JPH07117797A - 展開型ヒンジ - Google Patents
展開型ヒンジInfo
- Publication number
- JPH07117797A JPH07117797A JP5271047A JP27104793A JPH07117797A JP H07117797 A JPH07117797 A JP H07117797A JP 5271047 A JP5271047 A JP 5271047A JP 27104793 A JP27104793 A JP 27104793A JP H07117797 A JPH07117797 A JP H07117797A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- torque
- developing
- hinge
- generating mechanism
- positive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】人工衛星等に搭載される太陽電池パドルなどを
展開させるためのヒンジに関し、中立角度を境目にして
正負両方向に展開トルクを発生するトルク発生機構によ
って展開角速度を減速し、展開完了時に生じる衝撃を緩
和する。この発明によって、従来使用されてきた回転型
ダンパが有していた温度による減速性能の著しい変化と
いう欠点を克服できる。 【構成】本発明の展開型ヒンジは、ヒンジ金具1、2及
びトルク発生機構3から構成され、トルク発生機構はス
プリングなどによって展開トルクを発生するもので、中
立角度を境目にして正負両方向にトルクを発生する。太
陽電池パネル4が展開を開始すると正のトルクによって
展開が加速されるが、中立角度を過ぎると負のトルクが
働きはじめ、展開速度は減速する。これによって展開完
了時の衝撃を緩和することができる。
展開させるためのヒンジに関し、中立角度を境目にして
正負両方向に展開トルクを発生するトルク発生機構によ
って展開角速度を減速し、展開完了時に生じる衝撃を緩
和する。この発明によって、従来使用されてきた回転型
ダンパが有していた温度による減速性能の著しい変化と
いう欠点を克服できる。 【構成】本発明の展開型ヒンジは、ヒンジ金具1、2及
びトルク発生機構3から構成され、トルク発生機構はス
プリングなどによって展開トルクを発生するもので、中
立角度を境目にして正負両方向にトルクを発生する。太
陽電池パネル4が展開を開始すると正のトルクによって
展開が加速されるが、中立角度を過ぎると負のトルクが
働きはじめ、展開速度は減速する。これによって展開完
了時の衝撃を緩和することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工衛星等に搭載され
る太陽電池パドルなどの宇宙用展開型構造物に関し、特
にその構造物を展開させるための展開型ヒンジに関す
る。
る太陽電池パドルなどの宇宙用展開型構造物に関し、特
にその構造物を展開させるための展開型ヒンジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術の例として、太陽電池パドルの
ヒンジについて説明する。図4は、一般的に使用される
太陽電池パドルのヒンジを示す。太陽電池パドルの各パ
ネル10、11にはそれぞれヒンジ金具12および13
が取り付けられる。ヒンジに対してこれを展開するため
のトルク(展開トルクという)を与えるため、捩りコイ
ルスプリング14が用いられる。パネル10、11はこ
のスプリングトルクによって展開させられる。パネルは
展開とともにスプリングによって運動エネルギーを与え
られ、展開完了時にヒンジ金具同士が衝突することで展
開が終了する。この時、ヒンジ金具同士の衝突によって
大きな衝撃が発生する。ヒンジ金具やパネルはこの衝撃
力に耐えねばならないため大きな強度が要求される。従
来技術ではこの展開完了時の衝撃を緩和するために、回
転型のダンパ15を使用している。このダンパは内部に
粘性流体を封入したもので、パネルの展開角速度に比例
した抵抗トルクを発生するものである。上述のように、
従来のヒンジは、スプリング14で展開トルクを与える
と同時に、回転型ダンパ15で展開角速度を減速し、展
開完了時の衝撃力を緩和する設計であった。
ヒンジについて説明する。図4は、一般的に使用される
太陽電池パドルのヒンジを示す。太陽電池パドルの各パ
ネル10、11にはそれぞれヒンジ金具12および13
が取り付けられる。ヒンジに対してこれを展開するため
のトルク(展開トルクという)を与えるため、捩りコイ
ルスプリング14が用いられる。パネル10、11はこ
のスプリングトルクによって展開させられる。パネルは
