JPH07119638A - 給油式圧縮機における油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法 - Google Patents
給油式圧縮機における油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法Info
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- JPH07119638A JPH07119638A JP26242893A JP26242893A JPH07119638A JP H07119638 A JPH07119638 A JP H07119638A JP 26242893 A JP26242893 A JP 26242893A JP 26242893 A JP26242893 A JP 26242893A JP H07119638 A JPH07119638 A JP H07119638A
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Compressor (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 給油式圧縮機の後段に設けられた油分分離装
置において、比較的高濃度領域での油分濃度を精度良く
測定することができ、また、これによって装置の異常を
早期に検知することができる構成を備えた油分分離装置
及び吐出ガス中の油分測定方法を提供する。 【構成】 油分分離フィルター１０の底部に小径の油溜
部１４を連設し、油溜部１４に溜まる油の液面高さを高
低一対のレベルセンサー１５で検出し、該両レベルセン
サー１５の信号により油排出用の電磁弁１６を開閉させ
て油溜部１４内の油を排出するとともに、該電磁弁１６
の閉弁から開弁までの所要時間，前記レベルセンサー１
５の高位置（Ｈ）と低位置（Ｌ）との間隔，油溜部１４
の断面積及び圧縮機１の吐出ガス量から、該吐出ガス中
に含まれる油分量を算出する。
置において、比較的高濃度領域での油分濃度を精度良く
測定することができ、また、これによって装置の異常を
早期に検知することができる構成を備えた油分分離装置
及び吐出ガス中の油分測定方法を提供する。 【構成】 油分分離フィルター１０の底部に小径の油溜
部１４を連設し、油溜部１４に溜まる油の液面高さを高
低一対のレベルセンサー１５で検出し、該両レベルセン
サー１５の信号により油排出用の電磁弁１６を開閉させ
て油溜部１４内の油を排出するとともに、該電磁弁１６
の閉弁から開弁までの所要時間，前記レベルセンサー１
５の高位置（Ｈ）と低位置（Ｌ）との間隔，油溜部１４
の断面積及び圧縮機１の吐出ガス量から、該吐出ガス中
に含まれる油分量を算出する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、給油式圧縮機における
油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法に関し、詳
しくは、給油式圧縮機の吐出ガス中に高濃度に含まれる
油分量でも確実に測定することができる手段を備えた油
分分離装置に関する。
油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法に関し、詳
しくは、給油式圧縮機の吐出ガス中に高濃度に含まれる
油分量でも確実に測定することができる手段を備えた油
分分離装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】給油式圧縮機では、圧縮過程中に発生す
る圧縮熱の除去や圧縮部の潤滑のために、圧縮部に油を
噴射している。したがって、吐出ガス中には、噴射され
た油の一部が同伴されることになるため、従来から、給
油式圧縮機の後段にオイルセパレーターや複数段の油分
分離フィルターを備えた油分分離装置を設置し、吐出ガ
ス中の油分を分離するようにしている。この油分分離装
置で分離した油は、一般に、油，ガスの消費量を少なく
するため、レベルセンサー，電磁弁等により自動的に排
出して圧縮機に戻すようにしている。
