JPH07115971B2 - 微粒セラミックバルーンの製造方法 - Google Patents

微粒セラミックバルーンの製造方法

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JPH07115971B2
JPH07115971B2 JP14134991A JP14134991A JPH07115971B2 JP H07115971 B2 JPH07115971 B2 JP H07115971B2 JP 14134991 A JP14134991 A JP 14134991A JP 14134991 A JP14134991 A JP 14134991A JP H07115971 B2 JPH07115971 B2 JP H07115971B2
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grained
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昌生 加藤
裕之 柴田
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Nippon Magnetic Dressing Co
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然ガラス質鉱物及び
/又は人工のガラス質素材を原料とする微粒セラミック
バルーンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、セメント、モルタル等におい
ては砂の代わりに軽量骨材が使用されている。このよう
な軽量骨材の製造方法としては適当粒度に粉砕されたシ
ラスを原料とし、これを焼成発泡させて製造する方法が
知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしなから、上記の
如く原料(例えば、シラス)を破砕し、適当粒度部分の
原料を選別し、これを焼成発泡させて軽量骨材を製造す
る方法は、破砕された粒体の形状が揃っておらず、自然
な状態で発泡するので強度が弱く、これを軽量骨材とし
てパネル等を製造すると圧縮、曲げ強度が不足するとい
う問題点があった。また、吸水率も高いので、上記シラ
スバルーンを軽量骨材として使用した場合、冬季に凍結
破壊を生じる恐れがあるという問題点が生じた。本発明
はかかる事情に鑑みてなされたもので、圧縮強度が大き
くて吸水性が小さく、更にはその粒度も極めて小さい微
粒セラミックバルーンの製造方法を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う請求項第
1項記載の微粒セラミックバルーンの製造方法は、微粉
砕された天然ガラス質鉱物及び/又は人工のガラス質素
材を原料とし、製品粒度が0.1〜0.02mmの微粒
セラミックバルーンの製造方法であって、上記微粉砕さ
れた原料に苛性アルカリ水溶液を加えて微粒造粒する工
程と、該造粒物を100〜350℃で乾燥する工程と、
該乾燥した造粒物の表面に付着防止剤を被覆する工程
と、該付着防止剤を塗布した造粒物を気流焼成炉にて9
50〜1250℃の温度で焼成する工程とを有して構成
されている。また、請求項第2項記載の微粒セラミック
バルーンの製造方法は、請求項第1項記載の方法におい
て、乾燥は非炭酸ガス雰囲気で行われるようにして構成
されている。ここで、乾燥した造粒物の表面に塗布する
付着防止剤は極めて粒の細かいカオリン、アルミナ等を
使用するのが好ましい。そして、苛性アルカル水溶液と
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液をい
う。
【0005】
【作用】請求項第1項、第2項記載の微粒セラミックバ
ルーンの製造方法においては、微粉砕された天然ガラス
質鉱物及び/又は人工のガラス質素材を原料とし、これ
に苛性アルカリ水溶液を加えて造粒している。従って、
造粒物が略球状となるので、これによって製品の強度を
向上することができる。そして、該造粒物を焼成する前
に、該造粒物の表面に付着防止剤を被覆しているので、
大量の造粒物を気流焼成しても、溶融されるガラス質に
よって造粒物同士が付着することがなく、安定に焼成さ
れる。特に、請求項第2項記載の微粒セラミックバルー
ンの製造方法においては、該造粒物を乾燥、そして焼成
する過程において、該造粒物の乾燥を非炭酸ガス雰囲気
によって行っているので、CO2 と投入されたNaOH
が反応することがなく、予め計算されて投入されたNa
OHが有効に反応して均一な焼成、発泡が行われる。従
って、ガラス質被膜に穴等の欠陥が発生することがな
く、残アルカリもないので、焼成物の吸水率が低く滲出
水が中性を示す。
【0006】
【実施例】続いて、本発明を具体化した実施例を説明
し、本発明の理解に供する。まず、原料である天然ガラ
ス質鉱物の一例であるシラスの成分を表1に示し、使用
したシラスの粒度分布を表2に示す。なお、表1におい
てIg・lossは結晶水が主成分である。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】上記シラスの原料においては、大粒の物を
含むとその後の処理に支障を生じるので、分級により粗
粒分を除き44μm以下の微粉を原料として使用する。
次に、このシラス微粉を高速解砕造粒機によって造粒す
る。このとき、該微粉に苛性アルカリ水溶液の一例であ
る水酸化ナトリウム水溶液を投入する。この水酸化ナト
リウムは、ガラス質の融点降下剤として働くと共に、発
泡剤としても働く。その投入量と発泡温度との関係を図
2に示す。ここで、グラフの縦軸は発泡温度(℃)を、
横軸はNaOH純分の外割値を示す。次に、水酸化ナト
リウムの投入量と、以下に説明する焼成炉のフレーム温
