JPH07116493B2 - 鉄系部材の接合方法 - Google Patents

鉄系部材の接合方法

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JPH07116493B2
JPH07116493B2 JP29278187A JP29278187A JPH07116493B2 JP H07116493 B2 JPH07116493 B2 JP H07116493B2 JP 29278187 A JP29278187 A JP 29278187A JP 29278187 A JP29278187 A JP 29278187A JP H07116493 B2 JPH07116493 B2 JP H07116493B2
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忠 高木
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、焼結技術を応用した鉄系部材の接合方法に
関するものであり、特に異なる材料を一体に構成した部
品を製造する場合に有用であり、例えば内燃機関用動弁
機構のバルブリフター,ロッカアーム等の製造に好適な
接合方法に関する。
鉄鋼または鉄基焼結合金の要部に耐摩耗性結合合金のよ
うな別の材料を接合する場合、ろう付けが一般的である
が、その他加熱する最中に焼結合金から発生する液相に
より接合する方法、焼結材料に銅溶浸するとともにその
溶浸材で接合する方法、基材および接合する部材に凹凸
または適宜の嵌合形状を形成し、組成加工により接合す
る方法、前記と同様に嵌合し加熱変形を利用して締まり
嵌め結合する方法等がある。
ところで一般に、各部材を嵌め合い状態で接合するのに
比べ、積層状態で接合する場合は接合をより完全にしな
いと、繰り返し荷重により容易に分離されてしまう。
しかし従来技術において、積層接合面に嵌合する凹凸を
設けた機械的な接合方法は、使用する負荷が小さいもの
には適用できても高負荷または耐衝撃負荷がかかる機械
要素には不十分である。
その点、ろう付けは接合強度が高く接合信頼性も良い
が、焼結合金部材の空孔にろう材が溶浸し、多量のろう
材を要するとともに焼結材料の性質を変化させたり、作
業性が悪いという得失がある。
溶浸接合法も上記と同様であって、溶浸材により封孔を
期待する場合は良いが、溶浸により焼結合金の性質を変
えたり、材料を多量に要し費用がかさむ欠点がある。
また、焼結合金の液相を利用した接合方法は、生産性が
良い反面、液相量が少ないために接合面の面粗さが大き
かったり、隙間があると接合が不完全になるとか、基部
材と接合部材の炭素量が異なるような場合、加熱中に炭
素が移動して要部を成す部材が変質するという問題点が
ある。
この発明は上記した焼結材の液相を利用した接合方法を
改良したもので、その要旨は第1,第2部材の接合面に黒
鉛被膜を形成した後、各部材を組み合せ、無酸化雰囲気
中で加熱することを特徴とするものである。
以下本発明の構成および作用について説明する。
まず、第1部材は部品の本体を形成し、銀系焼結合金ま
たは溶製の鉄鋼材料である。この部材はありふれた亜共
析炭素鋼,合金鋼,耐熱鋼等、またはこれらに類似した
焼結合金であり、通常の機械要素用の鉄合金である。
次に、第2部材は通常の焼結温度で液相を発生する金属
炭化物析出硬化型の耐摩耗性に優れた鉄系焼結合金であ
る。この発明の骨子は液相を生じる鉄系合金であれば、
同様な作用を示すが、産業上の適用が具体的で、最も硬
化が大きい材料組み合せであることを考慮してこの焼結
材料が選択される。
この種の合金において、液相生成に寄与する元素はPが
挙げられる。その他にR,Sn,Cu等を添加することがあ
る。また、この合金は炭素を1〜4%程度含有してお
り、Feおよび後述する炭化物形成元素と結合する。炭化
物形成元素としてCrは必須の元素で、Crは鉄基地にも固
溶し耐摩耗性に寄与する。
同様に炭化物を形成する元素でMo,W,V等を含んでも良
い。また、第2部材は圧粉体でも焼結体でも差し支えな
い。
そこで、本発明者は次のような実験を行なった。
上記の如く第1部材と第2部材を従来法で接合、すなわ
ち、そのまま積み重ねて還元性ガス中、第2部材の液相
発生温度で加熱すると、焼結が進行するとともに、液相
