JPH07117473B2 - パイプラインの漏洩検知装置 - Google Patents
パイプラインの漏洩検知装置Info
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- JPH07117473B2 JPH07117473B2 JP2294297A JP29429790A JPH07117473B2 JP H07117473 B2 JPH07117473 B2 JP H07117473B2 JP 2294297 A JP2294297 A JP 2294297A JP 29429790 A JP29429790 A JP 29429790A JP H07117473 B2 JPH07117473 B2 JP H07117473B2
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- fluid
- pressure
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はパイプラインの漏洩検知装置に関する。
(従来の技術) 液体、気体等の流体を輸送するパイプラインにおいて
は、液体需要家への流体の安定供給を図るため、また、
可燃性流体等の場合には大事故の未然防止を図るため、
パイプに漏洩が発生していないか常に監視する必要があ
る。
は、液体需要家への流体の安定供給を図るため、また、
可燃性流体等の場合には大事故の未然防止を図るため、
パイプに漏洩が発生していないか常に監視する必要があ
る。
そこで、従来にあっては、パトロールを行う他、パイプ
ライン系統に漏洩検知機能が付加されている。その検知
方式には、パイプラインの圧力が水準以上あるか否かを
監視する方式、および、供給元からの供給量と需要家へ
実際に送込まれた量との差が計測誤差以内に収まってい
るか否かを視る方式がある。
ライン系統に漏洩検知機能が付加されている。その検知
方式には、パイプラインの圧力が水準以上あるか否かを
監視する方式、および、供給元からの供給量と需要家へ
実際に送込まれた量との差が計測誤差以内に収まってい
るか否かを視る方式がある。
第5図は従来のパイプラインの簡単な一例を示す系統図
である。
である。
この図において、1は流体供給元、2は大口流体需要
家、3は流体供給元1からの流体を各大口流体需要家2
へ輸送配給するためのパイプラインである。
家、3は流体供給元1からの流体を各大口流体需要家2
へ輸送配給するためのパイプラインである。
このパイプライン3の中間にはバルブステーション4が
要所に配置され、パイプライン3の需要家直近くにはバ
ルブステーション5が設置されている。
要所に配置され、パイプライン3の需要家直近くにはバ
ルブステーション5が設置されている。
バルブステーション4は緊急遮断弁(ESV)6と圧力伝
送器7と圧力警報設定器8とテレメータ/テレコントロ
ーラ(以下、TM/TCという。)9とから構成されてい
る。
送器7と圧力警報設定器8とテレメータ/テレコントロ
ーラ(以下、TM/TCという。)9とから構成されてい
る。
圧力警報設定器8は圧力伝送器7を介してパイプライン
3内の流体圧力を検出し、その検出信号はTM/TC9により
パイプライン監視センタ15に送信される。圧力警報設定
器8は更に緊急遮断弁6の開閉状態を検出してTM/TC9に
より同監視センタ15に送信する。
3内の流体圧力を検出し、その検出信号はTM/TC9により
パイプライン監視センタ15に送信される。圧力警報設定
器8は更に緊急遮断弁6の開閉状態を検出してTM/TC9に
より同監視センタ15に送信する。
この監視センター15は、上記圧力検出信号に基づいてパ
イプライン3内の流体圧力を監視し、水準以上の圧力低
下が生じたときには漏洩が生じていると判断する。そし
て、緊急遮断弁6の状態を上記開閉状態通知信号により
確認し、開いていれば閉鎖指令を送信し、閉まっていれ
ば当該緊急遮断弁6より下流側で何等かの事故が発生し
たと判断する。
イプライン3内の流体圧力を監視し、水準以上の圧力低
下が生じたときには漏洩が生じていると判断する。そし
て、緊急遮断弁6の状態を上記開閉状態通知信号により
