JPH07118674A - エーテル系潤滑油組成物 - Google Patents
エーテル系潤滑油組成物Info
- Publication number
- JPH07118674A JPH07118674A JP28885893A JP28885893A JPH07118674A JP H07118674 A JPH07118674 A JP H07118674A JP 28885893 A JP28885893 A JP 28885893A JP 28885893 A JP28885893 A JP 28885893A JP H07118674 A JPH07118674 A JP H07118674A
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- JP
- Japan
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- refrigerant
- lubricating oil
- ether
- oil composition
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Abstract
(57)【要約】
【目的】オゾン層破壊の恐れの低い塩素を含まないフロ
ン系冷媒を使用する冷凍機用の潤滑油組成物を提供する
ことにある。 【構成】下記の構造式で示される、平均分子量が350
〜5,000、動粘度が5〜500cStであるエーテ
ル系化合物を基油とする冷凍機用の潤滑油である。 R1〔OR2〕n ・・・・ (1) (但し、R1は炭素数3〜100の多価アルコ−ル残
基、R2は炭素数1〜30の炭化水素基を、nは2〜3
0の整数、をそれぞれ示す。) 【効果】本発明の冷凍機油は十分な粘度、体積抵抗率、
高温安定性を備え、塩素を含まないフロン系冷媒との相
溶性も優れており、冷凍機用潤滑油として優れた潤滑
性、耐久性を示すものである。
ン系冷媒を使用する冷凍機用の潤滑油組成物を提供する
ことにある。 【構成】下記の構造式で示される、平均分子量が350
〜5,000、動粘度が5〜500cStであるエーテ
ル系化合物を基油とする冷凍機用の潤滑油である。 R1〔OR2〕n ・・・・ (1) (但し、R1は炭素数3〜100の多価アルコ−ル残
基、R2は炭素数1〜30の炭化水素基を、nは2〜3
0の整数、をそれぞれ示す。) 【効果】本発明の冷凍機油は十分な粘度、体積抵抗率、
高温安定性を備え、塩素を含まないフロン系冷媒との相
溶性も優れており、冷凍機用潤滑油として優れた潤滑
性、耐久性を示すものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロン系冷媒雰囲気下
で用いる潤滑油に関するもので、特に塩素を含まない冷
媒雰囲気下で用いる冷凍機油に関するものである。
で用いる潤滑油に関するもので、特に塩素を含まない冷
媒雰囲気下で用いる冷凍機油に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近オゾン層保護のため、カ−エアコ
ン,冷蔵庫或いはル−ムエアコンに使用されているジク
ロロフルオロメタン(CFC−12)或いはモノクロロジ
フルオロメタン(HCFC−22)の使用は国際的に禁止
が決まっている。そのため、このCFC−12或いはH
CFC−22の代替品として、オゾン層破壊がより少な
い各種のフロン系冷媒を主成分とする冷媒が開発されて
いる。
ン,冷蔵庫或いはル−ムエアコンに使用されているジク
ロロフルオロメタン(CFC−12)或いはモノクロロジ
フルオロメタン(HCFC−22)の使用は国際的に禁止
が決まっている。そのため、このCFC−12或いはH
CFC−22の代替品として、オゾン層破壊がより少な
い各種のフロン系冷媒を主成分とする冷媒が開発されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在開
発されている代替フロン冷媒はCFC−12或いはHC
FC−22に比べて極性が高いため、従来より冷凍機油
として使用されているナフテン系鉱油、ポリα−オレフ
ィン,或いはアルキルベンゼン等の潤滑油とは相溶性が
悪く、低温において二層分離を起す。二層分離を起すと
オイル戻りが悪くなったり、熱交換器としての凝縮器や
蒸発機の付近に厚い油膜を付着して伝熱を妨げたり、潤
滑不良や冷凍能力の低下等の重要な欠陥の原因となる。
その為、従来の冷凍機油は新しく開発されている冷媒雰
囲気下での冷凍機油として使用することができない。
発されている代替フロン冷媒はCFC−12或いはHC
FC−22に比べて極性が高いため、従来より冷凍機油
として使用されているナフテン系鉱油、ポリα−オレフ
ィン,或いはアルキルベンゼン等の潤滑油とは相溶性が
悪く、低温において二層分離を起す。二層分離を起すと
オイル戻りが悪くなったり、熱交換器としての凝縮器や
蒸発機の付近に厚い油膜を付着して伝熱を妨げたり、潤
滑不良や冷凍能力の低下等の重要な欠陥の原因となる。
その為、従来の冷凍機油は新しく開発されている冷媒雰
囲気下での冷凍機油として使用することができない。
【0004】また、潤滑性についてもCFC−12或い
はHCFC−22の場合はそれが一部分解して塩化水素
を発生させ、この塩化水素が摩擦面と反応して塩化物皮
膜を形成し、潤滑性を良好にするという効果があった。
しかし、塩素原子を含んでいない為オゾン層を破壊する
ことのないフロン系冷媒として現在開発されているペン
タフルオロエタン(HFC−125)、1,1,1,2−テ
トラフルオロエタン(HFC−134a)、1−ジフルオ
ロエタン(HFC−152a)、ジフルオロメタン(HF
C−32)、或いはハイドロフルオロエーテル(HFE−
125及びHFE−143a)等のような化合物を主成
分とする冷媒にはこの様な効果が期待できないため、新
しく開発されているこれら冷媒と共に使用する冷凍機油
には、従来のものより一層優れた潤滑性が求められる。
はHCFC−22の場合はそれが一部分解して塩化水素
を発生させ、この塩化水素が摩擦面と反応して塩化物皮
膜を形成し、潤滑性を良好にするという効果があった。
しかし、塩素原子を含んでいない為オゾン層を破壊する
ことのないフロン系冷媒として現在開発されているペン
タフルオロエタン(HFC−125)、1,1,1,2−テ
トラフルオロエタン(HFC−134a)、1−ジフルオ
ロエタン(HFC−152a)、ジフルオロメタン(HF
C−32)、或いはハイドロフルオロエーテル(HFE−
125及びHFE−143a)等のような化合物を主成
分とする冷媒にはこの様な効果が期待できないため、新
しく開発されているこれら冷媒と共に使用する冷凍機油
には、従来のものより一層優れた潤滑性が求められる。
【0005】更に冷凍機油としては、冷媒雰囲気下での
熱安定性の良いことや冷蔵庫やル−ムエアコンに用いら
れる絶縁材,カ−エアコンに用いられるホ−ス等の有機
材料に悪影響を及ぼさないことが必要である。現在新し
く開発されているこの様なCFC−12或いはHCFC
−22の代替冷媒との相溶性の良い潤滑油としてポリエ
−テル系或いはエステル系潤滑油が提案されている。
熱安定性の良いことや冷蔵庫やル−ムエアコンに用いら
れる絶縁材,カ−エアコンに用いられるホ−ス等の有機
材料に悪影響を及ぼさないことが必要である。現在新し
く開発されているこの様なCFC−12或いはHCFC
−22の代替冷媒との相溶性の良い潤滑油としてポリエ
−テル系或いはエステル系潤滑油が提案されている。
【0006】従来のポリエ−テル系潤滑油は、ナフテン
系鉱油に比べ極性が高いので現在開発されている冷媒と
の低温での相溶性は確かに良好である。しかしながら、
米国特許第4755316号明細書に述べられているよ
うに従来のポリエ−テル系潤滑油は、逆に温度が上昇す
ると二層分離を起こすという問題があり、更には電気の
体積抵抗率が低く、装置の絶縁性が保たれないため特に
冷蔵庫やル−ムエアコン用の冷凍機油として安心して使
用することができないのが現状である。
系鉱油に比べ極性が高いので現在開発されている冷媒と
の低温での相溶性は確かに良好である。しかしながら、
米国特許第4755316号明細書に述べられているよ
うに従来のポリエ−テル系潤滑油は、逆に温度が上昇す
ると二層分離を起こすという問題があり、更には電気の
体積抵抗率が低く、装置の絶縁性が保たれないため特に
冷蔵庫やル−ムエアコン用の冷凍機油として安心して使
用することができないのが現状である。
