JPH07114673A - 取引処理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ネットワークコントローラがＲＡＭに記憶する
特定商品ＰＬＵファイルを店舗側が重点的に販売を行う
目的で店舗内の顧客の目につきやすい場所に置き、価格
を割引きしたり、広告に掲載したりした商品のＰＬＵレ
コードを含むように生成する取引処理システムを提供す
る。 【構成】ネットワークコントローラ２は、商品識別コー
ドに商品価格データ等を対応づけたＰＬＵレコードを全
商品分記憶した全商品ＰＬＵファイル２１に対して所定
時に前記全商品分ＰＬＵファイル２１の一部のＰＬＵレ
コードに対して価格の変更等の更新を行う。また、ネッ
トワークコントローラ２は、重点販売商品や広告掲載商
品等がオペレータによって入力され、これらの商品を特
売商品ファイル４１や広告掲載商品ファイル４２に記憶
して、更新した全商品分ＰＬＵファイル２１から前記特
売商品ファイル４１や広告掲載商品ファイル４２に記憶
されている商品のＰＬＵレコードを抽出し、この抽出し
たＰＬＵレコードから特定商品ＰＬＵファイル２４を作
成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ネットワークコント
ローラにＰＯＳ端末装置等の複数の取引処理装置がデー
タ通信回線で接続された取引処理システムに関し、特
に、全ての商品の価格等を記憶した全商品分ＰＬＵファ
イル等のネットワークコントローラが記憶しているデー
タの更新方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の取引処理システムでは、取引処理
を行う複数のＰＯＳ端末装置をデータ通信回線でネット
ワークコントローラと接続し、ネットワークコントロー
ラには商品識別コードに商品価格等を対応づけた全商品
分のＰＬＵレコードを記憶した全商品分ＰＬＵファイル
をハードディスクに備え、さらにこの全商品分ＰＬＵフ
ァイルから抽出した一部のＰＬＵレコードからなる特定
商品ＰＬＵファイルを高速にアクセスが行えるＲＡＭに
記憶していた。また、ＰＯＳ端末装置にも、全商品分Ｐ
ＬＵファイルから該ＰＯＳ端末装置で取引される商品に
基づいて抽出したローカルファイルを備えていた。

【０００３】取引処理システムは、商品の商品識別コー
ドがＰＯＳ端末装置に入力されて商品の登録が行われる
と、該商品に対応するＰＬＵレコードを検索して該商品
の価格の読みだしを行う。登録された商品のＰＬＵレコ
ードの検索は、前記ローカルファイル、前記特定商品Ｐ
ＬＵファイル、前記全商品分ＰＬＵファイルの順に該当
するＰＬＵレコードを検索し、該当する商品のＰＬＵレ
コードを検出した時点で該商品の価格を読みだし終了す
る。したがって、取引数量が多い商品のＰＬＵレコード
をローカルファイルや特定商品ファイルに記憶しておく
ことにより商品の価格の読みだしに要する時間が短縮で
きＰＯＳ業務の処理速度を向上させることができる。

【０００４】また、ネットワークコントローラを２台備
え、この２台のネットワークコントローラの全商品分Ｐ
ＬＵファイル等の全てのファイルに同じデータを記憶さ
せておき、一方のネットワークコントローラを運用機と
して用い、他方のネットワークコントローラを待機機と
し、一方のネットワークコントローラに障害が発生した
ことを検出したときに他方のネットワークコントローラ
を運用機に切り換え、ＰＯＳ業務を中断することがない
ようにネットワークコントローラを二重化した取引処理
システムもある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、商品の価格
変更等によりネットワークコントローラに備えられた全
商品分ＰＬＵファイルの更新等のメンテナンスを店舗運
営中に行うと、ネットワークコントローラの負荷が増加
してＰＯＳ業務の処理速度を低下させることとなるので
通常店舗閉店後の夜間に行っている。また、全商品分Ｐ
ＬＵファイルの更新後に、特定商品ＰＬＵファイルやロ
ーカルファイル等の更新も行っていた。

