JPH0711299Y2 - 湿分分離加熱器 - Google Patents
湿分分離加熱器Info
- Publication number
- JPH0711299Y2 JPH0711299Y2 JP1987089688U JP8968887U JPH0711299Y2 JP H0711299 Y2 JPH0711299 Y2 JP H0711299Y2 JP 1987089688 U JP1987089688 U JP 1987089688U JP 8968887 U JP8968887 U JP 8968887U JP H0711299 Y2 JPH0711299 Y2 JP H0711299Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steam
- heater
- separator
- pressure
- moisture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Drying Of Gases (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は原子力発電プラント等において使用される湿分
分離加熱器に関する。
分離加熱器に関する。
従来、沸騰水型又は加圧水型原子炉を使用する原子力発
電プラントにおいては、タービンに送り込まれる蒸気は
飽和又は僅かに湿った蒸気であるため、火力発電プラン
トに比べタービン内部を通過する蒸気中の湿分がはるか
に大きい。飽和蒸気に近い蒸気はタービン内での膨張過
程において多量の湿分を生成し、この多量の湿分により
タービン翼の侵食内部効率低下等の障害が生じることに
なる。従つて、タービン内の膨張過程において湿分が生
じない様に湿分分離器で蒸気中の湿分を除去することが
必要となる。
電プラントにおいては、タービンに送り込まれる蒸気は
飽和又は僅かに湿った蒸気であるため、火力発電プラン
トに比べタービン内部を通過する蒸気中の湿分がはるか
に大きい。飽和蒸気に近い蒸気はタービン内での膨張過
程において多量の湿分を生成し、この多量の湿分により
タービン翼の侵食内部効率低下等の障害が生じることに
なる。従つて、タービン内の膨張過程において湿分が生
じない様に湿分分離器で蒸気中の湿分を除去することが
必要となる。
この湿分分離加熱器は、通常，湿分を除去した被加熱蒸
気に対し、高圧蒸気として主蒸気を、また低圧蒸気とし
て高圧タービンからの抽出蒸気を、それぞれ用いて、２
段階の加熱を行ない、加熱蒸気として低圧タービンへ送
り込んでいる。
気に対し、高圧蒸気として主蒸気を、また低圧蒸気とし
て高圧タービンからの抽出蒸気を、それぞれ用いて、２
段階の加熱を行ない、加熱蒸気として低圧タービンへ送
り込んでいる。
従来の湿分分離加熱器は、第４図に縦断面図、第５図に
横断面図を示すように、圧力容器９内の左右にそれぞれ
湿分分離器波板式（セパレータ）３（第５図）を設け、
その上方に、圧力容器の中心線に沿つて、下から上に低
圧蒸気加熱器５及び高圧蒸気加熱器６を配設し、下部の
被加熱蒸気入口１から被加熱蒸気を入れセパレータ３、
低圧、及び高圧蒸気加熱器5,6を順次経て、湿分を除去
され過熱状態になつた被加熱蒸気を、上部の被加熱蒸気
出口８より取出す構成となつていた。
横断面図を示すように、圧力容器９内の左右にそれぞれ
湿分分離器波板式（セパレータ）３（第５図）を設け、
その上方に、圧力容器の中心線に沿つて、下から上に低
圧蒸気加熱器５及び高圧蒸気加熱器６を配設し、下部の
被加熱蒸気入口１から被加熱蒸気を入れセパレータ３、
低圧、及び高圧蒸気加熱器5,6を順次経て、湿分を除去
され過熱状態になつた被加熱蒸気を、上部の被加熱蒸気
出口８より取出す構成となつていた。
近年プラントの大容量化に伴いタービンを通過する蒸気
量も増大するようになり湿分分離器および再熱器の容量
も大型化し、設置面積、空間が大きくなり発電所建設費
が増大するので湿分分離再熱器をコンパクト構造にする
ことが望まれていた。しかし、従来の湿分分離加熱器
は、図５に示すようにセパレータ３を通過する被加熱蒸
気の流れは水平ａであり、一方低圧蒸気加熱器５と高圧
加熱器６とを通過する同蒸気の流れは垂直ｂになつてい
る。従つて本配置では、セパレータ３の高さと低圧蒸気
加熱器５の高さの和が本加熱器の圧力容器９の胴径を決
める主要因となるため、胴径が大きくなりコンパクトに
できなかつた。
量も増大するようになり湿分分離器および再熱器の容量
も大型化し、設置面積、空間が大きくなり発電所建設費
が増大するので湿分分離再熱器をコンパクト構造にする
ことが望まれていた。しかし、従来の湿分分離加熱器
は、図５に示すようにセパレータ３を通過する被加熱蒸
気の流れは水平ａであり、一方低圧蒸気加熱器５と高圧
加熱器６とを通過する同蒸気の流れは垂直ｂになつてい
る。従つて本配置では、セパレータ３の高さと低圧蒸気
加熱器５の高さの和が本加熱器の圧力容器９の胴径を決
める主要因となるため、胴径が大きくなりコンパクトに
できなかつた。
また、セパレータ３と低圧蒸気加熱器５との間に大きな
空間があけられている。
空間があけられている。
