JPH07118778A - アルミニウム系すべり軸受 - Google Patents

アルミニウム系すべり軸受

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JPH07118778A
JPH07118778A JP19484292A JP19484292A JPH07118778A JP H07118778 A JPH07118778 A JP H07118778A JP 19484292 A JP19484292 A JP 19484292A JP 19484292 A JP19484292 A JP 19484292A JP H07118778 A JPH07118778 A JP H07118778A
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雄司 横田
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喜生 熊田
Tatsuhiko Fukuoka
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 裏金1の表面に、Al層2、およびAl−S
n系軸受合金層3を順次形成し、上記裏金1の裏面にコ
ーティング層4を形成している。上記Al層2は純A
l、又はこれに2wt%以下のCu及び/又はMgを添
加した材料から、上記Al−Sn系軸受合金層3はAl
に3〜20wt%のSnと、総量で0.1〜1wt%の
Cr、Mn、Zr、V、Mo、Co、Nbのうちの1種
以上とを添加した材料からそれぞれ形成している。さら
に上記コーティング層4の硬さは、Hv15〜80とし
ている。 【効果】 上記コーティング層4は、裏金1とこれを支
持するハウジングとの間で生ずる摩耗粉等の堆積物を埋
収する。したがって、その堆積物による局部的な盛り上
りが生じてその部分で集中荷重が発生し、早期に疲労破
壊することが防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム系すべり軸
受に関し、より詳しくは内燃機関のすべり軸受に用いて
好適なアルミニウム系すべり軸受に関する。
【従来の技術】従来、アルミニウム系すべり軸受として
は既に種々のものが知られている。一般にアルミニウム
系すべり軸受は、裏金の表面にAl−Sn系軸受合金層
を形成したものからなるが、その他、裏金の表面に形成
したAl−Sn系軸受合金層上にオーバレイ層を形成し
たもの、裏金の表面に純Al層を介してAl−Sn系軸
受合金層を形成したもの等が知られている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の自動
車用エンジンにおいては高出力化や高回転化が図られ、
また高燃費化に伴なって高温度で低粘度オイルが使用さ
れることから、軸受にとってはより厳しい条件となって
きており、一層の性能向上が望まれている。本発明はそ
のような事情に鑑み、アルミニウム系すべり軸受の構造
および成分についての種々の研究を行なった結果、優れ
た性能が得られるアルミニウム系すべり軸受を見出した
ものである。
【課題を解決するための手段】すなわち本発明のアルミ
ニウム系すべり軸受は、裏金の表面に、Al層、および
Al−Sn系軸受合金層を順次形成し、かつ上記裏金の
裏面にコーティング層を形成したすべり軸受であって、
上記Al層を純Al、又はこれに2wt%以下のCu及
び/又はMgを添加した材料から、上記Al−Sn系軸
受合金層をAlに3〜20wt%のSnと、総量で0.
1〜1wt%のCr、Mn、Zr、V、Mo、Co、N
bのうちの1種以上とを添加した材料からそれぞれ形成
し、さらに上記コーティング層の硬さをHv15〜80
としたものである。
【作用】そのような構造および成分を有するアルミニウ
ム系すべり軸受は、従来のアルミニウム系すべり軸受に
比較して、良好な耐疲労性が得られるようになる。特
に、上記裏金の裏面に形成したコーティング層は、裏金
とこれを支持するハウジングとの間で生ずるフレッチン
グ摩耗およびその結果による摩耗粉の堆積、或いは潤滑
油の炭化によるスラッジの堆積等を埋収する。したがっ
てこのコーティング層は、上記堆積物が成長すると部分
的に盛り上りを生じて軸受面内で強い片当り状態とな
り、その部分で集中荷重が発生して早期に疲労破壊する
ことを防止する効果がある。
【実施例】以下図示実施例について本発明を詳細に説明
すると、図1において、1は裏金、2はAl層、3はA
l−Sn系軸受合金層で、それらAl層2、Al−Sn
系軸受合金層3は裏金1の表面側にその順に順次形成し
てあり、また裏金1の裏面にはコーティング層4を形成
している。上記裏金1としては通常の裏金鋼板、例えば
SPCCを用いている。Al−Sn系軸受合金層3とし
ては、特に軸受使用雰囲気温度(150〜200℃)で
強度の高いものが必要であり、Alに3〜20wt%の
Snと、総量で0.1〜1wt%のCr、Mn、Zr、
V、Mo、Co、Nbのうちの1種以上とを添加した材
料から形成している。そのような成分のAl−Sn系軸
受合金層3は、これだけでもすべり軸受として使用でき
るだけの耐焼付性と耐疲労性とを有しており、しかも1
50〜200℃という高温下で硬さの低下が少なくしか
も強度も高く耐荷重性もある。上記Al−Sn系軸受合
金層3の材料としては、上述した成分に、さらに5wt
%以下のPb、10wt%以下のSi、2.5wt%以
下のCu及び/又はMgのうちの1種以上を含有させて
もよい。上記Pbはなじみ性を向上させるとともにSn
の潤滑性を改善し、Siはそれ自体の硬さおよびSiと
他の元素との金属間化合物の硬さが高いので、耐摩耗性
を向上させる。さらにCu及び/又はMgは材料の延び
をあまり低下させずに強度をあげる効果がある。また、