確認し、開いていれば閉鎖指令を送信し、閉まっていれ
ば当該緊急遮断弁6より下流側で何等かの事故が発生し
たと判断する。
監視センター15からの上記閉鎖指令信号はTM/TC9により
受信され、圧力警報設定器8を介して緊急遮断弁6に伝
送され、これが閉状態とされるとともに、その圧力警報
設定器8によって図示しない音声モニタやディスプレイ
から警報が発せられるようになっている。
受信され、圧力警報設定器8を介して緊急遮断弁6に伝
送され、これが閉状態とされるとともに、その圧力警報
設定器8によって図示しない音声モニタやディスプレイ
から警報が発せられるようになっている。
大口流体需要家2の直近に配されたバルブステーション
5には、上記機器6〜9の他に、圧力調節弁10、圧力伝
送器11、圧力調節計12、オリフィス13,差圧伝送器30お
よび流量記録計14が設置される。
5には、上記機器6〜9の他に、圧力調節弁10、圧力伝
送器11、圧力調節計12、オリフィス13,差圧伝送器30お
よび流量記録計14が設置される。
圧力調節計12は圧力伝送器11を介してパイプライン3の
流体圧力を検出するととも調節弁10の開度を操作する。
その検出,操作信号はTM/TC9により監視センタ15に送信
される。
流体圧力を検出するととも調節弁10の開度を操作する。
その検出,操作信号はTM/TC9により監視センタ15に送信
される。
ここで、圧力値を一定値に制御するための開度調節指令
を発生する。又、この圧力調節計12により調節弁10が開
閉駆動される。これによって需要家2へ安定した圧力で
流体が供給されるようにされている。一方、監視センタ
15は圧力調節計12からの圧力検出信号に基づいてパイプ
ライン3の需要家直近であって供給寸前の流体圧力を監
視する。
を発生する。又、この圧力調節計12により調節弁10が開
閉駆動される。これによって需要家2へ安定した圧力で
流体が供給されるようにされている。一方、監視センタ
15は圧力調節計12からの圧力検出信号に基づいてパイプ
ライン3の需要家直近であって供給寸前の流体圧力を監
視する。
差圧伝送器30はオリフィス13を挟んで上流側と下流側と
の差圧により需要家2への送出瞬間流体を検出する。流
体記録計は、検出信号を記録する。この検出信号はTM−
TC9により監視センタ15に送られる。
の差圧により需要家2への送出瞬間流体を検出する。流
体記録計は、検出信号を記録する。この検出信号はTM−
TC9により監視センタ15に送られる。
この監視センタ15では、この流量検出信号に基づいて流
量を積算し、1日毎の取引き量の計算を行う他、流体供
給元1内に在る流量計からの1日毎の積算値とバルブス
テーション5での積算値とを比較し、その差が計器の計
測誤差範囲に収まっているか否かを判定し、収まってい
ないときには漏洩が発生したと判断し、当該バルブステ
ーション5の緊急遮断弁6の閉鎖指令を発生する。
量を積算し、1日毎の取引き量の計算を行う他、流体供
給元1内に在る流量計からの1日毎の積算値とバルブス
テーション5での積算値とを比較し、その差が計器の計
測誤差範囲に収まっているか否かを判定し、収まってい
ないときには漏洩が発生したと判断し、当該バルブステ
ーション5の緊急遮断弁6の閉鎖指令を発生する。
その弁閉鎖指令は、圧力警報設定器8を介して緊急遮断
弁6に伝送され、これが閉状態とされるとともに、その
圧力警報設定器8によって図示しない音声モニアやディ
スプレイから警報が発せられるようになっている。
弁6に伝送され、これが閉状態とされるとともに、その
圧力警報設定器8によって図示しない音声モニアやディ
スプレイから警報が発せられるようになっている。
このように、従来にあっては、パトロールの他に、漏洩
検知機能を系統に持たせ、流体需要家への流体の安定供
給、大事故の未然防止等を図っている。
検知機能を系統に持たせ、流体需要家への流体の安定供
給、大事故の未然防止等を図っている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、パイプライン3の圧力は瞬間的に負荷が
増大したとき程、低下するものであるため、パイプライ
ン3の圧力低下を検知する方式において、そのような正
規の圧力低下を検出しないために閾値はそれより小さく