る圧縮熱の除去や圧縮部の潤滑のために、圧縮部に油を
噴射している。したがって、吐出ガス中には、噴射され
た油の一部が同伴されることになるため、従来から、給
油式圧縮機の後段にオイルセパレーターや複数段の油分
分離フィルターを備えた油分分離装置を設置し、吐出ガ
ス中の油分を分離するようにしている。この油分分離装
置で分離した油は、一般に、油，ガスの消費量を少なく
するため、レベルセンサー，電磁弁等により自動的に排
出して圧縮機に戻すようにしている。
【０００３】これまで、上記のような油分分離装置で
は、該油分分離装置から吐出される処理ガス中に含まれ
る油分は測定していたが、その油分濃度範囲は、当然低
濃度領域を対象とするものであった。
は、該油分分離装置から吐出される処理ガス中に含まれ
る油分は測定していたが、その油分濃度範囲は、当然低
濃度領域を対象とするものであった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところが、油分分離装
置は、ガス中の油分を、油分濃度で数千重量ｐｐｍから
０．１重量ｐｐｍオーダーまで分離除去するものであ
り、複数段の油分分離フィルターにより処理しているた
め、装置の入口油分濃度が装置の設計条件を超えるよう
な場合には、最終段の油分分離フィルター出口側の油分
濃度も増大し、下流側の機器が油で汚染されてしまう。
これを避けるためには、装置入口側の高濃度の油分を測
定する必要があるが、現状では適切な測定手段が確立さ
れていない。
置は、ガス中の油分を、油分濃度で数千重量ｐｐｍから
０．１重量ｐｐｍオーダーまで分離除去するものであ
り、複数段の油分分離フィルターにより処理しているた
め、装置の入口油分濃度が装置の設計条件を超えるよう
な場合には、最終段の油分分離フィルター出口側の油分
濃度も増大し、下流側の機器が油で汚染されてしまう。
これを避けるためには、装置入口側の高濃度の油分を測
定する必要があるが、現状では適切な測定手段が確立さ
れていない。
【０００５】そこで本発明は、給油式圧縮機の後段に設
けられた油分分離装置において、比較的高濃度領域での
油分濃度を精度良く測定することができ、また、これに
よって装置の異常を早期に検知することができる構成を
備えた油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法を提
供することを目的としている。
けられた油分分離装置において、比較的高濃度領域での
油分濃度を精度良く測定することができ、また、これに
よって装置の異常を早期に検知することができる構成を
備えた油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法を提
供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の給油式圧縮機における油分分離装置は、
油分分離フィルターの底部に小径の油溜部を連設し、該
油溜部に油の液面高さを検出する高低一対のレベルセン
サーを設けるとともに、該両レベルセンサーの信号によ
り開閉して油溜部内の油を排出する油排出弁と、該油排
出弁の閉弁から開弁までの所要時間を測定して、該所要
時間，前記両レベルセンサーの間隔及び油溜部の断面積
から単位時間あたりの油分量を算出する油分測定手段と
を設けたことを特徴としている。
ため、本発明の給油式圧縮機における油分分離装置は、
油分分離フィルターの底部に小径の油溜部を連設し、該
油溜部に油の液面高さを検出する高低一対のレベルセン
サーを設けるとともに、該両レベルセンサーの信号によ
り開閉して油溜部内の油を排出する油排出弁と、該油排
出弁の閉弁から開弁までの所要時間を測定して、該所要
時間，前記両レベルセンサーの間隔及び油溜部の断面積
から単位時間あたりの油分量を算出する油分測定手段と
を設けたことを特徴としている。
【０００７】また、本発明の給油式圧縮機における吐出
ガス中の油分測定方法は、吐出ガス中の油分を分離する
油分分離フィルターの底部に設けた油溜部に溜まる油の
液面高さを高低一対のレベルセンサーで検出し、該両レ
ベルセンサーの信号により油排出弁を開閉させて油溜部
内の油を排出するとともに、該油排出弁の閉弁から開弁
