JPH07112591B2 - ヘッダーの線材剪断装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、剪断ダイスと圧造ダイスを取り付けたダイス
ブロツクをヘツダー本体に装置し、ヘツダー本体の往復
駆動部材により剪断ダイスの剪断面を摺動するカツター
で剪断ダイスから突出した線材を剪断するようにしたヘ
ツダーの線材剪断装置に関する。

従来の技術及び発明が解決しようとする問題点 従来、このような剪断装置においては、製造すべき製品
を切換える際、ダイスブロツクに取り付けられた圧造ダ
イスを取り外して他のものと交換していたのでは、その
交換作業に時間を要して段取りに手間取るため、製品に
対応した圧造ダイスを予め取り付けたダイスブロツクを
用意しておいて、製品の切換え時にはダイスブロツクご
と交換することにより、段取りを迅速に行ない得るよう
にしていた。

ところが、ダイスブロツクの剪断ダイスの剪断面を摺動
するカツターを備えたカツターホルダはヘツダー本体の
ラムと連動してその剪断面と平行に往復運動するヘツダ
ー本体の往復駆動部材に取り付けるようになつていてダ
イスブロツクとは別体であるため、ダイスブロツクを交
換する度に、カツターホルダと剪断面との間に適当な間
隙を設け、また、カツターホルダのカツターと剪断ダイ
スの線材の突出孔とが整合するようにカツターホルダの
往復駆動部材に対する取付位置を微調整する必要があ
り、しかも、カツターが剪断ダイスから突出した線材を
剪断する際にふらつきを生ずることのないようにカツタ
ーホルダを往復駆動部材に強固に固定する必要があつ
て、カツターホルダの取付作業に時間を要する欠点があ
つた。

問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するために、剪断ダイスと圧
造ダイスを取り付けてヘツダー本体に着脱自由に装着さ
れるダイスブロツクの前面に前記剪断ダイスの剪断面に
沿う摺動案内溝を設けてその摺動案内溝に剪断面から突
出した線材を剪断するカツターを備えてカツターホルダ
を嵌装し、そのカツターホルダをカツター往復駆動部材
に分離可能に連結した構成とした。

作用及び効果 本発明のヘツダーの線材剪断装置は上記構成になり、カ
ツターホルダをダイスブロツクがヘツダー本体に装置さ
れる以前にダイスブロツクの摺動案内に嵌装するように
したから、カツターと剪断ダイスとの往復駆動部材の運
動方向と直角方向における位置決めを予め行なうことが
できるとともにカツターホルダが摺動案内に沿つて剪断
ダイスとの間に適正な間隙を保つて摺動するため、往復
駆動部材の運動方向における位置決め調整を予め行なつ
ておけばカツターホルダを往復駆動部材に単に連結する
だけでよく、また、カツターホルダが摺動案内に嵌装さ
れていて線材の剪断時にふらつくことがないため連結部
を往復駆動部材に取り付けるのに簡易な連結手段で十分
であり、したがつて、カツターホルダを往復駆動部材に
連結する作業を迅速に行なうことができ、ダイスブロツ
クの交換に伴う段取りを素早く行なうことができて生産
能率が向上する効果を奏する。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

図において、１はダイスブロツクであつて、第１図に示
すように、前面の左端寄りに後退面２が形成され、その
後退面２に形成された装置孔３、４に夫々剪断ダイス
５、突出しダイス９が嵌着され、前面の右寄りに形成さ
れた装着孔７、８に、夫々、第１の圧造ダイス10を嵌着
したダイホルダ10a、第２の圧造ダイス12を嵌着したダ
イホルダ12aが嵌着されており、後退面２の剪断ダイス
５の下方に案内部14が六角穴付ボルト15の締め付けによ
り固定されているとともに、その上方に案内部材16が同
じく六角穴付ボルト17の締め付けによりダイスブロツク
１の上面に固定されており、これらの案内部材14、16の
互いに平行に対向した対向面18、18の夫々の後退面２側
に摺動案内溝20、20が夫々各案内部材14、16の全長にわ
たつて形成されており、両案内部材14、16の間には、第
３図に示すように、断面凸形をなすカツターホルダ21が
その縮幅部22を両対向面18、18の間に嵌入するとともに
上下の拡幅部23、23を夫々摺動案内溝20に略緊密に嵌入
して左右方向の摺動のみ自由に支持されており、このカ
ツターホルダ21には保持孔25が透設され、その保持孔25
に、剪断ダイス５の先端面の中心孔26と略同一径の貫通
孔27を有し後退面２を摺動する丸駒式のカツター28が、
その貫通孔27の高さを剪断ダイス５の中心孔26の高さに
正確に一致させて嵌着されており、カツターホルダ21に
はさらに連結部30が突成されていて、この連結部30には
ボルトを通す切欠孔31が形成されている。