する必要がある。そのため、負荷が小さいとき、上記負
荷の増大に満たないような漏れは検出できず、結果とし
て、パイプの損傷が最初は小さな損傷であったにもかか
わらず大幅に損傷するまで検出できないという問題があ
る。
増大したとき程、低下するものであるため、パイプライ
ン3の圧力低下を検知する方式において、そのような正
規の圧力低下を検出しないために閾値はそれより小さく
する必要がある。そのため、負荷が小さいとき、上記負
荷の増大に満たないような漏れは検出できず、結果とし
て、パイプの損傷が最初は小さな損傷であったにもかか
わらず大幅に損傷するまで検出できないという問題があ
る。
また、供給元1は常に流体を供給しているが、需要家で
は常に流体を取込むとは限らず、したがって、供給元か
らの供給量と需要家へ実際に取込まれた量との差が計測
誤差以内に収まっているか否かを視る方式では、積算期
間をある程度長め(一般には1日)に取らなければなら
なくなり、この場合には漏洩検知までに長時間がかかる
という問題がある。
は常に流体を取込むとは限らず、したがって、供給元か
らの供給量と需要家へ実際に取込まれた量との差が計測
誤差以内に収まっているか否かを視る方式では、積算期
間をある程度長め(一般には1日)に取らなければなら
なくなり、この場合には漏洩検知までに長時間がかかる
という問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、漏洩を極力拡大させることな
く早期に検知することができるようにした漏洩検知装置
を提供することにある。
その目的とするところは、漏洩を極力拡大させることな
く早期に検知することができるようにした漏洩検知装置
を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明のパイプライン漏洩検知装置は、パイプライン制
御、管理する圧力伝送器、差圧伝送器の信号を利用し
て、前記パイプラインを通る流体の波動パラメータを検
出する波動パラメータ検出手段と、その波動パラメータ
検出信号に基づいて該波動パラメータの時系列データを
作成する時系列データ作成手段と、上記時系列データを
周波数変換することにより上記流体の波動について実測
周波数特性を得る実測周波数特性作成手段と、この実測
周波数特性と基準周波数特性とを比較し、これらのイン
ピーダンス不整合波動出現帯域における差が閾値を越え
ているとき漏洩検知信号を出力する判定手段とを備えて
いる。
御、管理する圧力伝送器、差圧伝送器の信号を利用し
て、前記パイプラインを通る流体の波動パラメータを検
出する波動パラメータ検出手段と、その波動パラメータ
検出信号に基づいて該波動パラメータの時系列データを
作成する時系列データ作成手段と、上記時系列データを
周波数変換することにより上記流体の波動について実測
周波数特性を得る実測周波数特性作成手段と、この実測
周波数特性と基準周波数特性とを比較し、これらのイン
ピーダンス不整合波動出現帯域における差が閾値を越え
ているとき漏洩検知信号を出力する判定手段とを備えて
いる。
波動パラメータとは、パイプラインを通る流体の波動が
現れるパラメータで、その圧力・流量等がこれに該当す
る。
現れるパラメータで、その圧力・流量等がこれに該当す
る。
(作 用) まず、本発明は、パイプラインを通る流体の波動に着目
したものである。
したものである。
すなわち、パイプライン中の流体には周波数成分で分類
すると第3図に示すように次の三種類の波動がある。こ
の三種類の波動とは需要波動、制御系波動、そしてイン
ピーダンス不整合波動である。
すると第3図に示すように次の三種類の波動がある。こ
の三種類の波動とは需要波動、制御系波動、そしてイン
ピーダンス不整合波動である。
需要波動とは、需要家流体使用量に伴う波動であり、分
単位の挙動を示し、周波数的に三波動のうち最低帯域に
位置する。
単位の挙動を示し、周波数的に三波動のうち最低帯域に
位置する。
制御系波動とは、需要家直近の圧力調整弁の動作等の制
御に伴う波動であり、数十秒単位の挙動を示し、周波数
的には三つの波動のうちの中間帯域に位置する。
御に伴う波動であり、数十秒単位の挙動を示し、周波数