【０００６】従来の取引処理システムにおいては、全商
品分ＰＬＵファイルから抽出して特定商品ＰＬＵファイ
ルに記憶させるＰＬＵレコードがＰＯＳ端末装置で取引
された数量が多かった商品のＰＬＵレコードであり（過
去の売上実績によって選ばれる）、このため翌営業日に
店舗側が重点的に販売を行う目的で店舗内で顧客の目に
つきやすい場所に置き、価格を割引きした重点販売商品
や、広告に掲載した広告掲載商品等の特定商品のＰＬＵ
レコードが特定商品ＰＬＵファイルに含まれないことが
ある。また、ＰＯＳ端末装置で記憶するローカルファイ
ルの作成も同じ方法で行われるために重点販売商品や広
告掲載商品等のＰＬＵレコードが含まれないことがあ
る。したがって、ＰＯＳ端末装置で翌営業日に取引され
る数量の多くなる重点販売商品や広告掲載商品等は、Ｐ
ＬＵレコードが全商品分ＰＬＵファイルにだけ記憶され
ているので価格の読みだしに要する時間が長くなり、Ｐ
ＯＳ業務の処理速度を低下させる欠点があった。

【０００７】また、ネットワークコントローラを二重化
した取引処理システムでは、ネットワークコントローラ
で記憶している全商品分ＰＬＵファイルの更新等のメン
テナンスを２台同時に行うため、メンテナンス時に障害
が発生すると２台とも記憶しているデータが破壊され、
データの復旧に時間のかかる欠点があった。

【０００８】この発明の目的は、ネットワークコントロ
ーラがＲＡＭに記憶する特定商品ＰＬＵファイルを店舗
側が重点的に販売を行う目的で店舗内の顧客の目につき
やすい場所に置き、価格を割引きしたり、広告に掲載し
たりした商品のＰＬＵレコードを含むように生成する取
引処理システムを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】この発明は、取引毎に商
品の登録処理等を行う複数の取引処理装置と、前記取引
処理装置にデータ通信回線を介して接続されたネットワ
ークコントローラと、を備えた取引処理システムにおい
て、前記ネットワークコントローラに、商品識別コード
に少なくとも商品価格データを対応づけたＰＬＵレコー
ドを全商品分記憶した全商品分ＰＬＵファイルと、所定
時に前記全商品分ＰＬＵファイルの一部のＰＬＵレコー
ドに対して少なくとも価格の変更を行うＰＬＵファイル
更新手段と、前記第１のＰＬＵファイルが記憶している
全ての商品のうち、オペレータによって入力される特定
商品を記憶する特定商品記憶手段と、前記ＰＬＵファイ
ル更新手段で更新されたＰＬＵレコード群から所定の抽
出条件に合致した複数のＰＬＵレコードを抽出するレコ
ード抽出手段と、前記レコード抽出手段で抽出した複数
のＰＬＵレコードが記憶される特定商品ＰＬＵファイル
と、を備え、前記レコード抽出手段は、前記特定商品記
憶手段で記憶されている商品のＰＬＵレコードを抽出す
る手段を含むことを特徴とする。

【００１０】また、前記ＰＬＵファイル更新手段は、前
記全商品分ＰＬＵファイルの一部のＰＬＵレコードに対
する少なくとも価格の変更に関する更新情報を記憶する
更新情報記憶手段を含み、前記更新情報に基づいて全商
品分ＰＬＵファイルの一部のＰＬＵレコードを更新する
ことを特徴とする。

【００１１】また、前記ネットワークコントローラに、
前記取引処理装置毎の端末管理情報を記憶する端末管理
手段と、前記抽出条件に端末管理情報を加えて前記レコ
ード抽出手段を実行し、抽出したレコードからなるロー
カルファイルを作成するローカルファイル作成手段と、
前記ローカルファイル作成手段で作成したローカルファ
イルを前記データ通信回線を介して前記取引処理装置に
送信する手段と、を備え、前記端末管理情報は、取引さ
れる商品種別を示す取扱商品データを含むことを特徴と
する。

【００１２】さらに、前記ネットワークコントローラを
２台備え、この２台のネットワークコントローラをデー
タ通信回線で接続し、通常時には一方のネットワークコ
ントローラを運用機として前記取引処理装置の管理を行
い、他方のネットワークコントローラを待機機として一
方のネットワークコントローラに障害が発生したかどう
かを検出する手段と、一方のネットワークコントローラ
に障害が発生したことを検出したときにのみ他方のネッ
トワークコントローラを運用機に切り換える手段と、を
備え、運用機である一方のネットワークコントローラ
に、前記全商品分ＰＬＵファイル更新手段を実行する時
に待機機である他方のネットワークコントローラとの接
続を切り離す手段と、前記全商品分ＰＬＵファイル更新
後に前記特定商品ＰＬＵファイルを含む全てのデータを
更新記憶した後に前記待機機である他方のネットワーク
コントローラとの接続を復帰し、前記更新記憶した全商
品分ＰＬＵファイルを含む全てのデータを他方のネット
ワークコントローラにコピーする手段と、を備えたこと
を特徴とする。