展開とともにスプリングによって運動エネルギーを与え
られ、展開完了時にヒンジ金具同士が衝突することで展
開が終了する。この時、ヒンジ金具同士の衝突によって
大きな衝撃が発生する。ヒンジ金具やパネルはこの衝撃
力に耐えねばならないため大きな強度が要求される。従
来技術ではこの展開完了時の衝撃を緩和するために、回
転型のダンパ15を使用している。このダンパは内部に
粘性流体を封入したもので、パネルの展開角速度に比例
した抵抗トルクを発生するものである。上述のように、
従来のヒンジは、スプリング14で展開トルクを与える
と同時に、回転型ダンパ15で展開角速度を減速し、展
開完了時の衝撃力を緩和する設計であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術では、衝
撃緩和のため回転型ダンパを追加する必要がある。この
ダンパによる減速機構には以下のような問題点がある。
ダンパの追加によって重量が増加する。ダンパに封
入された粘性流体の粘性は温度によって著しく変化す
る。宇宙空間では日照/日陰で激しい温度変化に曝され
るため、ダンプ内の流体の粘性は著しく変化し、期待し
た減速特性が得られない場合がある。
撃緩和のため回転型ダンパを追加する必要がある。この
ダンパによる減速機構には以下のような問題点がある。
ダンパの追加によって重量が増加する。ダンパに封
入された粘性流体の粘性は温度によって著しく変化す
る。宇宙空間では日照/日陰で激しい温度変化に曝され
るため、ダンプ内の流体の粘性は著しく変化し、期待し
た減速特性が得られない場合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の展開型ヒンジ
は、回転型ダンパを使用することなく、展開角速度を減
速させようとするもので、中立角度を境目にして正負両
方向に展開トルクを発生するトルク発生機構を備えてい
る。
は、回転型ダンパを使用することなく、展開角速度を減
速させようとするもので、中立角度を境目にして正負両
方向に展開トルクを発生するトルク発生機構を備えてい
る。
【0005】
【実施例】次に本発明について図1に示した実施例を参
照して説明する。図1は太陽電池パドルの展開型ヒンジ
を示している。このヒンジは、ヒンジ金具1、2及びト
ルク発生機構3から構成される。4は太陽電池パネルで
ある。トルク発生機構3はスプリングなどによって展開
トルクを発生するもので例えば図2に示すようなトルク
特性を持つものとする。すなわち中立角度を境目にして
正負両方向にトルクを発生する。尚、図2に示すような
直線的なトルク特性でなくてもよいことはもちろんであ
る。図3はこのようなトルク発生機構3の一例を示して
いる。この機構は2つの伸縮バネ6、7がレバー8を介
してヒンジ回転軸9に結合したものである。ヒンジ回転
軸9はヒンジ2に結合されているものとする。また、伸
縮バネの他端はヒンジ1に固定されているものとする。
照して説明する。図1は太陽電池パドルの展開型ヒンジ
を示している。このヒンジは、ヒンジ金具1、2及びト
ルク発生機構3から構成される。4は太陽電池パネルで
ある。トルク発生機構3はスプリングなどによって展開
トルクを発生するもので例えば図2に示すようなトルク
特性を持つものとする。すなわち中立角度を境目にして
正負両方向にトルクを発生する。尚、図2に示すような
直線的なトルク特性でなくてもよいことはもちろんであ
る。図3はこのようなトルク発生機構3の一例を示して
いる。この機構は2つの伸縮バネ6、7がレバー8を介
してヒンジ回転軸9に結合したものである。ヒンジ回転
軸9はヒンジ2に結合されているものとする。また、伸
縮バネの他端はヒンジ1に固定されているものとする。
【0006】図3のトルク発生機構(パドル展開角度9
0°、中立角度45°)を使用した場合の動作を以下に
説明する。パドルが展開を開始すると正のトルクによっ
て展開が加速される。中立角度(この場合45°)を過
ぎると負のトルクが働きはじめ、展開速度は減速する。
摩擦による損失がない理想的な場合、45°までの加速
と45°以降の減速は打ち消しあい、90°にて速度0
で展開が完了し、衝撃は発生しない。
0°、中立角度45°)を使用した場合の動作を以下に
説明する。パドルが展開を開始すると正のトルクによっ
て展開が加速される。中立角度(この場合45°)を過
ぎると負のトルクが働きはじめ、展開速度は減速する。
摩擦による損失がない理想的な場合、45°までの加速
と45°以降の減速は打ち消しあい、90°にて速度0
で展開が完了し、衝撃は発生しない。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、中立角