的には三つの波動のうちの中間帯域に位置する。
問題となるのは、最後のインピーダンス不整合波動であ
る。つまり、パイプライン中の流体がインピーダンスの
異る区間を通過するとき、入射波動が反射波と通過波と
に分かれる。例えば、パイプに弁を取付けると、パイプ
のインピーダンスと弁のインピーダンスとが異なるため
に反射波と通過波とができる。パイプライン中にはこの
他に、パイプの曲り、パイプラインへの挿入機器、即
ち、オリフィス、温度計ウェル等がある。それらにより
インピーダンスの不整合が多数生じ、合成されたインピ
ーダンス不整合波動が生じる。その挙動は秒単位、ない
し、それ以下で表われ周波数的には最も高周波の位置に
ある。このようなインピーダンス不整合波動は、配管形
状に固有であり、この波動特性の変化は、すなわち配管
形状の変化として見ることができる。したがって、配管
に孔が穿いたりすれば、これは配管形状の変化であっ
て、インピーダンス不整合波動の変化として現れるの
で、このインピーダンス不整合波動を監視することによ
り漏洩の検知が可能になることがわかる。
る。つまり、パイプライン中の流体がインピーダンスの
異る区間を通過するとき、入射波動が反射波と通過波と
に分かれる。例えば、パイプに弁を取付けると、パイプ
のインピーダンスと弁のインピーダンスとが異なるため
に反射波と通過波とができる。パイプライン中にはこの
他に、パイプの曲り、パイプラインへの挿入機器、即
ち、オリフィス、温度計ウェル等がある。それらにより
インピーダンスの不整合が多数生じ、合成されたインピ
ーダンス不整合波動が生じる。その挙動は秒単位、ない
し、それ以下で表われ周波数的には最も高周波の位置に
ある。このようなインピーダンス不整合波動は、配管形
状に固有であり、この波動特性の変化は、すなわち配管
形状の変化として見ることができる。したがって、配管
に孔が穿いたりすれば、これは配管形状の変化であっ
て、インピーダンス不整合波動の変化として現れるの
で、このインピーダンス不整合波動を監視することによ
り漏洩の検知が可能になることがわかる。
本発明は、この周波数特性中のインピーダンス不整合波
動の現れる帯域を監視すべく上記構成を採択したもので
あり、パイプラインを通る流体の圧力、流量等の波動パ
ラメータに基づいて流体の波動についての実測周波数特
性を得、これと基準周波数特性とのインピーダンス不整
合波動出現帯域における差によって漏洩検知を行うこと
にしたから、他の要因による波動、つまり需要波動、制
御系波動による影響を受けない状態で、漏洩現象に関係
する変化が顕著に現れる量のみによって漏洩検知を行う
こととなるので、それだけ小さな漏れでも検知できるこ
ととなる。
動の現れる帯域を監視すべく上記構成を採択したもので
あり、パイプラインを通る流体の圧力、流量等の波動パ
ラメータに基づいて流体の波動についての実測周波数特
性を得、これと基準周波数特性とのインピーダンス不整
合波動出現帯域における差によって漏洩検知を行うこと
にしたから、他の要因による波動、つまり需要波動、制
御系波動による影響を受けない状態で、漏洩現象に関係
する変化が顕著に現れる量のみによって漏洩検知を行う
こととなるので、それだけ小さな漏れでも検知できるこ
ととなる。
そして、このインピーダンス不整合波動は三波動のうち
最高の周波数帯域に属することから、高速検知が可能と
なる。
最高の周波数帯域に属することから、高速検知が可能と
なる。
(実施例) 以下に本発明の実施例について図面を参照しつつ説明す
る。
る。
まず、第4図は本発明の一実施例に係る漏洩検知装置が
組込まれたパイプラインの系統を示すものである。
組込まれたパイプラインの系統を示すものである。
この図において、16,17はバルブステーションである。
バルブステーション16は、パイプライン3の中間に配置
されているもので、緊急遮断弁6と圧力伝送器7と分散
形制御装置(DCS)18とから構成されている。
されているもので、緊急遮断弁6と圧力伝送器7と分散
形制御装置(DCS)18とから構成されている。
バルブステーション17は、大口需要家2の直近に配置さ
れているもので、緊急遮断弁6と圧力伝送器7と圧力調
節弁10と圧力伝送器11とオリフィス13,差圧伝送器30と
