JPH07118257A - アルドースレダクターゼ阻害剤 - Google Patents

アルドースレダクターゼ阻害剤

Info

Publication number
JPH07118257A
JPH07118257A JP5283967A JP28396793A JPH07118257A JP H07118257 A JPH07118257 A JP H07118257A JP 5283967 A JP5283967 A JP 5283967A JP 28396793 A JP28396793 A JP 28396793A JP H07118257 A JPH07118257 A JP H07118257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aldose reductase
bonded
present
compound
epicatechin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5283967A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Yamada
昌司 山田
Keizo Koyama
恵三 小山
Itaru Sakai
至 坂井
Tomoko Saigo
朋子 西郷
Hiroko Hirose
裕子 廣瀬
Mitsuru Nakayama
充 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP5283967A priority Critical patent/JPH07118257A/ja
Publication of JPH07118257A publication Critical patent/JPH07118257A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルドースレダクターゼ阻害剤を提供する。 【構成】 一般式(I) 【化1】 の化合物又はその塩を含有する。 【効果】 高いアルドースレダクターゼ阻害活性を有
し、毒性もなく安全性の高い糖尿病性合併症の予防、治
療剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑茶に含まれている特
定化合物又は緑茶に含まれている特定化合物の酸化生成
物を有効成分として含有するアルドースレダクターゼ阻
害剤に関する。本発明によるアルドースレダクターゼ阻
害剤は、各種の糖尿病性合併症、例えば、糖尿病性白内
障、糖尿病性神経症、糖尿病性腎疾患、糖尿病性網膜症
又は糖尿病性角膜症の予防及び治療薬として有効であ
る。
【0002】
【従来の技術】生体内のグルコースは、正常時には大部
分がヘキソキナーゼの作用によりグルコース−6−リン
酸に変換されて解糖系で代謝され、重要なエネルギー源
となっている。しかし糖尿病のような高血糖状態では、
グルコースがソルビトールを介してフラクトースに代謝
されるポリオール代謝系が亢進されることによりソルビ
トールの異常蓄積が助長される。このソルビトールは極
性が高いために細胞外への移行が少なく、細胞内に蓄積
されて細胞内の浸透圧が高まり、組織障害を起こすと考
えられている。そこで、ポリオール代謝系でグルコース
をソルビトールに変換する酵素であるアルドースレダク
ターゼ(アルドース還元酵素)を阻害することにより糖
尿病性合併症の予防及び治療が可能である。
【0003】従来、アルドースレダクターゼ阻害剤とし
ては、ヒダントイン誘導体(特開昭53−53653号
公報参照)やチアゾリン誘導体(特開昭57−2807
3号公報参照)など多くの化合物が知られている。ま
た、全合成による既存薬としては、チオキソチアゾリジ
ン酢酸誘導体(キネダック錠:小野薬品工業)が市販さ
れている。更に、緑茶の含有成分である(−)−エピカ
テキンについてもアルドースレダクターゼ阻害作用が知
られていた(特開平3−232851号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来か
ら多数のアルドースレダクターゼ阻害剤が存在したが、
それらの阻害効果は必ずしも充分ではなく糖尿病性合併
症の治療・予防薬としては効果が必ずしも満足できるも
のではなかった。従って、活性が高く、安全性も高いア
ルドースレダクターゼ阻害剤の開発が望まれていた。
【0005】本発明者は、緑茶の含有成分であるエピカ
テキンガレートやエピガロカテキンガレートが、高いア
ルドースレダクターゼ阻害活性を有することを見出し
た。これらのエピカテキンガレートやエピガロカテキン
ガレートについては、発癌プロモーション抑制作用〔Ph
ytotherapy Res 1 44-46 (1987); Jpn. J. Cancer Res8
