JPH0711736Y2

JPH0711736Y2 - 安全剃刀

Info

Publication number: JPH0711736Y2
Application number: JP3945889U
Authority: JP
Inventors: 石根石田
Original assignee: 石根石田
Priority date: 1989-04-03
Filing date: 1989-04-03
Publication date: 1995-03-22
Anticipated expiration: 2004-04-03
Also published as: JPH02134976U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、内刃と外刃との組み合わせによる剪断作用
によりひげを剃る安全剃刀において、回動自在の円筒状
の外刃と替刃カートリッジからなる内刃により使い捨て
自在に剃り味を維持できる安全剃刀に関するものであ
る。

（従来の技術）従来、内刃と外刃との組み合わせによる安全剃刀とし
て、外刃を固定し内刃を駆動する電気剃刀や、外刃を回
動し、内刃を固定するローラー方式の安全剃刀の構成が
提示されてきた。

しかし、替刃カートリッジを内刃とする安全剃刀は考案
されていなかった。

（考案が解決しようとする課題）上述の構成の安全剃刀において、内刃の摩耗等による切
れ味の劣化が早いことが欠点であることは使用者の共通
する問題点であった。殊に、外刃、内刃の清掃維持が不
十分な場合、剃り味が悪く剃り残しをなかなか除去でき
ないため無理して皮膚面を傷つける問題を煮起してい
た。

この考案の目的は上述の問題点を解決するため替刃カー
トリッジを利用できる内刃と外刃の組み合わせによる安
全剃刀を提供しようとするものでる。

（課題を解決するための手段）この考案は上述の目的を達成するため、ひげの挿入孔を
無数に設けた円筒状の外刃を回動自在とし、その内周面
に遊動自在に当接する内刃を局部的に接触させて軽減さ
せた負荷によって剃り味を改善するため、凸曲状の刃先
を形成した替刃カートリッジを１個または複数個取付け
たカートリッジホルダーを軸の周囲に設けた水平軸をホ
ルダー頭部に水平方向に支持させる。そのとき水平軸の
一側端部は一側の支持腕に片持状に軸設するが、一方他
側端部は他側の支持腕を回動自在に外転できる構成とし
た上、螺設した振れ止めピンによって、その直立位置に
おいて支持される。この支持腕を外転して開放された水
平方向から内刃を被覆できる円筒状の外刃を嵌挿すると
き、両端の支持腕に水平軸の上下に水平方向に支持され
る案内ロッドを設け、ホルダーを操作して皮膚面を転動
する外刃の内周面に局部的に当接した内刃の押し付けに
際し外刃の関係位置を限定して円滑に転動するよう形成
される。

（作用）この考案は上述のように構成されるので、皮膚面に押し
付けられながらホルダーの引降ろし操作によって転動す
る外刃によって皮膚を傷つけることなく、皮膚面に局部
的に当接した外刃の内周面にひげ挿入孔を通って侵入し
てきたひげを内周面に局部的に当接した凸曲状の刃先を
形成された内刃の剪断作用により剃り負荷が少なく剃り
味が格段とよい上、その剃り味を常時維持するため、使
い捨て自在の替刃カートリッジを内刃としてカートリッ
ジホルダーに取付けてあるため、その使用上の簡便、か
つ安価で入手できる効果と共に、この考案の作用効果を
高めるものである。

なお、内刃に被覆される外刃の移動範囲を限定できる案
内ロッドを介して外刃が転動しながら内刃と当接して剪
断作用を円滑に行うよう形成してあるので外刃の機能を
さらに高める作用効果もある。

また、ホルダー頭部の他側の支持腕を外転させることに
よって、外刃を装脱自在に形成してあるので、外刃の掃
除は勿論、内刃の替刃カートリッッジの交換も容易で従
来のものの問題点を完全に解決できるものである。