【００１３】

【作用】この発明の取引処理システムにおいては、ネッ
トワークコントローラが所定時に全商品分ＰＬＵファイ
ルの一部のＰＬＵレコードに対して少なくとも価格の変
更を行って全商品分ＰＬＵファイルを更新する。また、
ネットワークコントローラは、オペレータによって入力
される特定商品を記憶し、更新した全商品分ＰＬＵファ
イルのＰＬＵレコード群から前記特定商品のＰＬＵレコ
ードを抽出し、この抽出したＰＬＵレコードを記憶した
特定商品ＰＬＵファイルを作成する。

【００１４】また、ネットワークコントローラは、全商
品分ＰＬＵファイルの一部のＰＬＵレコードに対する少
なくとも価格の変更に関する更新情報を記憶しておき、
前記全商品分ＰＬＵファイルの更新時に、この更新情報
に基づいて全商品分ＰＬＵファイルの更新を行う。

【００１５】また、ネットワークコントローラは、デー
タ通信回線で接続されている取引処理装置に端末管理情
報に含まれる取扱商品データを用いて、取引処理が行わ
れる種別の商品で重点販売商品や広告掲載商品等のオペ
レータによって入力される特定商品のＰＬＵレコードを
抽出し、この抽出したＰＬＵレコードを記憶したローカ
ルファイルを作成して取引処理装置に送信する。

【００１６】さらに、取引処理システムでは、ネットワ
ークコントローラを２台備え、一方のネットワークコン
トローラが運用機として通常時には取引処理装置の管理
を行い、他方のネットワークコントローラを待機機と
し、一方のネットワークコントローラに障害が発生した
かどうかを検出し、障害が発生したことを検出すると待
機機を運用機に切り換える。また、運用機であるネット
ワークコントローラの全商品分ＰＬＵファイルの更新等
行う時には、待機機であるネットワークコントローラと
の接続を切り離し、全商品分ＰＬＵファイルや特定商品
ＰＬＵファイルを含む全てのデータを更新記憶した後に
待機機であるネットワークコントローラとの接続を復帰
させ、更新記憶した全てのデータを待機機であるネット
ワークコントローラにコピーして記憶させる。

【００１７】

【実施例】図１は、この発明の実施例である取引処理シ
ステムの構成を示す図である。取引処理システムは、取
引処理の際に商品の登録等の処理が行われ、商品価格の
照会や発生した取引データを出力する等のＰＯＳ業務を
行う複数のＰＯＳ端末装置１（１-1〜１-n）と、前記Ｐ
ＯＳ端末装置１が出力した売上データを記憶したり、商
品価格の照会に対して該商品のＰＬＵレコードを検索し
て応答する運用機であるネットワークコントローラ２
と、前記ネットワークコントローラ２の障害状態を検出
し、障害を検出した時に運用機に切り替わって動作する
待機機であるネットワークコントローラ３と、前記運用
機であるネットワークコントローラ２または待機機であ
るネットワークコントローラ３に記憶されている売上デ
ータを取り込んで処理することにより一括して売上等を
管理するストアコンピュータ４と、を備えている。ＰＯ
Ｓ端末装置１と運用機であるネットワークコントローラ
２および待機機であるネットワークコントローラ３とは
データ通信回線５で接続され、また運用機であるネット
ワークコントローラ２および待機機であるネットワーク
コントローラ３とストアコンピュータ４とがデータ通信
回線６で接続されている。ＰＯＳ端末装置１は、設置さ
れている売り場毎のグループに分けられて管理されてい
る。例えば、ＡグループのＰＯＳ端末装置は、食料品グ
ループであり、ＢグループのＰＯＳ端末装置は、日用品
グループであり、ＣグループのＰＯＳ端末装置は、衣料
品グループである。

