JPH0711626Y2 - 数 珠 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は数珠に関するものである。

〔従来技術〕

数珠は、周知のように、香木、植物の実、水晶、さん
ご、ガラス等で作った小さい玉をそれぞれ連結して環状
体を作り、玉の一つに「ふさ」を付設したものである。

数珠には種々の構造のものがあるが、典型的な一つで
は、「主玉」と呼ばれる玉の多数個、例えば38個をこの
主玉よりやゝ大きい寸法の「親玉」と呼ばれる１個の玉
に適当な糸条で連結して環状体を作り、親玉の両側にそ
れぞれ８個の主玉を隔てて、主玉とは大きさおよび／ま
たは材質の異なる「二天」と呼ばれる玉を介設し、親玉
にふさを付設してある。

［考案が解決しようとする問題点］ 数珠は仏教で専ら礼拝時に使用される法具の一つであ
り、本来宗教的な意味をもつものであるが、用具の一種
である以上装飾性も無視できない。従来は、前者のみが
重視され後者には殆んど考慮が払われなかった。

［問題点を解決するための手段および作用］ 本考案は装飾性ないしファッション性を考慮した数珠を
提案したものである。

本考案の数珠は、多数の主玉と１個の親玉をそれぞれの
玉の貫通孔に糸条を挿通連結し、前記親玉にふさを付設
した数珠において、前記親玉の正面に宝石を嵌設したも
のである。親玉の背面にも同一または異種の宝石を嵌設
することもできる。

親玉に嵌設される宝石の種類は自由であり、親玉または
主玉の材質、色彩、透明度等によって適当な種類の宝石
を選ぶことができる。ダイヤモンドその他の所謂、「誕
生石」の一つを数珠の使用者の誕生月に応じて選ぶこと
もできる。

［実施例］ 以下図示実施例を説明する。

１は環状の数珠本体、２は数珠本体１を構成する適当な
材料で作られた適当な大きさの主玉、３は主玉と同一ま
たは異なる材料で作られた親玉で、主玉よりもやゝ大き
い直径を有している。４は二天で、主玉および親玉と同
一または異なる材料で作られ、主玉よりやゝ小さい直径
を有している。これらのすべての玉はそれぞれ貫通孔を
有し、これらの貫通孔に挿通された中糸５によって環状
に連結されて数珠本体１が形成される。

６は「ぼさ」とよばれる金具で、親玉３を支持するよう
な状態で親玉に連接され、この金具を介して親玉にふさ
７が連結される。

８は親玉の正面に貫設された宝石で、例えばタイヤモン
ドが親玉の正面に穿設した穴に適当な金具９により脱落
しないように嵌合固定される。

親玉３は１個であるけれども、主玉２の数は図示例に限
らない、二天４も４個の場合（四玉と呼ばれる）もあ
る。主玉、親玉、二天の材質、色彩、透明度は自由であ
る。

宝石８の種類もダイヤモンドに限定されず、ルビー、サ
ファイヤその他を用いてもよい。親玉の正面に加えて背
面にも同種または異種の宝石を嵌設することもできる。

ふさ７は図示例では多数本の糸条を束ねたものからなる
が、他の構成のものでもよく、本明細書でいう「ふさ」
には広くこれらの構成も含まれる。

［考案の効果］ 如来形の仏像には仏の顔の額の中央（眉間）に白毫とよ
ばれる「ほくろ」状の突起がある。数珠の親玉は釈尊の
化体と考えられているので、親玉に嵌設した宝石で仏像
の白毫を示唆するとこにより数珠の宗教用具としての宗
教性を高めることができるとともに、数珠の装飾性を高
めることができ、さらに、宝石に誕生石を使用すれば、
所有者に数珠に対する親近感をもたせるのに役立つ効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図は第１図の
II−II線拡大断面図である。 １…数珠本体、２…主玉、３…親玉、４…二天、５…中
糸、６…ぼさ、７…ふさ、８…宝石。

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の主玉と１個の親玉をそれぞれの玉の
   貫通孔に糸条を挿通連結し、前記親玉にふさを付設した
   数珠において、前記親玉の正面に宝石を嵌設したことを
   特徴とする数珠。
2. 【請求項２】親玉の背面に宝石を嵌設したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第（１）項に記載の数珠。
3. 【請求項３】前記親玉の正面に嵌設した宝石と背面に嵌
   設した宝石とが同種である実用新案登録請求の範囲第２
   項に記載の数珠。
4. 【請求項４】前記親玉の正面に嵌設した宝石と背面に嵌
   設した宝石とが異種である実用新案登録請求の範囲第２
   項に記載の数珠。
5. 【請求項５】前記宝石が誕生石である実用新案登録請求
   の範囲第１項乃至第４項のいずれかに記載の数珠。
6. 【請求項６】前記宝石がダイヤモンドである実用新案登
   録請求の範囲第１項、第２項、第３項および第５項のい
   ずれかに記載の数珠。
7. 【請求項７】前記親玉の正面および背面に嵌設された宝
   石の一方がダイヤモンドである実用新案登録請求の範囲
   第４項に記載の数珠。