JPH0711810A - 能動型動吸振器の制御方法 - Google Patents

能動型動吸振器の制御方法

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JPH0711810A
JPH0711810A JP15377093A JP15377093A JPH0711810A JP H0711810 A JPH0711810 A JP H0711810A JP 15377093 A JP15377093 A JP 15377093A JP 15377093 A JP15377093 A JP 15377093A JP H0711810 A JPH0711810 A JP H0711810A
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JP
Japan
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control
vibration system
main vibration
force
control force
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Application number
JP15377093A
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English (en)
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Kikuji Kobayashi
喜久二 小林
Satoru Aizawa
相沢  覚
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Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制振効果を犠牲にすることなく、風応答制振
時におけるAMDの制御力あるいはストロークの過大化
を効果的に抑制する。 【構成】 動吸振器のストロークの共振曲線(図2
(b)),制御力の共振曲線(図2(c))において振
幅が0となる反曲点を出現させるので、この反曲点の出
現する振動数位置では動吸振器が全く反応しないように
することができ、また、この反曲点は任意の振動数位置
に設定可能である。一方反曲点以外の位置では、動吸振
器が反応する。従って、風力スペクトルのピーク振動数
と反曲点が出現する振動数とを一致させることにより、
動吸振器の制御対象である建物の固有振動に伴う変形に
対しては制振効果が十分に発揮され、制御不能な風外力
の低振動数成分に起因する建物の強制的な変形に対して
は動吸振器が反応しないようにすることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、能動型動吸振器[アク
ティブマスダンパー(AMD)]の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】動吸振器は振動抑制のための制御装置と
して古くから知られている。動吸振器とは、主振動系と
略同じ振動数を持つ別の小型振動系で、これを主振動系
に付属させることにより主振動系の振動エネルギーを吸
収し振動低減を図るものである。この動吸振器は、従
来、受動型の動吸振器(TMD)が主流であったが、こ
れを大型の建築構造物に適応するには多くの問題があっ
た。
【0003】そこで、動動吸振器の性能を改善するため
の方法としてアクチュエータなどにより制御力を加えを
これをコントロールしようとするアクティブマスダンパ
ー(以下、適宜「AMD」と略述する)が登場した。
【0004】このAMDの制御アルゴリズムとして現代
制御理論に基づく最適レギュレータが通常よく用いられ
ているが、この制御アルゴリズムを風応答の制振に適用
した場合には一般的に制御力ないしAMDのストローク
が大きな値となる。
【0005】風応答問題に対するAMDの制御力ないし
ストロークが、現代制御理論に基づく制御アルゴリズム
を用いた場合に過大となってしまう原因は次のように考
えることができる。即ち、風外力は一般的に建物の1次
固有振動数より低い振動数領域において地震外力とは異
なり強いパワーを保持している。そのため建物が風外力
を受けた場合、建物には固有振動モードに伴う変形以外
に風外力の低振動数成分による強制的な変形も大きく励
起される。この強制的な変形は基本的にAMDの制御対
象とすることはできないが、現代制御理論による場合フ
ィードバック状態量として変位成分も含むため、必然的
にAMDはこの強制的な変形にも対応して動作すること
になり、その結果として制御力ないしストロークが過大
なものとなる。(特に、耐風安全性の向上を目的とする
場合には、ストークが数mを越えるような場合も想定さ
れる。)風外力に対する制御力とストロークの過大化を
問題視してその抑制を目的とした研究として、田村和
夫,三田彰ほかによる「ハイブリッドマスダンパーの高
層建物への適用に関する研究(アクティブ制震(振)シ
ンポジウム論文集,pp.233−240,1992
年)」がある。
【0006】一方、動吸振器の振幅を抑制しながら制御