分散形制御装置19とから構成されている。
れているもので、緊急遮断弁6と圧力伝送器7と圧力調
節弁10と圧力伝送器11とオリフィス13,差圧伝送器30と
分散形制御装置19とから構成されている。
分散形制御装置とは、通信機能ならびに制御機能を併せ
持つものである。すなわち、バルブステーション16の分
散形制御装置18は、パイプライン3を通る流体の圧力を
圧力伝送器7を介して検出し、上記通信機能を以てその
検出値を監視センタ20に与えるとともに、上記制御機能
を以て緊急遮断弁6の開閉制御を行い、しかもその圧力
値を波動パラメータとして流体の波動についての周波数
特性を得、これと基準周波数特性とのインピーダンス不
整合波動出現帯域における差によって漏洩検知を行う機
能を有する。バルブステーション17の分散形制御装置19
は、前述装置18の機能に加え、オリフィス13を挟んで上
流側と下流側との差圧により需要家2への送出瞬間流量
を差圧伝送器30により検出し、その流量検出値を監視セ
ンタ20に与えるとともに、この流量値を波動パラメータ
として扱っての周波数特性をも得て、漏洩検知を行うよ
うになっている。
持つものである。すなわち、バルブステーション16の分
散形制御装置18は、パイプライン3を通る流体の圧力を
圧力伝送器7を介して検出し、上記通信機能を以てその
検出値を監視センタ20に与えるとともに、上記制御機能
を以て緊急遮断弁6の開閉制御を行い、しかもその圧力
値を波動パラメータとして流体の波動についての周波数
特性を得、これと基準周波数特性とのインピーダンス不
整合波動出現帯域における差によって漏洩検知を行う機
能を有する。バルブステーション17の分散形制御装置19
は、前述装置18の機能に加え、オリフィス13を挟んで上
流側と下流側との差圧により需要家2への送出瞬間流量
を差圧伝送器30により検出し、その流量検出値を監視セ
ンタ20に与えるとともに、この流量値を波動パラメータ
として扱っての周波数特性をも得て、漏洩検知を行うよ
うになっている。
これら分散形制御装置18,19の漏洩検知機能に関する詳
細は第1図にフローチャートとして示すようなものとな
る。
細は第1図にフローチャートとして示すようなものとな
る。
以下、このフローチャートを参照して漏洩検知機能につ
いて説明するが、ここでは説明を簡明にするために、分
散形制御装置16が圧力データに基づいて漏洩検知を行う
場合について説明する。
いて説明するが、ここでは説明を簡明にするために、分
散形制御装置16が圧力データに基づいて漏洩検知を行う
場合について説明する。
まず、ステップS1においては、圧力伝送器7を介してパ
イプライン3中の流体の圧力値を読込む。この読込間隔
はシャノンの定理に従い周波数の少なくとも2倍の周波
数で行われる。
イプライン3中の流体の圧力値を読込む。この読込間隔
はシャノンの定理に従い周波数の少なくとも2倍の周波
数で行われる。
そして、ステップS2において、第2図に示すような時系
列データファイルの中の最古のデータを消去し、その代
りにステップS3において最新のデータをファイルに格納
する。この時系列データファイルにおけるフィールド名
はバルブステーションのデータの種別を示し、t1,t2,…
は時刻を示している。なお、第2図に示すファイルは流
量データをも持つ場合を記載しているが、この流量デー
タはバルブステーション17の制御装置19がオリフィス1
3,差圧伝送器30を介して採取したもので、バルブステー
ション16の制御装置18の場合はこれを持たない。
列データファイルの中の最古のデータを消去し、その代
りにステップS3において最新のデータをファイルに格納
する。この時系列データファイルにおけるフィールド名
はバルブステーションのデータの種別を示し、t1,t2,…
は時刻を示している。なお、第2図に示すファイルは流
量データをも持つ場合を記載しているが、この流量デー
タはバルブステーション17の制御装置19がオリフィス1
3,差圧伝送器30を介して採取したもので、バルブステー
ション16の制御装置18の場合はこれを持たない。
ステップS3において時系列データを更新すると、ステッ
プS4において時系列データをフーリエ変換により周波数
