JPH07114803A - スポットライト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スポットライトケースよりも横幅が大きなア
ームを用いることなくスポットライトケースを適切にチ
ルト回動できるように支持させて、スポットライト全体
の小型化を図る。 【構成】 照明灯４を収容したスポットライトケース１
の上部に湾曲状のアーム２が取付けられていると共に、
この湾曲状のアーム２は、スポットライトケース１が鉛
直方向に沿ったチルト回動を行うようにこのアーム２を
その長手方向に沿って往復移動自在とする駆動手段を備
えた支持手段３に支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各種のスタジオ、劇
場、ホール等での使用に好適なスポットライトの改良に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のスポットライトとして
は、例えば図５に示すようなものが公知である。この従
来のものは、照明灯等を収容したスポットライトケース
１ｅの左右の両端部を、それよりも幅の大きな断面コ字
状のアーム２ｅに軸７０等を用いて回転可能に支持させ
ている。そして、アーム２ｅに組み込んだチルト駆動ブ
ロック７１からプーリー７５ａ、７５ｂやベルト７２等
を介して前記軸７０に対して駆動力を付与することによ
り、スポットライトケース１ｅを矢印ｃの鉛直方向に沿
って回動（チルト回動）自在としたものである。また、
従来では、スポットライトケース１ｅ内の照明灯（不図
示）へ電力を供給する手段としては、アーム２ｅを支持
する支持ブロック７３から外部に露出された配線コード
７４をスポットライトケース１ｅの適当な位置へ接続さ
せていたのが実情であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
スポットライトケース１ｅの横幅Ｌよりもアーム２ｅの
横幅Ｌａの方がかなり大きくなり、スポットライト全体
が大型化する。従って、スポットライト全体の小型化を
図る点で改善の余地があった。

【０００４】また、上記従来の配線コード７４をスポッ
トライトケース１ｅや支持ブロック７３の外部に露出さ
せた構造では、スポットライトケース１ｅのチルト回動
に支障を生じないように、この配線コード７４の寸法を
幾分長めに設定する必要がある。ところが、このように
長めの配線コード７４を用いたのでは、この配線コード
７４がスポットライトケース１ｅやアーム２ｅ等に絡み
付く事態が発生し、スポットライトケース１ｅをスムー
スに回動させることができなくなる等といった難点を生
じる虞れがあった。更に、従来では、スポットライトケ
ース１ｅから発散される熱によって配線コード７４が焼
き付きを生じる虞れもあった。

【０００５】本発明は上記の点に鑑みて提案されたもの
で、その第１の目的とするところは、スポットライトケ
ースよりも横幅が大きなアームを用いることなくスポッ
トライトケースを適切にチルト回動できるように支持さ
せて、スポットライト全体の小型化を図る点にある。ま
た、本発明の第２の目的とするところは、配線コードの
絡み付きや焼き付き等の不具合を生じる虞れを無くし、
スポットライトケース内の電気機器への電力供給を適切
に行わせる点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記第１の目的を達成す
るために提案された請求項１に記載の本発明に係るスポ
ットライトは、照明灯を収容したスポットライトケース
の上部に湾曲状のアームが取付けられていると共に、こ
の湾曲状のアームは、スポットライトケースが鉛直方向
に沿ったチルト回動を行うようにこのアームをその長手
方向に沿って往復移動自在とする駆動手段を備えた支持
手段に支持されている。

【０００７】上記第１及び第２の目的を達成するために
提案された請求項２に記載の本発明に係るスポットライ
トは、上記請求項１の構成において、前記湾曲状のアー
ムの長手方向には、スポットライトケース内の電気機器
用の配線と導通する導電ラインが設けられていると共
に、前記支持手段には、湾曲状のアームがその長手方向
に沿って往復移動するときに前記導電ラインに摺接すべ
くこの導電ラインに接触して電力供給を行う電力供給手
段が設けられている。

【０００８】

【作用】上記構成を特徴とする請求項１に記載の本発明
に係るスポットライトでは、スポットライトケースの上
部に取付けられた湾曲状のアームを支持する支持手段に
具備された駆動手段を駆動させることにより、この湾曲
状のアームをその長手方向に沿って往復動させることが
できる。そして、この湾曲状のアームが往復動されるこ
とにより、スポットライトケースがチルト回動されるこ
ととなる。而して、かかるスポットライトケースの支持
構造では、アームの左右両端部をアームで支持する構造
とは異なり、湾曲状のアームとしてはスポットライトケ
ースよりも幅が狭いものを適用することができ、スポッ
トライト全体の幅を小さくすることができる。