効果を高めること、及び制御信号を主振動系の加速度だ
けとして実用的な価値を高めることを目的として、西村
功,小堀鐸二ほかにより、「絶対加速度フィードバック
制御によるアクティブ動動吸振器(アクティブ制震
(振)シンポジウム論文集,pp.187−193,1
992年)」が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記田
村ほかによる「ハイブリッドマスダンパーの高層建物へ
の適用に関する研究」では、ハイブリッドマスダンパー
(HMD)の制御原理として現代制御理論が採用されて
おり、ここでは状態量に楕円型のハイパスフィルター
(カットオフ振動数0.25Hz)を施して制御力を算出する
間接的な方法が取られている。
【0008】風外力に対する制御力とストロークの過大
化を回避するために最適レギュレータのフィードバック
ゲインを変更することも考えられるが、この場合は逆に
制振効果を犠牲せざるをえず、結局AMDを設置する所
期の目的が達成できなくなってしまう。
【0009】従って、現段階におけるAMDの適用範囲
は数年に一度遭遇するような風に対する居住性の向上の
範囲に留まっている状況にあり、耐風安全性の向上を目
的とした適用は困難であると考えられている。
【0010】この一方、上記西村ほかの「絶対加速度フ
ィードバック制御によるアクティブ動吸振器」における
制御則は、変位フィードバックを含まず、加速度フィー
ドバックのみであるため、風外力に対する制御力とスト
ロークの過大化に対するひとつの解決策としても機能す
ると考えられる。
【0011】本発明は、上記事情の下に西村ほかの研究
を更に改良してなされたものであり、その目的は、特に
制振効果を犠牲にすることなく、風応答制振時における
AMDの制御力あるいはストロークの過大化を効果的に
抑制することができる能動型動吸振器の制御方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
主振動系の振動方向に移動可能な付加マスにアクチュエ
ータを介して制御力を加え、前記付加マスの運動を制御
して主振動系の振動を強制的に抑制する能動型動吸振器
の制御方法であって、前記主振動系の加速度、変位のみ
をフィードバック状態量とする制御力の算出式を定義
し、前記制御力を加えた場合の前記主振動系及び能動型
動吸振器の運動方程式及びその定常応答解を求め、前記
主振動系と能動型動吸振器との質量比、前記主振動系の
最大共振点の振幅値、及び加速度のフィードバックゲイ
ン又は変位のフィードバックゲインの内のいずれか一方
を与条件として、前記主振動系の減衰率をゼロと仮定し
た場合の主振動系の変位の共振曲線に基づいて所定の手
法により前記能動型動吸振器の主振動系に対する振動数
比、前記能動型動吸振器の減衰率及び変位フィードバッ
クゲイン又は加速度フィードバックゲインの内のいずれ
か他方の最適化を行い、しかる後、前記能動型動吸振器
のストロークの共振曲線及び制御力の共振曲線に振幅が
ゼロとなる反曲点が出現するように、与条件としての前
記一方のフィードバックゲインの値及びこれに対応する
他方のフィードバックゲインの最適値を定めると共に、
これらの値及び前記制御力の算出式を用いて制御力を決
定することを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の能
動型動吸振器の制御方法において、前記能動型動吸振器
のストロークの共振曲線上に反曲点が出現する振動数が
風力スペクトルのピーク振動数と一致する前記一方のフ
ィードバックゲインの値、前記制御力の共振曲線上に反
曲点が出現する振動数が風力スペクトルのピーク振動数
と一致する前記一方のフィードバックゲインの値、をそ
れぞれ求め、これら求められた値の平均値を最終的な与
条件としてのフィードバックゲインの値として定めるこ
とを特徴とする。
【0014】
【作用】請求1記載の発明によれば、制御力とストロー
クの共振曲線において振幅が0となる反曲点の出現によ
り、この反曲点の出現する振動数位置では動吸振器が全
く反応しないようにすることができ、また、この反曲点
は任意の振動数位置に設定可能である。一方反曲点以外
の位置では、動吸振器が反応する。従って、実際の建物
を主振動系として制振用の動吸振器に本発明方法を適用
した場合、動吸振器の制御対象である建物の固有振動に
伴う変形に対しては制振効果が十分に発揮され、制御不
能な力に起因する建物の強制的な変形に対しては動吸振
器が反応しないようにすることが可能となる。
【0015】特に、請求項2記載の発明によれば、超高
層建物のようにアスペクト比の大きい建物が風外力を受
けた場合に発生する渦の発生に起因する強制的な変形に
対して、動吸振器が殆ど反応しないので、風応答制振時
の動吸振器のストロークと制御力の過大化が抑制され
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図7に
基づいて説明する。
【0017】図1には、本発明方法を実施するためのシ
ステムが概略化して示されている。この図1は、主振動
系10に能動型動吸振器(以下、適宜、「動吸振器」又
は「AMD」と略述する)12を付加した2質点系モデ
ルを制御装置30,振動センサ24と共に示したもので