（実施例）この考案の実施例を以下、図面に基づいて説明する。

第１図、第２図、第３図、第５図および第６図はこの考
案の安全剃刀の一実施例を示すものである。

ホルダー頭部２に水平に支持される内刃３は替刃カート
リッジ４から構成され、内刃３に当接する円筒状の外刃
５の長手方向の一直線状の内周面６に対し局部的に接触
（実際は外刃５の弾性歪のためきわめて幅が狭く長さの
短い範囲の面接触）できる凸曲状の刃先７を形成した替
刃カートリッジ４を正四角柱状の水平軸８の角柱面９に
設けた蛙股状のカートリッジホルダー10に嵌挿して取付
けられる。第２図に示すように、外刃５の円筒断面の第
２象限R₂内でその水平軸心XX上でその内周面６に接触す
るよう替刃カートリッジ４を取付ける。また、その対向
する側の第４象限R₄内で外刃５の内周面６と若干の隙間
11を設けて想像線で示すように、反時計方向に刃先方向
を向けた替刃カートリッジ４を取付けてもよい。この場
合、ホルダー12を矢印Ｄ方向に引き降ろして剃った直後
にホルダー12を180度回転し他側の替刃カートリッジ４
を外刃５の内周面６に押し当てて逆にホルダー12を矢印
Ｕ方向に押し上げるように逆剃りすることも極めて容易
に行うことができる。なお、その他の角柱面９にもカー
トリッジホルダー10を取付けておくことによって替刃カ
ートリッジ４を合計４個まで取付け水平軸８を90度宛回
転させることによって順次新しい替刃カートリッジ４を
利用することも可能である。この場合、水平軸８はその
一側端部の丸軸部13をホルダー頭部２の一側の支持腕14
に枢着させ、片持状に固定されるので取付ナット15を緩
めて水平軸８を所要角度丈回転して締付ければよい。な
お、その支持腕14の垂直中心線YY上の上下に水平軸８と
平行して片持状に水平方向に軸着した細長い円柱状の案
内ロッド16を設ける。円筒状の外刃５はきわめて板厚は
薄いが高硬度で強靱な金属板に無数のひげの挿入孔17を
設けたもので、その内周面６と上下の案内ロッド16の外
表面との間に若干の隙間11を設けて内刃３の刃先７が外
刃５の内周面６に押付けられ剪断作用が行われた場合、
外刃５が押されて円滑な転動を妨げる方向に移動するの
を防止するため、外刃を限定した位置に保持しながら案
内させる。

ホルダー頭部２の他側の支持腕18の基端部19は他側端部
20に軸設され、第５図にも示すように、ホルダー頭部２
の他側端部20にコ字状に突出した取付部21に挟持されて
回動自在に外転し、開放された水平方向Ｈから円筒状の
外刃５を内刃３に被覆させ、上下に設けた案内ロッド16
に沿ってその内周面６を保持されるように、一側の支持
腕14に衝当するまで嵌入する。

そして、外刃５を内刃３に被覆した後、ホルダー頭部２
の他側の支持腕18を直立位置に戻したとき支持腕18の内
側に凹設した上下の受溝27に上下の案内ロッド16の他側
の軸端部28を支承させると共に、外側から螺設した振れ
止めピン29の先端部30を水平軸８の他側端部31に設けた
支持穴32に嵌入させて支持腕18を止着させる。

なお、前述したように案内ロッド16と外刃５の内周面６
との間には若干の隙間11が設けられているから前記ホル
ダー12を操作することによって、図７及び図８に示すよ
うに、皮膚面Ｓに押しつけた外刃５の水平軸線Ｚ−Ｚに
対して内刃３の水平軸線Ｚ′−Ｚ′を傾斜角θ傾けた状
態にすることができ、同時に内周面６対する内刃３の当
接位置を変えることができる。

次に、替刃カートリッジ４の刃先７は第３図に示すよう
に、長手方向の中央部ECが凸曲状になるよう形成される
が第１図、第９図に示すように、刃板33の刃先７を例え
ば放物線状の輪郭を有するように形成するものの他、一
直線状の刃先７を有する刃板33の両端部34を下方に垂下
するよう変形させることによって結果として外刃５に局
部的に接触できる凸曲状の刃先７を形成したものを用い
たのがこの実施例の場合である。第３図、第７図、第８
図には皮膚面Ｓに押し当てられた外刃５の内周面６に対
し、替刃カートリッジ４の刃先７の中央部ECが局部的に
接触する場合と内刃３の水平軸８が傾斜角θ丈右傾して
刃先７の右端部ERで接触する場合、さらに逆に内刃３が
傾斜角θ丈左傾して刃先７の左端部ELで接触する場合を
示したが、このようにホルダー頭部２を回動して外刃５
の内周面６に対する当接位置を変更しながら剃り降ろす
ことによって刃先７を全長に亘り順次使用しながら短い
接触面に対する軽い剃り負荷によって剃り味を格別に改
善することができる。