0 503-505 (1989)〕、血液コレステロール低下作用
〔J. Nutr. Sci. Vitaminol. 32 613 (1986);栄食誌、
39 495 (1986) 〕、アンジオテンシンI変換酵素阻害作
用(栄食誌、39 495 (1986) 〕、あるいは突然変異抑制
作用〔Chem. Pharm.Bull. 32 3755-3758 (1984)〕が報
告されていたが、アルドースレダクターゼ阻害活性を有
することは従来知られていなかった。更に、本発明者
は、緑茶の含有成分であるカテキン及びエピカテキンの
酸化生成物にも、高いアルドースレダクターゼ阻害活性
があることを見出した。これらの酸化生成物がアルドー
スレダクターゼ阻害活性を有することも従来は知られて
いなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、毒性がなく安全
性も高い緑茶含有成分であるエピカテキンガレート若し
くはエピガロカテキンガレート、又はカテキン若しくは
エピカテキンの酸化生成物を有効成分として含む、アル
ドースレダクターゼ阻害剤を提供し、糖尿病性合併症の
治療・予防に有効な手段を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【化2】 で表される化合物を含有することを特徴とする、アルド
ースレダクターゼ阻害剤に関する。
【0008】本発明のアルドースレダクターゼ阻害剤の
有効成分である、前記一般式(I)で表される化合物に
は、以下の4種類の化合物が含まれる。 (1)5,7−ジヒドロキシ−2−(3’,4’−ジヒ
ドロキシフェニル)−3−ガロイルオキシ−クロマン
〔以下、本発明化合物(1)と称することがある〕、
(2)5,7−ジヒドロキシ−3−ガロイルオキシ−2
−(3’,4’,5’−トリヒドロキシフェニル)−ク
ロマン〔以下、本発明化合物(2)と称することがあ
る〕、(3)3−(2,4a,10,10a−テトラヒ
ドロ−7,9−ジヒドロ−2−オキソピラノ〔3,2−
b〕〔1〕ベンゾピラン−4−イル)−プロペン酸〔以
下、本発明化合物(3)と称することがある〕、(4)
2,4’,5’,12−テトラヒドロキシ−9,10−
ベンゾ−7−オキサトリシクロ〔6.2.2.01,6
ドデカ−2,5,9−トリエン−4−オン〔以下、本発
明化合物(4)と称することがある〕。前記本発明化合
物(1)〜(4)は、それぞれラセミ体であるか、純粋
な光学異性体であることができる。
【0009】前記本発明化合物(1)〜(4)の薬学的
に許容することのできる塩は無毒性の塩であり、例え
ば、アルカリ金属(例えば、カリウム、ナトリウム)又
はアルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウ
ム)の塩を挙げることができる。
【0010】前記本発明化合物(1)〜(4)は、各種
植物(特に緑茶の葉)から抽出したり、天然抽出物を化
学処理したり、あるいは化学合成によって調製すること
ができる。本発明化合物(1)〔すなわち、エピカテキ
ンガレート〕及び本発明化合物(2)〔すなわち、エピ
ガロカテキンガレート〕は、例えば、緑茶から抽出する
のが好ましい。具体的には、緑茶の葉を低級アルコール
(例えば、メタノール又はエタノール)溶媒で抽出し、
抽出液から溶媒を(例えば、減圧下で)留去し、続いて
水を加え、有機酸エステル(例えば、酢酸エチル)で抽
出する。得られた有機酸エステル層を分液し、溶媒を
(例えば、減圧下で)留去し、適当な精製手段、例え
ば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、ファデック
スLH−20を用いたカラムクロマトグラフィー、フラ
ッシュカラムクロマトグラフィー、薄層分取クロマトグ
ラフィー、又は高速液体クロマトグラフィーにより単離
精製して、目的のエピカテキンガレート、特には(−)
−エピカテキンガレート、又はエピガロカテキンガレー
ト、特には(−)−エピガロカテキンガレートを得るこ
とができる。
【0011】本発明化合物(3)及び(4)は、例え
ば、緑茶含有成分のカテキン又はエピカテキンを公知の
方法で酸化して調製するのが好ましい(油化学第39巻
第11号第967頁,1990年;Agric.Bio
l.Chem.第54巻第2号第567頁,1990
年;Chemistry Letters2361頁,
1992年参照)。具体的には、カテキン〔例えば、
(+)−カテキン〕又はエピカテキン〔例えば、(−)
−エピカテキン〕を、それぞれ、好ましくは酸素を飽和
させた有機溶媒(例えば、酢酸エチル、アセトン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、メタノール又はエタノール)に