ある。この図において、質量mの主振動系(実際には、
建物がこれに相当する)10は、ばね定数k/2(建物
の剛性がこれに相当)の2本の板バネ14,14により
水平に支持されている。この主振動系10は、図示しな
い外力の作用によりほぼ水平方向(x方向)に沿って振
動する。
【0018】一方、動吸振器12は、主振動系10の振
動方向に沿って移動可能な質量mdの付加マス16と、
この付加マス16に付与されたばね定数kd のばね18
(動吸振器の剛性がこれに相当)と、付加マス16に減
衰係数cd を付与するダッシュポット20及び油圧シリ
ンダー等のアクチュエータ22とを含んで構成されてい
る。アクチュエータ22は、制御装置30から制御力u
(t)を付与される。この制御力u(t)がアクチュエ
ータ22を介して付加マス16に与えられ、その時の付
加マス16の慣性力が主振動系10に制振力として付与
される。
【0019】制御装置30は、コンピュータ等を含んで
構成され、この制御装置30には、主振動系10に設置
された振動センサ24の出力が入力されるようになって
いる。
【0020】まず、図1に示される、主振動系10に能
動型動吸振器(以下、「動吸振器」という)12を付加
した2質点系モデルに基づいて、本発明方法に係る制御
則の定式化について説明する。
【0021】この図1の場合、運動方程式は次のように
与えられる。
【0022】
【数1】
【0023】ここで、主振動系の加速度,変位をフィー
ト゛バック状態量として、制御力u(t)を次のように
定義する。
【0024】
【数2】
【0025】次に定常応答解を導出するための準備とし
て、以下のような無次元化表現を採用する。
【0026】
【数3】
【0027】さらに、主振動系には次式(5)で与えら
れる調和外力が作用すると仮定し、その時の主振動系及
び動吸振器の定常応答を式(6)、(7)で表現する。
【0028】
【数4】
【0029】
【数5】
【0030】
【数6】
【0031】ここで、制御則の定式化のためのパラメー
タを,前もって与条件とするパラメータと最適化するパ
ラメータに分類して整理しておくと、表1に示されるよ
うになる。
【0032】なお、ここでは最適化対象のフィードバッ
クゲインとして変位を取り上げたが、これは加速度と入
れ替えてもよい。ここに最適化するパラメータが3種類
となるのは、本発明で行なわれるP,Q点理論の原理に
よる最適化の際の条件が後述するように、共振曲線の
2定点の振幅値を等しくし、かつその値をγと規定す
る、さらにその2定点において共振曲線を極大にす
る、という3条件からなるためである。そのため、ここ
では、加速度フィードバックゲインは与条件となってし
まうが、このゲインは任意に与えることができ、よって
逆に設計者の自由度を増し長所となる。
【0033】
【表1】
【0034】以上の条件のもとに、まず主振動系の変
位、動吸振器のストローク、及び制御力の定常応答解を
導出した結果を以下に示す。
【0035】
【数7】
【0036】
【数8】
【0037】
【数9】
【0038】次に、パラメータの最適化について説明す
る。式(8)に基づく主振動系変位の共振曲線は動吸振
器の減衰率ζによらず、2つの定点を必ず通過する。そ
こで、TMDの最適化法であるいわゆるP,Q点理論の
原理を応用し、主振動系と動吸振器の振動数比、動吸振
器の減衰率、及び変位フィードバックゲインの最適化を
行った。
【0039】主振動系と動吸振器の振動数比及び変位フ
ィードバックゲインの最適化について説明する。
【0040】まず、共振曲線の2定点P,Qは次の条件
から求めることができる。
【0041】
【数10】
【0042】即ち、
【0043】
【数11】
【0044】ここにβ=2β´と置くと、式(12)より
fについての方程式、次式を得る。
【0045】
【数12】
【0046】従って、式(13)の解f1,f2 、すなわち2
定点の振動数は次式を満足することになる。
【0047】
【数13】
【0048】ここで、2定点における共振曲線の値がそ
れぞれγに等しいという条件は、式(12)の右辺を利用
して次式で与えられる。
【0049】
【数14】
【0050】従って、
【0051】
【数15】
【0052】となり、式(14)と式(17)から次式が得
られる。
【0053】
【数16】
【0054】また、上式とβ´=β/2を式(13)に代
入して式(13)を解くと、f1及びf2は次式で与えられ
る。
【0055】
【数17】
【0056】従って、γは式(16)に式(19)を代入す
ることにより次式で与えられる。
【0057】
【数18】
【0058】ここに式(20)をβについて解くと、最適
変位フィードバックゲイン,βOPTが次式(21)として
求まり、またこの結果を式(18)に代入することによ
り、最適振動数比,ξOPT が次式(22)として求まる。
【0059】
【数19】
【0060】次に、動吸振器の減衰率の最適化について
説明する。動吸振器の減衰率ζの最適化は以上の検討に
おける2定点において共振曲線を極大とする条件から導
出することができ、導出に際してはBrock (John E.Bro
ck,A Note on the Damped Vibration Absorber,Trans.