までの所要時間，前記両レベルセンサーの間隔，油溜部
の断面積及び吐出ガス量から、該吐出ガス中に含まれる
油分量を算出することを特徴とし、さらに、前記油排出
弁の開閉時間間隔の変化から油分分離フィルター上流側
の設備の異常を検知することを特徴としている。
ガス中の油分測定方法は、吐出ガス中の油分を分離する
油分分離フィルターの底部に設けた油溜部に溜まる油の
液面高さを高低一対のレベルセンサーで検出し、該両レ
ベルセンサーの信号により油排出弁を開閉させて油溜部
内の油を排出するとともに、該油排出弁の閉弁から開弁
までの所要時間，前記両レベルセンサーの間隔，油溜部
の断面積及び吐出ガス量から、該吐出ガス中に含まれる
油分量を算出することを特徴とし、さらに、前記油排出
弁の開閉時間間隔の変化から油分分離フィルター上流側
の設備の異常を検知することを特徴としている。
【０００８】
【作 用】油分分離フィルターの油溜部における両レベ
ルセンサーの間隔をＰ［ｃｍ］，油溜部の内径をＤ［ｃ
ｍ］とすれば、油溜部に溜まる油分量Ｖ［ｃｍ3 ］は、
（π／４）Ｄ2 Ｐとなる。また、所要時間をΔｔ［ｓｅ
ｃ］とすれば、単位時間あたりの油分増加量Ｖａ［ｃｍ
3 ／ｓｅｃ］は、Ｖ／Δｔで求められる。さらに、ガス
流量をｍ［ｇ／ｓｅｃ］とし、該油分分離フィルターの
入口油分濃度をＣｉｎ［ｇ／ｇ］，出口油分濃度をＣｏ
ｕｔ［ｇ／ｇ］，油の密度をρ［ｇ／ｃｍ3］とすれ
ば、Δｔｍ（Ｃｉｎ−Ｃｏｕｔ）＝Ｖ・ρという関係が
成立し、通常は、Ｃｉｎ＞＞Ｃｏｕｔであるから、Ｃｏ
ｕｔを無視すれば、（Ｖ・ρ）／（Δｔ・ｍ）により入
口油分濃度を算出することができる。このとき、出口油
分濃度Ｃｏｕｔを測定あるいは算出することにより、該
油分分離フィルターの入口油分濃度Ｃｉｎの測定精度を
向上させることができる。
ルセンサーの間隔をＰ［ｃｍ］，油溜部の内径をＤ［ｃ
ｍ］とすれば、油溜部に溜まる油分量Ｖ［ｃｍ3 ］は、
（π／４）Ｄ2 Ｐとなる。また、所要時間をΔｔ［ｓｅ
ｃ］とすれば、単位時間あたりの油分増加量Ｖａ［ｃｍ
3 ／ｓｅｃ］は、Ｖ／Δｔで求められる。さらに、ガス
流量をｍ［ｇ／ｓｅｃ］とし、該油分分離フィルターの
入口油分濃度をＣｉｎ［ｇ／ｇ］，出口油分濃度をＣｏ
ｕｔ［ｇ／ｇ］，油の密度をρ［ｇ／ｃｍ3］とすれ
ば、Δｔｍ（Ｃｉｎ−Ｃｏｕｔ）＝Ｖ・ρという関係が
成立し、通常は、Ｃｉｎ＞＞Ｃｏｕｔであるから、Ｃｏ
ｕｔを無視すれば、（Ｖ・ρ）／（Δｔ・ｍ）により入
口油分濃度を算出することができる。このとき、出口油
分濃度Ｃｏｕｔを測定あるいは算出することにより、該
油分分離フィルターの入口油分濃度Ｃｉｎの測定精度を
向上させることができる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明を、図面に示す一実施例に基づ
いてさらに詳細に説明する。図１は、本発明の油分分離
装置の構成を示す系統図であって、３段の油分分離フィ
ルター１０，２０，３０を備えたものである。圧縮機１
で圧縮されたガスは、オイルセパレーター２，アフター
クーラー３を経て油分分離装置に導入され、３段の油分
分離フィルター１０，２０，３０及び吸着器４で順次処
理されて含有する油分が除去された後、下流側の機器に
送られる。なお、圧縮機１への給油は、オイルセパレー
ター２内の油をオイルクーラー５で冷却し、ポンプ６で
圧送することにより行われている。
いてさらに詳細に説明する。図１は、本発明の油分分離
装置の構成を示す系統図であって、３段の油分分離フィ
ルター１０，２０，３０を備えたものである。圧縮機１
で圧縮されたガスは、オイルセパレーター２，アフター
クーラー３を経て油分分離装置に導入され、３段の油分
分離フィルター１０，２０，３０及び吸着器４で順次処
理されて含有する油分が除去された後、下流側の機器に
送られる。なお、圧縮機１への給油は、オイルセパレー
ター２内の油をオイルクーラー５で冷却し、ポンプ６で
圧送することにより行われている。
【００１０】各油分分離フィルター１０，２０，３０
は、従来と略同様に、ガス導入管１１，２１，３１の先
端にフィルター部１２，２２，３２を設けたものを容器
１３，２３，３３の内部に配設したものであって、前記
フィルター部１２，２２，３２で捕捉された油分は、容