【０００９】請求項２に記載の本発明に係るスポットラ
イトでは、湾曲状のアームを支持する支持手段に設けら
れた電力供給手段が、アームの長手方向に沿って設けら
れた導電ラインに接触した状態を維持するので、この電
力供給手段から導電ラインへの電力供給を適切に行うこ
とができ、この導電ラインを介してスポットライトケー
ス内の所望の電気機器へ電力供給を行うことができる。
而して、かかる電力供給構造では、スポットライトケー
スやアームの外部に配線コードを露出した状態で設ける
必要はない。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図１は本発明に係るスポットライトの一
例を示す斜視図、図２は図１のＸ−Ｘ線要部断面図、図
３は要部断面分解斜視図である。図１において、このス
ポットライトは、スポットライトケース１の上面部に上
側に突出した形状の湾曲状のアーム２を取付け、このア
ーム２を支持ブロック３で支持させるように構成したも
のである。ここで、スポットライトケース１は、その内
部に照明灯４が具備され、またその前面側には集光用の
レンズＲが装着されている。

【００１１】支持ブロック３は、適当な支持杆５等に取
付けられて固定されるものであるが、その下部には、ア
ーム２を前後方向に沿ってスライド自在に挿通させるた
めの貫通孔３０が設けられている。この貫通孔３０内に
は、図３に示すように、モータＭの駆動により矢印ａの
正逆両方向に駆動回転する下向きの駆動軸３１に支持さ
れた駆動歯車３２が設けられている。また、前記駆動軸
３１の左右両側の位置には、本発明の電力供給手段に相
当する導電用ブラシ３３ａ、３３ｂが下向き状態に突設
されている。この導電用ブラシ３３ａ、３３ｂは、電気
コンセント等の商用電源（不図示）に対して配線コード
等を用いて接続されている。

【００１２】アーム２は、その横幅Ｌ１が少なくともス
ポットライトケース１の横幅よりも小寸法となるように
形成されたものであり、このアーム２が支持ブロック３
の貫通孔３０に挿通されることによりスポットライトケ
ース１が吊下げ状態で支持される。このアーム２の上面
側の中央部には、支持ブロック３の駆動歯車３２を挿入
可能とする断面逆Ｔ字状の溝部２０がその長手方向に沿
って一連に形成されている。そして、この溝部２０内の
一側部には、駆動歯車３２と歯合するラック２１が設け
られ、駆動歯車３２が回転されると、これに伴ってアー
ム２がその長手方向（図１の矢印ｂ方向）に沿って移動
するように構成されている。

【００１３】また、アーム２の上面側には、電気絶縁部
材から構成された断面コ字状のガイドレール２３ａ、２
３ｂが取付けられて、２条の凹状溝２４ａ、２４ｂが前
記溝部２０と同様にアーム２の長手方向に沿って一連に
形成されている。この凹状溝２４ａ、２４ｂ内には、電
源ライン及びグランドラインとして機能する２本の導電
ライン２５ａ、２５ｂが取付けられており、これら２本
の導電ライン２５ａ、２５ｂの各一端側は、図１に示す
ように、スポットライトケース１内の照明灯４等の電力
供給が必要な電気機器の電気配線６に接続されている。
尚、これらの２本の導電ライン２５ａ、２５ｂには、図
２に示すように支持ブロック３に設けられた導電用ブラ
シ３３ａ、３３ｂが各々摺接されるように配慮されてい
る。

【００１４】上記構成のスポットライトにおいては、支
持ブロック３内のモータＭを駆動させて、駆動歯車３２
を回転させると、アーム２が支持ブロック３の貫通孔３
０内に挿通された状態のまま前後方向に沿って移動す
る。ところが、このアーム２は湾曲状に形成されている
から、このアーム２の往復動作によってスポットライト
ケース１は図４（ａ）、（ｂ）に示すように、鉛直方向
に沿ってチルト回動する。従って、モータＭの正・逆両
方向への回転駆動制御により、スポットライトケース１
のチルト回動角度を所望の角度に設定することが可能と
なる。スポットライトケース１のチルト回動に際し、ア
ーム２や支持ブロック３をスポットライトケース１の横
幅よりも大きなサイズに形成しておく必要はなく、アー
ム２や支持ブロック３のサイズはスポットライトケース
１よりもかなり小サイズに製作することが可能となる。