A.S.M.E.,A-284,1946)の方法を採用した。
【0061】まず、式(8)を次のように展開する。
【0062】
【数20】
【0063】ここで、式(16)からf1 2 を表現すると次
式となる。
【0064】
【数21】
【0065】ここに、上式において微小量δを考慮した
【0066】
【数22】
【0067】と、|X/F|=γ及び式(21),(22)
のβOPT,ξOPT を式(23)に代入すると、式(23)は次
のような形式の表現に変換される。
【0068】
【数23】
【0069】ここに、振動数f1において共振曲線を極大
とする条件は、
【0070】
【数24】
【0071】に置換され、最終結果は次式で表現され
る。
【0072】
【数25】
【0073】一方、振動数f2において共振曲線を極大と
する条件も同様の展開で導出され、最終結果は次式で表
現される。
【0074】
【数26】
【0075】ここに、式(28)と式(29)を比較してみ
ると両者は一致していない。従って、2定点は同時に極
大値をとることはできない。そこで、TMDの最適減衰
率の求め方と同様に、両者の平均をとって最適減衰率と
した。その結果を次式に示す。
【0076】
【数27】
【0077】ここで、上記式(21)において、α=β
OPT =0として求められるγはTMDの共振点振幅値に
等しく、このγ及びα=0を式(22),(30)に代入す
るとTMDの最適振動数比及び最適減衰率に等しくな
る。また式(21)においてβOPT=0として求められる
γを式(22),(30)に代入すると西村ほかによる加速
度フィードバック制御則に等しくなる。即ち、本制御則
はTMDの最適設計法、及び西村ほかによる制御則を包
含する。
【0078】次に、上述した本発明方法に係る制御則に
よる定常応答解析例について説明する。
【0079】本制御則に基づいて動吸振器12を設計
し、定常応答解析を実施した。動吸振器12の設計に際
し、与条件は次のように設定した。まず動吸振器12の
質量は主振動系10に対し1%、すなわちμ=0.01
とした。次に期待する制振効果として、主振動系10の
最大共振点振幅値γを5.0とした。これは主振動系1
0に10%の付加減衰率を与えたことに相当し、またパ
ッシブ動吸振器(TMD)ではμ=0.01の場合γ=
14.18となるから、本設計では最大共振点において
TMDの2.36倍の制振効果を期待していることにな
る。次に加速度フィードバックゲインαであるが、α=
0の場合は必然的に変位のみのフィードバックとなる。
また式(21)においてβOPT =0となるαは、
【0080】
【数28】
【0081】で与えられるから、上式に基づいてαを設
定すると加速度のみのフィードバックになる。
【0082】ここでは、上述の如く、μ=0.01、γ
=5.0と設定しているから、α=0.0677とする
と加速度のみのフィードバックとなる。そこでαの値に
よる定常応答解の違いをみるために、ここではα=−
0.1,0,0.03,0.0677,0.1の5種類
のケースを設定した。
【0083】以上の条件のもとに、式(22),(30),
(21)により計算された振動数比、減衰率、及び変位フ