器底部に落下し、油分が除去されたガスは、次段のガス
導入管２１，３１あるいは吸着器４の導入管４ａに導出
される。
は、従来と略同様に、ガス導入管１１，２１，３１の先
端にフィルター部１２，２２，３２を設けたものを容器
１３，２３，３３の内部に配設したものであって、前記
フィルター部１２，２２，３２で捕捉された油分は、容
器底部に落下し、油分が除去されたガスは、次段のガス
導入管２１，３１あるいは吸着器４の導入管４ａに導出
される。
【００１１】上記各油分分離フィルター１０，２０，３
０の容器底部には、各容器１３，２３，３３よりも小径
の油溜部１４，２４，３４が連設されており、該油溜部
１４，２４，３４の底部には、分離した油を圧縮機１の
吸入側に回収するための油戻し配管７がそれぞれ接続さ
れている。
０の容器底部には、各容器１３，２３，３３よりも小径
の油溜部１４，２４，３４が連設されており、該油溜部
１４，２４，３４の底部には、分離した油を圧縮機１の
吸入側に回収するための油戻し配管７がそれぞれ接続さ
れている。
【００１２】さらに、上記各油溜部１４，２４，３４に
は、該油溜部内に溜まる油面（油レベル）を、高位置
（Ｈ）及び低位置（Ｌ）の２点で検出するレベルセンサ
ー（ＬＳ）１５，２５，３５がそれぞれ設けられてお
り、各油溜部底部と前記油戻し配管７との間には、レベ
ルセンサー１５，２５，３５の信号により開閉作動する
油排出用の電磁弁１６，２６，３６がそれぞれ設けられ
ている。
は、該油溜部内に溜まる油面（油レベル）を、高位置
（Ｈ）及び低位置（Ｌ）の２点で検出するレベルセンサ
ー（ＬＳ）１５，２５，３５がそれぞれ設けられてお
り、各油溜部底部と前記油戻し配管７との間には、レベ
ルセンサー１５，２５，３５の信号により開閉作動する
油排出用の電磁弁１６，２６，３６がそれぞれ設けられ
ている。
【００１３】また、上記電磁弁１６，２６，３６の作動
回路には、該電磁弁１６，２６，３６の開閉作動の間隔
に基づいて各油分分離フィルター１０，２０，３０の油
溜部１４，２４，３４に溜まる油分量を算出し、これか
ら各油分分離フィルター１０，２０，３０に導入される
ガス中の油分濃度を算出し、さらに、圧縮機１の状態や
上流側の油分分離フィルターの状態を監視する油分測定
手段８が設けられている。
回路には、該電磁弁１６，２６，３６の開閉作動の間隔
に基づいて各油分分離フィルター１０，２０，３０の油
溜部１４，２４，３４に溜まる油分量を算出し、これか
ら各油分分離フィルター１０，２０，３０に導入される
ガス中の油分濃度を算出し、さらに、圧縮機１の状態や
上流側の油分分離フィルターの状態を監視する油分測定
手段８が設けられている。
【００１４】例えば、最初の油分分離フィルター１０に
おいて、レベルセンサー１５が油溜部１４内の油面が高
位置になったことを検出すると、電磁弁１６が開弁して
油溜部１４内の油を油戻し配管７に排出する。油の排出
が進んで、レベルセンサー１５が油溜部１４内の油面が
低位置になったことを検出すると、電磁弁１６が閉弁し
て油溜部１４内にフィルター部１２で捕捉した油が溜ま
りだす。
おいて、レベルセンサー１５が油溜部１４内の油面が高
位置になったことを検出すると、電磁弁１６が開弁して
油溜部１４内の油を油戻し配管７に排出する。油の排出
が進んで、レベルセンサー１５が油溜部１４内の油面が
低位置になったことを検出すると、電磁弁１６が閉弁し
て油溜部１４内にフィルター部１２で捕捉した油が溜ま
りだす。
【００１５】すなわち、図２に示すように、電磁弁１６
が閉となった時点から油溜部１４内の油面は時間と共に
次第に上昇し、油面がレベルセンサー１５の高位置にな
ると電磁弁１６が開となり、油面は次第に下降する。そ
して、油面がレベルセンサー１５の低位置になると、再
び電磁弁１６が閉となり、油面が上昇する。このよう
に、油溜部１４内の油面は、電磁弁１６の開閉作動に伴
い、レベルセンサー１５の低位置（Ｌ）と高位置（Ｈ）
との間で変化する。
が閉となった時点から油溜部１４内の油面は時間と共に
次第に上昇し、油面がレベルセンサー１５の高位置にな
ると電磁弁１６が開となり、油面は次第に下降する。そ
して、油面がレベルセンサー１５の低位置になると、再