度を境目にして正負両方向に展開トルクを発生するトル
ク発生機構によってパドル展開角速度を減速し、展開完
了時に生じる衝撃を緩和するものである。この発明によ
って、従来使用されてきた回転型ダンパは不要となると
ともに、回転型ダンパが有していた温度による減速性能
の著しい変化という欠点を克服できる。
度を境目にして正負両方向に展開トルクを発生するトル
ク発生機構によってパドル展開角速度を減速し、展開完
了時に生じる衝撃を緩和するものである。この発明によ
って、従来使用されてきた回転型ダンパは不要となると
ともに、回転型ダンパが有していた温度による減速性能
の著しい変化という欠点を克服できる。
【図1】本発明の展開型ヒンジへの一実施例で、太陽電
池パドルへの適用例を示す図。
池パドルへの適用例を示す図。
【図2】図1の実施例に示したトルク発生機構の有する
トルク特性の一例を示す図。
トルク特性の一例を示す図。
【図3】本発明によるトルク発生機構の一例を示す図。
【図4】太陽電池パドルに適用された従来のヒンジを示
す図。
す図。
1 ヒンジ金具 2 ヒンジ金具 3 トルク発生機構 4 太陽電池パネル 5 衛星構体 6 伸縮バネ 7 伸縮バネ 8 レバー 9 ヒンジ回転軸 10 太陽電池パネル 11 太陽電池パネル 12 ヒンジ金具 13 ヒンジ金具 14 捩りコイルスプリング 15 回転型ダンパ
Claims (2)
- 【請求項1】 宇宙用展開型構造物の展開型ヒンジにお
いて、所定の中立角度を境目にして正負方向にトルクを
発生するトルク発生機構を備えたことを特徴とする展開
型ヒンジ。 - 【請求項2】 前記トルク発生機構がヒンジ回転軸から
伸びた2本のレバーと、前記2本のレバーと結合された
伸縮バネとを含むことを特徴とする請求項1の展開型ヒ
ンジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271047A JPH07117797A (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 展開型ヒンジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271047A JPH07117797A (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 展開型ヒンジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07117797A true JPH07117797A (ja) | 1995-05-09 |
Family
ID=17494669
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5271047A Pending JPH07117797A (ja) | 1993-10-28 | 1993-10-28 | 展開型ヒンジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07117797A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112443563A (zh) * | 2019-09-04 | 2021-03-05 | 上海无线电设备研究所 | 一种低冲击的铰链展开机构 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5772249A (en) * | 1980-10-21 | 1982-05-06 | Sony Corp | Flat tyupe display tube |
-
1993
- 1993-10-28 JP JP5271047A patent/JPH07117797A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5772249A (en) * | 1980-10-21 | 1982-05-06 | Sony Corp | Flat tyupe display tube |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112443563A (zh) * | 2019-09-04 | 2021-03-05 | 上海无线电设备研究所 | 一种低冲击的铰链展开机构 |
CN112443563B (zh) * | 2019-09-04 | 2022-03-29 | 上海无线电设备研究所 | 一种低冲击的铰链展开机构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19961029 |