ィードバックゲインの最大値を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】表2に示したパラメータ値を式(8)〜
(10)に代入して計算された主振動系変位、動吸振器ス
トローク、及び制御力の共振曲線が図3(a)〜(c)
に示されている。
【0086】ここで、図2を参照しつつ各共振曲線の特
徴について説明する。まず主振動系変位の共振曲線(図
2(a))をみると、共振点振幅はαによらず設計値で
あるγ=5.0にほぼ一致し、パラメータの最適化が所
期の目標を達成していることを示している。また共振点
以外の部分をみるとαによる差異がみられるようになる
が、その程度は小さく、共振曲線は全体的にみてもαに
大きく依存することはない。したがって制振効果はαに
対して大きな影響を受けず、安定していると考えること
ができる。
【0087】これに対して動吸振器ストロークの共振曲
線(図2(b)),制御力の共振曲線(図2(c))を
みると、いずれもαに大きく依存し、両者の振幅値はい
ずれもf>1.0の領域ではαの増加と共に大きくなる
が、f<1.0の領域ではαの増加と共に小さくなる性
状がある。したがって低振動数領域において強いパワー
を保持している風外力に対してはαを大きくすればスト
ローク・制御力の過大化を抑制することができると考え
られる。
【0088】しかし、ここでさらに特徴的なことは図か
ら判るように、ストローク・制御力のいずれにおいても
実線で示されるα=0.1の場合にf=0.5〜0.6
の間で反曲点が出現し、また間隔の最も狭い点線で示さ
れるα=−0.1の場合にはf=1.3〜1.4の間で
反曲点が出現していることである。
【0089】アスペクト比が大きい建物の場合、風直角
方向では交番的な渦の発生に起因する比較的幅の狭い明
瞭なピークが建物の1次固有振動数より低い振動数領域
で一般的に現れる。このような場合には動吸振器のスト
ローク・制御力の反曲点位置を風外力のピーク振動数に
一致させれば、ストローク・制御力の過大化はさらに抑
制することができると考えられる。
【0090】上述のような反曲点は通常用いられている
現代制御理論によるアルゴリズムでは出現しないが、本
制御アルゴリズムでそれが出現するのは次のような理由
による。
【0091】まず動吸振器のストロークを表す式(9)
の分子に着目すると、
【0092】
【数29】
【0093】であり、したがって例えばαが正でβが負
の場合にはνs を0とするfが必ず存在し、よって反曲
点が出現することになる。次に制御力を表す式(10)に
おいて右辺第2項|X/F|は必ず正であるから、第1
項の
【0094】
【数30】
【0095】に着目すると、上述の仮定と同様に例えば
αが正でβが負の場合にはνF を0とするfが必ず存在
し、よってここでも反曲点が出現することになる。
【0096】ここに、表2に示したようにα=0.1の
場合βOPT =−0.0333、α=−0.1の場合β
OPT =0.1723である。したがって式(32)よりν
s を0とするfはα=0.1の場合f=0.5502、
α=−0.1の場合f=1.3836と求まり、図2
(b)においてこれらのfが反曲点の出現位置を表して
いる。また式(42)よりνF を0とするfはα=0.