一方、波板式セパレータの湿分分離性能は、蒸気流流速
が所定値を越えると急げきに低下する特性がある。従っ
てコンパクト化を図るためにはセパレータ各部の蒸気流
流速分布をできるだけ均一にして上記所定値以下にする
ことが大切である。このため、セパレータの上流側にか
なり大きな空間をとらざるを得ない。
が所定値を越えると急げきに低下する特性がある。従っ
てコンパクト化を図るためにはセパレータ各部の蒸気流
流速分布をできるだけ均一にして上記所定値以下にする
ことが大切である。このため、セパレータの上流側にか
なり大きな空間をとらざるを得ない。
従ってこれら二つの空間のために、圧力容器９の胴径が
大きくなっていた。
大きくなっていた。
本考案では上記問題点を解決するため、低圧蒸気加熱器
を二つに分け、セパレータと隣接して、圧力容器の横断
面の中心線の左右にそれぞれ配設し、その上方の上記中
心線上に高圧蒸気加熱器を配設する構成とする。
を二つに分け、セパレータと隣接して、圧力容器の横断
面の中心線の左右にそれぞれ配設し、その上方の上記中
心線上に高圧蒸気加熱器を配設する構成とする。
上記の構成により、セパレータと低圧蒸気加熱器とを通
過する被加熱蒸気の流れ方向が同じになり、湿分を除去
された被加熱蒸気は直ちに低圧加熱器で加熱される。こ
のとき、セパレータの背後にある低圧蒸気加熱器の圧損
により同セパレータを通過する被加熱蒸気の流れが整流
され、局部的高速流等が発生しなくなり、セパレータの
性能向上を図れる。すなわち、極めて圧損の小さい波板
式セパレータ（圧損、コンマ数mAq程度）の下流に数十
倍の圧損がある管群の低圧蒸気加熱器（圧損、数mAq程
度）が隣接（密着）して配置されている。このことによ
り、セパレータに流れる蒸気の胴長手方向の分配が均一
になる。従って従来例のような隣接配置されていない場
合に比べ、セパレータの上流側の空間の低減、すなわち
圧力容器の胴径をさらに小さくできる。その後は、従来
のものと同様、被加熱蒸気は合流して上部の高圧蒸気加
熱器で、さらに加熱される。従つて、本考案の配置・構
成によれば、従来型に比べ低圧蒸気加熱器の高さぶん相
当、胴径を減少できる。さらにセパレータの上流側の空
間の低減に相当分、胴径を減少できる。しかも性能は従
来通りのものが得られる。
過する被加熱蒸気の流れ方向が同じになり、湿分を除去
された被加熱蒸気は直ちに低圧加熱器で加熱される。こ
のとき、セパレータの背後にある低圧蒸気加熱器の圧損
により同セパレータを通過する被加熱蒸気の流れが整流
され、局部的高速流等が発生しなくなり、セパレータの
性能向上を図れる。すなわち、極めて圧損の小さい波板
式セパレータ（圧損、コンマ数mAq程度）の下流に数十
倍の圧損がある管群の低圧蒸気加熱器（圧損、数mAq程
度）が隣接（密着）して配置されている。このことによ
り、セパレータに流れる蒸気の胴長手方向の分配が均一
になる。従って従来例のような隣接配置されていない場
合に比べ、セパレータの上流側の空間の低減、すなわち
圧力容器の胴径をさらに小さくできる。その後は、従来
のものと同様、被加熱蒸気は合流して上部の高圧蒸気加
熱器で、さらに加熱される。従つて、本考案の配置・構
成によれば、従来型に比べ低圧蒸気加熱器の高さぶん相
当、胴径を減少できる。さらにセパレータの上流側の空
間の低減に相当分、胴径を減少できる。しかも性能は従
来通りのものが得られる。
次に本考案の実施例につき、図面により説明する。
第１図は第１の実施例の縦断面図、第２図は同横断面図
である。第２図に示すように、セパレータ３と低圧蒸気
加熱器５を隣接させ、かつ斜めに、圧力容器９の中心線
に対し左右にそれぞれ配設し、その上方に、上記中心線
に沿い高圧蒸気加熱器６を配設する構成とする。被加熱
蒸気は下部の被加熱蒸気入口１からはいり、左右に分れ
てセパレータ３、低圧蒸気加熱器５を経て合流し、高圧
蒸気加熱器６を経て被加熱蒸気出口８から、湿分を除去
され、過熱状態となつて出る。このようにして、従来型
に比べ低圧蒸気加熱器５の高さ相当分だけ圧力容器９の
胴径を低減できる。また圧損の大きい低圧蒸気加熱器５
の上流側に隣接してセパレータ３が配置されているた
め、セパレータ３に流れる蒸気の胴長手方向の分配が均
一になる。このことによりセパレータ３の上流側の空間
を低減できる分、さらに胴径を小さくできる。しかも、
性能は従来通りのものが得られる。
である。第２図に示すように、セパレータ３と低圧蒸気
加熱器５を隣接させ、かつ斜めに、圧力容器９の中心線
に対し左右にそれぞれ配設し、その上方に、上記中心線
に沿い高圧蒸気加熱器６を配設する構成とする。被加熱
蒸気は下部の被加熱蒸気入口１からはいり、左右に分れ
てセパレータ３、低圧蒸気加熱器５を経て合流し、高圧
蒸気加熱器６を経て被加熱蒸気出口８から、湿分を除去
され、過熱状態となつて出る。このようにして、従来型
に比べ低圧蒸気加熱器５の高さ相当分だけ圧力容器９の
胴径を低減できる。また圧損の大きい低圧蒸気加熱器５
の上流側に隣接してセパレータ３が配置されているた
め、セパレータ３に流れる蒸気の胴長手方向の分配が均
一になる。このことによりセパレータ３の上流側の空間
を低減できる分、さらに胴径を小さくできる。しかも、
性能は従来通りのものが得られる。