上記構成になるダイスブロツク１はヘツダー本体32の凹
所33に上方から下降させて装着されるようになつてお
り、凹所33の奥面に固設された垂直板35の左右両側寄り
に取り付けられた油圧シリンダ36、37の各ピストンロツ
ド38、40が夫々垂直板35の前方に水平に突出していて、
両ピストンロツド38、40の先端には夫々係止鍔41、42が
固着されており、ダイスブロツク１の下面には後退面２
の後方にピストンロツド38とその係止鍔41を下方から遊
挿させる逃し溝43、44が形成されているとともにダイス
ブロツク１の右端部前面の後退した係止面45の後方にピ
ストンロツド40を下方から遊挿させる逃し溝46が形成さ
れており、ダイスブロツク１を凹所33の支承面49上に載
置したのち、油圧シリンダ36、37を作動させて各ピスト
ンロツド38、40を後退させ、係止鍔41と逃し溝44の段部
47、及び、係止鍔42と係止面45の係合によりダイスブロ
ツク１を垂直板35に押し付けることによつて凹所33に強
固に装着保持するようになつている。このようにしてダ
イスブロツク１をヘツダー本体32に装着したのち、ヘツ
ダー本体32の図示しないラムに連動して左右方向に往復
運動する往復駆動部材50の先端にカツターホルダ21を連
結するようになつており、第１図に示すように、往復駆
動部材50の先端にはねじ孔51の形成された取付部52が突
成されており、往復駆動部材50が左側の死点位置にある
状態においてその取付部52の先端面とカツターホルダ21
の後退面の間、及び、カツターホルダ21の連結部30と取
付部52の間に数枚のシム53を挟み込んでカツターホルダ
21を固定することにより、カツター28の貫通孔27と剪断
ダイス５の中心孔26との心合せをしておいて連結部30の
切欠孔31に通した六角ボルト55を取付部52のねじ孔51に
締め込むことによつて連結する。

次に本実施例の作用を説明する。

往復駆動部材50が後退して左側の死点位置にあるときカ
ツター28の貫通孔27が剪断ダイス５の中心孔26に整合し
ており、この時点で、図示しない線材供給装置から送り
出される線材ａが剪断ダイス５から突出し、切刃28の貫
通孔27を貫通してストツパ56に当接し、そののち、往復
駆動部材50が右方へ移動することにより線材ａが剪断ダ
イス５とカツター28の間で剪断され、往復駆動部材50が
さらに右方へ移動してカツター28の貫通孔27が突当しダ
イス９の中心孔19に整合した時点でその突当しピン19a
により、剪断された素材がカツター28から後退面２の前
方へ突き出され、その素材が図示しない把持機構により
保持されて第１及び第２の圧造ダイス10、12の前面に順
次に移送されて図示しないラムに装着されたパンチによ
り打圧されて圧造成形されるようになつており、本実施
例においては、カツター28がカツターホルダ21に予めそ
の貫通孔27の高さ剪断ダイス５の中心孔26の高さに一致
させて装着されているため、カツターホルダ21を往復駆
動部材50に連結する際にはカツター28の貫通孔27と剪断
ダイス５の中心孔26とを左右方向において一致させるよ
うに調整しておくことにより容易に相互の心合せを行な
うことができ、また、カツターホルダ21が摺動案内溝20
に嵌装されているため移動の際に前後や上下方向にふら
つきを生ずることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断面図、第２図は一部切欠
正面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図である。 1:ダイスブロツク、5:剪断ダイス、10、12:圧造ダイ
ス、20:摺動案内溝、21:カツターホルダ、27:貫通孔、2
8:カツター、30:連結部、32:ヘツダー本体、50:往復駆
動部材、a:線材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】剪断ダイスと圧造ダイスを取り付けてヘツ
   ダー本体に着脱自在に装着されるダイスブロツクの前面
   に前記剪断ダイスの剪断面に沿う摺動案内溝を設けて該
   摺動案内溝に前記剪断面から突出した線材を剪断するカ
   ツターを備えたカツターホルダを嵌装し、該カツターホ
   ルダをカツター往復駆動部材に分離可能に連結したこと
   を特徴とするヘツダーの線材剪断装置