なお、上述の実施例の一部を変更したものとしてホルダ
ー頭部２に振動装置35を付設して内刃３を水平軸８の方
向に往復動させながら剪断作用を行わせることにしても
剃り味はさらに改善できる他、ホルダー頭部２の弾性体
から形成し、外刃５の皮膚面Ｓに対する当接方向に対し
て内刃３の水平軸心Ｚ′Ｚ′を傾斜させた局部的接触に
対してホルダー12を垂直軸YYのまわりに回動させながら
付勢して接触圧力をとればもとの位置に復帰するよう形
成したり、または単にホルダー12に対してホルダー頭部
２を第１図の矢印Ｃ方向に回動自在に形成する回動手段
を付加してもよい（図示は省略）。

（考案の効果）この考案は上述の構成を有するので下記の利点がある。

（１）内刃と外刃との組み合わせによる安全剃刀におい
て、替刃カートリッジの刃先を局部的に接触できる凸曲
状に形成し、長手方向に直線状の外刃と当接する剪断作
用をする構成を有するので従来内刃の刃先が全面的に外
刃に接触していたものと比較して抵抗負荷がきわめて少
なく無用の摩擦を避けた軽い剃り負荷による格段の剃り
味の向上をはかることが出来ること。

（２）しかも内刃は使い捨て自在の替刃カートリッジを
複数個でも同時に装着できるので剃り味を常に良好な状
態に維持できる上、その外側を円滑に転動しながら剪断
作用をする外刃によって皮膚を傷つけることがなく安心
して剃り味を楽しむことができる他、外刃と内刃の装脱
が容易であるので、交換、清掃等取扱いがきわめて簡便
であること。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の安全剃刀の実施例の部分断面を有す
る全体要部説明図（正面図）、第２図は第１図のAA断面
の要部拡大説明図（側面図）、第３図は第１図のBB視要
部説明図（平面図）、第４図は第３図のCC視要部説明図
（側面図）、第５図は第１図の側面要部説明図（他
側）、第６図は第１図の側面要部説明図（一側）、第７
図は外刃に対する内刃の傾斜接触状態（右傾）説明略
図、第８図は第７図に対して内刃の（左傾）説明略図、
第９図は直線状の刃板の刃先形成方法説明略図である。（主要部分の符号の説明）１……安全剃刀２……ホルダー頭部３……内刃４……替刃カートリッジ５……外刃６……内周面７……刃先８……水平軸 10……カートリッジホルダー 11……隙間 12……ホルダー 14……支持腕（一側） 16……案内ロッド 17……ひげの挿入孔 18……支持腕（他側） 19……基端部 20……他側端部（ホルダー頭部） 22……他側端部（水平軸）Ｓ……皮膚面Ｈ……水平方向

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ホルダー頭部（２）に水平方向に支持され
る内刃（３）と、これに回動自在に被覆し、ひげの挿入
孔（17）を無数に設けた円筒状の外刃（５）とからなる
安全剃刀において、長手方向に直線状の外刃（５）の内周面（６）に局部的
に接触できる凸曲状の刃先（７）を形成した替刃カート
リッジ（４）からなる内刃（３）を１個または複数個取
付けたカートリッジホルダー（10）を、周設した水平軸
（８）を両端部において支持するホルダー頭部（２）の
一側の支持腕（14）に片持状に軸設する一方、他側の支
持腕（18）の基端部（19）をホルダー頭部（２）の他側
端部（20）に軸設して回動自在に外転できるよう形成
し、その直立位置において水平軸（８）の他側端部（2
2）を支持すると共に、外転位置において開放された水
平方向（Ｈ）から内刃（３）を被覆できる円筒状の外刃
（５）を嵌挿し、その内周面（６）に当接する内刃
（３）の剪断作用に対し外刃（５）の内周面（６）と若
干の隙間（11）を設けて水平方向に延びる案内ロッド
（16）を水平軸（８）の上下に設け、その両端を支持腕
（14），（18）に止着させ、ホルダー（12）の操作によ
って皮膚面（Ｓ）を転動する外刃（５）に当接するひげ
のうち挿入孔（17）から侵入したひげを外刃（５）の内
周面（６）に局部的に当接する内刃（３）により剪断さ
せることを特徴とする安全剃刀。