【００１８】図２は、ネットワークコントローラおよび
ＰＯＳ端末装置のファイル構成を示す図である。運用機
であるネットワークコントローラ２には、ＣＰＵ１１
と、予め動作プログラム等が書き込まれているＲＯＭ１
２と、全ての商品のＰＬＵレコードからなる全商品ＰＬ
Ｕファイル等を記憶するハードディスク１３と、前記全
商品分ＰＬＵファイルから抽出した一部のＰＬＵレコー
ドからなる特定商品ＰＬＵファイル等を記憶するＲＡＭ
１４と、を備えている。

【００１９】ハードディスク１３には、全商品のＰＬＵ
レコードからなる全商品分ＰＬＵファイル２１と、前記
全商品分ＰＬＵファイル２１の一部のＰＬＵレコードに
対する価格の変更等の更新情報を記憶するメンテナンス
データファイル２２と、全商品分ＰＬＵファイル２１か
らＰＯＳ端末装置１のグループ毎に取引処理が行われる
商品の種別等に基づいて抽出したＰＬＵレコードからな
るローカルファイル２３（２３-1〜２３-m）と、を備
え、ＲＡＭ１４には、重点販売商品や広告掲載商品等の
ＰＬＵレコードが含まれている特定商品ＰＬＵファイル
２４と、前記ＰＯＳ端末装置１毎に端末管理情報を記憶
する端末管理テーブル２５と、を備えている。端末管理
情報には、ＰＯＳ端末装置１で取引される商品種別を示
す取扱商品データが含まれている。また、ＰＯＳ端末装
置１には、ネットワークコントローラ２が記憶している
該当するローカルファイル２３を取り込んで記憶するエ
リアをＲＡＭ上に持っている。待機機であるネットワー
クコントローラ３は、運用機であるネットワークコント
ローラ２と同じく全商品分ＰＬＵファイル２１、特定商
品ＰＬＵファイル２２、ローカルファイル２３、特定商
品ＰＬＵファイル２４、端末管理テーブル２５を備えて
おり、全てのファイルの内容は運用機であるネットワー
クコントローラ２と同じである。

【００２０】以上の構成で、ＰＯＳ端末装置１は、商品
の商品識別コードが入力されるとＲＡＭ上に記憶してい
るローカルファイル２３から該商品のＰＬＵレコードを
検索し、この商品のＰＬＵレコードを検出すると価格を
読みだして登録処理を完了する。この商品のＰＬＵレコ
ードが検出できない場合には、運用機であるネットワー
クコントローラ３にデータ通信回線５を介して商品の識
別コードを付けて価格の照会を行い、照会結果を待つ。
運用機であるネットワークコントローラ３は、ＲＡＭ１
４に記憶している特定商品ＰＬＵファイル２４を検索し
て該当する商品のＰＬＵレコードを検索し、該ＰＬＵレ
コードを検出すると価格を読みだしてＰＯＳ端末装置１
に送信する。特定商品ＰＬＵファイル２４で該ＰＬＵレ
コードが検出できないと、ハードディスク１３上に記憶
している全商品分ＰＬＵファイル２１を検索して該当す
るＰＬＵレコードから価格を読みだしてＰＯＳ端末装置
１に送信する。以上のようにして、ＰＯＳ端末装置１は
登録処理した商品の価格を確認して、取引処理を行う。
ＰＯＳ端末装置１は、取引毎に登録を行った全ての商
品、商品毎の取引数量、取引金額等を取引データとして
データ通信回線５を介して運用機であるネットワークコ
ントローラ２に送信し、ストアコンピュータ４がこの取
引データをネットワークコントローラ２から取り込んで
処理する。このようにして、ストアコンピュータ４は全
てのＰＯＳ端末装置１で行われた取引の取引データを取
り込んで、一括して店舗の売上等を管理する。

【００２１】また、待機機であるネットワークコントロ
ーラ３は、一定の時間間隔で運用機であるネットワーク
コントローラ２に呼出を行い、正常にこの呼出に対する
応答があるかどうかをみて、運用機であるネットワーク
コントローラ２の障害状態を検出する。運用機であるネ
ットワークコントローラ２の障害を検出すると待機機で
あるネットワークコントローラ３が運用機に切り替わ
り、ＰＯＳ業務の中断等を防止する。

【００２２】図３は、同取引処理システムでの全商品分
ＰＬＵファイル更新等のメンテナンス処理の流れを示す
図である。ストアコンピュータ４では、オペレータによ
り価格の変更等がある商品のＰＬＵレコードに対する更
新情報が入力されると、この更新情報をデータ通信回線
６を介してネットワークコントローラ２に送信する。