が第2部材の接合面を濡らし、また、炭素は第2部材か
ら第1部材へ拡散する。しかして、冷却した後の接合部
近傍と各部材の情況を調べてみると、従来法によれば、
液相量が少ないために接合部において細長い隙間が残存
しており、また第2部材は脱炭して硬さが低下し、さら
に第1部材の接合部に近い部分は浸炭した組織になって
いることが判明した。
これに対し、本発明方法は加熱する前に両部材の接合面
に黒鉛被膜を形成するものである。そのため黒鉛は接合
部において追加の液相を発生させ、また第2部材の脱炭
を防止する作用がある。また、この黒鉛被膜は適宜の分
散剤,粘性付与剤および消泡剤等を加えた水またはアル
コールのような分散媒に、コロイド状に黒鉛を分散させ
た塗料を塗布または吹付けた後、乾燥して得られる。塗
膜の厚さは1〜3μm程度が良い。塗膜が厚すぎると接
合面部にセメンタイトが多量に析出したり、未反応の黒
鉛が残存し、かえって疲労破壊し易くなる一方、1μm
以下では接合効果が劣るため、本願発明における黒鉛被
膜の厚さは1〜3μm程度が好ましい。
このように、本発明方法に得られた接合部品の特徴は、
その断面を顕微鏡組織により観察することができる。そ
の結果、第1部材の接合部近傍は浸炭された組織を呈し
ていること,第2部材の脱炭がほとんどなく組成が均一
であること,および接合部は空孔が少なく、そこの炭素
量は第2部材接合部近傍と同じか僅かに多いことを観察
することができた。
次に本発明の一実施例を従来法と比較して説明する。
第1部材として0.2%Cの機械構造用炭素鋼を準備し、
接合する面を平面研削盤で研磨した。
第2部材としてFe−C−Cr−Mo−W−V系のアトマイズ
合金鉄粉と、Fe−P合金粉,および黒鉛粉を準備し、全
体組成が重量比にて5%Cr−1.5%C−3%Mo−3%W
−2%V−1.1%Pになるように配合し、追加1%のス
テアリン酸亜鉛を加えて混合粉とし、成形圧力6t/cm2
所定形状に圧粉した後、温度1000℃の分解アンモニアガ
ス雰囲気炉中で焼結した。この焼結体の接合面も第1部
材と同様に研磨した。
この第2部材の一方には、接合面に水分散コロイド黒鉛
被膜を塗布,乾燥し、厚さ2μmの黒鉛被膜を形成させ
た(本発明)。さらに他の一方は研磨しただけの試料で
あって、従来法に属するものである。
そこで、第1部材と第2部材はそれぞれの接合面を合
せ、温度1150℃の分解アンモニアガス雰囲気炉中で加熱
処理した。そして得られた各試料について断面顕微鏡組
織および炭素量を調べた。
その結果、黒鉛被膜を施した本発明に係る接合方法によ
れば試料の接合部には空孔が少なく良好に接着している
のに比べ、従来法による接合方法によれば両部材間に断
続的に隙間のあることが認められた。
また、第1図は上記実験による接合部近傍の炭素量を示
したグラフであり、本発明に係る接合方法を実線、従来
法を点線で示している。このグラフから明らかなように
第1部材の浸炭深さは約1.5mmで、本発明の方がやや多
い。また第2部材の炭素量は、従来法の場合明らかに脱
炭していることが認められ、本発明方法ではほとんど脱
炭していないことがわかる。
以上のような実験結果からも明らかなように、本発明に
係る接合方法によれば、要部の材質を変化させることな
く良好な接合が得られ、これを耐摩耗性複合部品の製造
方法に採用すれば、経済的で優れた接合品質を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は接合部品断面の炭素量を示したグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1部材が鉄系焼結合金または溶製鉄鋼材
    料からなり、第2部材が少なくともC,P,Crを含む鉄系焼
    結合金からなる接合部品において、上記両部材の接合面
    に黒鉛塗膜を形成した後両部材を組み合せ、無酸化雰囲
    気中で第2部材の液相発生温度で加熱することを特徴と
    する鉄系部材の接合方法。
JP29278187A 1987-11-19 1987-11-19 鉄系部材の接合方法 Expired - Lifetime JPH07116493B2 (ja)

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