び電磁弁１６が閉となり、油面が上昇する。このよう
に、油溜部１４内の油面は、電磁弁１６の開閉作動に伴
い、レベルセンサー１５の低位置（Ｌ）と高位置（Ｈ）
との間で変化する。
【００１６】したがって、油面がレベルセンサー１５の
低位置になり、電磁弁１６が閉となったときから、油面
がレベルセンサー１５の高位置になり、電磁弁１６が開
となるまでの時間を測定することにより、単位時間あた
りの油分量を測定することができる。
低位置になり、電磁弁１６が閉となったときから、油面
がレベルセンサー１５の高位置になり、電磁弁１６が開
となるまでの時間を測定することにより、単位時間あた
りの油分量を測定することができる。
【００１７】ここで、レベルセンサー１５の低位置
（Ｌ）と高位置（Ｈ）との間隔をＰ［ｃｍ］，油溜部１
４の内径をＤ［ｃｍ］とすれば、電磁弁１６が閉じてか
ら開くまでの間に油溜部１４内に溜まる油分量Ｖ［ｃｍ
3 ］は、（π／４）Ｄ2 Ｌとなる。また、電磁弁１６が
閉じてから開くまでの所要時間をΔｔ［ｓｅｃ］とすれ
ば、単位時間あたりの油溜部１４内の平均油分増加量Ｖ
ａ［ｃｍ3 ／ｓｅｃ］は、Ｖ／Δｔで求められる。この
平均油分増加量Ｖａは、油分分離フィルター１０が単位
時間あたりにガスから分離した油分量を示しており、該
油分分離フィルター１０における入口油分濃度と出口油
分濃度との差に対応する。
（Ｌ）と高位置（Ｈ）との間隔をＰ［ｃｍ］，油溜部１
４の内径をＤ［ｃｍ］とすれば、電磁弁１６が閉じてか
ら開くまでの間に油溜部１４内に溜まる油分量Ｖ［ｃｍ
3 ］は、（π／４）Ｄ2 Ｌとなる。また、電磁弁１６が
閉じてから開くまでの所要時間をΔｔ［ｓｅｃ］とすれ
ば、単位時間あたりの油溜部１４内の平均油分増加量Ｖ
ａ［ｃｍ3 ／ｓｅｃ］は、Ｖ／Δｔで求められる。この
平均油分増加量Ｖａは、油分分離フィルター１０が単位
時間あたりにガスから分離した油分量を示しており、該
油分分離フィルター１０における入口油分濃度と出口油
分濃度との差に対応する。
【００１８】すなわち、油分分離フィルター１０におけ
る入口油分濃度をＣｉｎ［ｇ／ｇ］，同じく出口油分濃
度をＣｏｕｔ［ｇ／ｇ］，油の密度をρ［ｇ／ｃｍ3 ］
とすれば、Δｔｍ（Ｃｉｎ−Ｃｏｕｔ）＝Ｖρという関
係が成立する。通常は、出口油分濃度Ｃｏｕｔが入口油
分濃度Ｃｉｎに対して十分に小さい（Ｃｉｎ＞＞Ｃｏｕ
ｔ）ので、Ｃｏｕｔを無視することができ、前記式か
ら、入口油分濃度Ｃｉｎは、（Ｖ・ρ）／（Δｔ・ｍ）
で算出することができる。このとき、油分分離フィルタ
ー１０の出口油分濃度Ｃｏｕｔに、同様の操作により求
めた油分分離フィルター２０での入口油分濃度を代入す
ることにより、油分分離フィルター１０における入口油
分濃度Ｃｉｎの測定精度を向上させることができる。
る入口油分濃度をＣｉｎ［ｇ／ｇ］，同じく出口油分濃
度をＣｏｕｔ［ｇ／ｇ］，油の密度をρ［ｇ／ｃｍ3 ］
とすれば、Δｔｍ（Ｃｉｎ−Ｃｏｕｔ）＝Ｖρという関
係が成立する。通常は、出口油分濃度Ｃｏｕｔが入口油
分濃度Ｃｉｎに対して十分に小さい（Ｃｉｎ＞＞Ｃｏｕ
ｔ）ので、Ｃｏｕｔを無視することができ、前記式か
ら、入口油分濃度Ｃｉｎは、（Ｖ・ρ）／（Δｔ・ｍ）
で算出することができる。このとき、油分分離フィルタ
ー１０の出口油分濃度Ｃｏｕｔに、同様の操作により求
めた油分分離フィルター２０での入口油分濃度を代入す
ることにより、油分分離フィルター１０における入口油
分濃度Ｃｉｎの測定精度を向上させることができる。
【００１９】また、油溜部１４の径を小さくすることに
より、油面の変化速度を大きくすることができ、少量の
油分でも確実に測定することができるので、定常状態で
設定された油分分離量に合わせて油溜部１４の径を設定
することにより、測定精度を向上させることができる。
例えば、１段目の油分分離フィルター１０の油溜部１４
の径に対して、２段目の油溜部２４の径、３段目の油溜
部３４の径を順次小さくすることにより、各油溜部１
４，２４，３４における油分増加量を最適な範囲に設定
することができ、各油分分離フィルター１０，２０，３
０で分離した油分量、すなわち、各油分分離フィルター
１０，２０，３０に導入されるガス中の油分濃度を精度
良く測定することができる。