変換し、流体圧力の周波数特性を得る。
プS4において時系列データをフーリエ変換により周波数
変換し、流体圧力の周波数特性を得る。
そして、ステップS5においては、ステップS4で求めた周
波数特性を予め用意してある基準周波数特性と比較す
る。この比較は、インピーダンス不整合波動の現れる特
定の高周波帯域(以下、特定帯域という。)におけるパ
ワー特性を比較対照し、その差を求めることにより行
う。第3図に示すように、パイプが破損すると、その形
状が変化するため、その特定帯域のパワー特性が破線の
ように低下するため、実測周波数特性における値と基準
周波数特性における値とで差が生じることとなる。
波数特性を予め用意してある基準周波数特性と比較す
る。この比較は、インピーダンス不整合波動の現れる特
定の高周波帯域(以下、特定帯域という。)におけるパ
ワー特性を比較対照し、その差を求めることにより行
う。第3図に示すように、パイプが破損すると、その形
状が変化するため、その特定帯域のパワー特性が破線の
ように低下するため、実測周波数特性における値と基準
周波数特性における値とで差が生じることとなる。
次に、ステップS5では、その求めた差が閾値を越えてい
るか否かを確認する。その確認の結果、閾値を越えてい
る場合は異常と判断しステップS6へ、閾値以下である場
合には正常と判断しステップS7へ進む。
るか否かを確認する。その確認の結果、閾値を越えてい
る場合は異常と判断しステップS6へ、閾値以下である場
合には正常と判断しステップS7へ進む。
ステップS6においては、そのバルブステーション16にお
いて漏洩検知警報を発生するとともに、中央監視センタ
20に報告信号を送ることとなる。
いて漏洩検知警報を発生するとともに、中央監視センタ
20に報告信号を送ることとなる。
また、ステップS7においては、基準周波数特性の更新処
理を行う。つまり、パイプライン3中の液体の状態(圧
力・流量)は需要側における流体の使用状況(つまり、
負荷)によって変化する。そのため、ある一定時間おき
に基準周波数特性を更新するようにしているものであ
る。ここでは、その時間を数分に設定している。よっ
て、このステップS7においては、まず、前回更新してか
らその数分が経過したか否かをチェックし、経過してい
る場合に、これを基準周波数特性として登録することと
なる。
理を行う。つまり、パイプライン3中の液体の状態(圧
力・流量)は需要側における流体の使用状況(つまり、
負荷)によって変化する。そのため、ある一定時間おき
に基準周波数特性を更新するようにしているものであ
る。ここでは、その時間を数分に設定している。よっ
て、このステップS7においては、まず、前回更新してか
らその数分が経過したか否かをチェックし、経過してい
る場合に、これを基準周波数特性として登録することと
なる。
ステップS6またはこのステップS7を終了すると、いった
ん、このルーチンを抜け、再び、ステップS1より処理を
開始することとなる。
ん、このルーチンを抜け、再び、ステップS1より処理を
開始することとなる。
以上のように、本実施例によれば、需要波動、制御系波
動などの余分な波動による影響を受けない状態で、漏洩
現象に関係する変化が顕著に現れる量のみによって漏洩
検知を行うこととなるので、それだけ小さな漏れでも検
知できることとなる。つまり、ステップS4で求めた値は
全周波数帯域についての積分値として見れば小さな値で
あっても、上記特定帯域に絞って見れば顕著な差として
捕えられるものであり、したがって漏れ現象がわずかで
あっても、あるいは漏洩にまでは未だ至っていないパイ
プの破損をも検知することが可能となり、被害が大きく
ならないうちに漏洩検知が行えることとなる。
動などの余分な波動による影響を受けない状態で、漏洩
現象に関係する変化が顕著に現れる量のみによって漏洩
検知を行うこととなるので、それだけ小さな漏れでも検
知できることとなる。つまり、ステップS4で求めた値は
全周波数帯域についての積分値として見れば小さな値で
あっても、上記特定帯域に絞って見れば顕著な差として
捕えられるものであり、したがって漏れ現象がわずかで
あっても、あるいは漏洩にまでは未だ至っていないパイ
プの破損をも検知することが可能となり、被害が大きく