溶解し、ラジカル開始剤、例えば、有機過酸化物(例え
ば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル又はジイソプ
ロピルペルオキシジカーボネート)、アゾ化合物(例え
ば、アゾビスイソブチロニトリル)又はレドックス開始
剤(例えば、過酸化水素水−第一鉄塩、過硫酸塩−第一
鉄塩又はクメンヒドロペルオキシド−第一鉄塩)を添加
し、可視光線又は紫外線(例えば、蛍光灯)の照射下で
10〜60℃(好ましくは30〜40℃)で酸化反応さ
せて調製することができる。出発材料として純粋な光学
異性体を用いると、キラリティーを維持したままで所望
の生成物を得ることができる。
【0012】なお、出発材料として(+)−カテキン又
は(−)−エピカテキンを用い、前記の酸化工程をアル
コール系溶媒不在下で実施すると、本発明化合物(3)
を得ることができ、出発材料として(+)−カテキンを
用い、前記の酸化工程をアルコール系溶媒存在下で実施
すると、本発明化合物(4)を得ることができる。
【0013】前記の本発明化合物(1)〜(4)は、高
いアルドースレダクターゼ阻害活性を示すだけでなく、
緑茶に含まれる成分であるか、又はその酸化生成物であ
るので、投与しても毒性がなく、安全である。本発明の
アルドースレダクターゼ阻害剤は、糖尿病性合併症の治
療・予防に使用することができ、経口的又は非経口的に
投与することができる。経口投与には舌下投与が含ま
れ、非経口投与には、皮下、静脈、筋注、直腸又は肺投
与などが含まれる。
【0014】本発明のアルドースレダクターゼ阻害剤
は、錠剤、粉末剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、
分散剤、注射剤、舌下錠、細粒剤、外用剤、軟膏剤、座
剤又はテープ剤などの各種剤型で用いることができる。
これらの各製剤は、それぞれ、必要により公知の担体
(例えば、結合剤、賦形剤、潤滑剤、崩壊剤、湿潤剤、
着色剤、希釈剤、乳化剤、懸濁化剤、又は充填剤)を用
いて、常法によって調製することができる。担体として
は、例えば、顆粒剤にトウモロコシデンプン、錠剤に結
晶セルロース、カプセル剤に無水ケイ酸、又は、注射剤
にブドウ糖液などを用いることができる。本発明による
アルドースレダクターゼ阻害剤は、有効成分である前記
の本発明化合物(1)〜(4)のいずれかの少なくとも
1種を5〜100重量%、好ましくは25〜100重量
%の量で含有する。投与量は、投与対象、投与ルート及
び/又は症状などによっても異なるが、通常0.1〜2
00mg/kg/日であり、これを1日1〜5回に分け
て投与することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。調製例1:3−(2,4a,10,10a−テトラヒド
ロ−7,9−ジヒドロ−2−オキソピラノ〔3,2−
b〕〔1〕ベンゾピラン−4−イル)−プロペン酸〔4
aR−〔4(E),4aα,10aβ〕〕の合成 (+)−カテキン(シグマ化学社製)50.0mgとア
ゾビスイソブチロニトリル(ラジカル反応開始剤:関東
化学社製)56.6mgとを、予め酸素を飽和させた酢
酸エチルに溶解させ、全体を100mlとした。この溶
液を1000ml共栓付き三角フラスコに入れ、蛍光灯
(15W×4本)の照射により、40℃で20日間酸化
した。この溶液を前記三角フラスコ20本分集め、減圧
下にて溶媒を留去した後、セファデックスLH−20
(ファルマシア社製)を固定相とし、水/アセトニトリ
ル/メタノール/酢酸(80:18:2:1)(v/
v)を移動相とするカラムクロマトグラフィーにより分
画した。こうして下記構造式(11)の標記化合物4
6.6mgを得た。
【0016】
【化3】
【0017】性状:淡黄色の粉末 融点:192.0〜192.3℃(分解) IR(KBr)cm-1:3360〜3180,2690
〜2600,1720,16901 H−NMR(重DMSO:300MHz) δ(pp
m):2.63(1H,d,J=15.2,10.8H
z),2.99(1H,d,J=15.2,5.9H
z),4.64(1H,ddd,J=10.8,10.
6,5.9Hz),4.93(1H,dd,J=10.
6,1.6Hz),5.82(1H,d,J=2.0H
z),6.02(1H,d,J=2.0Hz),6.5
0(1H,d,J=1.6Hz),6.69(1H,
d,J=16.1Hz),7.31(1H,d,J=1
6.1Hz)
【0018】調製例2:3−(2,4a,10,10a
−テトラヒドロ−7,9−ジヒドロ−2−オキソピラノ
〔3,2−b〕〔1〕ベンゾピラン−4−イル)−2−
プロペン酸〔4aR−〔4(E),4aα,10a
α〕〕の合成 (−)−エピカテキン(シグマ化学社製)50.0mg
とアゾビスイソブチロニトリル(関東化学社製)56.