1の場合f=0.5771、α=−0.1の場合f=
1.3126と求まり、図2(c)においてこれらのf
が反曲点の出現位置を表している。
【0097】本制御アルゴリズムは従来のアルゴリズム
と比較して以上のような特徴を有するが、ここで動吸振
器のストローク及び制御力の共振曲線上に出現する反曲
点を積極的に利用するために、反曲点位置を渦の発生に
起因する風外力のピーク振動数fP に一致させるための
定式化を行う。それは(32)及び(33)の式中のβに式
(21)で示した最適変位フィードバックゲインβOPT
代入し、ここにνs =νF =0としてαを導出すればよ
く、その導出結果は以下のようになる。
【0098】即ち、動吸振器のストロークについては、
【0099】
【数31】
【0100】制御力については、
【0101】
【数32】
【0102】従って、風洞実験等で予測される設計風外
力のピーク振動数を上式(34),(35)のfP に代入し
て求められる値を与条件αの値とすれば、目的が達成さ
れることになる。なおこのように求められるαs とαF
は上式によると一致することはないが、その差は図2
(b),(c)の結果からも判断されるようにほとんど
なく、例えば両者の平均値をαの代表値とすればよい。
【0103】次に、本発明方法に係る制御則の時刻歴応
答解析例について説明する。ここでは、実存する34階
建の建物モデルと風外力モデルを用いて時刻歴応答解析
を実施した。
【0104】本建物の等価1質点系モデルの諸値が表3
に、風洞実験により得られた風力スペクトルが図3に、
それぞれ示されている。
【0105】なお、風力スペクトルの表現は風分野の無
次元化表現にならい、縦軸はf・S(f)/σ2 で、横
軸はf・B/VH で表示している。ここで、fは振動
数、S(f),σ2 は変動風力のパワースペクトルと分
散、Bは主振動系としての建物10の幅の代表寸法、V
H は風速である。スペクトルには明瞭なピークが存在し
ているが、これは交番的な渦の発生に起因するものであ
り、そのピーク振動数(ストローハル数)は0.084
である。従って、このピーク振動数は次式で有次元化さ
れる。
【0106】
【数33】
【0107】ここに、建物10の幅の代表寸法Bは一定
値であるから、ピーク振動数は風速VH が大きくなる程
高くなる。なお解析例における建物10の幅の代表寸法
Bは34mである。
【0108】
【表3】
【0109】この解析例では、本制御則による動吸振器
12の設計の与条件として、μ(動吸振器12の建物1
0に対する質量比)=0.01、建物10の最大共振点
振幅値)=3.0とし、残るα(加速度フィードバック
ゲイン)に関しては次のように与えた。
【0110】即ち、式(36)により計算される風力スペ
クトルのピーク振動数にストローク・制御力の反曲点位
置が一致するよう式(34),(35)からαS ,αF をそ
れぞれ計算し、両者の平均を取ってαとした。この際、
風力スペクトルのピーク振動数の計算に必要な風速VH
は20m/s〜60m/sの間で種々想定し、これによ
って建物10の1次固有振動数に対する風力スペクトル
のピーク振動数の出現位置を種々変化させてみた。
【0111】本制御則の効果の評価は、ハイブリッドマ
スダンパー(HMD)の場合及び加速度フィードバック
制御則の場合との比較により行うこととした。HMDの
フィードバックゲインは建物10の共振点付近の振幅が
平均的にみて本制御則の場合と同等となるように現代制
御理論に基づいて決定した。ここに評価関数は主振動系
10の速度と制御力の2乗値の重み付き和として次式で
設定し、
【0112】
【数34】
【0113】q=50,r=1とすると上記の条件を満
足するフィードバックゲインが得られた。
【0114】以上の与条件のもとに求めた本制御則及び
加速度フィードバック制御則の最適パラメータについて
まとめると表4に示されるようになる。
【0115】
【表4】
【0116】また、図4には、一例として、風速50m
/sの場合の本制御則による建物変位、動吸振器のスト
ローク及び制御力の共振曲線が加速度フィードバック制
御則、及びHMDによるそれらと比較して示されてい
る。
【0117】時刻歴応答解析は図3に示した風力スペク
トルから模擬風外力波形を求めて行った。図5には、風
速50m/sの場合の風外力波形が示されている。ま
た、図6には、この波形を入力した時の応答結果とし
て、(a)建物変位、(b)動吸振器のストローク、及
び(c)制御力の波形が、本制御法、加速度フィードバ
ック制御法、及びHMDの場合の順にそれぞれ比較して
示されている。
【0118】まず、建物変位の応答結果をみると、各制
御法における波形は類似し、またその最大値は本制御法
の場合15.0cm、加速度フィードバック制御法の場
合15.1cm、HMDの場合16.5cmとほぼ一致
しており、3種の制御法とも期待している制振効果を発
揮していることがわかる。
【0119】一方、動吸振器ストロークの応答結果をみ
ると、この場合は制御法によって顕著な差が認められ、
最大値で比較してみると、本制御法の場合が223cm
であるのに対して、加速度フィードバック制御法の場合
は277cmで本制御法の1.24倍、HMDの場合は
576cmで本制御法の2.58倍となる。従って、ス
トロークの観点からは本制御法が最も有利であることを
示している。また、制御力の応答結果をみてみると、最
大値は本制御法の場合72.0ton、加速度フィード
バック制御法の場合67.0ton、HMDの場合13
7.5tonであり、本制御法に対して加速度フィード
バック制御法は0.93倍、HMDは1.91倍とな
る。従って、制御力の観点からは本制御法は加速度フィ
ードバック制御法とほぼ同等となるが、HMDと比較す
ると大幅に有利であることを示している。
【0120】
【表5】
【0121】表5には、各風速時における建物変位、動
吸振器ストローク、及び制御力の応答最大値がまとめて
示されている。表中の括弧内の数字はHMDを基準にし
た場合の応答比率を表している。図7は、この応答比率
と建物10の固有振動数に対する風のピーク振動数の
比、fP との関係を図化したものである。これによる
と、fP が小さい場合、本制御法と加速度フィードバッ
ク制御法との間にはストローク的にも制御力的にもほと
んど差がみられないが、ストローク及び制御力のHMD
に対する応答比率はかなり小さくなり、fP =0.19
においては0.2前後の値となる。これに対してfP
大きくなると本制御法と加速度フィードバック制御法と
の間に差が認められるようになり、fP =0.5の付近
ではHMDに対するストローク応答比率は加速度フィー
ドバック制御法の場合がほぼ0.5であるのに対して、
本制御法の場合はほぼ0.4となる。一方、この場合の
制御力応答比率は本制御法の方が加速度フィードバック
制御法よりやや大きいもののいずれもほぼ0.5であ
る。従って、本制御法も加速度フィードバック制御法も
HMDより有効である点は変わらないが、ストロークの
観点からは加速度フィードバック制御法より本制御法の
方がより有効であると言える。
【0122】以上説明したように、本実施例では、風外
力を受ける建物をAMDで制振する際に大きな問題とな
る制御力及びストロークの過大化を抑制するために、A
MDの制御アルゴリズムとして新たに加速度・変位フィ
ードバック制御則を定式化し、その有効性を実存する3
4階建の建物・風外力モデルによる時刻歴応答解析によ
り確認した。その結果を要約すると以下の通りである。 1)本制御法ではAMDの制振効果を損ねることなく、
制御力とストロークの共振曲線において振幅が0となる
反曲点を任意の振動数位置に設定することが可能であ
り、従って設計外力の特性に応じたフィードバックゲイ
ンを設計することができる。これは従来の制御アルゴリ
ズムにはない特徴である。 2)本制御法によると、最大制御力及びストロークは制
御効率が高いと考えられているハイブリッドマスダンパ
ー(HMD)の1/2以下にすることができる。
【0123】従って、現在AMDの適用範囲は居住性問
題に限られているが、本制御法は耐風安全性問題に対す
る適応可能性をより高めるひとつの有力な手段となる。
因に、耐風安全性問題においては制御力も大きな問題と
なるが、それ以上にストロークがAMDの実現性を支配
する大きな要因となる。ストローク量は主振動系に対す
るAMDの質量比に反比例する傾向があり、したがって
本制御法と質量比を組み合わせれば、ストロークに関し
ては十分に解決できると予想される。 3)最近提案された加速度フィードバック制御法も制御
力とストロークの過大化を抑制する有効な手段となる。
しかし、今回の解析モデルにおいて本制御法は制御力的
には加速度フィードバック制御法と同等であるものの、
ストローク的には風力スペクトルのピーク振動数が建物
の固有振動数に近づいてくるとより以上の効果を発揮す
る。渦の発生に起因するピークは一般的にアスペクト比
が大きい程、また建物辺長比が小さい程鋭くなり、例え
ばアスペクト比=6.0で辺長比=0.5の場合は本解
析における風力スペトルのピークの10倍程度の卓越が
ある。このような場合には本制御法は加速度フィードバ
ック制御法と比べてストローク的にはさらに効果が期待
でき、また制御力の面でもより以上の効果が期待でき
る。 4)現在一般的な現代制御理論による制御アルゴリズム
では制御信号として建物の変位・速度及びストロークの
変位・速度の4種類が必要であるが、本制御法で必要な
制御信号は建物の変位・加速度の2種類であり、よって
実用性に富むとともに信頼性も上がる。
【0124】その結果、AMDの製作コストの低減、A
MDの適用可能範囲を現状の居住性の向上から耐風安全
性の向上にまで拡大することが可能となる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、実際の建物を主振
動系として制振用の動吸振器に本発明方法を適用した場
