダンスは、インダク
タンスをL1、抵抗をR1として、 Z1=R1+jωL1 (3) ゆえに、 R1=R0+jωL0(S1/S0)μ″ L1=L0{(S0−S1)+μ′S1}/S0 となり、透磁率の実数部、虚数部はそれぞれ μ′=(S0−S1)(L1/L0−1)+1 μ″=(S0−S1)(R1−R0)/ωL0 となる。これより、中空、及び磁性体を入れたときのコ
イルのインダクタンス、及び抵抗を測定すれば、コイル
に入れた磁性体の透磁率が測定できる。このとき、強磁
性体として高周波まで磁気損失の無いものを用いれば、
測定周波数では、μ″が0でμ′のみとなり、コイルの
インダクタンス変化のみの測定により透磁率を測定でき
る。
さらに、非磁性体中に強磁性粒子を分散させた混合物の
透磁率は、分散した強磁性体の量に比例する。そこで、
セメントに対してそれと同一挙動をし得る強磁性体を配
合し、これら2つの配合比を一定にしておいて、区別し
たい他の非磁性体との混合状態で、混合物の透磁率を、
コイルのインダクタンス変化から測定することによりセ
メント混合物中のセメント量を計測することができる。
透磁率は、分散した強磁性体の量に比例する。そこで、
セメントに対してそれと同一挙動をし得る強磁性体を配
合し、これら2つの配合比を一定にしておいて、区別し
たい他の非磁性体との混合状態で、混合物の透磁率を、
コイルのインダクタンス変化から測定することによりセ
メント混合物中のセメント量を計測することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。第一図は、本発明の一実施例を示す図である。比重
5.0、磁化86emu/gのフェライトを5wt%含有するフェラ
イトとセメントの混合物500kgと、砂500kg、及び水1m3
を混合し、1m×1m×1mの容器に注入して固形化し、直方
体の供試体を作製した。この供試体より直径5cmのセメ
ント混合固化体を穿孔した。この供試体を本装置に挿入
し、保持部8で支える。内径5.5cm、長さ20cmのソレノ
イド2は、プーリ3、ベルト4、及びモータ5からなる
移動部により供試体に外接して移動でき、供試体各部で
インダクタンスをインピーダンスアナライザ6により測
定する。ソレノイドは、ベアリング9により外筒10内を
なめらかに移動できる。測定したインダクタンスは、パ
ーソナルコンピュータ7にあらかじめ記憶させておいた
空心のインダクタンスを基に透磁率に変換され、さらに
記憶されている検量線によりセメント量を算出する。
る。第一図は、本発明の一実施例を示す図である。比重
5.0、磁化86emu/gのフェライトを5wt%含有するフェラ
イトとセメントの混合物500kgと、砂500kg、及び水1m3
を混合し、1m×1m×1mの容器に注入して固形化し、直方
体の供試体を作製した。この供試体より直径5cmのセメ
ント混合固化体を穿孔した。この供試体を本装置に挿入
し、保持部8で支える。内径5.5cm、長さ20cmのソレノ
イド2は、プーリ3、ベルト4、及びモータ5からなる
移動部により供試体に外接して移動でき、供試体各部で
インダクタンスをインピーダンスアナライザ6により測
定する。ソレノイドは、ベアリング9により外筒10内を
なめらかに移動できる。測定したインダクタンスは、パ
ーソナルコンピュータ7にあらかじめ記憶させておいた
空心のインダクタンスを基に透磁率に変換され、さらに
記憶されている検量線によりセメント量を算出する。
第二図は、本装置により測定したインダクタンス変化量
とソレノイドを試料に外接させて移動させた時のソレノ
イド長の1/2の位置と、試料端部との距離の関係、及び
それより算出した単位体積当たりのセメント量の関係を
示したものである。このようにセメント混合固化体より
穿孔した試料をソレノイド内に通して試料の長手方向の
セメント量分布を測定することができる。それゆえ、セ
メント構造物の検査においてある領域からサンプリング
した試料のセメント量分布をもとに現場でセメント量の
検査を行なうことが可能となる。
とソレノイドを試料に外接させて移動させた時のソレノ
イド長の1/2の位置と、試料端部との距離の関係、及び
それより算出した単位体積当たりのセメント量の関係を
示したものである。このようにセメント混合固化体より
穿孔した試料をソレノイド内に通して試料の長手方向の
セメント量分布を測定することができる。それゆえ、セ
メント構造物の検査においてある領域からサンプリング
した試料のセメント量分布をもとに現場でセメント量の
検査を行なうことが可能となる。
第一表は、各位置で採取したセメント固化体を化学分析
して得られたカルシウム量より求めたセメント量と、本
発明の装置を用いた場合のセメント量、及びその誤差を
示したものである。このように10%以下の誤差で試料中
のセメント量を測定することが可能である。
して得られたカルシウム量より求めたセメント量と、本
発明の装置を用いた場合のセメント量、及びその誤差を