6mgとを、予め酸素を飽和させた酢酸エチルに溶解
し、全体を100mlとした。この溶液を、1000m
l共栓付き三角フラスコに入れ、蛍光灯(15W×4
本)の照射により、40℃で10日間酸化した。この溶
液を前記フラスコ20本分集め、減圧下にて溶媒を留去
した後、セファデックスLH−20(ファルマシア社
製)を固定相とし、水/アセトニトリル/メタノール/
酢酸(85:13:2:1)(v/v)を移動相とする
カラムクロマトグラフィーにより分画した。下記構造式
(12)の標記化合物10.5mgを得た。
【0019】
【化4】
【0020】性状:淡黄色の粉末 融点:169.5〜170.1℃(分解) IR(KBr)cm-1:3440〜3210,170
3,1629,16061 H−NMR(重DMSO:300MHz) δ(pp
m):2.83(1H,m),2.83(1H,m),
4.94(1H,ddd,J=4.0,2.5,1.3
Hz),5.00(1H,d,J=1.3Hz),5.
68(1H,d,J=1.9Hz),5.97(1H,
d,J=1.9Hz),6.48(1H,s),6.5
1(1H,d,J=15.9Hz),7.33(1H,
d,J=15.9Hz)
【0021】調製例3:2,4’,5’,12−テトラ
ヒドロキシ−9,10−ベンゾ−7−オキサトリシクロ
〔6.2.2.01,6 〕ドデカ−2,5,9−トリエン
−4−オンの合成 (+)−カテキン(シグマ化学社製)50.0mgとア
ゾビスイソブチロニトリル(関東化学社製)56.6m
gとを、予め酸素を飽和させた酢酸エチル/メタノール
(80:20)(v/v)に溶解し、全体を100ml
とした。この溶液を1000ml共栓付き三角フラスコ
に入れ、蛍光灯(15W×4本)の照射により、40℃
で240時間酸化した。この溶液を前記フラスコ20本
分集め、減圧下にて溶媒を留去した後、セファデックス
LH−20(ファルマシア社製)を固定相とし、ヘキサ
ン/エタノール(7:3)(v/v)とエタノールとメ
タノールとで順次展開した溶媒を移動相とするカラムク
ロマトグラフィーにより分画した。更にODS(YMS
A−312:山村化学社製)を固定相とし、水/アセ
トニトリル/酢酸(92:8:0.2)(v/v)を移
動相としたカラムクロマトグラフィーにより分画し、下
記構造式(13)の標記化合物93.3mgを得た。
【0022】
【化5】
【0023】性状:淡黄色の粉末 融点:139.5℃〜(分解) IR(KBr)cm-1:3510〜2855,271
0,1705,16731 H−NMR(CD3 OD:300MHz) δ(pp
m):1.29(1H,dd,J=13.4,2.6H
z),2.55(1H,dd,J=13.4,9.3H
z),3.95(1H,ddd,J=9.3,2.6,
1.5Hz),5.31(1H,d,J=1.5H
z),5.40(1H,s)6.71(1H,s),
6.80(1H,s)
【0024】調製例4:(−)−エピカテキンガレート
及び(−)−エピガロカテキンガレートの単離 緑茶の葉(50g)にメタノールを加えて抽出した。減
圧下でメタノール溶媒を留去し、残渣に水(約700m
l)を加えてヘキサン(500ml×3回)で抽出し
た。水層を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を減圧下で濃縮し、ベンゼン溶媒でシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで処理し、溶出部を
分画した後、更にトルエン/酢酸エチル(1:1)(v
/v)の混合溶媒で分画した。トルエン/酢酸エチル
(1:1)(v/v)の混合溶媒分画部を集め、更にセ
ファデックスLH−20を用いたカラムクロマトグラフ
ィーで処理し、メタノール/ヘキサン/エタノール/水
(100:30:25:5)(v/v)の混合溶媒で分
画した。こうして下記構造式(14)の(−)−エピカ
テキンガレート(0.59g)及び下記構造式(15)
の(−)−エピガロカテキンガレート(1.80g)を
得た。
【0025】
【化6】
【0026】(−)−エピカテキンガレート: 融点:238℃ UV λmax(エタノール)nm(ε):279(1
4,000) IR(KBr)νmax cm-1:3510〜330
0,1680,1605,1530〜1510,148
0〜1450,1290,1250〜1180,114
5,1040〜10101 H−NMR〔(CD32 CO:100MHz〕 δ
(ppm):5.14(1H,s),5.56(1H,
m),3.00(2H,t),6.05(1H,s),
6.05(1H,s),7.07(1H,d,J=2H
z),6.75(1H,d,J=8Hz),6.89
(1H,dd,J=8.2Hz),7.02(1H,
s),7.02(1H,s)13 C−NMR〔(CD32 CO:25.05MHz)
δ(ppm):77.8,69.7,26.4,9
5.3,96.3,98.5,166.3
【0027】
【化7】
【0028】(−)−エピガロカテキンガレート: 融点:220℃ UV λmax(エタノール)nm(ε):275(1
1,500) IR(KBr)νmax cm-1:3300,169
0,1610,1540〜1515,1475〜144
0,1290,1240〜1220,1145,104
0〜10101 H−NMR〔(CD32 CO:100MHz〕 δ
(ppm):5.05(1H,s),5.55(1H,
m),2.96(2H,t),6.03(1H,s),
6.03(1H,s),6.60(1H,s),6.6
0(1H,s),7.00(1H,s),7.00(1
H,s)13 C−NMR〔(CD32 CO:25.05MHz〕
δ(ppm):78.0,69.9,26.4,9
5.5,96.4,98.7,166.7
【0029】調製例5:アルドースレダクターゼの調製 ヒト胎盤30gをEDTA−リン酸緩衝液(1mM−E
DTA、2mMβ−メルカプトエタノール、2μg/m
lアンチパイン、2μg/mlロイペプチン、10mM
リン酸緩衝液;pH7.4)に懸濁した後、遠心分離
(1000rpm;10分間;4℃)した。上清を捨
て、10mMリン酸緩衝液60mlに懸濁し、ホモジナ
イザーで細胞を破砕した後、超遠心処理(30000r
pm;30分間;4℃)した。上清を回収し、蒸留水で
2倍に希釈した後、40%硫安で塩析し、遠心分離(1
0000rpm;20分間;4℃)した。上清を捨て、
沈殿を10mMリン酸緩衝液10mlに懸濁した後、1
0mMリン酸緩衝液で2倍希釈し、活性測定した。
【0030】薬理試験例:アルドースレダクターゼ阻害
活性の測定 0.4Mリン酸緩衝液100μl、2M硫酸アンモニウ
ム水溶液75μl、0.2mM−NADPH(ニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドフォスフェート還元型)
100μl、前記調製例5で得た酵素液125μl及び
前記調製例1〜5で得た本発明化合物の10-4Mエタノ
ール液50μlをそれぞれ加えた。反応は、100mM
グリセルアルデヒド50μlを加えることにより開始
し、25℃で5分間、340nmの吸光度の減少を追跡
し、そのときのtanθ値を求めた。また、比較試験と
して、前記の本発明化合物に代え、阻害剤として(−)
−エピカテキン及び(+)−カテキンを用いて同様に実
施した。阻害剤を添加した場合のtanθ値をAとし、
阻害剤を添加しなかった場合のtanθ値をBとして、
次式によって阻害率(%)を求めた。 阻害率(%)=〔(B−A)/B〕×100 調製例1〜5によって得られた本発明化合物及び比較用
化合物について、阻害率を調べた。その結果を以下の表
1に示す。
【0031】
【表1】 調製例 化合物 濃度(M) 阻害率(%) 1 (11) 1×10-4 57.9 1 (11) 1×10-5 40.0 1 (11) 1×10-6 25.1 2 (12) 1×10-4 24.3 2 (12) 1×10-5 5.1 3 (13) 1×10-4 27.5 3 (13) 1×10-5 7.0 4 (14) 1×10-4 39.2 4 (14) 1×10-5 15.0 4 (15) 1×10-4 20.1 4 (15) 1×10-5 6.6 − (-)-エヒ゜カテキン 1×10-4 6.8 − (-)-エヒ゜カテキン 1×10-5 0.8 − (+)-カテキン 1×10-4 0.8
【0032】製剤調製例 前記調製例1で得た本発明化合物(11)10重量部と
乳糖421.0重量部及びジャガイモ澱粉50重量部と
をよく混合し、これを流動層造粒機に入れ、ヒドロキシ
プロピルセルロース(結合剤)18.75重量部を5%
水溶液にして噴霧し、顆粒を得た。次いで、カルボキシ
メチルセルロースカルシウム(崩壊剤)20重量部とス
テアリン酸マグネシウム(滑沢剤)15重量部とを添加
して混合した。得られた混合物を1錠の重量が125m
gとなるようにして、加圧成形し錠剤を得た。この錠剤
に下記の処方のコーティング液を噴霧して、腸溶性錠剤
を得た。 セルロースアセテートフタレート 5.0重量部 95%エタノール 47.5重量部 酢酸エチル 47.5重量部
【0033】
【発明の効果】本発明のアルドールレダクターゼ阻害剤
は、高いアルドースレダクターゼ阻害活性を有し、また
緑茶の含有成分であるか又はその酸化生成物であるの
で、毒性もなく安全性の高い糖尿病性合併症の予防及び
治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/35 AED 9454−4C 31/365 9454−4C // C07D 493/04 106 A 493/08 B (72)発明者 西郷 朋子 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 廣瀬 裕子 山梨県甲府市飯田3丁目6−38 (72)発明者 中山 充 大阪府堺市大野芝町23 大野芝宅舎4− 105

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 で表される化合物又はその薬学的に許容される塩を含有
    することを特徴とする、アルドースレダクターゼ阻害
    剤。
JP5283967A 1993-10-18 1993-10-18 アルドースレダクターゼ阻害剤 Pending JPH07118257A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5283967A JPH07118257A (ja) 1993-10-18 1993-10-18 アルドースレダクターゼ阻害剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5283967A JPH07118257A (ja) 1993-10-18 1993-10-18 アルドースレダクターゼ阻害剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07118257A true JPH07118257A (ja) 1995-05-09

Family

ID=17672554