【0007】一方エステル系潤滑油についても提案され
ており、例えば特開昭56−133241号、特開昭5
6−131548号、特開昭61−181895号、特
開昭62−592号各公報等に開示されている。また、
特開昭56−125495号、特開昭56−12549
4号各公報にはエステルを他の潤滑油と混ぜて使用する
例が述べられている。更に、特開昭55−155093
号、特開昭56−3657号、特開昭58−15592
号、特開昭61−171799号、特開昭62−292
895号各公報には、エステルに添加剤を加えた使用例
が述べられている。
ており、例えば特開昭56−133241号、特開昭5
6−131548号、特開昭61−181895号、特
開昭62−592号各公報等に開示されている。また、
特開昭56−125495号、特開昭56−12549
4号各公報にはエステルを他の潤滑油と混ぜて使用する
例が述べられている。更に、特開昭55−155093
号、特開昭56−3657号、特開昭58−15592
号、特開昭61−171799号、特開昭62−292
895号各公報には、エステルに添加剤を加えた使用例
が述べられている。
【0008】しかしながら、エステル系潤滑油は加水分
解による劣化が避けられず、特に冷蔵庫やル−ムエアコ
ン用の冷凍機油は長期に亘る安定性が要求される。その
為にエステル系潤滑油は安心して使用することができな
いのが現状である。以上述べた様に、従来の技術におい
ては現在開発されている上記フロン系冷媒を主成分とす
る冷媒雰囲気下において相溶性、熱安定性、体積抵抗
率、潤滑性等、冷凍機油として必要な性能を全て備えた
優れた冷凍機用潤滑油の開発が望まれているにも拘ら
ず、具体的提案がなされていないのが現状である。従っ
て、本発明の目的は低温及び高温において現在開発され
ているオゾン層破壊の少ない冷媒を主成分とする冷媒と
の相溶性に優れ、体積抵抗率が高く、かつ冷媒雰囲気下
での熱安定性、潤滑性に優れた冷凍機油を提供すること
にある。
解による劣化が避けられず、特に冷蔵庫やル−ムエアコ
ン用の冷凍機油は長期に亘る安定性が要求される。その
為にエステル系潤滑油は安心して使用することができな
いのが現状である。以上述べた様に、従来の技術におい
ては現在開発されている上記フロン系冷媒を主成分とす
る冷媒雰囲気下において相溶性、熱安定性、体積抵抗
率、潤滑性等、冷凍機油として必要な性能を全て備えた
優れた冷凍機用潤滑油の開発が望まれているにも拘ら
ず、具体的提案がなされていないのが現状である。従っ
て、本発明の目的は低温及び高温において現在開発され
ているオゾン層破壊の少ない冷媒を主成分とする冷媒と
の相溶性に優れ、体積抵抗率が高く、かつ冷媒雰囲気下
での熱安定性、潤滑性に優れた冷凍機油を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明者は上記目的を達成
するために鋭意研究を重ねた結果、ある種のエ−テル系
化合物が上記目的を達成し得ることを見い出し、本発明
を完成するに至ったものである。即ち本発明は次の一般
式(1)で示されるエ−テル系化合物で、平均分子量が2
00〜4,000、40℃における動粘度が5〜500
cStである化合物を基油とすることを特徴とするフル
オロエタン及び/又はフルオロメタンを主成分とする冷
媒雰囲気下で用いる潤滑油組成物を提供するものであ
る。 R1〔OR2〕n ・・・ (1) 但し、 R1:炭素数3〜100の多価アルコ−ル残基 R2:炭素数1〜30の炭化水素基 n :2〜30の整数 である。
するために鋭意研究を重ねた結果、ある種のエ−テル系
化合物が上記目的を達成し得ることを見い出し、本発明
を完成するに至ったものである。即ち本発明は次の一般
式(1)で示されるエ−テル系化合物で、平均分子量が2
00〜4,000、40℃における動粘度が5〜500
cStである化合物を基油とすることを特徴とするフル
オロエタン及び/又はフルオロメタンを主成分とする冷
媒雰囲気下で用いる潤滑油組成物を提供するものであ
る。 R1〔OR2〕n ・・・ (1) 但し、 R1:炭素数3〜100の多価アルコ−ル残基 R2:炭素数1〜30の炭化水素基 n :2〜30の整数 である。
【0010】本発明に係わるエ−テル系化合物の製造に
用いられる多価アルコ−ルのヒドロキシ基の数は2〜3
0個が好ましく2以下又は30以上になると、本発明目
的の潤滑油に必要な粘度、潤滑性、相溶性及び電気の体
積抵抗率等の各特性値のバランスが、目標とする最適域
からはずれ、極端な場合は全く冷凍機用潤滑油として使
用出来ないものとなってしまう。
用いられる多価アルコ−ルのヒドロキシ基の数は2〜3
0個が好ましく2以下又は30以上になると、本発明目
的の潤滑油に必要な粘度、潤滑性、相溶性及び電気の体
積抵抗率等の各特性値のバランスが、目標とする最適域
からはずれ、極端な場合は全く冷凍機用潤滑油として使
用出来ないものとなってしまう。
【0011】即ち、多価アルコ−ル1モル中のヒドロキ
シ基が2個以下になると潤滑油として必須な性能である
冷媒との相溶性及び潤滑性が著しく低下し、又ヒドロキ
シ基が30個以上になると粘度特性、特に低温流動性が
低下する。従って、本発明に係わるエ−テル系化合物の
製造に用いられる多価アルコ−ルとしては具体的には、
トリメチロ−ルプロパン、トリメチロ−ルノナン、トリ
メチロ−ルエタン、グリセリン、ペンタエリスリト−
ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジペンタエリスリト−
ル、グリセリン縮重合物、ジトリメチロ−ルプロパン、
ジトリメチロ−ルエタン、ジグリセリン、ポリグリセリ
ン、トリメチロ−ルプロパン縮重合物、ペンタエリスリ
ト−ル縮重合物、ソルビト−ル、ソルビト−ル縮重合
物、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、
1,3−プロパンジオ−ル、1,2−ブタンジオ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、
1,2,4−ブタントリオ−ル、1,2,6−ヘキサン
トリオ−ル、マンニト−ル等を挙げることが出来る。
シ基が2個以下になると潤滑油として必須な性能である
冷媒との相溶性及び潤滑性が著しく低下し、又ヒドロキ
シ基が30個以上になると粘度特性、特に低温流動性が
低下する。従って、本発明に係わるエ−テル系化合物の
製造に用いられる多価アルコ−ルとしては具体的には、
トリメチロ−ルプロパン、トリメチロ−ルノナン、トリ
メチロ−ルエタン、グリセリン、ペンタエリスリト−
ル、ネオペンチルグリコ−ル、ジペンタエリスリト−
ル、グリセリン縮重合物、ジトリメチロ−ルプロパン、
ジトリメチロ−ルエタン、ジグリセリン、ポリグリセリ
ン、トリメチロ−ルプロパン縮重合物、ペンタエリスリ
ト−ル縮重合物、ソルビト−ル、ソルビト−ル縮重合
物、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、
1,3−プロパンジオ−ル、1,2−ブタンジオ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、
1,2,4−ブタントリオ−ル、1,2,6−ヘキサン
トリオ−ル、マンニト−ル等を挙げることが出来る。
【0012】又、一般式(1)において、R2で示される
炭化水素基は、炭素数1〜30個の炭化水素基が好まし
く、例えば脂肪族炭化水素基、環状炭化水素基等を挙げ
ることが出来る。又最も好ましいものは炭素数1〜20
のアルキル基で、単独又は混合基を用いることが出来
る。炭化水素基の炭素数が30以上になると電気の体積
抵抗率は改善されるが、低温流動性と冷媒との相溶性が
低下する。従って、R2としては具体的には、例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、セチル、ステアリル、アリル、ペンテニ
ル、ミリスチル、リノ−ル、リノレンなどの脂肪族炭化
水素基、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチ
ルシクロヘキシルなどの脂環炭化水素基、フェニル基、
ブチルフェニル、ノニルフェニル、ドデシルフェニル等
の置換フェニル基、ベンジル基、メチルベンジル、ノニ
ルベンジルなどの置換ベンジル基及びチ−グラ−法、オ
キソ法またはパラフィン酸化法による合成アルコ−ル残
基などを挙げることが出来る。
炭化水素基は、炭素数1〜30個の炭化水素基が好まし
く、例えば脂肪族炭化水素基、環状炭化水素基等を挙げ
ることが出来る。又最も好ましいものは炭素数1〜20
のアルキル基で、単独又は混合基を用いることが出来
る。炭化水素基の炭素数が30以上になると電気の体積
抵抗率は改善されるが、低温流動性と冷媒との相溶性が
低下する。従って、R2としては具体的には、例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、セチル、ステアリル、アリル、ペンテニ
ル、ミリスチル、リノ−ル、リノレンなどの脂肪族炭化
水素基、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチ
ルシクロヘキシルなどの脂環炭化水素基、フェニル基、
ブチルフェニル、ノニルフェニル、ドデシルフェニル等
の置換フェニル基、ベンジル基、メチルベンジル、ノニ
ルベンジルなどの置換ベンジル基及びチ−グラ−法、オ
キソ法またはパラフィン酸化法による合成アルコ−ル残
基などを挙げることが出来る。
【0013】本発明のエ−テル化合物を基油とする冷凍
基油は、鉱物油ポリα−オレフィン、アルキルベンゼ
ン、上記以外のポリエ−テル、エステル、パ−フルオロ
ポリエ−テル、リン酸エステル等の潤滑油と配合して使
うことが出来る。尚、本発明のエ−テル系化合物と他の
潤滑油との混合割合(重量比)は、冷媒との相溶性や電気
の体積抵抗率、安定性、潤滑性等の性能が損なわれない
範囲なら特に限定されるものではないが、一般的には1
00/0〜5/95、好ましくは100/0〜30/7
0である。
基油は、鉱物油ポリα−オレフィン、アルキルベンゼ
ン、上記以外のポリエ−テル、エステル、パ−フルオロ
ポリエ−テル、リン酸エステル等の潤滑油と配合して使
うことが出来る。尚、本発明のエ−テル系化合物と他の
潤滑油との混合割合(重量比)は、冷媒との相溶性や電気
の体積抵抗率、安定性、潤滑性等の性能が損なわれない
範囲なら特に限定されるものではないが、一般的には1
00/0〜5/95、好ましくは100/0〜30/7
0である。
【0014】本発明のエ−テル化合物は、塩素を含まな
いフロン系冷媒に対して優れた性能を有するものであっ
て、特に冷媒との相溶性、熱安定性、電気の体積抵抗
率、潤滑性に優れた冷凍機油とすることができる。ここ
で塩素を含まないフロン系冷媒としては、例えば1、
1、1、2−テトラフルオロエタン(HFC−134
a)、1、1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、
ペンタフルオロエタン(HFC−125)、ジフルオロメ
タン(HFC−32)、或いはハイドロフルオロエーテル
(HFE−125a及びHFE−143a)等を挙げるこ
とが出来る。
いフロン系冷媒に対して優れた性能を有するものであっ
て、特に冷媒との相溶性、熱安定性、電気の体積抵抗
率、潤滑性に優れた冷凍機油とすることができる。ここ
で塩素を含まないフロン系冷媒としては、例えば1、
1、1、2−テトラフルオロエタン(HFC−134
a)、1、1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、
ペンタフルオロエタン(HFC−125)、ジフルオロメ
タン(HFC−32)、或いはハイドロフルオロエーテル
(HFE−125a及びHFE−143a)等を挙げるこ
とが出来る。
【0015】本発明の冷凍機油には、必要により通常使
用されている酸化防止剤、極圧剤、油性向上剤、消泡
剤、金属活性剤等の潤滑油添加剤を添加することもでき
る。酸化防止剤として使用可能なものは例えば、2、6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ル、4、4’−
チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾ−ル)、4、4’
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
−ル)、4、4’−メチレンビス(2、6−ジ−t−ブチ
ルフェノ−ル)等のフェノ−ル系酸化防止剤やN、N’
−ジフェニル−P−フェニレンジアミン、N−iso−
プロピル−N’−フェニル−P−フェニレンジアミン、
P、P−ジオクチルフェニルアミン、モノオクチルジフ
ェニルアミン、フェニレンジアミン、モノオクチル、ジ
フェニルアミン、フェノチアジン、3、7−ジオクチル
フェノチアジン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェ
ニル−2−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤やア
ルキルジサルファイド、チオジプロピオン酸エステル、
ベンゾチアゾ−ル等の硫黄系酸化防止剤やジアルキルジ
チオリン酸亜鉛、ジアリ−ルジチオリン酸亜鉛などを挙
げることが出来る。
用されている酸化防止剤、極圧剤、油性向上剤、消泡
剤、金属活性剤等の潤滑油添加剤を添加することもでき
る。酸化防止剤として使用可能なものは例えば、2、6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ−ル、4、4’−
チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾ−ル)、4、4’
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
−ル)、4、4’−メチレンビス(2、6−ジ−t−ブチ
ルフェノ−ル)等のフェノ−ル系酸化防止剤やN、N’
−ジフェニル−P−フェニレンジアミン、N−iso−
プロピル−N’−フェニル−P−フェニレンジアミン、
P、P−ジオクチルフェニルアミン、モノオクチルジフ
ェニルアミン、フェニレンジアミン、モノオクチル、ジ
フェニルアミン、フェノチアジン、3、7−ジオクチル
フェノチアジン、フェニル−1−ナフチルアミン、フェ
ニル−2−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤やア
ルキルジサルファイド、チオジプロピオン酸エステル、
ベンゾチアゾ−ル等の硫黄系酸化防止剤やジアルキルジ
チオリン酸亜鉛、ジアリ−ルジチオリン酸亜鉛などを挙
げることが出来る。
【0016】極圧剤、油性向上剤として使用可能なのは
例えば、ジカルキルジチオリン酸亜鉛、ジアリ−ルジチ
オリン酸亜鉛、ジアルキルポリサルファイド、トリアリ
−ルキルフォスフェ−ト、トリアルキルフォスフェ−
ト、二硫化モリブデン、グラファイト等を挙げることが
出来る。消泡剤として使用されるものとしては、例えば
ジメチルポリシロキサン等のシリコ−ン油やジエチルシ
リケ−ト等のオルガノシリケ−ト類を挙げることが出来
る。金属不活性剤として使用されるものとしては、例え
ばアリザリン、キニザリン、メルカプトベンゾチアゾ−
ル等を挙げることが出来る。
例えば、ジカルキルジチオリン酸亜鉛、ジアリ−ルジチ
オリン酸亜鉛、ジアルキルポリサルファイド、トリアリ
−ルキルフォスフェ−ト、トリアルキルフォスフェ−
ト、二硫化モリブデン、グラファイト等を挙げることが
出来る。消泡剤として使用されるものとしては、例えば
ジメチルポリシロキサン等のシリコ−ン油やジエチルシ
リケ−ト等のオルガノシリケ−ト類を挙げることが出来
る。金属不活性剤として使用されるものとしては、例え
ばアリザリン、キニザリン、メルカプトベンゾチアゾ−
ル等を挙げることが出来る。
【0017】
【発明の効果】本発明の冷凍機油は十分な粘度、高い体
積抵抗率、高温安定性を備え、塩素を含まないフロン系
冷媒を主成分とする冷媒との相溶性に優れており、冷凍
機用潤滑油として優れている。
積抵抗率、高温安定性を備え、塩素を含まないフロン系
冷媒を主成分とする冷媒との相溶性に優れており、冷凍
機用潤滑油として優れている。
【0018】
【実施例】以下本発明を合成例及び実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれらの合成例及び実施例に限
定されるものではない。 合成例1 ポリグリセリン(グリセリンの脱水縮合物で平均分子量
700)700gと苛性ソ−ダ528g及びオクチルク
ロライド1950gを5リットルの四ッ口フラスコに仕
込み、105℃で10時間反応し、エ−テル化した。更
に副生食塩を濾別した後、脱水精製して目的のエ−テル
系化合物1920gを得た。得られたエ−テル系化合物
は淡黄色透明の粘稠物で粘度45.7cSt/40℃で
あった。
に説明するが、本発明はこれらの合成例及び実施例に限
定されるものではない。 合成例1 ポリグリセリン(グリセリンの脱水縮合物で平均分子量
700)700gと苛性ソ−ダ528g及びオクチルク
ロライド1950gを5リットルの四ッ口フラスコに仕
込み、105℃で10時間反応し、エ−テル化した。更
に副生食塩を濾別した後、脱水精製して目的のエ−テル
系化合物1920gを得た。得られたエ−テル系化合物
は淡黄色透明の粘稠物で粘度45.7cSt/40℃で
あった。
【0019】合成例2 ポリペンタエリスリト−ル(脱水縮合物、平均分子量1
100) 1100gと苛性ソ−ダ960gとを合成例1
と同じ5リットルの四ッ口フラスコに仕込み、更にベン
ジルクロライド2700gを添加し、120℃で10時
間反応し、エ−テル化した。更に、副生食塩を濾別した
後、脱水精製して目的のエ−テル系化合物2690gを
得た。得られたエ−テル系化合物は殆ど無色で透明な粘
稠物で粘度60.5cSt/40℃であった。
100) 1100gと苛性ソ−ダ960gとを合成例1
と同じ5リットルの四ッ口フラスコに仕込み、更にベン
ジルクロライド2700gを添加し、120℃で10時
間反応し、エ−テル化した。更に、副生食塩を濾別した
後、脱水精製して目的のエ−テル系化合物2690gを
得た。得られたエ−テル系化合物は殆ど無色で透明な粘
稠物で粘度60.5cSt/40℃であった。
【0020】合成例3 トリメチロ−ルプロパン1030gを合成例1と同じ5
リットルの四ッ口フラスコに仕込み、更に苛性ソ−ダ1
110gとヘキシルクロライド3310gを仕込み、1
50℃で10時間のエ−テル化反応を行った。更に副生
食塩を濾別した後、脱水精製して目的のエ−テル系化合
物3250gを得た。得られたエ−テル系化合物は淡黄
色透明な粘稠物で粘度21cSt/40℃であった。以
上の合成例に準じて、本発明に係るエ−テル化合物を合
成した。第1表に本発明に係る化合物と比較例の化合物
の物性をまとめた。
リットルの四ッ口フラスコに仕込み、更に苛性ソ−ダ1
110gとヘキシルクロライド3310gを仕込み、1
50℃で10時間のエ−テル化反応を行った。更に副生
食塩を濾別した後、脱水精製して目的のエ−テル系化合
物3250gを得た。得られたエ−テル系化合物は淡黄
色透明な粘稠物で粘度21cSt/40℃であった。以
上の合成例に準じて、本発明に係るエ−テル化合物を合
成した。第1表に本発明に係る化合物と比較例の化合物
の物性をまとめた。
【0021】
【実施例1】第1表に記載の本発明に係るエ−テル化合
物及び比較品につき、1、1、1、2−テトラフルオロ
エタン(HFC−134a)とジフルオロメタン(HFC
−32)との混合冷媒を例として、それとの相溶性を調
べるため上記混合冷媒に対する低温及び高温での二層分
離温度を測定した。結果を第2表に示す。
物及び比較品につき、1、1、1、2−テトラフルオロ
エタン(HFC−134a)とジフルオロメタン(HFC
−32)との混合冷媒を例として、それとの相溶性を調
べるため上記混合冷媒に対する低温及び高温での二層分
離温度を測定した。結果を第2表に示す。
【0022】
【実施例2】第1表に記載の本発明に係るエ−テル化合
物及び比較品につき、Falex試験を行い、耐荷重性
を調べた。即ち、実施例1と同じ混合冷媒を毎分150
ccづつ吹き込み、無負荷で10分間回転し、続いて2
00lbで5分間予備回転した後、2分毎に50lb荷
重を増加させたときの焼き付き荷重を調べた。結果を第
2表に示す。
物及び比較品につき、Falex試験を行い、耐荷重性
を調べた。即ち、実施例1と同じ混合冷媒を毎分150
ccづつ吹き込み、無負荷で10分間回転し、続いて2
00lbで5分間予備回転した後、2分毎に50lb荷
重を増加させたときの焼き付き荷重を調べた。結果を第
2表に示す。
【0023】
【実施例3】第1表に記載の本発明に係るエ−テル化合
物及び比較品につき、Falex試験を行い、耐摩耗性
を調べた。即ち、実施例1と同じ混合冷媒を毎分150
ccづつ吹き込み、無負荷で10分間回転し、続いて2
00lbで5分間予備回転した後、350lbで60分
運転し、運転後のVブロックとピンの摩耗量を調べた。
結果を第2表に示す。
物及び比較品につき、Falex試験を行い、耐摩耗性
を調べた。即ち、実施例1と同じ混合冷媒を毎分150
ccづつ吹き込み、無負荷で10分間回転し、続いて2
00lbで5分間予備回転した後、350lbで60分
運転し、運転後のVブロックとピンの摩耗量を調べた。
結果を第2表に示す。
【0024】
【実施例4】第1表に記載の本発明に係るエ−テル化合
物及び比較品につき、熱安定性を調べた。即ち、鉄、
銅、アルミニウムを触媒としたシ−ルドチュ−ブ試験
(175℃×14日)を行った。結果を第2表に示す。
物及び比較品につき、熱安定性を調べた。即ち、鉄、
銅、アルミニウムを触媒としたシ−ルドチュ−ブ試験
(175℃×14日)を行った。結果を第2表に示す。
【0025】
【実施例5】第1表に記載の本発明に係るエ−テル化合
物及び比較品につき、体積抵抗率を測定した。結果を第
2表に示す。
物及び比較品につき、体積抵抗率を測定した。結果を第
2表に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 敏通 神奈川県横浜市神奈川区七島町 106
Claims (1)
- 【請求項1】次の一般式(1)で示されるエ−テル系化合
物で、平均分子量が200〜4,000、40℃におけ
る動粘度が5〜500cStである化合物を基油とする
ことを特徴とする塩素を含有しない冷媒を主成分とする
冷媒雰囲気下で用いる潤滑油組成物。 R1〔OR2〕n ・・・ (1) 但し、 R1:炭素数3〜100の多価アルコ−ル残基 R2:炭素数1〜30の炭化水素基 n :2〜30の整数 である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28885893A JPH07118674A (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | エーテル系潤滑油組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28885893A JPH07118674A (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | エーテル系潤滑油組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118674A true JPH07118674A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17735667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28885893A Pending JPH07118674A (ja) | 1993-10-26 | 1993-10-26 | エーテル系潤滑油組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07118674A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0736591A3 (en) * | 1995-04-07 | 1997-04-02 | Japan Energy Corp | Additive for lubricating oil, lubricating oil and working fluid for refrigerators |
-
1993
- 1993-10-26 JP JP28885893A patent/JPH07118674A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0736591A3 (en) * | 1995-04-07 | 1997-04-02 | Japan Energy Corp | Additive for lubricating oil, lubricating oil and working fluid for refrigerators |
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