上記裏金1とAl−Sn系軸受合金層3との間のAl層
2は、純Al、又はこれに2wt%以下のCu及び/又
はMgを添加した材料からなっている。なお、純Alと
は工業用純Alの意味で、JIS1050等を使用する
ことができる。上記Al層2は裏金1とAl−Sn系軸
受合金層3との密着強度を増大させるとともに、疲労強
度を増大させる。すなわち、裏金1と、高温硬さの大き
い上述の材料からなるAl−Sn系軸受合金層3との間
に、高温硬さの小さい上述の材料からなるAl層2を介
在させると、高温状態において、高温硬さの小さいAl
層2が高温硬さの大きいAl−Sn系軸受合金層3に対
するクッション材として作用するようになるので、疲労
強度が向上する。また、そのようなAl層2は片当りを
吸収するとともに、Al−Sn系軸受合金層3の放熱性
を向上させるので、それによっても疲労強度が向上す
る。上記Al層2の厚さは5μmからAl−Sn系軸受
合金層3と同程度の厚さまで、すなわちAl層2とAl
−Sn系軸受合金層3との合計厚さの約1/2までが望
ましい。薄すぎると衝撃吸収性、片当り吸収性が劣り、
他方、Al−Sn系軸受合金層3よりも厚くなると耐荷
重性が低下し、結果として耐焼付性、耐疲労性が低下す
る。次に、上記裏金1の裏面に形成したコーティング層
4は、裏金1とこれを支持する図示しないハウジングと
の間で生ずるフレッチング摩耗およびその結果による摩
耗粉の堆積、或いは潤滑油の炭化によるスラッジの堆積
等を低減させるためのものであり、このコーティング層
4は、上記堆積物が成長すると部分的に盛り上りを生じ
て軸受面内で強い片当り状態となり、その部分で集中荷
重が発生して早期に疲労破壊することを防止する効果が
ある。上記コーティング層4は硬さがHv15〜80で
あり、具体的にはCu、Ni、Alやそれらの合金、或
いはPTFE、ポリアミド、ポリエチレン等の合成樹脂
を用いることができる。そしてCu、Niについては電
気メッキ又はクラッドにより、またAlについてはフラ
ッシュメッキ、クラッド若しくはスパッタにより形成す
ることができる。なお上記硬さは、裏金1にコーティン
グ層4を形成した後に、該コーティング層4の表面側か
らマイクロビッカース計で計測したものである。上記コ
ーティング層4は、その硬さがHv15未満では効果が
少なくなり、他方、Hv80を越えるとコーティング層
4と上記ハウジングとの間に介在された異物を充分に埋
収できなくなり、局部的な盛り上りが発生するようにな
るので、Hv15〜80の範囲が望ましい。また、厚さ
は、所定の効果を得るためには0.3μm以上が望まし
く、厚すぎると軸受の耐久性が低下するので、100μ
m以下、望ましくは30μm以下がよい。次に、本発明
の効果を実験結果について説明する。この実験は回転荷
重試験機を用いて疲労強度を測定したもので、8000
rpmで軸を回転させ、測定すべき試料に面圧300K
g/cm2 の回転荷重を与えてその試料に疲労が生じる
までの時間を測定したものである。このとき、潤滑油は
SAE10W−30を使用し、軸受背面温度が所定の温
度となるように油温を制御した。図2は上記実験結果を
示したもので、同図において、試料1が本発明品、試料
2〜4が比較材である。それら試料1〜8の成分は下記
のとおりである。 (試料1) Al−Sn系軸受合金層:Al−12%Sn−1.5%
Pb−2.5%Si−1%Cu−0.2%Cr Al層:JIS1050 50μm厚 裏金:SPCC コーティング層:0.6μm厚のCuメッキ (試料2)試料1からコーティング層4を省略したも
の。 (試料3)試料1からAl層2およびコーティング層4
を省略したもの。 (試料4)Al−Sn系軸受合金層:Al−20%Sn
−1%Cu 裏金:SPCC 図2の実験結果から理解されるように、本発明に係る試
料1においては、該試料1からコーティング層4を省略
した比較材2に比較して高い疲労強度が得られている。
また試料1からAl層2とコーティング層4とを省略す
ると、比較材3に示されるように、かなり悪い結果とな
る。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来に
比較して耐疲労性に優れたアルミニウム系すべり軸受を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】疲労強度を測定した実験結果を示す図。
【符号の説明】
1…裏金 2…Al層 3…Al−Sn系軸受
合金層 4…コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福岡 辰彦 愛知県豊田市緑ケ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裏金の表面に、Al層、およびAl−S
    n系軸受合金層を順次形成し、かつ上記裏金の裏面にコ
    ーティング層を形成したすべり軸受であって、上記Al
    層を純Al、又はこれに2wt%以下のCu及び/又は
    Mgを添加した材料から、上記Al−Sn系軸受合金層
    をAlに3〜20wt%のSnと、総量で0.1〜1w
    t%のCr、Mn、Zr、V、Mo、Co、Nbのうち
    の1種以上とを添加した材料からそれぞれ形成し、さら
    に上記コーティング層の硬さをHv15〜80としたこ
    とを特徴とするアルミニウム系すべり軸受。
  2. 【請求項2】 上記Al−Sn系軸受合金層が、さらに
    5wt%以下のPb、10wt%以下のSi、2.5w
    t%以下のCu及び/又はMgのうちの1種以上を含む
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のアルミ
    ニウム系すべり軸受。
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