より、油面の変化速度を大きくすることができ、少量の
油分でも確実に測定することができるので、定常状態で
設定された油分分離量に合わせて油溜部１４の径を設定
することにより、測定精度を向上させることができる。
例えば、１段目の油分分離フィルター１０の油溜部１４
の径に対して、２段目の油溜部２４の径、３段目の油溜
部３４の径を順次小さくすることにより、各油溜部１
４，２４，３４における油分増加量を最適な範囲に設定
することができ、各油分分離フィルター１０，２０，３
０で分離した油分量、すなわち、各油分分離フィルター
１０，２０，３０に導入されるガス中の油分濃度を精度
良く測定することができる。
【００２０】一方、給油式圧縮機１が定常運転を行って
いる限り、該圧縮機１から吐出されるガス中に含まれる
油分は略一定であり、また、各油分分離フィルター１
０，２０，３０が正常に機能していれば、それぞれが分
離する油分量も略一定であることから、各機器が正常に
作動していれば、各油分分離フィルター１０，２０，３
０の各電磁弁１６，２６，３６における電磁弁閉から電
磁弁開となるまでのそれぞれの所要時間Δｔも略一定に
なる。
いる限り、該圧縮機１から吐出されるガス中に含まれる
油分は略一定であり、また、各油分分離フィルター１
０，２０，３０が正常に機能していれば、それぞれが分
離する油分量も略一定であることから、各機器が正常に
作動していれば、各油分分離フィルター１０，２０，３
０の各電磁弁１６，２６，３６における電磁弁閉から電
磁弁開となるまでのそれぞれの所要時間Δｔも略一定に
なる。
【００２１】したがって、油分測定手段８で各油分分離
フィルター１０，２０，３０における所要時間Δｔの変
化を監視し、例えば、所要時間Δｔが長くなった場合に
は、圧縮機１やポンプ６の異常等で導入されるガス中の
油分濃度が低下したか、該油分分離フィルターのフィル
ター部の油分分離能力の低下等が考えられる。また、所
要時間Δｔが短くなった場合には、導入されるガス中の
油分濃度が増加したということであるから、上流側の油
分分離フィルターの油分分離能力の低下や圧縮機１の異
常等を検知することができる。
フィルター１０，２０，３０における所要時間Δｔの変
化を監視し、例えば、所要時間Δｔが長くなった場合に
は、圧縮機１やポンプ６の異常等で導入されるガス中の
油分濃度が低下したか、該油分分離フィルターのフィル
ター部の油分分離能力の低下等が考えられる。また、所
要時間Δｔが短くなった場合には、導入されるガス中の
油分濃度が増加したということであるから、上流側の油
分分離フィルターの油分分離能力の低下や圧縮機１の異
常等を検知することができる。
【００２２】このように、油分分離フィルターの底部に
溜まる分離された油分の増加量を測定することにより、
ガス中の油分濃度を広い濃度範囲にわたって容易に測定
することができる。また、油溜部に溜まった油分を排出
する弁の作動時間を監視することにより、該油分分離フ
ィルターの異常や上流側の設備の異常を速やかに検知す
ることができる。特に、分離された油分が溜まる部分を
小径に形成することにより、油面の変化をより正確にと
らえることができ、測定精度を大幅に向上させることが
できる。
溜まる分離された油分の増加量を測定することにより、
ガス中の油分濃度を広い濃度範囲にわたって容易に測定
することができる。また、油溜部に溜まった油分を排出
する弁の作動時間を監視することにより、該油分分離フ
ィルターの異常や上流側の設備の異常を速やかに検知す
ることができる。特に、分離された油分が溜まる部分を
小径に形成することにより、油面の変化をより正確にと
らえることができ、測定精度を大幅に向上させることが
できる。
【００２３】このため、ガス中に含まれる油分を油分分
離装置で設計条件に応じて確実に分離除去することがで
き、下流側の機器が油で汚染されることを防止できるの
で、例えば、ヘリウム冷凍機の運転で給油式圧縮機を長
時間連続運転を行う場合、全ての油分分離フィルター部
分に上記構成を適用することにより、各装置の異常の有
無を連続的に監視することができ、安定した運転状態が
得られる。
離装置で設計条件に応じて確実に分離除去することがで
き、下流側の機器が油で汚染されることを防止できるの