ならないうちに漏洩検知が行えることとなる。
そして、インピーダンス不整合波動は高周波数帯域に属
することから、検知動作をこまめに行うことができ、高
速検知が可能となる。
することから、検知動作をこまめに行うことができ、高
速検知が可能となる。
以上、分散制御装置18の圧力による漏洩検知を例にして
説明したが、分散制御装置19における流量による漏洩検
知も同様にして可能となる。
説明したが、分散制御装置19における流量による漏洩検
知も同様にして可能となる。
また、パイプライン監視センサ20には、第5図に示す監
視センタ15と同様の漏洩検知機能を持たせておいても良
い。
視センタ15と同様の漏洩検知機能を持たせておいても良
い。
さらに、上記実施例においてはパイプライン3のパイプ
に漏洩検知のための特別な設備を施していないが、精度
向上を狙って、パイプに適切な挿入物を入れ、積極的に
不整合インピーダンスを作り、その特性がより顕著に現
れるようにしても良い。
に漏洩検知のための特別な設備を施していないが、精度
向上を狙って、パイプに適切な挿入物を入れ、積極的に
不整合インピーダンスを作り、その特性がより顕著に現
れるようにしても良い。
そして、分散形制御装置は汎用制御機器であり、周波数
変換等の簡単な漏洩検知プログラムを施すことにより容
易に検知可能であり、漏洩検知のための専用コンピュー
タなどは必要しないものである。
変換等の簡単な漏洩検知プログラムを施すことにより容
易に検知可能であり、漏洩検知のための専用コンピュー
タなどは必要しないものである。
以上説明したように本発明によれば、パイプラインを通
る流体の圧力、流体等の波動パラメータに基づいて流体
の波動についての実測周波数特性を得、これと基準周波
数特性とののインピーダンス不整合波動出現帯域におけ
る差によって漏洩検知を行うことにしたから、他の要因
による波動、つまり需要波動、制御系波動による影響を
受けない状態で、漏洩現象に関係する変化が顕著に現れ
る量のみによって漏洩検知を行うこととなるので、それ
だけ小さな漏れでも検知できることとなり、大事に至ら
ないうちに漏洩検知を行うことができる。
る流体の圧力、流体等の波動パラメータに基づいて流体
の波動についての実測周波数特性を得、これと基準周波
数特性とののインピーダンス不整合波動出現帯域におけ
る差によって漏洩検知を行うことにしたから、他の要因
による波動、つまり需要波動、制御系波動による影響を
受けない状態で、漏洩現象に関係する変化が顕著に現れ
る量のみによって漏洩検知を行うこととなるので、それ
だけ小さな漏れでも検知できることとなり、大事に至ら
ないうちに漏洩検知を行うことができる。
そして、このインピーダンス不整合波動は三波動のうち
最高の周波数帯域に属することから、この点からも早期
検知が可能となる。
最高の周波数帯域に属することから、この点からも早期
検知が可能となる。
第1図は本発明の一実施例に係る漏洩検知装置の分散形
制御装置が持つ漏洩検知機能の内容を示したフローチャ
ート、第2図は時系列データファイルの構成を示す説明
図、第3図はパイプラインを流れる流体の周波数特性を
示す特性図、第4図は第1図に示す実施例の漏洩検知装
置が組込まれたパイプラインの系統図、第5図は従来の
漏洩検知装置が組込まれたパイプラインの系統図であ
る。 1……流体供給元、2……大口需要家、3……パイプラ
イン、6……緊急遮断弁、7,11……圧力伝送器、10……
流量調節弁、13……オリフィス、16,17……バルブステ
ーション、18,19……分散形制御装置、20……パイプラ
イン監視センタ、30……差圧伝送器。
制御装置が持つ漏洩検知機能の内容を示したフローチャ
ート、第2図は時系列データファイルの構成を示す説明
図、第3図はパイプラインを流れる流体の周波数特性を
示す特性図、第4図は第1図に示す実施例の漏洩検知装
置が組込まれたパイプラインの系統図、第5図は従来の
漏洩検知装置が組込まれたパイプラインの系統図であ
る。 1……流体供給元、2……大口需要家、3……パイプラ
イン、6……緊急遮断弁、7,11……圧力伝送器、10……
流量調節弁、13……オリフィス、16,17……バルブステ
ーション、18,19……分散形制御装置、20……パイプラ