【００２３】ネットワークコントローラ２は、この送信
されてきた更新情報をメンテナンスデータファイル２２
に記憶するとともに、待機機であるネットワークコント
ローラ３のメンテナンスデータファイル２２にコピーす
る。運用機であるネットワークコントローラ２は、ＰＯ
Ｓ端末装置１やストアコンピュータ４等から送信されて
きたデータを取り込んで記憶すると、該データを待機機
であるネットワークコントローラ３にコピーして、２台
のネットワークコントローラ２、３が記憶している全て
のデータが同じとなるように動作している。

【００２４】運用機であるネットワークコントローラ２
は、ストアコンピュータ４からメンテナンス開始の信号
がデータ通信回線６を介して入力されると（ｎ１）（メ
ンテナンス処理は店舗の閉店後の夜間に行われることが
多い。）メンテナンスデータファイル２２に蓄積して記
憶している商品価格の変更等の更新情報の有無をチェッ
クする（ｎ２）。このチェックで更新情報が無い場合に
は、運用機であるネットワークコントローラ２は、全て
のデータに対して変更がないと判定し、メンテナンス処
理を完了する。メンテナンスデータファイル２２に更新
情報が記憶されていると、待機機であるネットワークコ
ントローラ３のファイルを切り離し（ｎ３）、全商品分
ＰＬＵファイル２１に記憶されているＰＬＵレコードの
昇順チェックして、全商品分ＰＬＵファイル２１を整備
する（ｎ４）。メンテナンスデータファイル２２に記憶
されている更新情報に基づいて変更のあるＰＬＵレコー
ドの更新を行って、全商品分ＰＬＵファイル２１を更新
し（ｎ５）、特定商品ＰＬＵファイルの作成を行う（ｎ
６）。

【００２５】図４は、全商品分ＰＬＵファイルから特定
商品ＰＬＵファイルを作成する方法の概要を示す図であ
る。全商品ＰＬＵファイル２１には、取り扱っている全
ての商品のＰＬＵレコードを備えており、ＰＬＵレコー
ドには、ＰＬＵコード記憶エリア３１、商品識別コード
記憶エリア３２、商品の価格記憶エリア３３、抽出フラ
グ記憶エリア３４、を備えている。また、ネットワーク
コントローラ２には、予めストアコンピュータ４から翌
営業日に価格を割引きして販売を行う重点販売商品を登
録した重点販売商品ファイル４１と、広告に掲載した広
告掲載商品を登録した広告掲載商品ファイル４２と、取
引の数量が多い商品を記憶した売れすじ商品ファイル４
３と、が送信されてきており、これらのファイルをメン
テナンスデータファイル２２に記憶している。重点販売
商品ファイル４１、広告掲載商品ファイル４２、およ
び、売れすじ商品ファイル４３には、対応する全ての商
品毎にＰＬＵコードと商品識別コードからなるレコード
が複数記憶されている。