で、例えば、ヘリウム冷凍機の運転で給油式圧縮機を長
時間連続運転を行う場合、全ての油分分離フィルター部
分に上記構成を適用することにより、各装置の異常の有
無を連続的に監視することができ、安定した運転状態が
得られる。
【００２４】なお、油分分離フィルターの設置数は１基
以上任意であり、圧縮機の吐出ガス量や油分分離装置で
分離除去すべき油分量に応じて適宜な大きさの油分分離
フィルターを適宜連設すればよい。また、油溜部は、通
常の管体により形成することができるが、その形状は油
分量等に応じて変化させることができ、例えば、レベル
センサーの部分の断面積とレベルセンサー間の断面積と
を変えてもよく、断面が円形以外のものでもよい。
以上任意であり、圧縮機の吐出ガス量や油分分離装置で
分離除去すべき油分量に応じて適宜な大きさの油分分離
フィルターを適宜連設すればよい。また、油溜部は、通
常の管体により形成することができるが、その形状は油
分量等に応じて変化させることができ、例えば、レベル
センサーの部分の断面積とレベルセンサー間の断面積と
を変えてもよく、断面が円形以外のものでもよい。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
給油式圧縮機に連設される油分分離装置において、吐出
ガス中の油分濃度を高濃度領域から低濃度領域まで幅広
い範囲で測定することができ、圧縮機や油分分離装置の
異常を早期に検知することができる。特に、油分分離フ
ィルター底部の油溜部を小さく形成することにより、油
分濃度の測定精度を大幅に向上させることができる。
給油式圧縮機に連設される油分分離装置において、吐出
ガス中の油分濃度を高濃度領域から低濃度領域まで幅広
い範囲で測定することができ、圧縮機や油分分離装置の
異常を早期に検知することができる。特に、油分分離フ
ィルター底部の油溜部を小さく形成することにより、油
分濃度の測定精度を大幅に向上させることができる。
【図１】 本発明の一実施例を示す系統図である。
【図２】 油溜部の油面の変化と弁の開閉状態との関係
を示す図である。
を示す図である。
１…圧縮機、４…吸着器、７…油戻し配管、８…油分測
定手段、１０，２０，３０…油分分離フィルター、１
４，２４，３４…油溜部、１５，２５，３５…レベルセ
ンサー、１６，２６，３６…電磁弁
定手段、１０，２０，３０…油分分離フィルター、１
４，２４，３４…油溜部、１５，２５，３５…レベルセ
ンサー、１６，２６，３６…電磁弁
Claims (3)
- 【請求項１】 給油式圧縮機の吐出ガス中に含まれる油
分を油分分離フィルターで分離する装置において、前記
油分分離フィルターの底部に小径の油溜部を連設し、該
油溜部に油の液面高さを検出する高低一対のレベルセン
サーを設けるとともに、該両レベルセンサーの信号によ
り開閉して油溜部内の油を排出する油排出弁と、該油排
出弁の閉弁から開弁までの所要時間を測定して、該所要
時間，前記両レベルセンサーの間隔及び油溜部の断面積
から単位時間あたりの油分量を算出する油分測定手段と
を設けたことを特徴とする給油式圧縮機における油分分
離装置。 - 【請求項２】 給油式圧縮機の吐出ガス中に含まれる油
分を測定する方法であって、吐出ガス中の油分を分離す
る油分分離フィルターの底部に設けた油溜部に溜まる油
の液面高さを高低一対のレベルセンサーで検出し、該両
レベルセンサーの信号により油排出弁を開閉させて油溜
部内の油を排出するとともに、該油排出弁の閉弁から開
弁までの所要時間，前記両レベルセンサーの間隔，油溜
部の断面積及び吐出ガス量から、該吐出ガス中に含まれ
る油分量を算出することを特徴とする給油式圧縮機にお
ける吐出ガス中の油分測定方法。 - 【請求項３】 前記油排出弁の開閉時間間隔の変化から
該油分分離フィルター及び上流側の設備の異常を検知す
ることを特徴とする請求項２記載の給油式圧縮機におけ