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5283967A Pending JPH07118257A (ja) 1993-10-18 1993-10-18 アルドースレダクターゼ阻害剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07118257A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005536543A (ja) * 2002-08-23 2005-12-02 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. ビオチンを含む新規栄養補助食品組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005536543A (ja) * 2002-08-23 2005-12-02 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. ビオチンを含む新規栄養補助食品組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SU1072803A3 (ru) Способ получени производных фталазин-4-илуксусной кислоты или их солей
JP2008531558A (ja) 新規なリポオキシゲナーゼ阻害剤
PL207707B1 (pl) Kompozycja do leczenia lub zapobiegania stanom patologicznym związanym ze stanami zapalnymi, neurodegeneracją, deregulacją metabolizmu lipidów i/lub glukozy, rozrostem komórek i/lub różnicowaniem komórek i/lub ze starzeniem się skóry lub ośrodkowego układu nerwowego
JP5227803B2 (ja) スピロキノン化合物及び医薬組成物
JPH04210683A (ja) チアゾリジン−2,4−ジオン誘導体およびこれを含有する糖尿病合併症治療薬
JP4851051B2 (ja) Comt阻害活性を有するクマリン誘導体
RU2017739C1 (ru) Способ получения 2-замещенных 4-(3-трет-бутил-4-гидроксифенил)-тиазолов
US6030979A (en) Pharmaceutical composition comprising 5,6-dihydrodibenzo[A,G] Quinolizinium derivatives and the salts thereof
US5288750A (en) Substituted β-diketones
EP2636663A1 (en) Novel dihydroxybenzene derivatives and antiprotozoal agent comprising same as active ingredient
KR20160126006A (ko) 카나비제롤 유도체
FR2495155A1 (fr) Nouveaux 8-aminoalkyl-4-alkylisopsoralenes, leur procede de preparation et composition pharmaceutique les contenant
FR2521992A1 (fr) Nouveaux composes de pyridine utiles comme medicaments
JPH07118257A (ja) アルドースレダクターゼ阻害剤
FR2815033A1 (fr) Derives de 7-carboxy-flavones, porcede pour leur preparation et leur application en therapeutique
KR20010070381A (ko) 나프토퀴논계 화합물을 포함하는 항암제
EP0564648B1 (en) Aconitine compound and analgesic/antiinflammatory agent
JP2754644B2 (ja) 新規リグナン類およびリグナン類を有効成分とする5―リポキシゲナーゼ阻害剤およびアルドースリダクターゼ阻害剤
CN113214097B (zh) 治疗阿尔茨海默病的化合物
RU2677647C1 (ru) Антикоагулянтное средство непрямого действия на основе новой гибридной молекулы варфарина с остолевой кислотой
EP1681280B1 (en) Novel phenol derivatives and antitrypanosoma preventive/therapeutic agent containing the same as active ingredient
US6307070B1 (en) Substituted aurone derivatives
EP0313697B1 (en) Leukotriene antagonists
EP0017578B1 (fr) Acides 5-(2-hydroxy-3-thiopropoxy)chromone-2-carboxyliques, leurs sels et esters, procédé de préparation et médicaments
CN113304129B (zh) 单烯酮类单羰基姜黄素类似物在制备抗氧化药物的应用