【００１５】一方、支持ブロック３に設けられた一対の
導電用ブラシ３３ａ、３３ｂからは、アーム２に沿って
設けられた２本の導電ライン２５ａ、２５ｂに必要な電
力供給を行わせることができ、この導電ライン２５ａ、
２５ｂから電気配線６（内線）を介して照明灯４等に対
して適切な電力供給を行わせることができる。しかも、
この導電ライン２５ａ、２５ｂと導電用ブラシ３３ａ、
３３ｂとは互いに摺接する状態であるから、アーム２や
スポットライトケース１のチルト角度の変化に関係なく
互いに接触した状態を維持する。従って、照明灯４等に
対する電力供給が不当に遮断されるようなこともない。
かかる構造では、導電ライン２５ａ、２５ｂがアーム２
に沿って固定された状態で設けられているから、この導
電ライン２５ａ、２５ｂがアーム２等に対して絡み付く
ような不具合は一切生じない。また、スポットライトケ
ース１の照明灯４から発散される熱が、アーム２の上面
側に設けられた導電ライン２５ａ、２５ｂに対して直接
作用することも解消され、導電ライン２５ａ、２５ｂが
焼付きを生じるような虞れも適切に回避することができ
る。

【００１６】尚、上記実施例では、アーム２の溝部２０
内に設けたラック２１に対して、モータ駆動される駆動
歯車３２を歯合させた構造としているために、アーム２
の往復駆動を歯車伝達機構によって確実に行え、また全
体構造をコンパクトにできる利点が得られる。但し、本
発明に係る駆動手段は決してこれに限定されず、これ以
外の駆動機構を用いても何ら構わない。また、本発明に
係る支持手段も決して上記実施例の支持ブロック３の如
き形態のものに限定されない。その他、本発明では、ス
ポットライトケース１のチルト駆動をリモコン操作でき
るようにしてもよいことは勿論のこと、チルト駆動以外
のパン回動や照明灯４のフォーカス駆動等もリモコン操
作できるタイプのスポットライトとして構成してもよ
い。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明から理解されるように、請求
項１及び２に記載の本発明によれば、スポットライトケ
ースの上部に取付けた湾曲状のアームをその長手方向に
往復移動自在とすることによりスポットライトケースを
チルト回動させることができるので、従来とは異なり、
スポットライトケースのチルト回動を行わせるためにア
ームの横幅をスポットライトケースよりも大きくするよ
うな必要がない。その結果、スポットライトを従来より
も小型に製作でき、その取扱いも容易なものにできると
いう効果が得られる。

【００１８】特に、請求項２に記載の本発明によれば、
湾曲状のアームに沿わせて設けた導電ラインに電力供給
手段を摺接させてスポットライトケース内の電気機器へ
の電力供給が行えるように構成しているために、従来と
は異なり、スポットライトケースの外部に配線コードを
露出させた状態で設ける必要がなくなり、かかる配線コ
ードの絡み付きやスポットライトケースから発散される
熱による焼き付き等の不具合を発生させず、照明灯等の
所望の電気機器への電力供給を適切に行わせることがで
きる効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るスポットライトの一例を示す外観
斜視図。

【図２】図１のＸ−Ｘ線要部断面図。

【図３】図１に示すスポットライトの要部断面分解斜視
図。

【図４】（ａ），（ｂ）は図１に示すスポットライトケ
ースの動作状態の一例を示す側面図。

【図５】従来のスポットライトの一例を示す斜視図。

【符号の説明】

１ スポットライトケース ２ アーム ３ 支持ブロック ４ 照明灯 ５ 支持杆 ２０ 溝部 ２１ ラック ２５ａ，２５ｂ 導電ライン ３０ 貫通孔 ３１ 駆動軸 ３２ 駆動歯車 ３３ａ，３３ｂ 導電用ブラシ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】照明灯を収容したスポットライトケースの
   上部に湾曲状のアームが取付けられていると共に、 この湾曲状のアームは、スポットライトケースが鉛直方
   向に沿ったチルト回動を行うようにこのアームをその長
   手方向に沿って往復移動自在とする駆動手段を備えた支
   持手段に支持されていることを特徴とするスポットライ
   ト。
2. 【請求項２】請求項１において、上記湾曲状のアームの
   長手方向には、スポットライトケース内の電気機器用の
   配線と導通する導電ラインが設けられていると共に、 上記支持手段には、湾曲状のアームがその長手方向に沿
   って往復移動するときに前記導電ラインに摺接すべくこ
   の導電ラインに接触して電力供給を行う電力供給手段が
   設けられていることを特徴とするスポットライト。