なお、他の実施例の断面図を第３図に示す。本実施例で
は、セパレータ３と低圧蒸気加熱器５を隣接させ、かつ
同レベルに、左右にそれぞれ配設したものである。
は、セパレータ３と低圧蒸気加熱器５を隣接させ、かつ
同レベルに、左右にそれぞれ配設したものである。
本考案は次の効果を奏することができる。すなわち、従
来タイプよりも低圧蒸気加熱器の高さ相当分だけ胴径を
小さくできコストダウンが可能である。また低圧蒸気加
熱器の圧損によりセパレータを通過する被加熱蒸気を整
流する効果があり、蒸気流の乱れによる局部的高流速が
生じることがなくなり、セパレータの性能が向上する。
すなわち、性能向上分、さらに胴径を小さくできる。
来タイプよりも低圧蒸気加熱器の高さ相当分だけ胴径を
小さくできコストダウンが可能である。また低圧蒸気加
熱器の圧損によりセパレータを通過する被加熱蒸気を整
流する効果があり、蒸気流の乱れによる局部的高流速が
生じることがなくなり、セパレータの性能が向上する。
すなわち、性能向上分、さらに胴径を小さくできる。
第１図、第２図は本考案の一実施例の縦断面図、横断面
図、第３図は第２図に対応する他の実施例の図、第４
図、第５図は従来例の縦断面図、横断面図である。 １……被加熱蒸気入口、３……セパレータ、５……低圧
蒸気加熱器、６……高圧蒸気加熱器、８……被加熱蒸気
出口、９……圧力容器、a,b……被加熱蒸気の流れ を示す。
図、第３図は第２図に対応する他の実施例の図、第４
図、第５図は従来例の縦断面図、横断面図である。 １……被加熱蒸気入口、３……セパレータ、５……低圧
蒸気加熱器、６……高圧蒸気加熱器、８……被加熱蒸気
出口、９……圧力容器、a,b……被加熱蒸気の流れ を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 真鍋 純 東京都千代田区丸の内２丁目５番１号 三 菱重工業株式会社内 (72)考案者 村松 正之 東京都港区芝５丁目31番17号 ホープビル 菱日エンジニアリング株式会社東京事業 所内 (56)参考文献 特開 昭50−97706（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】湿り蒸気から湿分を除去する湿分分離器及
びこの湿分分離器で湿分の除去された蒸気を低圧蒸気と
高圧蒸気とで加熱する低圧蒸気加熱器と高圧蒸気加熱器
とを有し、これらを圧力容器内に収納している湿分分離
加熱器において、同圧力容器の横断面中心線の左右にそ
れぞれ湿分分離器と低圧蒸気加熱器とを隣接して配設
し、さらにその上方に、上記中心線上に高圧蒸気加熱器
を配設し、被加熱蒸気を、上記湿分分離器、低圧蒸気加
熱器、及び高圧蒸気加熱器の順に通すことを特徴とする
湿分分離加熱器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987089688U JPH0711299Y2 (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 湿分分離加熱器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1987089688U JPH0711299Y2 (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 湿分分離加熱器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63197903U JPS63197903U (ja) | 1988-12-20 |
| JPH0711299Y2 true JPH0711299Y2 (ja) | 1995-03-15 |
Family
ID=30948891
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1987089688U Expired - Lifetime JPH0711299Y2 (ja) | 1987-06-12 | 1987-06-12 | 湿分分離加熱器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0711299Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5984687B2 (ja) | 2013-01-17 | 2016-09-06 | 三菱日立パワーシステムズ株式会社 | 湿分分離加熱器、及びこれを備える湿分分離加熱設備 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5238162B2 (ja) * | 1974-01-09 | 1977-09-27 |
-
1987
- 1987-06-12 JP JP1987089688U patent/JPH0711299Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63197903U (ja) | 1988-12-20 |
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