【００２６】図５は、特定商品ＰＬＵファイルの作成処
理の流れを示す図である。ネットワークコントローラ２
は、全商品ＰＬＵファイル２１の全てのＰＬＵレコード
の抽出フラグ記憶エリア３４のデータを全て０にし（ｎ
２１）、抽出するＰＬＵレコードをカウントする変数Ｃ
を０にする（ｎ２２）。予め、ネットワークコントロー
ラ２には、ＰＬＵレコードの抽出条件の優先順位が設定
されている。例えば、重点販売商品、広告掲載商品、売
れすじ商品の順で優先順位が設定されていると、ネット
ワークコントローラ２は、最初に重点販売商品ファイル
４１のチェックを行い、重点販売商品ファイル４１の先
頭に記憶されているレコードのＰＬＵコードに対応した
全商品分ＰＬＵファイル２１のＰＬＵレコードの抽出フ
ラグ記憶エリア３４に１を書き込み（ｎ２３）、変数Ｃ
に１を加え（ｎ２４）、このＣと特定商品ＰＬＵファイ
ル２４に記憶できるＰＬＵレコードの最大件数Ｍａｘと
比較する（ｎ２５）。このとき、ＣがＭａｘ未満である
と重点販売商品ファイル４１の２番目に記憶されている
レコードのＰＬＵコードに対応した全商品分ＰＬＵファ
イル２１のＰＬＵレコードの抽出フラグ記憶エリア３４
に１を書き込む（ｎ２３）。以下同様にして、ｎ２３か
らｎ２５の処理を繰り返し、特売商品ファイルに記憶さ
れている全てのレコードのＰＬＵコードに対応する、全
商品分ＰＬＵファイル２１のＰＬＵレコードの抽出フラ
グ記憶エリア３４に１を書込が終了すると順次広告掲載
商品ファイル４２、売れすじ商品ファイル４３をチェッ
クして同様にＰＬＵレコードの抽出フラグ記憶エリア３
４に１を書き込む。ところで、ｎ２５でカウント数Ｃが
特定商品ＰＬＵファイル２４に記憶できる最大件数Ｍａ
ｘ以上になるか、または、売れすじ商品ファイル４３の
チェックも全て完了すると（ｎ２６）、ネットワークコ
ントローラ２は、上述した処理で抽出フラグ記憶エリア
３４に１を書き込んだ全商品分ＰＬＵファイル２１のＰ
ＬＵレコードを抽出し（ｎ２７）、この抽出した全ての
ＰＬＵレコードからなるファイルを特定商品ＰＬＵファ
イル２４としてＲＡＭ１３に記憶する（ｎ２８）。

【００２７】次に、ネットワークコントローラ２はＰＯ
Ｓ端末装置１に記憶させるローカルファイル２３を作成
する（ｎ７）。図６は、ローカルファイル作成処理のな
がれを示す図である。ＰＯＳ端末装置１は売り場毎に
（取り扱う商品ごとに）複数のグループに分けられてお
り、ネットワークコントローラ２は、このグループ単位
でローカルファイル２３を作成する。ネットワークコン
トローラ２は、各ＰＯＳ端末装置１がどのグループに属
しているかを端末管理テーブル２５で管理している。ネ
ットワークコントローラ２は、ＰＯＳ端末装置１が端末
管理テーブル２５で管理している端末管理情報どおりで
あるかどうかを全てのＰＯＳ端末装置１に対して確認を
行う（ｎ３１）。これは、設置されている場所が変更に
なりグループの変わったＰＯＳ端末装置１があるかどう
か等の確認であり、このとき端末管理テーブル２５で管
理している端末管理情報と異なったＰＯＳ端末装置があ
れば、該ＰＯＳ端末装置１の端末管理情報を更新して端
末管理テーブル２５で管理する。

【００２８】ネットワークコントローラ２は、全商品分
ＰＬＵファイルの全てのＰＬＵレコードの抽出フラグ記
憶エリア３４に０を書き込み（ｎ３２）、抽出するＰＬ
Ｕレコードをカウントする変数Ｃを０にする（ｎ３
３）。特定商品ＰＬＵファイル２４と同様にＰＬＵレコ
ードの抽出条件の優先順位が重点販売商品、広告掲載商
品、売れすじ商品の順で設定されていると、ネットワー
クコントローラ２は、最初に重点販売商品ファイル４１
のチェックを行い、重点販売商品ファイル４１の先頭に
記憶されているレコードが該ＰＯＳグループでの取扱商
品であるかどうかを判定し（ｎ３４）、取扱商品である
とこのＰＬＵコードに対応した全商品分ＰＬＵファイル
２１のＰＬＵレコードの抽出フラグ記憶エリア３４に１
を書き込み（ｎ３５）、変数Ｃに１を加え（ｎ３６）、
このＣとローカルファイル２３に記憶できるＰＬＵレコ
ードの最大件数Ｍａｘと比較する（ｎ３７）。このと
き、ＣがＭａｘ未満であると２番目に記憶されているレ
コードに対してｎ３４以降の処理を繰り返す。ｎ３４で
取扱商品でないと判定すると、ｎ３４以降の処理を２番
目に記憶されているレコードに対して行う。すなわち、
重点販売商品ファイル４１に記憶されているＰＬＵコー
ドに対応した商品で且つ該ＰＯＳグループでの取扱商品
のＰＬＵレコードの抽出フラグ記憶エリア３４に１を書
き込む。以下同様にして、ｎ３４からｎ３７の処理を繰
り返し、重点販売商品ファイル４１に記憶されている全
てのレコードのチェックが終了すると、順次広告掲載商
品ファイル４２、売れすじ商品ファイル４３をチェック
して同様にＰＬＵレコードの抽出フラグ記憶エリア３４
に１を書き込む。ところで、ｎ３６でカウント数Ｃがロ
ーカルファイル２３に記憶できる最大件数Ｍａｘ以上に
なるか、または、売れすじ商品ファイル４３のチェック
も全て完了すると（ｎ３８）、ネットワークコントロー
ラ２は、上述した処理で抽出フラグ記憶エリア３４に１
を書き込んだ全商品分ＰＬＵファイル２１のＰＬＵレコ
ードを抽出し（ｎ３９）、この抽出した全てのＰＬＵレ
コードを該商品を取り扱うＰＯＳグループのローカルフ
ァイル２３として記憶する（ｎ４０）。同様にして、他
の種類の商品を取り扱うＰＯＳグループのローカルファ
イル２３を作成して、記憶する。

【００２９】このようにして、全てのＰＯＳグループに
対するローカルファイル２３の作成が完了すると、待機
機であるネットワークコントローラ３との接続を復帰し
（ｎ８）、ネットワークコントローラ２で記憶している
全てのデータをコピーして（ｎ９）、２重化システムを
復帰させる。

【００３０】ネットワークコントローラ２は、各ＰＯＳ
端末装置１に対して該当するローカルファイル２３を送
信して（ｎ１０）、メンテナンスを完了する。

【００３１】以上のようにすることにより、翌営業日に
取引数量が多くなるように、値段を割引きして販売する
重点販売商品や、広告に掲載した広告掲載商品等のＰＬ
Ｕレコードが、特定商品ファイルやローカルファイルに
含めることができ、当日のＰＯＳ業務の処理速度の低下
を防止できる。また、２重化システムでは、メンテナン
スによるデータの更新処理時に待機機となるネットワー
クコントローラを切り離して行うため、この時に障害が
発生しても待機機であるネットワークコントローラが更
新作業に入る前のデータを維持しているために、データ
の復旧が容易に行える。

【００３２】なお、上記実施例において、全てのＰＯＳ
端末装置がローカルファイルを記憶するエリアを備えて
いるとしたが、ローカルファイルを記憶するエリアを備
えていないＰＯＳ端末装置が混在する取引処理システム
では、端末管理テーブルで各ＰＯＳ端末装置毎にローカ
ルファイルを記憶するエリアを備えているかどうかを管
理して、備えていないＰＯＳ端末装置のみで構成される
ＰＯＳグループに対してはローカルファイルを作成しな
いようにすることもできる。

【００３３】また、上記実施例ではネットワークコント
ローラが２重化された取引処理システムで説明を行った
が図７に示す様にネットワークコントローラが２重化さ
れていない取引処理システムに適用してもデータの更新
時の復旧以外は、同様の効果が得られる。

【００３４】さらに、上記実施例においては、重点販売
商品ファイルや広告掲載商品ファイル等を参照して特定
商品ＰＬＵファイルやローカルファイルの作成を行うと
したが、ＰＬＵレコードに重点販売商品かどうか、また
広告掲載商品かどうかを判別するフラグを記憶させるエ
リアを設け、このフラグを参照して行うようにしてもよ
い。

【００３５】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、翌営
業日に取引数量が多くなる、値段を割引きして販売する
重点販売商品や、広告に掲載した広告掲載商品等のＰＬ
Ｕレコードが、特定商品ファイルに含めることができ、
当日のＰＯＳ業務の処理速度の低下を防止できる。

【００３６】同様に、重点販売商品や広告掲載商品のＰ
ＬＵレコードをローカルファイルに含めることができ、
さらに当日のＰＯＳ業務の処理速度の低下を防止でき
る。

【００３７】また、ネットワークコントローラにファイ
ル更新情報を蓄積して記憶させておくことにより、更新
時にはストアコンピュータから更新の開始信号のみを送
信するだけでよいため、更新データの送信に要する時間
が不要となりメンテナンス処理時間を短縮することがで
きる。

【００３８】さらに、ネットワークコントローラが２重
化された取引処理システムでは、メンテナンスの際に待
機機であるネットワークコントローラを切り離して全商
品ＰＬＵファイル等の更新処理を行うため、更新時に障
害が発生して、全てのデータが破壊されても更新前のデ
ータが待機機であるネットワークコントローラに維持さ
れているのでデータの復旧処理が容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例である取引処理システムの構
成を示す図である。