イン監視センタ、30……差圧伝送器。
Claims (1)
- 【請求項1】パイプラインを制御、管理する圧力伝送
器、差圧伝送器の信号を利用して、前記パイプラインを
通る流体の波動パラメータを検出する波動パラメータ検
出手段と、 その波動パラメータ検出信号に基づいて該波動パラメー
タの時系列データを作成する時系列データ作成手段と、 前記時系列データを周波数変換することにより前記流体
の波動について実測周波数特性を得る実測周波数特性作
成手段と、 前記実測周波数特性と基準周波数特性とを比較し、これ
らのインピーダンス不整合波動出現帯域における差が閾
値を越えているとき漏洩検知信号を出力する判定手段と を備えているパイプラインの漏洩検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2294297A JPH07117473B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | パイプラインの漏洩検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2294297A JPH07117473B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | パイプラインの漏洩検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04168334A JPH04168334A (ja) | 1992-06-16 |
JPH07117473B2 true JPH07117473B2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=17805876
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2294297A Expired - Lifetime JPH07117473B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | パイプラインの漏洩検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07117473B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009192418A (ja) * | 2008-02-15 | 2009-08-27 | Showa Kiki Kogyo Co Ltd | 送液管の漏洩検知システム |
CN109538948B (zh) * | 2019-01-29 | 2020-04-03 | 河海大学常州校区 | 一种基于孔隙介质参数的埋地充液管道泄漏的检测方法 |
CN114544068B (zh) * | 2022-02-24 | 2023-06-23 | 国家石油天然气管网集团有限公司华南分公司 | 一种基于电子单元的管线监测方法及系统 |
CN115555291B (zh) * | 2022-11-07 | 2023-08-25 | 江苏振宁半导体研究院有限公司 | 一种基于芯片良率的监测装置及方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6153538A (ja) * | 1984-08-23 | 1986-03-17 | Fuji Electric Corp Res & Dev Ltd | 漏気検出装置 |
JPS6243535A (ja) * | 1985-08-20 | 1987-02-25 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 漏気検出方法 |
-
1990
- 1990-10-31 JP JP2294297A patent/JPH07117473B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04168334A (ja) | 1992-06-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20041118 |