度との関係を図3に示すが、フレーム温度は図2に示す
発泡温度より大きくなっている。なお、この実施例にお
いては高速解砕造粒機を使用したが、該シラス微粉を
0.1mm以下の粒度に造粒できるものであれば、他の
造粒機であっても本発明は適用される。
【0010】上記高速解砕造粒機でシラス原料に所定量
の水酸化ナトリウム水溶液を投入して充分に混合して造
粒した後乾燥する。この造粒物は球状となっており、そ
の粒度分布は表3の如くである。0.1mm以上の物は
そのまま発泡焼成すると製品の粒径が大きくなるので、
一旦クラッシャで破砕して粒径を小さくし、再度分級す
る。粒径が0.02mm以下の物は再度原料として還元
する。
【0011】
【表3】
【0012】次に、該造粒物を乾燥するがこの乾燥は非
炭酸ガス雰囲気で行う。この具体的方法としては、該造
粒物を回転釜内に入れると共に窒素ガスを充填し、周囲
からバーナーで加熱して内部の温度を100〜350℃
に保ち、含まれる水分を除去して乾燥する。また、別の
方法としては、予め炭酸ガス吸収剤を通過させた空気を
100〜350℃に加熱し該加熱空気によって造粒物を
乾燥する。あるいは窒素ガスまたは脱炭酸ガス空気中に
造粒物を入れて電熱ヒーターによって乾燥する。ここ
で、発泡したセラミックバルーンが相互に付着するのを
防止する為、高融点微粉末の一例であるカオリンあるい
はアルミナの微粉末でまぶすが、その作業は該乾燥物を
揺動ミキサーに入れ、カオリンあるいはアルミナを入れ
て攪拌する。この高融点微粉末の投入量については、2
0μm以内のカオリンを使用する場合には、乾燥物の2
0〜30重量%、粒径が1μm以内のアルミナを使用す
る場合には、乾燥物の5〜15重量%程度である。
【0013】次に、該乾燥物の焼成を行うが、図1に示
す装置10を使用する。この装置10は、原料タンク1
1内に入れた乾燥造粒物をロータリバルブ等の定量供給
機12で切出し、高圧一次エアーをノズル13から吹き
出し、エジェクター効果によって該空気と乾燥造粒物を
混合して混合管14に通し、途中から燃料であるLPG
を混合し、バーナー15で燃焼させ、焼成炉16内のフ
レームで焼成加熱する。このフレームの温度の調整は、
二次空気の流量を調整することによって行う。ここで、
該造粒物の焼成温度は950〜1250℃の範囲で行
う。これによって以下の反応を生じて、微粒セラミック
バルーンが製造されるが、その表面はガラス質によって
覆われ、内部には発生した水が気泡となっている。 2NaOH+nSiO2 →Na2 O・nSiO2 +H2
【0014】
【表4】
【0015】表4に以上の方法(P)によって製造した
微粒セラミックバルーンと、通常の炭酸ガスを含む雰囲
気にて乾燥、焼成して製造(Q)した微粒セラミックバ
ルーンの性状を示すが、表4に示すように上記実施例方
法(P)によって製造された微粒セラミックバルーンの
方が(Q)で製造した微粒セラミックバルーンより吸水
率が低く、滲出液は中性を示している。ここで、微粒セ
ラミックバルーンの吸水率はJISA1109細骨材の吸水率試
験方法によって行った。また、滲出液のPHは100m
lの水に10.0gの試料を投入して、20℃で5時間
放置した後、そのPHを測定した。なお、図1におい
て、20は焼成された微粒セラミックバルーンを回収す
るサイクロンを、21は集塵機を、22は排風機を示
す。また、上記実施例はシラスを原料としたが、他の天
然ガラス質鉱物及び/又は人工のガラス質素材であって
も本発明は適用される。更には上記実施例においては横
型炉で焼成を行ったが、竪型噴流炉で製造できることは
当然である。
【0016】
【発明の効果】請求項第1項、第2項記載の微粒セラミ
ックバルーンの製造方法によって、製造された微粒セラ
ミックバルーンが略球状となって充分な強度を有し、し
かも強度のバラツキが少なく微粒セラミックバルーンが
製造できることになった。特に、請求項第2項記載の微
粒セラミックバルーンの製造方法においては、非炭酸ガ
ス雰囲気で乾燥させているので、投入される苛性アルカ
リが少量ですみ、更には強度の大きい微粒セラミックバ
ルーンを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る微粒セラミックバルー
ンの製造方法に使用する焼成炉の概略側面図である。
【図2】水酸化ナトリウムの投入量と発泡温度との関係
を示すグラフである。
【図3】水酸化ナトリウムの投入量とフレーム温度との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 装置 11 原料タンク 12 ロータリーバルブ 13 ノズル 14 混合管 15 バーナー 16 焼成炉 20 サイクロン 21 集塵機 22 排風機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉砕された天然ガラス質鉱物及び/又
    は人工のガラス質素材を原料とし、製品粒度が0.1〜
    0.02mmの微粒セラミックバルーンの製造方法であ
    って、上記微粉砕された原料に苛性アルカリ水溶液を加
    えて微粒造粒する工程と、該造粒物を100〜350℃
    で乾燥する工程と、該乾燥した造粒物の表面に付着防止
    剤を被覆する工程と、該付着防止剤を塗布した造粒物を
    気流焼成炉にて950〜1250℃の温度で焼成する工
    程とを有する微粒セラミックバルーンの製造方法。
  2. 【請求項2】 乾燥は非炭酸ガス雰囲気で行われる請求
    項第1項記載の微粒セラミックバルーンの製造方法。
JP14134991A 1991-05-16 1991-05-16 微粒セラミックバルーンの製造方法 Expired - Lifetime JPH07115971B2 (ja)

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