【図２】ネットワークコントローラおよびＰＯＳ端末装
置のファイルの構成を示す図である。

【図３】全商品ＰＬＵファイル更新等のメンテナンス処
理の流れを示す図である。

【図４】特定商品ファイルの作成処理の概要を示す図で
ある。

【図５】特定商品ファイルの作成処理の流れを示す図で
ある。

【図６】ローカルファイルの作成処理の流れを示す図で
ある。

【図７】他の取引処理システムの構成を示す図である。

【符号の説明】

１（１-1〜１-n）−ＰＯＳ端末装置 ２、３−ネットワークコントローラ ２１−全商品分ＰＬＵファイル ２２−メンテナンスデータファイル ２３−ローカルファイル ２４−特定商品ＰＬＵファイル ２５−端末管理テーブル

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取引毎に商品の登録処理等を行う複数の
   取引処理装置と、前記取引処理装置にデータ通信回線を
   介して接続されたネットワークコントローラと、を備え
   た取引処理システムにおいて、 前記ネットワークコントローラに、商品識別コードに少
   なくとも商品価格データを対応づけたＰＬＵレコードを
   全商品分記憶した全商品分ＰＬＵファイルと、所定時に
   前記全商品分ＰＬＵファイルの一部のＰＬＵレコードに
   対して少なくとも価格の変更を行うＰＬＵファイル更新
   手段と、前記全商品分ＰＬＵファイルが記憶している全
   ての商品のうち、オペレータによって入力される特定商
   品を記憶する特定商品記憶手段と、前記ＰＬＵファイル
   更新手段で更新されたＰＬＵレコード群から所定の抽出
   条件に合致した複数のＰＬＵレコードを抽出するレコー
   ド抽出手段と、前記レコード抽出手段で抽出した複数の
   ＰＬＵレコードが記憶される特定商品ＰＬＵファイル
   と、を備え、 前記レコード抽出手段は、前記特定商品記憶手段で記憶
   されている商品のＰＬＵレコードを抽出する手段を含む
   ことを特徴とする取引処理システム。
2. 【請求項２】 前記ＰＬＵファイル更新手段は、前記全
   商品分ＰＬＵファイルの一部のＰＬＵレコードに対する
   少なくとも価格の変更に関する更新情報を記憶する更新
   情報記憶手段を含み、 前記更新情報に基づいて全商品分ＰＬＵファイルの一部
   のＰＬＵレコードを更新することを特徴とする請求項１
   記載の取引処理システム。
3. 【請求項３】 前記ネットワークコントローラに、前記
   取引処理装置毎の端末管理情報を記憶する端末管理手段
   と、前記抽出条件に端末管理情報を加えて前記レコード
   抽出手段を実行し、抽出したレコードからなるローカル
   ファイルを作成するローカルファイル作成手段と、前記
   ローカルファイル作成手段で作成したローカルファイル
   を前記データ通信回線を介して前記取引処理装置に送信
   する手段と、を備え、 前記端末管理情報は、取引される商品種別を示す取扱商
   品データを含むことを特徴とする請求項１記載の取引処
   理システム。
4. 【請求項４】 前記ネットワークコントローラを２台備
   え、この２台のネットワークコントローラをデータ通信
   回線で接続し、通常時には一方のネットワークコントロ
   ーラを運用機として前記取引処理装置の管理を行い、他
   方のネットワークコントローラを待機機として一方のネ
   ットワークコントローラに障害が発生したかどうかを検
   出する手段と、一方のネットワークコントローラに障害
   が発生したことを検出したときにのみ他方のネットワー
   クコントローラを運用機に切り換える手段と、を備え、 運用機である一方のネットワークコントローラに、前記
   全商品分ＰＬＵファイル更新手段を実行する時に待機機
   である他方のネットワークコントローラとの接続を切り
   離す手段と、前記全商品分ＰＬＵファイル更新後に前記
   特定商品ＰＬＵファイルを含む全てのデータを更新記憶
   した後に前記待機機である他方のネットワークコントロ
   ーラとの接続を復帰し、前記更新記憶した全商品分ＰＬ
   Ｕファイルを含む全てのデータを他方のネットワークコ
   ントローラにコピーする手段と、を備えたことを特徴と
   する請求項１記載の取引処理システム。