示したものである。このように10%以下の誤差で試料中
のセメント量を測定することが可能である。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、セメント構造物
の固化後のセメント量分布を現場で、採取した穿孔試料
よりその場で測定でき化学的な処理が不要なセメント量
分布測定装置を提供する事ができる。また、本発明の装
置は、セメントのみならず、強磁性粒子が同一挙動を示
す非磁性材料であれば、その量を検出することができ
る。
の固化後のセメント量分布を現場で、採取した穿孔試料
よりその場で測定でき化学的な処理が不要なセメント量
分布測定装置を提供する事ができる。また、本発明の装
置は、セメントのみならず、強磁性粒子が同一挙動を示
す非磁性材料であれば、その量を検出することができ
る。
第1図は、本発明の一実施例を示す構成図、第2図はソ
レノイドのインダクタンス、及びセメント量の分布を示
すグラフ、第一表は、セメント量の本発明、及び化学分
析による測定結果を示す。図において、 1……供試体、2……ソレノイド、3……プーリ、4…
…ベルト、5……モータ、6……インピーダンスアナラ
イザ、7……パーソナルコンピュータ、8……保持部、
9……ベアリング、10……外筒、である。
レノイドのインダクタンス、及びセメント量の分布を示
すグラフ、第一表は、セメント量の本発明、及び化学分
析による測定結果を示す。図において、 1……供試体、2……ソレノイド、3……プーリ、4…
…ベルト、5……モータ、6……インピーダンスアナラ
イザ、7……パーソナルコンピュータ、8……保持部、
9……ベアリング、10……外筒、である。
Claims (1)
- 【請求項1】セメント混合固化体中のセメント量を検出
する測定装置において、強磁性体をセメントに対してあ
らかじめ一定の割合で混合したセメントを含むセメント
混合固化体が挿入可能な中空のソレノイドと、前記ソレ
ノイド内に挿入された前記セメント混合固化体を保持す
るための手段と、該ソレノイドのインダクタンスを測定
する装置と、該ソレノイドを移動するための装置とを備
えていることを特徴とするセメント混合固化体中のセメ
ント量分布の測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1094571A JPH07119745B2 (ja) | 1989-04-13 | 1989-04-13 | セメント混合固化体中のセメント量分布の測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1094571A JPH07119745B2 (ja) | 1989-04-13 | 1989-04-13 | セメント混合固化体中のセメント量分布の測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02271249A JPH02271249A (ja) | 1990-11-06 |
JPH07119745B2 true JPH07119745B2 (ja) | 1995-12-20 |
Family
ID=14113991
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1094571A Expired - Fee Related JPH07119745B2 (ja) | 1989-04-13 | 1989-04-13 | セメント混合固化体中のセメント量分布の測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119745B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6755082B2 (ja) * | 2015-09-14 | 2020-09-16 | 東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社 | 探傷検査システムおよび検査コイル |
CN115128127B (zh) * | 2022-09-01 | 2022-11-22 | 珠江水利委员会珠江水利科学研究院 | 一种水利工程材料含水率检测方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0740017B2 (ja) * | 1988-03-02 | 1995-05-01 | 住友大阪セメント株式会社 | セメント混合物中のセメント量の測定方法 |
-
1989
- 1989-04-13 JP JP1094571A patent/JPH07119745B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02271249A (ja) | 1990-11-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |