JPH07113783A - 濃度測定方法およびその装置 - Google Patents

濃度測定方法およびその装置

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JPH07113783A
JPH07113783A JP5262007A JP26200793A JPH07113783A JP H07113783 A JPH07113783 A JP H07113783A JP 5262007 A JP5262007 A JP 5262007A JP 26200793 A JP26200793 A JP 26200793A JP H07113783 A JPH07113783 A JP H07113783A
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JP
Japan
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maximum value
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signal
measurement
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JP5262007A
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Yukihiro Seko
幸広 瀬古
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対象物質と固定化酵素膜が接触すること
に起因するノイズの影響をなくし、精度の高い濃度測定
を実現する。 【構成】 固定化酵素膜と被検液が接触した状態になっ
た時点を検出して、接触状態になった時点からノイズ消
滅時間tn間においては濃度測定の信号の検出を行なわ
ないことにより、ノイズの影響をなくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、濃度測定方法および
その装置に関し、さらに詳細にいえば、固定化酵素膜お
よび酵素反応の結果に基づいて電気信号を生成する電極
を使用するとともに、電極により生成された電気信号を
入力として一次微分信号を生成し、一次微分信号の最大
値を得て、その一次微分信号最大値に基づいて測定対象
物質の濃度を測定する濃度測定方法および濃度測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、非常に複雑な有機化合物、蛋
白質等を極めて高感度にかつ選択的に検知できるという
特質に着目して、生理活性物質を固定した酵素電極によ
り有機化合物、蛋白質等の測定を行なうための研究開発
が行われている。そして、酵素電極を使用して測定対象
物質の測定を行なう場合には、通常、測定対象物質の酸
化、還元等を生理活性物質の存在下に行なわせ、生成物
質あるいは消失物質の量を測定することにより、測定対
象物質の濃度を測定するのであるから、測定可能な上限
が、酸化、還元等を行なわせる物質、例えば酸素等の存
在量により制限されることになってしまい、高濃度の測
定対象物質の濃度については正確な測定結果を得ること
ができなくなってしまう問題がある。この問題を解決す
るために本出願人は酵素電極から取出された電気信号を
微分し、酸化、還元等の反応速度を検出することによ
り、高濃度の測定対象物質の濃度測定を行うことができ
るようにした濃度測定装置について、既に提案を行なっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記濃
度測定装置においては、測定開始時におけるノイズ、例
えば、酵素電極に装着された固定化酵素膜に測定対象物
質が接触することに伴うノイズ等が発生し、しかもそれ
らのノイズは不規則に発生するものであるから、検出信
号のレベルに対するノイズの割合がかなり小さくても、
微分値としてはかなり大きくなることが予想され、最悪
の場合はノイズに起因する微分値が測定対象物質の濃度
に対応する微分最大値よりも大きくなってしまうことが
あり、このような場合には実際の濃度よりも高い濃度で
あると誤認してしまう問題がある。
【0004】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、測定対象物質と固定化酵素膜が接触する
とき(実質的な濃度測定開始時)のノイズの影響をなく
し、精度の高い濃度測定ができる濃度測定方法および濃
度測定装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の濃度測定方法は、固定化酵素膜および
酵素反応の結果に基づいて電気信号を生成する電極を使
用するとともに、電極により生成された電気信号を入力
として一次微分信号を生成し、一次微分信号の最大値を
得て、一次微分信号最大値に基づいて測定対象物質の濃
度を測定する濃度測定方法において、測定対象物質が固
定化酵素膜に接触した測定時点を検出し、検出された測
定時点以後の所定時間内に対応する一次微分信号最大値
を無視して濃度測定を行なう。
【0006】請求項2の濃度測定装置は、固定化酵素膜
と、酵素反応の結果に基づいて電気信号を生成する電極
を有する濃度測定手段と、測定対象物質が固定化酵素膜
に接触した時点を検出する測定時点検出手段と、電極に
より生成された電気信号を入力として一次微分信号を生
成する一次微分手段と、一次微分信号の最大値を得る一
次微分信号最大値検出手段と、測定時点検出手段により
検出された測定時点以後の所定時間内に対応する一次微
分信号最大値の出力を阻止する阻止手段とを有する。
【0007】
【作用】請求項1の濃度測定方法であれば、測定対象物
質が固定化酵素膜に接触した測定時点を検出し、検出さ
れた測定時点以後の所定時間内に対応する一次微分信号
最大値を無視して濃度測定を行なうのであるから、所定
時間を測定対象物質と固定化酵素膜が接触することに起
因して発生するノイズが消滅する時間に対応させること
により、ノイズの影響を受けた一次微分信号最大値を濃
度測定のデータから除外することができ、ノイズの悪影
響をなくして精度の高い濃度測定を行なうことができ
る。
【0008】請求項2の濃度測定装置であれば、酵素反
応の結果に基づいて生成された電気信号を入力として一
次微分手段が一次微分信号を生成し、一次微分信号最大
値検出手段が一次微分信号の最大値を得て、その一次微
分信号最大値から測定対象物質の濃度を決定する。この
濃度測定処理において、測定時点検出手段が固定化酵素
膜に測定対象物質が接触した時点を検出し、阻止手段が
検出された測定時点以後の所定時間内に対応する一次微
分信号最大値検出手段の一次微分信号最大値の出力を阻
止するのであるから、所定時間を測定対象物質と固定化
酵素膜が接触することに起因して発生するノイズの消滅
する時間に対応させることにより、ノイズの影響を受け
た一次微分信号最大値を濃度測定のデータから除外する
ことができる。したがってノイズの悪影響をなくして、
精度の高い濃度測定を行なうことができる。
【0009】さらに説明すれば、本発明者は測定対象物
質が固定化酵素膜に接触することに起因する各種ノイズ
(例えば、電極面への衝撃、圧力などによるノイズ)が
接触時から所定時間を減ると急速に減少して測定上問題
ないレベルにまで減衰し、ノイズが減衰した後に本来の
酵素反応の結果に基づく電気信号信号が出力されること
を発見するとともに、ノイズの影響のある所定時間内に
得られた一次微分信号最大値を無視することにより、濃
度測定の精度を向上させることができることを見出し
て、この発明を完成させたのである。
【0010】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1はこの発明の濃度測定方法が適用される
濃度測定装置の要部構成を示す概略部分縦断面図であ
る。この濃度測定装置は本体部の所定位置に被検液の点
着を行なう被検液点着位置1と、濃度測定を行なう濃度
測定位置2と、酵素電極3の活性を維持するための保存
液収容タンク4への当接位置5とを設けている。濃度測
定装置には酵素電極3を保存液収容タンク4への当接位
置5から濃度測定位置2まで移動させる電極駆動機構
(図示せず)が設けられ、少なくとも濃度測定位置2に
おいて酵素電極3が昇降できるようになっている。ま
た、被検液点着位置1から濃度測定位置2方向へ走行す
るシート部材6を有しており、シート部材6には所定間
隔で被検液透過孔6aが設けられている。なお、被検液
透過孔6aが設けられたシート部材6の下面には被検液
の拡散量を制限する拡散制限膜6bが貼着されている。
また、濃度測定位置2の近接所定位置には酵素電極3が
シート部材6の拡散制限膜6bに当接した状態を検出す
る接触状態検出部7が設けられている。接触状態検出部
7はフォトセンサ、リミットスイッチなどで構成され
る。
【0011】図2は酵素電極3の構成の一例を示す縦断
面図であり、酵素電極本体3aの一面を凸面としている
とともに、凸面において外部に露呈する状態で所定の金
属材料からなる中心電極3bおよび対向電極3cを設け
ている。そして上記凸面を覆う状態で固定化酵素膜3d
および拡散制限膜3eをこの順に設けている。なお、酵
素電極本体3aの他側所定位置には、中心電極3bおよ
び対向電極3cに対してそれぞれ接続された信号取出し
端子3f,3fを設けている。
【0012】上記濃度測定装置の概略的な動作について
説明すると、まず、被検液点着位置1において被検液を
シート部材6の未使用の被検液透過孔6a上に点着した
後、点着された被検液透過孔6aが濃度測定位置2に位
置するようにシート部材6を走行させる。そして酵素電
極3を濃度測定位置2に移動させ、点着された被検液が
浸透した拡散制限膜6bと酵素電極3とが当接する状態
にして被検液と固定化酵素膜3dを接触させる。そし
て、固定化酵素膜3dにおいて所定の酵素反応が行わ
れ、生成あるいは消滅する物質の量に対応する電流が中
心電極3bと対向電極3cとの間に生成され、信号取出
し端子3fを通して外部に取出される。
【0013】図3は上記濃度測定処理における濃度測定
方法の一実施例を示すフローチャートである。まず、ス
テップSP1において被検液をシート部材6の被検液透
過孔6a上に点着し、ステップSP2において酵素電極
3が濃度測定位置2に移動を開始し、ステップSP3に
おいて信号取出し端子3f,3fからの電流検出を開始
し、ステップSP4において拡散制限膜6bと酵素電極
3とが離れた状態から接触状態に変化したか否かを判別
し、接触状態に変化したと判別された場合はステップS
P5においてノイズ消滅時間tnだけ一次微分値の算出
を行なわなわず、ノイズ消滅時間tnが経過後、ステッ
プSP6において電流の一次微分値を得る。一方、ステ
ップSP4において拡散制限膜6bと酵素電極3とが接
触状態に変化していないと判別された場合(拡散制限膜
6bと酵素電極3とが離れた状態あるいは拡散制限膜6
bと酵素電極3とが接触状態を維持している場合)には
ステップSP5の待機処理を行なわず、すぐにステップ
SP6の一次微分値の算出処理を行なう。そしてステッ
プSP7において濃度検出上、十分に長い時間である所
定測定時間が経過したか否かを判別し、経過していない
と判別された場合はステップSP8においてサンプリン
グ時間間隔Δtが経過するまで待った後、ステップSP
3の電流検出を行なう。一方ステップSP7において所
定測定時間が経過したと判別された場合はステップSP
9において所定測定時間内に得られた複数の一次微分値
の中から最大値を決定して、ステップSP8においてそ
の一次微分最大値から被検液の濃度を算出して一連の処
理を終了する。
【0014】上記フローチャートに示す処理についてさ
らに詳細に説明する。図4は被検液として血液を採用
し、血液中のグルコース濃度が150mg/dlである
場合において酵素電極3の信号取出し線3f,3fを通
して取出された電流信号の一次微分値を示した図であ
る。この濃度測定方法においては、一次微分値が最大と
なる値Pに基づいて被検液の濃度を測定するのである
が、酵素電極3がシート部材6の拡散制限膜6bに当接
するとき(図中t0で示す)においてノイズ10が生じ
る。そのノイズ10はグルコースが高濃度である場合に
は図4に示すように問題とはならないが、低濃度である
場合にはノイズ10の一次微分値よりも濃度測定データ
の一次微分最大値Pの方が低くなることがある。その場
合にはノイズ10に基づいて一次微分値最大値が決定さ
れ、被検液の濃度測定の精度が著しく低下してしまうこ
とになる。
【0015】そこで、この実施例における濃度測定方法
においては、酵素電極3が被検液と接触した状態になっ
たことにより生ずるノイズ10が消滅する時間tnにお
いては電流の一次微分値を算出しないようにして、濃度
測定の精度を落とさないようにしている。なお、被検液
が酵素電極3に接触した後、所定の酵素反応により生成
される物質あるいは消滅する物質によって生ずる電流は
ノイズが消える時とほぼ同時に発生するので、ノイズ消
滅時間tnを実験等により確認して設定(例えば、0.
5秒程度)することにより、ノイズ10を除去した正確
な濃度測定ができる。
【0016】
【実施例2】図5はこの発明の濃度測定方法の他の実施
例を示すフローチャートである。この濃度測定方法が前
記第1実施例の濃度測定方法と異なる点は、一次微分値
の最大値を決定する場合に、順次得られる一次微分値が
設定時間tsの間、更新されない場合は更新されずに保
持された一次微分値を最大値と決定するようにした点の
みである。
【0017】すなわち、フローチャートにしたがって説
明すれば、まず、ステップSP1において被検液をシー
ト部材の被検液透過孔上に点着し、ステップSP2にお
いて酵素電極が濃度測定位置に移動を開始し、ステップ
SP3において一次微分最大値(di/dt max)
を0に設定するとともに更新間隔時間Tを0に設定し、
ステップSP4において電流検出を開始し、ステップS
P5において拡散制限膜と酵素電極とが離れた状態から
接触した状態に変化したか否かを判別し、拡散制限膜と
酵素電極とが接触状態に変化したと判別された場合はス
テップSP6においてノイズ消滅時間tnだけ一次微分
値を算出することを行なわなわず、ノイズ消滅時間tn
が経過後、ステップSP7において一次微分値を算出す
る。一方、ステップSP5において拡散制限膜と酵素電
極とが離れた状態から接触状態に変化していないと判別
された場合はステップSP6の待機処理を行なわず、す
ぐにステップSP7の一次微分値算出処理を行なう。そ
してステップSP8において保持している一次微分最大
値がステップSP7において算出された一次微分値より
も大きいか否かを判別し、大きくないと判別された場合
はステップSP9において算出された一次微分値を一次
微分最大値とするとともに更新間隔時間Tを再び0に設
定した後、ステップSP4の信号検出処理を行なう。一
方、ステップSP8において保持している一次微分最大
値が算出された一次微分値よりも大きいと判別された場
合はステップSP10において更新間隔時間Tは予め決
められた設定時間ts以上になったか否かを判別し、設
定時間ts以上になっていないと判別された場合はステ
ップSP11において更新間隔時間Tに所定サンプリン
グ時間間隔Δtだけ加えた時間を更新間隔時間Tとして
ステップSP4の信号検出処理を行なう。そして、ステ
ップSP10において更新間隔時間Tが設定時間ts以
上になったと判別された場合はステップSP12におい
てその時点の一次微分最大値を濃度測定のデータとして
決定し、ステップSP13においてその一次微分最大値
から被検液の濃度を算出して一連の処理を終了する。
【0018】この実施例の濃度測定方法によれば、ある
一次微分値を検出してから設定時間ts(例えば、1秒
間)の間、一次微分最大値が更新されない場合は反応速
度の変化率が一定あるいは減少している状態であり、そ
の状態を検出することにより一次微分最大値が決定され
ることになるのであるから、前記実施例のように測定時
間を十分に長い時間を取る場合に比べて濃度測定時間を
大幅に短縮することができるという利点がある。
【0019】
【実施例3】図6はこの発明の濃度測定装置の一実施例
を示すブロック図である。この濃度測定装置は信号取り
出し端子3f,3fから出力される電流信号を入力とす
る電流値検出回路部21と、電流値検出回路部21にお
いて検出された電流信号を入力として一次微分処理を行
なう微分回路部22と、酵素電極とシート部材とが離れ
た状態から接触した状態になったことを検出する接触状
態検出部7と、接触状態検出部7の接触状態になったと
いう検出信号に応答してノイズ消滅時間tnだけ開放状
態となるスイッチ部23と、スイッチ部23を経て微分
回路部22から入力される一次微分信号を入力とするピ
ーク検出回路部24と、ピーク検出回路部24から出力
されるピーク値信号を入力として必要な演算処理を行な
うことにより被検液の濃度信号を生成する演算処理部2
5とを有している。なお、接触状態検出部7は前記した
ように酵素電極の位置を検出するフォトセンサ、リミッ
トスイッチなどの検出手段が使用できる。ピーク検出回
路部24は、例えばピークホールド回路部から構成され
るものであり、時系列入力信号の中で最もレベルの高い
信号レベルを保持し続けるようにしている。
【0020】上記の構成の濃度測定装置による濃度測定
動作は次の通りである。シート部材を走行させることに
より未使用の被検液透過孔を被検液点着位置に位置させ
た後、被検液を被検液透過孔に点着する。点着されたシ
ート部材は濃度測定位置まで走行される。また、酵素電
極は固定化酵素膜の活性を維持するために酵素保存液収
容タンクに電極面が当接された状態となっており、シー
ト部材の走行に対応させて濃度測定位置への移動を開始
するとともに、電流値検出回路部21による電流値の検
出を開始する。そして酵素電極が濃度測定位置に移動し
てシート部材の拡散制限膜と当接する位置に達して被検
液が固定化酵素膜に接触すると、接触状態検出部7がそ
の状態を検出してノイズ消滅時間tnだけスイッチ部2
3を開放状態にする。したがって、電極面と被検液が接
触するときのノイズを除外したピーク値を保持するする
ことができ、接触時のノイズの影響を受けずに正確に被
検液濃度を測定することができる。なお、ノイズ消滅時
間tnが経過すると、スイッチ部23は短絡されるの
で、電流値検出回路部21で検出された電流値は微分回
路部22で微分され、ピーク検出回路部24で所定測定
時間内の一次微分最大値が得られ、演算処理部25によ
り被検液の濃度が算出される。
【0021】この実施例の濃度測定装置によれば、酵素
電極と被検液の接触時のノイズを除去し、正確な被検液
の濃度を測定することが可能になる。
【0022】
【実施例4】図7はこの発明の濃度測定装置の他の実施
例を示すブロック図である。この濃度測定装置が前記第
3実施例と異なる点は、微分回路部22において得られ
た一次微分信号を入力としてその符号を判別する符号判
別回路部31および符号判別回路部31から出力される
符号識別信号を入力としてピーク検出回路部24をリセ
ットするリセット回路部32を設けた点と、ピーク検出
回路部24がリセット端子を有し、リセット入力端子に
リセット回路部32からの信号が供給されることにより
保持データをリセットするように構成した点のみであ
る。
【0023】この濃度測定装置においては、微分回路部
22の出力である一次微分値の符号が正か負であるか否
かを符号判別部31が判別し、図4のノイズ10に示す
ように符号が負である場合にはリセット回路部32がピ
ーク検出回路部24のリセット端子にリセット信号を供
給するので、微分値が負と判別される時点より先行する
時間域においてピーク検出回路部24に保持された微分
ピーク値をリセットすることができる。したがって、シ
ート部材と酵素電極の接触によるノイズの影響を受ける
ことなく、正確に濃度測定を行なうことができる。つま
り、被検液と酵素電極が接触することによりノイズが発
生するが、このノイズによる電気信号はランダムに変化
することに着目して、例えば微分信号が負の符号となる
ときは、ノイズによる電流信号であると判別して、先行
する一次微分最大値をリセットすることにより、接触時
のノイズの影響をなくすようにしている。
【0024】なお、この実施例によれば、上記接触状態
検出部7およびスイッチ部23によるノイズ対策と符号
判別回路部31とリセット回路部32によるノイズ対策
を2重に設けていることになるので、さらに信頼性を高
めた状態でノイズ発生による測定精度の低下を確実に防
ぐことができる。例えば、何か予期せぬ突発的な原因に
より、実際のノイズ消滅時間tnがスイッチ部23に設
定された時間よりも長くなることがあったとしても、こ
の実施例によれば、一次微分値が負となる以前の一次微
分最大値はリセットされるので、ノイズの影響を完全に
なくすことができる。
【0025】この発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において種
々の設計変更を施すことが可能である。例えば、前記接
触状態検出部としては前述したフォトセンサ、リミット
センサの他に電極駆動機構のモータ回転数からシート部
材に当接する位置に酵素電極が来たことを検出するよう
にしてもよく、或いは検出電流が接触時において乱れる
ことを利用してその電流の乱れからシート部材に当接す
る位置に酵素電極が来たことを検出するようにしてもよ
い。
【0026】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明は、ノイ
ズの影響を受けた一次微分最大値を濃度測定のデータか
ら除外することができ、ノイズの悪影響をなくして精度
の高い濃度測定を行なうことができるという特有の効果
を奏する。請求項2の発明も、ノイズの影響を受けた一
次微分最大値を濃度測定のデータから除外することがで
き、ノイズの悪影響をなくして精度の高い濃度測定を行
なうことができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の濃度測定方法が適用される濃度測定
装置の要部構成を示す概略部分縦断面図である。
【図2】酵素電極の構成の一例を示す縦断面図である。
【図3】この発明の濃度測定方法の一実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図4】酵素電極からの電流信号の一次微分値を示した
図である。
【図5】この発明の濃度測定方法の他の実施例を示すフ
ローチャートである。
【図6】この発明の濃度測定装置の一実施例を示すブロ
ック図である。
【図7】この発明の濃度測定装置の他の実施例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
3 酵素電極 3b 中心電極 3c 対向電極 3d 固定化酵素膜 7 接触状態検出部 22 微分回路部 23 スイッチ部 24 ピーク検出回路部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定化酵素膜(3d)および酵素反応の
    結果に基づいて電気信号を生成する電極(3b)(3
    c)を使用するとともに、電極(3b)(3c)により
    生成された電気信号を入力として一次微分信号を生成
    し、一次微分信号の最大値を得て、一次微分信号最大値
    に基づいて測定対象物質の濃度を測定する濃度測定方法
    において、測定対象物質が固定化酵素膜(3d)に接触
    した測定時点を検出し、検出された測定時点以後の所定
    時間内に対応する一次微分信号最大値を無視して濃度測
    定を行なうことを特徴とする濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 固定化酵素膜(3d)と、酵素反応の結
    果に基づいて電気信号を生成する電極(3b)(3c)
    を有する濃度測定手段(3)と、測定対象物質が固定化
    酵素膜(3d)に接触した時点を検出する測定時点検出
    手段(7)と、電極(3b)(3c)により生成された
    電気信号を入力として一次微分信号を生成する一次微分
    手段(22)と、一次微分信号の最大値を得る一次微分
    信号最大値検出手段(24)と、測定時点検出手段
    (7)により検出された測定時点以後の所定時間内に対
    応する一次微分信号最大値の出力を阻止する阻止手段
    (23)とを有することを特徴とする濃度測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001033419A (ja) * 1999-06-15 2001-02-09 Lifescan Inc 電気化学的測定のタイミングを開始するための試料の検出
WO2009139502A1 (ja) 2008-05-16 2009-11-19 キヤノン株式会社 疎水性無機微粒子及びトナー

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