合、動吸振器の制御対象である建物の固有振動に伴う変
形に対しては制振効果が十分に発揮され、動吸振器の制
御対象外である建物の強制的な変形に対しては動吸振器
が反応しないようにすることが可能となることから、制
振効果を犠牲にすることなく、AMDの制御力あるいは
ストロークの過大化を効果的に抑制することができると
いう従来にない優れた効果がある。
【0126】特に、請求項2記載の発明によれば、超高
層建物のようにアスペクト比の大きい建物が風外力を受
けた場合に発生する渦の発生に起因する強制的な変形に
対して、動吸振器が殆ど反応しないので、風応答制振時
のAMDのストロークと制御力の過大化を抑制すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのシステムの概略構
成図である。
【図2】本発明方法に係る制御則による共振曲線を示す
線図である。
【図3】風力スペクトルの一例を示す線図である。
【図4】本発明に係る制御方法(風速50m/s時)、
加速度フィードバック制御、及びHMDによる共振曲線
を比較して示す線図である。
【図5】風速50m/s時の風外力波形を示す線図であ
る。
【図6】風速50m/s時の各制御法による応答解析結
果を示す線図である。
【図7】HMDに対する本制御法,加速度フィードバッ
ク制御法の応答比率を比較して示す線図である。
【符号の説明】
10 主振動系 16 付加マス 12 能動型動吸振器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主振動系の振動方向に移動可能な付加マ
    スにアクチュエータを介して制御力を加え、前記付加マ
    スの運動を制御して主振動系の振動を強制的に抑制する
    能動型動吸振器の制御方法であって、 前記主振動系の加速度、変位のみをフィードバック状態
    量とする制御力の算出式を定義し、 前記制御力を加えた場合の前記主振動系及び能動型動吸
    振器の運動方程式及びその定常応答解を求め、 前記主振動系と能動型動吸振器との質量比、前記主振動
    系の最大共振点の振幅値、及び加速度のフィードバック
    ゲイン又は変位のフィードバックゲインの内のいずれか
    一方を与条件として、前記主振動系の減衰率をゼロと仮
    定した場合の主振動系の変位の共振曲線に基づいて所定
    の手法により前記能動型動吸振器の主振動系に対する振
    動数比、前記能動型動吸振器の減衰率及び変位フィード
    バックゲイン又は加速度フィードバックゲインの内のい
    ずれか他方の最適化を行い、 しかる後、前記能動型動吸振器のストロークの共振曲線
    及び制御力の共振曲線に振幅がゼロとなる反曲点が出現
    するように、与条件としての前記一方のフィードバック
    ゲインの値及びこれに対応する他方のフィードバックゲ
    インの最適値を定めると共に、これらの値及び前記制御
    力の算出式を用いて制御力を決定することを特徴とする
    能動型動吸振器の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記能動型動吸振器のストロークの共振
    曲線上に反曲点が出現する振動数が風力スペクトルのピ
    ーク振動数と一致する前記一方のフィードバックゲイン
    の値、前記制御力の共振曲線上に反曲点が出現する振動
    数が風力スペクトルのピーク振動数と一致する前記一方
    のフィードバックゲインの値、をそれぞれ求め、 これら求められた値の平均値を最終的な与条件としての
    フィードバックゲインの値として定めることを特徴とす
    る請求項1記載の能動型動吸振器の制御方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002161649A (ja) * 2000-11-24 2002-06-04 Shimizu Corp アクティブ免震の制御方法及び制御装置
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KR100838229B1 (ko) * 2005-12-26 2008-06-16 재단법인서울대학교산학협력재단 유압식 브레이크장치로 이루어진 강성조절장치를 이용한이중동조질량감쇠장치 및 이를 이용한 구조물의진동제어방법
JP2009191961A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Lotte Engineering & Construction Co Ltd 既存大型構造物の制振システム及び制振装置
CN109667358A (zh) * 2019-02-01 2019-04-23 青岛理工大学 自适应机械驱动调节转动惯量式控制系统

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