る吐出ガス中の油分測定方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26242893A JP3477583B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 給油式圧縮機における油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26242893A JP3477583B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 給油式圧縮機における油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07119638A true JPH07119638A (ja) | 1995-05-09 |
| JP3477583B2 JP3477583B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=17375653
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26242893A Expired - Fee Related JP3477583B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 給油式圧縮機における油分分離装置及び吐出ガス中の油分測定方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3477583B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013116463A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Fukuhara Co Ltd | 圧縮空気の高機能オイルミスト分離確認装置および分離確認方法 |
| JP2016140789A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 株式会社神戸製鋼所 | オイルミスト除去装置の異常診断装置 |
| EP3121446A1 (en) | 2015-07-23 | 2017-01-25 | Hitachi, Ltd. | Hydrogen compressor and hydrogen filling system |
| JP2022543544A (ja) * | 2019-08-07 | 2022-10-13 | スミトモ （エスエイチアイ） クライオジェニックス オブ アメリカ インコーポレイテッド | 非改良スクロールコンプレッサを備えたヘリウムコンプレッサシステム |
-
1993
- 1993-10-20 JP JP26242893A patent/JP3477583B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013116463A (ja) * | 2011-12-01 | 2013-06-13 | Fukuhara Co Ltd | 圧縮空気の高機能オイルミスト分離確認装置および分離確認方法 |
| JP2016140789A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 株式会社神戸製鋼所 | オイルミスト除去装置の異常診断装置 |
| EP3121446A1 (en) | 2015-07-23 | 2017-01-25 | Hitachi, Ltd. | Hydrogen compressor and hydrogen filling system |
| JP2017025794A (ja) * | 2015-07-23 | 2017-02-02 | 株式会社日立製作所 | 水素圧縮装置および水素充填システム |
| JP2022543544A (ja) * | 2019-08-07 | 2022-10-13 | スミトモ （エスエイチアイ） クライオジェニックス オブ アメリカ インコーポレイテッド | 非改良スクロールコンプレッサを備えたヘリウムコンプレッサシステム |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3477583B2 (ja) | 2003-12-10 |
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